その他北海道の旨い店

「函館カール・レイモン」のサラミとクラコウ

 「カール・レイモン」は、1924年からドイツ式ハムやソーセージを作っている知る人ぞ知る函館のハムメーカーである。僕の子供の頃は、マイスターであるカール・ワイデル・レイモン爺さんがまだご健在であった。彼は直営販売店を持っていなかったため、手作りのハムやソーセージを、「十字屋食料品店(現在は取り扱っていない)」や食肉店などといった函館市内の店に卸して細々と販売していたように記憶している。彼が亡くなった後、弟子たちに製法が引き継がれ、現在は日本ハム系の子会社である「函館カール・レイモン(日本ハム北海道ファクトリー株式会社)」で製造販売されている。
 中でも僕のおすすめは、「クラコウ」と「サラミ」の2つ。サラミには、「函館カール・レイモン」になってから作られた「熟成サラミ」や「ミニサラミ」などもあるが、僕のお勧めは、あくまでも古くから製造されている天然の豚腸に詰められた伝統的な「サラミ」の方なので、お間違えなく。完成するまで時間を要する「サラミ」は大量生産ができなかったため、以前は入手困難で、入荷待ちの人気商品だったが、現在は量産体制が整ったのか?いつでも買える商品となった。また、以前販売されていたサラミは、全て手作りだったこともあり、1本1本重さが異なっていて値段も違ったが、現在は170gか180gに均一化でされている。「コラコウ」は、いわゆるボロニアソーセージであるが、カール・レイモンには別にガーリックの入っていない商品「ボロニア」があるので、こちらもお間違えないようご注意を。
 「サラミ」は、まな板で薄切りに切って薄い皮ごと食べる。昔の手作りの頃に比べると、粒胡椒の風味が少なくなった分、豚肉の臭みが少し増したような気がするが、粒胡椒の香りがこの臭みに良くマッチしている。脂身が多く塩味が強めなので、あまり多くは食べられないが、口に含むと熟成した豚肉の旨味がガツンとくる。これが後を引く美味しさとなり、ワインにもビールにもピッタリ。スペインの白カビサラミやイタリアンサラミなどいろいろ食べたが、このドイツ風サラミが、僕が一番好きなサラミかも。
 「コラコウ」は、豚肉と牛肉で作り上げた太めのソーセージ。袋から取り出し、クリップを取り除いて、ケーシング(皮)をはがし、そして5mmほどにスライスしてフライパンなどで焼いて食べる。そのまま食べるよりも焼いて食べた方が、ニンニクの風味や味の輪郭がハッキリと感じられて圧倒的に美味しい。下記のウェブショップの他、函館では「レイモンハウス 元町店」や「丸井今井・函館店」、函館空港内のお土産店「高砂屋」などで、札幌では「大丸・札幌店」で購入が可能だ。(2023年12月追加)

https://www.raymon.co.jp/brand/philosophy/

予算:クラコウ(130g)712円、クラコウ(220g)1177円、サラミ(180g)2468円

函館では「レイモンハウス 元町店」や「丸井今井・函館店」の他、函館空港内の・・・ お土産店「高砂屋」でも購入できます 札幌では「大丸・札幌店」で・・・ 購入できます 天然の豚腸に詰められた伝統的な「サラミ」袋を開けたところ まな板で薄切りに切って薄い皮ごと食べる。昔の手作りの頃に比べると、粒胡椒の風味が少なくなった分、豚肉の臭みが少し増したような気がするが、粒胡椒の香りがこの臭みに良くマッチしている。脂身が多く塩味が強めなので、あまり多くは食べられないが、口に含むと熟成した豚肉の旨味がガツンとくる。これが後を引く美味しさとなり、ワインにもビールにもピッタリ。スペインの白カビサラミやイタリアンサラミなどいろいろ食べたが、このドイツ風サラミが、僕が一番好きなサラミかも 「クラコウ(130g)」は、豚肉と牛肉で作り上げた太めのソーセージ 袋から取り出し、クリップを取り除いて、ケーシング(皮)をはがし、そして5mmほどにスライスしてフライパンなどで焼いて食べる そのまま食べるよりも焼いて食べた方が、ニンニクの風味や味の輪郭がハッキリと感じられて圧倒的に美味しい

