4.ラーメン、つけ麺

からみそラーメン ふくろう名駅店

 JR名古屋駅太閤口に今年オープンした北区に本店をもつ人気のラーメン店。JR名古屋駅・太閤口を出て、新幹線の高架に沿って進むとその高架下にある。ジャズが流れ、竹をふんだんに使用したモダンな店内は、天井が高くてとても快適。カウンター席は、テーブル席で挟まれるように真ん中にあるという珍しい造りになっている。
 この店を一躍有名にしたのは、何と言っても名物といえる「からみそラーメン」。メニューを見ると、この他に「しょうゆラーメン」と名古屋らしい「からみそまぜそば」、さらにそれぞれの「チャーシューメン」もある。また、平日のランチタイムには、小ライスもサービスされるようだ。
 「からみそラーメン」の辛さは、「辛みそなし」のレベル0から、「普通盛りの通常量」レベル2、さらに「普通盛りの3倍」のレベル6まで選ぶことができる。しかしながら、よほどの辛いもの好きではない限り、ピリ辛程度のレベル1がスープの旨味を感じられてベストだと思う。
 出てきた「からみそラーメン」の真ん中には真っ赤な「辛みそ」が鎮座し、それを取り囲むように厚めのチャーシュー2枚とシナチク、ナルト、ネギなどがのっている。魚粉入りの豚骨ベースのスープは非常にコクがあり、とくに、辛みそを溶かして味わうと、スープをのみほしたくなるほどの中毒性がある。麺は秋葉原の「中華そば専門 田中そば店(→ 銀座グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」のようなモチモチとした太麺で、三河もち豚を使った厚めのチャーシューはトロける美味しさだし、細切りのシナチクも食感が抜群。なので、僕のお勧めは「からみそチャーシューメン」というのが最終結論である。(2018年10月追加)

中村区亀島2-1  地図 
電話番号:052-452-7758
定休日:日曜
営業時間:11時~15時、18時~22時
予算:からみそラーメン830円、からみそチャーシューメン1200円
アクセス:JR名古屋駅太閤通口(新幹線口)を出て、新幹線高架に沿って右へ進む。河合塾を過ぎ、スーパーホテルのある交差点を過ぎればすぐ右側。JR名古屋駅太閤通口から徒歩5分
最寄りのランドマーク:河合塾名駅キャンパス、スーパーホテル名古屋駅前
お勧めポイント:中毒性のある辛みそラーメン

新幹線の高架下にあるこの店です。隣も人気の鶏白湯ラーメン店ですが、取材した結果、没となりました 看板にも「からみそラーメン」の文字が・・・ 人気店らしい外の表示 店舗の真ん中にある対面式のカウンター席 メニューを見ると、この他に「しょうゆラーメン」と名古屋らしい「からみそまぜそば」、さらにそれぞれの「チャーシューメン」もある。また、平日のランチタイムには、小ライスもサービスされるようだ 「からみそラーメン」の辛さは、「辛みそなし」のレベル0から、「普通盛りの通常量」レベル2、さらに「普通盛りの3倍」のレベル6まで選ぶことができる。しかしながら、よほどの辛いもの好きではない限り、ピリ辛程度のレベル1がスープの旨味を感じられてベストだと思う 出てきた「からみそラーメン」の真ん中には真っ赤な「辛みそ」が鎮座し、それを取り囲むように厚めのチャーシュー2枚とシナチク、ナルト、ネギなどがのっている アップ写真 この赤いのが「辛みそ」。スープの表面には魚粉や青海苔が浮かぶ
「辛みそ」を溶く前のスープ
麺は秋葉原の「中華そば専門 田中そば店」を彷彿させるモチモチとした太麺僕のお勧めは「からみそチャーシューメン」・「辛さ1」というのが最終結論である。

