5.フレンチ

京都市左京区

コムシコムサ

 東山二条のマンションの1階にあった大人気のフレンチ店。2015年に東山動物園の北側路地奥に移転した。僕はまだ新しい店舗には行ったことはないが、ホームページで見る限り、前店と比べるとかなり広くなり、シックで落ち着いた雰囲気になったようだ。厨房では禅僧のように口数の少ないシェフが黙々と調理をしており、サービス担当のマダムの軽妙なトークとのコントラストが何ともいい。
 ランチ、ディナーともお任せの1コースのみで、この日頂いたディナーは、前菜が4品、メインの魚料理と肉料理、そして締めのお茶漬け(あるいはチース盛り合わせ)、デザート、コーヒー、小菓子という内容。ソースは全体的に軽めだが、どれも塩味のしっかりとしたメリハリのある料理である。それにしても、全国各地から仕入れた厳選素材と、その魅力をとことん引き出すシェフのスキルが素晴らしい。また、ほうじ茶と鰹出汁で引かれた貝茶漬けも実に京都らしい一品。素材や料理内容を考えると、日本でもトップクラスのコストパフォーマンスのフレンチであろう。加えて、グラスワインやマールなどのチョイスもなかなか良い。
 ちなみに、予約は2カ月前から受け付けるが、サービス担当がマダムしかいないため、予約できる時間帯はオフタイムに限定される(10時〜11時半、16時〜17時半、22時〜22時半がベスト)。また、店内ではシャッター音のする写真撮影やフラッシュを使った撮影は禁止なのでご注意を。(2019年9月追加)
http://comme-ci-comme-ca.net/

左京区岡崎法勝寺町124-4
電話番号:075-771-0296
定休日:月曜・火曜
営業時間:【水曜〜木曜】18時〜20時、【金曜〜日曜】12時〜13時、18時〜17時半
予算:【ランチ】お昼のおまかせコース5440円、【ディナー】夜のおまかせコース10800円
アクセス: 地下鉄東西線・東山駅1番出口を出て三条通りを左へ進む。「白川橋」を渡り、「三条神宮道交差点」の信号を過ぎ、さらに左にある小さな鳥居を過ぎたすぐの信号(「お好み焼・鉄板焼 きらく」があり)を左折して、岡崎通りを進む。細い岡崎通りを300mほど進むと急に開けて通りが広くなり、左に「京都市美術館」、右に「京都市動物園」が見える。「岡崎公園」手前の信号を右折して二条通りを進むとすぐ左に「権太呂・岡崎店」があり、その角を左折するとすぐ右側の住宅。東山駅から徒歩15分
最寄りのランドマーク:京都市美術館、京都市動物園、岡崎公園、二条通り
お勧めポイント:コスパのいい秀逸なフレンチ

ホタルイカと生ハムの盛り合わせ、静岡産掛川トマトを添えて

一つ目のパンにタップナード(黒オリーブとアンチョビペースト)を添えて

アワビと椎茸のオーブン焼き(アワビの肝ソース)

あまりに美味しかったので肝ソースをパンをつけて食べた

フォアグラとアンディーブのソテー(食べかけ)

2つめのパン(バゲット)

詳しくは忘れたが魚料理

仏シャラン産窒息鴨のローストココナッツソース

ほうじ茶と出汁を使った貝茶漬け(or チーズをチョイス可)

京都市中京区

ランカ Länka

 四条河原町にある人気のビストロフレンチ。店名の「Länka」は「Link」を意味し、「料理、ワイン、空間、そしてお客様すべてを繋ぐそんな存在でありたい」という店のポリシーを表しているらしい。
 店内に入ると天井が高く、白を基調としたウッディなインテリアが心地よい。右側にはオープンキッチンのカウンター席があり、そして左側にはテーブル席がある。ビストロのオフタイムにはカフェ営業もしているためか、奥にはソファー席もある。
 この店の料理は一皿2人前くらいのボリュームがあるので、2〜4人くらいでシェアして食べるのがいい。塩味はしっかりと効いていて火の通し方も抜群。しかしながら、シェフのスキルの問題なのかスタッフの少なさが問題なのかは分からないが、料理が出てくるペースが非常に遅い。なので、時間に余裕を持って出かけたい。また、ボトルのワインの価格は1万円以下とリーズナブルで、ボトルもグラスも種類が多いのはマル。しかしながら、機械や農薬を使わず丹精に造られた自然派ワインしかないのが、ワイン好きにとっては不満なところ。(2015年1月追加)
http://www.lanka-vin.com/index.html

