2.串カツ、うなぎ

中央区

ワサビ Wasabi

 人気の創作串揚げ店である。夜の法善寺横町は、京都祇園にも似た大人の雰囲気を持つ。外国人観光客で賑わうこのエリアには多くの有名飲食店が集まっており、この店もその一角にある。焼肉店が併設された黒い建物の1階に店舗をかまえ、串揚げ店の2階は同店が経営するシャンパンバー「AWA」にリニューアルされた。店員の話によれば、ここでもシャンパンを飲みながら何種類かの串揚げをいただくことができるらしい。店内は白を基調とした明るくモダンなインテリア。席はカウンター席しかなく、席の後ろを通ってトイレへ行くにも苦労するくらいスペースが狭いのが難点だ。
 この店の串揚げは、串の種類は選べないお任せで、客がストップと言うまで出続けるシステム。「あーぼん(→ 神戸グルメバイブル・串カツの頁を参照)」「凡 北新地店(→ 大阪グルメバイブル・串カツの頁を参照)」のような、きめの細かいパン粉を使った串揚げは、とても軽くて胃にもたれない。しかし、両店に比べると全般的に火が通り過ぎている傾向がある。串揚げは素材を単純に揚げて串揚げにしているのではなく、どの素材にも一手間かけられた創作串揚げである。基本のコースには生野菜と一口白ワイン、デザートなどが含まれているが、食事メニューの「お茶漬け」や「稲庭うどん」などは別料金となる。1本1本が出てくるまで時間がかかるため、食べ終えるには軽く1時間半以上はかかる。しかし、何故か2時間以内という縛りがあるため、出てくるのが遅いだけにこの点は微妙である。また、揚げている料理人は女性で、サービススタッフの対応もなかなか良い。
 ちなみに、狭い店内は禁煙であり、クレジットカードの支払いは可能であるが、何故か時間がかかる旨が表示されていた。(2016年2月追加)
http://hozenji-wasabi.jp

大阪市中央区難波1-1-17  
電話番号:06-6212-6666
定休日:木曜
営業時間:【平日】17時半~21時半、【土日・祝日】17時~21時半
予算: 13500円~12000円(食べた本数による)
アクセス:地下鉄御堂筋線、千日前線なんば駅・14番出口を出て、千日前通を反対方向へ向かう。すぐに「金龍ラーメン」の角を右折し、心斎橋筋商店街を過ぎて「法善寺 こいさん通り」を進むと「法善寺横町」の入口へ出る。さらに進むと右側にある。なんば駅より徒歩3分
最寄りのランドマーク:金龍ラーメン、法善寺 こいさん通り
お勧めポイント:女性シェフによるアイディアに富んだ創作串揚げ

千日前通の「金龍ラーメン」の角を入る心斎橋筋商店街を過ぎ心斎橋筋商店街を過ぎ「法善寺 こいさん通り」を進むここが「法善寺横町」の入口この黒い建物ココです店内は白を基調としたモダンなインテリアメニューはお任せコースとは別料金の「お茶漬け」、「稲庭うどん」とドリンクメニュー基本セットは左からソース、ポン酢、塩(生姜塩と沖縄の塩)基本セット「生野菜」、「口直しの大根おろし」、「生野菜用の金山寺味噌」コースに含まれる大阪羽曳野市のデラウェア種を使った「一口白ワイン」「カリフラワーの温かいスープ」は美味しい「クワイの素揚げ」「吹き寄せ風のいろいろな串揚げ」キスのネギ巻き天使のエビの頭天使のエビ牡蠣マッシュルームアナゴとゴボウ醤油をかけた「湯葉豆腐」は最高に美味しい辛子蓮根子持ち昆布デザートは「アールグレイの紅茶のアイス」

本家 柴藤(しばとう)

