4.日本料理、居酒屋

中央区

和彩 そあら

 谷町九丁目駅にある板前割烹の店。店の外には福井県を代表する「黒龍」の高級酒の瓶が並んでいるので、相当日本酒を置いている店かと思いきや、通常の日本料理店よりも少し多い程度であった。入って右側にテーブル席が、左側奥にカウンター席がある。料理は店主一人で作っているが、料理は淀みなく出される。
 この店はコースだけでなく、アラカルトメニューもある。アラカルトメニューには目移りするくらいビッシリと料理が並び、さすがは大阪の板前割烹と感心。ほとんどの客はコースメニューを食べていたが、カウンターに座っている食べ慣れた常連さんはアラカルトメニューで注文していた。
 料理の説明がないのがたまにきずだが、全般的に標準以上の味であり、何よりも値段が安くてコスパがいい。リーズナブルな値段で大阪板前割烹を楽しみたいときに覚えておくと良いかも。(2016年2月追加)

大阪市中央区谷町9-3-11  
電話番号:06-6765-8855
定休日:月曜
営業時間:17時半~24時
予算:コース4800円、5800円(アラカルトあり)
アクセス:地下鉄谷町線、千日前線・谷町九丁目駅4番出口を出て谷町筋を右へ。すぐに交差点(「宮本むなし」がある)を右折すると、すぐ右側にある。谷町九丁目駅より徒歩1分
最寄りのランドマーク:千日前通「谷町9」交差点
お勧めポイント:コスパの良い割烹料理店

外には「黒龍」の瓶が並んでいますテーブル席とカウンター席がありますカウンター席アラカルトメニューはこんなにあります。さすがは板前割烹の街・大阪アラカルトメニューをアップするとこんな感じ日本酒メニュー1日本酒メニュー2焼酎メニューその他の飲み物メニュー料理の説明がないので正確な名前はよく分からないが、「カニ豆腐と菜の花の土佐酢ジュレがけ」のようなもの中はこんな感じ生ビールはプレミアムモルツ八寸「カニのゼリー寄せ」「野菜豆腐」、「昆布締めヒラメのおぼろ昆布寿司」「湯葉豆腐?忘れた」「長芋の松前漬けがけ」お椀は「金目鯛のすり流し」この日いただいた山形県「出羽桜・雪漫々・大吟醸」の新酒は美味しかったお造りは「ヒラメ、サワラのタタキ、炙り穴子、ヨコワ(本マグロの幼魚)」小さな本ワサビが1本付いてくる煮物の「ブリ大根」は塩味焼き物は「マナガツオのつけ焼きと海老芋」揚げ物は「フグの唐揚げ、カラスミのはさみ揚げ」と「フグの茶碗蒸し」「甘鯛の蕪蒸し」はイマイチご飯は「牡蠣飯」水菓子は「酒粕アイス?とイチゴ・ジュレがけ」

日本橋 藤久(ふじきゅう)

 黒門市場の近くにある日本料理店。1階はカウンター席、2階が座敷となっており、昭和の雰囲気が漂う小さな店である。現在は店主と奥さんの二人で調理しており、サービスはアルバイトの女子であった。店主は大阪の「味吉兆」出身であり、年老いてもその腕は健在である。
 コースは昼夜共に6000円、9000円、12000円の3コース。初めてとなる今回は最も高い12000円のコースをいただいた。料理はほぼ一人でやっているにもかかわらず、とても丁寧は仕事をする。しかも、料理はテンポ良く出てくるのだ。今回最も良かったのは、白味噌仕立ての「伊勢エビの雑煮」である。京都で白味噌仕立てのお椀を何度もいただいたが、この店の椀で初めて美味しいと感じたほど。お造りには細かな隠し包丁が入れられ、そのスキルの高さを感じる取ることができる。
 これで、店の雰囲気にもう少し高級感があって、サービスの女性がキチンとしていれば、更に評価を上げても良いと思った。ちなみに、店内が禁煙なのもいい。(2016年2月追加)

大阪市中央区日本橋2-7-28  
電話番号:06-6632-4037
定休日:不定休
営業時間:11時半~13時、17時半~21時
予算:コース6000円、9000円、12000円
アクセス:地下鉄堺筋線、千日前線・日本橋駅5番出口を出て右へ堺筋を進む。「コクミンドラッグ」、「スーパーホテル」、「大阪シティ信用金庫」を過ぎ、「吉井美術」の手前の小路へ右折すると左側にある。日本橋駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:大阪シティ信用金庫日本橋支店
お勧めポイント:黒門市場の近くにある人気の日本料理店

地下鉄の出口を出てこの歩道をまっすぐ進みます地下鉄の出口を出てこの歩道をまっすぐ進みます「吉井美術」の手前の小路を右折すると・・・通りの先に見えますココです1階にあるカウンター席説明が一切なかったので正確には分からないが、「連子鯛の酢の物」だと思うこの白味噌仕立ての「伊勢エビの雑煮」が最高に美味しかった。脇役のトルネードの形をしたニンジンと大根の仕事にも注目してほしいこれが伊勢エビお造りは「サワラ、真鯛、アオリイカ、サヨリ」と推測「八寸」は正月バージョンクワイ、海老、数の子、かまぼこ、栗きんとん、煮豆、左の黒いのはフキノトウの佃煮揚げ物は「トラフグ」。「皮の煮こごり」も添えられていてこれは美味しい酢の物は「赤貝とウルイかな?(推測です)」煮物は「豚チャーシューと季節の野菜」一人飯だったが、銅製の羽釜で「セコ蟹(松葉ガニのメス)のご飯」を炊いてくれた。余ったご飯はお土産にしてくれた水菓子の「フルーツゼリー」も美味しかった

愛菜処 撫子(なでしこ)

 開店して24年目を迎える東心斎橋にある日本料理店。ビルの2階にある店舗は、非常に細長い間取りで狭い。なので、個室以外はゆったりとくつろげるような雰囲気ではない。手前の通路に沿うようにしてテーブル席と個室が配され、奥にはカウンター席もある。店の客のほとんどはリピーターの常連客であり、この店には何か引きつける魅力があるのだ。全てのスタッフは女性で、割烹着を着ている。唯一割烹着を着ていなかったのは、皿洗いなどを手伝っていた女性料理人のお母さんだった。
 酒のメニューを見ると、日本酒は名門酒会系の酒がほとんどであったが、「十四代」や「獺祭」など最近人気の日本酒もいろいろとあった。初めてとなる今回は5800円のコースを注文したが、量内容ともに十分満足できるものだった。料理の中には多少塩味が少しぶれているものもあったが、料理は全般的にアイディアに富んでいてコスパも良かった。但し、プロ的なものを感じさせるような料理ではなく、女性料理人の感性による家庭的な創作和食と考えて欲しい。
 ちなみに、スタッフ全員が女性のせいか、サービス対応も柔らかくホスピタリティを感じる。確かに、また来たくなるようなほっと安らぐ店である。(2016年2月追加)

大阪市中央区東心斎橋1-6-19 YAMATOビル2階  
電話番号:06-6281-8411
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時~22時
予算:コース4800円(5品)、6800円(7品)、8800円(9品)、10000円(おまかせ)
アクセス:地下鉄堺筋線、長堀鶴見緑地線・長堀橋駅7番出口を出て右へ。「大阪南郵便局」を過ぎ、「ファミリーマート」のある1つ目の交差点を右折する。「大阪南警察署」を過ぎ、2つ目の交差点を左折すると左側にある。
最寄りのランドマーク:大阪南郵便局、大阪南警察署
お勧めポイント:女性料理人らしいアイディアに富んだ創作料理

このビルの2階です奥のカウンター席。スタッフ全員が女性で割烹着を着ている狭い通路にそってテーブル席がある障子で仕切られた6名まで個室もある生ビールは3種類「ハーフ&ハーフ」を注文焼酎のメニューその他のお酒とソフトドリンクメニューお酒のメニュー「ホタテのゼリー寄せ」に「あかずきん枝豆」と「塩茹で落花生」を添えてカボチャのソースは美味しい「松茸とハモの土瓶蒸し」は塩味が足りない「お造りの盛り合わせ」 「天然ハマチとアイナメ」「真鯛とボタン海老」「生イクラ」「鮭の紙包み焼き」「ミズダコのしゃぶしゃぶ」これが一番美味しかったタレは「胡麻ソース」と「辛ソース」2種類あるが、「胡麻ソース」が美味しい八寸は左後ろから「黒豆のずんだ?」、「糸もずくの酢の物」、「?忘れた」、揚げ物は「ハタハタ、海老、クリームコロッケ、アスパラベーコン巻」締めのご飯は「ナスを鰻の蒲焼きに見立てた餡かけご飯」しかし、よく見ると本物の小さな鰻の蒲焼きものっていたデザートは「ブドウのアイスクリームとメロン」
 

