5.居酒屋、博多鉄鍋餃子

タンテール富士 (仮店舗で営業中)

 ビルの老朽化に伴う建て替えのため、現在は仮店舗にて営業中の人気居酒屋。僕が訪れたのは、実は旧店舗で営業していた昨年のこと。旧店舗は、真ん中がカウンター席となっていて、それを挟むように小上がりがあるという面白い造りとなっていた。
 この店の看板メニューは、まさに店名通りのタンとテールである。この店の三大名物として、「テール塩焼」と「上タン焼」に加え、「サガリ焼」の3つが店外に掲示されていた。この他に博多らしい「テールスープもつ鍋」なるものもあった。
 まずは、一人飯なので三大名物を注文。和風ステーキのような「サガリ焼」は、ミディアムレアに焼かれ、赤身の旨味を感じる逸品だった。「上タン焼」は、熟成和牛のタンシン部分を使用しているらしく、ミディアムに焼かれた食感が最高だ。熟成肉らしく、ほんのりとアミノ酸を感じる味わい。これに塩ダレや三升味噌を付けてもいける。「テール塩焼」は熱いうちにほぐし、岩塩でいただく。シンプルながら表面がカリッと香ばしく、ネットリとしたゼラチン質が味わえる最高レベルのテール焼きだ。そのまま岩塩を付けて食べてもよし、レモンを絞って岩塩を付けて食べてもまた美味しい。
 まだ食べられそうだったので、ネーミングが気になった「韓流きゅうり」と「究極の酢もつ」、そして「焼き餃子」を追加注文。「韓流きゅうり」は、甘辛味噌を付けて食べるのだが、味はごく普通。「究極の酢もつ」は、ポン酢を掛けて食べるのだが、これは柔らかく臭みがなくて美味しい。見た目が平べったく立体感がない「焼き餃子」は、不恰好で稚拙なようにも見えるが、実際はカリッと焼かれていて、黒豚とニラの餡が美味しかった。タップリのラー油と酢醤油のタレで食べると、京都の「泉門天(→ 京都グルメバイブル・餃子の頁を参照)」を彷彿とさせる美味しさである。
 今回は一人飯だったにもかかわらず、さらに締めのご飯が食べたくなったので、旧店名を冠した「かね萬・やきめし」を再度追加で注文。秘伝のニンニク風味の酢醤油タレをかけていただくという「かね萬・やきめし」は、味的にはちょっとガッカリで、お勧めではない。
 それにしても、この店はハズレが少なく美味しいので、人気テレビ番組「孤独のグルメ」のように、ついつい注文してしまいがちなので要注意だ。ちなみに、気になった「テールスープもつ鍋」は2人前からなので、今回は注文出来なかったのが残念。また、この店は喫煙可なのが唯一の欠点である。(2019年6月追加)
http://www.kanemanfuji.com

福岡市中央区大名1丁目9-18  
電話番号:092-752-0073
定休日:月曜
営業時間:18時~22時半
予算:テール塩焼(大)1700円、(中)1200円、(小)900円、上タン焼1700円、サガリ焼1500円
アクセス:地下鉄空港線・赤坂駅4番出口を出て左へ。「スターバックス」のある交差点を左折し、「ドコモショップ」を過ぎ、「白洋舍クリーニング」と「福壽飯店」の交差点を左折し、雁林町通りを進むと左側にある。赤坂駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:雁林町通り
お勧めポイント:3大名物「テール塩焼」、「上タン焼」、「サガリ焼」が美味しい居酒屋

これが旧店舗です ココです! 旧店舗のカウンター席 旧店舗の小上がり この店の三大名物 季節のメニュー1 季節のメニュー2 店主のお勧めメニュー 焼酎はどれも480円 この店の人気焼酎ベスト10 その他お勧め焼酎と梅酒 突き出しはササミの湯引き 和風ステーキのような「サガリ焼」 ミディアムレアに焼かれ、赤身の旨味を感じる逸品 「テール塩焼」 熱いうちにほぐし、岩塩でいただく。シンプルながら表面がカリッと香ばしく、ネットリとしたゼラチン質が味わえる最高レベルのテール焼きだ。そのまま岩塩を付けて食べてもよし、レモンを絞って岩塩を付けて食べてもまた美味しい 「上タン焼」 熟成和牛のタンシン部分を使用しているらしく、ミディアムに焼かれた食感が最高だ。熟成肉らしく、ほんのりとアミノ酸を感じる味わい深いだ。これに塩ダレや三升味噌を付けてもいける 韓流きゅうり」は、甘辛味噌を付けて食べるのだが、味はごく普通 「究極の酢もつ」 ポン酢を掛けて食べるのだが、これは柔らかく臭みがなくて美味しい 「焼き餃子」 不恰好で稚拙なようにも見えるが、実際はカリッと焼かれていて、黒豚とニラの餡が美味しかった。タップリのラー油と酢醤油のタレで食べると、京都の「泉門天」を彷彿とさせる美味しさである 旧店名を冠した「かね萬・やきめし」 秘伝のニンニク風味の酢醤油タレをかけていただく味的にはちょっとガッカリで、お勧めではない