 淀屋橋駅近くにある1713年創業の老舗鰻店。現在の当主で15代目になるという。現在の店は近代的なビルに変わり、入口には重厚な看板が掲げられている。ビルの1階には受付があり、そこでエレベーターで向かう階を指示される。2階と3階にはテーブル席があり、4階は座敷で、5階には畳椅子席がある。
 今回は2階へ案内された。夜のメニューを見ると、通常の「蒲焼き」や「白焼き」の他、大阪ならではの「大阪まむし」や名古屋風の「柴藤流おひつまぶし」、そして前日までの予約が必要な「うなぎなべ」までいろいろとある。多くの客はコースを注文してお酒を飲んでいたが、夜のコースは「うなぎ膳」コースと前日までの予約が必要な「うなぎづくし」コースがある。日本酒は石川県の「常きげん 大吟醸」や「菊姫 純米」、宮城県の「浦霞・禅 純米吟醸」などがあり、さらにワインや焼酎、ウィスキーなども数種類あった。
 初めてとなる今回は、大阪らしいネーミングである「大阪まむし」を注文。”まむし“とは関西風に焼かれた鰻をご飯の間に入れて蒸した状態にした丼のことを言う。関東で言う”中入り丼”とほぼ同じだ。「大阪まむし」は鰻の量の違いによって値段が3段階に分かれているが、今回は真ん中の「桜」をチョイス。蒲焼きは関西風の焼き方であるにもかかわらず、焦げ目がなく職人のスキルを感じさせる焼き上がりだ。しかしながら、名古屋で食べた鰻の様に皮目がしっかりカリッと焼かれていないので、多少の物足りなさは否めない。しかし、この店はタレがいい。大阪の鰻店のタレは甘めのことが多いが、この店のタレは関東風のようにスッキリとしている。さらに、「肝吸い」も上質で美味しい。
 ちなみに、カードは使えず全面禁煙であるのでご注意を。さらに、鰻がなくなり次第閉店となるので、出かける前に予め電話してから出かけたい。(2016年2月追加)
http://www.shibato.net

大阪市中央区高麗橋2-5-2  
電話番号:06-6231-4810
定休日:日曜・祝日、土曜不定休(但し6月~9月の土曜、7月の祝日は営業)
営業時間:11時~14時、17時~20時15分
予算:大阪まむし2730円、4220円、5030円
アクセス:地下鉄御堂筋線・淀屋橋駅8番出口を出て左へ。3つ目の交差点を右折すると左側にある(「三井ガーデンホテル大阪淀屋橋」の裏側)。淀屋橋駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:BRUNO不動産、三井ガーデンホテル大阪淀屋橋
お勧めポイント:関西風鰻の老舗店

石垣の壁が見えるビルの隣ですココです2階のテーブル席日本酒のメニュー今回は大阪らしい「大阪まむし」の桜を注文鰻の鍋もあります(要予約)その他の鰻メニュー真空パックも販売されていますコース料理1コース料理2日替わりの一品料理もあります注文した「大阪まむし」の桜ご飯の中からも鰻がでてくる美味しい「肝吸い」

淀川区

鰻家

 西中島南方駅の近くにある関西風鰻の店。それにしても、西中島南方駅の北側には、ステーキ・ハンバーグの「タケル」や塩ラーメンの 「らーめん 鱗 西中島店(→ 大阪府・ラーメンの頁を参照)」 など、人気の飲食店が集まっている。この店も人気店の1つで、土曜日の開店10分前に到着すると、既に店の前には行列が・・・。この日は、若い店主とそのお母さんらしき方の2人で切り盛りしていた。
 時間になると、“鰻”の字が書かれたTシャツを着た店主がのれんを掛け、横のシャッターを開けて客を店内に誘導する。客席はオープンキッチンのカウンター席のみで、奥から順々に詰めて座るのがこの店の流儀らしい。客席は僅か11席しかなく、2回転目で入る場合は、客が出たからといって勝手に席に着くのはNGで、入ってくださいと告げられるまで外で待っていなければならない。また、店内での写真撮影は禁止なため、写真がない分、文章で上手く伝えることができればと思う。
 この店の特徴は、何と言っても客の目の前で生きている鰻を捌き、捌きたてを関西風に焼いて調理すること。川崎市にある日本一の天ぷら店 「美かさ(→ 横浜グルメバイブル・天ぷらの頁を参照)」 では、同じように目の前で穴子を捌き、揚げるのを見たことがあるが、鰻店で見るのは初めてである。地下水をくみ上げているのか?カウンター左の天井からは、打たせ湯のような冷水が絶えず鰻が入った篭の中に落ちている。
 14時までのメニューは、基本的に「うな重」と「うな丼」の2つ。「うな重」には、う巻きが付いた「並」と、それにうざくが加わった「上」、さらに八幡巻きが付いた「特上」の3種類がある。また、「うな丼」も、何も付かない「うな丼」、う巻き付き、う巻きとうざく付きの3種類がある。「うな重」と「うな丼」の最大の違いは鰻の蒲焼きの量で、「うな重」では1匹、「うな丼」では半匹の鰻を使用し、並、上、特上と上がるにつれて鰻の大きさも若干大きくなるという。14時以降のメニューには鰻のコースが3種類あり、単品として「白焼き」、「コロッケ」、「湯引き」などがある。
 今回はこの店の全てを堪能できる「うな重」の「特上」をいただくことに。短冊状に切られた蒲焼きは、表面がカリッとしていて香ばしく、皮目と身の間のトロッとした脂を感じ取れるほど見事な焼き上がりである。これに対し、残念だったのはタレとご飯。タレはドロッと濃くて甘く、テーブルに置かれている蒲焼きのタレを追加する必要が全くないほど濃厚。かつて、愛知の関西風鰻の取材でサッパリとした辛口タレに慣れ親しんできた僕にとって、甘口のタレは好みに合わなかった。さらに、ご飯は艶々の銀シャリとはほど遠く、ボソッと硬めのご飯であった。ちなみに、「うざく」や「う巻き」はごく普通で、「肝吸い」はほんのりと日本酒の香りが感じられて良かった。以上より、今回は1つ星の評価なったが、甘口のタレが好きな方にとっては2つ星相当の評価となるであろう。
 ちなみに、比較的混み合う土曜の昼に行く場合は、開店10分前に並んで1回転目で入るか、2回転目が始まる11時45分くらいに行くのがお勧めだ。(2015年9月追加)

