10.ラーメン、蕎麦、うどん

Japanese Soba Noodles

 ミシュランガイドで星を獲得したラーメン店は世界で4店舗あるそうだが、2016年に世界で初めて星を獲得したのがこの「Japanese Soba Noodles 蔦」である。2019年に巣鴨から現在の代々木上原へと移転し、海外にも支店をもつようになった同店は、店主である大西祐貴さんが昨年43才という若さで急逝したため、閉店となってしまった。しかし、今年の2月から現在のスタッフで営業を再開したという情報を聞き、取材してみることに。
 地下へと続く階段を下りて店内に入ると、右側にオープンキッチンのカウンター席、そして左側にテーブル席がある。白と黒を基調としたニューヨーク風の店内は、BGMにロックが流れる今時のラーメン店である。調理は男性2人が担当し、サイドメニューのご飯担当のバイトと思しき男性が1人、そして女性2人でサービス対応をしている。
 ラーメンのメニューは、基本的に醤油と塩の2種類しかない。最も高額なのは3000円の「特製醤油・塩Soba」で、最低価格の「醤油・塩Soba」でも2000円という強気の価格設定である。海外のインバウンド客にとってはこの価格でもさほど違和感がないのかも知れないが、国内客にとってはいくら何でも・・・というコスパの悪さを感じさせる。しかし、大西さんの目指すラーメンとは、手の込んだ最高のクオリティのものであり、無化学調味料の清湯スープにそれが表れているという。また、自分のラーメンには完成形はないというポリシーを持ち、これまでのラーメンに捕らわれない唯一無二の世界に認められるような麺料理を目指していたという。
 注文した「特製醤油Soba」は、ドンブリと皿に分かれて出てきた。ドンブリには、レアな牛しゃぶに酸味のある茸ヴィネガーソース(トリュフポン酢のイメージなのか?その割にはポルチーニ茸っぽい味がする)と豚バラチャーシュー、穂先メンマ、九条ネギがのっている。スープは魚介をあまり感じさせない旨味のある清湯スープであるが、茸ヴィネガーソースが混ざることによって塩気が増し、濃厚で深みのある味に変化する。しかし、これによって清湯本来の繊細な旨味が消えてしまい、茸の香りがスープ全体を支配してしまう。これをどう評価するかは微妙なところであるが、ミシュランガイドはこれを高く評価したようだ。麺は全粒粉っぽいやや平麺タイプのストレート細麺で、それほど香りもコシも感じられず、食感的にも今時の日本麺のテクスチャーではなかった。皿の方には極薄にスライスされた低温調理の牛肉と豚肉チャーシューの他に、味玉などや野菜がのっている。牛チャーシューのマスタード風ソースか?と思ってネットで調べてみると、実は黒毛和牛SUKIYAKI・黒リュフサバイョンソースらしい。豚肉チャーシューの上の泡は不明だったが、豚チャーシューのフランボワーズソースか?と思っていたら、正解は生ハム風黒豚ロース・フランボワーズソースのようだ。ズッキーニのソテーにはパプリカソースが添えられ、味玉はトリュフ風味である。そのまま食べてもそれなりに美味しかったが、ラーメンに入れて食べるとさらに味変すると言われてやってみたら、ソースの味が加わってスープの塩気がさらに増す結果となってしまった。サイドメニュー唯一の限定品「Brock’n Loin RED肉めし」は、サイコロ切りされたチャーシューが柔らかくて美味しい。赤ワインソースと書いてあったが、実際には醤油ベースであり、赤ワインは香り付け程度にしか感じられなかった。
 外国人受けを意識しているのか?ラーメンのスープも肉めしのソースも塩分やや強めで、味の輪郭がハッキリとしていた。それにしても、この価格のせいか、ミシュランガイド掲載の影響なのかは分からないが、訪れた日の半分以上の客は外国人客であった。(2023年4月追加)
https://www.tsuta79.tokyo

東京都渋谷区西原3丁目2−4 代々木上原B1 フロンティア
電話番号:03-6416-8620 
定休日:不定休(基本的に火曜であるが、不定休もあるのでホームページで要確認)
営業時間:11時〜15時
予算:特製醤油Soba3000円
アクセス:東京メトロ千代田線、小田急線・代々木上原駅・東口を出て左へ進み、最初の交差点を右折するとすぐ左側。代々木上原駅から徒歩1分
最寄りのランドマーク:代々木上原駅東口、ダイソーアコルデ代々木上原店
お勧めポイント:ミシュランガイドで初めて1つ星を獲得したラーメン店

代々木上原駅・東口を出て左へ進み、最初の交差点を右折すると・・・ 左側のココです!この二人はインバウンド客 地下へと続く階段を下りて店内に入ると・・・(階段の壁には、大西祐貴さんのポスターが) ミシュランガイドで星を獲得したラーメン店は世界で4店舗あるそうだが、2016年に世界で初めて星を獲得したのがこの「Japanese Soba Noodles 蔦」 奥から見た店内。オープンキッチンのカウンター席、そして、見えないが右側にテーブル席がある。白と黒を基調としたニューヨーク風の店内は、BGMにロックが流れる今時のラーメン店 ラーメンのメニューは、基本的に醤油と塩の2種類しかない。最も高額なのは3000円の「特製醤油・塩Soba」で、最低価格の「醤油・塩Soba」でも2000円という強気の価格設定。ご飯は4種類ある トッピングとドリンクメニュー 注文した「特製醤油Soba」は、ドンブリと皿に分かれて出てきた スープは魚介をあまり感じさせない旨味のある清湯スープ茸ヴィネガーソースが混ざることによって塩気が増し、濃厚で深みのある味に変化する。しかし、これによって清湯本来の繊細な旨味が消えてしまい、茸の香りがスープ全体を支配してしまう 麺は全粒粉っぽいやや平麺タイプのストレート細麺で、それほど香りもコシも感じられず、食感的にも今時の日本麺のテクスチャーではなかった皿の方には極薄にスライスされた低温調理の牛肉と豚肉チャーシューの他に、味玉などや野菜がのっている。牛チャーシューのマスタード風ソースか?と思ってネットで調べてみると、実は黒毛和牛SUKIYAKI・黒リュフサバイョンソースらしい。豚肉チャーシューの上の泡は不明だったが、豚チャーシューのフランボワーズソースか?と思っていたら、正解は生ハム風黒豚ロース・フランボワーズソースのようだ。ズッキーニのソテーにはパプリカソースが添えられ、味玉はトリュフ風味 サイドメニュー唯一の限定品「Brock’n Loin RED肉めし」は、サイコロ切りされたチャーシューが柔らかくて美味しい。赤ワインソースと書いてあったが、実際には醤油ベースであり、赤ワインは香り付け程度にしか感じられなかった

ザ・港屋ラウンジ The Minatoya Lounge

 かつて東京の西新橋に、日本一行列ができるといわれた伝説の蕎麦屋があった。その名は「港屋」。しかし、「港屋」は通常の蕎麦屋ではなく、「肉そば」に特化した立ち食いそばの店なのである。豚肉や牛肉を使ったつけ汁蕎麦は、以前から蕎麦屋のメニューとしてあったが、それは「鴨せいろ」のように具材がつけ汁で煮込まれ、蕎麦は細めという蕎麦常識の域を出ていなかったのである。これに対して「港屋」の肉そばは、ラー油が入ったつけ汁にパワフルでコシのある太麺、さらに麺の上にのった牛肉やネギ、刻み海苔、胡麻などといった具材は、これまでにはなかった新たな蕎麦のポテンシャルを示してくれた。その後、この店にインスパイアされた肉そば専門店が続々と日本全国で誕生し、まさに二郎系ラーメンと並ぶ食革命をもたらしたのである。
 「The Minatoya Lounge」は、メルセデス・ベンツとのコラボによって誕生した店舗である。店舗は羽田空港第2ターミナルの京急線乗り場近くのエスカレーター前にある。店の前の吹き抜け空間には、ベンツ車も展示されている。
 メルセデス・ベンツのショップ「Mercedes me」横に併設され店内は、閉店となった「港屋」や「港屋Minatoya 2(→ 銀座グルメバイブル・蕎麦の頁を参照)」などといったこれまでの店舗と共通した黒を基調としたシックな雰囲気。但し、かなりの大箱店であり、またラウンジという名の通りの着席スタイルの店である。入口近くにはガラス越しに調理場が見え、男性一人で調理していた。店の中央には向かい合うようなカウンター席があり、さらに店の奥と外にもテーブル席がある。
 先ずは入口にある自動券売機で食券を購入する。そして、番号が呼ばれたら、カウンターで品物を受け取るというセルフスタイル。メニューを見ると、名物の「冷たい肉そば」の他、「温かい肉そば」や初めて見る「金太郎メンチカツ」、「そばつゆ仕込みのからあげ」、さらにはドリンクやデザートなどもある。今回は「金太郎メンチカツ」と「冷たい肉そば」のセットで注文。
 出てきた「冷たい肉そば」のビジュアルは港屋そのもの。ラーメンで言う中太~太麺の太さの蕎麦は、蕎麦とは思えないくらいのコシがある。添えられた玉子は、何故か生卵ではなく温泉玉子であったのが残念。また、天かすも見当たらなかった。ラー油の入ったつけ汁は、甘辛さも含めてちょうど良かった。
 初めてとなる「金太郎メンチカツ」は、思っていたよりもかなり大きめ。ニンニクと牛肉が香り、タマネギの甘みを感じる。挽肉は荒目に引かれているが、食感はフックラとしている。衣はサクッとしており、ビールと最高の相性を見せる。受け取りカウンターに、中濃ソース、ケチャップ、辛子マヨネーズが置かれているが、ラー油の入った肉そばのつけ汁に浸して食べるのが一番美味しかった。こちらもお勧め。(20232月追加)