 

味酒 かむなび

 「大阪医療センター」の近くにあるマニアックな日本酒専門居酒屋。夜になるとかなり人通りが少なくなる「銅座公園」前の通りに面しており、しかも、大きな木の扉によって店の中が見えないので分かりにくい。
 木の扉を開け、靴を脱いで上がる。店内には2段になった縦長のオープンキッチンのカウンター席がある。店主一人でやっている小さな店であるため、食べ物は店主お任せの6000円のコースのみだ。このため、18時からと20時からの2回転同時スタートシステムをとっている。
 店主は日本酒にとても造詣が深く、僕の知らない小さな蔵の酒や古酒なども多数あった。日本酒は大吟醸も含めて純米酒が中心であるが、その値付けは良心的である。6000円のコースはほとんど酒のアテが中心であるが、どれも美味しく、いろいろと出てきてコスパ抜群である。
 店主も含めてこの店にはホスピタリティを感じ、僕の行きつけにしたいくらいである。また、日本酒愛好家にとっても堪えられない店となろう。(2016年2月追加) 

大阪市中央区内久宝寺町2-7-12  
電話番号:06-6765-0930
定休日:月曜
営業時間:18時~23時
予算:おまかせコース6000円
アクセス:地下鉄谷町線、長堀鶴見緑地線・谷町六丁目駅6番出口を出て左へ。一つ目の交差点(オレンジ薬局)を左折し、坂を下ると右に銅座公園が見えるので、その向かい側(左側にある民家。国立病院機構・大阪医療センターの手前)。谷町六丁目駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:国立病院機構・大阪医療センター
お勧めポイント:谷町六丁目駅近くにあるマニアックな日本酒居酒屋

微かに明かりがもれてくるココです微かに明かりがもれてくるココです木の扉がありますが、カメラで写らないくらい暗いフラッシュをたくとこんな感じ入口を入ってからまず靴を脱いで上がる2段になったカウンター席日本酒の冷蔵庫お任せのコースのお品書きには、本日の素材と料理の説明が・・・これが日本酒のメニューまずは亀の尾米を使った純米酒「天の戸」続いて、改良雄町米を使った大吟醸の14年古酒は・・・こんな色をした古酒です。味は上品な紹興酒のよう茶懐石のように、まずは釧路産イクラと大阪能勢産の餅米を使った「ミニイクラ丼」からのスタートいろいろな豆を使った「塩豆」阿波山田錦米を使った純米吟醸「天遊琳」の10年古酒は・・・こんな色刺身は和歌山・加太の「真鯛」と三重・鳥羽の「サワラ」、兵庫・香住「松葉ガニ(モモガニ)」焼き物は大阪・箱作の「伝助穴子」純米大吟醸「花垣」は・・・新酒なのでこんな色煮物は「釧路のエゾ鹿のシチュー」酒の肴5種の最初は「ぬる燗ナマコと菊花」酒の肴の2番目は「茸のゼリー寄せ木の実ソース」酒の肴の3~5番目は左から「鳴門黒海苔と山芋ワサビ和え」、「アン肝の旨煮・大根おろしと共に」、「納豆と鴨ミンチの松風」「稲庭うどん」デザートの「小さすぎるミカン」

懐石料理 桝田

 「大丸心斎橋店」近くのビルの2階にある人気の日本料理店。店主の桝田さんは「吉兆」出身の料理人で、ミシュランガイドで2つ星をとり続けている凄腕料理人である。古いビルの階段を上ると、本当にここにミシュラン掲載店があるのか?と心配になってくるが、そこは我慢である。店内に入ると、正面にカウンター席があり、左奥に小上がり の個室がある。店内はとても活気に満ち溢れていて、実に大阪らしい雰囲気。
 懐石コースは昼夜共に3コースあり、昼は「ミニ会席」や「お弁当」などもある。夜の訪問となった今回は、真ん中の9000円のコースを注文。飲み物のメニューを見ると、種類こそ少ないが、日本酒、焼酎、ワインなどがまんべんなく揃っており、生ビールを注文すると「富士山グラス」で出てきた。料理はどれもハイレベルなものだったが、中でも「カニ真丈のお椀」は、吉兆系らしく味が深く秀逸だった。それともう一つ、岩海苔と餡かけのかかった「自家製カラスミ餅」は旨い!の一言。 「紫野和久傳(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 のカラスミ餅とはまた別の次元の美味しさ。
 今回は9000円のコースをいただいたが、隣の人が食べていた12000円のコースと比較すると、こんなに差があるのか!と思えるくらい12000円のコースの方が良く見えたので、コスパを考えても僕のお勧めは12000円のコースである。(2016年2月追加)

大阪市中央区心斎橋筋1-3-12 田毎プラザ2階  
電話番号:06-6251-5077
定休日:日曜
営業時間:【昼】11時半~14時、【夜】17時~22時
予算:【懐石】6000円、9000円、12000円
アクセス:地下鉄御堂筋線、長堀鶴見緑地線・心斎橋駅6番出口を出て、大丸心斎橋店と大丸北館の間の通り(「docomo」と「PARIS MIKI」の間)を、心斎橋筋商店街を越えるように進む。「大阪王将」を過ぎ、「カメラのナニワ」横の小路へ左折すると、右側にある。心斎橋駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:大丸心斎橋店、大丸北館、ドコモショップ心斎橋店
お勧めポイント:吉兆系でありながらコスパの良いミシュラン2つ星店

「大丸心斎橋店」と「大丸北館」の間の通りを通って、「心斎橋筋商店街」を越えて進みます「カメラのナニワ」の角を左折すると右に奥に見えるビルですこの哀愁漂う昭和風の古いビルの2階です白い暖簾のところメニューカウンター席飲み物のメニュー生ビールは「富士山グラス」で出される「ほうれん草と蟹の和え物」吉兆系の碗ものは出汁は本当に美味しい(メインの具材はカニ真丈と生麩)。碗の蓋は、特注のクリスマスバージョンの絵柄赤ウニと炙ったアオリイカの刺身「自然薯のトロロ蕎麦」は自家製の生粉打ち(十割蕎麦)。上に煎った蕎麦の実がかかっている「鯖の棒寿司」は塩がしっかりときいていて美味しい「八寸」はまあ普通手前から「干し柿バター」と「栗の甘露煮」、「自家製スモークサーモン」と「数の子」左から「海老の揚げ物」、「卵焼き」、「サツマイモ」、「塩辛いクルミ」岩海苔と餡かけのかかった「自家製カラスミ餅」は旨い!の一言。「和久傳」のカラスミ餅とは別次元の美味しさ僕のような一人飯にも土鍋で炊いてくれる中身は炊きたての「カニ飯」やはり炊きたては美味しい水菓子はフルーツの盛り合わせ余ったご飯はおにぎりにしてくれた

懐食 清水

 島之内の堺筋近くにある日本料理店。店主の清水さんは未だ若く見えるが、この店を開店して15年目を迎えるという。入口には白木のカウンター席があり、奥には8名までの掘りごたつのテーブル席がある。決して高級感のある雰囲気ではないので接待などには向かないが、家族や気が置けない仲間などと食べるにはいい店だ。
 料理はどれもシンプルな味付けで美味しい。特に、料理の途中で、京都「高台寺和久傳」の「からすみ餅」ならぬ「イクラ餅」が出てくる。「からすみ餅」よりも厚めの餅の中にはイクラの醤油漬けが入っており、フワッと熱々で美味しい。「明石鯛と伊勢エビのお造り」は、伊勢エビを海老味噌醤油につけて、明石鯛にはスダチを搾って塩かワサビ醤油でいただく。特に、海老味噌醤油を浸けた伊勢エビの刺身は最高の美味しさだった。天然のナメコやホンシメジなどが入った「天然のキノコ鍋」は、まずはそのままのだし汁で、後半は黒七味をかけていただくと、キノコの香りも食感も満喫できた。さらに、最後を締める「アナゴご飯」は山椒が香り、味がしっかりと濃厚で絶品だった。
 ちなみに、この店は専属のサービスの方がいないので、サービスには期待できないが、店主の清水さんは人柄が良くホスピタリティがある。(2016年2月追加)

大阪市中央区島之内2-13-31 キャスティール1階  
電話番号:06-6213-3140
定休日:日曜・祝日
営業時間:11時半~13時半(前日までに要予約)、17時~21時
予算: 【昼】5400円、8640円、【夜】11500円
アクセス:地下鉄堺筋線、長堀鶴見緑地線・長堀橋駅6番出口を出て左へ。「南郵便局前」交差点、「すき家」を過ぎ、次の「堺筋周防町」交差点を左折する。一つ目の交差点を右折するとすぐ右側。長堀橋駅から徒歩8分
最寄りのランドマーク:「堺筋周防町」交差点
お勧めポイント:コスパの良い良質な日本料理店

