外来医長挨拶

 

「外来医長交代」

2022年4月より外来医長に就任しました安藤 亮と申します。12年間外来を支えられた新明 康弘先生の後を担うという大役を仰せつかりました。まずは、新明先生、本当にお疲れ様でした。

「外来コーディネーター」

2020年4月から新明先生が導入した革新的な制度です。これによって一般再診外来の縮小を図り、新患を毎日受け入れるようにし、専門外来の午前スタートを可能としました。コーディネーターは毎日2名(火曜のみ1名)、医員の先生が担当します。2022年4月から医員の人数が増えたため、年次が上の先生には隔週で担当してもらい、空いた時間を外勤や学会準備、論文執筆などに充ててもらうようにしました。2021年度の大田先生をはじめ、多くの先生が患者さんを逆紹介してくれていて、再来予約の患者数は30人を超えることはほとんどなくなりました。 新患の予習・復習を後期研修医と一緒にするのもコーディネーターの仕事です。これは研修医が学べる大きな機会です。最近それがかなり減っているようですので、コーディネーターの先生方には、是非研修医たちにその機会を与えてあげてほしいです。

「混雑している外来」

視能訓練士(ORT)は外来業務に欠かせない存在です。現在11名で、午前に集中するようになった患者の検査を頑張ってくれています。最近、紹介患者が増え続けており、緑内障外来を筆頭に多くの外来で患者が溢れています。この数に対応するべく検査を必要最小限としていますが、このまま増加が続けば検査が不十分になりかねない危うさがあります。後ろ向きの臨床研究を行おうとしたときにデータの欠損があり得ることからも、大学病院にとっては非常に好ましくない状況です。解決策としては、午前に集中する患者を午後に分散させることが挙げられます。専門外来を午前に行って午後を手術や研究に充てるという新明先生の意思に反するようですが、午前に完全集中させる必要は無く、適度に分散させるほうが無理がないように思います。しかし、最近は手術患者も増える一方であるため、午後に手術を入れる必要もあり、なかなか分散できずにいます。とはいえ手術に入るのは1~2名であり、グループ内でやりくりしてくれれば解決できるように思います。 ORT増員も解決策として挙げられます。増加する患者に対応できなければ、紹介患者数を制限することとなり、それは病院の減収につながります。紹介患者の制限は手術患者の制限につながるため、減収はかなり大きいものです。ORT増員による増収だけでは給与に見合う額になりませんが、この減収を回避できることを計算に入れれば十分な額となります。増員には多くのハードルがあり簡単ではありませんが、増員は出産・育児をしたいORTが働きやすい環境作りにもなりますし、実現させたいです。

「17時を超える外来」

以前から外来診療が17時を超えることが問題となっていました。新明先生の多くの改革によってかなり改善しましたが、斜視外来、角膜外来、緑内障外来では17時を超えることがまだあります。斜視外来では医師の数を増やすこと、木曜にも外来を設けること、検査から診察までの時間を短縮する方法で改善しつつあります。ぶどう膜炎外来と同じ曜日のため、午前には再診患者が4人しか検査できないことが要因の一つで、午前に診察する患者を増やすことが解決となりそうです。角膜外来や緑内障外来は、学会や休日、医師が少ないなどの条件が重なると17時を超えることがあるようです。 17時を超えることは看護師やORTに残業を強制することになってしまいます(反省しています)。今後も解決に向けて注力して参ります。 これからも、医師やORT、看護師が働きやすく、患者さんが安心して安全な治療を受けられるように外来を運営していきたいと思います。今後ともご指導の程、宜しくお願い申し上げます。