太郎源(たろうげん)

 JR博多駅前にある人気の居酒屋。古いビルの階段を降りて店内に入り、入口で靴を脱いで上がる。左側にオープンキッチンのカウンター席があり、右側には20名まで対応出来るテーブル席がある。この日がたまたまだったのかもしれないが、基本的に調理は店主一人で行っているようだ。サービスはアルバイトと思しき女の子たちが数人で行っている。メニューについて尋ねてもすぐには答えることができないが、彼女らの笑顔はとっても良く、ホスピタリティを感じる。
 この店の売りは新鮮な天然の地魚であり、そのクオリティは非常に高い。まずは、「お造りの盛り合わせ」を注文すれば、それを実感できるであろう。この店のメニューは基本的にアラカルトメニューのみであるが、事前に大人数で予約すればコース料理も可能とのことだ。店のお勧めは、「五島のごま鯖」、「鯨うねうす造り」、「対馬赤むつ(ノドグロ)の塩焼き」、「自家製からすみ」、「自家製昆布漬け明太子」、「大村キスの天ぷら」、「旬の天ぷら盛り合わせ」、「佐賀牛の網焼き(2000円/100g)」、「虎ふぐ白子焼き」、「寄せ豆腐」など。締めのご飯のお勧めは、「佐賀牛ステーキ丼」や「自家製からすみごはん」、「特製海鮮丼」、「五島の鯖または玄ちゃん鰺の茶漬け」である。メニューの中にはハーフサイズにできるものも多く、これは一人飯客にとってはありがたいサービス。日本酒も焼酎もセレクトが良く、お酒を前面に出していない居酒屋にしては意外と充実している。
 この店は、とにかく客に美味しいものを食べさせたいという思いが伝わってくるような良質な居酒屋であり、札幌の 「味百仙(→ 札幌グルメバイブル・居酒屋の頁を参照)」 と、どうしてもイメージが重なってしまう。(2017年4月追加)

福岡市博多区博多駅前3-27-24 タナカビル地下1階  
電話番号:092-481-8522
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時半~24時
予算:お造りの盛り合わせ2000円(一人前)、佐賀牛のステーキ丼・味噌汁付き2000円
アクセス:JR博多駅・博多口を出て「はかた駅前通り」を進む。「西日本シティ銀行」、「デュークスホテル博多」、「伊予銀行」を過ぎ、左側に「ドラッグイレブン」が見えたら、その並びのビルの地下1階。JR博多駅・博多口から徒歩5分
最寄りのランドマーク:伊予銀行・福岡支店、ドラッグイレブン
お勧めポイント:福岡らしい新鮮な魚貝類を味わえる居酒屋

「ドラッグイレブン」が目印 このビルです 階段を降りた地下1階にあります ココです 入って左側にあるオープンキッチンのカウンター席。小上がりのカウンター席としては珍しく、背の低い椅子が並ぶ 右側にテーブル席があります 本日のお勧めメニュー レギュラーメニュー1 レギュラーメニュー2 レギュラーメニュー3 レギュラーメニュー4 レギュラーメニュー5 本日のお勧めの日本酒 レギュラーメニューの日本酒 本日のお勧めの焼酎 レギュラーメニューの焼酎 本日の突き出しは「鯛の酒盗入り寄せ豆腐」。突き出しも手抜きなし 地物の「お造りの盛り合わせ2000円(これが一人前)」。醤油とポン酢はお好みで 左手前から地物のタコ、アオリイカ、五島のサバ、鯨うね、太刀魚の炙り(赤いのはマイクロトマト) 九州で獲れた本マグロのトロと中トロ、鐘崎の天然鯛と天然ヒラマサ 「五島のごま鯖」は他店とは異なり、醤油ベースのタレを和えずにかけている 地物の「大村キスの天ぷら」も魅力的だったが、敢えて、好きな「アオリイカの天ぷら」をチョイス ミディアムレアに揚げられていて美味しかった 「対馬赤むつ(ノドグロ)の塩焼き」は半身(1500円〜大きさによる)で注文。竹皮の上でこんがりと焼かれており、中はシットリトロトロで「ウマか〜」。塩分は薄めだったので醤油をかけたかった 名物の「佐賀牛ステーキ丼」 ジューシーで火の通りも完璧 鰹節の糸削りと刻み海苔がアクセントに 