中京区新京極四条上ル中之町565-23 ハレの日花遊小路ビル2階  
電話番号:075-741-8070
定休日:木曜日、第2水曜日
営業時間:【ビストロ・ランチ】日曜・祝日限定で12時〜14時、【ビストロ・ディナー】18時~22時
予算:【ランチ】2315円、【ディナー】シェフのおまかせディナーコース5800円
アクセス:阪急電鉄 河原町駅地下道9番出口よりを出て「新京極」に入る。一つ目の角を右折し、突き当たりを左折するとすぐ右側。河原町駅より徒歩2分
最寄りのランドマーク:新京極
お勧めポイント:洗練された空間で頂くビストロメニュー

この階段を上った2階左側にあります

天井を見上げるとこんな感じ

テーブル席

オープンキッチンのカウンター席

奥のソファー席

これがメニュー!!

めくってみるとこんな感じ

グラスワインのメニュー

これがワインリスト

中には自然派ワインの写真付きの説明文が

注文したソフトドリンク。ジンジャエールだったかな?忘れました

鰤のサラダ仕立て

混ぜているところ

混ぜた後

パテ・ド・カンパーニュ(田舎風パテ)

ブーダン・ノワール(豚の血のソーセージをパテ風に)

オマール(海老)のサラダ

本日の鮮魚のソテー(イサキだったかな?)

短角牛ランプのロースト

メシャン・ルー Méchant Loup

  「一保堂茶舗(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 の並びのビルの1階にひっそりとあるフレンチ店。店内は白を基調としたインテリアで、ダウンライトによるシックな感じがいい。入口を抜けると右側に長く直線的にテーブルが配置され、左側に4人用のテーブル席が1つだけある。テーブルの上には演出なのか?抽象的なオブジェが置かれている。
 この店は昼夜ともワンコースのみの完全予約制で、コースは昼が全8皿、夜が全10皿のコースとなっている。メニューはネット上でも公開されておらず、その日の素材によってシェフが考えるという、行ってからのお楽しみなのである。シェフの長野さんは未だ若いが料理にとてもセンスを感じる。その美しさは芸術的ですらある。加えて、素材の組み合わせの妙と完璧な火の通し方である。値段を考えると、恐らく京都トップクラスのフレンチと言えよう。さらに、ソムリエの打田さんのサービスも秀逸である。
 完全予約制ということもあってフラリと入ってくる飛び込み客がいないので、今のところそれほど混んでいないが、この値段と料理の質を考えれば、もっと流行っても良い店である。ちなみに、さすが観光地京都のフレンチ店だけあって、小さい店ながらホームページには英語版もあった。(2014年10月追加) 
http://www.mechantloup.com/index.html

中京区寺町通二条上ル常盤木町55  
電話番号:075-212-2012(完全予約制)
定休日:水曜、第2・4木曜
営業時間:12時〜14時、18時〜20時半
予算:【ランチ】5775円(全8皿)、【ディナー】10500円(全10皿)
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所駅を出て京都市役所側へ出る。京都市役所を右に見ながら、京都市役所沿いの寺町通りを北へ400mほど進むと通りが広くなり、ファミリーマートが見えるが、そこから200m先の右側。京都市役所駅から徒歩6分。
最寄りのランドマーク:京都市役所北庁舎
お勧めポイント:洗練されたコスパ抜群のフレンチ

