エストレチョ・モナストレ 2015年 エンリケ・メンドーサ

光を通さないほどの濃密な色調。グラスに注ぐと、爽やかで濃厚なベリーの香りが満ちあふれ、香りをかいだだけで、すぐに素晴らしいワインであることが分かる。
口に含むと、まずは柔らかい酸が舌を覆い、続いてスパイシーかつ大地の恵みを感じさせるニュアンスが押し寄せる。カリフォルニアやオーストラリアワインほどの高い糖度ではなく、誰もが心地よいと感じる糖度だ。完全有機栽培(未認証)の樹齢70年というモナストレル種を100%使用しているらしいが、バランスに優れ、複雑さも兼ね備えた長熟に耐えうるワインだ。2015年という若いワインながら、タンニンも滑らかで味に高級感もある。もしもセラーに余裕があれば、買いだめしておきたいお買い得ワインである。(2020年12月試飲)
■ 楽天での最低参考価格 3940円
■ パーカーポイント95点
■ ぶどうの種類:モナストレル100%
以下はワイン販売店が掲載しているコメント
ダークチェリー、プラム、ブルーベリー、桑の実の凝縮した黒果実のアロマ。クローブ、リコリス、ナツメグ、シナモンのスパイス、ローズマリーやタイムのハーブ、スミレのフローラル、ミネラル、ダークチョコレートやエスプレッソの香ばしさにホイップクリームの甘やかな印象もあります。重厚感のある複雑な香りに期待感も高まります。口中でも緻密で濃厚な果実味、おだやかながら上質な酸、タンニンはベルベットのようにきめ細かくしなやかに溶け込んでいます。フレンチオーク樽がもたらす上品な香ばしさが緻密な果実味と溶け合い、実になめらかでエレガント。とてもバランス良く、複雑でリッチ、豊かな飲み心地。余韻には心地良いビター味とミネラル感が長く続きます。このビター味とミネラル感、上質な酸が全体をタイトに引き締め、ボリューミーになり過ぎず、フィネスを備えた一本に仕上がっています。

1993年のヴィンテージ
色がかなり濃いだけに、タンニンを感じる
1986年のヴィンテージ
色はだいぶ落ち着いてきた
お勧めの1974年のヴィンテージ
さすが40年古酒だけあって澱が半端でない。別な容器にデキャンタージュするか、澱が入らないように慎重に注ぎたい
色は1986年よりも薄くなっているが、古酒特有のセピア色やガーネット色ではない