函館市

鮨 おおね田

 2023年3月に道南の森町から移転してきた人気の寿司店。店舗は繁華街から少し離れた柏木町の住宅地のど真ん中にあり、何とフレンチの「ロワゾー・パ・マツナガ(→ その他北海道の旨い店・道南函館市を参照)」の隣という立地。両店共にミシュラン1つ星を獲得したことがある有名店である。両店が並んだ理由を店主に尋ねてみると、土地を持っているオーナーから声がけられたとのこと。
 扉を開け、薪が積み上げられたガラス張りの中庭(薪は冬バージョンで、夏は変更するらしい)を横目に通路を進み、暖簾の掛かった2つ目の扉を開けると、白木が眩しい6角形のカウンター席がある。まるで、東京にでもありそうなデザイナーズ寿司店といった感じの外観と店内。
 コースは税込み23200円のワンコースのみで、その内容はつまみが6〜7品と握りが10貫。もちろん、コースを食べた後にもっと食べたいという方は、別料金で追加注文もできる。つまみはどれも酒が進むもので、他の函館の寿司店と比べてもダントツに美味しく、しかも洗練されている。函館の地酒である「五稜(お勧め)」や「郷宝」の他、入荷のタイミングさえ合えば、2023年ヴィンテージから函館で作られているモンティーユのワインも飲むこともできる。握りは小振りで、酢飯は酸味が穏やかで主張しないバランスの良いタイプ。
 このような素晴らしい寿司店がオープンしたことは、地元客はもとより、函館を訪れる観光客にとっても福音となるだろう。ちなみに、電話予約の他、下記のホームページからも予約ができる。(2024年2月追加)
https://sushi-ooneda.com

函館市柏木町4−6 
電話番号:0138-76-8061
定休日:水曜
営業時間:【月曜〜土曜】17時と19時の一斉スタート(但し、木曜は19時のみ)、【日曜】16時半と19時の一斉スタート
予算:お任せコース23200円
アクセス:函館市電・柏木町電停で降りて五稜郭側に向かい、「はこだて調剤薬局」の角を「柏松(はくしょう)通り(車は進入禁止の一方通行)」へ右折する。「くぼた歯科医院」、「山谷医院はこだてペインクリニック」、「せいどう歯科」を過ぎ、200mほど進むと右側にある。柏木町電停より徒歩8分
最寄りのランドマーク:函館市電・柏木町電停
お勧めポイント:函館の寿司店とは思えない全てが魅力的な寿司店

一つの白い建物に見えますが、向かって右側が「ロワゾー・パ・マツナガ」で、左側が「鮨 おおね田」です こちらです。 扉を開け・・・ 薪が積み上げられたガラス張りの中庭(薪は冬バージョンで、夏は変更するらしい)を横目に通路を進み、暖簾の掛かった2つ目の扉を開けると・・・ 白木が眩しい6角形のカウンター席がある。まるで、東京にでもありそうなデザイナーズ寿司店といった感じの外観と店内(カウンターには大将の大根田さん) ワインリストにはモンティーユのワインが(このヴィンテージは余市で作られたもの) 日本酒のリストには、函館の地酒である「五稜」や「郷宝」が・・・ 一品目のつまみは「低温で火が通されたタコの柔らか煮」。甘めの味付けで弾力がある 二品目のつまみは「羅臼の目抜きしゃぶしゃぶ風」。レアながら脂を感じる
三品目のつまみは「帆立の磯部焼き」。レアに焼かれた帆立は甘みを感じる。添えられた七味の香りも素晴らしいアクセントになっている 四品目のつまみの「昆布を敷いて蒸したタチ」は、ポン酢ではなくシンプルに塩でいただく。タチの素材が良いせいか、生臭さは一切感じず、逆に、香りと甘さが倍増している 五品目のつまみは「恵山産の蒸し鮑 アオサ海苔風味」。柔らかく風味満点 残ったお出汁に鮑の肝ご飯を投入 酢飯なのでほんのりと酸味があり、芳醇な磯の香りの余韻が心地よい ここからは握りとなる。1貫目は「ヤリイカ握り」を塩で。湯引きされて隠し包丁が入っているので、食感は柔らか 2貫目は「マゾイの昆布締め」。柚子が香り、深みもほどほどあって美味しい 3貫目は「噴火湾の北寄貝の炙り」。身が厚く、炙っているので香ばしい 4貫目は「車えび」。茹でられてから時間が経っていないので、香りと甘みが強い 5貫目は「キンキの炙り 肝添え」。炙られているので身がトロッとしておて、上にのった肝が更にトロミを増している 6貫目は「本マグロの赤身」。鉄分の香りと深みを感じる良質なマグロ 7貫目は「本マグロのトロ」。脂がのっていて間違いのない美味しさ 8貫目は「コハダ」。締め具合はやや強め。柚子が香り、コハダ好きにはたまらない握り9貫目は「函館産ムラサキウニ」。橘水産ブランドの幻のウニで、塩でいただく。オフシーズンのこの時期としてはトップレベルの品質 「クエのアラ」のお椀。鰹節と昆布を使ったトリプル出汁なので、濃厚で最高の美味しさ 10貫目は「煮穴子」。とろける様に美味しい 締めは、カンピョウ巻きと玉子焼き。カンピョウ巻きは、甘さと塩味がピッタリでレベルが高い。玉子焼きはやや甘めだが、海老の香りが良い デザートの「アイス最中」は、皮がパリッと香ばしく、小豆アイスがサッパリとして美味しい

