6.焼肉、牛タン、焼き鳥

タンテール富士 (仮店舗で営業中)

 ビルの老朽化に伴う建て替えのため、現在は仮店舗にて営業中の人気居酒屋。僕が訪れたのは、実は旧店舗で営業していた昨年のこと。旧店舗は、真ん中がカウンター席となっていて、それを挟むように小上がりがあるという面白い造りとなっていた。
 この店の看板メニューは、まさに店名通りのタンとテールである。この店の三大名物として、「テール塩焼」と「上タン焼」に加え、「サガリ焼」の3つが店外に掲示されていた。この他に博多らしい「テールスープもつ鍋」なるものもあった。
 まずは、一人飯なので三大名物を注文。和風ステーキのような「サガリ焼」は、ミディアムレアに焼かれ、赤身の旨味を感じる逸品だった。「上タン焼」は、熟成和牛のタンシン部分を使用しているらしく、ミディアムに焼かれた食感が最高だ。熟成肉らしく、ほんのりとアミノ酸を感じる味わい。これに塩ダレや三升味噌を付けてもいける。「テール塩焼」は熱いうちにほぐし、岩塩でいただく。シンプルながら表面がカリッと香ばしく、ネットリとしたゼラチン質が味わえる最高レベルのテール焼きだ。そのまま岩塩を付けて食べてもよし、レモンを絞って岩塩を付けて食べてもまた美味しい。
 まだ食べられそうだったので、ネーミングが気になった「韓流きゅうり」と「究極の酢もつ」、そして「焼き餃子」を追加注文。「韓流きゅうり」は、甘辛味噌を付けて食べるのだが、味はごく普通。「究極の酢もつ」は、ポン酢を掛けて食べるのだが、これは柔らかく臭みがなくて美味しい。見た目が平べったく立体感がない「焼き餃子」は、不恰好で稚拙なようにも見えるが、実際はカリッと焼かれていて、黒豚とニラの餡が美味しかった。タップリのラー油と酢醤油のタレで食べると、京都の「泉門天(→ 京都グルメバイブル・餃子の頁を参照)」を彷彿とさせる美味しさである。
 今回は一人飯だったにもかかわらず、さらに締めのご飯が食べたくなったので、旧店名を冠した「かね萬・やきめし」を再度追加で注文。秘伝のニンニク風味の酢醤油タレをかけていただくという「かね萬・やきめし」は、味的にはちょっとガッカリで、お勧めではない。
 それにしても、この店はハズレが少なく美味しいので、人気テレビ番組「孤独のグルメ」のように、ついつい注文してしまいがちなので要注意だ。ちなみに、気になった「テールスープもつ鍋」は2人前からなので、今回は注文出来なかったのが残念。また、この店は喫煙可なのが唯一の欠点である。(2019年6月追加)
http://www.kanemanfuji.com

福岡市中央区大名1丁目9-18  
電話番号:092-752-0073
定休日:月曜
営業時間:18時~22時半
予算:テール塩焼(大)1700円、(中)1200円、(小)900円、上タン焼1700円、サガリ焼1500円
アクセス:地下鉄空港線・赤坂駅4番出口を出て左へ。「スターバックス」のある交差点を左折し、「ドコモショップ」を過ぎ、「白洋舍クリーニング」と「福壽飯店」の交差点を左折し、雁林町通りを進むと左側にある。赤坂駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:雁林町通り
お勧めポイント:3大名物「テール塩焼」、「上タン焼」、「サガリ焼」が美味しい居酒屋

