11.カレー

今年、旧居留地にあるオリエンタルホテルの「オリエンタルビーフカレー」が15年ぶりに復活し、1日10食限定ということで話題になった。もともと神戸の北野町にはインド人が多く住み、このためか、市内にはインド料理店やカレー店が多数ある。この様なわけで、カレーは神戸B級グルメの中でもハイレベルなジャンルの1つとなっている。

シャミアナ元町店

 水を一切使用せず32種のスパイスで作られたカレーは、キーマ、エビ、チキンの3種類のみ。本格的なインド料理店の北野本店とはコンセプトが異なり、メニューをシンプルにして価格が抑えられている。2階はカウンターのみで、3階にはテーブル席がある。お勧めのキーマカレーは、辛さとスパイスの香りのバランスがすばらしく、キーマカレーとしてはパーフェクト。今回取材したカレー店ではナンバーワンだ。辛さは選べないが辛口程度。チャイ(スパイスミルクティー)も香り高く美味しいので、こちらも是非飲んだ方が良い。テイクアウト可能で、カレー用ミックススパイスやチャイ用茶葉も販売している。両者ともお土産としても最適。売り切れにより、早いときには14時頃に終了となることもあるので注意。

神戸市中央区元町通2-3-7  
電話:078-333-9133
定休日:無休
営業時間:11時~19時(売り切れ次第終了)
予算:キーマカレー、エビカレー780円 (チャイとのセット880円)
アクセス:JR元町駅東口を大丸デパート方面(南側)に向かい、東急ビズフォードホテルの横の南京町入り口を入り、直進して福龍菜館横の小路を入る。元町一番街アーケードから行く場合は、YAMAHA前の七宝焼店横の小路を入る。阪急三宮駅西口より徒歩10分、JR元町駅より数分。

神戸チキンカレー

 阪急三宮駅西口の高架下を通ったとき、「二十種類のスパイスをじっくり熟成し、国産野菜と鶏肉を、時間を掛けて煮込んで仕上げた辛口カレーです」という看板が気になり入ってみた。カウンターのみの店で、初めは大手のフランチャイズ系列かと思ったが、どうやら違う雰囲気。カレーはチキンカレー1種で、しかも辛口のみと、辛さが選択できない。実に潔いカレーで、店主の自信のほどが伺える。鶏肉はプリッと弾力があり、ルーはとてもスパイシー。ヨモギ系のローズマリーやタイムのような香りがするが、この香りと辛さが気にならなければ、きっと旨いと感じるはず。

神戸市中央区北長狭通1-31-32  
電話:078-332-2771
定休日:無休
営業時間:11時~23時
予算:チキンカレー500円、テイクアウト用カレールー380円
アクセス:阪急三宮駅西口を出てマクドナルド横の高架下を歩くと徒歩1分。

橋(はし)

 居酒屋が昼間だけカレーを出している。店内は決して綺麗とはいえず、店の戸を開けると入るのに少し躊躇してしまう。しかし、女性店主と目が合い思わず着席。出てきたカレーはほぼ真っ黒で、具は溶け込んでルーのみの状態。心の中で、カツカレーにすれば良かったと思いつつ口に含むと、初めはやや甘めながら後味は深く辛く、また食べたくなるような中毒性のあるカレー。思わず、漫画「包丁人味平」のカレー将軍・鼻田香作が作ったブラックカレーを思い出した。カレーが美味しいだけに、できれば居酒屋をやめて、小綺麗なカレー専門店になってほしいと感じた。

神戸市灘区灘南通4-1-5  
電話:078-881-8466
定休日:昼は日・月・祝日
営業時間:11時半~13時半
予算:カレー700円、勝カレー900円、生卵50円
アクセス:阪神大石駅を出て左に歩道を歩き、最初の大きな通り(2号線)の信号を左折。小学校を通り過ぎ、真っ赤な「パパとママの店goods」の隣り。阪神大石駅(阪神三宮駅から4つめ、8分)より徒歩10分 。

元町カレー&バー・パルフェ

 女性2人でやっている小さなカレー・バー。バーなので夜は酒も飲めるようだ。カレーはチキンとトマトをじっくり煮込んだもので、スパイシーでなかなかいい線を行っている。しかし、チキンとトマトの両方がサッパリしているため、少し物足りなさを感じてしまう。食べるなら卵かチーズ、あるいは両者をトッピングした方がいい。辛さは選べず中辛程度。辛さ調節のためなのか、テーブルにはレアなタバスコが置いてある。テイクアウトも可能。

神戸市中央区下山手通3-7-9  
 KESX1階
電話:078-392-3239
定休日:水曜日
営業時間:11時半~21時半
予算:並500円、大盛600円、チーズ100円、卵50円
アクセス:鯉川筋と生田新道の交差点にあるサンクス横の小路を入るとすぐ。阪急三宮駅西口より徒歩10分、 JR元町駅東口より数分。