大阪市淀川区西中島4-5-22 第3新大阪ビル1階  
電話番号:06-6302-7200
定休日:日曜・祝日
営業時間:【月曜~金曜】11時~17時、【土曜】11時~19時
予算:うな重(上)3670円、うな重(特上)4860円
アクセス:地下鉄御堂筋線・西中島南方駅1番出口を出て、信号を「ファミリーマート」、そして「三菱東京USJ銀行」側へ渡る。渡って左側(線路の反対側)へ進むと2つめの「ファミリーマート」が見えるので、その角を右折する。次の角にステーキ・ハンバーグの「タケル」が見えるので、その角を左折するとすぐ左側にある。西中島南方駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:三菱東京USJ銀行、ステーキ・ハンバーグの「タケル」
お勧めポイント:客の目の前で捌かれて焼かれる関西風鰻の店

まずは、西中島南方駅1番出口へ向かいます1番出口をでると右斜め向かいに「三菱東京UFJ銀号」が見えるのでそちらへ渡りますさらに、左へ進むと(高架橋と反対側)、2つめのファミリーマートが見えるので右折しますオレンジの看板の行列ステーキ店「タケル 西中島店」が見えるので、その角を左折します開店前開店45分後

北区

凡(ぼん)北新地

 東京・銀座やフランス・パリにも支店を持つ大阪北新地にある高級串カツ店。本当にこんなビルに高級店があるの?と思わせるような古いビルの地下にある。店内は同じ北新地にある高級串カツ店 「串処 最上 北新地店(→ 大阪グルメバイブル・串カツの頁を参照)」 のような高級感漂う雰囲気。コの字型カウンター席があり、椅子の座り心地も抜群。初めに言っておくが、いつものようにコスパを考えて評価すればこの店の評価は2つ星となるが、今回 は敢えてコスパを考えないでの評価とした。というのも、現時点で大阪市内にこの店以上の美味しい串カツがないからである。つまり、大阪ナンバーワンの串カツ店である以上、3つ星の評価とせざる得ないということなのだ。 
 この店の串カツはまず素材がいい。今回食べた31種類の串カツで、エビとキスを除けばトップレベルのクオリティであった。さらに、この店の串カツは衣が薄くて軽く、油ぎれもいい。どこかで食べたような串カツだなあと思っていたら、果たして、調理長は兵庫県芦屋市の名店 「あーぼん(→ 神戸グルメバイブル・串カツの頁を参照)」 出身という。阪神の金本監督が行くことが知れ渡り、最近では全く予約が取れなくなってしまったあの「あーぼん」である。「あーぼん」と比べると価格は約2倍で、この店の方が若干だが火が入りすぎているため、同じ3つ星というのもどうかと思うかもしれないが、価格を除けばトータルな満足度は同様に高いと思う。
 この店はあらかじめコースによって本数が決められているのではなく、客がストップと言うまで出続けるシステム。通常は30種類くらい、多いときには40種類くらいは用意しているという。今回31種類食べた中で良かったのは、最初に出てきた「ズワイガニ」。よほど素材が良いのか、ほんのりとした甘みが感じられ、火の通り方もしっとりとしていて、ズワイガニ本来の美味しさを120%引き出していた。その他では、「蟹クリームコロッケ」、「イノシシ」、黒毛和牛の「シャトーブリアン」、出汁で煮ふくめた「かぶら」、「アンキモ」、「カボチャとフォアグラのコロッケ」、「生麩の肉味噌のせ」などが良かった。
 ちなみに、基本的に無休であるということは、「あーぼん」出身の調理長がいないときには2番手の方が揚げることになるため、予約の際には電話で確認した方がよいかも。それにしても、価格を考えなければ、素材やサービスも含めて完成度の高い素晴らしい串カツ店である。(2015年12月追加)

