銀座周辺編

「銀座ハプスブルク・ファイルヒェン」のオーストリア菓子

 銀座グルメバイブル・オーストリア料理で、2つ星を獲得したレストラン(→ 銀座グルメバイブル・オーストリア料理の頁を参照)が販売するお菓子。オーナーシェフである神田さんは、オーストリアの名門ホテル「ノイエ・ポスト」や「ウィーン・インペリアルホテル」を経て、2004年にオーストリア国家公認料理(キュッヘン)マイスター試験にトップ合格し、2006年に赤坂に「カー・ウント・カー」の料理長に就任。その後、2012年に独立してこの店をオープンさせた。
 今回ご紹介するのはこのレストランのお菓子である。この店ではオーストリア菓子の販売にも力を入れており、レストランで購入できる他、下記のネットショップからも購入できる。僕がオーストラリア菓子を初めて食べたのは、チョコレート菓子である「ザッハトルテ」。三十数年前だったと思うが、当時のプランタ銀座にあった「デメル」や「ツッカベッカライ カヤヌマ(→ 銀座グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」で購入したと記憶している。この時には、ちょっと甘くてクラシックな味だなあというくらいの印象しか持たなかった。ところがある日、同僚だった野田航介先生からこの店のクッキーをいただき、その繊細かつ複雑で芳醇な味に魅了されてしまった。
 僕のお勧めは「テーベッカライ グロース」と要冷蔵の「ファイルヒェン」と「カーディナルシュニッテ」の3つであるが、とりわけ伝統的なクッキー「テーベッカライ」がいい。4種入りの「テーベッカライ グロース」には、バニーレ(バニラ)やショコラーデ(チョコレート)、リンツァ(シナモン)、マンデルン(アーモンド)などのクッキーが入っている。マンデルンを含まない3種類の「テーベッカライ クライン」もあるが、折角購入するなら4種セットの方がお勧め。(20248月追加)
https://habsburg-shop.jp

中央区銀座7丁目8-7 GINZA GREEN7階  
電話番号:03-5537-3226
定休日:日曜と月曜
営業時間:【ランチ】11時半〜15時半、【カフェ】13時半〜15時半、【ディナー】18時〜22時半
予算:テーベッカライ グロース(4種詰合せ)5700円、ファイルヒェン2850円、カーディナルシュニッテ3300円
アクセス:東京メトロ(銀座線、丸ノ内線、日比谷線)銀座駅A2番出口を出て、銀座中央通りを新橋方面に進む。「GINZA SIX」を過ぎ、右側の「フェラガモ」や「PIAGET」の並びにあるビル。東京メトロ銀座駅(4丁目交差点)から徒歩3分
最寄りのランドマーク:GINZA SIX、フェラガモ
お勧めポイント:日本最高峰のオーストリア菓子

オリジナルフレーバーティーである「ハプスブルグブレンド」と「テーベッカライ グロース」のセット。もちろん、「テーベッカライ グロース」単品でも購入できる 開けるとこんな感じ 「テーベッカライ グロース」には4種類のクッキーが入っているバニーレ(バニラ)。素朴なバニラ風味のクッキーに、杏ジャムの酸味が加わることで素晴らしいハーモニーとなる ショコラーデ(チョコレート)。サクッとフンワリとした食感で、すぐに溶けて無くなってしまう。バターとカカオの風味も素晴らしい リンツァ(シナモン)。シナモンの妖艶な香りとラズベリーの粒々食感が新鮮。食感はボソボソしていながらも、味は実に洗練されている 「ファイルヒェン」の重厚な外観。「テーベッカライ」単品も同様な重厚感のある箱に入ってきます まるで一口サイズのチョコパウンドケーキのよう。甘さがちょうど良く、ラズベリーの爽やかさと粒々食感もいい。赤ワインとブランデーが入っているせいか、とても味わい深く仕上がっている カトリック教会の最高位である枢機卿の衣類を真似たとも言われる「カーディナルシュニッテ」。メレンゲ生地と卵黄の生地を交互に絞った生地にエスプレッソムースを挟んだお菓子 エスプレッソムースは香り高く滑らかで、メレンゲ生地もサクッとして美味しい。冷凍ケーキとしては上出来 現在は販売されていない「マンデルコッホ」。どれもシットリとバター感満載で、万人受けするお菓子 チョコレートとお酒を好んだエリザベート皇妃(愛称シシィ)にちなんで作られた「シシィ」 ブランデーの香りやラムの風味。実際には赤ワインも入っているらしく、重厚な味わい。思ったほどしっとり感はなく、密度の高いクラッシックショコラのような味。それに胡桃やヘーゼルナッツの食感が心地よいアクセントを与えており、蒸留酒やフルボディの南仏ワインにも合いそう