大田区羽田空港3-4-2 羽田空港第2ターミナル地下1階 マーケットプレイス  
電話番号:03-6428-9000
定休日:不定休
営業時間:8時半〜21時(現在は短縮営業中のため10時半〜18時半)
予算:冷たい肉そば1200円 (スモールサイズ950円)、冷たい肉そばとメンチのセット1550円
アクセス:羽田空港第2ターミナル地下1階の京急電鉄乗り場前(第2と第1ターミナルを接続する地下歩行空間の入口前)
最寄りのランドマーク:羽田空港第2ターミナル地下1階 マーケットプレイス
お勧めポイント:西新橋の伝説の名店「港屋」の「冷たい肉そば」が羽田空港で食べられる

店舗は羽田空港第2ターミナルの京急線乗り場近くのエスカレーター前にある。店の前の吹き抜け空間には、ベンツ車も展示されている 隣にあるメルセデス・ベンツのショップ「Mercedes me」は未だ開店前 「Mercedes me」はこんな店 ココが店舗の入口、こちらも未だ開店前 さあ、オープンです!閉店となった「港屋」や「港屋Minatoya 2」などといったこれまでの店舗と共通した黒を基調としたシックな雰囲気。但し、かなりの大箱店であり、またラウンジという名の通りの着席スタイルの店。ここが注文した品を受け取るカウンター メニューを見ると、名物の「冷たい肉そば」の他、「温かい肉そば」や初めて見る「金太郎メンチカツ」、「そばつゆ仕込みのからあげ」 さらにはドリンクやデザートなどもある 先ずは入口にある自動券売機で食券を購入する。番号が呼ばれたら、カウンターで品物を受け取るというセルフスタイル 店の中央には向かい合うようなカウンター席があり・・・ さらに店の奥と外にもテーブル席がある 今回は「金太郎メンチカツ」と「冷たい肉そば」のセットで注文 「金太郎メンチカツ」と「冷たい肉そば」のセット 出てきた「冷たい肉そば」のビジュアルは港屋そのもの ラー油の入ったつけ汁は、甘辛さも含めてちょうど良かった 添えられた玉子は、何故か生卵ではなく温泉玉子であったのが非常に残念。また、天かすも見当たらなかった ラーメンで言う中太〜太麺の太さの蕎麦は、蕎麦とは思えないくらいのコシがある 「金太郎メンチカツ」は、思っていたよりもかなり大きめ。ニンニクと牛肉が香り、タマネギの甘みを感じる。挽肉は荒目に引かれているが、食感はフックラとしている。衣はサクッとしており、ビールと最高の相性を見せる。受け取りカウンターに、中濃ソース、ケチャップ、辛子マヨネーズが置かれているが、ラー油の入った肉そばのつけ汁に浸して食べるのが一番美味しかった。こちらもお勧め

175°DENO担担麺 GINZa 

 古いビルの地下にある担々麺専門店。実はこの店、札幌で大人気の担々麺専門店(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)なのである。銀座に進出したとは聞いていたが、まさか取材中偶然通りがかるとは。札幌で飽きるほど食べているので、敢えて銀座では取材していないが、札幌の記事を引用して紹介することに。
 先ずは入り口にある自動券売機で食券を購入する。取材時点では、期間限定メニューである「DENO汁あり麻婆麺」もあったが、この店のメニューは基本的に、「汁なし・担担麺」と「汁あり・担担麺」の2つのみ。両メニューとも、まず「シビれない」、「シビれる」、「すごくシビれる」を選択する。違いは、「シビれない」がラー油のみの辛さで、「シビれる」はラー油と3種の中国産花椒がスプーン2杯入っている。無理矢理カレーに例えるならば、「シビれる」は辛口程度である。もしも中辛にしたければ、「痺れない」と「痺れる」の中間である花山椒スプーン1杯でもオーダーすることは可能だ。前述のように、味の辛さは中国産・唐辛子(ラー油)により、痺れは中国産・花椒によるものであるため、辛さはテーブルにある自家製ラー油でお好みの辛さに調整できる。
 僕のお勧めは、中国四川省で一般的な「汁無・担担麺」の方。麺は「うどん」のような極太麺で、モチモチとした弾力がある。干しエビ、ナッツ、挽肉が入った辛い汁を絡めて食べると、胡麻ペースト「芝麻醤」とラー油の風味が一体となって美味しい。さらに、食べた後の残り汁に「小ごはん」を入れてかき混ぜ、名古屋・台湾まぜそばの「追い飯」のようにして食べると満足感は倍増する。「汁あり・担担麺」はコシのある中細ストレート麺で、麺自体は美味しいが、美味しいスープと上手く絡まない。
 汁が飛ぶのが気になる方には、ヘアゴムと紙エプロンの無料サービスがある。ちなみに、店舗ではこの店の自家製ラー油「175°辣油」が販売されている。(2020年2月追加)

中央区銀座2丁目6-16 銀座第2吉田ビル 地下1階  
電話番号:03-6264-4044
定休日:無休(不定休あり)
営業時間:11時半〜22時
予算:汁なし担々麺(シビれあり)900円
アクセス:①JR有楽町駅・京橋改札口を出て「東京交通会館」、「銀座インズ3」、「銀座 わしたショップ」、並木通り、東京レンガ通りを過ぎ、次の交差点を右折して銀座ガス灯通り(銀座中央通りの1つ手前の通り)進むと左側にある。JR有楽町駅から徒歩7分。②東京メトロ銀座線、日比谷線・銀座駅A9出口を出て、銀座中央通りを京橋方向に進む。「松屋銀座」を過ぎたマロニエ通りを左折し、1つ目の交差点を右折して銀座ガス灯通りを進むと、右側にある。銀座駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:銀座ガス灯通り
お勧めポイント:中国産唐辛子と四川花椒を使った担担麺専門店

このビルです 銀座グルメバイブル・ショッピングの頁にある「サルト」と同じビルです 階段を下りると・・・ ココです 先ずは自動券売機で食券を購入するのだが、その説明図 汁なし担々麺(シビれあり) 麺は「うどん」のような極太麺で、モチモチとした弾力がある 汁あり担々麺(シビれあり)コシのある中細ストレート麺で、麺自体は美味しいが、美味しいスープと上手く絡まない

