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関連病院便り 〜 手稲渓仁会病院 〜(11号2006年9月発行)

 手稲渓仁会病院は手稲山を望む緑豊かな環境のなか、JR手稲駅から徒歩5分の位置にあり、 病院と平成12年に開院したクリニック、総合施設であるメディカル手稲ビルで構成されています。診療部は全国から集まった研修医46名を含め、約170名の医師が常勤し、23科の診療科で構成されています。救命救急にも力をいれ、病院からドクターヘリが飛び立つ姿がみられ、現在新救急救命棟も建設中です。「開かれた、信頼される、安全な医療」をスローガンに、地域医療の発展に貢献することを目指しています。眼科はクリニック1階の外来、病院1階の神経検査室(他科入院患者の診察室を兼ねる)、病院6階の病棟(消化器科との混合病棟)で診察を行っています。外来診察室は個室3診制で、患者さんのプライバシーを重視しています。スタッフは医師8名(うち専門医7名)、看護師2名、ORT7名、メディカルクラーク3名で構成され、月から土曜日まで、外来受診人数は一日平均100〜140名です。平成12年から電子カルテを導入し、患者情報の医師間での共有や他科との連絡もスムーズに進めることができ、病院のどの端末からも知りたい患者情報が得られるメリットがあります。FA、ICGなどの検査は予約制ですが、多数の専門スタッフを擁する利点を生かし、臨機応変に対応し、OCT、HFAも即実施可能であり、迅速かつ正確な診断を行える環境を整えています。眼科の手術は、中央手術部にある1室を眼科専用として毎日行っています。病棟スタッフ・術場スタッフの多大なる協力のおかげで、緊急・臨時手術にも広く対応し、平成17年度の眼科手術は1200件を越えています。病棟では、白内障手術や加齢黄斑変性に対するPDTはクリニカルパスで運用しています。ス タッフDrによる毎日の回診や、隔週での病棟カンファレンスによって治療方針などのディスカッションや若いDrに対する指導を行っています。同門の先生方にもハガキでご連絡がいったかと思いますが、今年4月から手稲渓仁会病院では網膜硝子体センターと神経眼科センターが開設されて、新たな体制で診療を進めています。今回はこの誌面をお借りして現在の病院の状況をご紹介させていただきます。(北明大洲)



【網膜硝子体センター】
 部長:横井匡彦、センター長:勝田聡、医師:高橋光生、佐藤克俊、北明大洲

 今年4月に網膜硝子体センターが新設されて、 網膜硝子体疾患に取り組んでいます。とは言っても当科では昭和62年の病院設立以来、加瀬学先生が精力的に硝子体手術に取り組まれ、すでに多くの実績を残しました。網膜硝子体センターは加瀬先生のご業績を引き継ぎ、横井匡彦部長、勝田聡センター長を中心に、高橋医師、佐藤医師、北明医師らが診療に励んでいます。対象疾患は網膜硝子体疾患全般で、増殖糖尿病網膜症、網膜剥離、増殖硝子体網膜症、巨大裂孔網膜剥離、種々の原因で生じ硝子体出血や黄斑浮腫、黄斑円孔、黄斑上膜、強度近視に合併した眼底病変、眼外傷などです。これらに対して、診断装置はFAをはじめとして、光干渉断層計(OCT)、インドシアニングリーン蛍光眼底造影装置(ICG)が常設されており、治療機器にはレーザー光凝固装置、硝子体手術装置(アキュラス)が備わっています。この他、加齢性黄斑変性症に対しては光線力学療法(PDT)を行っており、平成16年9月より多数例を治療しました。平成17年度に眼科で手術をうけた眼数は1241眼で、このうち網膜硝子体疾患は313眼ありその内訳は、網膜剥離117眼、糖尿病網膜症94眼、黄斑上膜23眼、黄斑円孔25眼などでした。医局から来ていただいている先生方も、多忙な業務をこなされています。高橋先生はすでに当センターの中核になって手術を執刀し、後輩医師の指導もしながらも、今年6月にはドイツに渡航されてスポーツ観戦を楽しんできました。佐藤先生はバックリングの手術を担当していますが、野球部の経験がある故に、秋のソフトボール大会での活躍を女性スタッフから密かに期待されています。北明先生は朝から晩まで外来と手術と雑務で多忙なため、持ち前のジョークを発揮する機会にいまひとつ恵まれません。なお、坂口先生は硝子体手術の助手をいつも快く引き受けてくれていますが、病棟や外来スタッフとの飲み会に誘うときも、いつも快く参加します。高齢化社会となって久しく、眼科入院患者さんに対しても多様な医療が要求される昨今ですが、より良い視機能を維持できるよう診療業務に励んでいます。今後とも手稲渓仁会病院網膜硝子体センターをよろしくお願いいたします。(横井匡彦)



【眼窩・神経眼科センター】
 センター長:鈴木康夫 、医師:坂口貴鋭

 神経眼科疾患、眼窩疾患が日常臨床に占める割合は決して多くはありません。そのため、その診断、治療に苦慮することも多く、敬遠しがちな領域ではないでしょうか。手稲渓仁会病院 眼窩・神経眼科センターは、これらの領域に的を絞り、豊富な臨床経験を基本に最先端の診断機器を用い、他科との連携を深めることによって、高度な専門的診断と治療を行っています。対象となる疾患は決して少なくはありません。診断のきっかけとなる臨床症状も、眼球運動異常(眼振、複視など)、瞳孔運動異常、眼瞼(運動)異常、眼球突出、視野、視力障害、外傷(眼窩吹き抜け骨折)、眼精疲労など多岐にわたっています。当センターでは、通常の眼科検査機器(ハンフリー視野計、VEP、ERG等)に加え、眼球運動、瞳孔運動の測定機器(ビデオ眼振計、三次元眼球運動記録装置、両眼用二次元眼球運動記録装置、近見反応検査装置など)を設置しています。外来での診断治療に加え、入院での治療にも対応しています。ステロイドパルス療法等を主とする内科的治療と、眼瞼腫瘍手術、眼窩腫瘍手術等の外科的治療とを行っています。平成18年4月1日の開設以降、8月までの5ヵ月間に、眼瞼、眼窩腫瘍手術6症例(クレインライン手術1症例を含む)、甲状腺眼症のステロイドパルス治療12症例、視神経炎、視神経症のステロイド治療4症例等の入院加療を行っており、何れも症状の軽快、改善が得られています。今後、眼振の病態生理と治療法の研究や、甲状腺眼症の内科的、外科的治療法の改良などを進めて行く予定です。また、眼科若手医師の卒後研修の場として神経眼科学、眼腫瘍学の体系だった教育も行いたいと考えています。(鈴木康夫)

左:横井 網膜硝子体センター部長
右:鈴木 眼窩・神経眼科センター長

前列:坂口先生(左)、横井先生(右)
後列:左から佐藤先生、勝田先生、北明先生、高橋先生


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