ツッカベッカライ カヤヌマ

 溜池山王交差点近くにある大人気のオーストリア菓子店。オーナーシェフの栢沼 稔(かやぬま みのる)さんは、ザッハトルテで有名な「デメル」で修行を積み、オーストリア国家公認コンディトールマイスターを取得。そしてその後帰国して、1987年にこの店をオープンさせた。オープン時の37年前は、本格的なオーストリア菓子店というものがとても珍しい時代だった。また、ちょうど同時代に、オーストリアの「デメル」がプランタン銀座に出店していた。
 落ち着いたインテリアの店内では、ケーキやクッキー、焼き菓子などといったオーストリアの伝統菓子が販売されており、イートインスペースはない。また、「銀座ハプスブルク・ファイルヒェン(→ 銀座グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」とは異なり、この店舗での販売のみで、インターネットでの販売は行っていない。
 数ある商品の中でのお勧めは、やはり伝統的なクッキーである「テーベッカライ」。バニーレ(バニラ)やショコラーデ(チョコレート)、リンツァ(シナモン)といった3種類のクッキーが入っており、どれも香り豊かで洗練されている。ちなみに、人気商品なので、事前に電話して取り置きしておいてもらった方が確実である。(2024年8月追加)
http://www.z-kayanuma.com

港区赤坂1丁目4-5 
電話番号:03-3582-5689
定休日:月曜と日曜・祝日
営業時間:11時〜16時(人気のテーベッカライは売り切れ次第終了となるため、事前の予約が必要)
予算:テーベッカライ4320円、5400円、6480円というボリュームの異なる3タイプがある
アクセス:東京メトロ銀座線、南北線・溜池山王駅9番出口を出て、「KOMATSU」前の溜池交差点を反対側へ渡る。赤坂もちの「青野」と「DOUTOR」の間の小路を進むと右側にある。溜池山王駅、溜池交差点から徒歩2分
最寄りのランドマーク:溜池交差点
お勧めポイント:「銀座ハプスブルク・ファイルヒェン」と並ぶオーストリア菓子の名店

テーベッカライ 中はこんな感じで、3種類のクッキーが入っているバニーレ(バニラ)。全粒粉クッキーのようなザクザクとした食感。甘さも控えめで、バターの香りも豊か ショコラーデ(チョコレート)。ダークチョコの様にビーターでありながら、カカオの香りをしっかりと感じる。サクッとした食感やホロホロと崩れる食感も素晴らしい。あまりの美味しさに無限ループ状態。蒸留酒とも絶妙に合い、僕のイチオシのクッキー リンツァ(シナモン)。パウンドケーキの様にしっとりとしており、シナモンの香りが心地よい