麺屋 はるか 秋葉原店

 秋葉原にある“元祖台湾まぜそば”が人気のラーメン店。実はこの店、名古屋にあるあの行列店「麺屋 はなび(→ 名古屋グルメバイブル・台湾まぜそばの頁を参照)」の姉妹店なのである。地下への階段を下りると、店内はカウンター席のみ。店内にはライセンス加盟店の募集の広告が貼られているが、もしかして、この店もそうなのかも。
 まずは自動券売機で食券を購入。「台湾まぜ蕎麦」や「カレー台湾まぜそば」は何度も食べているので、今回はこの店限定の「坦々台湾まぜそば」をいただくことに。食券を渡すと、「麺屋 はなび」と同様、まずニンニクを入れるかどうかを麺の量を聞かれるが、もちろん、入れると告げた。麺の量は150g(小)、200g(中)、300g(大)の3つから選ぶことができ、150gの小を選べば、味玉半分か海苔2枚、九条ねぎのちょい増し、何れかのサービスを受けることができる。
 出てきた「坦々台湾まぜそば」の麺は、「台湾まぜそば」と同じ極太麺で、タレとの絡みが実にいい。「台湾まぜそば」との違いは、白胡麻や水菜、かつお節などといった具材の違い加え、香ばしいラー油とクリーミーなゴマだれが入っていることである。この組み合わせにより、通常の「台湾まぜそば」よりも山椒とラー油のバランスが良くなり、さらに完成度が高くなっている。残った汁に無料の“追い飯”をもらい、混ぜてリゾット風にして食べると、満足度が倍増すること間違いなし。
 ちなみに、この店は朝10時から通し営業しているので、美味しいだけでなく、非常に使い勝手が良い。 (2020年2月追加)
http://menya-haruka.com

千代田区外神田3丁目13-7 田中無線電機ビル地下1階  
電話番号:03-5294-2311
定休日:年中無休(不定休あり)
営業時間:10時~22時 
予算:坦々台湾まぜそば990円
アクセス:JR秋葉原駅・中央改札口を出て、「秋葉原ダイビル」横の広場を抜け、歩道を左に曲がる。「ビックカメラAKIBA」の信号を右折すると、「ソフマップ秋葉原」①号店と②号店が見えるので、その並びのビル。JR秋葉原駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:ビックカメラAKIBA、ソフマップ秋葉原①・②号店
お勧めポイント:名古屋の行列店「麺屋 はなび」の元祖台湾まぜそばが食べられる

ビックカメラAKIBAとソフマップ秋葉原①・②号店が見える先に・・・ あります! ソフマップ②と③の間にあるココです! 地下への階段を下りる 途中に貼られているメニュー1 途中に貼られているメニュー2 途中に貼られているメニュー3 途中に貼られているメニュー4 途中に貼られているメニュー5 途中に貼られているメニュー6 残った汁に無料の“追い飯”をもらい、混ぜてリゾット風にして食べると、満足度が倍増すること間違いなし 店内はカウンター席のみ まずは自動券売機で食券を購入 麺の量は150g(小)、200g(中)、300g(大)の3つから選ぶことができ、150gの小を選べば、味玉半分か海苔2枚、九条ねぎのちょい増し、何れかのサービスを受けることができる まぜそばの食べ方 トッピングメニュー 「坦々台湾まぜそば」 「台湾まぜそば」との違いは、白胡麻や水菜、かつお節などといった具材の違い加え、香ばしいラー油とクリーミーなゴマだれが入っていることである。この組み合わせにより、通常の「台湾まぜそば」よりも山椒とラー油のバランスが良くなり、さらに完成度が高くなっている麺と具材を混ぜたところ。「坦々台湾まぜそば」の麺は、「台湾まぜそば」と同じ極太麺で、タレとの絡みが実にいい

自家製麺 伊藤 銀座店

 東銀座の古いビルの地下にある小さなラーメン店。現在のところ、この銀座店の他に、赤羽店と浅草店の計3店舗を展開している。この店の売りは、九十九里産の2種類の高級煮干しを使った無化学調味料のスープ。
 階段を下りて木製のドアを開け、店内を見渡すと、オープンキッチンの調理場では、西アジア系の料理人がラーメンを作っている。先ずは自動券売機で食券を購入。メニューはシンプルで、「中華そば」と「比内鶏そば」、そして「つけそば」の3種類。「中華そば」と「比内鶏そば」はネギのみの、いわゆる素ラーメンなので、「中華そば」に4枚のチャーシューが入った「肉そば」か、「比内鶏そば」にチャーシューが入った「比内鶏肉そば」がお勧めである。
 「比内鶏肉そば」は、スープに玉ねぎとネギが浮いているが、チャーシュー以外の具材は見当たらない。九十九里産の2種類の煮干しを使用したというスープは、鶏ガラスープが加えているせいか、煮干しの香りがキツイ割には苦味が少なく、比較的洗練されたスープである。しかしながら、インパクトも含めて、津軽ラーメン(→ グルメバイブル特別編・その他日本の旨い店・青森県を参照)のトップというほどのレベルではない。低加水の中細ストレート麺はコシがあり、チャーシューは柔らかくて美味しい。まさに、飲んだ後に食べたくなるような中華そばである。 (2020年2月追加)

中央区銀座6丁目12-2 東京銀座ビルディング地下1階  
電話番号:03-6274-6445
定休日:無休(不定休あり)
営業時間:【月曜〜金曜】11時〜23時、【土日・祝日】11時〜20時(売り切れ終了)
予算:比内鶏肉そば(小)800円、(中)900円、(大)1000円
アクセス:東京メトロ銀座線、日比谷線・銀座駅A4出口を出て、銀座中央通りを新橋方向へ進む。「プラダ」を過ぎ、「みずほ銀行」の角(銀座シックスの手前)を左折して「みゆき通り」を進む。2つ目の交差点を右折すると右側にある(ファミリーマートの向かい)。銀座駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:みずほ銀行・銀座通支店、みゆき通り
お勧めポイント:シンプルながら本格的な煮干し中華そば

ファミリーマートの・・・ 向かいのビルです階段を下りると・・・ 正面のココです! 時間によってはかなり並ぶこともあるようです木製のドアを開けて店内にに入る 化学調味料を使用していない表示が どうやら、ネットでも宅配で購入できるようだ
メニューはシンプルで、「中華そば」と「比内鶏そば」・・・ そして「つけそば」の3種類 先ずは自動券売機で食券を購入 店内を見渡すと、オープンキッチンの調理場では、西アジア系の料理人がラーメンを作っている カウンター席の他に、テーブル席もある「比内鶏肉そば」は、スープに玉ねぎとネギが浮いているが、チャーシュー以外の具材は見当たらない九十九里産の2種類の煮干しを使用したというスープは、鶏ガラスープが加えているせいか、煮干しの香りがキツイ割には苦味が少なく、比較的洗練されたスープである。しかしながら、インパクトも含めて、津軽ラーメンのトップというほどのレベルではない。低加水の中細ストレート麺はコシがあり、チャーシューは柔らかくて美味しい。まさに、飲んだ後に食べたくなるような中華そばである

港屋Minatoya 2

 漫画・島耕作にも登場する人気の立ち食いそば店「港屋」は、かつての銀座グルメ バイブルで3つ星で掲載されていた店である。2019年の2月4日に突如閉店してしまい、今年、ベンツとのコラボで六本木に「Minatoya3」がオープンしたが、 オリジナルとは異なる新作蕎麦店なので、今回は「港屋Minatoya 2」の方を紹介する。
 この店は、2016年からホテル「星のや東京」のビルの1階で営業していたという。この日は平日で、開店20分前に到着したが、既に15人くらいの行列ができていた。その後行列はさらに延び、開店時には40人くらいまで膨れあがった。
  まずは、店の前にある自動券売機で食券を購入し、再び行列に戻る。メニューは、牛肉を使った「冷たいそば」1 種しかなく、2種類あった「港屋」とは若干異なる。しかし、セルフの立ち食いというシステムは同じで、蕎麦を渡すカウンター前のスペースが狭いため、少人数ごとに店内に案内される。店内は手前右側に蕎麦を渡すカウンターがあり、正面から左側にかけて長く大きな御影石のテーブルが鎮座している。店全体が黒を基調としたシックなインテリアに統一されており、若干ではあるが、かつての「港屋」の面影を残している。
 店内は、手前右側に蕎麦を渡すカウンターがあり、正面から左側にかけて長く大きな黒い御影石のテーブルが鎮座している。店全体が黒を基調としたシックなインテリアに統一されており、かつての「港屋」の面影を残している。
 食券を渡して蕎麦を受け取り、空いているテーブルにオン。蕎麦はラーメンで言う中太くらいで、蕎麦としては異常なくらいコシがある。蕎麦の上には、茹でた牛肉スライスとネギ、刻み海苔、胡麻などがのっている。ラー油入りのつけダレは、ほんのりと甘い。先ずは、一味をつけダレに入れていただく。さらに、中盤頃につけダレに生卵を投入して食べるのがベスト。テーブル上の天かすを入れると、冷たい蕎麦ではどうしても油っぽくなってしまうので、お勧めできない。
 「グルメバイブル2012」では3つ星店として掲載したが、インスパイアされた同じような蕎麦を出す店が多くなったせいもあり、今回は2つ星とした。(2020年1月追加)