店がどこにあるのか全く分からず、店の前から場所確認の電話をしてしまった

このビルだったのですね

ここまで来なければ分からないなあ

今回はランチのコース。最初は何これ?「サンマルセラン・アフィネ」と言い、熟成チーズのブリオッシュ(シュー皮みたいなもの)で、熱々です

ゴールドラッシュ(トウモロコシ)の粒・芽と刻んだ万願寺唐辛子のスープ

「塩トマトとグリーンアスパラガスの冷凍パウダー、ミモレットチーズにオレンジとレモンソース」はとても複雑な味

「静岡産・熟成させた金目鯛の蒸し物・ラディッシュ添え」は火の通し方が抜群で美味しい

「シャラン産小鴨の熟成黒ニンニクソース・賀茂茄子のピューレ添え」は皮目がパリッとしていてとても深い味が

デザートの1品目はルバーブと苺・バラのジェラート

デザート2品目

エスプレッソ

小菓子

フレンチキュイジーヌ ティアレ

 マンションの1階にある家族経営のようなカジュアルフレンチ店。店内に入ると、左右にテーブル席が配置され、暖色系を基調とした明るいインテリア。ナプキンやおしぼりは紙製で、多少チープな感じも否めないが、ランチメニューを見れば納得。このエリアのフレンチ店としては値段設定が低めで、コスパが抜群に良いのである。この日のランチタイムは僕以外が全て女性客。やはり、女性客の集まるところはコスパが良くて美味しいのである。
 サービスはマダムと若い女性が担当し、プロのサービスとは異なったアットホームでカジュアルな雰囲気を醸し出ている。シェフ1名で調理しているのか?カウンターが高くハッキリとは見えないが、ガラスで仕切られた厨房が客席からチラリと見える。ランチは全部で3コースあるが、今回は前菜、スープ、魚、肉料理、デザートの盛り合わせなどが付いたフルコースメニュー(2900円)をチョイス。ちなみに、5000円の「季節のスペシャルランチ」はシェフのおまかせコースとなり、アミューズブーシュ(先付け)が加わって素材も変わるようだ。
 まずは「フォアグラのフラン」が登場。グラスの上にはカマンベールチーズ入りのスティック状の春巻きがのっている。春巻きはモチッと熱々で、フォアグラのスフレはしっかりとした味付けで美味しい。続いて自家製の「ライ麦パン」が出てきたが、こちらも持てないほど熱々。「空豆の冷製スープ」は爽やかでコクがあり、湿度が高く暑い京都の夏にはピッタリ。「ラケット型の平目と帆立のソテー・アメリカンソース」は帆立がほぼレアな状態で、最高の火の通し方だ。エビから抽出したアメリカンソースもくどさがなく、とても上品な仕上がり。メインの「アンガス牛のステーキ・ペッパーベリー(ペルー胡椒)ソース」は、ビジュアル的にはどうかと思ったが、実際食べてみると、粒マスタードとペッパーベリーがアンガス牛のトモサンカクの旨さを見事に引き出していた。今流行のサプライズやアーティスチックな演出などは一切ないが、火の通し方や塩味が絶妙で、クラシックな質実剛健な料理である。ちなみに、「デザートの盛り合わせ」だけは平均レベルであった。(2014年7月追加)

中京区麩屋町通押小路上ル尾張町234 アマデウス1階  
電話番号:075-253-4733
定休日:水曜、第3火曜
営業時間:12時〜13時半、18時〜21時
予算:【ランチ】1900円、2900円、5000円、【ディナー】3900円、4900円、6000円、8500円
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅から御池通に出て、麩屋町通を北側(繁華街と反対側)へ進む。1つ目の交差点を過ぎて右側に見えるマンションの1階。京都市役所前駅から徒歩2分。
最寄りのランドマーク:京都市役所、麩屋町通
お勧めポイント:コスパ抜群のカジュアルフレンチ