ル・ショコラ・ドゥ・アッシュ 銀座本店

 世界的にも有名なパティシエ・辻口氏が展開するチョコレート専門店である。この銀座店の他に、「渋谷ヒカリエShinQs店」がある。この店では、ショップでチョコレートアイテムが買えるだけでなく、奥にイートインスペースもあり、パフェやチョコレートスイーツも味わえる。
 最近のチョコレート業界のトレンドは、“カカオ豆そのものの個性をとことん引き出す”ということ、そして“今までにない素材を加えることでチョコレートに新しい味わいを見いだす”という2つの方向性である。前者の代表的が「ビーントゥバー Bean To Bar」であり、カカオ豆からチョコレートに至るすべての加工を、全て作り手が手がけるクラフトチョコレートである。カカオ豆の産地を選別することから始まり、焙煎や粉砕の細かさまでこだわって行うため、それぞれの個性が際立つチョコレートとなる。こだわりのショップで、産地やカカオ豆の含有率が書かれたチョコレートを見かけるが、まさにそれである。これに対し、特に日本で流行っているのは後者で、かつての抹茶だけでなく、柚子や七味、山椒、日本酒、糀などといった新たな和のテイストやエッセンスを取り入れている。世界最大のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」における日本のショコラティエの受賞や躍進は、まさにこの和のテイストを組み合わせることができる日本人の感性の賜である。辻口氏もこの能力に長けており、彼のケーキももちろんお勧めではあるが、チョコレートでも彼の感性を味わうことができる。
 僕のお勧めは、ボンボンショコラ詰め合わせである「アッシュセレクション」。
この「アッシュセレクション」でも、日本酒や糀、紀州の南高梅、金木犀、実山椒、抹茶などが使われている。どれもが甘さ控えめで個性的。滑らかな食感とその繊細な味わいは、とても変化に富んでいる。また、2018年受賞作品である「C.C.C.ショコラ 陰翳礼讃(いんえいらいさん)」は、カカオの特徴をしっかりと感じさせ、日本酒、味噌、米麹粉、山椒、加賀棒茶などの和の食材を用いている。中でも、味噌とアプリコットのハーモニーが絶妙な“EI”とガナッシュ日本酒の“REI”はお勧め。ペルーのビウラ地方で収穫した希少価値の高い幻の‟ホワイトカカオ”を熟成させて使用した「カカオ ブラン ドゥ リリュジョン」は、カカオ豆の特徴が分かるいわゆる「ビーントゥバー」。美味しいが高額でコスパが悪いのが難点。「カカオ フルール」は、花をテーマにした棒状のボンボンショコラ。梅、金木犀、ジャスミン、ローズの4種類が入っており、梅ガナッシュが入った“UME”は、まさに完成された和テイストチョコで、お勧め。
 ちなみに、行けない方は、下記のオンラインショップからも購入可能。(2020年2月追加)
https://shop.cake-cake.net/lcdh/index.phtml

中央区銀座6丁目7-6 銀座細野ビル1階 
電話番号:03-6264-6838
定休日:無休(不定休あり)
営業時間:11時〜20時(イートインは18時半まで)
予算:アッシュセレクション(ボンボンショコラ)17粒5500円、34粒10800円、C.C.C.ショコラ 陰翳礼讃1900円、カカオ フルール1900円
アクセス:東京メトロ銀座線、日比谷線・銀座駅A2出口を出て、「TASAKI」、「GU」を過ぎた交差点を右折。みゆき通りを進み、2つ目の交差点を左折すると右側にある(箸の「夏野」の並び)。銀座駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:TASAKI銀座本店、GU
お勧めポイント:日本を代表するパティシエ・辻口氏が作る滑らかで繊細な味わいのチョコ

このビルの1階です 奥にイートインスペースもあり、パフェやチョコレートスイーツも味わえる イートインスペースのメニュー1 イートインスペースのメニュー2 イートインスペースのメニュー3 これが辻口氏。テレビで見かけることもあるだろう 店内 これがお勧めの「アッシュセレクション」「アッシュセレクション」34粒の内容 ペルーのビウラ地方で収穫した希少価値の高い幻の‟ホワイトカカオ”を熟成させて使用した「カカオ ブラン ドゥ リリュジョン」は、カカオ豆の特徴が分かるいわゆる「ビーントゥバー」。美味しいが高額でコスパが悪いのが難点 購入した「アッシュセレクション」17粒 「アッシュセレクション」17粒の内容 2018年受賞作品である「C.C.C.ショコラ 陰翳礼讃(いんえいらいさん)」は、カカオの特徴をしっかりと感じさせ、日本酒、味噌、米麹粉、山椒、加賀棒茶などの和の食材を用いている。中でも、味噌とアプリコットのハーモニーが絶妙な“EI”とガナッシュ日本酒の“REI”はお勧め「C.C.C.ショコラ 陰翳礼讃」の説明書き