堺筋からほど近いこのビルの1階にあります堺筋からほど近いこのビルの1階にありますカウンター席奥にある掘りごたつのテーブル席懐石料理にならってまずは少量の「栗ご飯」が。食感を考えると栗のチップは不要かも「八寸」牡蠣だったかな?忘れました「銀杏の自家製カラスミまぶし」きづしのような「鯖の酢のもの」「ジャガイモの千切りと桜エビ」「ワタリガニと菊の土佐酢ジュレ」お椀は「ハモと松茸」。裂いた松茸に優しい出汁が香る「明石鯛と伊勢エビのお造り」海老味噌醤油落ち鮎は卵がビッシリ「イクラ餅」厚めの餅の中にはイクラの醤油漬けが入っており、フワッと熱々で美味しい天然のナメコやホンシメジなどが入った「天然のキノコ鍋」最後を締める「アナゴご飯」は山椒が香り、味がしっかりと濃厚で絶品柿のミントソースも美味しい

太庵(たいあん)

 「2016年ミシュランガイド」で3つ星を獲得した日本料理店。店内は右側にオープンキッチンのカウンター席があり、左側にテーブル席がある。コースは13000円のお任せ1コースのみ。
 メニューを見ると、日本酒のセレクトが良く、ワインの充実ぶりが目を引く。特に、シャンパンは、「アンリ・ジロー」や「ボランジェ」などの人気メゾンを押さえていた。
 この店の料理はきわめてシンプル。ビジュアルによるサプライズ的な演出は一切ないので、視覚的な季節感があまり感じられないのが欠点である。しかしながら、素晴らしい素材を使った料理は、素直に美味しいと思える料理だ。特にお椀と焼き物が素晴らしく、お椀は京都吉兆系のような濃厚で深みのある出汁である。焼き物は、鶏、和牛、魚(この日は鯛のカマ、キンキ、サワラ)の3種の素材から選ぶことができる。僕が選んだ「サワラ」は、脂ののったサワラに細かく砕いた大徳寺納豆をまぶして焼かれており、発酵食品の旨みの相乗効果を味わえる逸品だった。
 ちなみに、サービスを一手に担当する女将さんのキビキビとした仕事ぶりが素晴らしい。人気店なので、早めに予約することをお勧めしたい。(2016年2月追加)

大阪市中央区島之内1-21-2 山本松ビル1階  
電話番号:06-6120-0790
定休日:月曜
営業時間:17時半~21時
予算:コース13000円
アクセス:地下鉄堺筋線、長堀鶴見緑地線・長堀橋駅6番出口を出て左へ。すぐに角(南郵便局前交差点)を左折し、次の交差点を右折するとすぐ右側。長堀橋駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:堺筋「南郵便局前」交差点
お勧めポイント:2016年ミシュランガイド3つ星に輝く日本料理店

繁華街とはほど遠いエリアにあります繁華街とはほど遠いエリアにありますココですカウンター席日本酒のメニューワインメニュー八寸「金針菜と金山寺味噌」「サヨリとキュウリの塩麹和え」「トロロ素麺」「ナメコ」「雲子(真鱈の白子)」お椀は「海老と海老芋団子」刺身は「真鯛の薄造り」と「本マグロの赤身」に醤油と酒盗醤油を添えて焼き物のサワラサワラに砕いた大徳寺納豆をまぶして焼いたもの。脂がのったサワラと発酵食品の旨みの相乗効果で抜群に美味しかった揚げ物は「雲丹の湯葉揚げと朝鮮人参の揚げ物」。湯葉の香りに雲丹がマッチしておらずこれだけはイマイチ「下仁田ネギのすり流し」は出汁が良いだけに抜群の美味しさ「5種類のキノコご飯」と合わせ味噌を使った「味噌汁」も旨い刻んだ柿、巨峰、ミニトマトのコンポート、ゼリーなどが入ったグラスにオレンジリキュールのグランマニエをかけたデザート

西心斎橋 ゆうの

 心斎橋にある人気の日本料理店。何度か電話をかけてやっとの事で予約をゲット。ビルの中2階にある店内に入ると、正面にカウンター席、そしてその後ろに格子戸で仕切られた半個室のテーブル席がある。この店の店主・柚野さんは「浪速割烹 喜川」の出身。彼のトークは実に軽妙で、 「祇園 さヽ木(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 の店主・佐々木さんを彷彿させる。カウンター席にいる複数の客と同時に会話できるらしく、話を聞いているだけでも退屈しないこと請け合いである。しかも、客と話をしている最中でも料理に対する集中力が疎かになっておらず、テキパキと下の料理人に指示を出しながら調理の手は止まっていないのだから驚き。
 柚野さんの作る料理はどれもグッと迫ってくるものがある。つまり、3つ星店特有の頭一つ抜きんでた感性を感じさせるのだ。とりわけ、お椀が素晴らしく、この日は「車エビとクルミ餅の椀」であったが、これだけ食べても彼の実力を推し量ることができるだろう。さらに、「蓮根饅頭とカリフラワーのすり流し」は、ゴボウのピューレでアクセントをつけるなど鮮烈な逸品だった。また、「低温調理された鳥取和牛」もとろける様な美味しさ。何よりも僕を驚かせたのは最後の締めのご飯。これまで名店と言われるいろいろな店でご飯を食べてきたが、「銀シャリ」と呼べるレベルのものを食べさせてくれた店はごく僅かしかなかった。この店の白米は艶々でふっくらしており、見事な本物の「銀シャリ」であった。
 ちなみに、来年は1月2日から営業しているそうなので、おせちに飽きた方は是非行ってみて欲しい。現時点で実力に比して食べログの評価は異常に低いが、この点に関しては僕も理解に苦しむところである。(2015年12月追加)

大阪市中央区西心斎橋1-10-35 SHINSAIBASHI BILD中2階  
電話番号:06-6281-3690
定休日:月曜
営業時間:17時~22時
予算:お任せコース10500円、13800円
アクセス:地下鉄御堂筋線、長堀鶴見緑地線・心斎橋駅からCRYSTAへ向かい、南13出口から出る。出口を出て反対方向へ向かい、一つ目の交差点(BOSEのビルところ)を左折。2つ目の「ホテル日航大阪」手前の交差点を右折するとすぐ「心斎橋NEW OSAKA HOTEL」が見えるのでその並びのビル。心斎橋駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:CRYSTA、ホテル日航大阪、心斎橋NEW OSAKA HOTEL
お勧めポイント:コスパ抜群の大阪トップレベルの日本料理店

この出口を出たら反対方向へ向かこの出口を出たら反対方向へ向かうこのBOSEの角を左折左に見えるのが「ホテル日航大阪」で、この交差点を右折する右に見えるビルが「SHINSAIBASHI BILD」ここですカウンター席はこんな感じ生ビールは「スーパードライ・プレミアム」。初めて飲んだが、これがクラフトビールと勘違いするくらい香りがあって美味しかった「蓮根饅頭とカリフラワーのすり流し」は、ゴボウのピューレでアクセントをつけるなど鮮烈な逸品「松葉ガニとセリ、椎茸」にペースト状の豆腐がかかった白和えのようなもの「車エビとクルミ餅の椀」。出汁のひき方が最高で、これだけ食べても彼の実力を推し量ることができるくらい「刺身の盛り合わせ」。付けダレは左から「ポン酢」、「辛子醤油」、「納豆醤油」の3種類手前左から「炙ったイカのカラスミ和え」、「サヨリとたくあん」、「サヨリと奈良漬け」、「ボタンエビ」、「マダイのハラス」、「藁で炙ったヨコワ」「鯖の棒寿司」も旨い「焼きマナガツオのクチコ餡がけ」はよくぞ思いついた!!というくらい発想が素晴らしい「真鱈の白子(雲子)のフライ」。これだけは普通先ほどお椀で使った車エビの頭を焼いたもの「セコカニ(松葉ガニのメス)の外子と身」「鱗付きの揚げた甘鯛」「低温調理された鳥取和牛」はとろける様な美味しさ火の通り方も絶妙でジューシー最後の締めのご飯この店の白米は艶々でふっくらしており、見事な本物の「銀シャリ」であった白味噌を使った味噌汁も絶品水菓子はフルーツ

酒楽座 山三(やまさん)