田中田(たなかだ)

 今年の6月に東京・西麻布店をオープンした人気の高級居酒屋。今年で創業21年になるが、この新しい店舗に移転してからは9年目を迎えるという。店内に入ると、右側に広いカウンター席が、そして左側には小上がりの個室がある。カウンター内には10人くらいの料理人がおり、非常に活気があって雰囲気がいい。
 この店はとにかく魚の質が素晴らしい。どの素材も寿司屋を含めても福岡一の素材を揃えているのでは?と思うくらいの一級品である。特に、地サバの醤油和え「ごまさば」は、カンパチと間違うくらいピッチピチでコリコリしている。どこの居酒屋メニューにもある福岡の郷土料理であるが、この店のものは、福岡、いや日本トップクラスの美味しさである。これに匹敵する「ごまさば」は、唐津の 「鮨処 つく田(→ その他日本の旨い店・佐賀県の頁を参照)」 くらいしか思い当たらないほど。「ごまさば」ともに必ず注文したいのが「おまかせ・お造りの盛り合わせ」である。まずはこの2品を食べれば、この店の凄さを理解できるであろう。また、この店は高級居酒屋にしては缶詰メニューがあったり、カツ(フライ)が充実しているなど、メニューがとてもユニーク。カツは天ぷらに使用するエビやイカ、穴子、野菜類はもとより、「梅山豚の一口カツ」、「ロースカツ」、「ヒレカツ」、「まぐろのトロカツ」、「小あじのカツ」まである。さらに、カツの付け合わせ野菜がカツの種類によって変わるなど、添えられる自家製タルタルソースも含めて居酒屋とは思えないくらい一品一品の料理が熟考されている。焼きものでは「自家製・赤ムツの一夜干し」が一番のお勧めであるが、地鶏の「天草大王」も旨い。「天草大王」を使ったメニューは「もも塩焼き」や「砂ズリ塩焼き」だけでなく、大分の「とり天」や宮崎の「チキン南蛮」などといった魅力的なものまである。最後を締めるデザートの「練乳プリン」は、誰もが好きな懐かしい味だ。しかしながら、どれもが美味しい中で、それほど辛くない「ビーフカレー」だけは独特のスパイスで好みが分かれるところ。また、今回は「ごまさば」を食べてしまったので注文しなかったが、「ごまさば」が入ったドンブリとして「ごまさば丼」や「博多丼」などもある。
 ちなみに、今回は1人飯であったが、料理の量を調整してくれるなど、店員の対応も良かった。平日は比較的遅くまで営業しているのでとても使い勝手が良く、次回はぜひ西麻布店を取材してみたいと思う。(2014年7月追加)

福岡市中央区清川3-16-19  
電話番号:092-522-1211
定休日:月曜
営業時間:【火曜~土曜】18時~翌 12時半、【日曜・祝日】17時~22時半
予算:【単品】時価(ごまさば2000円くらい)、【コース】6800円、8800円、10800円
アクセス:西鉄天神大牟田線・西鉄平尾駅出入り口1を出て左へ。「サニー」を過ぎ、「洋服の青山」のある日赤通りを左折する。「かに本家」のある「那の川四ツ角交差点」を過ぎて右側に見える2つの大きなマンションの1階。西鉄平尾駅より徒歩8分。
最寄りのランドマーク:かに本家
お勧めポイント:福岡一の魚が揃う高級居酒屋

突き出しの冬瓜と挽肉の煮物

ごまさば(混ぜる前)

ごまさば(混ぜた後)

醤油は2種類(九州醤油は甘く、馬肉に合う)

おまかせ・お造りの盛り合わせ (手前か左から、イカ、アワビ、カンパチ、アラ、マグロの中トロ、ハモ、赤ウニと海苔)

唐津産・赤ウニと海苔

鯨ナンコツ粕漬

天草大王のもも塩焼き

小あじのカツ(半身)

まぐろのトロカツ

自家製・赤ムツの一夜干し (半身にしてもらいました)