メゾン・フジヤ・ハコダテmaison Fujiya Hakodate

 函館元町の二十間坂にあるフレンチレストラン。シェフの藤谷圭介さんは、札幌の「コートドール」や「オプトゥニールK」の料理長を経て、この店のシェフとなった。ちなみに、「オプトゥニールK」の頃には、札幌グルメバイブルで2つ星を獲得している。
 二十間坂の上まで上ると、白亜の一軒家が見える。1階のエントランスには、エレベーターと10名までの個室がある。エレベーターで2階へ上がると、そこには広めのメインダイニングと10名までの半個室がある。窓から見下ろす景色は、まさに函館西部地区そのものの景色である。メニューは、基本的にランチとディナー共通であるが、ランチタイムにはお得な7260円のコースが加わる。今回はランチタイムであったが、折角の取材なので、共通コースの15730円の方を注文。
 先ず出てきたのは、アミューズの「新玉ねぎのタルト グリエールチーズ」。タルトはカリッとしていて玉ねぎは甘く、素晴らしいスターターだ。続く2品目は、「温かいコンソメ」。コニャックやシェリー酒が香り、玉ねぎなど野菜の甘みを感じる。3品目は、2つ目のアミューズである「大沼のワカサギのフリット」。ガラムマサラやクミンの香りにゲランドの塩、さらにはレモンエキスがキリッと締めている。4品目は、「オグニ牧場の牛タンサラダ」。牛タンは薄切りにされて柔らかく、梨と伊予柑の甘みに加え、ヴィネガーの酸味が爽やか。スパイスとのバランスも良い。ここでバゲットが出てきたが、バターではなく、オリーブオイルと棒状に詰められた豚のリエットが添えられてきた。豚のリエットは、ガラムマサラのようなカレーの香りがする。5品目は、「ツブのエスカルゴ風パイ」。原木椎茸やチヂミほうれん草が風味を豊かにしている。6品目は魚料理で、「ヒラメとセミドライトマト アンチョビソース」。淡白なヒラメと濃厚なセミドライトマトが絶妙にマッチしている。ここで口直しに「メローゴールドの果肉 生姜のアイスパウダー」が出て、メインとなる7品目は「仔牛のロースト ポテトグラタン添え」。サッパリとして柔らかな仔牛とソースの相性が最高である。デザートの1品目は「ヨーグルトのシャーベット」で、みずみずしく滑らかなジェラートである。デザート2品目は、「焼きたてマドレーヌ」。ほろほろと崩れて、バターの香りがとても豊か。デザートの3品目は「イチゴとバニラのジュレ」で、サッパリとしていて良かった。その後、小菓子と飲み物が出て終了となった。エスプレッソは香り高く秀逸であったが、マカロンは普通であった。(2023年8月追加)
https://maison-fujiya.com/maison_fujiya_hakodate.html

函館市元町17−17 
電話番号:0138-76-9653
定休日:水曜、第2第4火曜
営業時間:12時〜13時、18時〜19時半
予算:【ランチ】7260円、15730円、24200円、【ディナー】15730円、24200円
アクセス:市電の十字街電停で下車。電車軌道に沿って海峡通を函館どつく電停方面へ進む。広い二十間坂を左折して上り、五島軒を過ぎて石畳をさらに上がると、その突き当たりにある。十字街電停から徒歩10分
最寄りのランドマーク:二十間坂、五島軒
お勧めポイント:素晴らしいサービスとハイレベルなフレンチ