萬珍軒

 夕方から深夜にかけて営業している大人気のラーメン店。実はこの店、単なるラーメン店ではなく、つまみなどのメニューが充実した中華料理店なのである。イメージ的には、B級グルメで今や全国区となった台湾ラーメンの老舗 「味仙(→ 名古屋グルメバイブル・台湾ラーメンの頁を参照)」 のような店である。B級中華店でありながら、店内は比較的大箱となっていて、清潔でモダンな雰囲気がいい。また、オープンキッチンのカウンターの中では数人の料理人がキビキビと動き回っている。この店を一躍有名にしたのは屋台の時代からの名物「玉子とじラーメン」。特に、人気番組の「ケンミンショー」で地元飯として取り上げられてからは更に人気が爆発し、店外には常に行列が出来るようになった。
 あらかじめコショウがかけられた「玉子とじラーメン」のスープは、見た目は濃厚なトンコツスープかと思いきや、名古屋コーチンを使った鶏ガラスープであった。また、玉子とじはフワフワというより、むしろ玉子であることを感じさせないくらいトロトロにスープに溶け込んでいるため、スープはドロッとしたトロミがある。これがまた中細縮れ麺に良く絡んでとても美味しく、忘れた頃にまた食べたくなるくらい病みつきになる。この他に「玉子とじ担担麺」なるものもあるが、こちらの方は未だ試していない。チャーシューなどの具材は普通に美味しく、他の中華つまみや小ぶりの餃子などはまあままのレベル。しかしながら、手作りデザートである「正式杏仁豆腐」や「果肉たっぷり濃厚マンゴープリン」は、どちらもラーメン店のレベルを超えた美味しさであった。(2014年4月追加)

名古屋市中村区太閤通4-38  
電話番号:052-481-8824
定休日: 日曜、第3月曜
営業時間:17時半〜翌2時(売り切れ次第終了)
予算:玉子とじラーメン700円
アクセス:地下鉄桜通線・中村区役所駅4番出口を出て太閤通(県道68号線)を進む。「後藤エナジー整体院」、「花茂フローリスト」を過ぎるとすぐ左側。中村区役所駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:地下鉄桜通線・中村区役所駅4番出口
お勧めポイント:トロトロの玉子でとじた濃厚な味わいのラーメン

豆天狗 名古屋金山店

 金山で偶然見つけた高山ラーメンの店。この店一押しの「和風らーめん」はかなり濃いめの醤油味。スープは動物系と魚介系のダブルスープで、煮干の風味がややキツめ。透明度はなく混濁しており、本場の高山らーめんよりも濃厚な感じだ。細めのストレート麺はスープによく絡んでいい。炙りチャーシューは香ばしく、太めのメンマや煮たまごも美味しい。昔ながらのあっさり醤油味の本場の高山らーめんとは異なり、名古屋風に濃厚にアレンジされているが、これはこれで現代的で美味しい。酸味の利いた魚介系スープのつけ麺も平打ち麺とマッチしていて、それなりに美味しい。本店は岐阜の高山にあり、この名古屋金山店の他に中部国際空港セントレア店もある。しかし、この店以外の2店は濃厚な「和風らーめん」ではなく、オーソドックスな高山らーめんを出しているようだ。(臼井英晶)

中区金山1丁目6-3 ニューシャポ金山1階  
電話:非公開
定休日:月曜(祝日を除く)
営業時間:11時~14時半、17時~22時 
予算:和風らーめん700円、つけ麺750円
アクセス:市営地下鉄名港線、名城線「金山駅」6番出口を出て直進。一つ目の信号を渡って右折し、そのまま150mほど北へ直進すると左側。金山駅より徒歩3分。

最寄りのランドマーク:日本特殊陶業市民会館(旧・中京大学文化市民会館)

お勧めポイント:現代風にアレンジした高山らーめん

鴨シャブ竹亭 錦店

 愛知県阿久比町にある鴨料理専門店「料亭 竹亭」が展開するラーメン店。実は東京赤坂にも「鴨シャブ竹亭 赤坂店」という支店があり、火曜と木曜のランチタイムに鴨ラーメンが食べられる。「鴨ラーメン(ロース)」は1800円、鴨シャブシャブとつけ麺がセットになったものに至っては6300円と超高額(錦店にもあります)。錦店の「鴨ラーメン(ロース)」は一杯2000円と、赤坂店のランチメニューよりも若干高めの設定。恐らく、中華料理店の「ふかひれラーメン」などを除けば、全国トップレベルの高額ラーメンではないだろうか。鴨だけから抽出された出汁をベースとする醤油スープは、あっさりとまろやかで奥行きがある。かん水を用いない特製の極細麺も繊細なスープやコクのある鴨の脂とよく絡んでいていい。具材の鴨ロース(レアな状態をスープでしゃぶしゃぶして食べる)はとても美味しいし、薄切りの葱や三つ葉、巨大メンマ、固ゆでの燻製卵などもスープとの相性が絶妙。加えて、丸のままの山椒も上手くアクセントになっており、このラーメンにはコショウよりも合っているような気がする。ちなみに、替え玉(400円)を頼むと、ニラ、薄切りニンニク、特製醤油がスープに加えられ、より輪郭のはっきりとしたパンチの効いた味に変化するので、おなかに余裕のある方は試してみてほしい。なお、火曜と木曜の「カモ(火木)の日」には、鴨だしの炊き込みご飯がサービスされるのでお得。それにしても、この店の鴨ラーメンを食べると元気で健康になるとのことだが、大将と女将さんのテンションが妙に高いのもそのせいだろうか。(臼井英晶)

