謝朋酒樓
横浜中華街の関帝廟通りにある四川料理専門店。最近、ここ横浜中華街のトレンドと言えば、 「焼き包子(→ 横浜グルメバイブル・中華料理・横浜中華街と最近のトレンドの頁を参照)」 と四川料理である。通りを歩きながら中華料理店の前に置かれているメニューをパラパラめくってみると、四川料理の看板を掲げていない店、例えば上海料理店のメニューを見ても、広東料理店のメニューを見ても、四川料理が多くを占めているのである。これは日本の中国料理店特有のもので、中国や香港、台湾では、やはり上海料理店は上海料理、広東料理店は広東料理メニューなのである。激辛ブームが理由なのかどうかはよく分からないが、とにかく今や横浜中華料理界にとって四川料理は欠かせない存在なのだ。
この店は中華街では比較的小さな店であるが、料理は本格的で美味しい。しかも、化学調味料に頼らない味付けがいい。特に、生ビールにピッタリなのが「海老と大葉の香り揚げ」と「鶏肉の唐辛子炒め」だ。豚肉好きなら「鶏肉の唐辛子炒め」を「豚肉の四川新鮮唐辛子炒め」にしても良い。王道の「本場成都 陳マーボ豆腐」は、豆豉が効いていて辛さもほどほどで美味しい。さらにお勧めなのが、「牛肉の薄切り山椒辛子煮」と「汁なしタンタン麺」。牛肉はちょっと・・・という方は「牛肉の薄切り山椒辛子煮」を「魚の四川唐辛子入り激辛スープ」に変えても良い。「汁なしタンタン麺」は具材がほとんど入らないシンプルな麺であるが、花山椒が効いていて深みのある完成度の高い麺である。もしも、スープを注文するならサッパリとした「豆腐のカニ味噌煮込み」がいい。また、炒飯を注文するなら、金華ハムのコクと酸味、辛みのバランスが素晴らしい「金華ハムと漬け辛子チャーハン」をお勧めしたい。
ちなみに、蒸し鶏を使った前菜「蒸し鶏の四川風味冷菜」や「蒸し鶏の生唐辛子入り新鮮ソース」は、どちらも鶏がパサついてお勧めできない。これで前菜の鶏が美味しく、メニューがもっとバラエティーに富んでいれば、2つ星の評価でも十分良いと思う。(2015年7月追加)
http://shahoshuro.jp
横浜市中区山下町188
電話番号:050-5868-3726
定休日:無休
営業時間:【平日】11時〜22時半、【土日・祝日】10時半〜22時半
予算:鶏肉の唐辛子炒め1360円、牛肉の薄切り山椒辛子煮1680円、汁なしタンタン麺1050円
アクセス:みなとみらい線・元町・中華街駅1番出を出て、「朝陽門」から中華街大通りを進む。「白楽天」と「東華楼」の間の「上海路」を左折し、関帝廟通りに出た左角。元町・中華街駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:中華街大通り、上海路、関帝廟通り
お勧めポイント:旨み調味料に頼らない本格的四川料理
「蒸し鶏の四川風味冷菜」 は、通称 「よだれ鶏」と呼ばれている前菜
同じように見えるが、こちらは「蒸し鶏の生唐辛子入り新鮮ソース」。どちらも蒸し鶏が美味しくないのでダメ
「海老と大葉の香り揚げ」は、春巻きのように皮がサクッとしていてビールにピッタリ
海老が丸一匹入っていて食感も抜群
僕の超お勧め「鶏肉の唐辛子炒め」もビールと最高の相性をみせる
「本場成都 陳マーボ豆腐」は豆豉の効いた本格的な美味しさ
「牛肉の薄切り山椒辛子煮」は、油の中に唐辛子と山椒がタップリと見える
味は「鶏肉の唐辛子炒め」と同じである「豚肉の四川新鮮唐辛子炒め」
広東料理店でよく見られる「有頭海老のガーリックパン風味炒め」はイマイチ
あんかけ料理というより、スープとして飲むべき「豆腐のカニ味噌煮込み」
「汁なしタンタン麺」は魚介系のような深みがあり、花山椒も心地よい。細めのストレート麺もちゃんととコシがある
僕も初めて味わう「金華ハムと漬け辛子チャーハン」は、酸味のある漬け辛子と金華ハムの香りが絶妙
杏仁豆腐は特にコメントすべきことはなく普通