 難波の旧・歌舞伎座裏にある日本酒専門居酒屋。ご主人が料理を作り、女将さんがサービスをする小さな店である。実はこの店、友人である奈良の黒田先生から教えてもらった店である。入口前には酒樽が積まれ、一見して日本酒専門の店だと分かる。しかし、店内は大衆食堂のようなチープな雰囲気で、通路も狭く、L字型のカウンター席しかない。にもかかわらず、日本酒マニアの間では知る人ぞ知る名店なのである。客の多くは常連客で、僕の隣の若い男性は大阪八尾市から毎週通っているという。
 この店のでは他店では滅多に見かけないような日本酒がいろいろと置いてあり、中にはラベルが張っていないものも。特に、他店ではあまり見かけることのない奈良県の酒が多いのが目を引く。このような目を見張るような日本酒の品揃えとチープな店の雰囲気のギャップが、僕のマニア心を一層くすぐるのである。特に、山形の地酒「十四代」は他の店では滅多に見かけないものもあり、しかも値段はプレミア価格ではないので、この店に来たならまずは注文したい。この他に静岡県の「磯自慢」もお勧めである。かつて僕が愛飲していた広島県・相原酒造が造るこの店のオリジナル酒「月に雁」は、今はもう造られていないとのことなので、この日は「無濾過生原酒・風を待つ」をいただいた。日本酒専門店と述べたが、実はベルギービールもいろいろある。
 この店が素晴らしいのは、日本酒だけでなく、良質な酒のアテがいろいろと揃っていること。お勧めは、旬の刺身やスモークもの(この日は、あわび、穴子、合鴨、いぶしうなぎ、チーズ)、関西名物の「きずし」、「よこわの胡麻醤油和え」、「チーズ豆腐」、「どてやき」など。この店の「きずし」は土佐酢のような甘めのタレに浸されてくるので、もしも好みでなければ、少し醤油を足して食べるといい。「よこわの胡麻醤油和え」は洗練されたマグロの漬けで、これは絶品!「どてやき」は甘めの味噌で味付けされているので、一味をタップリかけて食べたい。「チーズ豆腐」もやはり甘いが、この甘さこそが日本酒の旨みを引き立たせていていい。
 ちなみに、この店は居酒屋であるにもかかわらず禁煙なので、僕のようなタバコを吸わないものにとって非常に居心地がいい。しかし、店主一人で料理を作っているので、料理が出てくるのに多少の時間がかかる点はご容赦願いたい。ちなみに、人気店故に基本的に予約ができないため、開店前に行った方がが確実である。開店前に行けないという方は、電話で確認の上、2回転目となる21時過ぎくらいに行くのが良いかも。(2015年12月追加) 

大阪市中央区難波4-2-9  
電話番号:06-6643-6623
定休日:日曜、祝日、月曜
営業時間:18時~23時
予算:穴子スモーク600円、きずし600円
アクセス:地下鉄御堂筋線、千日前線・なんば駅13番出口(パチンコ「四海樓」の前)を出て御堂筋を右へ。「大和証券」を過ぎ、「NTT docomo」の角を右折すると「なんば楽座」のすぐ右側。なんば駅より徒歩2分
最寄りのランドマーク:四海樓、なんば楽座
お勧めポイント:大阪トップクラスの老舗・日本酒居酒屋

「「なんばマルイ」のすぐ近くですなんばマルイ」のすぐ近くです「なんば楽座」の中にあります右の白い看板の店です店の前に鎮座する酒樽が目印店内はL字型のカウンター席のみの小さな店メニュー1メニュー2冬には関東炊き(おでん)も「雨後の月」で有名な相原酒造の原酒「きずし」は、京都や大阪でよくあるしめ鯖のようなもの「よこわの胡麻醤油和え」は最高に美味しいアテ「チーズ豆腐」もやはり甘いが、この甘さこそが日本酒の旨みを引き立たせている「どてやき」は甘めの味噌で味付けされているので、一味をタップリかけて食べたい「蒸し鶏と青菜のおひたし」は少し濃いめの味付け「鯨ベーコン」は生姜醤油でいただく大阪河内長野市の「天野酒 吊し斗瓶 大吟醸」和歌山県の地酒「超 超久・雄町」ベルギービールのメニュー

ながほり

 ミシュランガイド関西で居酒屋として初めて1つ星を獲得した居酒屋。現在は、顧客にノーベル賞を獲得した山中伸弥氏などの他、皇族も訪れるほどの超有名居酒屋である。かつて島之内にあったころの店は、”ザ・居酒屋“と言っても良いくらいのよくある狭い店であり、食べログでの評価も3.19と低かった。しかし、僕らや居酒屋ファンの間では高く評価される素晴らしい店だった。その後現在の上町へ移転し、割烹を思わせるくらい清潔感あふれる大箱の高級居酒屋へと変貌した。その後、ミシュラン1つ星を獲得したことに加え、NHKの人気番組「プロフェッショナル仕事の流儀」への出演したことによって、食べログの評価も急上昇(現時点で3.70、口コミ数も5倍に)。今や当日予約がとれないほどの超人気店へと駆け上がった。しかしながら、かつてこの店を訪れたことのある知り合いのほとんどは、店が広く清潔になったハード面以外は、前の店の方が良かった口を揃える。確かに、前の店なら僕も3つ星を与えていたかもしれない。
 現在の店は「空堀町交差点」から少し通りを入った分かりにくいところにある。外観は蔵のようで、入口側にカウンター席、左奥にテーブル席、右奥に掘りごたつの個室がある。料理は全般的に創作性の高い料理が多い。この店の特筆すべきは、日本酒のセレクトの良さと高級日本料理店を上回るほどの最高レベルの素材を仕入れていることであろう。なので、僕の一押しは刺身だ。その日によって仕入れる素材は異なるが、「明石産・子だこのブツ切り」、「活毛がにジュレ添え」、「蒸しあわび・肝添え」、「明石(播磨)の活鯛」などがいい。値段はかなり張るが、全国の美味しい素材が目白押しなのである。以前からの定番は「かに味噌コロッケ」や「つくね焼き」、「うまい野菜・山椒あんかけ」、そしてこの日のメニューにはなかった「キンカン(鶏の未成熟卵)の味噌漬け」なども外せない。これでもう少しコスパが良ければ、さらに星を高くしても良いかと思う。
 ちなみに、電話対応は全て店主が行うが、大阪人特有のしゃべり方に加え、中村さん本人のズケズケとしたしゃべり方は、知り合いの僕でも未だに慣れない。(2015年6月追加)

大阪市中央区上町1-3-9  
電話番号:06-6768-0515
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時~22時半
予算:里芋の唐揚げ・味噌パテ添え680円、かに味噌コロッケ450円
アクセス:地下鉄長堀鶴見緑地線・玉造駅1番出口を出て、長堀通を進む。「開成教育セミナー」、「タワーパーク玉造」を過ぎ、「空堀町交差点」を右折する。右に「大阪女学院大学・短期大学」を見ながら進み、ファミリーマートを過ぎた次の交差点を右折するとすぐ右側にある。玉造駅から徒歩7分
最寄りのランドマーク:空堀交差点、大阪女学院大学・短期大学
お勧めポイント:日本酒好きなら一度は訪れたい超人気居酒屋

外観は蔵のような感じ

入口側にあるカウンター席

奥の左側にあるテーブル席

奥の右側にある掘りごたつの個室

本日のメニュー1

本日のメニュー2

本日のメニュー3

日本酒メニュー1

日本酒メニュー2

大阪らしい「水茄子のうま煮(500円)」は旨し!

