5.フレンチ

中央区

ル・カネトン Le Caneton

 谷町六丁目駅にほど近い鴨料理が有名なフレンチ店。店舗は2階建ての小さな一軒家で、1階にカウンター席があり、2階にテーブル席がある。さらに、地下にはワインセラーもある。
 この店の料理はどれも塩味にブレがなくて美味しい。しかも、コスパ抜群で、とりわけランチは3500円とお値打ち。ランチはプラス1000円でメインを鴨料理に変更ができる。この日の鴨はフランス産シャラン鴨だったが、とてもジューシーで味わい深く、トリュフソースともベストマッチであった。また、添えられている野菜の火の通し方も良く、素材の組み合わせも含めてどれも素材が生かされていた。
 ちなみに、小さな店なので各階にはサービスの方が一人しかいないが、対応は淀みなくて良かった。(2015年12月追加)
http://www.le-caneton.com

大阪市中央区上本町西2-6-23  
電話番号:06-6761-1717
定休日:月曜(不定休あるのでホームページで要確認)
営業時間:11時半~14時、18時~22時
予算:【ランチ】3500円(プラス1000円で鴨肉に変更可能)、【ディナー】4000円、7000円(7000円のコースは鴨肉料理あり)
アクセス:地下鉄谷町線、長堀鶴見緑地線・谷町六丁目駅3番出口を出て、すぐに左の交差点を左折した突き当たりの店。谷町六丁目駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:谷町六丁目駅3番出口
お勧めポイント:鴨料理が美味しいフレンチ店

谷町六丁目駅3番出口を出てすぐに左の交差点を左折した様子。突き当たりの白い店がこの店ここです1階のカウンター席2階のテーブル席本日は500円増しの特別メニューだった「蝦夷ジカのパテのサンド」バゲット「紅ズワイガニのタルタル」。紅ズワイガニの素材自体は既製のほぐし身の冷凍物で良くなかったが、ビーツとトマトのソースや、キャビア、サワークリームとの組み合わせは絶妙で、とても美味しかった「フォアグラのムース」は、ネットリと濃厚なフォアグラのムースと角切りのリンゴに、貴腐ワインのジュレのマッチングが最高「和歌山産サワラのポワレ」は、サワラの上に牡蠣と春菊ペーストがのっており、ソースは白味噌のゆず風味のソースメインの「シャラン鴨のソテー・トリュフソース」。ニンジンピューレとカラスミパウダーがアクセントになっているロゼ色の見事な焼き上がりデザートエスプレッソは香り高く最高レベルのもの小菓子

ラ・シーム LA CIME

 大阪瓦町にある完全予約制のフレンチ店。ビルの1階にある店内は天井が高く、白を基調としたインテリア。入口側にはカーテンでパーティション可能な円形のテーブルスペースが、そして奥の右側には庇と言おうかルーフバルコニー風の鮮やかな朱色の壁のテーブル席がある。ルーフバルコニーの木の柱には鳥籠が吊されていたり、無地と幾何学模様の緑の椅子が交互に配置されているなどアーティスティックなインテリアが面白い。
 この店のシェフはパリの「ムーリス」で修行したそうだが、今回食べた料理は、僕が「ムーリス」で食べた料理とは全く異なるシェフのオリジナル料理であった。料理全体を一口で説明するのは難しいが、例えて言えばスペインにあった「エル・ブジ」風のサプライズ重視のモダンフレンチである。いろいろな食材やスパイス,ハープなどの組み合わせが複雑すぎて、目指す方向性が見えず、今回のコースで出てきたものの中にも、この組み合わせが本当に美味しいの?と理解しがたいものもいくつかあった。これを斬新で革新的なフレンチとするか、もっとシンプルに素材の味を引き出すフレンチこそモダンフレンチと考えるかは、食べる客次第であろう。一方、デザートのレベルはかなり高く、出色の出来栄えであった。今回の料理は1つ星の評価としたが、それでも限りなく2つ星に近い1つ星と考えていただきたい。
 それにしても、この店の2人のソムリエによるサービスは淀みなく素晴らしい。ホスピタリティもあり、実にハイレベルなサービスをする。また、グラスワインもシャンパンが1種類、白が4種類、赤が4種類、さらに料理に合わせたペアリングワインのコースがあるなど充実している。特筆すべきは、通常のフルグラスの他にハーフグラスが用意されていること。ちなみに、メニューの中には何故か埼玉の地ビール・コエドビールが3種類あった。(2015年9月追加)
http://www.la-cime.com

大阪市中央区瓦町3-2-15 瓦町ウサミビル1階  
電話番号:06-6222-2010
定休日:日曜
営業時間:12時~13時、18時半~20時
予算:【ランチ】5300円、10800円、【ディナー】8100円、10800円、16200円
アクセス:地下鉄御堂筋線・本町駅・1番出口を出て右へ御堂筋を進む。すぐに、「本願寺津村別院」や「デイリーヤマザキ」がある「備後町3」の交差点を右折する。京都グルメバイブルで紹介した 「長岡京 小倉山荘(→ 京都グルメバイブル・お土産のページを参照)」 を過ぎた次の交差点を左折するとすぐ左側。本町駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:本願寺津村別院
お勧めポイント:モダンフレンチ