大阪市北区堂島1-3-16 堂島メリーセンタービル地下1階  
電話番号:06-6344-0400
定休日:無休(年末年始)
営業時間:18時~22時半
予算:13000円~18000円
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C72番出口から出て左へ。「堂島アバンザ」の角(ホテル・エルセラーン前)を左折して次の通りを左折すると右側(堂島アバンザの裏通)にある。JR東西線・北新地駅、地下鉄四つ橋線・西梅田駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:堂島アバンザ
お勧めポイント:「あーぼん」出身の調理長が作る高級串カツ

左の建物が堂島アバンザこのビルです古いビルの地下なので、このように寂しい感じですでも、安心してください!店内は高級感のある串カツ店ですこの釜のようなところで揚げている串カツは、右から「割り醤油」、「辛子ソース」、「ウスターソース」、そして「塩」をつけていただくまずは口直しの生野菜が出てきた。これは「梅ペースト」か3種のソースをつけていただく生ビールは陶器で出てきた。グラスの赤ワインは南仏産だったこれが今回一番美味しかった「ズワイガニの串カツ」。よほど素材が良いのか、ほんのりとした甘みが感じられ、火の通り方もしっとりとしていて、ズワイガニ本来の美味しさを120%引き出していた「カボチャとフォアグラのコロッケ」。このように縦に置かれた場合は、串の先にあるソースにつけて食べる(この場合はウスターソース)断面はこんな感じ。カボチャの甘さとフォアグラがマッチしていた黒毛和牛の「シャトーブリアン」一切れ食べるとこんな感じ食べ終えた串はここに置く肉椎茸何かの串揚げにフォアグラのソテーを載せたもの口直しの稲庭うどんは少し茹ですぎ「蟹クリームコロッケ」は最高に美味しい断面はこんな感じ西洋ネギの串カツにシャラン鴨のローストを載せたものアスパラ北海道日高産の銀鮭「銀聖」の串カツのイクラのせ何かの串揚げにパルマ産生ハムをのせたもの生アワビの串揚げ生麩の肉味噌のせお茶漬けは特に食べなくてもよい5種類あるデザートの中から、敢えて串カツ「柿」のデザートを注文。これは可もなく不可もなし

串処 最上(もがみ) 北新地店

 僕の関西串揚げ(串カツ)ナンバーワンは、芦屋の「あーぼん(→ 神戸グルメバイブル・洋食、串カツの頁を参照)」。「あーぼん」を知るまで僕が美味しいと思っていたのは、大阪北新地にあるこの店。この北新地店の他に大阪には心斎橋の本店が、そして東京には銀座店と赤坂店とがある。大阪には 「六覺燈(→ 銀座グルメバイブル・焼き鳥、串揚げの頁を参照)」というワインが充実した有名店があるが、僕は串揚げだけならこの店の方がお勧めである。今回は実に8年ぶりの訪問だったが、相変わらず店内は油臭くなく清潔感があって気持ちがいい。この店の串揚げは、全てを塩で食べられるくらい素材が良い上に、火の通し方も最高である。また、全体的に油ぎれも良く、軽めに仕上がっている。何も言わなければお任せとなり、ストップと言うまで次々と出される。かなりのハイペースで出されるので、その場合には“ゆっくりとお願いします”と告げよう。本数によって値段が決まっているが、予め本数が決まっているコースで注文すると安くなる。串揚げは塩と黒ソース、胡麻ソース、醤油だれの4種類で頂く。(2012年11月追加) 

大阪市北区曽根崎新地1-10-16 永楽ビル1階  
電話番号:06-6345-9085 
定休日:無休(年末年始も含めて) 
営業時間:11時半~23時 
予算:10本3500円、20本6350円、30本8500円、Aコース(12本)3500円、Bコース(18本)5000円 
アクセス:JR東西線・北新地駅出入り口2番を出るとすぐ目の前。スエヒロ本店の交差点手前。北新地駅より徒歩1分。 
最寄りのランドマーク:スエヒロ本店 
お勧めポイント:大阪の優良串揚げ店