刺身の盛り合わせ

小ぶりな「明石産・子だこのブツ切り」は旨みが凝縮していて適度な歯ごたえが何ともいい

「山口産の活ふぐ」

「富山産白エビ」

「真鰯」

「明石産の活あま鰈」

「剣先イカと鰹」

「淡路島産の赤ウニ」は海苔で巻いていただく

「三陸産の蒸しあわび・肝添え」

「かに味噌コロッケ(1個450円)」は濃厚

「真いわしサラダ・いしるソースで(1450円)」

「鮎と冬瓜のサラダ・蓼ソースで(1680円)」

「松茸と鱧のスープ(2500円)」

「里芋の唐揚げ・味噌パテ添え(680円)」

「比内地鶏もも肉スペシャルサラダ(2200円)」

「つくね焼き(880円)」

「坊ちゃん南京・牛すじ味噌煮(1080円)」

北区

酒や肴 よしむら

 天神橋1丁目商店街の近くにある人気の日本酒居酒屋。店内はカウンター僅か9席だけの狭い店だ。雰囲気だけならB級居酒屋のようだが、日本酒も料理も美味しい名店なのである。BGMには居酒屋なのに、何故かアコースティックギターの音楽がかかっている。
 壁に掲げられたホワイトボードには冷酒のメニューがあり、この他にも別な冷酒メニューがある。さらに、燗酒専用のメニューもあり、温度を測ったり、ものによっては水割りするなど、京都の 「魚とお酒 ごとし(→ 京都グルメバイブル・居酒屋の頁を参照)」 と同じくらい燗酒には並々ならぬこだわりが感じられる。日本酒は純米酒が中心で、プレミアム的なお酒は置いておらず、まさに玄人好み店だ。中には聞いたことがないような小さな酒蔵のお酒もかなりあった。あくまでも日本酒居酒屋なので、焼酎は「佐藤・黒」くらいしかない。
 まずは生ビール(プレミアムモルツ)とウーロン茶を注文。すぐに突き出しの「小松菜と原木なめこのお浸し(蕎麦の実と菊が入っている)」が出て来たが、良い店というのは突き出しからして美味しいものだ。食事のメニューを見ると、素材の産地が表示されたメニューがずらりと並ぶ。この店のお勧めはほぼ全てと言っても良いくらいレベルが高いが、特に刺身や炭火焼きがいい。明石産「さわら昆布締め」は、ネットリとしていて昆布による重層感を味わえる。醤油よりも塩でいただく方が、それが強く感じられた。そして、最後を締めるのはもちろん名物の「サバサンド」だ。極薄の食パンをしっかりとトーストしているので食感が良く、シソと鯖のきづしのサッパリ感が最後の締めにはピッタリ。
 ちなみに、全て店主一人で作っているので、混んでくると料理が出てくるのが遅くなるが、それを差し引いてもお釣りが来るくらいの美味しい日本酒と料理が味わえる。(2016年2月追加)

大阪市北区天神橋1-12-22  
電話番号:06-6353-4460
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時~23時
予算:さわら昆布締め1280円、サバサンド780円
アクセス:地下鉄堺筋線・南森町駅4−B出口を出て右へ。「天神橋2丁目商店街」から「天神橋1丁目商店街(天神橋一番街)」へ出ると、たこ焼きの「じゃんぼ総本店」が見えるので、更に進むと右側にある。南森町駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:天神橋1丁目商店街(天神橋一番街)、じゃんぼ総本店
お勧めポイント:天神橋1丁目商店街近くにあるトップレベルの日本酒居酒屋

「天神橋1丁目」のアーケードがなくなる交差点に・・・「じゃんぼ総本店」があります。ここを越えて進むと・・・ココです店内はカウンター席のみで狭いホワイトボードには冷酒のメニューが燗酒のメニューもさらに別な冷酒のメニューが素材の産地が表示された本日のメニュー突き出しは「小松菜と原木なめこのお浸し」。上にのっている紫色のものは青森でおなじみの「もって菊」和歌山産の鯖を使った「鯖きずし」左が通常のきずし、右が炙ったきずし福島の「末廣・亀の尾 純米大吟醸」は柔らかくシルキーで、トップレベルの美味しさだった明石産「さわら昆布締め」愛媛産「白甘鯛の腹身の炭焼き」長崎産「煮穴子」愛媛産「熟成きじ肉の炭火焼き」は、品のある旨みを感じる名物の「サバサンド」は旨い

お料理 宮本

 「天神橋筋2」商店街近くにある2016年ミシュランガイド2つ星の日本料理店。マンションの1階にある店舗は、数寄屋建築の匠による内装らしい。靴を脱いで框を上がると、落ち着きのある掘りごたつ風のカウンター席が8つある。
 まずは吉兆系のように、「おしるし」の日本酒からスタート。日本酒は「出雲富士」や「黒龍」、「新政」などいろいろとあり、セレクトもいい。特に今回飲んで良かったのは、静岡の「開運 大吟醸 波瀬正吉」であった。
 料理はどれもビジュアル的な演出が控えめの実直な料理である。それは、素材の魅力をストレートに引き出したシンプルな料理が中心だ。今回いただいた中で特に良かったのは、「スッポンの茶碗蒸し」や「雲子(真鱈の白子)のご飯」、お椀の「セコ蟹(松葉ガニのメス)の真丈」など。また、終盤のタイミングで出された酒肴の盛り合わせはとても意外で、酒飲みにとっては嬉しいかぎり。
 店主の人柄も申し分なく、女将のサービスもキビキビとしていていい。値段を考えれば、雰囲気や料理、どれをとってもコスパが最高の店である。(2016年2月追加)

大阪市北区東天満2-10-28 フローライト南森町1階  
電話番号:06-6809-6990(完全予約制)
定休日:水曜
営業時間:18時~20時半
予算:おまかせコース12000円
アクセス:地下鉄堺筋線、谷町線・南森町駅3番出口を出て左へ。左折して天神橋筋商店街2を進み、「スギ薬局」を過ぎた一つ目の交差点を右折する。1つ目の交差点(代々木アニメーション学院)を過ぎると右側に茶色いマンションが見えるので、その1階。南森駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:天神橋筋商店街2、代々木アニメーション学院大阪校
お勧めポイント:まるで京都で食べているような日本料理店

地下鉄の出口を出て、「天神橋筋2」商店街を進みます地下鉄の出口を出て、「天神橋筋2」商店街を進みますこのマンションの1階です近くで見ると、数寄屋造りの家屋の玄関のようですカウンター席のみの店ですまず出てきたのは「スッポンの茶碗蒸し」蓋を開けるとこんな感じです。とても味わい深い旨みを感じる「リンゴのおろしを使った酢の物」日本酒は錫製の徳利で出されますお椀は「セコ蟹(松葉ガニのメス)の真丈」は、出汁の余韻が長いお造りは「ヨコワ(本マグロの幼魚)」と「剣先イカ、ヒラメ」焼き物の「サワラの塩焼き」は、今回の中で唯一火が通り過ぎでイマイチだったこの「柚子釜」みたいなものは「雲子(真鱈の白子)のご飯」4種の酒肴「生ウニ」、「甘エビの塩辛」、「ほうれん草の干し豆腐和え」「熱燗ナマコ」は柔らか煮物は「鯛の蕪蒸し」一人飯でも土鍋で炊かれたご飯が・・・名物の焼きたて熱々の「厚焼き玉子」と白飯、味噌汁、香の物厚焼き玉子はトロトロ醤油をかけていただく「ナメコの味噌汁」は山椒が香る水菓子は「季節のフルーツの白ワインジュレがけ」薄茶と女将が作っているという「わらび餅」

移転 纐纈(こうけつ)

 北新地のビルの4階にある人気の日本料理店。スナックから漏れるカラオケ音が響きわたる廊下を歩いていると、何の店か?と思うような白い暖簾が掛かっている。この環境ではミシュランの星の獲得は無理かな、と思いつつもドアを開けて入店。果たして、店内はスナックくらいの広さの店だった。左側にカウンター席があり、右にテーブル席の個室がある。高級感こそないが、新しく清潔感が漂う。この広さで料理人2名、サービス2名でやっているので、全てのテンポがいい。店主は名店として名高い「島之内 一陽(今回は掲載していない)」から独立したという若き料理人である。店主はワインや日本酒に造詣が深いらしく、常連客は店主と語りながらワインを飲んでいた。
 この店の料理はとにかく味にキレがあり、どれも外れなく美味しい。特に、「ナメコと車エビ、ウニの柚子釜」と「藁で炙った明石のサワラ」は、このコースで最高の逸品だった。最後のご飯は「鉄火丼」と「ハマグリの炊き込みご飯」、「蕎麦」の3つの中から1つをチョイスできるが、量少なめで2つ食べたいという僕の我が儘にも応じてくれた。
 ちなみに、キャパの小さな人気店なので、早めの予約は必須である。しかし、夜遅くまで営業しているので、当日でも2回転目以降の遅い時間帯なら入れる可能性があるかも。また、時々うるさいほどのカラオケ音が鳴り響くため、接待などの重要な会食や外国人客などにはお勧めできないのでご注意を。(2016年2月追加)

大阪市北区堂島1-5-35 堂島レジャービル4階  
電話番号:06-6147-9876
定休日:日曜
営業時間:17時~24時
予算:おまかせコース13000円前後(季節や入荷する素材によって変動する)
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C72番出口から出て左へ。「堂島アバンザ」の角(ホテル・エルセラーン前)を左折すると右側にある。JR東西線・北新地駅、地下鉄四つ橋線・西梅田駅から徒歩2分