店へ向かうときに通る 「長岡京 小倉山荘(→ 京都グルメバイブル・お土産のページを参照)」 。帰りにお土産として「嵯峨乃焼」を買って帰りたいこのビルの角を左折するとすぐこのビルの1階左の円形に突き出た部分が、カーテンでパーティション可能な円形空間のテーブルスペース右の奥に見えるのが、カーテンでパーティション可能な円形空間のテーブルスペースルーフバルコニー風の鮮やかな朱色の壁のテーブル席グラスワインメニュー1グラスワインメニュー2今回はランチの10800円のコースをチョイス。最初に出てきたのは「アミューズ5種類」右側3つは特にコメントすることがない左から2番目のブータンノワール(血のソーセージ)を炭入りアメリカンドッグ風にアレンジしたものは美味しかった。左のラビオリのような形をしたものは、チーズとピスタチオ入りのパイ包み焼きのようなもので、これも美味しかった生のタコとゴーヤにレモンソースを瞬間冷凍したソルベをかけたもの。これは微妙混ぜるとこんな感じパンは小麦が香り、中がしっとりとして美味しい。思わずお代わりしたくなるほど。デンマーク産のバターのもコクがあっていい函館産イワシとオクラのトマトソース手前がパプリカのソース、左のオレンジ色の粉がトマトパウダー、右の白い粉は何かの粉だったか忘れました円筒状のフォアグラと冷凍して削ったフォアグラの盛り合わせに酸味のあるルバーブとカシスのソースを盛ったものだったかな。東京広尾 「レストラン マノワ(→ 銀座グルメバイブル・フレンチのページを参照)」 で食べたサクランボの形をしたフォアフラに比べると完成度が低かった焼き茄子のピューレの上にのせられた鰻のソテーは結構美味しかった。上に栗を揚げたものと銀杏がのっている2つめのパンはバゲット。ライ麦パンのような酸味を感じた金目鯛のソテー・ガーリックソース。添えられているカボチャみたいのは、ホタテと里芋のムースを蒸して焼いたものだったかなシェフの出身地の鹿児島牛を1度塩漬けし、ローストしたもの焼き方はパーフェクト。説明はなかったが、ソースはワインやフォンドボーを煮詰めたような深い味付け合わせは、ツルムラサキのソテーとクミンなどで煮たカレー風味の古代小麦粉。白いのはココナッツパウダーメロンのコンポートとミントのソルベフランボワーズのデザート。上にのっている緑のバジルのアイスはミスマッチかと思いきやこれはマッチしていたエスプレッソは香り高く良かった小菓子はどれも美味しい

西区

アニエルドール

 阿波座にある人気のフレンチ。フランスで修行したという藤田シェフはまだ若く、30代前半と思われる。この店のコンセプトは「ビストロノミー」で、これはビストロと美食を掛け合わせた造語らしい。料理をカジュアルに楽しんでもらいたいというその姿勢は、店の造りにも表れている。店の奥にはアイランドキッチンがあり、キッチンと客席の間にはカウンターのような仕切りがないのだ。家のダイニングスペースのようでもあり、厨房の中に客席がある「シェフステーブル」のようでもある不思議な空間だ。白とベージュを基調とした店内はとても明るく良い感じだ。
 特に、アミューズと前菜、メイン、デザート、飲み物がついたランチはお値打ちだ。前菜、メイン、デザートともに2品の中から選べるプリフィックススタイルであるが、今回は敢えてメインを選ばず、追加で2品ともいただくことに。この店のシェフはジビエ料理が得意料理らしいが、残念ながらランチの素材は「岩手プラチナポーク」だった。
 デザートを除いて、料理は全般的にシンプルで分かりやすい味付けだ。特に、添えられた野菜が美味しく、これが女性客に支持されている理由かもしれない。しかしながら、メインの素材は全体的に少し火が通りすぎのような気がした。
 ちなみに、店内は全面禁煙であり、8名以上で貸し切りにすることも可能だという。(2016年2月追加)
https://www.facebook.com/agneldor?fref=ts

大阪市西区西本町2-4-4  
電話番号:06-4981-1974
定休日:月曜
営業時間:12時~13時半、18時~20時
予算:【ランチ】2000円、【ディナー】6800円(素材により値段は変動するよう)
アクセス:地下鉄中央線、千日前線・阿波座駅1番出口を出て、すぐに「クラスモ」のある「阿波座駅東」交差点を左折する。あみだ池筋を進み、最初のT字路(ファミリーマートあり)を右折する。1つ目の交差点を過ぎ、「リオン補聴器」を過ぎたT字路を左折すると左側にある。阿波座駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:阿波座駅東交差点
お勧めポイント:コスパ抜群のカジュアルフレンチ

阿波座駅1番出口を出て、すぐにこの「阿波座駅東」交差点を左折しますあみだ池筋を進み、最初のT字路(ファミリーマートあり)を右折しますこの建物の1階ですココです初めて見た「オープンキッチンのカウンター席」ならぬ「オープンキッチンのテーブル席」ショー的な要素もあって見ていて面白いランチメニューはこれで2000円飲み物のメニューベルギー生ビールの「ヒューガルデンホワイト」アミューズは何と「ドライトマトとチーズのロールケーキ」前菜は「カツオと温玉・ピペラード(甘唐辛子とトマトの煮込み)添え」野菜をどけると温玉とカツオが出現・・・バゲットオーリブオイルをかけていただく魚料理は「ヒラマサのソテー・桜エビと蕎麦の実のリゾット添え」肉料理は「岩手プラチナポーク・スパイスとココナッツのソース」デザートはラベンダーの香りがする「ホワイトチョコでコーティングしたヌガーグラッセとフルーツのマリネ・カルピスソース」小菓子とコーヒー

レストラン ディファランス

 靱(うつぼ)公園のすぐ近くにあるミシュラン1つ星のフレンチ。店内は縦長で狭いが、1階と2階の両方に客席がある。メニューはコース料理のみで、アラカルトメニューはない。
 料理は全体的にサプライズ重視で、そのワクワク感はとても楽しい。アーティスティックな料理の盛り付けは、目を見張るような美しさである。しかしながら、それに重きを置きすぎているせいか、素材に一体感がなく料理のテーマがハッキリと見えないのが欠点である。それでも、ランチに関してはコスパが良くお勧めできる。ちなみに、トイレは2階にしかないので、トイレに行くには階段を上らなければならない。(2016年2月追加)
http://difference.upper.jp