これが旧店舗です ココです! 旧店舗のカウンター席 旧店舗の小上がり この店の三大名物 季節のメニュー1 季節のメニュー2 店主のお勧めメニュー 焼酎はどれも480円 この店の人気焼酎ベスト10 その他お勧め焼酎と梅酒 突き出しはササミの湯引き 和風ステーキのような「サガリ焼」 ミディアムレアに焼かれ、赤身の旨味を感じる逸品 「テール塩焼」 熱いうちにほぐし、岩塩でいただく。シンプルながら表面がカリッと香ばしく、ネットリとしたゼラチン質が味わえる最高レベルのテール焼きだ。そのまま岩塩を付けて食べてもよし、レモンを絞って岩塩を付けて食べてもまた美味しい 「上タン焼」 熟成和牛のタンシン部分を使用しているらしく、ミディアムに焼かれた食感が最高だ。熟成肉らしく、ほんのりとアミノ酸を感じる味わい深いだ。これに塩ダレや三升味噌を付けてもいける 韓流きゅうり」は、甘辛味噌を付けて食べるのだが、味はごく普通 「究極の酢もつ」 ポン酢を掛けて食べるのだが、これは柔らかく臭みがなくて美味しい 「焼き餃子」 不恰好で稚拙なようにも見えるが、実際はカリッと焼かれていて、黒豚とニラの餡が美味しかった。タップリのラー油と酢醤油のタレで食べると、京都の「泉門天」を彷彿とさせる美味しさである 旧店名を冠した「かね萬・やきめし」 秘伝のニンニク風味の酢醤油タレをかけていただく味的にはちょっとガッカリで、お勧めではない

焼肉すどう 春吉

 中州に近い飲食店ビルの1階にある焼肉店。実はこの店、満を持して福岡進出を果たした熊本の人気焼肉店なのである。熊本と福岡を含めて現在3店舗あるが、店主は熊本ではなく福岡に住んでおり、この店にかけるその意気込みが伝わってくる。熊本店と福岡店の最大の違いは肉にある。例えば、熊本店ではユッケは馬肉を使用するが、福岡店では和牛を使用する。また、使用する和牛も熊本店は九州産にこだわり、福岡店は日本全国からその時々の最高の牛肉を仕入れているという。
 店の前に立つと「肉」という看板しかなく、一見すると、何の店だか分からない。店内に入ると、目の前には焼肉店とは思えない換気扇ないスタイリッシュなカウンター席が広がる。そして、入口の右には、通路を挟んでパーティッションで仕切られたテーブル席が続く。一番奥のテーブル席だけは6名席が2つあるため、最大12名まで対応できる
 この店の売りは、最近全国的に人気となっている肉料理のフルコースである。つまり、京都の 「三芳(→ 京都グルメバイブル・肉料理の頁を参照)」 や 「京洛肉料理 いっしん(→ 京都グルメバイブル・肉料理の頁を参照)」 、東京の「和牛銘菜 然(→ 銀座グルメバイブル・焼肉の頁を参照)」 などのように、とにかく肉を美味しく食べさせようという趣旨の店なのである。加えて、肉も全て店員が焼いてくれるというスタイルなのだ。
 コースは7000円から12000円までの3コースがある。店員によると、ステーキの付く12000円(要予約)がお勧めとのことなのでそれを注文。キムチの盛り合わせとサラダからスタートし、和牛のユッケ、しゃぶしゃぶ、塩焼き肉、ステーキ、焼き野菜、タレ焼肉(ミニ焼肉丼付き)、カレー、自家製プリンで終了となる。ボリュームもありコスパも悪くないが、率直な評価としては1.5〜2つ星くらいの評価である。(2017年4月追加)

福岡市中央区春吉3丁目11-19パノラマスクウェア博多1階  
電話番号:092-287-8015
定休日:日曜
営業時間:18時〜23時
予算:コース7000円、8500円、12000円
アクセス:地下鉄七隈線・天神南駅6番出口を出て右へ、国体道路に沿って進む。「三光橋」、「吉野家」、「ビックエコー」を過ぎた右側のビル(玉屋本店の隣、春吉橋の手前)。天神南駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:国体道路、三光橋、玉屋本店、春吉橋
お勧めポイント:福岡へ進出してきた熊本の人気焼肉店