千代田区大手町1丁目9-1 星のや東京1階 
電話番号: 非公開
定休日:土日・祝日
営業時間:11時半〜売り切れまで
予算:冷たいそば1000円
アクセス:東京メトロ丸ノ内線、都営三田線・丸の内駅A3(A1)出口を出て、右側に茶色いビルが見える方へ進む。その手前に黒い格子状の外壁のある「星のや東京」が見えるのでその1階。丸の内駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:読売新聞・東京本社
お勧めポイント:かつて一世を風靡した伝説の立ち食いそば店

「星のや東京」は上の階にあります。黒い格子状の外壁で囲まれています この日は平日で開店20分前に到着したが、既に15人くらいの行列ができていた 店の前にある自動券売機で、先ずは食券を購入して再び行列に戻る 食券には何も書いていないが、牛肉を使った「冷たいそば」1種のみしかないため 蕎麦をお盆に載せて渡すカウンター前のスペースが狭いため、少人数ごとに店内に案内される。呼ばれる順番が来て、自動ドアが開いた。一瞬中の様子が見えた。正面から左側にかけて長く大きな黒い大理石のテーブルが鎮座している。店全体が黒を基調としたシックなインテリアに統一されており、かつての「港屋」の面影を残している 入口の手前右側にある蕎麦を渡すカウンター 牛肉を使った「冷たいそば」 蕎麦の上には、茹でた牛肉スライスとネギ、刻み海苔、胡麻などがのっている 蕎麦はラーメンで言う中太くらいで、蕎麦としては異常なくらいコシがある ラー油入りのつけダレは、ほんのりと甘い。先ずは、一味をつけダレに入れていただく さらに、中盤頃につけダレに生卵を投入して食べるのがベスト テーブル上の天かすを入れると、冷たい蕎麦ではどうしても油っぽくなってしまうので、お勧めできない蕎麦湯を入れて汁を楽しむ食べ終わって出た頃(開店後20分)には、さらに行列が長くなっていた

えびそば 一幻 八重洲地下街店

 海老の頭を煮込んだ濃厚スープが人気のラーメン店。総本店は札幌の中心部にある。新千歳空港にも支店があり、こちらも常に長い行列をつくっている。東京にはこの店の他に、六本木店と新宿店がある。さらに、香港や台北などにも支店があり、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの人気ラーメン店なのである。
 この店は八重洲地下街南側の奥まったところにあるが、昼間はいつも混み合っている。店内は明るく清潔感があり、カウンター8席と4名掛けのテーブル席が2つのみ。 まずは、自動券売機で食券を購入。総本店のスープは「そのまま(海老のストレートスープ)」、「あじわい(トンコツスープを加えたもの)」、「ほどほど(その中間の濃さ)」の3種類であるが、この店は「そのまま」と「あじわい」の2種類。また、麵は「太麺」と「細麺」の2つから、味付けは「しょうゆ」、「しお」、「みそ」の3つから選ぶことができる。僕の一押しは「あじわいしょうゆ」で、2番目のお勧めは「あじわいしお」である。観光客に一番人気の「みそ」は、イマイチスープとマッチしていないので、お勧めではない。麵は「太麺」がいい。中太より僅かに太いストレート麺であるが、歯ごたえがしっかりとして弾力があり、濃厚なスープとよく合う。 具材のチャーシューも美味しく、ピンク色をした生姜風味の天かすとエビ味噌のような蝦子が、薬味として味を引き立てている。サイドメニューの「えびおにぎり」は、餅米を使った中華ちまきのようなおこわで、干しエビの味が深みを与えている。(2020年1月追加)

中央区八重洲2-1 八重洲地下街 外堀地下2番通り 
電話番号:03-3548-8833
定休日:無休
営業時間:11時〜22時
予算:あじわいしょうゆ830円
アクセス:JR東京駅八重洲口から直結
最寄りのランドマーク:JR東京駅八重洲口
お勧めポイント:他では味わえない唯一無二の海老ラーメン

八重洲地下街南側の奥まったところにあるが・・・(開店30分前) 開店後はいつも混み合っている まずは、自動券売機で食券を購入 スープは、総本店では「そのまま(海老のストレートスープ)」、「あじわい(トンコツスープを加えたもの)」、「ほどほど(その中間の濃さ)」の3種類があるが、この店は「そのまま」と「あじわい」の2種類である。また、麵は「太麺」と「細麺」の2種類から、味付けは「しょうゆ」、「しお」、「みそ」の3種類から選ぶことができる。僕の一押しは「あじわいしょうゆ」。そして2番目のお勧めは「あじわいしお」 店内は明るく清潔感があり、カウンター8席と4名掛けのテーブル席が2つと、決して広くはない 卓上には、コショウと一味の他に海老オイルが 僕の一押しの「あじわいしょうゆ」太麺 食べる前に紙エプロンを装着 ピンク色をした生姜風味の天かすとエビ味噌のような蝦子が、薬味として味を引き立てている 太麺は、中太より僅かに太いストレート麺であるが、歯ごたえがしっかりとして弾力があり、濃厚なスープとよく合うスープは濃厚な海老豚骨であるが、他店とは違って洗練されている

新宿 モモンガ

 西武新宿駅に近い“新宿職業安定所前”交差点にあるラーメン店。この店は医局のホームページメンテナンスを担当している 「AOD group」 の西川社長から教えてもらった店である。歌舞伎町から近いせいか、平日は夜遅くまで営業している。実はこの店、「海老つけめん」で有名なラーメン店であるが、同じ海老つけ麺で人気の「五ノ神製作所(→ 銀座グルメバイブル・ちょっと遠いけれど旨い店・新宿編の頁を参照)」 の支店が近くにある。この店のラーメンは「海老つけめん」と「辛海老つけめん」の他、細麺を使用した「醤油つけめん」、通常のラーメンの「海老らーめん」、「辛海老らーめん」、「醤油らーめん」、「塩ラーメン」などがある。さらに、これらにはチャーシュー3枚と味玉がトッピングされた「特製・・・」がある。 
 店の中はコの字型のカウンター席のみしかなく、「五ノ神製作所」ほど混んでいない。店内に入ると、歌舞伎町らしくアップテンポの曲が大音量で流れている。先ずは自動券売機で食券を購入。まずは初めてなので、トッピングを増量した名物の「特製海老つけめん」をチョイス。「五ノ神製作所」の「海老つけ麺」と同じようなものかと思いきや、全然違うのである。まず、こちらの店の麺はやや縮れた平麺に近い太麺で、色もくすんだ黄色をしている。手打ちなのか?麺の太さが多少ばらついている。しかしながら、プリッとした弾力とコシがあり、なかなか良い。麺のボリュームも異なり、こちらの並は200gと少なめであるが、無料で大盛りにできる。「五ノ神製作所」と同様にほんのりと甘みを感じるつけ汁は、無化学調味料のスープで、「五ノ神製作所」のものよりも濃厚さに欠ける。それでも、こちらの方がむしろ自然で洗練された後味の良いスープなのである。また、つけ汁の中には砕いたナッツが入っている。具材も「五ノ神製作所」とは異なり、つけ汁とは別盛となっている。豚と鶏の2種類のチャーシューは同じであるが、こちらの方は甘さが抑えられ、ローストされている。メンマも厚切りではなく、ハープが香る細い穂先メンマである。さらに、麺にはパクチーと鷹の爪がのっており、これがスープと絶妙に合う。
 「醤油らーめん」の麺は、全粒粉なのであろうか?茶色い色をしたストレート細麺ながら、小麦が香るコシのある麺である。スープはサッパリとした鶏ガラベースの透明度のある魚介系で、インパクトはないものの、後からジンワリと旨味を感じる美味しいスープである。また、シットリとした鶏チャーシューも美味しい。(2013年10月追加

新宿区歌舞伎町2-46-7 第3平沢ビル1階 地図 
電話番号:03-3209-0720
定休日:無休
営業時間:【月曜〜金曜】11時半〜23時45分、【土日・祝日】11時半〜21時45分
予算:特製海老つけめん1050円、海老つけめん
アクセス:JR新宿駅東口を出て、「新宿アルタ」方向へ渡り、「新宿アルタ」左横の通りを通って西武新宿駅方面へ向かう。斜め左方向に茶色の高い建物「新宿プリンスホテル」が見えるので、そちらに向かうと西武新宿駅に至る。駅に沿った通りを更に進むと、新宿職業安定所前の信号に出るのですぐ右側。JR新宿駅東口から徒歩12分。
最寄りのランドマーク:新宿アルタ、新宿プリンスホテル、西武新宿駅
お勧めポイント:無化学調味料の美味しい海老つけめんが味わえる

