教育主任挨拶

北大眼科で教育主任を拝命してから3年が経過いたしまし た。幸い前任の野田実香先生が当教室の教育体制の基盤を しっかり作ってくださっていたため、今までなんとか業務を 遂行できています。

 

医学生の教育

教育と一括りで申しましても、その業務は年々拡大してい るように思えます。医局員の教育はもちろんですが、医学生 についてもポリクリの眼科実習期間が以前の2週から1週に 短縮となり、効率的にカリキュラムを設計し、いかにその 魅力を伝えていくかも工夫のいるところとなっています。 毎週新たな学生が入れ替わりで実習に来ますが、我々にと っては毎年恒例の実習ですが、学生各個人には貴重な1週間 で、『もしかすると未来の眼科医が誕生するきっかけを与え られることができるかもしれない』、なんてことを考えなが ら日々勤しんでいます(たぶん他の医局員の先生も気持ちは 同じはず(evidence なし)。また大学間での海外交流も盛 んとなってきた最近は、海外からの医学生の見学も頻繁にな ってきました。

 

 医局員の教育

大学病院としての三大業務は、かねてから臨床・研究・教 育とされています。目の前にある課題として臨床業務、研究 活動を疎かにすることはできませんが、明日の眼科医療を担 う医師の教育も決して欠かすことのできない未来への投資 です。特に若手医師の初期教育は、その医師としての一生を 左右するといっても過言ではありません。我々は、診察・手 術指導・カンファレンスを3つの柱として教育に取り組んで います。今後とも医師として充実した眼科医人生を送るこ とができるよう、医局全体としてバックアップしていきたい と思います。

 

外来診察教育

北大眼科には13の専門外来があります。難治症例、緊急 手術が必要な症例、そして一般眼科医としては滅多にみるこ とのできない専門性の高い疾患を多く紹介いただくことか ら、日々の外来診察や入院患者の診察に携わるうちに多くの ことを学ぶことができます。また初診カルテのチェックを 若手医師向けに行っており、初診症例の所見に対する考え 方、鑑別診断と鑑別に必要な検査の組み方、治療方針につい て外来業務終了後に上級医から学ぶことができます。自分 が担当しなかった症例についても広く知識を得られるとい うメリットもあります。

 

手術教育

北大眼科では年間約2,000件以上の手術を安定して行っ ています。専門外来が多岐にわたっていることからその手術内容も幅広く、バリエーションに富んでいます。レベルの 高い手術を大量に間近で経験し、手術の知識と手技を学ぶこ とができる場を設け、さらに豚眼を使用したウェットラボで 定期的に手術の模擬練習を行い、実際の執刀に向けた準備を します。入局1年目の後期研修医の先生も半年間の教育で白 内障手術の執刀を初年度から行い、すべての過程を一人で執 刀できるようになっています。

 

カンファレンス


 北大眼科では、医局員が一堂に会して話し合いをする機会 が多くあります。教育熱心なスタッフ、医局員一同の協力に より活発な討論が繰り広げられています。下記の3つのカン ファレンス以外にも、各専門グループ毎に小グループでのカ ンファレンスも常設され、より多くの知識を得ることができ ます。

                                                                                            

 ■リサーチカンファレンス

 毎週月曜日に、基礎・臨床研究についての講演会を開催 し、討論します。他大学から先生をお招きして講演してい ただいたり、若手医師の学会の予行会も行い発表内容の推 敲をします。「実際の発表より緊張しました...」という若 手医師の感想も聞こえてきますが、この予行会を経験する ことで学会発表のスキルを磨き、落ち着いて本番の発表に 臨めるようになります。

 ■クリニカルカンファレンス

 毎週水曜日に、手術前後の症例を検討して問題点を話し合います。また診療で遭遇した稀な症例や、治療に苦慮し ている症例について報告し、議論をする場でもあります。 これにより多くの臨床経験を分かち合うことができます。

■モーニングクルズス

 研修医、専攻医向けの少人数での講義を年間約80回程 度行います。始業前の早朝に集まり、主に臨床に関する講 義を行います。各疾患の特徴、診察のコツ、そして治療の 方針について教科書では教わることのできないような本 音の話も聞くことができます。