二十間坂の上まで上ると・・・ 白亜の一軒家が見える 1階のエントランスには、エレベーターと10名までの個室がある。エレベーターで2階へ上がると・・・ そこには広めのメインダイニングと10名までの半個室がある 窓から見下ろす景色は、まさに函館西部地区そのものの景色 「オプトゥニールK」の頃から、藤谷シェフは北海道、とくに道南の素材にこだわっている15730円のコースメニューには、素材だけが書かれてある 先ず出てきたのは、アミューズの「新玉ねぎのタルト グリエールチーズ」。タルトはカリッとしていて玉ねぎは甘く、素晴らしいスターター 続く2品目は、「温かいコンソメ」。コニャックやシェリー酒が香り、玉ねぎなど野菜の甘みを感じる3品目は、2つ目のアミューズである「大沼のワカサギのフリット」。あれ?影しかない? ワカサギのフリットが後載せさられると、ワカサギが皿の上に浮かんで見える。ガラムマサラやクミンの香りにゲランドの塩、さらにはレモンエキスがキリッと締めている 4品目は、「オグニ牧場の牛タンサラダ」 牛タンは薄切りにされて柔らかく、梨と伊予柑の甘みに加え、ヴィネガーの酸味が爽やか。スパイスとのバランスも良いここでバゲットが出てきたが、バターではなく、オリーブオイルと棒状に詰められた豚のリエットが添えられてきた。豚のリエットは、ガラムマサラのようなカレーの香りがする 写真を撮る前に食べてしまったが、5品目は、「ツブのエスカルゴ風パイ」。原木椎茸やチヂミほうれん草が風味を豊かにしている 6品目は魚料理で、「ヒラメとセミドライトマト アンチョビソース」 淡白なヒラメと濃厚なセミドライトマトが絶妙にマッチしている ここで口直しに「メローゴールドの果肉 生姜のアイスパウダー」が出て・・・ メインとなる7品目は、熱々のポテトグラタンを載せて完成 完成した「仔牛のロースト ポテトグラタン添え」 サッパリとして柔らかな仔牛とソースの相性が最高 ザートの1品目は「ヨーグルトのシャーベット」で、みずみずしく滑らかなジェラート デザート2品目は、「焼きたてマドレーヌ」。ほろほろと崩れて、バターの香りがとても豊か デザートの3品目は「イチゴとバニラのジュレ」 サッパリとしていて良かった その後、小菓子と飲み物が出て終了となった。エスプレッソは香り高く秀逸であったが、マカロンは普通

炭火焼肉 泉味亭

 五稜郭公園近くの本通・鍛治エリアの住宅地にある人気焼肉店。この店の売りは、何と言っても北海道の焼肉店では希少な松阪牛である。もちろん、松阪牛だけでなく、その時々の最高な黒毛和牛を全国から取り寄せており、しかもリーズナブルな価格で提供している。
 黒毛和牛のタンや松坂牛などが熟成されている透明な保冷庫がある入口を抜けると、掘りごたつの小上がりテーブル席が奥まで続く。ホームページを見ると、掘りごたつの個室以外にテーブル椅子の個室もあるようだ。
 まずは席に着き、飲み物を注文すると、続いて着火された炭が運ばれてくる。飲み物のメニューを見ると、生ビールやアルコール炭酸飲料の他、ニューワールドや仏ボルドーを中心としたボトル売りワインが目を引く。リーズナブルものからオーパスワンなどの高額ワインまで、メニューに載っていないワインも含めていろいろとあり、品数こそ少ないものの、そのセレクトはなかなかだと思う。焼肉のメニューは、松阪牛の肉やホルモンだけでなく、黒毛和牛や豚、羊、鶏などまでいろいろとあり、北海道の焼肉店としてはメニューの品数がかなり多い。
 この店に来たなら、焼肉の前にまずはいただきたいのは、「キムチ盛り合わせ」と「松阪牛ユッケ刺し」、「松阪牛ハネシタの大とろ特上ユッケ」、「松阪牛の牛たたき」である。ユッケは、レギュラーメニューである「松阪牛ユッケ刺し」と「松阪牛塩ユッケ刺し」の他、季節メニューである「松阪牛ハネシタの大とろ特上ユッケ」やウニやイクラ、キャビアが入った「松阪牛の海宝ユッケ」などもある。肉のお勧めは、松阪牛では「特選松阪牛極柔シンシンあぶり焼き」と「松阪牛の一押し泉味亭カルビ」、「特選松阪牛霜降友三角焼き」、「松阪牛肉もつこってりカルビ」、「松阪牛モモのチーズ巻」、「松阪牛手作り粗挽きソーセージ」など。黒毛和牛では、「黒毛和牛特上はらみ」や「黒毛和牛はらみ・さがり」、「和牛上ミノ」。塩タンの一押しは限定品の「熟成旨み大とろタン塩」であるが、もしも売り切れだったなら、一つ下の「熟成旨み上タン塩」でも十分美味しい。最後の締めは、「〆冷麺」か店の名物である「松阪牛大とろフレーク丼」である。ちなみに、人気店なので前日までの予約が必須。(2023年8月追加)
https://izumitei.gorp.jp