閉店 くろぎ茶々

 銀座松坂屋の跡に建てられた「GINZA SIX」の地下2階にある和菓子店。「くろぎ」と言えば、言わずと知れた芝大門にある京味系の人気日本料理店。この「くろぎ」が手がける和のスイーツ店が、本郷の東大キャンパス内にある「廚(くりや)菓子 くろぎ」と上野にある「廚otonaくろぎ」である。何れの店も、“かき氷”が絶品!と評判の行列店である。さらに、この「くろぎ」がプロデュースするネクストブランド店が、イートインとテイクアウトを兼ねた「くろぎ茶々」なのだ。店名の通り、「京都・福寿園」とのコラボによる“お茶”をテーマにした店であり、全ての商品に宇治茶が使用されている。
 イートインでは、かつての「くろぎ」で評判だった鯛茶漬けと甘味、薄茶などがいただける。また、ショップでは、様々な和のスイーツを購入できる。僕のお勧めは、「常葉 白練(ときばしろねり)」。上が抹茶葛のゼリー、下が国産クリームチーズの2層仕立てとなっている。どちらの層も食感はやや硬めで、ネットリとしている。そのまま食べても美味しく、例えて言えば抹茶のレアチーズケーキのようだが、黒蜜と抹茶パウダーをかけて食べると、コクのある和の味に変化する。新商品である「まゆら 露路(ろじ)」は、「廚菓子 くろぎ」で人気の「蕨餅」を商品化したもので、2日前までの予約が必要。蕨餅にかけるのは、“ほうじ茶きな粉”と“宇治茶のきな粉”の2種類で、瓶の中には黒蜜味と宇治抹茶味の2種類の蕨餅が入っている。蕨餅はモチっとしていて硬めなので、トロトロ好きの僕好みではない。「茶香衣」は、自分で餡を詰めて食べる最中。餡は小豆餡と抹茶餡の2種類がある。塗って食べると、最中の皮はサクッとしていて悪くはないが、肝心の皮の香ばしさが欠けていたのが残念。今回は取材期間が短かったので、限定20個の「いちご抹茶大福」は、購入できなかった。(2020年2月追加) 

中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 地下2階 
電話番号:03-6264-5754
定休日:無休(不定休あり)
営業時間:10時半〜20時半(イートインは19時半まで)
予算:常葉 白練2916円
アクセス:東京メトロ銀座線、日比谷線・銀座駅A4出口を出て、JR新橋駅方面へ向かう。「PRADA銀座」、「FUNCL」を過ぎて交差点を渡ると、すぐ左側のビル。銀座駅より徒歩2分
最寄りのランドマーク:PRADA銀座、ファンケル銀座スクエア
お勧めポイント:日本料理店「くろぎ」と「京都・福寿園」のコラボ店

これが銀座松坂屋跡にできた「GINZA SIX」 地下2階にあります こちらがお土産用の和菓子を販売するショップ 和の雰囲気の店内のイートインでは、かつての「くろぎ」で評判だった鯛茶漬けと甘味、薄茶などがいただける 「常葉 白練(ときばしろねり)」 箱は2段になっている 上が抹茶葛のゼリー、下が国産クリームチーズの2層仕立てとなっている。どちらの層も食感はやや硬めで、ネットリとしている そのまま食べても美味しく、例えて言えば抹茶のレアチーズケーキのようだが・・・黒蜜と抹茶パウダーをかけて食べると、コクのある和の味に変化する 新商品である「まゆら 露路(ろじ)」は、「廚菓子 くろぎ」で人気の「蕨餅」を商品化したもので、2日前までの予約が必要ではない蕨餅にかけるのは、“ほうじ茶きな粉”と“宇治茶のきな粉”の2種類で、瓶の中には黒蜜味と宇治抹茶味の2種類の蕨餅が入っている。蕨餅はモチっとしていて硬めなので、トロトロ好きの僕好みではない 黒蜜味の蕨餅に“ほうじ茶きな粉”をかけたところ 宇治抹茶味の蕨餅に“宇治茶のきな粉”をかけたところ 「茶香衣」は、自分で餡を詰めて食べる最中 2種類の瓶詰めの餡と抹茶最中の皮が入っている 小豆餡を塗る 抹茶餡を塗る最中の皮はサクッとしていて悪くはないが、肝心の最中の皮の香ばしさに欠けていた

松屋 銀座

 地下食品フロアには、美味しいものが目白押し。鎌倉が本店の「歐林洞ORINDO」のパウンドケーキはシットリとして超お勧め!!特に、アプリコットとオレンジが秀逸(→スイーツの頁参照)。同じパウンドケーキでも京都の「足立音衛門」は栗に特化したもので、栗好きならこちらも良い。築地「茂助だんご」は小豆の香り良く、素朴ながらとても美味しい。特に、粒あんがお勧め。「オリーブ・マーケット」では、いろいろなオリーブが量り売りされている。「シャルキュトリー・コダマ」では、スペインやイタリア生ハムが量り売りしていて、サラミ類も充実。また、国産豚肉で作る「太巻きチャーシュー」も人気。「庵・茶の葉」では、カフェスペースで美味しい日本茶を頂くことができ、目黒の有名菓子店“ちもと”の「八雲もち」が購入できる。京都「紫野和久傳」では、れんこん餅「西湖」と「からすみ餅」がいい(→後述の「紫野和久傳 丸の内店」を参照)。代々木上原「西光亭」のクッキーは箱のイラストが選べ、とてもかわいらしい。また、味も手作り感があって、お土産として最適。特に、「くるみのクッキー」がお勧め。地下1階には、パリのチョコレート専門店「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」がある >>スイーツの頁を参照)。