浪速区

八重勝

 通天閣のお膝元の新世界は、昭和の香りが漂い、将棋と串カツで有名なエリア。中でも「八重勝」は、新世界の「じゃんじゃん横丁」にある人気の串カツ店。僕らが「じゃんじゃん横丁」にある有名串カツ店を食べ歩いた結果、この店が最も美味しいという結論に至った。この本店の向かいには支店もあるが、まずは本店前に並んで順番を待たねばならない。本店あるいは支店の席が空くと、空いた方へ店員が案内してくれるシステム。何れの店でも食べたことがあるが、本店も支店も味は変わらない。串カツ(串揚げ)店は大きく分けると、大衆店と高級店の2つに分けられる。大衆店は2度づけ禁止の共用のウスターソースで食べ、注文もアラカルトで、無料の野菜はキャベツが基本。高級店はソースも複数あり、塩やポン酢などもある。さらに、素材に手を加えた創作系串カツが多く、基本はコースで、つける塩やソースなどの調味料も指定される。さらに、無料の野菜は野菜スティックのことが多い。言うまでもないが、この店は大衆店である。
 店内は揚場を囲むようにして広いカウンター席があり、とても活気があって下町のエネルギーを感じる。まずは生ビールを注文。そして、ビールが来たら、すぐに食べたいものを注文する。一度にたくさん注文すると、一遍にどっと来てしまうので、2~3種類ずつ注文しよう。カウンターの中では、小麦粉を溶かした液体に素材をつけてパン粉をまぶし、油の中に投入する係と、揚げ具合を見計らって油の中から引き上げる係がペアで、次々とスピーディーに串カツを揚げている。この店の名物「どて焼き」は、ごく普通でそれほどお勧めではない。やはり、お勧めは串カツ。高級店に比べると、衣の付け方や火の通し方が雑と言えば雑だが、「じゃんじゃん横丁」の他店よりは遙かにいい。一押しの素材は「牛ヘレ」と「カキ」。その他のお勧めは、「エビ」や「貝柱」、「ささみ生姜」、「子持ちししゃも」、「コンニャク」、「豚ダンゴ」、「豆腐しゅうまい」など。この様な大衆店の串カツは、ウスターソースの中で2回転させるくらいタップリとつけ、滴り落ちるくらい濃めの味付けで食べた方がビールに良く合う。もしも、ソースと足したいときには、キャベツでソースをすくってかけるのがルール。(2012年12月追加)

大阪市浪速区恵美須東3−4−13  
電話番号:06-6643-6332 
定休日:木曜、第3水曜 
営業時間:10時半~21時半 
予算:牛ヘレ300円、カキ350円、貝柱300円、ささみ生姜150円、豆腐しゅうまい150円 
アクセス:環状線新今宮駅・東出口を出て、(地下鉄御堂筋線・動物園前駅5番出口を出て)正面に見える大きな建物「スパワールド」方向へ向かう。「スパワールド」を過ぎると、すぐ左に「じゃんじゃん横丁」入り口が見える。新今宮駅から徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:スパワールド世界の大温泉 
お勧めポイント:「じゃんじゃん横丁」ナンバーワンの串カツ店

福島区

ふな定 福島庵

 福島の飲み屋街にある小さな鰻店。店に近づくと、店の前に置かれた「関西焼」という看板が目に留まった。確かに、最近の大阪の現状は焼いて蒸す「江戸焼」が優勢なのである。
 店内に入ると、1階は定食屋か居酒屋のような少しチープな雰囲気。1階にはカウンター席のみであるが、2階には座敷があり、また1階の入口近くには小さな焼き台がある。外のランチタイムメニューには「うなぎ丼1500円」と あったが、あまりにも写真の鰻が貧弱だったので、今回は「上うな重」を注文。
 出てきた「上うな重」は身が厚く非常に脂がのっていた。なるほど、「関西焼」を名乗るだけあって、皮目がカリッとしていて身がプリッとした美味しい蒲焼 きだ。泥臭さもなく良質な鰻を使用している。タレはほんのりと甘いものの悪くはない。しかし、「肝吸い」はごく普通の美味しさ。(2016年2月追加)

大阪市福島区福島5丁目12-16  
電話番号:06-6453-2731
定休日:日曜
営業時間:11時~14時、17時~21時15分
予算:上うな重3050円、特上うな重3850円
アクセス:JR環状線・福島駅を出て駅前通(なにわ筋)右へ。「吉野家」、「ビックエコー」、「マクドナルド」を過ぎ、「エイブル」と「都そば」の間の小路へ右折すると左側にある。JR福島駅より徒歩3分
最寄りのランドマーク:なにわ筋、マクドナルド、エイブル
お勧めポイント:福島エリアで関西風鰻が食べられる店

ココです店の前に掲示してあった「関西焼」の表示ランチメニューメインメニュー1階のカウンター席紫色のカーテンの奥にある入口横の焼きスペース「上うな重」身が厚くプリッとした美味しい蒲焼肝吸い