五ノ神製作所

 夜になると人通りのなくなる裏通りにある人気のつけ麺店。この店を一躍有名にしたのは今流行の“海老スープ”を使った「海老つけ麺」。本店は青梅市にある「らーめん・つけ麺 いつ樹」で、この店は「五ノ神製作所」という別ブランドの2号店。現在、大久保に3号店、そして間もなく4号店がオープン予定である。スタッフは全員若くとても活気がある。この店は中で待たずに外で待つシステム。先ずは店内の自動券売機で券を購入してから、外で待つのだ。すると、オシャレな帽子をかぶった若い店員がテキパキと整理して案内していく。店内はL字のカウンター席のみであるが、ゆったりとして広め。入り口にある紙エプロンやお手ふき、そしてお冷やなどはセルフサービス。つけ麺は「海老つけ麺」、「海老味噌つけ麺」、「海老トマトつけ麺」3種類であるが、今回は具が全部入った「海老つけ麺・全部入り」を選択。
 麺は極太のストレート麺で、全粒粉なのだろうか?色は茶色で粒々の粒子が見える。コシはあるものの、低加水のせいか弾力がなくイマイチであるが、並盛りでも450g、小盛りでも350gとかなりのボリュームだ。小盛りにすればトッピングを1つサービスしてもらえる。僕は小盛りにしたため、「全部入り」に入っていない「(モッツアレラ)チーズ」をトッピング。海老のエキス満載のつけ汁は、エグ味がなく、豚骨スープとのバランスも良く、塩味もピッタリ。もしも、つけ汁が足りない方は無料で追加をもらえるサービスも。一方、チャーシューは美味しいものの、厚切りのメンマや味玉は味付けが甘過ぎで、全体的にはアンバランスな感じがするが、これは好みの問題であろう。また、チャーシューは、豚のチャーシューと鶏チャーシューの2種類が入っている。それにしても、この店の濃厚なつけ汁には黒烏龍茶が合う。(2013年10月追加)

渋谷区千駄ヶ谷5-33-16 シャトレ−新宿御苑第一1階 地図 
電話番号:03-5379-0203
定休日:無休
営業時間:【月曜〜金曜】11時〜15時、17時〜21時、【土日】11時〜21時
予算:海老つけ麺・全部入り1050円、海老つけ麺750円、黒烏龍茶200円
アクセス:JR新宿駅新南口を出て、新宿タカシマヤに沿って右方向へ進む。左側にHISが見えたら、その手前の通りを左折して突き当たりを右折すればすぐ。JR新宿駅新南口から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:新宿タカシマヤ、HIS
お勧めポイント:海老つけ麺で有名な行列つけ麺店

風雲児

 新宿で今最も勢いのあるつけ麺店である。店の前には行列スペースがあまりないため、道路を挟んだ向かいの公園まで行列を作っている。しかも、中に入ってから再びカウンター席の後ろの壁に沿って並ばなければならない。昼間はかなり待たなければならないが、夜はそれほど待たずに入ることができるので、並びたくない方は夜がお勧め。店内はL字型のカウンター席のみしかなく、それほど広くない。
 先ずは券売機で食券を購入。メニューを見ると、つけ麺の他に「らーめん」や名古屋名物の「まぜそば」もある。今回はトッピング具材が全部入った「得製つけめん」の並盛りをチョイス。何も言わなければ冷たく締められた“冷もり”となるが、“熱もり”を注文している常連客もチラホラ見受けられた。つけ麺の麺は少し縮れた太麺で、レモンイエローの色白である。コシがある上にプリっとした弾力があって良い感じだ。つけ汁はドロッとしてかなり濃厚な豚骨スープ。醤油味の魚介系スープであるが、「めん徳二代目 つじ田(→ 銀座グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」のように魚介に由来する酸味はあまり感じられない。かなり塩味がきつく、味も甘めなので、人によって評価は分かれるかも知れない。メンマや味玉、刻みチャーシューなどの脇役陣も美味しく、総合的には完成度の高い魚介系つけ麺であった。ちなみに、店内ではお持ち帰りのお土産つけ麺も販売している。(2013年10月追加)

渋谷区代々木2-14-3 北斗第一ビル地下1階地図
電話番号:03-6413-8480
定休日:日曜・祝日
営業時間:11時〜15時、17時〜21時(売り切れ次第終了)
予算:つけめん750円、得製つけめん950円
アクセス:JR新宿駅南口を出て甲州街道(国道20号)を右へ進む。跨線橋を下って「ルミネ」の前の信号を渡り、甲州街道を更に進む。「ワタナベウェディング」、「ヤマダ電機LABI新宿西口館」を過ぎ400mほど進むと、左に「NET SQJARE」、「カレーうどん千吉」が見えるので、その信号を左折。100mほど進むと左に「代々木二丁目交番」があるので、そこを右折するとすぐ左。JR新宿駅南口から13分。
最寄りのランドマーク:ルミネ、ワタナベウェディング、ヤマダ電機LABI新宿西口館
お勧めポイント:完成度の高い濃厚豚骨魚介系つけ麺

麺恋処 き楽

 新橋エリアにある人気のラーメン店。大きな通りから少し入ったところにあるために少し分かりにくいが、そんな場所にもかかわらずいつも多くの客で賑わっている。店内に入ると、L字型のカウンター席があり、新しくとても清潔感がある。先ずは自動券売機で食券を購入。
 僕のお勧めは「中華そば」か、これにチャーシューとメンマ、味玉などが増量された「○得中華そば」である。「中華そば」には基本的に柚子が入れられてくるが、柚子は不要なので、予め聞かれたときに言っておこう。麺は非常に個性的な全粒粉入りの太めのストレート麺。稲庭うどんの様にモチモチとした独特の食感とコシがあっていい。スープは豚骨、鶏、牛骨などの動物系に鰹節や煮干しなどの魚介系とさらに魚粉が加わり、旨味タップリで美味しい。細めのメンマは噛み切りにくく、味玉はごく普通。チャーシューは炙られているが、これも旨い!というほどではない。「辛味噌担担麺」は、意外にも白ごまペーストが入っていないただの辛味噌ラーメンである。「中華そば」とベースのスープが共通なせいか、魚介系の旨味を強く感じる。「○得つけ麺」の具材は「○得中華そば」と同じであるが、麺は1.5倍くらい太い極太麺となる。(2014年6月追加)

港区新橋5-24-5  
電話番号:03-6721-5788
定休日:日曜・祝日
営業時間:【月曜〜金曜】11時〜15時、17時〜21時半、【土曜】11時〜14時半
予算:○得中華そば890円
アクセス:東京メトロ(銀座線)新橋駅、JR新橋駅の日比谷出口あるいは烏森出口を出ると「ニュー新橋ビル」が見える。その浜松町駅側の通りの「ケンタッ キーフライドチキン」、パチンコ店「ビックディッパー」、「幸楽苑」を過ぎた交差点を左折する。(通称マッカーサー通り)を過ぎ、さらに 本目の交差点を右折するとすぐ右側。新橋駅から徒歩8分。
最寄りのランドマーク:ニュー新橋ビル、ビックディッパー
お勧めポイント:個性的で美味しい中華そば

○得中華そば

辛味噌担担麺

○得つけ麺

休業中 銀座 篝(かがり)