東京都中央区銀座3丁目6−1   
電話番号:03-3567-1211
営業時間:10時〜20時 
アクセス:3頁 「銀座周辺地図」 参照

銀座三越

 前回の「銀座グルメバイブル」では、「銀座三越」で取り上げた店は「フレデリック カッセル」1店のみ。しかし、今回 改めて深く掘り下げてみると、前回の取材で気づかなかった魅力的なアイテムをいろいろ発見。まずは地下2階の「フレデリック カッセル」。この店の“ボンボンショコ ラ”は「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の“ガナッシュ”や“プラ リネ”と同様、滑らかで香り高くどれもお勧めである(→スイーツの頁、お土産の頁を参照)。今年になって常に行列を作っているのは、クロワッサンをそのままラスクにした秋田のカフェ「オウザンOHZAN」のラスク。購入したい場合には、開店前の9時55分に空いている松屋寄りの地下入り口に並ぶのがベスト。また、「フランソワ・プラリュ」の“プラリュリン”は仏リヨンの銘菓。特に、ピンク色のプラリヌ・ローズ(ヘーゼルナッツやアーモンドに秘伝のシロップを絡めたもの)が散りばめられたものは、イングリッシュ・マフィンとメロンパンのいいとこ取りのようなお菓子で、一度食べると病みつきになる美味しさ。この店はチョコレートも美味しいので“ボンボンショコラ”もお勧め。自家栽培の丹波小豆で作った京都「仙太郎」の“ぼた餅”や“もっち等”も地味だがなかなかの逸品。有名弁当が集まる「弁当セレクション」では、大阪新世界「梵」のビーフカツレツが購入できる。また、以前のグルメバイブルで紹介した大阪「モンシュシュ」の堂島ロールや「銀座若菜」の漬け物もある。さらに、地下3階にある肉のフロアも充実しており、「片葉三」では熟成した「古代牛」や「仔牛」などをオーダーカットで購入でき、「二幸」ではブランド豚「東京X」を、「伊藤和四五郎商店」ではブランド鶏をそれぞれ購入できる。また、この階にはハード系パンで有名なパリの高級ブーランジェリー「ドミニク・サブロン」もある

東京都中央区銀座4-6-16   
電話番号:03-3562-1111
営業時間:10時〜20時 
アクセス:3頁 「銀座周辺地図」 参照

閉店  歐林洞(おうりんどう)
ORINDO 銀座店

 鎌倉に本店を構える洋菓子店。この店の名物は「パウンドケーキ」と「パトロン」。僕のお勧めは「パウンドケーキ」で、種類は季節によって変わるが、オレンジとアプリコットが一押し。何と言ってもこの店のパウンドケーキはしっとりとしていて 素材の香りが生きている。ちなみに、「パトロン」は金の卵のような紙に包まれた洋酒風味のマロンとチョコレートのお菓子。

中央区銀座3-6-1松屋銀座本店 B1F   
電話番号:03-3567-1211
営業時間:10時〜20時 
予算:パウンドケーキ1300円、パトロン(4個)1400円 
アクセス:3頁「銀座周辺地図」参照 
お勧めポイント:シットリした至高のパウンドケーキ

紫野和久傳 丸の内店

 京都の人気日本料理店・和久傳がプロデュースする和菓子販売を中心とした店。東京国際フォーラムからすぐの場所にある。名古屋の「ミッドランドスクエア店」と同様に、四季折々の商品「おもたせ」の販売コーナーと喫茶スペースがある。この店の名物は、蓮根粉と和三盆で練り上げたプルプル食感の「西湖(せいこ)」。これは、日本料理店の和久傳の各店のデザートとして供される名物菓子である。また、和久傳のコース料理の中で炙って出される名物「からすみ餅」も、季節限定の逸品。なお、和久傳の商品「おもたせ」は、ネット上からも購入できる。
( http://www.wakuden.jp/shop/catalog/ 

