松竹庵 ます川
秋葉原を歩いていた時に偶然目にとまった店である。調べてみると、「食べログ そば 百名店 2022」にも選出された1830年創業の老舗蕎麦店のようだ。しかしながら、現在は蕎麦店というよりも、おまかせ天ぷらをメインに、最後に締めの冷たい十割蕎麦出すという店である。
僕のお勧めは、何と言ってもランチタイムに供される「おまかせ天ぷらと十割蕎麦のコース」。取材時した2023年7月時には、3800円と4800円の2コースだったが、現在は千円値上がりして4800円と5800円になっている。もちろん今回は取材なので、高いコースの方をチョイス。スタートは11時半と17時半からの一斉スタート。
店内に入ると、カウンター内に恰幅の良い大将と若い料理人が一人、そして女性サービスが一人いた。客席はL字型のカウンター席が10席のみで、蕎麦店時代には2階も使用していたようだが、天ぷら店となった現在は使われていない。ドリンクメニューを見ると、アルコールの種類は少なめである。
スタートは「太刀魚の煮凝り」。写真撮影をし忘れたが、味付けはやや甘めで、可もなく不可もなしといった感じ。続いて五島列島産の蕎麦を使った「蕎麦がき トウモロコシのすり流し」が出てきた。まさに、コーンポタージュに浸った蕎麦がきで、食感も良くて美味しかった。すり流しにしたことで、蕎麦の風味はあまり感じられないが、蕎麦汁や醤油で食べるよりも、インバウンド客には受けそうな一品である。
ここから天ぷらがスタート。1品目の「車海老」は塩でいただく。揚げ方は悪くないが、僅かに火が入りすぎていた。2品目の「京都の鴨茄子」は、塩と天汁でいただく。火の通しが完璧で、最高に美味しい。淡白な味だけに天汁の方がいいのかも。3品目は「活締めした天草産ハモ」。臭みがなく程よい弾力があって美味しい。4品目は「熊本産の甘辛唐辛子」。甘みがあって、まるで万願寺トウガラシのよう。5品目は「ホタテの昆布締め」。天ネタで昆布締めとは珍しいが、擦りたてのワサビと塩でいただくと、火の通しも完璧で良かった。6品目は「ズッキーニの天ぷら バルサミコソース」。これもインバンド客を意識したものであろうか?天汁とバルサミコ、それに鰹節なので、違和感なく食べられる。最後は「芝海老のかき揚げ」か「江戸前穴子」を選べる。今回は江戸前穴子の泥臭いリスク回避して、「芝海老のかき揚げ」を選択。サクッとした食感に芝海老が香り、これも良かった。コースの締めは、開店直前に打っているという五島列島産の十割せいろ蕎麦である。細打ちの蕎麦は、生粉打ち蕎麦とは思えないくらいしっかりとしたコシがあり、甘みがあって最高。加えて、つけ汁も辛めで、まさに神田の江戸前蕎麦であり、さすがは老舗蕎麦店だけあって、天ぷらを含めても本日一番の美味しさだった。また、蕎麦湯もトロトロ濃厚で、昼間に食べる正統派のてんぷら店としてもコスパ抜群である。(2023年7月取材/2025年1月追加)
千代田区神田淡路町2丁目6
電話番号:03-3251-1043
定休日:土曜と日曜
営業時間:11時半から、17時半からの一斉スタート
予算:【昼】4800円と5800円、【夜】13000円
アクセス:都営新宿線、東京メトロ丸ノ内線・淡路町駅A3出口を出てスギ薬局の前を反対方向に進む。すぐに外堀通りの交差点(スターバックスコーヒーあり)を右折し、「南国亭」、「神田志乃だ寿司」を過ぎ、左側に白いオブジェと公園に隣接するビル「ワテラスコモンホール」が見える淡路町二丁目交差点を過ぎたらすぐ右側。淡路町駅より徒歩3分
最寄りのランドマーク:ワテラスコモンホール
お勧めポイント:お昼のコースがお値打ちで手打蕎麦も美味しい天ぷら店
ビルとビルの狭間にある細いビル
ココです!
店内に入ると、カウンター内に恰幅の良い大将と若い料理人が一人、そして女性サービスが一人いた。客席はL字型のカウンター席が10席のみで
蕎麦店時代にはこの2階も使用していたようだが、天ぷら店となった現在はここは使われていない
ソフトドリンクメニュー
ドリンクメニューを見ると、アルコールの種類は少なめ
スタートは「太刀魚の煮凝り」。写真撮影をし忘れたが、味付けはやや甘めで、可もなく不可もなしといった感じ。続いて五島列島産の蕎麦を使った「蕎麦がき トウモロコシのすり流し」が出てきた。まさに、コーンポタージュに浸った蕎麦がきで、食感も良くて美味しかった。すり流しにしたことで、蕎麦の風味はあまり感じられないが、蕎麦汁や醤油で食べるよりも、インバウンド客には受けそうな一品である
ここから天ぷらがスタート。1品目の「車海老」は塩でいただく。揚げ方は悪くないが、僅かに火が入りすぎていた
2品目の「京都の鴨茄子」は、塩と天汁でいただく。火の通しが完璧で、最高に美味しい。淡白な味だけに天汁の方がいいのかも
3品目は「活締めした天草産ハモ」。臭みがなく程よい弾力があって美味しい
4品目は「熊本産の甘辛唐辛子」。甘みがあって、まるで万願寺トウガラシのよう
5品目は「ホタテの昆布締め」。天ネタで昆布締めとは珍しいが、擦りたてのワサビと塩でいただくと、火の通しも完璧で良かった
6品目は「ズッキーニの天ぷら バルサミコソース」。これもインバンド客を意識したものであろうか?天汁とバルサミコ、それに鰹節なので、違和感なく食べられる
最後は「芝海老のかき揚げ」か「江戸前穴子」を選べる。今回は江戸前穴子の泥臭いリスク回避して、「芝海老のかき揚げ」を選択。サクッとした食感に芝海老が香り、これも良かった
コースの締めは、開店直前に打っているという五島列島産の十割せいろ蕎麦
細打ちの蕎麦は、生粉打ち蕎麦とは思えないくらいしっかりとしたコシがあり、甘みがあって最高
加えて、つけ汁も辛めで、まさに神田の江戸前蕎麦であり、さすがは老舗蕎麦店だけあって、天ぷらを含めても本日一番の美味しさだった
蕎麦湯もトロトロで濃厚