大阪市西区靱本町1-16-12  
電話番号:06-6479-1140
定休日:火曜
営業時間:12時~13時半、18時~20時
予算:【ランチ】4500円、【ディナー】11000円
アクセス:地下鉄中央線、四つ橋線・四ツ橋駅28番出口(信濃橋交差点)を出て、四つ橋筋を右へ。「丸亀製麺」、「りそなクイックロビー」を過ぎ、「靱(うつぼ)公園前」交差点を左折する。「富山第一銀行」を過ぎると右に「靱公園」が見える。2つ目の交差点(進入禁止の標識あり)を左折すると、すぐ左側にある。四ツ橋駅駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:靱(うつぼ)公園、四つ橋筋、靱公園前交差点
お勧めポイント:ランチ限定でお勧めのミシュラン1つ星フレンチ

「靱公園」の横の通りにあります「靱公園」の横の通りにありますココです1階ランチコースのメニュー最初の料理はスモークに閉じ込められて出てきた開けると「上にパンチェッタがのったカボチャのケーキ」スプーンに載った「ホタテ貝のアイスと黒ニンニクパウダー」これらをのせて一緒にいただくと不思議な味なんだこれは?出てきたのは「チョコパイ」?ビターなカカオパイの中にフォアグラ、黒コショウ、フランボワーズが入っていた外見からは何の料理か全く不明だが、秋の枯れ葉をイメージしているという近づくと、数種類の葉っぱの中に甘エビとゴボウ、外側に紫芋のソースが葉っぱをどけると、真鱈の白子が茶色のゴボウパウダーと黒い竹炭パウダーにまぶされている。食べてみると、一体感のないバラバラの味だったウニソースをかけて供される下にゆり根ペーストが敷かれ、キノコパウダーがかかった煮豚のような料理バゲット無塩バターと塩フォアグラのソテーに青リンゴと大根のスライスがのった料理フォアグラの上にはオリーブのペーストが・・・目鯛とムール貝、長いもの胡麻ソースこの前に、「鴨のイチゴソース」という肉料理があったが、撮り忘れました。これはデザートの「キンカンとセロリのゼリー、マスカルポーネのアイスと蕪のムース添え」エスプレッソ小菓子

コンヴィヴィアリテ

 「初代・中村鴈治郎誕生の地」の石碑が建つビルの一画にあるミシュラン1つ星のフレンチ。店内はテーブルが5つだけのプティレストランである。
 料理はコース料理のみで、アラカルトメニューはやっていない。料理は重厚なソースに頼らないサッパリとした現代的なフレンチである。基本的なスキルが高いことはもちろんだが、素材の味を引き出すようなシンプルなものではない。全体的にいろいろな素材やハーブ、ヴィネガー、スパイスなどが絡み合い過ぎて、味が複雑になっているのだ。面白いと言えば面白いが、サッパリと仕上げるのなら、サプライズ的な要素をもう少し押さえた方が僕好みである。一方、この店の名物前菜「ブータンノワールのガトー仕立て」は、ケーキと見紛うばかりに神々しく、しかも味も完璧。さらに、最初のアミューズ「フォアグラムース入りスクランブルエッグ」も重層感のある素晴らしい出来だった。
 肩の張らない淀みないサービスは秀逸で、価格もリーズナブル。しかしながら、入店は中学生以上のもので、極端なカジュアルな服装や男性のサンダルなどは禁止というレギュレーションがあるのでご注意を。(2016年2月追加)
http://www.convivialite.info

大阪市西区新町1-17-17  
電話番号:06-6532-4880
定休日:木曜(他に不定休あり)
営業時間:11時半~14時、18時~21時
予算:【ランチ】5500円、8000円、【ディナー】7500円、9000円、12000円
アクセス:地下鉄四つ橋線・四ツ橋駅2番出口を出て左へ、「みずほ銀行」の角を左折する。四つ橋筋を進み、5つ目の「新町1南」交差点(上島珈琲店あり)を左折する。「ダイワロイネットホテル」、「大阪ダンス&アクターズスクール」を過ぎると右角に見えるビル(「餅匠 しづく」が入っている)。右折すると「新町北公園」があるので、その手前の右角側にある。四ツ橋駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:ダイワロイネットホテル四ツ橋、大阪ダンス&アクターズスクール、新町北公園
お勧めポイント:ミシュラン1つ星のプティレストラン

「新町北公園」前にあるビルの角にあるココです。エントランスの右横には「初代・中村鴈治郎誕生の地」の石碑があります店内にはテーブルが5つアミューズは「フォアグラムース入りスクランブルエッグ」は非常に美味しい!!「クロックムッシュ(チーズトーストみたいなもの)」が添えられている前菜の1つ目は「真ツブのフローズンガスパチョ仕立て」前菜の2つ目は、ケーキと見紛うばかりに美しい「ブータンノワールのガトー仕立て」。これはこの店の名物とも言える逸品だ最初のパンはトーストされたブリオッシュ前菜3つめは「剣先イカのソテー・ハマグリソース」2つ目のパンは2種類魚料理の「スズキのソテー・焦がしバターソース」は普通肉料理は4~5種類から選べる。僕が選んだのは「カタルーニャ豚のロースト・エスニックソース」だったような気がするが、ソースがイマイチだったジャガイモをくり抜いてフォアグラが詰められている口直しの「桃のソルベ」デザートは「ブラッドオレンジのソルベとフレッシュフルーツ」これは?デザートにかけるものでした小菓子はワゴンサービスされ、食べ放題です選んだ小菓子とエスプレッソ

