神田 ルー・ド・メール Loup de mer
JR神田駅の近くにある人気の洋食店。天上が高く仕切りのないワンフロアーの店内は、元は倉庫だったの?と思うくらい殺風景。雰囲気だけ見ると高級感など一切ないが、値段や料理の内容を見ると高級洋食店なのである。今回はランチタイムに訪れてみたが、ビジネスマンが行列をつくるほど盛況だった。
この店の店主は、洋食界のカリスマ・鈴木正幸シェフなのである。しかし、鈴木シェフと言えば、京橋二丁目の再開発によって今年閉店となった有名店「京橋ドン・ピエール」、そして「銀座ペリニィヨン」、「アトリエ・ド・ペリニィヨン」、「ドンピエール エクスプレスカレー東京駅店」などペリニィヨングループの総料理長のはず。僕はずっとそう思っていたのだが、実はこの店も経営していて、現在は彼自身がこの店で腕を振るっているのである。「京橋ドン・ピエール」は何度か訪れたことがあり、色々と食べたが、スペシャリティである「ビーフオムライス」はそれほど美味しいとは思わなかった。しかし、今回改めてこの店で彼の作ったものを食べてみると、醤油味の和風テイストと濃厚なビースのコンビネーションが絶妙で、とても美味しかった。確かに3000円という価格はかなり高いと思うが、オムライスの中には黒毛和牛のサイコロステーキがゴロゴロと入っているので満足度としては結構高い。さらに、「ドライカレーオムレツのせ」や和牛を使った「特選ビーフカレー」の他、TBSの「チューボーですよ!」でも紹介された「メンチカツ」や、これを使った「メンチカツカレー」なども外せない美味しさ。(2013年2月追加)
千代田区内神田2-14-3 TSビル1階
電話番号:03-5298-4390
定休日:月曜、日曜・祝日
営業時間:平日11時半〜14時半、17時半〜20時半、土曜12時〜14時半、17時半〜20時
予算:ビーフオムライス3000円、ドライカレーオムレツのせ1580円
アクセス:地下鉄銀座線・神田駅2番出口を出て右へ進む。もしくはJR神田駅北口を出て左へ進む。線路沿いに進み「BURGER KING」を過ぎた次の角(一方通行で進入禁止の通り)を右折する。「神田外語学院」を過ぎると右側に見える。神田駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:BURGER KING、神田外語学院
お勧めポイント:ドン・ピエールの鈴木シェフの料理が味わえる店


このビルです
エレベーターで4階まで上がると、ココです!
入口側に、このような長いオープンキッチンのカウンター席があり、奥がテーブル席となっている
夜のコース。少量多皿コースです
左の「オリーブオイル入りの硬いパン(グリッシーニの様な硬さ)」はイマイチだったが、右の「ポテトチップスとパンチェッタ」は、ポテチと塩辛いパンチェッタがよく合う
「3種のタパス」は、「イノシシのコロッケ」は、煎って砕いたカカオ豆を付けて食べると、食感の複雑味が増す。「炙った自家製チョリソ」は塩辛いが、スペインのスパークリングワイン(カヴァ)と相性抜群。「ガリシア風煮蛸」は塩でいただく。柔らかさ、味のバランスとも良かった
「スペイン風春巻き」の具材は、子豚のコンフィと帆立貝。それをサラダ菜と大根のピクルスに巻いていただく。カリッとした薄皮とジューシーな具材、さらにトマトガーリック味のロメスコソースによって味の深みが増す
甘口のシェリーペドロヒメネス香る「フォアグラのムース」は、この店のスペシャリティらしい
乳化したフォアグラの上に、シェリービネガーソースと干しぶどう、クルトン。酸味と甘味、フォアグラのコクが一体となっており、さらに干しぶどうとクルトンの食感が複雑さを与えている。確かにフォアグラとは思えない、洗練された味
「スペイン風サラダ」もこの店のスペシャリティ。チーズのドレッシングをかけていただく。下にはトマトとケーパーのジュレが入っている。ゴチャゴチャに混ぜて食べると、ドレッシングの優しい酸味が絶妙で、いろいろな野菜が際立っている
ぶどうの木と昆布で軽く燻した煙で香りづけした「キャビアと玉ねぎソースのラビオリ」