函館市鍛治1丁目49-6 
電話番号:050-5486-0658
定休日:無休
営業時間:【月曜〜金曜】17時半〜22時、【土日・祝日】17時〜22時
予算:松阪牛ユッケ刺し1000円、松阪牛の一押し泉味亭カルビ900円、熟成旨み大とろタン塩1680円、黒毛和牛特上はらみ1800円、特選松阪牛極柔シンシンあぶり焼き1800円
アクセス:函館市電・柏木町電停で降り、電車道を100mほど五稜郭方面へ戻り、「ENEOS前川石油」前の「松蔭町25」信号を右折して松見通を進む。「市立函館高等学校」を過ぎ、「道道函館上磯線」方面へ向かう。さらに、「ENEOS」やウサギマークの「全日本不動産協会」前の六叉路を過ぎると右側にある。柏木町電停から徒歩25分(約2㎞)
最寄りのランドマーク:松見通、函館市立本通中
お勧めポイント:コスパ抜群な松阪牛と最高レベルの黒毛和牛ユッケが食べられる

住宅地にある駐車場完備の一軒家です 入口を入ると・・・左側に外からも見えるガラス張りの保冷庫があり、肉が熟成されています 掘りごたつの小上がりテーブル席がメインですが、椅子のテーブル席の個室もあるようです まずは席に着き、飲み物を注文すると、続いて着火された炭が運ばれてくる 飲み物のメニューを見ると、生ビールやアルコール炭酸飲料の他・・・ ニューワールドや仏ボルドーを中心としたボトル売りワインが目を引く。これは赤ワインのメニューであるが、予算を言えばメニューにないものもいろいろ持ってきてくれる。カレラのカリ・ピノがお勧め 白ワインとシャンパン 本日のお勧めメニュー お持ち帰りメニュー 特選松阪牛と松阪牛カルビのメニュー 松阪牛ロースとサガリ、タンのメニュー 豚・鶏・羊と焼き物、松阪牛ホルモンのメニュー 一品、サラダ、人気の牛刺しメニュー ご飯もののメニュー 冷麺・スープ、漬け物、デザートのメニュー 宴会用のメニューは3タイプ飲み放題付きの宴会メニューも3つ 「キムチの盛り合わせ」。カクテキやオイキムチは海鮮の風味が強くて美味しいが、白菜キムチはそれほど深みがなく普通 「松阪牛の牛たたき」は、ポン酢、ネギ、生姜のバランスが良く、肉自体にも旨みがあって美味しい 「松阪牛ハネシタの大とろ特上ユッケ」は、甘めのタレに肉がとろける 「松阪牛の海宝ユッケ」は、甘くない醤油にウニやイクラ、キャビアが入っていて悪くない 「特選松阪牛極柔シンシンあぶり焼き」は、サッパリとしていながら適度な脂があり、赤身の旨味も十分塩タンの一押しの限定品「熟成旨み大とろタン塩」。肉質自体は「熟成旨み上タン塩とほぼ同じであるが、こちらの方が熟成感が感じられる 少し安い「熟成旨み上タン塩」でも十分美味しい 「松阪牛霜降りサイコロステーキ」は、カルビのように脂が強い 「黒毛和牛特上はらみ」は、ジューシーで肉の旨味もあり、お勧め 「松阪牛モモロース」は、同じモモの「特選松阪牛極柔シンシンあぶり焼き」に比べて旨味に欠ける 「熟成旨み上ねぎタン塩」は、ネギが別盛りになっている。塩味が足りず、タン芯ではないので肉質も劣る 「特選松阪牛ハネシタステーキ」は、脂身の甘みは良いが線維を感じる 「特選松阪牛霜降友三角焼き」は、繊維がしっかりしているので、見た目以上に脂身を感じない 「松阪牛レバー(塩)」。僕的にはレバー臭を感じて好きにはなれないが、他の人には好評 「にんにくだれの漬け込み柔らかハラミステーキ」は、思ったほど深みがなく、通常の「黒毛和牛はらみ・さがり」の方が美味しい 「松阪牛上モモロース」は、線維を強く感じるが、肉の旨み自体は十分にある 「松阪牛モモのチーズ巻」は、松阪牛の繊細な肉の香りがチーズによって吹き飛んでしまうが、とにかく肉とチーズが合う 「松阪牛肉もつこってりカルビ(味噌味)」。味噌の濃厚なこってり感とカルビのこってり感のハーモニー。これはやっぱりビールが良いかも 「熟成大とろ短冊タンステーキ」は、肉にそれほど深みがない 「松阪牛ホルモン」は、牛の小腸なので脂がタップリ。味的には普通 「松阪牛の一押し泉味亭カルビ」は、思わず旨い!と思える赤身の旨味と脂の甘みの良いとこ取りの美味しさ 「松阪牛手作り粗挽きソーセージ」は、皮がカリッとして牛肉の風味も十分感じられる 「ユッケジャンスープ」悪くはないが味の深みに欠ける 「石焼肉包みビビンバ・玉子のせ」 胡麻油が香り、レアな牛肉も悪くないが、甘めの味付けが好みではない 「〆冷麺」。締めというだけあって、量も少なめでちょうど良い。盛岡冷麺のようなコシがあり、スープも美味しい

