荷札酒(にふだざけ) 月白(げっぱく)純米大吟醸 仲汲み

新潟の加茂錦酒造が造る「荷札酒 純米大吟醸」シリーズは、この「月白」以外にも、「亀の尾」や「播州愛山」、「吉川山田錦」、「備前雄町」、「黄水仙」、「出羽燦々」などいろいろある。中でも、この「月白」が僕のお勧めである。
口に含むと、口当たりが柔らかく甘みを感じる。新潟の酒らしく、透明感があってスッキリとしている。それでいながら、純米特有の旨味は十分感じられるので、そのまま酒だけ味わっても良いし、食事との相性も悪くない。また、吟醸香はそれほど強くないが、大吟醸ならではのフルーティーさはしっかりと感じられる。どこかしら、三重の「作(ざく)」のモダンな造りと、その方向性が似ているような気がする。
正直言って、淡麗な味わいの新潟の酒をそれほど美味しいと思ったことは無かったが、この加茂錦と清泉「亀の尾 純米大吟醸(→ 今後掲載予定)」は、素直に美味しいと思える酒だ。純米大吟醸の中取りの四合瓶で2000円台前半という値段を考えてみても、そのコスパは抜群である。(2023年4月追加)
【お酒のデータ】
精米歩合40%
今回は2022年醸造(タンク168)を試飲
日本酒度+8
岡山県山田錦100%使用
アルコール分15度
• 楽天市場での最低参考価格:2280円(720m l)





注ぐと、色こそ濃厚だが、決してインクのような濃さではない。グラスの中に漂う香りは、透明感のある気品を備えている。口に含むと、南仏特有のリッチなテイストながら、決して濃いわけではなく、グルナッシュ特有の甘い陽性的な味というより、むしろシラーによるブラックベリーに香草を浸したような独特なスパイシーさを感じる。酸味や糖度は最小限に押さえられ、全てに偏りがない絶妙なバランス。それゆえに高得点とはならないものの、誰にも好まれ、どんな料理にも合いそうなユーティリティーの高いワインに仕上がっている。2017年という若いワインなので、多少タンニンを感じるが非常にきめ細やかな舌触りで、早飲みできるワインだ











1993年のヴィンテージ
色がかなり濃いだけに、タンニンを感じる
1986年のヴィンテージ
色はだいぶ落ち着いてきた
お勧めの1974年のヴィンテージ
さすが40年古酒だけあって澱が半端でない。別な容器にデキャンタージュするか、澱が入らないように慎重に注ぎたい
色は1986年よりも薄くなっているが、古酒特有のセピア色やガーネット色ではない