ビーフカレー

トマトジュース

ポテトサラダ・タルタルソース添え

練乳プリン

磯ぎよし 薬院店

 薬院にある食べログで人気の居酒屋。福岡で魚を食べるならこの店という方も多いという。店内は右側にカウンター席、左側にテーブル席があり、2階にも客席があるのでキャパはそれなりにあるようだ。
 前述のようにこの店はとにかく新鮮な魚介が売りの店。刺身、焼き魚、煮魚など、調理はいかようにもしてもらえる。メニューの中には「まじゃく(有明海のシャコのようなもの)の唐揚げ」や「明太子のだしまき」、「めひかりみりん干し」など地元ならではの一品も。中でも、静岡産のワサビが添えられた「刺身の盛り合わせ」が良かった。さらに、この日頂いた対馬産の「赤ムツ」の焼き魚は、とろける様な美味しさだった。また、今回試すことが出来なかったが、メニューを見ると、長崎産の天然アラを使った「あら鍋」が1~2人前2480円という格安価格で頂けるようだ。しかしながら、この店の最大の欠点は、どの品にも九州特有の甘みのある醤油を使用しているため、どの品もちょっとした違和感を感じてしまう。言えば甘くない普通の醤油も出してもらえるので、気になる方は予め言っておこう。
 また、この店は居酒屋でありながら、女性客向けに「ほうじ茶アイス」や「茶cha-chaパフェ」などのデザートも用意されているのが嬉しい。
 店内はとても活気があり、店主を初めとした店員の対応も良く、また来たいと思わせるような良い居酒屋である。これでもう少し値段が安ければ2つ星でも良いのではと思う。ちなみに、この「薬院店」の他に「天神店」や「下川端店」もある。しかしながら、かなりの人気店なので早めの予約が必要だ。(2013年11 月追加)

中央区薬院3-7-1  
電話番号:092-523-1068
定休日:不定休
営業時間:18時~翌0時半
予算:極上赤ムツ2980円、特上刺身盛り合わせ(1~2人前)2500円
アクセス:西鉄天神大牟田線、地下鉄七隈線・薬院駅1番出口を出て右へ。城東橋を渡った信号を左折。左に川を見ながら川沿いに進み、「A-プライス」を過ぎ、「ポプラ」前の露切橋を少し過ぎた「貸ふとん 大ヤブ」の斜め通りを右折する。100mほど進むと左側にある。薬院駅より徒歩10分。
最寄りのランドマーク:A-プライス、露切橋交差点
お勧めポイント:地元の新鮮な魚が味わえる店

うわのそら

 福岡の春吉にある人気の居酒屋。店内は左にL字型のカウンター席が、そして右側には4名用のテーブル席が3つある。お酒は日本酒や焼酎の他、梅酒や国産ワインなどがあり、特に日本酒が充実している。この日は福島の「飛露喜」や「写楽」、三重の「而今」、福井の「黒龍」、佐賀の「東一」、宮城の「伯楽星」、愛知の「醸し人 九平次」、秋田の「一白水成」などの日本酒があった。中でも、この日頂いた「而今(鑑評会出品酒)」と「一白水成(愛山)」が良かった。それもそのはず、店主は日本料理の料理人であるにもかかわらず、日本酒にはかなり造詣が深いのである。日本酒に詳しくないが色々試してみたいという方には、「九州酒4種」や「おまかせ4種」、「ゴージャス4種」といった「うわのそら呑み比べ」お試しセットがお勧めである。
 それにしても、料理はどれも割烹レベルの洗練された美味しさで、素材もほとんどが九州産である。特に、この日頂いた料理の中で良かったのは、「鰯の酒盗焼き」や「刺身」、「つるむらさきの胡麻和え」、「焼き茄子すり流し」など。僕のような1人飯の客には、ほとんどのメニューをハーフサイズにしてくれるといった心遣いもいい。さらに、居酒屋であるにも関わらず、店内は禁煙である点も素晴らしい。(2013年9月追加)

福岡市中央区春吉3-12-24 BLUGE天神1階  
電話番号:092-761-1160
定休日:不定休
営業時間:17時半~翌0時半
予算:九州酒4種1900円、鰯の酒盗焼き1300円、刺身7種盛り3600円から
アクセス:地下鉄七隈線・天神南駅5番出口を出て左へ。国体道路を進み、「東横イン博多西中洲」手前の「春吉」交差点信号(右角に福岡叙々苑がある)にある「博多一幸舎 西中洲店」横の小路を入ると突き当たり。天神南駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:東横イン博多西中洲、叙々苑、春吉交差点
お勧めポイント:美味しい日本酒と焼酎が頂ける上に美味しい料理も楽しめる素晴らしい居酒屋