銀月

 函館・湯の川の電車通り沿いにある人気の和菓子店。昭和の風情を残した店内では、次々と来店する客の注文をお母さんたちがテキパキとこなしている。また、店の奥ではマスクをしたお母さんたちが、餅や団子を作っているのが見える。
 この店のお勧めは、何と言ってもネットリと柔らかな食感の「だんご」。北海道米100%で作られた団子は、例えて言うならば、赤ちゃんのホッペタのようにシットリときめ細やかな食感である。それは「二色だんご」を食べてみればよく分かる。何とも言えないくらいの絶妙な柔らかさで、まるで羽二重餅のようである。但し、「二色だんご」はその素晴らしい食感とは裏腹に、餡の香りに乏しいのでイチオシというほどではなく、僕のお勧めは「串団子」の方。「串団子」は「二色だんご」よりも団子が少し締まった食感ではあるが、これはこれで心地よい食感だ。前述のように、こしあんの小豆餡は香りに乏しいので「串団子・あん」はお勧めではない。僕の理想の小豆餡の串団子は、築地の 「茂助だんご(→ 銀座グルメバイブル・築地散歩の頁を参照)」 。築地店の他、 「松屋銀座(→ 銀座グルメバイブル・お土産・銀座周辺編を参照)」 でも購入可能だ、僕のイチオシは、香り豊かな「串団子・ごま」と「串団子・きなこ」の2つで、2番目のお勧めは「串団子・しょうゆ」である。「串団子・しょうゆ」だけは焼いているので、とても香ばしい香りがする。店の外にはベンチがあるので、できれば買ってすぐ食べるのがお勧め。(2017年6月追加)

函館市湯川町2丁目22-5  
電話番号:0138-57-6504
定休日:不定休(火曜・第3月曜?)
営業時間:8時半〜18時
予算:串団子108円、二色だんご119円
アクセス:函館市電・湯の川温泉電停を降りて線路に沿って湯の川電停方向へ進む。「イチマス」、「函館商工信用組合湯川支店」を過ぎるとすぐ右側にある。湯の川温泉電停から徒歩2分
最寄りのランドマーク:イチマス、函館商工信用組合湯川支店
お勧めポイント:絶妙な食感の美味しい串団子

湯の川の電車通り沿いにあります ココです! 店の前にはベンチが1つあり、この日も学生さんらしき人たちがその場で食べていました 昭和の風情を残す店内では、次々と来店する客の注文をお母様たちがテキパキとこなしていました カウンターの奥の作業場では、お母様たちが餅や団子を作っているのが見えます 持ち帰りました 串団子4種類 「串団子・きなこ」は絶妙な甘さ 「串団子・あん」は、小豆の香りに乏しいこしあん 「串団子・しょうゆ」は、唯一焼いているので香ばしい 「串団子・ごま」は、ゴマの香り豊かで美味しい! 「二色だんご」の団子の食感は最高レベルだが、餡は香りに乏しい 「草大福」は、持ち帰りしたらかなり硬くなってしまっていた 

鮨処 美な味(みなみ)

 函館の西部エリアにあるミシュラン1つ星を獲得したことがある寿司店。店に入ると右側にカウンター席が、そして左側には小上がりではなく、寿司屋にしては珍しいボックスタイプのテーブル席がある。
 この店は函館では珍しく本格的な江戸前寿司を出す店である。なので、この店では他の江戸前寿司店と同様、握りに煮きりを塗って供されるため、寿司むらさき(醤油)は出てこない。しっかりと酢が効いた酢飯はほんのりと赤く、店主によると赤酢を含めて4種類の酢をブレンドしているという。また、基本的に寿司ネタには何らかの仕事がなされており、握りは細長い小ぶりな寿司だ。 
 ネタは北海道産を中心に、全国各地から質の良いものを取り寄せている。この日のウニはオフシーズンにもかかわらず、北海道産のムラサキウニとバフンウニの2種類があり、2種類合いのせで供されていた。ウニは海苔で軍艦巻きにするのではなく、煮込んだ海苔をのせるこの店のオリジナルのもの。また、この日のマグロは松前産の冷凍物だったが、非常に質が良く、とても香りがあって良かった。さらに、追加注文したコハダ(写真は撮り忘れた)の締め具合も塩加減も良かった。
 しかしながら、ミシュラン星付きの店であるにもかかわらず、日本酒は北海道の「国稀」と石川の「菊姫」しかないのが残念であった。正直なところ、値段を考慮した全国的な評価としては1つ星くらいの評価となろうが、函館にある他の寿司店との相対的な評価を加味して今回は2つ星とした。(2016年4月)