ルール ブルー

 肥後橋にある知る人ぞ知るフレンチの店。店は裏通りの目立たないビルの1階にあるため、非常に分かりにくい。店内は入口側に広めのオープンキッチンのカウンター席があり、奥に4名用のテーブル席が1つだけある。店内にはジャズが流れ、しかも音量が大きい。夜に訪れると、フレンチレストランというよりはまるでオーセンティックバーのような感じで、一人飯の者にとってはなんとなく居心地の良い店である。
 メニューを見るとコースは1つしかなく、夜はアラカルトメニューによる注文も可能だ。アラカルトメニューは思ったよりも充実しており、ワインと前菜だけといった2軒目的な使い方ができるかも。ワインリストを見ると、若い1万円以下のものがほとんどであるが、値付けは安いと思う。店主が味見して決めているのか、グラスワインのセレクションも良かった。
 この店の料理は、火の通し方、塩味ともに全くブレがなく、シェフのスキルの高さを窺うことができる。調理場はほぼ店主一人が作業しており、北海道出身の見習い料理人がいたものの、現在は主にサービスの方を担当しているようだ。コースの価格は非常にリーズナブルで、この価格でこれだけ良質なフレンチディナーが味わえるのは素晴らしい。しかしながら、この店はクレジットカードが使えないのでご注意を。(2016年2月追加)

大阪市西区江戸堀1-19-2 ラインビルド1階  
電話番号:06-6445-3233
定休日:日曜
営業時間:【月曜~金曜】18時~22時、【土曜】11時半~14時、18時~22時
予算:【昼】コース3780円、【夜】コース6500円、アラカルトメニュー
アクセス:地下鉄四つ橋線・肥後橋駅8番出口を出て、「サンマルクカフェ」前の通りを右へ進む。「金光教玉水記念館」がある1つ目の交差点を左折するとすぐ右側。肥後橋駅より徒歩2分
最寄りのランドマーク:金光教玉水記念館
お勧めポイント:コスパの良い良質なフレンチ店

裏通の分かりにくいビルの1階です裏通の分かりにくいビルの1階ですココですオープンキッチンのカウンター席箸もあります夜のコースアラカルトメニュー1。夜はアラカルトの注文が可能ですアラカルトメニュー2ワインリストの1部料理教室もやっているようですアミューズ「蜂蜜入りリコッタチーズと生野菜」は、甘さがチーズや野菜と合って意外と美味しい「ルール ブルー前菜盛り合わせ」はボリュームがあるノルディックサーモン、鹿肉とフォアグラのテリーヌ、低温調理の鶏肉、温野菜、どれも美味しい最初のパンパンの断面はこんな感じ「マッシュルームのポタージュ」は、生クリームをあまり使っていないのか、サラッとしていてマッシュルームの旨みだけが凝縮されている次に出てきたパンフレンチなのに「海老のソテーと大根のおでん」が出てきた。これが意外にも美味しかったメインは「越後もち豚ロースの炭火焼き ピクルス・ケッパー・トマトソース」は、ソースの酸味が美味しいこの値段で国産のナチュラルチーズが付いているデザートは「温製チョコレートケーキとバニラアイス」。バニラアイスはホイップクリームのように滑らかで、サクッととろける様に濃厚なチョコレートケーキにピッタリエスプレッソ

北区

レストラン ヴァリエ Varier

 大阪国際会議場「グランキューブ大阪」の近くにあるフレンチレストラン。目新しく豪華な外観のビルの2階にあるため、まずはエスカレーターで2階へ上がる。降りて右側奥に進むと入り口が見える。店内に入るとすぐにウェイティングスペースがあり、正面にバーカウンターがある。店内は天井が高く、木と白を基調としたシックなデザイン。
 この日はランチコース3つの内から、折角なのでフルコースの6700円をチョイス。料理はどれも洗練されており、素材の火の通し方や塩梅なども申し分ない。料理の質や値段を考えればコスパ的にも良い店である。加えて、サービスも淀みなく素晴らしい。しかしながら、ワインリストだけはこのレストランの雰囲気を考えれば、ちょっと物足りない気もするが、仏ローヌワインの中には飲み頃の良質なワインも見られた。(2014年9月追加)

大阪市北区中之島3-3-23 中之島ダイビル2階  
電話番号:06-4803-0999
定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、第3日曜
営業時間:11時半~14時、18時~21時
予算:【ランチ】3240円、4320円、6700円、【ディナー】10800円、本日のスペシャルコース15500円は2日前の予約が必要
アクセス:京阪中之島線・渡辺橋駅から地下通路で直結。国際会議場「グランキューブ大阪」からは、中之島通を「リーガロイヤルホテル」方向へ進み、2つ目の信号を過ぎて右側のビル(徒歩5分)。
最寄りのランドマーク:リーガロイヤルホテル
お勧めポイント:素晴らしいサービスと洗練された極上フレンチ

赤栗カボチャの冷たいポタージュ蜂蜜ナツメグ風味・ミルクアイスクリームと柿のマセレ

赤栗カボチャの冷たいポタージュ蜂蜜ナツメグ風味をかけてくれます

「赤栗カボチャの冷たいポタージュ蜂蜜ナツメグ風味・ミルクアイスクリームと柿のマセレ」の完成

最初のパン(フォカッチャ風)

2番目のパン(カンパーニュ風)

3番目のパン(バターロールのようにシットリ柔らかなパン)

海の香るリゾット・サフラン風味

函館産マグロのタルタル・フラジョレ豆と加減酢ジュレ

本日の魚料理(真鱈とイカのソテー)