 銀座4丁目の自動販売機が並ぶ小路にある人気ラーメン店。外観はラーメン店というより小料理店のよう。店内はとても狭くコの字型のカンター席が8席しかないため、外には常に入店待ちの行列ができている。カウンター内にはラーメンを作る男性職人が2人いて、女性店員が1人でテキパキと注文をとっててゆく。
 この店のラーメン(中華そば)は、濃厚な鶏白湯の塩ラーメン「鶏白湯SOBA」と魚介系醤油である「煮干しSOBA」の2種類。魚介系醤油はラーメン(中華そば)とつけ麺(つけSOBA)がある。つけ麺は煮干し風味の濃厚なスープの「煮干しつけSOBA」と辛い「濃厚辛つけSOBA」の2種類があり、さらに「煮干しつけSOBA」の具材をフルトッピングした「特製つけSOBA」もある。
 この店の僕のお勧めは「鶏白湯SOBA」。店主は野菜にこだわりがあるのだろうか?具材はラーメンとしてはミスマッチな野菜が多く、箸のように細いアスパラやヤングコーン、カイワレ、玉葱などが入っている。また、トッピングには京都産竹の子なども。スープはトロリとして濃厚な鶏白湯スープで、程良く深みがあり、このまま中華料理店で出されても美味しい!!と思うくらいの旨味がある。もう少し麺の湯切りが良ければ麺のかん水の香りがなくなり、さらに良くなると思う。麺は低加水の中細ストレート麺でそれ程コシがなく、ギリギリ合格といったレベル。薬味として、擦り生姜やオニオンフライ、レモンなどが付いてくるが、先ずは半分以上そのまま食し、残りに薬味を入れて食べると更に深みが出て2倍楽しめる。味玉はとろける様な火の通り方は良かったが、味が濃すぎでお勧めと言うほどではなかった。「特製つけSOBA」の具材は、鶏の胸肉チャーシュー(白鶏)、ローストビーフ、豚チャーシュー、ヤングコーンなどの野菜、あじ玉などの豪華な具材が別盛で出される。麺は極太麺で、讃岐うどんのようにモッチリとした強いコシがあるため、通常の“ひやもり”だけでなく、温かい“あつもり”にも変更が可能である。つけ汁はトロッと濃厚で、煮干し由来の酸味も感じて美味しいが、スープ割りにすると煮干しの風味の強くなりバランスが良くなくなる。また、「つけSOBA」の麺は「並」 200gでも「大」300gでも値段は同じである。
 ちなみに、席数が8席しかないため、通常の待ち時間は1時間くらいを覚悟しなければならい。なので、並ぶタイミングとしては開店10分前の10時50分に並ぶのがベスト。姉妹店にイカ干し鶏白湯醤油ラーメンで有名な「新橋 纏(まとい)」がある。(2013年11月追加)

中央区銀座4丁目4-1 銀座Aビル1階  
電話番号:非公開
定休日:日曜
営業時間:11時〜15時半、17時半〜22時半(土曜・祝日は21時まで)
予算:鶏白湯SOBA 850円
アクセス:東京メトロ(銀座線、丸ノ内線、日比谷線)銀座駅A9番出口を出て京橋方面に進み、「教文館」と「アップルストア」の交差点を左折。1つ目の交差点を過ぎ、「銀座フォースタービル」横の自動販売機のある小路を左折するとすぐ左。東京メトロ銀座駅(4丁目交差点)から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:アップルストア、教文館
お勧めポイント:鶏白湯塩ラーメン「鶏白湯SOBA」が美味しい銀座のラーメン店

濃厚鶏そば 麺屋 武一

 最近流行の鶏白湯スープのラーメン店である。とは言っても、通常の鶏白湯ではなく、ドロドロとコラーゲンタップリで濃厚な鶏白湯スープなのである。実はこの店、赤坂の焼鳥店と青山のラーメン店の職人がコラボして作った店とのこと。店内にはカウンター席と4人用テーブル席が2つ、2人用テーブル席が4つだけとかなり狭い。平日のランチタイムには行列ができ、どちらかというと土曜か平日のディナータイムの方が入りやすい。夜にはお酒を飲んでラーメンを食べられるよう、夜限定のおつまみメニュー「とりわさ」や「ささみユッケ」、「つまみ(大山鶏)チャーシュー」などといったものもある。麺はつけ麺である「つけそば」とラーメンの「鶏そば」の2種類。鶏そばにはアッサリ塩味の「鶏そば」と濃厚塩味の「濃厚鶏白湯そば」、醤油味の「濃厚鶏骨醤油そば」などがある。
 この店の一押しの「濃厚鶏骨醤油そば」は、中細のストレート麺でコシもあり、喉越しも良い。具のつくねはまあまあだが、鶏チャーシューはシットリと柔らかで美味しい。ネギは白髪ネギだけでなく、インパクトのある玉葱のみじん切りである。スープは鶏の旨味十分だが、濃厚なだけに好みが分かれるかも知れない。しかし、少し食べたところで京都「原了郭」黒七味を入れると、味が一変して唯一無二の素晴らしい濃厚ラーメンに変身する。それにしても、店員の対応も良くとても良い店である。(2013年4月追加) 

港区新橋3-6-13 新橋池野第3ビル1階  
電話番号:03-5510-8908
定休日:日曜 
営業時間:平日11時半〜15時半、17時半〜23時半、土曜11時半〜18時 
予算:濃厚鶏骨醤油そば780円 
アクセス:東京メトロ(銀座線)新橋駅、JR新橋駅の日比谷出口あるいは烏森出口を出ると「ニュー新橋ビル」が見える。その浜松町駅側の通りの「ケンタッキーフライドチキン」、パチンコ店「ビックディッパー」、「幸楽苑」を過ぎた交差点を左折する。さらに次の小路を右折するとすぐ左側。新橋駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:ニュー新橋ビル、ビックディッパー 
お勧めポイント:濃厚な鶏白湯スープのラーメン店

中華そば専門 田中そば店

 秋葉原の電気街の外れにある中華そばの専門店。この店は「博多長浜らーめん 田中商店」、「浅草中華そば つし馬」、「餃子専門 マルナカ」などを多店舗展開する会社が経営している。先ずは、外に設置されている自動販売機で食券を購入して入店。広いL字型のカウンター席がある店内は、明るく清潔感があっていい。チェーン店のラーメンなのでどうか?と思って食べてみると、これは意外!かなりイケルのである。しかも、人気の「中華そば」は、よくある醤油味の魚介系ラーメンではなく、うっすらと濁ったスープの塩ラーメンなのである。そのまま食べると、まるで函館塩ラーメンのようにアッサリとした懐かしい味で、昆布だしがメイン?と思うくらい上品な旨味がある。無料で背脂入りの「こってり」に変更できるが、「こってり」にしてもスープがアッサリしているので、「こってり」の方がお勧めである。麺はモチモチした平麺で、これがまた美味しい。バラ肉を使ったチャーシューもトロトロでスープとよく合う。極細のメンマは桃屋の瓶詰めメンマのように味が濃いので、こちらは意見が分かれるかも知れない。“「こってり」によく合います”と表示されたテーブル上の唐辛子「特製唐華」は、スープがアッサリと繊細なだけに、こちらも好き嫌いが分かれると思う。ちなみに、店内は禁煙である。(2013年2月追加)

千代田区外神田3-8-3 第1針谷ビル1階  
電話番号:03-3256-3556
定休日:無休 
営業時間:11時〜21時 
予算:中華そば700円(背脂のトッピング「こってり」は無料) 
アクセス:東京メトロ銀座線・末広町駅3番出口を出て左へ。東京三菱UFJ銀行を過ぎ、3つ目の通り「天想伝 楽」の角を左折し、「GAME遊戯場」を過ぎるとすぐ左側。末広町駅から徒歩2分。 
最寄りのランドマーク:東京三菱UFJ銀行 
お勧めポイント:函館塩ラーメンを彷彿させる塩中華そば

手打ち蕎麦 成冨

 天種(てんだね)ものの蕎麦が有名な店。蕎麦屋では珍しいオープンキッチンになっており、右にカウンター席が、左にテーブル席が3つある。この日はウィークデーでなかったせいか、ほとんどの客がお酒とつまみで一杯やっていた。僕らもビールとつまみを7品ほど注文したが、フキノトウの香りがする「焼き味噌」や「穴子の煮こごり」、「合鴨のローストのビネガー仕立て」、「そばがき」などが良かった。ネット上のコメントでは「ごぼう天」が美味しいとのことだが、僕は敢えて注文するほどのものではないと思う。むしろ、季節の天ぷらや穴子の天ぷらの方が良かった。日本酒は「十四代 本丸」を置いている。僕の一押しは「冷たいせいろ」。香りはやや乏しいものの、甘さ、コシ、汁ともに僕好みで、最後に頂く蕎麦湯も濃厚で美味しい。温かい蕎麦は見た目は汁の色が薄く、食べても蕎麦と上手く絡まないが、汁だけ飲んでみると日本料理店のお椀にも負けないような旨味あるれる美味しさ。