千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル1階    
電話:03-3240-7020
定休日:無休(年末年始を除く) 
営業時間:10時半~19時 
予算:塩鯖寿司2100円、西湖(せいこ)3個:787円 
アクセス:①東京フォーラム・ホールB5、B7の出口を出て信号を渡るとすぐ右の目の前に見える大きなビル。東京国際フォーラム・ホールB5、B7出口より徒歩1分。②JR有楽町駅国際フォーラム口を出て左へ。東京国際フォーラムとビックカメラの間の通りを皇居方面に 進み、信号を右折して東京国際フォーラムに沿って進む。次のT字路の信号を左折してすぐ右側。JR有楽町駅から徒歩2分。
最寄りのランドマーク:東京国際フォーラム、ビックカメラ 
お勧めポイント:塩鯖寿司と西湖は京都お土産の必須アイテム 

資生堂パーラー 銀座本店ショップ

 

 この資生堂パーラー銀座本店では、この店でしか購入できない限定アイテムが20点ほどある。なかでもお勧めなのは「スペシャルチーズケーキ」。酪農王国デンマークのクリームチーズとサワークリームを使い、1本1本手作りで仕上げたもの。その濃厚さと爽やかな酸味のバランスは絶妙。本店にくることが出来ない方は、駅や空港で購入可能な量産品・資生堂「チーズケーキ(SS〜L)」を購入してみてほしい。そしてもう一つのお勧めは、「ノワ・ド・バカヌ カラメルショコラ」。ピーカンナッツをキャラメル味のチョコレートでコーティングしたその食感と豊かな香りはまさに絶品。人気の「花椿ビスケット」は通常百貨店などでは「金缶」と「白缶」しか販売していないが、この本店には素材を厳選し、手焼きで焼かれた最高級品の「黒缶」も販売している。ちなみに、サクサクしたクランチ状のチョコ菓子「ショコラヴィオン」抹茶味は、昨年度の「どこでも買える東京土産ベスト3」の第3位であった。

中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル1階    
電話:03-3572-2147
定休日:無休 
営業時間:11時~21時 
予算:スペシャルチーズケーキ3150円、ノワ・ド・バカヌ カラメルショコラ1050円 
アクセス:①東京メトロ(銀座線、丸ノ内線、日比谷線)銀座駅A2番出口を出て、銀座中央通りを新橋方面に進む。「フェラガモ」、「とらや」の前を通り、少し進むと角にある赤褐色の建物。東京メトロ銀座駅(4丁目交差点)から徒歩3分。②東京メトロ新橋駅1番出口を出て野村証券の前を通り、次の信号を左折して中央通りに出る。銀座方面に進み、高速道路の下をくぐって「博品館」の前を少し進むと角にある赤褐色の建物。東京メトロ新橋駅から徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:トイパーク博品館(玩具店) 
お勧めポイント:ここでしか購入できない美味しいスイーツ 

フレデリック カッセル
Frédéric Cassel 銀座三越店

 フレデリック・カッセルは、パリ郊外の古都・フォンテーヌブローに店とアトリエを構えるパティシエ兼ショコラティエである。また、世界最高レベルの菓子職人集団「ルレ・デセール・インターナショナル」の会長でもある。彼の店は本店の他、ドイツ・ベルリン店、モロッコ・カサブランカ店、そして日本には東京のこの店と京都店がある。この店のボンボン・ショコラは「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」のガナッシュやプラリネと同様、滑らかで香り高く、どれもお勧めである。そしてこの店のもう1つの名物は、2010年にベスト・ミルフィーユに輝いた濃厚な「ミルフイユ・ヴァニーユ」であるが、こちらはお勧めと言うほどではない。

東京都中央区銀座4-6-16   
電話番号:03-3562-1111
営業時間:10時〜20時 
予算:ショコラ詰め合わせ1470円(4個)~ 
アクセス:3頁「銀座周辺地図」参照 
おすすめポイント:滑らかで香り高いボンボン・ショコラ