鉄なべ 中洲本店

 博多餃子は小ぶりなミニ餃子。しかし、大阪や京都などの厚みのない平べったい一口餃子とは異なり、通常の餃子をミニサイズにしたような一口餃子なのである。この本店の他に、「であい橋店(092-262-0488)」と「天神PARCO店(092-235-7125)」がある。本店は1階がカウンター席、2階には小さなカウンター席と小上がりがある。この店はこれまで何度も訪れているが、京都の 「泉門天(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 と同様、いつも食べて飲んだ後の最後にちょっと寄るような店なのである。
 僕の中では、この店はあくまでも飲んだ後に行く“餃子メインのB級居酒屋”という位置づけで、一軒目から行く店ではない。席に着くと、先ずは福岡県民のソウルフードである「ごまさば」と生ビールを注文。餃子は1人前8個だが、多くの客は2人前以上で注文している。何故なら、店員が「追加注文は2人前からで~す」と告げるから。しかし、飲んだ後なら1人8個で十分である。“鉄なべ餃子”の特徴は、片面を焼いた後で更に鉄板の上にひっくり返すため、両面焼きになること。なので、噛むとカリッとモチモチした食感。餡はニラやニンニクの強い香りはせず、野菜主体のあっさりとした感じである。以前に比べると少しベチャッとした感じで、コクやジューシーさがなくなったような気もするが、それでも美味しい。タレは酢が立ってなく、ウスターソースの様な独特の酸味があり、お土産用にも販売されている。また、ラー油は辛めなので、たくさん入れるとかなり辛くなるのでご注意を。実は、僕はこの“鉄なべ餃子”のファンで、年に1度くらい冷凍宅配便で取り寄せており、下記ホームページからの購入が可能だ。(2013年1月追加)
http://www.tetsunabe-shop.com/

福岡市中央区西中洲1-5  
電話番号: 092-725-4688 
定休日:祝日 (日曜営業)
営業時間:平日・土曜 17時~翌3時、日曜 17時~23時
予算:焼き餃子(8個)450円
アクセス:地下鉄七隈線・天神南駅5番出口を出て左へ。国体道路に沿って進み、「東横イン博多西中洲」を過ぎると左側にある。天神南駅から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:東横イン博多西中洲
お勧めポイント:福岡名物の鉄鍋餃子が食べられる居酒屋

しんすけ

 夜になると若者で賑わう“大名”の人気居酒屋。店内に入ると右にカウンター席、左に小上がりがあり、思ったよりもかなり狭い。この店の売りは地魚の料理。福岡で生魚を使った料理(刺身、味噌漬け、煮魚)を食べるならばこの店、干物や焼き物の料理なら 「炉ばた 雷橋(→ その他日本の旨い店・福岡県の頁を参照)」 がお勧めだ。
 店主は宮崎県出身ということで、メニューの中には「チキン南蛮」や「地頭鶏(じどっこ)・ももの炭火焼、たたき」などもある。胸肉を使った「チキン南蛮」は、タルタルソースに加え、程良い酸味と甘さのタレがかかっており、プリッとシットリとした美味しさで、本場宮崎で食べたときよりも遙かに美味しかった。刺身はどれも鮮度が良く、特に、「真鯛」や「さわらの炙り」、「(クジラの)さえずり」が、飛び抜けて旨かった。また、この店の名物「博多ゆずみそ漬け」は、お土産として売り出すほどの人気商品。今回は「銀だら」を頂いたが、凄いというほどではなかったが、それなりに美味しかった。福岡の郷土料理「ごまさば」も鮮度抜群で、プリプリしていた。「もやしそば」は、シャキシャキとしたモヤシの食感とコシのある麺の相性が抜群で、最後の締めには最適な焼きそば。「メヒカリ焼」は、目刺しとも、干しシシャモとも異なる風味で、塩分は強いものの、日本酒のあてには最高だった。しかし、日本酒の種類が少なく、焼酎は16種のみ。このことも影響して今回は1つ星となったが、限りなく2つ星に近い1つ星店である。この他、今回は頂くことが出来なかったが、「まぐろのカツレツ」や「牛サガリ・ジャポネソース」、「煮浸し」、「じゃこ飯」なども美味しいらしい。(2012年12月追加)

福岡市中央区大名1-12-30  
電話番号:092-724-8300 
定休日:日曜 
営業時間:16時~翌1時 
予算:チキン南蛮750円、刺身の盛り合わせ(1人前)2100円、ゆずみそ漬け・銀だら800円、赤むつ1400円、ごまさば900円 
アクセス:地下鉄空港線・赤坂駅5番出口を出て中央区役所交通局合同庁舎前を通り、中央区役所交差点を右折する。しばらく進み、左角にローソンが、右側に「プラザホテル天神」が見えるとすぐ左側。赤坂駅より徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:プラザホテル天神 
お勧めポイント:福岡で生魚を使った料理を食べるならばこの店