この店のスペシャリテ「シャロレー仔牛ロース肉 フォアグラステーキ・ロッシーニ風」

巨峰のジュレ・クレームダンジュ

「イチジクの焼きたてタルト・バニラアイスクリーム添え」のバニラアイスを目の前でのせてくれます

イチジクの焼きたてタルト・バニラアイスクリーム添えの完成

小菓子

カプチーノ

帰り際に見せてくれた10名まで入る完全個室

ユニッソン デ クール
Unisson des Coeurs

 北浜にあるミシュランガイド1つ星フレンチ。今回は、後輩の新田先生に勧められての訪問である。新田先生によると、最近すこぶる評判が良いという。
 この店はビルの1階にあるが、正面入口ではなくビル横の目立たないところにある。店内は天井が高めで、白を基調とした落ち着いた雰囲気。ドライフラワーが置かれたテーブルを取り囲むようにテーブルが配置され、左奥のパーティションで仕切られた半個室エリア(マックス10名まで)以外は席全体を見渡せるため、とても開放感がある。このような配置は、 「オーベルジュ・ド・リル サッポロ(→ 札幌グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 や 「アルジェントASO(→ 銀座グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」 などと同じである。
 ウェブ上のメニューを見ると、ランチは6000円の1コース、ディナーは10000円と16000円の2コースであったが、直前に予約の電話をしたところ、当日予約は10000円のみとのこと。なので、今回は10000円のコースであったが、このコースで十分満足できると思う。むしろ、10000円のコースの方がコスパ的に良いではないだろうか。
 料理は少量多皿料理で、サプライズも感じられ、次は何?とワクワクするような料理だ。さらに、塩味にブレがなく、絶妙な火の通し方など、素材のポテンシャルを引き出す阪本シェフのテクニックは天才的である。それは、ミシュランガイド掲載前の東京の 「レフェルヴェソンス(2015年ミシュラン2つ星→ 銀座グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 の生江シェフや「カンテサンス(2015年ミシュラン3つ星)」の岸田シェフの料理を初めて味わった感覚に近いのだ。
 スタッフが若めなので、熟練されたサービスこそ望めないものの、それでも出過ぎないサービスは心地よく十分合格である。また、グラスワインのセレクトも良く、今回何故、ミシュランの審査員が1つ星と評価したのかは理解に苦しむが、今後評価が高まることは間違いない。(2015年7月追加)
http://www.unisson-musee.com/menu.html

大阪市北区西天満1-7-4 協和中之島ビル1階(正門の横)  
電話番号:06-6131-0005
定休日:水曜
営業時間:12時~13時半(金曜はディナーのみ)、18時~21時
予算:【ランチ】6000円、【ディナー】10000円、16000円
アクセス:地下鉄堺筋線・北浜駅2番出口を出て左へ進む。「北浜1」交差点を過ぎて難波橋を渡り、京阪中之島線・なにわ橋駅を過ぎる。阪神高速1号環状線の下をくぐり、セブンイレブンのある難波橋北詰交差点の信号を左折すると、交差点から2つめのビル(正面でなくビルの横にある)。北浜駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:堺筋、難波橋北詰交差点
お勧めポイント:天才シェフが作る少量多皿フレンチ

このビルの正面入口にはない

阪神高速1号線の見えるビルの横にあるココです

左側にワインセラー、その奥のすりガラスのパーティション奥が半個室エリア

トマトの一口カナッペいろいろ

夏トマトの冷たいブイヤベース

「パテ・オン・クルート」は、羊、豚、鴨の挽肉のパイ包み焼き。とても濃厚かつジューシーで美味しい

小麦の香り十分の香ばしいバゲットと海藻バター

「丹波鶏とセロリのシューブレーム」は、鶏の弾力と香りを見事に引き出したこの日一番の美味しいさ

「スズキとラベンダーのグラサージュ」はミスマッチかと思いきや、絶妙なバランス

「スズキのタルタルと毛馬キュウリ」は、夏らしくサッパリとしている

「ジロール茸のロワイヤル」は、香り立つキノコと茶碗蒸しのマッタリとした食感がいい

アスパラのビネガー風味は漬け物のような口直し

「伊豆金目鯛とウズラ豆」の相性もよくぞ見つけた!

「ビゴール豚のロティ 賀茂ナスのフュイタージュ」は、ビゴール豚のロースト香と洗練されたソースがベストマッチ

10000円のコースなのに、チーズもついている

デザート1つめは「パイナップルのカルパッチョ」

チェリーとシナモンのピュイダムール

エスプレッソと小菓子

最後の小菓子までも美味しい!!

グランシャン

 北新地の古いビルの3階にあるカウンター席僅か9席だけの小さなフレンチレストラン。エレベーターで3階へ到着すると、そこはスナックが並ぶフロア。このため、店の扉は2重扉となっている。店内は重厚感のある落ち着いた雰囲気で、L字型のオープンキッチンのカウンター席がある。ランチ、ディナーともに2コースあり、ランチタイムの訪問となった今回は4500円のコースを注文。
 若い店主は、料理は火の通し方、塩味ともに完璧である。見た目の派手さの一切ないシンプルな料理だ。特に、肉料理の火の入れ方は驚くほどスキルが高く、2人で調理しているとは思えないほど素晴らしい。パンも香り高く、ワインリストも悪くない。さらに、サービスに関してもこの種のプティレストランとしては秀逸である。値段を考えると、限りなく3つ星に近い2つ星である。
 ちなみに、ライチタイムはクレジットカードが使えないのでご注意を。また、キャンセルなどの情報は下記ブログに掲載されるようだ。(2016年2月追加)
http://ameblo.jp/grandchamps/

大阪市北区堂島1-3-4 谷安ビル3階  
電話番号:06-6344-7111
定休日:日曜・祝日
営業時間:【ランチ(金曜、土曜のみ)】12時~あるいは13時~、【ディナー】18時~20時半
予算:【ランチ】2900円、4500円、【ディナー】6300円、9500円
アクセス:地下鉄四つ橋線・西梅田駅、JR東西線・北新地駅から「ドージマ地下センター」を進み、C72番出口から出て左へ。「堂島アバンザ」の角(ホテル・エルセラーン前)を左折して交差点を越えて進むと、左側に自走式パーキング「国際モータープール」があるのでその並びのビル。JR東西線・北新地駅、地下鉄四つ橋線・西梅田駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:堂島アバンザ、国際モータープール
お勧めポイント:北新地にあるコスパ抜群の人気フレンチ