銀座マネケン

 大阪のローゼンが展開する焼きたてワッフル店。日本初の本格ベルギーワッフル店として梅田にオープン以来、現在は西日本を中心に出店している。僕は大阪梅田で購入して以来ファンとなり、神戸に行ってはJR三宮駅店で購入し、京都に行ってはJR京都駅構内にあるJR京都駅店で購入している。ワッフルは、小麦粉と砂糖というシンプルな材料ゆえに味に差が出やすい。マネケンはベルギー産の粒状パールシュガーにこだわり、表面をカリッと香り高く仕上げている。その場ですぐに食べた方が、香りとサクサク感がより楽しめる。種類はいろいろあるが、持ち帰って温め直して食べることを考えれば、シンプルな「プレーン」か「メープル」がいい。時間をおいて食べる場合は、オーブントースターで軽く焼いて食べるのがお勧め。なお、東京には銀座マネケンの他、JR秋葉原駅店がある。また、ネット上で通信販売も行っている( http://www.manneken.co.jp/index.html )。

中央区銀座5-7-19 第一生命銀座フォリービル1階   
電話:03-3289-0141
定休日:無休(年末年始は休み)
営業時間:11時~22時
予算: プレーン126円、メープル147円
アクセス:東京メトロ(銀座線、丸ノ内線、日比谷線)銀座駅A1番出口を出たら目の前。東京メトロ銀座駅より徒歩1分。
最寄りのランドマーク:三愛ビル

岡埜栄泉「豆大福」

 東京三大大福の中で芸能人御用達といえば、原宿「瑞穂」の豆大福が有名。しかし、餅の中に入っている赤豌豆以外は、餅の食感や餡など、全てこの岡野栄泉の方が上回っている。外の餅の食感はまさに耳たぶよりも柔らかである。中の漉し餡も黒糖が入っているのでは?思うくらいコクがあって滑らか。甘さも瑞穂より抑え気味でシットリしている。僕は「瑞穂」で買うなら香り高い「瑞穂最中」の方だと思うが、いずれも甘さはしっかりしている。

港区虎ノ門3-8-24   
電話:03-3433-5550
定休日:日曜、祝日 
営業時間:月曜〜金曜:9時〜17時、土曜:9時~12時 
予算:豆大福242円 
アクセス:東京メトロ(銀座線)虎ノ門駅4番出口を出て反対方向へ向かい、「三菱東京UFJ銀行」の角を左折。桜田通りを進み、「徳島県虎ノ門ビル」、「虎ノ門2丁目の交差点」を過ぎるとすぐ左。
東京メトロ虎ノ門駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:虎ノ門2丁目の交差点 
お勧めポイント:芸能人御用達の有名大福「瑞穂」を上回る美味しさ 

丸山海苔店、寿月堂本店

 ミシュラン3つ星を獲得した銀座の「すきやばし次郎」や「鮨 水谷」などの有名寿司店もこの店の海苔を使用している。「寿月堂」は、実はこの丸山海苔店が経営している菓子店で、パリのサンジェルマン通りにも(パリ以外にも国内に5店舗)支店がある。両店は同じ建物の中にあるので海苔とお菓子の両方が購入可能。丸山海苔店のお勧めは、師走の海だけでとれる青のりを含んだ「極上 こんとび」や、初摘みの旬の海苔で作る「初代 彦兵衛 佐賀のはしり」などがいい。寿月堂のお勧めは、「抹茶のフィナンシェ」。シットリとした生地に、タップリ入った抹茶の苦さとバターの香りがほど良く、日持ちもするので、どちらもお土産として最適。すぐに味わいたい方は、隣のカフェスペースで、「煎茶セット」としても頂ける。
 ちなみに、歌舞伎座タワーの「歌舞伎ギャラリー回廊(→ 銀座グルメバイブル・エンターテインメントの頁を参照)」にもカフェを備えた「寿月堂」の支店がある。

中央区築地4-7-5 築地共栄会ビル1階   
電話:03-3547-4747
定休日:日曜祝日
営業時間:9時~18時
予算:煎茶セット890円(煎茶は5種類から、菓子は抹茶フィナンシェか季節のお菓子から選べる) アクセス:①東京メトロ(日比谷線)築地駅2番出口を出て真っ直ぐ進むと、マクドナルドの見える築地4丁目交差点に出る。そのマクドナルドが入っているビルが築地共栄会ビル。②都営地下鉄(大江戸線)築地市場駅A1番出口を出て信号を銀座方面に渡る。国立がんセンター中央病院の前を通り進むと、左角にマクドナルドの入ったビルが見える。東京メトロ築地駅より徒歩3分。都営地下鉄築地駅より徒歩3分。
最寄りのランドマーク:マクドナルド、国立がんセンター中央病院