たんか

 福岡放送本社の近くにある肉居酒屋。何でもこの店の大将は、福岡の老舗肉料理専門店「かね萬」の店長から独立したらしく、確かに食べログの写真を見ても、類似のメニューが見受けられる。また、この店は博多ではかなりの人気店らしく、1人飯の僕でも21時からやっと入れたほど。21時に訪れてみると、店内は満員状態で、女性客が目立つ。
 僕の一押しは、タン芯を使用した厚切りの「たんかの牛タン焼」。値段を考えれば、恐らく和牛タンではないと思うが、臭みなどは一切なく、歯通りが良くジューシー。お腹が空いていたなら、何回でもお代わりしたくなるくらい美味しく、コスパも最高。さらに、「たんかの牛サガリ焼」も、肉の旨味が十分で濃厚。1人飯の方には、これら2つを同時に楽しめる「たんかの牛タン焼と牛サガリ焼のハーフ焼き」もある。もう一つ絶対に外せないのは「炙りユッケ」で、肉の旨味だけでなく、ネットリと甘い脂肪が美味しく、ユッケファンには堪らない一品だ。さらに注文するなら、茹でた脂付きシマチョウをポン酢で頂く「ホルポン」や、焼豚足のような「たんかの牛テール焼」などがいい。デザートの「なめらか杏仁豆富」は全く杏仁の香りがしないが、牛乳プリンのようなものと思えば、それほど悪くない。大将を含めた店員の対応も良く、また来たいと思わせる福岡の優良肉居酒屋である。人気店だけに、早めの予約が必須。(2012年11月追加)

福岡市清川2-19-28  
電話番号:092-531-8529 
定休日:無休 
営業時間:18時~翌3時 
予算:たんかの牛タン焼、たんかの牛サガリ焼、たんかの牛タン焼と牛サガリ焼のハーフ焼き・各1300円、炙りユッケ900円、たんかの牛テール焼950円 
アクセス:西鉄・渡辺通駅2番出口を出て、渡辺通りを「ホテルニューオータニ」側へ進む。「福岡放送本社」を過ぎた高砂1丁目信号を左折すると、すぐ左側。西鉄・渡辺通駅より徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:福岡放送本社
お勧めポイント:また来たいと思わせる福岡の優良肉居酒屋

炉ばた 雷橋

 天神にある「大丸」の近くにある炭焼き居酒屋。店内はカウンター12席のみとかなり狭い。店の雰囲気で言えばB級居酒屋であるが、干物が食べられる居酒屋としては、最高レベルの居酒屋である。
 改めて、干物や焼き物の美味しさを再認識させてくれる。店名に“炉ばた”とあるが、通常の大きな炉端はなく、カウンター前に幾つかの小さな炉端があるだけ。先ずは生ビールを注文。容器は珍しい金属のジョッキ。すぐに突き出しの「かなぎ(こうなご)の干物」が焼かれる。頭から骨ごと食べられ、味も香りも最高。続いて注文した「ホタルイカのチンジャ」は、味が濃くて塩辛いが、日本酒のあてとして言うことなし。「鶏盛」は、鶏の5つの部分(モモ、つくね、砂肝、 首肉、軟骨)を焼いたもの。時間差で一つ一つ供され、柚コショウか黄味入りのポン酢醤油で食べると旨い。「自家製竹輪」はフワッとしていて、シャキシャキとした食感の蓮根が入っているので、これもまた美味しい。「牛ハツたたき」はレアに焼かれ、ニンニク醤油か生姜醤油で食べると、ジューシーかつ独特の歯ごたえが最高。「京都 の寄せ豆腐」は、甘くネットリとして、塩で食べても美味しい。「極上!塩さば」は、油が滴り落ちるくらいジューシーで、是非とも食べて頂きたい逸品。「金太郎 いわし」は丸々と太った真鰯で、脂がのっていてこれもいける。野菜は全国各地から取り寄せた野菜を焼いてくれる。「甘エビの醤油漬け」は人気商品らしく、既にソールドアウトであったので、 次回には必ず食べたいと誓う。居酒屋にしては珍しいくらい店員の対応も良く、限りなく3つ星に近い2つ星である。これでお酒が充実していれば、文句なしの3つ星店。(2012年11月追加) 