このコンクリート打ちっ放しのパーキング「国際モータープール」が見えたら、その並びのビルこのビルです北新地のビルらしく、昼間は閑散としたスナックだらけのビルですココです夜の防音対策なのか、扉は2重扉ですL字型のオープンキッチンのカウンター席お昼のコース。ライチタイムはクレジットカードが使えないようですまずはシュー皮のような熱々の「グジェール」から続いてアミューズの本日の一品「ホタテのポワレ・バニラ香の菊芋スープ」が出てきたが、これは本当に美味しかったバゲット前菜の1品目は、「赤かぶのムース、蟹と柚子の香りで」前菜の2品目は「蛤の温製、ビスク焦がしバター風味」魚料理は「淡路の真鯛、アンティチョークとイカのソテーを添えて」肉料理「エゾ鹿のグリル」、「牛モモのグリル」、「牛頬肉のワイン煮」の中から「エゾ鹿のグリル・スグリの実のソース」をチョイス「モワールショコラ、レモンのヴェリーヌ(アイス)」も美味しい焼きたてのパイエスプレッソだけはイマイチ

 

 

カーサ エム casa・M

 長堀橋から移転して1周年を迎えた北新地のフレンチ&イタリアンである。いや、ワインが充実している上にカウンター席もあり、雰囲気的にはダイニングバーと言っても良いのかも知れない。店舗は通りから少し入った古いビルの4階にある。フレンチ&イタリアン料理というが、恐らくベースはフレンチだと思う。店内は入ってすぐ左側にカウンターがあり、右側にテーブル席がある。決して広くはないが、ウッディなトーンでまとめられたとても雰囲気の良い店である。
 予め言っておくが、この店では5000円のコース料理がもっともコスパが良い。しかし、このあとに別なイタリアンの取材があったので、今回はアラカルトで注文。小川シェフの料理は塩の塩梅が絶妙で、どれも味の輪郭がハッキリとしている。先ずは、アミューズにチーズの香りがするシュークリームが出てきた。この日頼んだ「瀬戸内産シマアジのタルタルと魚介ブイヨンのジュレ・ワサビ風味のムースと共に」は、ワサビムースがアクセントになっていて上出来だった。続いて出てきた「季節のキノコのパッパルデッレ」は、焼いたキノコが香ばしく、なかなか良かった。40日間熟成したという「和牛モモの炭火焼き」は、ジビエあるいは鯨の肉と錯覚するくらい深みのある味だった。それにスライスしたトリュフをのせ、塩味でシンプルに食べるともう最高である。また、炭火で焼いたアスパラも甘みがあって旨味十分だった。小川シェフはまだ若いが、これからも十分伸びしろがありそうだ。
 グラスワインやボトルワインは、種類こそ多くないものの、セレクトはかなり良かった。ちなみに、22時までは禁煙であり、21時半まではチャージとして400円がかかる(バゲットと自家製トマトのピュレ付き)。(2015年7月追加)
http://www.casa-m.jp/

大阪市北区堂島1-3-1 薬師堂ビル4階  
電話番号:06-6347-0780
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時~翌1時(翌1時以降については電話で相談)、
予算:コース5000円
アクセス:JR東西線・北新地駅の出入口1番を出て「スエヒロ本店」角を左折する。突き当たりを右折し、「花直」、「竹新ビル」前のT字路を左折する。交差点を過ぎ、右に「堂島アバンザ」を見ながら進むと左にある。北新地駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:堂島アバンザ(スルガ銀行大阪支店)
お勧めポイント:リーズナブルなイタリアンと美味しいワインがいただける

鳥居のようなこの門の奥のビルです

テーブル席からカウンター席を望む

ドリンクメニュー1

ドリンクメニュー2

アラカルトメニュー1

アラカルトメニュー2

「瀬戸内産シマアジのタルタルと魚介ブイヨンのジュレ・ワサビ風味のムースと共に」は、ワサビムースがアクセントになっていて上出来

バゲットと自家製トマトピュレ

「季節のキノコのパッパルデッレ」は、焼いたキノコが香ばしく、なかなか良かった

40日間熟成したという「和牛モモの炭火焼き」 は肉の持つポテンシャルを十分発揮していた

デザートのクレームブリュレとバニラのジェラートは予想通りの味

ラボンヌ・ターシュ

 大阪地方裁判所の裏通りにある小さなフレンチの店。この店のオーナーシェフの田村さんは、東京のフレンチの名店「コート・ドール」の出身の若手シェフ。この田村シェフが一人で調理をしてサービスもするため、コースの価格を安くできるのだ。
 店内はオープンキッチンのカウンター席と入口に小さなテーブル席がある。木を使った落ち着いたインテリアがいい。コースは1コースのみで、しかも5000円と格安。この他に日替わりのアラカルトメニューもあり、追加料金を払って料理を差し替えたり追加することも可能だ。
 名物の「赤ピーマンのムース」はとても滑らか。オリジナルである「コート・ドール」の「赤ピーマンのムース」は、赤ピーマンの香りがしっかりと感じられるが、こちらの方はバターや生クリームの風味が強くキャラメルっぽい味がする。この日最も良かったのは「ノルディックサーモンのスモーク」。冷薫したノルディックサーモンを軽く炙り、半生状にして供される。脂がのっていて火の通りも良く、添えられた加賀太キュウリとの相性もバッチリ。もしも、コースメニューになかったら、必ずアラカルトで追加注文して欲しい。
 ちなみに、この日は土曜日だったので比較的空いていたが、もしも満席なら料理が出てくるのに時間がかかるかも。(2016年2月追加)