一見すると近代的なビルの中にあります一見すると近代的なビルの中にあります有名ワインショップ「やまや」の隣です中はカラオケスナックの多い古いビル異質なこの店だけ周囲から浮いて見えます店内はカウンター席のみで狭い日本酒のセレクトはいい徳利は錫製の燗容器最初の「ナメコと車エビ、ウニの柚子釜」は、素材のメリハリがある温かい料理だった続いて出された「藁で炙った明石のサワラ」は、このコースで最高の逸品だった「モロコの酢の物」は大根おろしと共にいただく碗ものは「五島列島のクエと黒豆団子」お造りは「五島列島産の本マグロとクエ、富山産のサヨリ」焼き物は「ブリの浸け焼きとフグの白子」は美味しい煮物の「フグの白菜巻」には煎りゴマがかかっている「赤貝のハマグリソース」だけは火が通り過ぎていてダメだった「焼きタラバガニの生クチコのせ」「山形牛のローストビーフ」は最高レベルの美味しさ粒コショウがかかっていた「鉄火丼」とアサリの味噌汁「アサリの炊き込みご飯」「豆腐のアイスクリーム・冷凍イチゴの粉末かけ」

さか本

 ミシュランガイド1つ星を獲得した北新地の板前割烹。店内は正面にカウンター席があり、左側にはテーブル席、そして奥には半個室がある。予め言っておくが、店の雰囲気からは全く高級感を感じさせない店である。しかしながら、大阪の板前割烹らしく実に活気に溢れる良い店だ。
 カウンター席を見渡してみると、接待や同伴出勤と思しき客が多い。まるで、巻物のように長く見事なアラカルトメニューも、大阪の板前割烹らしくていい。このためか、ほとんどの常連客はやはりアラカルトで注文していた。初めてとなる今回はもちろん僕もアラカルトで注文したが、お品書きには値段が書いていないので、ちょっと心配な方はコースで頼んだ方が良いかも。
 アラカルトメニューでは、「蓮根饅頭」や「造りの盛り合わせ」、「かぶら汁」、「ぬた和え」、「合鴨と新じゃがいもの煮物」、「ビーフカツ」などが人気らしい。店主の的確な指示のもと、料理はテンポ良く次々と出される。今回いただいた料理の揚げ物以外は、どれも外れのないレベルの高い料理であった。コスパこそそれほど良くないものの、大阪板前割烹の醍醐味を味わえる魅力的な店である。(2016年2月追加) 

大阪市北区曽根崎新地1-1-12 GOTS北新地6号館1階  
電話番号:06-6348-1588
定休日:日曜・祝日
営業時間:【平日】17時半~翌2時、【土曜】17時半~23時
予算:コース10000円、12000円(アラカルトなら15000円くらい)
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C72番出口(堂島アバンザ)から出て右へ。すぐに「サンマルクカフェ」の角を右折し、2つ目の交差点を過ぎ、「印刷専科 カミヤ」、酒屋「BiG」を過ぎたら左側にある(「OCEANビルディング」の向かいにあるビル)。西梅田駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:堂島アバンザ
お勧めポイント:大阪らしい活気溢れる板前割烹

目立つこのビルの向かいのビルです目立つこのビルの向かいのビルですこのビルの1階です庶民的な割烹といったかんじの雰囲気アラカルトメニューは巻物のように長いアラカルトメニュー1アラカルトメニュー2アラカルトメニュー3アラカルトメニュー4アラカルトメニュー5アラカルトメニュー6・・・こんなにあります突き出し生ビールは陶器で出された「鯛の造り」は明石鯛の弾力が最高にいい「オコゼの薄造り」はイマイチ「鯨舌(サエズリ)と中国菜(青梗菜)の煮もの」は・・・汁がメインのこんな感じです。鯨の旨みが凝縮されていて美味しい「甘鯛の塩焼き」甘鯛の入った「かぶら汁」は、すり流しのようで美味しい最後まで「ビーフカツ」にしようか迷って注文した「鯛クリームコロッケ」はイマイチだった。やはり「ビーフカツ」にすれば良かった「穴子ねぎ巻揚げ」もイマイチで、ポン酢には合わない気がした「ぬた和え」は、細切りの茹でたイカとネギのシャキシャキした食感が絶妙に合う。お勧め!このビルの1階です庶民的な割烹といったかんじの雰囲気アラカルトメニューは巻物のように長いアラカルトメニュー1アラカルトメニュー2アラカルトメニュー3アラカルトメニュー4アラカルトメニュー5アラカルトメニュー6・・・こんなにあります突き出し生ビールは陶器で出された「鯛の造り」は明石鯛の弾力が最高にいい「オコゼの薄造り」はイマイチ「鯨舌(サエズリ)と中国菜(青梗菜)の煮もの」は・・・汁がメインのこんな感じです。鯨の旨みが凝縮されていて美味しい「甘鯛の塩焼き」甘鯛の入った「かぶら汁」は、すり流しのようで美味しい最後まで「ビーフカツ」にしようか迷って注文した「鯛クリームコロッケ」はイマイチだった。やはり「ビーフカツ」にすれば良かった「穴子ねぎ巻揚げ」もイマイチで、ポン酢には合わない気がした「ぬた和え」は、細切りの茹でたイカとネギのシャキシャキした食感が絶妙に合う。お勧め!

北新地 弧柳

 2016年のミシュランガイドで3つ星を獲得した日本料理店。北新地のビルの1階にあり、店内には不規則な形状をしたカウンター席しかない。12席のみの狭い店であるにもかかわらず、この広さと雰囲気で3つ星を獲得したということは、ミシュランの評価基準が変わったのであろうか。
 メニューは昼も夜も季節のおまかせコース1コースのみで、北新地とは思えないくらい良心的な価格である。素材や塩加減、火の通し方とも良かったが、料理の中にはいじりすぎて、せっかくの素材の味を引き出せていないものもあった。その一方で、刺身の盛り合わせは最高レベルの出来で、特に「炙りサワラの生カラスミがけ」は、常識を超えた美味しさだった。
 日本酒や焼酎のセレクトはまあまあで、ワインも結構ある。シュランガイドの評価の高い超人気の店なので、予約は早めに取ることをお勧めしたい。ちなみに、夜の営業は基本的に2回転なので、遅い時間帯であれば空き待ちのオンコールにすれば入れる可能性があるかも。(2016年2月追加)
http://www.koryu.net

大阪市北区堂島1-5-1 エスパス北新地23 1階  
定休日:日曜・祝日
電話番号:06-6347-5660
営業時間:【月曜】17時半~22時半、【火曜~土曜】12時~13時(2日前からの完全予約制)、17時半~22時半
予算:季節のおまかせコース12000円
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C92番出口から出て左へ。「みずほ銀行」の角を左折して進むと、一つ目の交差点の左角にある。JR東西線・北新地駅、地下鉄四つ橋線・西梅田駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:みずほ銀行堂島支店
お勧めポイント:ミシュラン3つ星の超人気の日本料理店

このビルの1階ですこのビルの1階ですこのビルの1階です店内には真ん中が凸になったカウンター席しかない甘鯛のキノコあんかけ(海老芋や湯葉も入っている)柿と野菜のサッパリとした何か?忘れました刺身の盛り合わせが最高に美味しかった「大間の本マグロの赤身と醤油漬けの黄身」もマグロの香りを最大限に味わえる感動の品これが本日最も美味しかった「炙りサワラの生カラスミがけ」。これまで食べたサワラの中で最高の出来の至高の逸品カワハギの肝合えだったような気がする薄切りにされた真鯛とイカ(食べてしまった)醤油か煎り酒を浸けて食べる頼んだ日本酒はガラスの徳利で供されるお椀は伊勢エビコウバコガニに甘い柑橘系ジュレをかけたもので、コウバコガニの味が消されてカニの香りがしない。カニはシンプルな調理法の方が引き立つ焼き物は「カラスミのカマス巻」姫ニンジンと銀杏揚げ物が添えられている雲子(真鱈の白子)トロロ宮崎牛のステーキ・クルミソース最後はお粥と香の物、ほうじ茶フルーツほおずき、ココナッツ・マンゴーシャーベット、ラフランスのコンポートなどの盛り合わせ

老松 喜多川

 北新地からほど近い西天満にある人気の日本料理店。店主の喜多川さんは、京都 「祇園さヽ木(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 の出身。店内は手前に6名までのテーブル個室あり、正面奥にはカウンター席がある。
 喜多川さんは日本酒に造詣が深いため、この店の日本酒は充実している。「十四代」や「黒龍」などのいろいろな美味しい酒があるが、滋賀県の「松の司」と「七本槍」が特にいい。また、料理は「祇園さヽ木」とは異なり、派手なパフォーマンスなどは一切ないが、この日の「セコ蟹(松葉ガニのメス)の茶碗蒸し」や「ツキノワグマの小鍋」、「ノドグロの味噌漬け」などは、素材の持ち味を生かしながらも実にインパクトのある素晴らしい料理であった。
 ちなみに、この店では合計金額が5万円以上にならなければクレジットカードが使えないのでご注意を。(2015年12月追加)