国体通を春吉、中州方面に向かいます このビルです(パチンコ店「玉屋本店」の隣のビル) ココです 看板はこれだけ? 入口近くにあるカウンター席。焼肉店とは思えないくらいスタイリッシュで、換気扇がない 入って右側に進むとこんな感じ。通路の両側にテーブル席があり、簡単ななパーティッションで仕切られている 一番奥のテーブル席は6名用が2つあり、12名まで対応が可能 最初に運ばれてきたのは、キムチの盛り合わせと粉チーズがかかったサラダ(シーザーサラダではない) 白菜キムチとカクテキ(大根)はイマイチだったが、面取されたオイキムチ(キュウリ)は歯ごたえ良く美味しい シーザーサラダのようだが、普通のサラダ 近江牛を使ったユッケ 味的にはまあまあ しゃぶしゃぶ 肉に野菜を巻き、ポン酢につけていただく 最初の焼肉の盛り合わせは全て塩でいただく。奥の2枚が切り方の違う牛タンで、あとは確かモモとハラミだったかな?(忘れた) 最初のタンはそのまま塩で 次のタン元は、煎ったパウダー状の白ネギをのせていただく モモは・・・ モモ肉には炒めた玉ネギのペーストをのせていただく。これは美味しい! ハラミは・・・ ハラミは薬味とともに燻製醤油で リーズナブルなグラスワインもあります メインのステーキの肉はA5ランクの但馬牛 焼き上がった 切ってみるとこんな感じ。特に焼き方は指定していない 長崎産「生の黒コショウの実の塩漬け」。プチッとした驚きの味わい ステーキと共にいただくと最高の味わい 先ほどモモ肉で出てきた「玉葱ペースト」をのせても美味しい 「生の黒コショウの実の塩漬け」と「玉葱ペースト」をダブルでのせるのが僕のお勧め! ステーキに付いてくる野菜 このように焼いて出された 続いて出てきたのはタレの焼肉。奥がサーロイン、右がイチボ、左がモモ まずはサーロイン イチボはミニ丼にしていただく。名前を忘れたが、上にのっているのは韓国の食べるラー油のようなもの これは次のモモ肉用の玉子の黄身とチーズを使ったソース これが完成形だが、味はイマイチ 16種類のスパイスがブレンドされたカレーは、サラサラとした中辛の南インド風。口に含むとカルダモンのような華やかな香りが広がり、これもお土産として人気らしい 最後のデザートの自家製プリンは驚くほど美味しい。客の多くがお土産としてお持ち帰りするという。食感はトロトロで、甘さも丁度良く、カラメルとの相性も絶妙だ 

たんや 門

 ご夫婦でやっているJR南福岡駅近くの牛タン専門店。外観は一見すると蔵のような作りになっている。靴を脱いで上がるとL字型のカウンター席があり、外観から想像したよりも若干狭めだ。カウンター内の中央にはアイランド型の焼き台が鎮座している。レンガで囲まれた焼き台の脇にある板の上には大量の塩が置かれている。店主の森川さんによると、もしもこれと同じような焼き台があれば、店主の修業先である福岡・長浜「たんや 卜傳(ぼくでん)」出身者の店であるとのこと。聞くところによると、「たんや 卜傳」の大将は、福岡にあった名店「たんや又兵衛」の先代のもとで修行したしい。現在、「たんや又兵衛」直系の店は鹿児島にしかなく、鹿児島で修行した方が暖簾分けをしてもらって東京・六本木や銀座で「たんや又兵衛」をやっているという。
 メニューを見ると、牛タン専門店であるにもかかわらず、「(豚の)レバー」と「(豚の)こぶくろ」がある。これは、修業先の親方が作ったコースメニューの中に牛タンの他、この豚メニューがあったことに由来する。僕のお勧めは豚メニューではなく、「牛舌」と「(牛)さがり」。「牛舌」は冷蔵庫で1カ月熟成した逸品で、黒毛和牛のタン芯を使っているため、1人様限定1本となっている。予め焼き方の好みを聞かれるが、客の多くがミディアムレアで注文する中、僕は敢えてミディアムで注文。というのも、タンのような筋繊維がしっかりとした肉は、火を通した方が歯ごたえ良く、味わいもより深くなると考えているため。なので、タンは肉の中で最も刺身に向かない部位であると思う。「さがり」は焼き方がジューシーで、衝撃的なくらい赤肉の旨味を感じる。ポン酢がかかっていて、これまで食べたサガリの中でもベストと言っても良いくらい美味しかった。お通しは「豚の胃袋」で、これもサッパリと酢が効いて美味しかった。皮を剥いだ「千枚(しろせんまい)刺し」は塩味のゴマ油で頂くが、これはまあまあ。箸休めに生野菜が出てくるがこれもいい。キュウリは軽く塩がしてあり、そのまま食べられる。生のキャベツにはポン酢をかけて食べるが、これは福岡の箸休めとしては定番。「豚足」は醤油で煮たものを更にカリッと焼いた焼き豚足であるが、これはまあ悪くない。「テールスープ」は標準レベル以上で、食べログで評判の「たんすじ」は硬く筋張っていて食感は良くないが濃厚な味がする。
 それにしても、ご主人はかなりの話し好きで、奥さんもフレンドリーで話しやすい。福岡に来たらまた寄りたいと思わせる、素晴らしい牛タン店である。(2014年7月追加)