大阪市北区西天満4-1-8  
電話番号:06-6312-1777
定休日:日曜
営業時間:18時~23時
予算:コース5000円
アクセス:地下鉄四つ橋線・肥後橋駅1―A出口を出て、「フェスティバルホール」を過ぎ、「渡辺橋」を渡り、「渡辺橋南詰」交差点を右折する。堂島川に沿って「ANAクラウンプラザホテル」、「新ダイビル」を過ぎ、さらに「大江橋北詰」交差点を過ぎると「大阪地方裁判所」が見えるので、その手前を左折する。「大阪地方裁判所」に沿って進み、さらに次の交差点を右折して「大阪地方裁判所」に沿って進む。2つ目のT字交差点を左折するとすぐ右側にある。肥後橋駅より徒歩12分
最寄りのランドマーク:フェスティバルホール、ANAクラウンプラザホテル、大阪地方裁判所
お勧めポイント:若きシェフが作るコスパ抜群なフレンチ

大阪地方裁判所の裏通りを歩いているとココです外にはアラカルトメニューが書かれた黒板がカウンター席側から入口側を見たところ(陰になって見えないところに、小さなテーブル席もある)入口側から見たオープンキッチンのカウンター席(シェフが黙々と作っている)コース料理の名物の「赤ピーマンのムース」はとても滑らかパンは普通で、バターは付かないこの日最も良かったのは「ノルディックサーモンのスモーク」。冷薫したノルディックサーモンを軽く炙り、半生状にして供される。脂がのっていて火の通りも良く、添えられた加賀太キュウリとの相性もバッチリコースとは別に注文した「緑黄色野菜のガスパチョ」は、キュウリや大葉、透明なトマトピューレなど酸味が効いた爽やかなスープ。添えられたミョウガのピクルスや水茄子もマッチしていたコースの「アコウダイのロースト」は、ビネガーが効いており、皮目はパリッと焼かれ、身はシットリとしている。ソースは僕好みでなかったコースは「牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」だったが、これも「子羊の背肉のロースト」にチェンジ火の通りは最高に良かったが、全体的にはまあまあのレベルコースの中のデザートは「クレームブリュレ」だったが、「ガトーショコラ・バニラアイス添え」にチェンジこれは美味しかったエスプレッソは香りなくダメだった

福島区

カモシヤ クスモト

 食べログによると、「カモシヤ クスモト」という奇妙な店名は、「醸す酒(醸造酒)」と楠本シェフの料理をマリアージュさせるというコンセプトに由来するらしい。その名前の通り、お酒はワインや日本酒、ビールなど全て醸造酒によるラインナップだ。料理はフレンチベースの和風フレンチと言っているが、今回の料理は、言われなければほぼ日本料理と言い切っても良いくらいの料理だった。
 地図を頼りに店を探すと、「サンクス」の裏に一軒家のそれらしい建物が・・・。看板は出ていないが、階段にワインの空き瓶があったので、階段を上がると壁に「カモシヤ クスモト」の文字が書いてある。2階の縦に長い大きな木の扉を開けると、開放感のあるカウンター席が広がる。ぱっと見、黒を基調としたカウンターバーのような雰囲気だ。カウンター席の他に、奥に4名までの半個室があり、これとは別に外の階段を上がった3階に6名までの完全個室がある。但し、こちらの方はサービスがほとんどできないため、料理は大皿で各自取り分け、ワインはボトルを自分たちでサーブするシステムとのこと。さらに、レストラン内の中2階にガラス張りの暗い部屋が見えたので、あそこは何かと聞くと、2000本のワインが保管されているワインセラーであるという。
 カウンター内の入口側にはオープンキッチンがあり、楠本シェフが一人で料理を作っていた。サービスはマダムともう一人の若い女性が行っているのだが、実はこのマダム、「シャンパンはマグナムが一番美味しい」と信じて疑わない方なのである。 「そのフレーズどこかで聞いたことがあるな~あ、そうだ!弘屋(→ 大阪府・イタリアンの頁をを参照)だ!!」 と言うと、「弘屋のシェフはこの店の常連で、それは私が彼に教えたの・・・」という話だった(納得)。グラスワインは、通常のグラスワインの量と少ない量のテイスティンググラスの2サイズある。ビールは地元の有名クラフトビール「箕面ビール」で、料理によっては日本酒も勧められる。
 料理は前述のように、ほぼ和食と言ってもいいくらいの和風フレンチで、どれも外れなく美味しい!!また、和食とワインはどうか?と思われる方もいるかもしれないが、マダムのワインのチョイスがとにかくいいのだ。また、彼女のサービスや会話も淀みなく素晴らしい。ホスピタリティを感じ、また来たいと思わせる素晴らしい店である。
 ちなみに、この店にはいろいろなレギュレーションがあり、支払いは現金のみで、ワインを楽しむために喫煙はもちろんのこと、香水などの強い香りのする方もお断りなのである(これも納得)。(2015年7月追加)

大阪市福島区福島5-17-14  
電話番号:06-6455-8827
定休日:月曜、第1日曜
営業時間:18時半~24時
予算:お任せコース8400円
アクセス:JR環状線・福島駅を出て右へ。駅前通(なにわ筋)を進み、次の「浄正橋」交差点を右折。JR東西線・新福島駅1番出口前を過ぎ、「牛角」、「大阪トヨタ」を過ぎると「サンクス」が見えるのでその裏の建物。JR福島駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:JR福島駅、浄正橋交差点、大阪トヨタ
お勧めポイント:2000本のワインをストックする隠れ家的プティレストラン