大阪市北区西天満4-1-11 昭栄ビル南館1階  
電話番号:06-6361-6411
定休日:不定休
営業時間:18時~21時
予算:15000円(松葉ガニのシーズンは1000円~2000円高くなる)
アクセス:地下鉄四つ橋線・肥後橋駅1—A出口を出て、「フェスティバルホール」を過ぎ、「渡辺橋」を渡り、「渡辺橋南詰」交差点を右折する。堂島川に沿って「ANAクラウンプラザホテル」、「新ダイビル」を過ぎ、さらに「大江橋北詰」交差点を過ぎると「大阪地方裁判所」が見えるので、その手前を左折する。「大阪地方裁判所」に沿って進み、さらに次の交差点を右折して「大阪地方裁判所」に沿って進む。2つ目のT字交差点を左折するとすぐ右側にある。肥後橋駅より徒歩12分
最寄りのランドマーク:フェスティバルホール、ANAクラウンプラザホテル、大阪地方裁判所
お勧めポイント:「祇園さヽ木」出身の店主が作るインパクトのある料理

このビルの1階です。ここです暖簾をくぐると、このような細長い通路がカウンター席(他のお客さんがいたので、これ以上撮れず) 滋賀県の「松の司・大吟醸」。どっしりとしたアミノ酸を感じたので純米大吟醸かと思ったら、意外や、アルコール添加の大吟醸だった旬を迎えた「セコ蟹(松葉ガニのメス)の茶碗蒸し」。1匹まるごと入っているのでは?と思うくらい内子や蟹の身が入っていて、凝縮された松葉ガニの旨みが口の中に充満。ちなみに、上にのっている大きめの脚の身だけはオスのものオレンジ色のものが内子上の具材をどけると茶碗蒸しが見える「藁でいぶした鯖の酢の物」。大根おろしとリンゴがかかっているお椀は、先ほど茶碗蒸しで登場した「松葉ガニのオスの蟹真丈(魚のすり身に入れた蟹の身)と海老芋のお椀」刺身は「函館産のムラサキウニと氷見の寒ブリ」とシンプル。寒ブリは辛み大根でいただく「車エビのジュレがけにキャビアを添えて」「本マグロの漬け」。料理の途中で寿司が出るのは「祇園さヽ木」流「ノドグロの味噌漬け」。右の天ぷらは、下仁田ネギだったような気がする先ほど出てきた車エビの頭が素揚げにして出てきたグツグツと沸騰して出てきたのは「ツキノワグマの小鍋」。イベリコ豚の脂のような独特の甘い美味しさほとんどが脂身。熊は赤身でなく脂身が美味しい一人飯だったが、ご飯を炊いてくれた。この日のご飯は「琵琶湖産稚鮎の炊き込みご飯」。ほんのりととした苦みがあり、生シラスご飯のようだ盛りつけたところ。残ったご飯はおにぎりにして持ち帰り水菓子は抹茶アイスとイチゴ

大安(だいやす)西天満本店

 北新地にある立ち飲み居酒屋。1階は立ち飲みエリアであるが、2階は宴会用の座敷があり、2~25名で利用できる。宴会向けのコースでは、ボタン(猪)鍋やスッポン鍋、クエ鍋など、いろいろな鍋のコースを格安で食べることができる。 
 1階の扉を開けると、コの字型カウンターがあり、中の調理場が見えるオープンキッチンスタイルである。メニューを見ると、立ち飲み居酒屋にしては酒の品揃えが比較的いい。ビールはエビスやギネスに加え、赤星ことサッポロラガーも揃えている。日本酒は福岡の「繁升」で、この他に月替わりの地酒が3種類あった。
 フードメニューは、和だけでなく「和風ローストビーフ」や「チーズオムレツ・トマトソース」などの洋のメニューもあってとても魅力的。どの料理にも言えるのは、とにかく立ち飲み居酒屋とは思えないほど素材が厳選されているということ。なので、刺身などは特に良く、「長崎五島産・天然クエ」はコリコリと脂が乗って最高だった。刺身に添えられる本ワサビや生姜なども、出す前にその都度擦ってから供されるというまさに割烹レベルであった。「かつおのわら焼きタタキ」は厚みがあり、ニンニクスライスが付いた高知スタイルであった。人気の「トロ鉄火(巻)」もトロッとしており、「伊勢赤鶏の塩焼き」はジューシーで良かった。「四国産の鰻」は生の状態から焼き上げられ、「蒲焼き」はタレが甘めなので「白焼き」の方がお勧めである。「白エビと三ツ葉のかき揚げ」は」カリッと揚がって香り高く、京都や関西で見かける「さばきずし」も、しっかりと締めている割には酢加減が丁度良く美味しかった。メニューには載っていないが、この店では「鯨ベーコン」を炙って出してくれるらしい。
 この店で食べていると、店主・島田さんがいた頃の立ち飲み居酒屋 「銀座 しまだ(→ 銀座グルメバイブル・居酒屋の頁を参照)」 を訪れた時を彷彿させるワクワク感がある。雰囲気だけは安っぽいが、実に大阪らしくコスパに優れた至高の立ち飲み居酒屋である。ちなみに、普段は立ち飲みであるが、空いている土曜日には椅子が用意しているらしい。また、JR天満駅近くにも支店があるが、こちらは狭いのでこの本店の方がお勧めである。(2015年5月追加)

大阪市北区西天満6-8-11  
電話番号:06-6365-8567
定休日:日曜
営業時間:17時~23時(16時くらいには開いているらしいので、電話してみよう)
予算:鯨ベーコン600円、トロ鉄火600円、かつおのわら焼きタタキ500円、長崎五島産・天然クエ1000円
アクセス:JR東西線・北新地駅の出入口1番を出て右へ進む。「大和証券・大阪支店」と歩道橋を過ぎ、更に「ザ・フェニックスホール」と歩道橋を過ぎる。「尼崎信用金庫」を過ぎ、次の「デイリーヤマザキ」の信号を左折する。「ファミリーマート」と「三菱東京UFJ銀行」の通りを進むと右手前角にある。北新地駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:三菱東京UFJ銀行・梅田新道支店
お勧めポイント:コスパに優れた至高の立ち飲み居酒屋

立ち飲みエリアです。カウンター席の中で調理するオープンキッチンスタイルです

今月の日本酒

焼酎・佐藤の黒も格安

泡盛もあります

本日のフードメニューはこんなにもあります

まずはエビスの生で

「長崎五島産・天然クエ」は5切れで1000円

「かつおのわら焼きタタキ」は高知スタイル(500円)

「トロ鉄火(600円)」は脂が乗って最高!

京都や関西で見かける「さばきずし」も、しっかりと締めている割には酢加減が丁度いい 

「津居山港・セコガニ(松葉ガニのメス)」は内子がタップリ

冷やの日本酒はお猪口とアルミカップで供される

「焼き松茸」はこれで700円と格安

「白エビと三ツ葉のかき揚げ」もこれで400円とは・・・

「伊勢赤鶏の塩焼き(600円)」はカリッととてもジューシー

「四国産の鰻」は生の状態から焼き上げられ、左の「蒲焼き」はタレが甘めなので、右の「白焼き」の方がお勧め

福島区

多幸屋

 福島にあるたこ焼きが食べられるB級海鮮居酒屋。店の外ではたこ焼きが焼かれ、テイクアウトもできる。入口を入って右側には、鉄板のあるオープンキッチンのカウンター席があり、奥にはテーブル席がある。店はB級店らしくチープな雰囲気であるが、これがまたこの店の味わいとなっている。
 この店のメニューは、B級居酒屋とは思えないくらい本格的割烹料理から大阪らしい鉄板焼きのメニューまで、さらには定番のたこ焼きメニューや様々なタコ料理までバラエティに富んでいる。「たこ焼き」は、「素焼き」、「ソース」、「ドロソース」、「チリソース」、「梅ソース」、「醤油」、「甘口醤油」、「塩」、「カレー塩」、「抹茶塩」、「ポン酢」、「明太マヨ」のような様々な味のバリエーションに加え、ネギやチーズ、お出汁などのトッピングもある。さらに、「葱ぶっかけ」や「とろとろチーズかけ」、「みぞれあんかけ」、「たこ焼きグラタン」などの創作たこ焼きメニューもある。日本酒などのお酒も意外と充実していて価格設定も安い。居酒屋でありながら本格的なたこ焼きが深夜まで食べられるとは、さすが「くいだおれの街・大阪」の懐は広いと感じた。(2016年2月追加)

大阪市福島区福島2-10-23  
電話番号:06-6136-3108
定休日:不定休
営業時間:【月曜~土曜】17時~24時、【日曜】11時半~23時
予算:たこ焼き(6個)350円、佐賀牛炙り700円
アクセス:JR環状線・福島駅を出て右へ。駅前通(なにわ筋)を進み、次の「浄正橋」交差点を渡ってすぐ右折。次のJR東西線・新福島駅2番出口前T字路を左折するとすぐ右側。JR福島駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:JR福島駅、浄正橋交差点、JR東西線・新福島駅2番出口
お勧めポイント:深夜まで本格的なたこ焼きが食べられるB級居酒屋