函館市末広町9-5  
電話番号:0138-26-6176
定休日:17時~21時半
営業時間:月曜
予算:お任せで15000円くらい
アクセス:函館市電・十字街電停で降り、電車通りから北洋銀行の通りへ入るとすぐ右側。十字街電停から徒歩1分
最寄りのランドマーク:北洋銀行末広町支店
お勧めポイント:函館で本格的な江戸前寿司が味わえる

ココですカウンター席寿司屋では珍しいボックス席本日の魚と産地。北海道産がほとんどであるが、全国各地からより室の良いものを取り寄せているという生ビールとつまみまずは「ヤリイカのゲソの漬け」が出てきた湯引きしたボタン海老は塩でいただくむしりホタテホウボウの昆布締め煮ダコサクラマスの自家製スモーク毛ガニとバフンウニ、ホタテのカニ味噌和えキンキの焼き物お椀(まつかわガレイだったかな?)ここから握りがスタート。ヤリイカの握りには隠し包丁が・・・まつかわガレイ生のホッキ貝に軽く焼きをつけて火を通したもの松前産本マグロの中トロ。冷凍物だったが、質が良くて香り高かった本マグロの赤身の漬けは手巻きに蒸した白魚は、塩漬けした桜の葉に巻いて香り付けしている煮アワビは薄く切って2枚づけで握り、ツメを塗る生のトリガイはさっと火を通して握る煮ハマグリ玉子焼きかんぴょう巻は簾で巻く。これでお任せは終了となる追加で頼んたムラサキウニは、海苔の軍艦巻きではなく煮た海苔をのせて食べるこの店オリジナル。僕的にはやはり醤油を塗った方が美味しいと思う追加した本マグロの中トロ巻。これはやはり美味しい!

箱館 元町珈琲店

 元町の八幡坂の途中にある自家焙煎コーヒーの喫茶店である。店の前には駐車場があり、入り口横には薪ストーブ用なのか?壁に沿って薪が積まれている。店内に入ると右に長いカウンターと四角いテーブル席があり、後ろにはズラリとコーヒーカップが置かれている。さらに、左の駐車場側にも小さな丸いテーブル席がある。床も天井も木をふんだんに使用したウッディで明るい雰囲気。店はご夫婦でやられているようで、奥さんがメインで作っているようだ。
 メニューを見ると、珈琲店と名乗ってはいるが「マイルドブレンド」と「ビターブレンド」の2種類しかない。聞いてみると,生豆を手回しのロースターを使って焙煎しているという。いずれもフレンチかイタリアンローストに近く、表面が黒く油分でテカテカした深煎りである。特に「マイルドブレンド」は、深煎りでありながら豆の個性を見事に引き出しており、僕のお勧めである。口に含むとまずは深煎りによる苦みを、そして芳醇で華やかな杏仁のようなフルーツ香が包み込む。アフターが長く、深煎り豆としては完成度の高いブレンド豆だ。「ビターブレンド」も基本的に同じテイストだが、ローストが強い分、香りは残るものの酸味がほとんど感じられなくなってしまう。
 ちなみに、自家製デザートはごく普通だったのでお勧めではない。また、コーヒー豆をテイクアウトする時の専用パッケージが用意されておらず、スーパーの肉や魚の液漏れ防止袋のような袋に入れられてきたが、この点は是非改善してほしいものだ。(2015年8月追加)

函館市元町31-11  
電話番号:0138-83-1234
定休日:火曜
営業時間:10時〜17時半
予算:マイルドブレンド500円(1杯)、600円(100g)
アクセス:函館市電・末広町電停で降りて、十字街方向へ電車通りを戻る。八幡坂通を上ると左側にある。末広町電停から徒歩5分
最寄りのランドマーク:八幡坂通
お勧めポイント:深煎りのマイルドブレンドが美味しいコーヒー店

