イル アオヤマ
開店して5年目を迎えた高岳にある創作イタリアンの店。高岳駅からの住宅街の暗い道を進むと、左側に白く縦に細長いビルが見える。1階にある店内に入ると、すぐに4名用のテーブル席が1つあり、右側にオープンキッチンのカウンター席が8つある。白壁と木を組み合わせたインテリアは、シックで落ち着いた感じがしていい。ご主人が料理を作り、奥様がサービスを担当するという夫婦2人だけの小さな店である。
料理はどれもビジュアル的に美しいだけでなく、シェフのセンスや創造力を感じさせる料理である。常連客の話によると、開店当初に比べると、素材の味をより引き出すようなシンプルな調理の仕方に変わってきているという。しかし、素材の組み合わせや火の通し方、食感など、文章で例えるなら、推敲に推敲を重ねられて作られたような料理なのである。それは机上の空論として空回りするのではなく、実際に食べてみても実に美味しいのである。キャパの小さな超人気店なので、早めに予約して出かけよう。(2018年9月追加)
名古屋市東区泉2丁目8−7
電話番号:052-508-7967
定休日:不定休
営業時間:18時〜と20時〜(完全予約制)
予算:15000円のおまかせのコース料理のみ
アクセス:地下鉄桜通線・高岳駅2番出口を出て歩道橋を過ぎ、白い「ビアンカーラ・ヒルサイドテラス」手前の交差点を左折する。高岳郵便局を過ぎ、信号のある交差点を過ぎたら左側にある。高岳駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:ビアンカーラ・ヒルサイドテラス
お勧めポイント:シェフのセンスを感じさせる創作イタリアン
この幅の狭い白いビルです ビルの1階にあります 入口近くにあるテーブル席 右側にあるオープンキッチンのカウンター席。今回は名古屋在住のグルメ仲間・臼井先生と、この店の常連客である浜松の高田先生との食事会 まずは「浜名湖のドウマンカニ(ノコギリガザミ)の冷製ジュレ」 紫蘇の花がアクセントになっていて美味しい! 「新サンマの炙りとネギのタルト仕立て」 生臭さのないシットリとしたサンマとタルトのほんのりとした甘味がいい 自家製のフォカッチャはシットリとしているが、歯通りとい言おうか食感がイマイチだったのが残念 「スモークした戻り鰹と冬瓜のソース」 香り高い刻んだ茶豆がまぶしてある 中には、塩分のあるキャビアと、腹身の部分を厚く、そして背の部分を薄く切られた2種類の鰹の刺身が・・・ 今回一番だったのがこの「甘鯛のソテー」 ウロコの付いた皮の部分をフライパンを用いてカリッとソテーするのが一般的であるが、まるで北京ダックでも作るように、低温から徐々に熱した油を何度も何度もかけて仕上げていた。このため、ウロコの食感が均一なクリスピー状態となり、身はレアでなく火が通っている状態にもかかわらず、シットリとジューシーな食感に仕上がっていた。甘鯛が浸された落花生入りのスープは、サッパリとしていて、甘鯛と一緒に食べると丁度良い塩加減となっていた 「アワビのフェットチーネ」 アワビのスライスの食感とアワビの肝ソースの苦み、オーストラリア産のサマートリュフの香り、フルーティーかつスパイシーなオリーブオイルと生パスタが絶妙な相性をみせる。このパスタだけ大盛りで食べたいと思った 今回のコースで2番目に美味しかった「ビーツとトリュフ入りペコリーノチーズのリゾット」 青森の「けの汁」のように細かく刻まれたビーツの食感とトリュフ入りペコリーノチーズの香りが何とも言えず旨い!! メインの肉料理は、プラス料金で選択できる。この日は、地元の「熟成知多牛」の他、「夏のエゾ鹿」、「鹿児島産黒豚」の3種類あったが、この店の名物である「熟成知多牛」のローストをチョイス 赤身でありながら熟成した旨味があり、とても美味しい 高田先生と臼井先生が注文したのは、掟破りの「夏のエゾ鹿と鹿児島産黒豚の2種ローストの盛り合わせ」。常連客ならではの注文の仕方だ どちらの肉も見事な焼き上がりだ!特に、右の「夏のエゾ鹿のロースト」の色は、ほれぼれするほど美しい!! デザートは「巨峰のデザート」 エスプレッソも香り高く美味しい