福岡市中央区渡辺通5-24-37 第5レジデンス江崎1階  
電話番号:092-751-4110 
定休日:日曜 
営業時間:17時~24時(要予約) 
予算:鶏盛500円、自家製竹輪300円、極上!塩さば500円、トロあじ700円 
アクセス:地下鉄七隈線・南天神駅5番出口を出て左へ。「あかひげ薬局」、「フレッシュネスバーガー」横の小路を左折するとすぐ右側。南天神駅より徒歩1分。 
最寄りのランドマーク:赤ひげ薬局 
お勧めポイント:焼き物の美味しさを再認識させてくれる絶品居酒屋

独酌しずく

 鯖料理がメインの人気居酒屋。入り口を抜けると石畳の通路があり、突き当たりを右に曲がると店内に。新しくて清潔な店内は左にカウンター席が、右側にテーブル席がある。先ずは生ビールと人気の「炙り鯖刺」を注文。生ビールは、サントリーの「ザ・プレミアムモルツ」。すぐに突き出しが出てきたが、とても美味しい。「炙り鯖刺」は香ばしく、表面に脂が浮いている。五島列島産なので、関サバのような弾力がある。塩、ポン酢、醤油の3つで頂いたが、塩とワサビの組み合わせが最も美味しかった。活〆の対馬産「炙り穴子刺」は、香りや食感も含めてイマイチだった。もう一つの人気メニュー「焼サバチャーハン」は、お茶碗1.5杯分くらいの量なので、1人でも問題なく食べられた。味付けはシンプルで、中華の「咸魚炒飯」にも似ているが、梅干しのペーストと刻み海苔、大葉などがのっていて、これが意外に美味しい。「サバコロッケ」は小ぶりな丸形をしており、中に鯖の肉じゃが版のような具が入っている。他にも熊本産「馬肉ユッケ」や「ゴマサバサンド」、「鶏そぼろと新ゴボウの春巻き」、「鯖肝ポン酢」、「鯖の焼き味噌」、「炙り生ヘシコ」、「せせりの塩辛」などの魅力的なメニューが多数。
 週末は2時間以内という制限があり、店内は写真撮影禁止などでご注意を(僕は突き出しを撮影した時点で知った)。店員のほとんどは若い男性店員であるが、食べログで言われているような店員の対応の悪さなどはなく、とても優良な居酒屋である。また、日本酒こそ少ないものの、焼酎は比較的充実している。(2012年10月追加)

福岡市中央区春吉3-22-7-1 プロスペリタ天神I 1階  
電話番号:092-771-3002
定休日:日曜(月曜が祝日の場合には日曜も営業) 
営業時間:18時~鯖がなくなり次第終了(あっても24時まで) 
予算:炙り鯖刺900円、サバコロッケ500円(2個) 
アクセス:地下鉄七隈線・天神南駅6番出口を出て右へ。国体道路に沿って進み、橋を渡った信号(弥太郎うどんとCaieの間)を右折する。「コートホテル福岡天神」を過ぎ、今村ビル(中華料理・長楽)の角を左折するとすぐ左側の新しいビル。天神南駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:コートホテル福岡天神
お勧めポイント:九州産鯖の料理がメインの居酒屋

馳走や直(ちそうや なお)

 繁華街の外れにある居酒屋。カウンター席が6席、4人掛けテーブルが2つ,2人掛けテーブルが1つと、少しこぢんまりとしている。店内には店の雰囲気とはミスマッチなジャズ音楽が流れている。この店のメインは地の魚。特に対馬産の「穴子のにぎり」は、たとえお腹いっぱいであっても必ず食べることをお勧めしたい。バーナーで炙られて供されるが、今まで食べたことがないくらいトロトロで、泥臭さなど一切ない。一人前3貫であるが、軽く3人前は食べられるくらい旨い。それはわざわざこれだけでも食べに行きたいほど。テイクアウトも可能なので、家族へのお土産としても最適。魚料理は刺身から焼き魚に至るまでどれも美味しい。この日の頂いた「対馬産のどぐろの塩焼き」は脂がのっていて最高だった。但し、刺身に添えられたワサビは残念ながら擦った本わさびではなかった。もしも、これが本わさびであったなら2つ星にしても良いくらいの素晴らしい店である。
 お勧めの「クリームチーズ豆腐」は、豆乳とクリームチーズから作られ、洋風でありながら和風テイストに仕上がっていて旨い。この他に、「自家製さつま揚げ」や「味噌シチュー」、「煮穴子の炙り焼き」、「福岡和牛のヒレステーキ」などのお勧め品も。この店のさらに素晴らしいところは、お酒の値段が安いこと。特に焼酎が格安で、人気の「森伊蔵」や「黒佐藤」もビックリするほどの値段。また、個人経営の居酒屋では珍しくデザートも充実しており、この日は「日本酒のプリン」、「イチジクのコンポート」、「生姜のシャーベット」など3種類。「日本酒のプリン」を頂いたが、やや硬めで日本酒の風味が強かった。しかし、甘さは控えめで、飲んだ後には丁度良かった。店主も女将さんも対応が良く、ホスピタリティを感じる良い居酒屋だ。最近、近くに支店もオープンしたらしい。(2012年9月追加) 