博多区寿町3-1-35  
電話番号:092-593-3459
定休日:日曜・祝日
営業時間:18 時~22時半くらい(早く閉店することもあるので要予約)
予算:牛舌2900円、さがり2400円
アクセス:JR鹿児島本線・南福岡駅を出て、駅前通を直進する。2つ目の信号「南福岡駅入口交差点」を左折し、「NTT前交差点」左折せずに筑紫通を真っ直ぐ道なりに進む。「河野歯科医院」を過ぎ、次の信号(銀天有料駐車場の角)を左折したらすぐ左側にある。 JR南福岡駅から徒歩5分。西鉄天神大牟田線・雑餉隈(ざっしょのくま)駅西出口から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:NTT前交差点、銀天有料駐車場
お勧めポイント:熟成した究極の焼きタンとサガリが食べられる

タンの熟成庫

焼き台と店主の森川さん

豚の胃袋の酢の物

牛タンを焼いているところ

ミディアムで焼いてもらった牛舌

箸休めの野菜

さがり

千枚(しろせんまい)刺し

(豚の)レバー

テールスープ

(豚の)こぶくろ

たんすじ

(焼き)豚足

味は付いているが、ポン酢をかけても良い

  

焼とり 鳥次(ちょうじ)

 繁華街から少し離れた大手門近くにひっそりと店を構える焼き鳥店。店内にはポップミュージックが流れ、モダンで高級感のあるインテリアがいい。客席はコの字型のカウンターのみ。坊主頭の若い店主は、口数が少ないがスキルは確かである。生ビールはキリンの「ハートランド」とアサヒが作っているイギリスの「バスペールエール」の2種類だが、「バスペールエール」の方がいい。この日の日本酒は「墨廼江」、「而今」、「東一」、「伯楽星」、「六根」の5種類で、全てが純米酒。さらに、焼酎は7種類あった。 
 この店の焼きものは、素材もさることながら、塩味や焼き加減が素晴らしい。なので、野菜といえども美味しいのである。焼き鳥の基本はお任せの5本、7本、9本で、基本を終えると後はお好みの品を注文できる。従って、多少割高にはなるが、まずはお任せ5本を注文して、後は好きなものを注文するのがお勧め。レアな焼き加減が絶妙な「さび焼き」やジューシーな「だんご」、最高のオクラが味わえる「オクラ焼き」、ネギ好きならハマル「ねぎ巻き」などが良かった。また、メニューに載っていないような希少部位もあるので、店主に相談してみよう。「そぼろ丼」はハーフサイズもあり、添えられるスープと共に締めには最高の逸品である。焼き鳥店としてはコストパフォーマンスも良く、僕が福岡に住んでいたなら、毎週通いたくなるような素晴らしい焼き鳥店である。(2013年10月追加)

中央区大手門1-8-14  
電話番号:092-715-4301
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時~23時
予算:5本1200円、7本1700円、9本2200円
アクセス:地下鉄空港線・大濠公園駅4番出口を出て信号を渡り、昭和通りを進む。次の大手門1丁目交差点の信号を右折するとすぐ左側。大濠公園駅から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:昭和通り、大手門1丁目交差点
お勧めポイント:塩味や焼き加減が素晴らしい至高の焼き鳥店