中区錦2-5-32 アルチザンビル1階(長者町通り)  
電話:052-222-0339
定休日:土曜・日曜・祝日
営業時間:17時半~22時45分
予算:鴨ラーメン(ロース)2000円
アクセス:市営地下鉄・東山線「伏見駅」1番出口を出て逆に向かい、歩道橋を過ぎた角を右折。「袋町通」を進み、「グレイスイン名古屋」、「世界の山ちゃん」を過ぎた次の交差点を左折すると右のビル。伏見駅から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:りそな銀行(りそな名古屋ビル)、グレイスイン名古屋
お勧めポイント:全国的にも珍しい高級鴨ラーメン

麺家 喜多楽

 無化学調味料で作った「今昔支那そば」が評判のラーメン店。店内にはジャズが流れ、今風のインテリアである。また、窓側にテーブル席が、奥にはオープンキッチンのカウンター席がある。メニューを見ると、清湯スープの「今昔支那そば」の他に白湯スープの「らあ麺」と「純名古屋コーチンのつけ麺」、そして「油そば」がある。「今昔支那そば」だけが完全無化学調味料と表示してあるところを見ると、他の麺には旨味調味料が入っているものと思われる。
 今回は折角なので、この店の売りである「今昔支那そば」をチョイス。実は「今昔支那そば」には醤油と塩があり、結局、食べログでの評判が良かった醤油に炙りチャーシューと味玉が付いた「今昔支那そば炙り肉入り・醤油」をオーダー。
 名古屋コーチンの丸鶏に奥美濃古地鶏、トンコツ、サンマ節、鰹節、利尻昆布、干し貝柱などを加え、8時間かけて作られたという清湯スープは、魚介の風味が抑えられた塩分控えめの旨味のあるスープ。さらに、炙りチャーシューは普通に美味しく、メンマや味玉も良かった。しかしながら、麺がコシのないクラシックなタイプの中細ストレート麺であるため、トータルな印象がどうしてもインパクトのないものに感じてしまう。これでもう少し麺が締まった感じで良ければ2つ星でも良いと思う。
 ちなみに、ご飯メニューの「丼米(どんまい)」は、ご飯に自家製の牛肉のしぐれ煮がのったもので、残ったラーメンのスープをかけてお茶漬けのようにして食べると美味しい。(2014年3月更新)

中区橘1-28-6   
電話番号:052-332-5515
定休日:月曜
営業時間:【平日】11時〜14時、18時〜22時、【土日・祝日】11時〜14時半、17時半〜22時(売り切れ次第終了)
予算:今昔支那そば700円、今昔支那そば炙り肉入り950円、丼米250円
アクセス:地下鉄名城線・東別院駅4番出口を出て「名古屋テレビ放送」側に信号を渡る。大津通を右へ進み、石垣に沿って300mほど進むと左側に見える。
最寄りのランドマーク:名古屋テレビ放送、高砂殿
お勧めポイント:無化学調味料で作られた美味しい醤油ラーメン

らあめん翠蓮

 最近流行の魚介系と動物系を合わせたダブルスープのラーメンを出す人気店。このタイプの店はどうしても魚介の風味を強調しがちであるが、この店の塩ラーメンは、動物系の存在感を十分に感じる濃厚なスープ。麺は概ねストレートで、スープとの絡みがとても良い。チャーシューは肉の旨みが十分で、メンマの歯応えもいい。他に「濃いめ焼き干し醤油」などもあるが、こちらはアゴ出汁・魚粉によって魚介風味が強くなっている。会場から遠く臨時休業もあるので、行く前には必ず電話確認が必要。また、行列が絶えないので、時間に余裕をもって行こう。(臼井英晶)