店舗の外でたこ焼きを販売しているこの店が、何と居酒屋でもあるのだたこ焼きの味のバリエーションはいろいろとあるたこ焼き店の横に入口が・・・入口横には「中央市場直送」の文字がさらにその下には、いろいろな魚とその産地が表示されている入口を入って右側には、鉄板のあるオープンキッチンのカウンター席が奥にはテーブル席がある。店はB級店らしくチープな感じがするが、これがまたこの店の味わいとなる本日のおすすめメニューを見ると、B級店とは思えないくらい本格的なもの<さらに、「たこ焼き」メニューもいろいろあるimg src=”images/takoya/takoya10_585.jpg”> 「たこ焼き」以外に、「創作たこ焼き」や大阪らしい「鉄板焼き」のメニューもいろいろあるその他のメニューも充実している日本酒も大吟醸や吟醸もある。特に福井の「梵 ゴールド大吟醸」が1合780円は安い!ドリンクメニューまずは生ビールと「梵 ゴールド大吟醸」を半合を注文タコ料理もいろいろあるこの時期はまだ夏だったので、まずは「水茄子の浅漬け」を注文「クエの薄造り」は980円「たこ焼き(6個)」まずはソースマヨネーズでいただく次は醤油マヨネーズでいただく結論はシンプルな醤油が一番美味しかった「明石蛸炙りポン酢」はイマイチ意外と言っては失礼かもしれないが、この「甘鯛の蕪蒸し」が一番美味しかった

楽心

 2016年のミシュランガイドで1つ星を獲得し、今、福島エリアで最も予約のとりにくい日本料理店である。民家をリノベーションした店内は、手前に6名までの個室があり、正面奥に坪庭の見える白木のカウンター席がある。シックな店内は京都の隠れ家的な日本料理店のような佇まいで、とてもいい。店主は未だ若いが、若くして有名店の店主になるというこの流れは、京都の日本料理店でも東京の寿司店でも同様で、最近の日本のトレンドのようである。
 料理はどれも良かったが、塩味や素材の組み合わせなども含めて、全体的に味の安定感に欠けるような気がする。最も良かったのはクエとムカゴを使ったお椀で、素材の香りを感じ、深みのある素晴らしい出汁だった。
 ちなみに、夜はオンコールで2回転目の客も入れているようだ。また、サービスを担当すると女将さんは、ホスピタリティがあってとてもいい。(2016年2月追加)

大阪市福島区福島1-6-14  
電話番号:06-6451-2323
定休日:不定休
営業時間:11時半~13時半(要予約)、17時半~21時
予算:【昼】5000円、【夜】14000円
アクセス:JR環状線・福島駅を出て右へ。「ホテル阪神」側の駅前通(なにわ筋)を進み、次の「浄正橋」交差点を「mini・mini」側へ渡る。渡ったら左へ進み、最初の小路を右折すると左側にある。JR福島駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:JR福島駅、ホテル阪神、浄正橋交差点
お勧めポイント:今、福島エリアで最も予約のとりにくい人気の日本料理店

正面奥のカウンター席の後ろの障子を開けると・・・ガラス越しに、コンクリートの打ちっ放しの壁で囲まれたモダンな坪庭が見える。モノトーンと緑のコントラストが素敵だ日本酒を注文すると素敵な徳利とお猪口が出てきたまずは茶懐石風にご飯からスタートお造りの「藁で炙ったサワラのジュレがけ」はとても美味しい「クエとムカゴのお椀」は最高に美味しかった「八寸」。この長い容器(奥は蓋)にいろいと入っていたが、気づいたときには半分以上食べ終えていた揚げ物は「鮎のフライ」焼き物は「海老と湯葉と何か忘れた」デザートは何と「リンゴとサツマイモの春巻き」。これで最後を締めるのは脂っこくて微妙だ

和酒 吟蔵

 福島エリアにある日本酒居酒屋。この店は大阪市内にいくつもの居酒屋を展開しているグループの店である。1階は全てカウンター席となっており、テーブル席の2階は20名以上の宴会ができるスペースがあるという。
 この店の素晴らしいところは、とにかく日本酒の種類が多いこと。福島県の「飛露喜」や三重県の「而今」など、最近人気上昇中の日本酒はだいたい揃っている。しかしながら、そのほとんどが純米酒であり、良くても吟醸止まりである。特に燗酒にはこだわっているようで、容器に錫製のものを使用し、燗をする温度も細かく分かれている。
 料理は平均点レベルくらいのものを出すが、刺身に関しては九州の玄界灘で獲れた魚を使用しているため、鮮度抜群である。
 ちなみに、この店はコスパが良いが、客は喫煙率が高いのが難点である。(2016年1月追加)
http://r.gnavi.co.jp/kbd7800/

大阪市福島区福島1-6-14  
電話番号:050-5589-6214
定休日:無休
営業時間:【月曜~金曜】17時~22時半、【土日・祝日】15時~23時
予算:おばんざい盛り(5種)980円、コース3000円~4000円(プラス1500円で飲み放題、プラス3000円で日本酒全種飲み放題)
アクセス:JR環状線・福島駅を出て右へ。「ホテル阪神」側の駅前通(なにわ筋)を進み、次の「浄正橋」交差点を「mini・mini」側へ渡る。渡ったら左へ進み、最初の小路を右折すると左側にある。JR福島駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:JR福島駅、ホテル阪神、浄正橋交差点
お勧めポイント:福島エリアで日本酒が充実している居酒屋といえばココ

店内は1階が全てカウンター席となっています日本酒のメニューはこのようなデータ表なメニューが何頁もあります僕が好きな而今もありましたグラスは何と居酒屋では珍しい切子ガラスのグラスです全国的に人気の福島県の「飛露喜」車麩の塩麹チャンプル真鯛の刺身自家製厚切りベーコン黒毛和牛バラ肉と大根の旨煮

ぽんしゅや三徳六味

 福島エリアにある立ち飲み日本酒居酒屋。「36」という看板と真っ白な外観からは何の店なのかは全く想像がつかない。店内に入ると日本酒居酒屋とは思えないくらいモダンなインテリア。天井が高く、オーセンティックバーといっても良いくらいセンスがいい。
 メニューを見ると、基本的に純米酒のみで全種均一料金なため、高級な日本酒こそないもののセレクトは非常にいい。紅葉マークは季節限定で、温泉マークは燗酒に適しているといった初心者向けの表示もとても親切。この他にメニューに掲示していない酒もあるという。お酒を提供するグラスは錫で、食事メニューの値段設定も安くていい。しかもただ安いだけではなく、使っている料理の素材にもこだわりが感じられる。最近よくある、雰囲気だけの立ち飲み店とは明らかに酒や料理の内容が異なるのである。例えば、「ポテサラ(ポテトサラダ)」はジャガイモの香りがするし、「胡麻さば」は福岡で食べるよりも新鮮で美味しいのだ。
 酒が良く、アテも美味しい、その上値段も安い。このような三拍子そろったこのレベルの立ち飲み居酒屋は、全国的にみてもほとんどないのではないだろうか。ちなみに、カードは使えないのでご注意を。(2016年1月追加)
http://www.zen-en.jp/ponshuya/

大阪市福島区福島1-6-11  
電話番号:06-6136-8236
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時~翌2時
予算:日本酒(グラス)590円
アクセス:JR環状線・福島駅を出て右へ。「ホテル阪神」側の駅前通(なにわ筋)を進み、次の「浄正橋」交差点を「mini・mini」側へ渡る。渡ったら左へ進み、最初の小路を右折すると左側にある。JR福島駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:JR福島駅、ホテル阪神、浄正橋交差点
お勧めポイント:福島エリアにあるコスパ抜群の立ち飲み日本酒居酒屋

「36」という看板と真っ白な外観からは何の店なのかは全く想像がつかない店内古い家屋をリノベーションしたのか、天井が高い本日の日本酒が冷蔵庫に並ぶ本日のメニューお酒の部分を拡大1お酒の部分を拡大2酒のアテを拡大1酒のアテを拡大2本日の三重県の銘酒「而今」は3種類グラスは錫製カニクリームコロッケ480円なので期待していなかったが、意外に美味しいポテサラ(ポテトサラダ)ジャガイモの風味をしっかりと引き出しているこの店オリジナルの「日本酒サングリア」は女性受けしそうな味「胡麻さば」は鯖の素材が抜群に良かったこの棒が色別均一料金の棒。この本数を数えて会計となる