とりかわ 粋恭 薬院店

 薬院にある行列のできる焼き鳥店。焼き鳥の「とりかわ」が福岡名物であることを、実をいうと僕は知らなかった。ある日「秘密のケンミンSHOW」を見ていて、「とりかわ」が福岡の知る人ぞ知るB級グルメであることを知ることとなったのだが、調べてみると、この「とりかわ 粋恭(旧・権兵衛)」とこの店の出身者がやっている「かわ屋」が、福岡の「とりかわ」の2大ブランド店らしいことが分かった。「とりかわ」と言っても、通常の焼き鳥店の「皮」とは作り方が異なる。首の皮の部分をグルグルと串に巻き付け、タレを漬けては焼き、漬けては焼きを6日間繰り返し、客に出す前に再び焼いて出すのである。すると、余分な脂が落ちてカリッと香ばしく焼き上がるため、一度食べるとまた食べたくなるという逸品なのである。両店とも洗練された銘柄鶏を使用しているわけでなく、あくまでもブロイラーを使ったB級焼き鳥店である。今回、両店を訪れて食べ比べてみた結果、「とりかわ」に関しては「とりかわ 粋恭」の方がよりネットリと、「かわ屋」の方がカリッと焼かれていたが、これは好みによって評価が分かれるだろう。また、「笹身のしぎ焼き」に関しては「かわ屋」の方がよりレア感が強い。しかし「とりかわ」と「笹身のしぎ焼き」以外の焼き鳥に関してはこの「とりかわ 粋恭」の方が美味しかったので、この店の方を掲載することにした。この日は雨の日の土曜の22時頃に訪れたが、相変わらず行列できていた。店内は結構広めで、1階には大きなコの字型のカウンター席があるが、2階にも客席があるようだ。
 席に着くと店員がやってきて、飲み物と「とりかわ」を何本注文するのかを聞きにくる。それほどまでに、この店に来る客は「とりかわ」目当てに来店するのである。見ていると、客一組当たり10本単位で注文するため、焼き手は常に「とりかわ」を焼いているという状態。さらに、皿に盛った生キャベツを持ってきて、口直しに塩をつけて食べるよう教えてくれる。「かわ屋」では塩でなくサッパリとしたドレッシングで食べる。オプションとして「自家製 梅くずし100円」につけて食べても良いというが、試してみたがこれはお勧めできない。
 「とりかわ」は醤油ベースのタレに漬けられているせいか、噛めば噛むほどしっかりとした味がする。表面はかなり強めにカリッと焼かれているため、噛んだときの皮のネットリ感が半端でない。しかしながら、他の焼き鳥は基本的に塩味で焼かれている。「とりかわ」と並ぶ人気商品は「豚足塩焼き」と「中落ちカルビ」で、ほとんどの客が注文する。しかし、僕の一押しは何と言っても「せせり」だ。塩加減はもとより、焼き方も見事にジューシーで焼かれるため、何本でも食べたくなるような美味しさ。これこそ10本単位で注文したい逸品である。この他に、半生で焼かれた醤油ワサビ味の「笹身のしぎ焼き」や塩味の「とりはつ」や「豚バラ」などもいい。会計を告げると、無料の鶏ガラスープを出してくれる。焼酎だけは15種類あったが、日本酒など他の酒は種類が少ない。
 この店はあくまでもB級グルメ店であり、長時間外で行列してまでも食べるべきというほどの店ではない。なので、予約ができる3名以上であれば必ず予約してから出かけよう。なお、この店からそれ程離れていない場所に支店の「清川店」もある。(2013年10月追加)

福岡市中央区薬院1-11-15  
電話番号:092-731-1766
定休日:無休(年末年始を除く)
営業時間:17時~24時
予算:とりかわ130円、せせり100円、笹身のしぎ焼き(一皿)400円
アクセス:地下鉄七隈線、西鉄大牟田線・薬院駅を出て2つ目の信号(城東橋西)を、(ローソンを右に見ながら)右斜め方向の道を進む。150mほど進むと左側にある。薬院駅より徒歩5分。
最寄りのランドマーク:地下鉄七隈線、西鉄大牟田線・薬院駅、城東橋西交差点
お勧めポイント:福岡B級グルメのひとつ元祖「とりかわ」が食べられる店

【とりかわ 粋恭】 とりかわ

【かわ屋】 とりかわ

【とりかわ 粋恭】 笹身のしぎ焼き

【かわ屋】 笹身のしぎ焼き

牛たん料理 蕃

 福岡では珍しい牛タン料理と馬肉料理の専門店。冷蔵庫には皮付きの牛タンの塊が吊され、ドライエイジングスタイルで熟成させている。このスタイルは東京の六本木や銀座にある「たんや又兵衛」と同じスタイルだ。僕のお勧めは「和牛たんステーキ」と「和牛たんタタキ」、「生赤身の馬刺し」、「和牛サガリステーキ」など。しかしながら、和牛タンは品切れのときもあるので、その場合は普通のタンでも十分美味しい。ちなみに、馬刺しは一切冷凍しいないというこだわりも。
 この店には日本酒はあまり置いていないが、焼酎の品揃えは秀でている。また、お手頃価格のワインも置いている。家族経営なのか、暖かみを感じるホスピタリティ溢れる店である。確かに価格は高いかもしれないが、肉の品質を考えるとそれなりにリーズナブルだ。居酒屋だと思うから高いと感じるわけで、見方を変えてステーキ屋で美味しい肉を食べていると考えれば、納得の価格であろう。(2013年5月追加)

