Japanese Soba Noodles 蔦
ミシュランガイドで星を獲得したラーメン店は世界で4店舗あるそうだが、2016年に世界で初めて星を獲得したのがこの「Japanese Soba Noodles 蔦」である。2019年に巣鴨から現在の代々木上原へと移転し、海外にも支店をもつようになった同店は、店主である大西祐貴さんが昨年43才という若さで急逝したため、閉店となってしまった。しかし、今年の2月から現在のスタッフで営業を再開したという情報を聞き、取材してみることに。
地下へと続く階段を下りて店内に入ると、右側にオープンキッチンのカウンター席、そして左側にテーブル席がある。白と黒を基調としたニューヨーク風の店内は、BGMにロックが流れる今時のラーメン店である。調理は男性2人が担当し、サイドメニューのご飯担当のバイトと思しき男性が1人、そして女性2人でサービス対応をしている。
ラーメンのメニューは、基本的に醤油と塩の2種類しかない。最も高額なのは3000円の「特製醤油・塩Soba」で、最低価格の「醤油・塩Soba」でも2000円という強気の価格設定である。海外のインバウンド客にとってはこの価格でもさほど違和感がないのかも知れないが、国内客にとってはいくら何でも・・・というコスパの悪さを感じさせる。しかし、大西さんの目指すラーメンとは、手の込んだ最高のクオリティのものであり、無化学調味料の清湯スープにそれが表れているという。また、自分のラーメンには完成形はないというポリシーを持ち、これまでのラーメンに捕らわれない唯一無二の世界に認められるような麺料理を目指していたという。
注文した「特製醤油Soba」は、ドンブリと皿に分かれて出てきた。ドンブリには、レアな牛しゃぶに酸味のある茸ヴィネガーソース(トリュフポン酢のイメージなのか?その割にはポルチーニ茸っぽい味がする)と豚バラチャーシュー、穂先メンマ、九条ネギがのっている。スープは魚介をあまり感じさせない旨味のある清湯スープであるが、茸ヴィネガーソースが混ざることによって塩気が増し、濃厚で深みのある味に変化する。しかし、これによって清湯本来の繊細な旨味が消えてしまい、茸の香りがスープ全体を支配してしまう。これをどう評価するかは微妙なところであるが、ミシュランガイドはこれを高く評価したようだ。麺は全粒粉っぽいやや平麺タイプのストレート細麺で、それほど香りもコシも感じられず、食感的にも今時の日本麺のテクスチャーではなかった。皿の方には極薄にスライスされた低温調理の牛肉と豚肉チャーシューの他に、味玉などや野菜がのっている。牛チャーシューのマスタード風ソースか?と思ってネットで調べてみると、実は黒毛和牛SUKIYAKI・黒リュフサバイョンソースらしい。豚肉チャーシューの上の泡は不明だったが、豚チャーシューのフランボワーズソースか?と思っていたら、正解は生ハム風黒豚ロース・フランボワーズソースのようだ。ズッキーニのソテーにはパプリカソースが添えられ、味玉はトリュフ風味である。そのまま食べてもそれなりに美味しかったが、ラーメンに入れて食べるとさらに味変すると言われてやってみたら、ソースの味が加わってスープの塩気がさらに増す結果となってしまった。サイドメニュー唯一の限定品「Brock’n Loin RED肉めし」は、サイコロ切りされたチャーシューが柔らかくて美味しい。赤ワインソースと書いてあったが、実際には醤油ベースであり、赤ワインは香り付け程度にしか感じられなかった。
外国人受けを意識しているのか?ラーメンのスープも肉めしのソースも塩分やや強めで、味の輪郭がハッキリとしていた。それにしても、この価格のせいか、ミシュランガイド掲載の影響なのかは分からないが、訪れた日の半分以上の客は外国人客であった。(2023年4月追加)
https://www.tsuta79.tokyo
東京都渋谷区西原3丁目2−4 代々木上原B1 フロンティア
電話番号:03-6416-8620
定休日:不定休(基本的に火曜であるが、不定休もあるのでホームページで要確認)
営業時間:11時〜15時
予算:特製醤油Soba3000円
アクセス:東京メトロ千代田線、小田急線・代々木上原駅・東口を出て左へ進み、最初の交差点を右折するとすぐ左側。代々木上原駅から徒歩1分
最寄りのランドマーク:代々木上原駅東口、ダイソーアコルデ代々木上原店
お勧めポイント:ミシュランガイドで初めて1つ星を獲得したラーメン店
代々木上原駅・東口を出て左へ進み、最初の交差点を右折すると・・・ 左側のココです!この二人はインバウンド客 地下へと続く階段を下りて店内に入ると・・・(階段の壁には、大西祐貴さんのポスターが) ミシュランガイドで星を獲得したラーメン店は世界で4店舗あるそうだが、2016年に世界で初めて星を獲得したのがこの「Japanese Soba Noodles 蔦」 奥から見た店内。オープンキッチンのカウンター席、そして、見えないが右側にテーブル席がある。白と黒を基調としたニューヨーク風の店内は、BGMにロックが流れる今時のラーメン店 ラーメンのメニューは、基本的に醤油と塩の2種類しかない。最も高額なのは3000円の「特製醤油・塩Soba」で、最低価格の「醤油・塩Soba」でも2000円という強気の価格設定。ご飯は4種類ある トッピングとドリンクメニュー 注文した「特製醤油Soba」は、ドンブリと皿に分かれて出てきた スープは魚介をあまり感じさせない旨味のある清湯スープ茸ヴィネガーソースが混ざることによって塩気が増し、濃厚で深みのある味に変化する。しかし、これによって清湯本来の繊細な旨味が消えてしまい、茸の香りがスープ全体を支配してしまう 麺は全粒粉っぽいやや平麺タイプのストレート細麺で、それほど香りもコシも感じられず、食感的にも今時の日本麺のテクスチャーではなかった皿の方には極薄にスライスされた低温調理の牛肉と豚肉チャーシューの他に、味玉などや野菜がのっている。牛チャーシューのマスタード風ソースか?と思ってネットで調べてみると、実は黒毛和牛SUKIYAKI・黒リュフサバイョンソースらしい。豚肉チャーシューの上の泡は不明だったが、豚チャーシューのフランボワーズソースか?と思っていたら、正解は生ハム風黒豚ロース・フランボワーズソースのようだ。ズッキーニのソテーにはパプリカソースが添えられ、味玉はトリュフ風味 サイドメニュー唯一の限定品「Brock’n Loin RED肉めし」は、サイコロ切りされたチャーシューが柔らかくて美味しい。赤ワインソースと書いてあったが、実際には醤油ベースであり、赤ワインは香り付け程度にしか感じられなかった