住所:中央区銀座8-18-6   
電話: 03-5565-0055 
定休日:日曜・祝日 、第3土曜
営業時間:月曜〜金曜:11時半~15時、18時~20時45分、土曜:11時半~15時
予算:穴子天せいろ2200円
アクセス:①東京メトロ(銀座線)新橋駅、JR新橋駅1番出口を出て直進し、「新橋玉木屋」の信号を汐留方面(海側)へ渡る。「宮越屋珈琲店」を過ぎ、「三井ガーデンホテル」前の歩道橋を登り、シェル石油ガソリンスタンドの入った「銀座COMビル」の左側階段へ降りる。昭和通りに沿って進み、もう一つの歩道橋の交差点を右折。黒い塀の「東京吉兆」を過ぎ、次の信号を右折するとすぐ右側。東京メトロ・ JR新橋駅から徒歩8分。②(都営大江戸線)築地市場駅A3番出口を出て右へ進み、首都高速の上を通り、信号を左折するとすぐ右側。(都営大江戸線)築地市場駅から徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:銀座中学、東京吉兆 
お勧めポイント:酒のつまみと天種ものの蕎麦が美味しい

六厘舎TOKYO

 東京・大崎にあった行列つけ麺店「六厘舎・本店」が閉店となり、その後、この東京駅地下に復活した。以前は炎天下で1時間くらい並んでいたことを考えると、空調が効いた地下街はかなり快適。この店には中華そばもあるが、ほとんどの人がつけ麺が目当てである。「朝から食べる」の頁で「朝つけめん」を取り上げたが、本当のお勧めは、六厘舎オリジナルである濃厚魚介系の「つけ麺」である。
 「朝つけめん」は、通常のつけ麺とは異なり、つけダレには魚粉が入っておらず、味も薄くあっさりとした感じに仕上がっている。具の内容も若干異なっているが、その分値段も安い。朝からガッツリいきたい方には、追加料金を払えば「朝つけ定食」というお得なセットもある。これはセルフ方式で、お新香、生卵、納豆、カレー、御飯などをいただくことができる。そのまま御飯と食べても、生卵を麺に絡めて釜玉風にしても、スープにカレーを足してカレーつけ麺にして食べても良いとのこと。しかし、濃厚魚介系の「つけ麺」を食べたい方は、11時以降に並ぶ必要がある。

東京都千代田区丸の内1丁目9−1   
電話:03-3286-0166
定休日:無休
営業時間:11時~22時
予算:朝つけめん630円(7時半~9時45分)、味玉つけめん950円(11時~22時)
アクセス:JR東京駅の八重洲口地下中央改札口より出てすぐの一番街地下1階ラーメンストリート内
お勧めポイント:濃厚魚介系つけ麺の先駆け

銀座 朧月

 看板に濃厚つけ麺と中華そばと書いてあるが、お勧めはつけ麺。濃厚つけ麺を名乗っているように、スープはかなり濃厚だ。魚介系のだしが効いているので、ドロドロした豚骨スープとのバランスは悪くない。更に、スープの表面には、一般的に用いられる魚粉ではなく、マー油のようなクロっぽい魚介系香味油が浮いている。もちろん、太めの麺との相性もバッチリだし、食後のスープ割りも旨い。神田やお茶の水周辺にはありそうだが、銀座界隈では貴重な一軒だ。

中央区銀座6-3-5    
電話:非公開
定休日:日曜
営業時間:月曜~金曜:11時半~15時半、17時半~22時半、土曜:11時半~15時半、17時~21時
予算:濃厚つけ麺(並)750円、特製つけ麺(並)950円
アクセス:①JR有楽町駅を出て、有楽町マリオン前の数寄屋橋交差点を「東急プラザ銀座」側へ渡る。「モザイク阪急銀座」の右側にある「数寄屋通り」を新橋側へ進み、一本通りを渡るとすぐ右側。②東京メトロ(銀座線、丸ノ内線、日比谷線)銀座駅C2番出口を出て、モザイク阪急銀座の横の「数寄屋通り」を新橋側へ進み、一本通りを渡るとすぐ右側。JR有楽町駅から徒歩4分、東京メトロ銀座駅(数寄屋橋交差点)から徒歩2分。
最寄りのランドマーク:東急プラザ銀座
お勧めポイント:銀座で食べられる最高レベルのつけ麺

こうかいぼう

 深川にある魚介系ラーメンの店。周りにはラーメン店が多数あり、激戦を予感させるエリアにある。スープは豚骨ベースのスープで、焼き干し?を思わせるような上品な煮干しの香りがする。麺は通常の東京ラーメンよりもやや太めの中太ストレート。チャーシューやシナチクなどの脇役陣も上出来で、非常に完成度の高いラーメンである。しかし、麺の湯切りが悪いのかスープは温めである。これでスープがもっと熱々ならばパーフェクト。サービスはきめ細やかで、とても行き届いている。行列店なため、夕方の営業を待たずにスープが売り切れになることもあり、並ばずに確実に食べるなら11時の開店時がお勧め。

江東区深川2-13-10 ニックハイム深川101   
電話:03-5620-4777
定休日:日曜、水曜
営業時間:月曜、火曜、木曜、金曜:11時〜15時、17時半~売り切れ次第閉店、土曜・祝日:11時〜15時
予算:らーめん600円、ちゃーしゅうめん850円 
アクセス:東京メトロ(東西線)、(都営大江戸線)門前仲町駅5番出口を出て直進。「赤札堂」、高速道路の下を通り、「陽岳寺」へ信号を渡り右折。100mほど進むと左に見える。東京メトロ門前仲町駅から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:赤札堂、陽岳寺 
お勧めポイント:下町にあるハイレベルのラーメン店

松翁(まつおう)

 神田神保町1km四方のエリアには、この店も含め、「スヰートポーツ」や「インドカレー・カーマ」、「うどん 丸香」など、魅力的な店が集まっている。店の外観もそうだが、ドアを開けて入っても中はごく普通の蕎麦屋。壁にはメニューの張り紙などがあったりして、とても美味しいものを食べさせる雰囲気ではない。この日訪れたのは土曜のお昼。このためか、客の半分以上が日本酒と蕎麦屋の“あて”を楽しみながら、最後に冷たい蕎麦を食べていた。メニューにはないが、日本酒のセレクションも悪くない。驚いたことにこの店の天ぷらは、一品一品出来たてを供する。味も天ぷら専門店顔負けの美味しさである。なので、酒の肴に天ぷらを注文するか“天だね”の蕎麦がお勧めである。1番のお勧めは、並蕎麦と季節の変わり蕎麦が入った「二色天もり」。つけ汁は「濃口」と「薄口」の2種類から選ぶことができる。鉄瓶で供される濃厚な蕎麦湯も美味しい。大食漢の方ならこの店で食べて、更にすぐ近くにある「インドカレー・カーマ」か「うどん 丸香」でも食べたいくらいの魅力的なエリア。

住所:千代田区猿楽町2-1-7   
電話:03-3291-3529
定休日:日曜・祝日 
営業時間:平日:11時半~15時半、17時~20時、土曜:11時半~16時 
予算: 二色天もり2350円、ざるそば(生粉打ち)950円 
アクセス: 東京メトロ神保町駅(半蔵門線、都営新宿線)A5番出口を出て左へ。「ampm」、「富士そば」を過ぎ、2分歩くと左に マクドナルドが見えるので、その角を左に曲がる。超人気の讃岐うどん店「丸香」を過ぎ、「インドカレー・カーマ」を過ぎ、「メーヤウ」の小路を右折して通りに出ると左に見える。東京メトロ神保町駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:マクドナルド、三井住友銀行、区立お茶の水小学校 
お勧めポイント:蕎麦も天ぷらも美味しい優良店

蕎麦 案山子(かかし)

 2016年に芝公園から三田へ移転した人気の蕎麦店。移転後は昼の営業をやめ、夜のみとなってしまった。この店は蕎麦を食べるだけではもったいない。お酒と蕎麦を楽しむべきである。日本酒の他、焼酎やワインまである。まずは、三重の「而今」か山口の「貴」を注文。肴は「焼き味噌」や「砂肝コンフィ」、「カブの茎味噌チーズ」、「うすい豆腐」 などがいい。そして、最後に冷たい「ざる蕎麦」で締めたい。この店の冷たい蕎麦は香りがあり、とくにつけ汁が素晴らしい。しかし、「ざる蕎麦」の量は「かんだ やぶそば」並に少ないので、最低2枚は必要かも。また、残念ながら天ぷらものはない。