フォアグラのフラン

自家製ライ麦パン

空豆の冷製スープ

ラケット状の平目と帆立のソテー・アメリカンソース

アンガス牛のステーキ・ペッパーベリー(ペルー胡椒)ソース

デザートの盛り合わせ

ラ・ビオグラフィ 
    La Biographie・・・

 2014年版ミシュランで1つ星を獲得したフレンチ店。町家をリノベーションした白を基調としたインテリア。箱庭を囲むようにテーブルが配置され、奥の部屋は独立した半個室となっている。この日はランチタイムの訪問。昼の日差しがタップリと差し込み、まるでリゾートレストランにいるような心地よさであった。 
 この店の料理は、ディナー、ランチ共に1コースのお任せのみ。どの料理も美しくサプライズ感に溢れ、次は何が出てくるのかとワクワクする。ビジュアルはアーティスティックで、いろいろな食材やスパイスなどがパズルのように組み合わされ、それが味に複雑さを与えている。しかしながら、必ずしもそれがシェフの思い通りになっていないような料理もあり、もう少しシンプルな味付けにした方が素材の味をもっと生かせるのでは?と思われるものも見受けられた。現時点では、確かに完璧ではないものの、これからの更なる進化が期待できる良質なレストランであり、コストパフォーマンスも良く、人気があるのもうなずける。また、京都のフレンチとしては珍しく、京都っぽいフレンチに迎合せず、滝本シェフのアイデンティティもしっかりと感じられる。さらに、サービスも良く、東京でも十分やって行けそうな店である。
 ちなみに、あまりTシャツやトレーナーなどのラフな格好の方や12才以下の子供は入店できないそうなので、ご注意を。(2014年5月追加)

中京区衣棚通御池下ル西側長浜町152  
電話番号:075-231-1669
定休日:月曜、火曜
営業時間:12時〜13時、18時〜20時
予算:【ランチ】6500円、【ディナー】15000円(税・サービス料別)
アクセス:地下鉄東西線、烏丸線・御池駅4-1出口を出て御池通をそのまま西へ進む。3本目の通り(室町通の次の通り)を左折するとすぐ右側にある。御池駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:御池駅
お勧めポイント:アーティスティックなモダンフレンチ

黒胡椒とパルミジャーノのサブレ

8種のアペリティフ

冷製インカの目覚め(ヴィシソワーズ)

サクラマスの瞬間燻製

アコヤガイのセヴィーチェ(マリネ)

カカオ(手前)とグリエールチーズ(奥)の煎餅

田舎風パテ(左)とタルタルコルネ(右)

朝取りラディッシュ(黒オリーブを塗して)

アスパラガスのロワイヤル(茶碗蒸し)

卵のショー・フォロワー(半熟卵のスパイシーオーロラソース)

色々なコキアージュ(貝)と根セロリ、トマトの料理

北海道産ライ麦のパン

甘鯛グリルと桜海老のかき揚げ 濃縮された海のプレミアムエッセンスを添えて

ペリゴール産乳飲み仔牛肉の低温100分グリヤード(グリル)

フォロマージュブラン(レアチーズケーキ)苺添え

カカオオレンジ風味ショコラ シリンダー(筒状) アカシア蜂蜜アイスとカカオウオーターを添えて

カカオウオーター(チョコケーキを食べる前に飲みます)

エスプレッソ

小菓子

ブラン・ピエール

 

 京都御所の近くにある人気のフレンチ店。店内は天井がロフトのようになったモダンなインテリアで、入口を入って左側にオープンキッチンのカウンター席が、右側にテーブル席がある。奥はガラス張りになっており、土蔵をバックに桜が咲いていてとても美しかった。また、トイレは庭に面しており、一度ダイニングの外に出て、外の空気を感じてから入るという日本家屋のトイレ。このような坪庭に面したタイプのトイレは 「祇園 さヽ木(→ 京都グルメバイブル・日本料理店の頁を参照)」 や 「蕎麦屋 にこら(→ 京都グルメバイブル・蕎麦の頁を参照)」 など、町家スタイルの京都の飲食店で見られるが、古き良き日本家屋の趣を感じさせるので、外人受けしそうだ。
 ランチは、料理が選べる「プリフィクスコース(2000円、3200円)」と、フォアグラ料理が付いたお任せの「スペシャルコース(4500円)」の3コースからなるが、今回は3200円のコースをチョイス。このコースは、アミューズ、前菜、スープ、メイン2品、コーヒー又は紅茶からなり、デザートは別料金で+300円。ディナータイムには、要予約で「ブイヤベースセット」があるところを見ると、この店のシェフは南フランスで修行したのであろうか?
 調理はシェフを含めた2人の料理人だけで行っているが、この日のランチタイムは満席状態であるにもかかわらず、料理は淀みなく出された。料理は装飾的な派手さは一切無いが、どの料理もソースは軽めで火の通し方も良く、素材の味を上手く引き出していた。
 とても小さなレストランであるが、雰囲気やサービスも含めてなかなか良い店である。ちなみに、貸し切りのパーティープランもあるそうなので、結婚式などの2次会にも使えるかも。(2014年5月追加)