場所はこのサンクスの裏側

この建物です。まさに隠れ家

看板がありません

階段を上ると店名が壁に

あまりに長い扉なので縦にしてもフレームに収まらず

まるでバーカウンターのよう

奥から入口側を見たところ。天井に出っ張った部分がワインセラーです

奥の半個室。客がいなかったので、暗いダウンライトだけで分かりづらいですが・・・

カウンターには窓がついているので、外がだんだん暗くなっていくのが楽しめます

最初にいただいたグラスシャンパン

中にコーンのアイスとジュレが。上には鰹節に見立てたフォアグラの冷凍スライスが

外を湯葉のような何かに巻かれてカリッと揚がった太刀魚の揚げ物

2杯めのグラスはオーストリアの白ワインをテイスティングサイズで

これはだだ茶豆の何かだったような・・

皮目を揚げて皮ごと食べる甘鯛のグリル

毛ガニとカニ味噌の夏大根のすり流し

鯖のビネガー締め・イチジクとともに

3杯めのワインはクリネのセカンドワイン(テイスティングサイズ)

この店のスペシャリティ「アワビのリゾット」は肝のペーストとともに頂く

オーストラリア産トリュフと蕪のグリルだったかな?

4杯目のワインは、1978年のブルゴーニュ・コート・ド・ヴォーヌ・ヴィラージュ

徳島産・尾長鳥のグリル 宮古島産の雪塩とともに

皮目はカリッと、肉はしっとりと焼かれていて満点の出来!

締めの「だだ茶豆のパスタ」はまるで稲庭うどんのよう

デザートはソルベ

中にはアイスクリームが

最後に供される「ハーブ水」がとても爽やか

アドック ad hoc

 最近、大阪を取材していて思うのは、大阪フレンチのコスパの良いことと驚くべきレベルの高さである。僕の印象では、ここ15年くらいで劇的に変化したように思う。高額なフレンチなら東京にはかなわないかもしれないが、もしも同じ価格帯で勝負するとしたら、店の雰囲気やサービスなども含めて大阪が日本ナンバーワンであることは間違いないだろう。あるいは、フランスのパリと比べてもコスパで圧倒的に勝っている。なので、大阪に来たならB級ではなく、まずはフレンチを食べることをお勧めしたいほど。
 この店は大阪国際会議場近くにある人気のフレンチ店である。実はこの店は、以前、土佐堀でビストロ「トゥールモンド」として12年間営業してきたが、昨年この福島に移転し、昼夜1コースの店としてリニューアルオープンしたのだ。昼のコースと夜のコースの違いは、素材の他、夜のコースが前菜とデザートが1品ずつ多くなっていることである。その日のメニューは素材のみが書かれており、食べ手のイマジネーションをくすぐるような仕掛けとなっている。
 ドアを抜けると、入口近くのキッチンを通路から眺めることができる。店内は天井が高く白を基調としていて、それに木を巧みに配置したモダンな山小屋風のインテリアとなっている。シェフの高山さんは若干39才と、今まさに脂がのってきたところだ。塩味や火の通し方もほぼ完璧で、素材の組み合わせもユニークである。また、サービスは女性ソムリエール2名と男性ソムリエ1名が担当している。この接客が淀みなく素晴らしい。水が少なくなるとすぐに継ぎ足しに来るし、質問には的確に答え、出過ぎず控えすぎずパーフェクトなのである。シェフの見送りも京都式で、客の姿が見えなくなるまで行う。今回は2つ星としたが、値段を考えると限りなく3つ星に近い2つ星と考えていただきたい。(2015年7月)
http://adhoc2014.jp

大阪市福島区福島1丁目1-48 堂島クロスウォーク内  
電話番号:06-6225-8814
定休日:水曜
営業時間:【ランチ】12時~13時、【ディナー】18時~20時半
予算:【ランチ】5000円、【ディナー】12000円
アクセス:JR環状線・福島駅を出て右へ。「ホテル阪神」側の駅前通(なにわ筋)を進み、次の「浄正橋」交差点を「mini・mini」側へ渡り、「ENEOS」あるいは屋上に電波塔の見える「朝日放送本社」、「関西電力病院」を目指して進む。「朝日放送本社」のある「上天神南」交差点を左折すると、右側に見える「堂島クロスウォーク」の中にある。JR福島駅より徒歩5分。大阪国際会議場から徒歩5分
最寄りのランドマーク:JR福島駅、ホテル阪神、浄正橋交差点、朝日放送本社、ABCホール
お勧めポイント:味、雰囲気、サービスの三拍子が揃ったお値打ちフレンチ

この階段を上ると堂島クロスウォーク

左の独立した建物が「アドック ad hoc」

白い壁に古い木の梁が印象的。左側は石のような壁になっている

本日はランチの5000円のコース。メニューは素材が書かれているだけ。

盆栽のようなアミューズ3種

カニクリームコロッケ

鰺のタルタルだったけ?

ホタルイカの冷菜

岩牡蠣のジュレ・エストラゴンとモロヘイヤ

最初のパン

足赤エビのオレンジソース・バターナッツ(カボチャの1種)添え

葉っぱの両側に見えるのがバターナッツ(カボチャの1種)のスライス

2種類目のパン

本日の魚料理は「スズキのポワレ・夏野菜のタブレ」。皮目がカリッと焼かれていて火の通りが抜群

口直しの「宮古島産パイナップルのグラニテとムース」にはセロリとバジルが入っていて、これはサプライズを狙ったもの?美味しいかどうかは微妙

メインの肉料理「ホロホロ鳥のグリル・マッシュルームと新じゃが」は、ホロホロ鳥のブイヨンソースと、ポルチーニ茸のピューレの2種類のソースが添えられている

愛媛産「河内晩柑のメレンゲ」は新生姜入りで、こちらもサプライズ?

エスプレッソと小菓子