福岡市中央区今泉1-20-21  
電話番号:092-712-1177
定休日:基本は水曜だが不定休(要確認) 
営業時間:18時~23時 
予算:和牛たんステーキ(120g)4800円、和牛たんタタキ3600円、生赤身の馬刺し1500円 
アクセス:地下鉄七隈線・天神南駅1番出口を出て、国体通を西鉄福岡天神駅南口方面へ進む。右に「警固神社」、左に「ビックカメラ」、「AOKI」、「ターリーズコーヒー」を過ぎたらすぐ左側。天神南駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:西鉄福岡天神駅南口、警固神社、ビックカメラ、AOKI、ターリーズコーヒー 
お勧めポイント:良質な牛タン料理と馬肉料理の専門店

大東園

 比較的古くから博多にある有名焼肉店。中心部に本店と祇園亭の2店があり、今回は本店の方を訪問した。本店は焼肉店とは思えないくらい大箱の綺麗なビル。店内に入ると高い吹き抜けになっており、一見して、焼肉店と言うよりもデザイナーズレストランのような雰囲気。空調が完璧なのか、全く煙くない。1階にはテーブル席の他、カウンター席もある。ホームページを見ると、2階と4階には大人数にも対応できる部屋があるようだ。
 席に着き、まずは生ビールと「キムチ盛り合わせ」を注文。メニューを見ると、肉の種類はかなり豊富だ。また、肉はハーフサイズもあって1人飯にも親切である。ホルモンはどれも僕好みではなかったが、豚の軟骨「ウルテ」だけは、細かく包丁が入っていて、独特の食感が美味しかった。和牛では、「ブリスケ」と「ミスジスライス」が、特に旨味があってお勧めである。「ヒレ」も美味しかったが、中心部の超高級希少部位「シャトーブリアン」などもあった。馬肉を使った「とろろユッケ」は、ハズレのない美味しさで、牡蠣と葱のチヂミである「クルパジョン」は、表面がカリッと、中の葱がフワッとしていて旨い。「アワビ粥」は、細かく切ったアワビが僅かしか入っていなかったが、粥はトロッと滑らかで、肝の風味が美味しい。これで大ぶりのアワビが入っていたなら、釜山で食べたアワビ粥専門店よりも美味しいかも。「ケジャン」は事前の予約が必要。また、「サムゲタン」もサッパリと上品で旨い。締めは、やはり「ユッケジャンクッパ」か「ユッケジャンスープ」。冷凍のテイクアウト品は辛さを選べないが、店内では「辛く」か「大辛」への変更も可能である。この店の「ユッケジャンスープ」には、干しゼンマイではなく、芋のツルが入っており、シャキシャキとした食感がとても良い。また、 冬には焼肉店では珍しい「焼き天然ふぐ」が味わえる。冷凍のテイクアウト品は、大東園の各店と天神の「岩田屋」地下食品売り場の他、下記オ ンラインショップからも購入できる。テイクアウトのお勧めは、「ユッケジャンスープ」と「アワビ粥」、そして「サムゲタン」の3つ。(2012年12月追加)
http://www.daitoenshop.com/

福岡市博多区上川端町1−1−1  
電話番号:092-282-0055
定休日:無休 
営業時間:11時半~24時 
予算:ユッケジャンスープ1000円(ハーフ650円)、ブリスケ800円、ミスジスライス1800円、とろろユッケ(馬肉)1400円、天然ふぐ1050円、サムゲタン(丸鶏)2400円 
アクセス:地下鉄空港線・祇園駅2番出口を出て、すぐに国体道路を右折。「M SQUWARE博多祇園」を過ぎ、しばらく進むと右側に見える。祇園駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:M SQUWARE博多祇園
お勧めポイント:肉の種類が豊富な有名焼肉店