昭和区花見通3-11 ハートイン杁中1A   
電話:052-833-0572 
定休日:火曜、水曜 
営業時間:11時半~13時半、18時半~20時(スープが無くなり次第終了) 
予算:塩ラーメン700円、濃いめ焼き干し(塩・醤油)890円 
アクセス:市営地下鉄・鶴舞線「いりなか駅」2番出口を出て左に進む。セブンイレブンを越えて直進し、そのまま杁中交差点を直進して渡る。さらに150m直進すれば左に見える。いりなか駅から徒歩3分 
最寄りのランドマーク:マクドナルド
お勧めポイント:濃厚なWスープの塩ラーメンが絶品

なるとや

 無化学調味料の塩ラーメンが人気の店。麺やスープの全体的なイメージは、名古屋の名店「如水」にも似ている。塩ラーメンはスープだけ飲むと一級品の味がするが、極細の縮れ麺とは上手く絡まないので、何故かボンヤリとした味に感じてしまう。むしろ醤油ラーメンの方がバランスとキレがあってお勧め。深夜の締めのラーメンとしては、「如水」と並んでハイレベルな味である。

中区栄4-7-13 木村ビルディング1階    
電話:052-241-0511
定休日:日曜 
営業時間:11時半~14時、18時~翌1時 
予算:しょうゆラーメン650円 
アクセス:市営地下鉄・東山線、名城線「栄駅」12番出口を出て、「中日ビル」、「中区区役所」、「スターバックス」「名古屋東急ホテル」を過ぎ、「スギ薬局」の信号角を右に曲がる。そして「ホテルルートイン名古屋」を過ぎるとすぐ。栄駅より徒歩6分。 
最寄りのランドマーク:名古屋東急ホテル、ホテルルートイン名古屋
お勧めポイント:締めに最高の無化学調味料の醤油ラーメン

中華そば 中村屋

 2010年に岐阜県大垣市から進出してきた店。つけ麺は、太麺、平打ち麺、中太麺の3種類がブレンドされ、独特の食感を出している。つけ麺のスープは豚骨醤油で、鶏つけ麺のスープは豚骨塩味。いずれの“つけダレ”も非常に濃厚でドロドロとした魚介系スープであるが、後味が重くならないよう酢の酸味で上手く仕上げている。この店はつけ麺だけでなく、銀座グルメバイブルで取り上げた西新橋の立ち食い蕎麦店「港屋」にインスパイアされた「鶏そば」なるものもある。しかし、蕎麦にコシがない点や、つけダレに深みがなく全体としてインパクを感じない点が頂けない。

東区東桜1-2-31   
電話:052-973-0508
定休日:日曜 
営業時間:11時~15時、17時~21時 
予算:つけ麺(並・大盛、味付玉子)880円、鶏そば800円 
アクセス:市営地下鉄・東山線、名城線「栄駅」4番出口を出て「オアシス21」の前を直進し、信号を渡る。次の交差点(Balossa)を右折し、次の交差点角。栄駅から徒歩4分。市営地下鉄・桜通線「久屋大通駅」3Bを出て直進し、次の交差点(Balossa)を左折し、次の交差点角。 
最寄りのランドマーク:Balossa、オアシス21
お勧めポイント:後味の良い濃厚豚骨つけ麺

麺屋 やま昇

 “円頓寺商店街”と高速道路が交叉する場所にある“つけ麺”の人気店。まずは、入り口で食券を購入して着席。見渡すと、有名人の色紙が壁を覆い、多少時代錯誤的な感じもするが、ノーマルなつけ麺は美味しいと思う。魚粉が入った豚骨+鶏醤油味のつけ汁は実にオーソドックスなタイプで、太麺とのバランスがいい。麺は最近流行の大盛りでも同じ価格というシステム。麺を食べ終えたら、カウンターにある“かつおダシ”か“柚子ダシ”のポットでスープ割りを楽しむ。柳橋にある姉妹店「肉そば やま昇」の方は、味がぼやけた感じでお勧めできない。

西区那古野1-13-12 オキナビル1階    
電話:052-563-3323
定休日:月曜 
営業時間:11時~15時、17時~23時(スープが無くなり次第閉店) 
アクセス:市営地下鉄・桜通線「国際センター駅」2番出口を出て、高速道路に沿って右の方に進む。中華料理「東方紅」を過ぎ、円頓寺商店街の手前。市営地下鉄・桜通線「国際センター駅」から徒歩8分。 
最寄りのランドマーク:円頓寺商店街 
お勧めポイント:オーソドックスつけ麺が人気の店