中京区御幸町夷川上ル松本町577  
電話番号:075-231-8550
定休日:火曜
営業時間:11時半〜14時、17時半〜21時半
予算:【ランチ】2000円、3200円、4500円、【ディナー】4200円、5000円、6800円、8000円
アクセス:地下鉄烏丸線・丸太町駅7番出口を出て烏丸通を左へ。初めの信号(角に「なか卯」がある)を左折して夷川通を進む。「家具の川上」、「豆政」、「櫻井唐木本店」を過ぎ、「ノグチ精肉」と「OKUMOTO 」を過ぎた交差点を左折するとすぐ右側のマンションの1階。丸太町駅から徒歩10分。
最寄りのランドマーク:夷川通と御幸町通の交差点
お勧めポイント:コスパの良い良質のフレンチ

箸もあります

アミューズ(突き出し)

2種類のパンにリエットを添えて

炙りサバのマリネ じゃがいもとアンチョビのサラダ

本日スープ

本日の魚料理

フランス産ひな鶏のロースト ソース ディアヴル

本日のデザート

エスプレッソ

モトイ

 町屋をリノベーションした人気のフレンチ店。入り口の前に立つと、これが本当にフレンチ店?と思うくらい巧みに改装されている。入り口を抜けると、まずはウェイティングルームが、そして左奥にメインダイニングがある。メインダイニングは2階を取り壊して吹き抜けになっているため、開放感があってとても快適。また、メインダイニングの中心には大きな花が飾られ、テーブル間隔も十分。これほどまでに贅沢な空間を持つ町家のフレンチ店は見たことがない。間違いなく観光客や外国人受けしそうな店である。入り口近くの壁にはガラス張りのワインセラーが鎮座し、これもインテリアの一部となっている。
 店内には静かにジャズピアノが流れ、サービスも淀みがなくて文句なし。若い前田シェフの作る料理は、日本料理や京都らしさを意識していて、見た目も美しく軽い仕上がりとなっている。このためか、今一つ迫ってくる素材の美味しさが感じられない。言い換えれば、形にこだわっているために料理に迷いがあり、素材本来の味を上手く引き出せていないようにも思う。サービスやロケーション的には3つ星クラスであるが故に、少し残念な気がしてならない。ワインの品揃えはそこそこで、1万円前後の若いものが中心。また、8名まで収容できる個室もある。なお、完全予約制なのでご注意を。(2012年10 月追加)

中京区富小路通二条下る俵屋町186  
(中京税務署の東裏通り) 
電話番号:075-231-0709
営業時間:12時~13時半(木曜は休み)、18時~20時 
定休日:水曜
予算:ランチ7350円、ディナー13650円 
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅を出て地下街「ゼスト御池」の「出口9」から出る。2つ目の角を右折して富小路通を進む。一つ目の交差点酢を過ぎるとすぐ左側に見える。地下鉄東西線・京都市役所前駅より徒歩4分。

最寄りのランドマーク:富小路通、中京税務署

お勧めポイント:町屋をリノベーションした素敵なフレンチ店

京都市東山区

ル・ピックアシエット Le pique-assiette

 妙法院の近くのマンション1階にある小さなフレンチの店。店の構造は京都らしく縦長で、調理場を挟むようにテーブル席が配置されている。店内は白を基調としたインテリアで、まるでフランスの街角から抜け出てきたような雰囲気。半オープンキッチンの調理場では、店主と若い料理人が調理を担当し、女性の方がサービスを担当している。
 この店の料理はどちらかと言えば、味もボリュームもしっかりとしたクラッシックタイプの本格的なフレンチである。この日食べた骨付きの「鶉のカツレツ」は実に美味しく、鶉の香りとソースが絶妙なハーモニーを奏でていた。なので、この店のスペシャリティはジビエのようで、シーズンになると雷鳥や山シギ、雌雉などが入荷するという。また、デザートに頂いた「ココナッツミルクのブランマンジェ」も良かったが、さらに、そこに添えられた「塩キャラメルのジェラート」は出される直前に作られているため、とても滑らかで最高の出来であった。
 ちなみに、この店ではワインを1本3000円で持ち込めるので良いワインであれば持ち込んだ方がお得だ。また、クレジットカードは使えないのでくれぐれもご注意を。(2014年10月追加)
http://le-pique-assiette.com