サヴォイ

 辛口のビーフカレー1本で勝負している店。カウンター10席ほどの店内は、荷物を置くスペースもなく、奥の席に向かうのに窮するほど狭い。席に着くとまずライスの量だけ聞かれ、辛さは選ぶことはできない。多め、普通、少なめ、どのライスも同じ値段。ビーフカレーと言っても、煮込まれた牛肉は繊維状になってルーに溶け込んでおり、肉らしき塊は見られない。16種類のホールスパイスの醸し出す香りはとてもいいが、辛さが苦手という人には厳しいかも。関西風で食べたい方や辛さがちょっと苦手という方は、卵をトッピングして食べるのがお勧め。

神戸市中央区三宮町1-9-1  
 センタープラザ(東館)地下1階
電話:078-333-9457
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
営業時間:11時~18時
予算:ビーフカレー650円、卵50円
アクセス:阪急三宮駅西口を出て南(海側)に向かい、信号を渡る。ファミリーマート裏のセンタープラザ(東館)の地下に下り、JR三宮駅方向へ向かうとすぐ。阪急三宮駅西口から徒歩3分。

いっとっ亭

 サヴォイから僅か10数メートルのところにあるカレー店。サヴォイで働いていた方が独立してやっているというだけあって、店の構造も注文システムやメニューも、サヴォイと同じ。敢えて違いを捜すなら、サヴォイが辛口とすれば、こちらは中辛で辛みが立っていないという点。また、材料を炒めるときの焼きが強いせいか、サヴォイより香ばしく、味がマイルドで深みがある。食べるときには、やはり温泉卵をトッピングして関西風で食べるのがお勧め。

神戸市中央区三宮町1-8-1  
 さんプラザ地下1階
電話:078-393-2131
定休日:第3日曜日
営業時間:11時~19時
予算:ビーフカレー650円、卵、温泉卵50円
アクセス:阪急三宮駅西口を出て南(海側)に向かい、信号を渡る。ファミリーマート裏のセンタープラザ(東館)の地下に下り、JR三宮駅方向へ向かうとすぐ。阪急三宮駅西口より徒歩3分 。

神戸BEEF CURRY MINT

 この店の欧風ビーフカリーのベースとなるフォンドボーは、神戸牛をオーブンで焼き、野菜と一緒に12時間煮込んで作るらしい。15種のスパイスを使ったカリーは、あまりスパイシー感が強くなく、とてもマイルド。辛さは中辛程度だが、辛さは10倍毎に100円の追加で50倍まで増強可能。店主によると50倍で食べたら死ぬらしい。ベースが同じなので、通常のビーフカリーでも十分美味しいが、せっかく神戸に来たなら「特選神戸ビーフカリー」を頼もう。コロコロと入っている肉の旨いこと、これぞ神戸ビーフ!

神戸市中央区三宮町1-8-1  
 さんプラザ地下1階
電話:078-742-8250
定休日:火曜日
営業時間:月・水~金11時~16時、土・日11時~21時
予算:特選神戸ビーフビーフカリー1300円
アクセス:阪急三宮駅西口を出て南(海側)に向かい、信号を渡る。ファミリーマート裏のセンタープラザ(東館)の地下に下り、JR三宮駅方向へ向かうとすぐ。阪急三宮駅西口より徒歩3分。

群愛飯店 本店

 神戸の中華料理店の中には、ランチタイムにカレーを出す店がある。有名なのは、元町高架下商店街にある「創作料理 WAITAN(078-332-2351)」の上海カレーと「杏杏(中華料理を参照)」のカリー飯。しかし、それを上回る美味しさなのが、終日食べられるこの店のビーフカレーライス。ルー自体はスパイシーではないごく普通の甘口カレーなのだが、入っているビーフが中華風。牛バラご飯に使用していると思われる八角で煮込んだ柔らかい牛バラ肉を使用しているのだ。これに生玉子の黄身が加わり、見事な関西風中華カレーに仕上がっている。ところで、この店の中華だが、時間の都合上、「蒸し鶏」しか試していない。しかしながら、「蒸し鶏」は神戸で食べた蒸し鶏の中ではナンバーワンだった。

神戸市中央区中山手通3-4-6  
電話:078-332-5203
定休日:第1、第3木曜日
営業時間:11時半~20時半
予算:ビーフカレーライス1000円、蒸し鶏1500円
アクセス:JR元町駅東口より鯉川筋を上り、サンクスの信号を山側に渡ってすぐ右側。阪急三宮駅西口より徒歩10分、R元町駅東口より5分。