大根のスライスで巻かれているので食感が良い。上には締めたカマスの酸味のアクセントになっている。底のパスタが分厚いので食感こそ良くないが、全体的には悪くない。バスク地方では、食材を燻した料理がよく食べられるという
パンは赤ワインのパンは外側がカリッとして深みがある。オリーブオイルもフルーティーで美味しい。白いオリーブオイルのパンは、オリーブが香らずフォカッチャのよう
「サワラのコンフィターダ」。ピルピルソース(魚のニンニク風味のソース)は軽めのソースで、黒ニンニクのピューレが敷かれている。また、アーモンドと唐辛子の酢漬けが添えられている。レアに火を通したサワラとニンニク風味のソース、アーモンドと唐辛子の酢漬けが一体となることで最高のパフォーマンスを発揮している
「イベリコ豚ブレサ(肩肉)のロースト・燻した玉ねぎのソース あんず茸を添えて」。
肉の繊維は強めで歯応えはあるが、旨味があってジューシー。シャキッとした玉ねぎと、甘さの少なめのソースも豚肉にマッチしていて最高
「3種のチーズの盛り合わせ」。それぞれのチーズにソースが添えられている。左から、白ワインのゼリーは優しい甘さは山羊のチーズと合う。お酒を使ったオレンジ色ののメンブリージョも甘く、羊のハードチーズと合う。ゴルゴンゾーラとクルミソースも悪くない
「紅マドンナ」はフローズンヨーグルトとは合うが、サフランソースとは合わない
「山羊ミルクのアイスと塩味のある山羊のチーズのムース」。底のドウルセ デ レチェのキャラメルとザクっとした岩塩がアクセントになっている。これは意外にも美味しい
ドリンクと小菓子で終了となる。小菓子は、自家製カカオ豆から作るチョコデザートいろいろ。どれも甘さ控えめで、香りと酸味、最後尾のチョコミントスープに至るまで美味しい
ここが永田町の「ザ・キタノホテル東京」
エレベーターでホテルの2階に上がる
前店同様に店舗の外からガラス越しにキッチンを見ることができる
通路を進むと見えてきました
ココです!
店内はリゾートレストランのような白とクリーム色を配した明るい雰囲気。どこかしら、改装前の銀座フレンチ「エスキス」と通じるものがある
さすがはスペインの一流レストランだけあって、ワインリストが充実しており、「ウニコ」や「ピングス」といった超高級ワインのオールドヴィンテージも揃っている(ピングスの1995年は何と!40万円!!)
かわいいイラストメニューでなくなったのは残念だが、メニューはランチコースが3コース、ディナーコースが
「瑞穂のいも豚のアルポンディガス」は、豚肉の肉団子。甘みを抑えたバナナのチャツネがいい
「細かく切られた海老が入ったラビオリ」は、旨味十分。栗のブイヨンは、ほんのりと甘い
「ムール貝のエスカベチェ」
爽やかなオレンジの酸味は、和の酢の物を連想させる。火の通りが浅めのムール貝は、臭みがなく良質
「茸のソフレイド」は、キノコのクリームソースといったところ。食材にではなく、ドライアイスによる間接的な松の香りを付加するのは珍しい 
「イベリコプルーマ(イベリコ豚の天使の羽=首肉)のラカド(鉄板焼き)」は、僅かしか取れないイベリコ豚の希少部位の料理
火の入り方も塩加減も絶妙で素晴らしい。豚とは思えないくらい濃厚で、まるで牛肉のハラミのよう。バターの香りがするオランデーズソースとベストマッチ。付け合わせのカリッとした紫芋の煎餅と挟まれた安納芋のペーストもシナモンが効いて美味しい
「レイシロ」。セミハードチーズと焼いたイチジク、カリッとしたパン
「林檎のキャラメル風味」
リンゴのムースで、表面はラズベリーと苺のソース。中心に生姜とシナモンのムースが入っており、滑らかで洗練されたムース。葉っぱはホウレン草でできている。
「エスプレッソ」は最高レベルの香り
6種の小菓子
「棗椰子」 
「ホワイトチョコ」。中の塩味のきいたオリーブオイルが衝撃的
「コーヒームース」は、とろけるような美味しさ
「パッションフルーツのゼリー」は、酸味と香りが最高
「桂花陳酒」のゼリーは、皮が弾けると金木犀の香りがする酒がドバー!のエルブジ的サプライズ!!