東山区渋谷通東大路東入下馬町491 アースコート清水1階  
電話番号:075-531-9850
定休日:火曜
営業時間:11時半〜14時、17時半〜20時半
予算:【ランチ】2000円、2800円、4500円、【ディナー】4500円、6500円、8800円、11000円(シェフお任せの特別コース)
アクセス:京阪電鉄・七条駅2番出口を出て、「マクドナルド」の角を右折して七条通を進む。「七条甘春堂」、「料亭わらじや」、「京都国立博物館」を過ぎ、「東山七条交差点」を左折して東大路通を進む。「妙法院」を過ぎた「馬町交差点」を右折し、200mほど進むと「下馬町郵便局」があるので、その隣。七条駅から徒歩15分。
最寄りのランドマーク:京都国立博物館、妙法院、下馬町郵便局
お勧めポイント:ランチのコスパが良い本格派フレンチ

  • 郵便局の右の細長いマンションの1階にあります

マッシュルームのスープ

「前菜の盛り合わせ」。右手前から時計回りに、エスカルゴのガーリックバター(撮る前に食べてしまいました)、タマネギのタルト、田舎風パテ、豚のリエット・パン添え、ツブ貝のオレガノ・レッドペッパー風味、ブータンノワール、オリーブのパン

トマトのムースとジュレ・コンソメゼリーと生ウニ添え

鶉(うずら)のカツレツ

ココナッツミルクのブランマンジェ・塩キャラメルのジェラート添え

コーヒー

閉店 匠 奥村

 祇園花見小路の 「ぎおん徳屋(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 の東側の小路を入ったところにある京風フレンチの店。外観は全くの京都の町家で、しかも暖簾が掛かっていないため、注意しなければ通り過ぎてしまう。この店は奥村グループのフラッグシップ店であり、この店の他に、一乗寺にある本店「西洋御膳おくむら」、そして同じ祇園にある 「祇園おくむら(→ 京都グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 、さらに、デザートに特化した「ル パティシエ オクムラ」やパンを製造販売する「ORENO PAN okumura」などもグループ店である。 「祇園おくむら 」 がカウンター席しかない割烹スタイルなのに対し、こちらの店は個室や座敷などがある。玄関で靴を脱いで上がり、階段の横を通って奥に進むと、箱庭が見え、ゆったりとしたカウンター席がある。また、入り口側には掘りごたつの個室があり、2階には座敷や床のテーブル席、掘りごたつ席がある。カウンター席は 「HANA吉兆(→ 京都グルメバイブル・日本料理店の頁を参照)」 のような日本の美を意識したインテリアで、僅か6席だけとこぢんまりとしている。
 奥村グループの料理はどの店も基本的に少量多皿で、まさに日本料理を意識した京風フレンチである。八寸からスタートし、酢の物、椀、石焼き、締めのご飯などは、まさに日本料理そのもの。どこまでがフレンチで、どこまでが日本料理なのかと考えせられる京都ならではのフュージョン料理なのである。なので、本格的なフレンチを期待して行くと、少しガッカリするかもしれないが、こういうジャンルの料理と割り切って行くと案外面白い。
 コースの最後を飾る黒毛和牛のステーキとビーフカレー以外は基本的に魚介料理であり、どれも和食のようにサッパリとしていてソースも軽め。こちらの店の方が「祇園おくむら」に比べると、塩味がぶれておらず良かった。パンは「祇園おくむら」より1種類少ない4種類の中から選べ、「ガーリックパン」などのソフト系パンが美味しい。前述のように、どのコースにも最後の締めに黒毛和牛のステーキとご飯が付く。肉はロースかヒレのどちらかを選べるが、お勧めはヒレである。「祇園おくむら」の肉に比べるとエイジングビーフのような深みがあり、美味しかった。しかし、タレは「ポン酢」しかなく、薬味はワサビと辛子、そして塩が添えられている。締めのご飯は「白米」と「一口ビーフカレー」から選べるが、ほとんどの客は「一口ビーフカレー」を選ぶ。また、デザートは6〜7種類くらいあるが、好きなものを選んでも全てを少しずつという選択でも良い。僕は焼き菓子以外の全てをチョイスしたら、写真の様にさらに抹茶のアイスクリームも添えられてきた。(2014年5月追加)