福岡市中央区舞鶴2-7-1 ライオンズマンション舞鶴第3 1階  
電話番号:092-714-1333
定休日:火曜 
営業時間:18時~23時
予算:穴子のにぎり1000円、お任せコース4000円
アクセス:地下鉄空港線・天神駅1番出口を出て明治通りを野村證券の看板が見える側に向かう。緩やかにカーブする道なりに沿って進み、「ECC英会話」、「博多グリーンホテル天神」の看板を過ぎた「中央区役所交差点」信号を右折。昭和通りの信号を渡り、2つ目の交差点を左折するとすぐ右側。地下鉄空港線・天神駅から徒歩10分。

最寄りのランドマーク:博多グリーンホテル天神、中央区役所交差点

お勧めポイント:地魚と穴子の握り寿司が美味しい居酒屋

五島サバと九州の幸 きはる

 「福岡 叙々苑」が入っている古いビルの2階にある鯖料理で人気の居酒屋。鯖料理と言えば、以前紹介した「独酌しずく(→ 美味しかったワ~・福岡県の頁を参照)」 が有名であるが、実はこの店は「独酌しずく」の本店にあたる店なのである。ドアを開けると、入り口側にはカウンター席が、そして奥には小上がりのテーブル席がある。新しくて綺麗な「独酌しずく」に比べると、多少チープな感じもするが、店主も含めてスタッフの対応がとても良い。
 メニューを見ると、人気の五島サバ・熊本馬肉の料理と朝倉地玉子の玉子焼き、梅肉ポークのグリル、温泉玉子のシザーサラダ、春吉プリンなどは共通メニューのようだが、他のメニューは異なっており、各店で特徴を出しているようだ。比較のために共通メニューを幾つか食べ比べてみたが、「焼サバチャーハン」以外はこの店の方が美味しかった。突き出しも「独酌しずく」と同じ3種類で、どれも美味しかった。バーナーで焼かれた五島産の「炙り鯖刺」は、脂がジワッと滲み出ている。塩と本ワサビで食べても、醤油と本わさびで食べても旨い!「朝倉地玉子の玉子焼」は、ほんのり甘い出汁巻き玉子で、フワフワトロトロの火の通し方が絶妙。特に「朝倉地玉子の明太玉子焼」は、博多名物の辛子明太子が入っており、玉子の香りとの相性も抜群でお勧め。博多名物の「ゴマサバ」も、これまで食べた中で最も濃厚でこれまた最高。「サバコロッケ」は小ぶりな丸形をしており、粗切りにされた鯖入り肉じゃがの様な具が入っている。細かいパン粉は食感が硬くて頂けないが、中身は結構美味しい。デザートの「元祖 春吉プリン」は共通メニュー(「独酌しずく」の方は元祖を名乗っていない)。表面はカリッと焼かれていないが、とても滑らかで、まるでパティシエが作った本格的なクレームブリュレのような濃厚な感じ。これも店を訪れた時の締めに必ず食べたい逸品だ。他にも熊本産「馬肉ユッケ」や「鯖チヂミ」、「サバチゲ」、「たたきレンコンのちぎり揚げ」、「鯖ツナでポテトサラダ」、「アスパラの酒盗バター炒め」、「ありた鳥の鳥天」などの魅力的なメニューが多数。日本酒はあまりないが、焼酎は30種類以上ある。かなりの人気店なので余裕をもった予約が必須だ。(2013年1月追加)

福岡市中央区春吉3-21-28 2階  
電話番号:092-752-3312 
定休日:日曜(月曜が祝日の場合には日曜営業) 
営業時間:18時~24時 
予算:朝倉地玉子の明太玉子焼700円、炙り鯖刺900円、梅肉ポークのグリル980円 
アクセス:地下鉄七隈線・天神南駅6番出口を出て右へ。国体道路に沿って進み、「東横イン博多西中洲」手前に春吉交差点信号が見える。右角に「福岡叙々苑」のビルが見えるので、入り口はそこを右折したところにある。天神南駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:東横イン博多西中洲、福岡叙々苑、春吉交差点 
お勧めポイント:鯖料理が美味しい人気居酒屋