港区三田5-1-7 リーブル三田地下1階
電話番号:090-2206-0039
定休日:日曜と月曜
営業時間:18時〜21時半
アクセス:都営大江戸線・麻布十番駅2番出口を出て、高速道路の見える一の橋交差点(麻布十番駅)」とは反対方向へ麻布通りを進む。「つづきスタジオ」、「ホテル オリンピックイン」、「麻布通り・港区南麻布一丁目歩道橋」を過ぎ、「麻布通り・港区南麻布二丁目歩道橋」の交差点を左折する。高速道路の下をくぐった最初の信号(ローソン手前)を右折すると右側にある。麻布十番駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:麻布通り・港区南麻布二丁目歩道橋
お勧めポイント:お酒とアテで一杯やって最後に蕎麦で締めるという方にお勧め

香味徳

 鳥取県中央部の琴浦町には、ご当地ラーメンの中でも珍しい牛骨スープのラーメンが存在する。この「香味徳」は、琴浦町 から進出した人気の鳥取牛骨ラーメン店である。まずは、自動券売機で食券を購入。出てきたラーメンは、コムタンスープのようなコラーゲンたっぷりの味。薄口醤油ベースのタレと合わせられ、澄んでいて臭みは全くない。口に含むと多少脂っぽくも感じるが、ブラックペッパーがいいアクセントになっていて、後味はアッサリした感じだ。また、細めの縮れ麺とスープの相性もすこぶる良い。昼間にわざわざこのラーメンだけを食べに来るほどの店ではないが 、飲んだ後の締めに食べるのにはうってつけの店である。

中央区銀座1-13-6 ヤマトビル1階   
電話:03-3561-5190
定休日:無休
営業時間:11時~翌1時半(日曜・祝日は11時まで)
予算:香味徳ラーメン700円
アクセス:東京メトロ(銀座線、丸ノ内線、日比谷線)銀座駅A6番出口を出て逆の築地側に向かう。広い昭和通りから1本銀座寄りの通り(EXELCO や三共カメラのところ)を左折。「WINS」を過ぎ、「ホテルモントレー銀座」過ぎたらすぐ左。東京メトロ銀座駅(4丁目交差点)から徒歩6分。
最寄りのランドマーク:ホテルモントレー銀座
お勧めポイント:夜の締めに使いたい鳥取の地域限定の牛骨ラーメン店

麺処 銀笹

 最近のラーメン店のスープの定番は、魚介系と動物系のダブルスープであるが、魚介系風味を前面に出す店が増えてきているように思う。この店のスープも、魚介系スープの素材として、昆布や鰹節、煮干しなどを使用しているが、突出していない。むしろ、鶏ガラや豚骨の風味を上手く引き出しており、函館ラーメンにも近い感じがする。麺は細めで縮れが少なく、フワッとした鯛のつみれとよく合う。つけ麺を除き、基本的には塩ラーメンと白しょうゆラーメンの2種類だけである。サッパリ好きなら「塩ラーメン」、少しコクを求めるなら「白しょうゆラーメン」がお勧め。美味しい鯛のつみれは、味付け玉子とともに追加トッピングができる。別椀で青のりとフライドガーリックが出てくるが、そこにスープと麺を入れて食べれば、味変して2度美味しい。さらに、サイドメニューの「鯛飯」に、スープをかけて食べれば大満足すること間違いなし。

中央区銀座8-15-2 藤ビル1階   
電話:03-3543-0280
定休日:日曜・祝日 
営業時間:11時半~15時、17時半~22時(売り切れ終了) 
予算:塩ラーメン、白しょうゆラーメン800円、鯛つみれ200円、味付け玉子100円、鯛飯300円(半鯛飯150円) 
アクセス:①東京メトロ(銀座線)新橋駅、JR新橋駅1番出口を出て直進し、「新橋玉木屋」の信号を汐留方面(海側)へ渡る。「宮越屋珈琲店」を過ぎ、「三井ガーデンホテル」前の歩道橋を登り、シェル石油ガソリンスタンドの入った「銀座COMビル」の直進側階段へ降りる。更にアップルパークの見える汐留側に進み、最初の小路を左折するとすぐ。東京メトロ・JR新橋駅から徒歩8分。②(都営大江戸線)築地市場駅A3番出口を出て右へ進み、黒い塀の「東京吉兆」の交差点を過ぎた次の「神田川」小路を左折。「竹葉亭本店」を過ぎて右折し、次の角をすぐ左折すると左。(都営大江戸線)築地市場駅から徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:三井ガーデンホテル(RICHO)、東京吉兆、竹葉亭本店 
お勧めポイント:鯛のつみれが美味しい塩ラーメンの店

うどん 丸香(まるか)

 近年の讃岐うどんブームは、「はなまる」や「丸亀製麺」などといった全国規模のチェーン店を出現させた。冷たいうどんはチェーン店でもそれなりに美味しいが、温かいうどんが美味しいと思ったことはない。つまり、温かいうどんこそが、その店の実力が出るアイテムなのである。
 この店の温かいうどんは実に美味しく、汁物の「肉うどん」か、ぶっかけタイプの「釜玉」がとくにお勧め。「肉うどん」は、濃厚な鰹の出汁と玉葱や牛肉などがマッチしている。生姜が添えられるが、これは出汁には合わないので、注文の際に入れないように言うか、別盛りにするよう言っておいた方がベターである。「じゃこ天」や「げそ天」、「ちくわ天」などといった、魅力的なトッピングもいろいろとあるが、中でも、コショウのきいた「かしわ天」がベストである。そのまま単独で食べても美味しいし、「肉うどん」の汁に浸して食べても美味しい。茹でる直前に製麺機で切られる麺は、表面が滑らかでコシも丁度良い。現地で食べる讃岐うどんは、どこかしら無骨な感じがするが、この店のうどんは実に洗練された味わい。
 行列必至の人気店なので、開店 5分から10分前に並ぶのがベスト。なお、店内は写真撮影が禁止なのでご注意を。

千代田区神田小川町3-16-1 ニュー駿河台ビル1階    
電話:非公開
定休日:日曜・祝日
営業時間:月曜~金曜:11時~19時半、土曜:11時~14時半(基本的にうどんがなくなり次第閉店)
予算:肉うどん(温)630円、釜たま(熱)460円
アクセス:東京メトロ(半蔵門線)、都営地下鉄(新宿線)神保町駅A5番出口を出て左へ。2分歩くと左にマクドナルドが見えるので、その角を左に曲がると20メートル右側。東京メトロ神保町駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:マクドナルド、三井住友銀行、区立お茶の水小学校
お勧めポイント:東京最高レベルの讃岐うどん

つじ田 お茶の水店

 神田・お茶の水周辺のラーメン店の中で、今最も勢いのあるラーメン店である。銀座グルメバイブル2012の取材時には、この店を含めて2店舗しかなかったが、現在のグループ店は17店舗。通常の「つじ田」以外に、味噌ラーメン専門店の「つじ田 味噌の章」や担々麺専門店の「成都正宗担々麺 つじ田 」なども展開している。また、東京だけに留まらず、エリアも平塚、大阪、福岡にまで拡大した。
 僕のお勧めは、あくまでもこの「つじ田」である。「つじ田」は、魚介系醤油つけ麺が売りのラーメン店。全12店舗中3店舗を食べ比べてみた結果、 やはり「お茶の水店」が安定して美味しかったので、この「お茶の水店」を掲載することに。
 比内地鶏や豚骨、羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布、根昆布など、十数種類の食材から作られた濃厚魚介系スープは、モチッとした太麺との相性が絶妙。麺にスダチや黒七味をかけて食べるのがこの店の流儀だが、まずは何もかけないで食べ、後でスダチを麺に搾って食べ、さらに黒七味をつけ汁に追加するのがいい。麺は、冷たい「冷やもり」と熱い「温もり」の両方が注文可能できるが、お勧めは「冷やもり」。また、店頭での持ち帰り用のつけ麺の販売やネット通販による販売なども行っている。 

千代田区神田小川町1-4 和田ビル1階   
電話:03-5256-3200
定休日:不定休
営業時間:月曜~金曜:11時~23時、土日・祝日:11時~21時(売り切れ終了)
予算:特製二代目つけめん1200円、二代目つけめん980円
アクセス:東京メトロ(丸ノ内線)淡路町駅、都営地下鉄(新宿線)小川町駅A5番出口を出て、後ろの「宮地楽器 神田店」方向に進むとすぐ右側。東京メトロ淡路町駅、小川町駅から徒歩1分。
最寄りのランドマーク:宮地楽器 神田店
お勧めポイント:東京を代表する魚介系つけ麺