東区祇園町南側570-6  
電話番号:075-541-2205
定休日:火曜
営業時間:12時〜13時半、17時半〜21時
予算:【ランチ】6500円、9500円、13000円、15000円、【ディナー】15000円、20000円、25000円、30000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。京都四條南座の前を過ぎて進むと、朱色の壁の大きな建物(お茶屋一力亭)が見えるので、その角を右折。花見小路を100mほど進むと左側に「ぎおん徳屋」が見えるのでその角を左折すると最初の左角にある。阪急河原町駅より徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:祇園花見小路、お茶屋一力亭
お勧めポイント:京風フレンチ・奥村グループのフラッグシップ店

八寸

4種類のパンをお好きなだけどうぞ

祇園おくむら

 町家をリノベーションしたフレンチの店。この店の本店は一乗寺にある「西洋御膳おくむら」であるが、支店はこの店の他に祇園にもう一軒 「匠 奥村(→ 京都グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 がある。「匠 奥村」がグループのフラッグシップ店であり、「西洋御膳おくむら」、「祇園おくむら」の順でコースの値段が安くなっている。この他、デザートに特化した「ル パティシエ オクムラ」やパンを製造販売する「ORENO PAN okumura」などもグループ店である。この店は個室やテーブル席などがなく、1階と2階にそれぞれにオープンキッチンのカウンター席がある割烹スタイル。
 奥村グループの料理は基本的に少量多皿で、まさに日本料理を意識したフレンチ。八寸や酢の物、椀、石焼き、締めのご飯などの一皿は、まさに日本料理そのもの。どこまでがフレンチなのか?日本料理なのか?と考えせられる京都ならではのフュージョン料理なのである。なので、この種のフレンチ店に本格的なフレンチを期待して行くと、多少ガッカリするかもしれない。こういうジャンルの料理と考えて行くのがベターなのである。
 コース料理は最後の黒毛和牛のステーキ以外は基本的に魚介料理である。2006年当時と比べると料理はどれもサッパリとした薄味となり、味が多少ぼやけてしまっているため、今回は評価を一段階下げた。この店に比べると、フラッグシップ店である「匠 奥村」の方が塩味がビシッとして良かった。パンは5種類の中から選べ、「柚子のブリオッシュ」や「ガーリックパン」などのソフト系パンが美味しかった。前述のように、どのコースにも最後の締めに黒毛和牛のステーキとご飯が付く。肉はロースかヒレのどちらかを選べるが、もちろんお勧めはヒレである。そのまま食べても、添えられたタレをつけてもどちらでもお好みで・・・と告げられるが、やはりタレにつけて食べた方が美味しい。タレは「ポン酢」と「ピーナッツバターガーリック風味タレ」の2種あり、どちらも美味しいが「ピーナッツバターガーリック風味タレ」の方がお勧め。締めのご飯は「白米」と「一口ビーフカレー」から選べるが、ほとんどの客は「一口ビーフカレー」を選ぶようだ。また、デザートは6〜7種類くらいあるが、好きなものを選んでも全てを少しずつという選択でも良い。もちろん、僕は全てをチョイスした。
 この店はディナーよりもランチで食べた方がコスパが良く、満足度も高い。ちなみに、この日はディナーの10000円を頂いたが、13000円以上のコースにはフォアグラが付き、15000円以上ではさらに素材の質がアップするそうだ。(2014年5月更新)

住所:東山区祇園町北側255    
電話番号:050-5872-3836(予約専用)、075-533-2205(お問い合わせ専用番号)
定休日:火曜
営業時間:12時〜13時半、17時半〜21時
予算:【ランチ】5000円、7500円、9500円、12000円、【ディナー】10000円、13000円、15000円、20000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。「京都四條南座」、大和大路通(縄手通)を過ぎ、次の角の小路を左折するとすぐ右側。阪急河原町駅より徒歩5分。

最寄りのランドマーク:京都四條南座
お勧めポイント:割烹スタイルの町家で頂ける京風フレンチ