八幡坂からみた店舗

壁側に積まれた薪

入って右側のカウンター席とテーブル席

壁にはカップがいろいろ

入って左の駐車場側のテーブル席は丸テーブル

テイクアウトしたコーヒー豆

豆はスーパーのレジ袋台に置いてある薄い袋に入れて結んであった

マイルドブレンドの豆はこんな感じ

鮨処 ひろ季

 函館市電・五稜郭公園前の電停のすぐそばにある寿司店。店舗は7年前にできた「ホテルネッツ函館」の2階にある。この店は、「ホテルネッツ」ができる前は高砂通りで営業していたらしい。エレベーターで2階に上がると、店の壁には「獺祭」や「八海山」の幕が居酒屋のようにディスプレイされている。店内にはカウンター席とテーブル席があり、さらに奥に個室がある。
 店主は本マグロに相当なこだわりをもっており、店とは別なところに保冷庫を持っていて、そこで熟成させてベストな状態で出しているという。店主お気に入りの道南・戸井産の本マグロはもとより、その時々の状態の良いマグロを使用しているらしく、このときは宮城県沖の本マグロだった。
 函館と言えば、この店の近くにある 「梅乃寿司(→ その他北海道の旨み店・道南の頁を参照)」 が有名であるが、「梅乃寿司」はどちらかと言えばネタに仕事をする江戸前寿司を目指しているのに対し、こちらの店は酢飯も含め、ネタそのものの良さを生かす北海道寿司。どのネタも良質で、函館の寿司店としては至極まっとうな寿司店である。函館の寿司にしてはやや小ぶりなため、少し物足りないと感じる方もおられるかもしれないが、食べ足りないという方は、一通りコースを食べた後で好きなネタを追加注文すればいい。
 お品書きを見ると、寿司の他に鮨と和食の両方を楽しめる鮨会席などもあった。また、ランチタイムにはセットメニューもあり、「蘭」はお任せ握り8貫に「タラバガニの爪焼き」や「銀ダラの焼き物」、「茶碗蒸し」がセットになっており、かなりお得となっている。
 ちなみに、函館としては珍しく握りは「煮きり醤油」を塗って出される。また、店内の冷蔵庫には寿司店にしては日本酒が充実しているが、これは店主の奥さんが日本酒の唎酒師(ききざけし)の資格を持っていて、日本酒に造詣が深いことによるらしい。(2015年8月追加)
http://www.hakodate-hiroki.com

函館市本町26-17 ホテルネッツ2階  
電話番号:0138-55-5553
定休日:日曜
営業時間:11時半〜14時、17時〜23時
予算:寿司ランチ蘭3500円(ランチ限定)、季節のおまかせ ひろ季(12貫)4000円、キンキの煮付け・塩焼き(半身)2200円
アクセス:五稜郭公園電停の目の前(ホテル法華クラブ函館の隣)
最寄りのランドマーク:丸井今井、ホテル法華クラブ函館
お勧めポイント:函館の中では至極まっとうな寿司店

このホテルの2階

店の前には日本酒の幕が

カウンター席と大将

カウンター席の後ろにあるテーブル席

カウンター席は禁煙です

店主こだわりのマグロ。この日は今はこれがベストという宮城県沖の本マグロ。もう少しすれば、函館近郊の戸井産本マグロを使用するという

日本酒専用の冷蔵庫

店主おまかせの握りのスタートは黒ゾイ

ホッキ貝は身が厚くて甘い

ホタテ貝も切り方が厚くて弾力十分

エゾアワビはコリコリとした食感が最高

ボタン海老は小ぶり

ズワイガニ

本マグロの中トロと赤身

函館産穴子

毛ガニの味噌汁

追加注文した即席のヅケ

追加注文したアジ

追加注文したサバ

追加注文した中トロの巻物

函館土産・イカ編

 函館の代表的な海産物と言えば真イカ(スルメイカ)やヤリイカが有名であるが、このイカを使ったお菓子を紹介したい。今回は「はこだて海鮮市場本店」でいろいろな製品を購入して試食してみた。
 最もイカの風味を上手く引き出していて良かったのは、株式会社ムロタの「いか焼き黄金(2つ星評価)」。食感はシットリ・パリッとしていて、口に含むとサキイカのような深い味と焼きイカのような香ばしい香りが広がる。「いか焼き黄金」には別バージョンの「しょうが風味」もあり、こちらの方はイカの風味が抑えられ、紅ショウガ入りたこ焼きような味となっている。いずれもイカの風味が強いので、日本酒に合いそう。
 次に良かったのは、同じく株式会社ムロタの「いさりび いかせんべい(1つ星評価)」。よくある「えび満月」のようなデンプンを使った薄焼き煎餅であるが、イカの香りが満載なのである。パリッとした食感も良く、ビールに良く合いそうなお菓子だ。
 最後に紹介するのは、株式会社不二屋本店の「いかめし味スナック(1つ星評価)」。函館近郊にある森町の阿部商店が作る有名駅弁「いかめし」をイメージしたイカの形をしたスナック菓子である。原材料に北海道産米粉を使用しているせいか、噛んだときにサク、噛んだ後にベチャッとする不思議な食感である。美味しいものの、味から「いかめし」を連想できないのが残念である。これでもっと「いかめし」の風味を強くできれば、さらに評価を上げても良いかも。

株式会社ムロタの「いか焼き黄金」。似ているが、左は「しょうが風味」バージョン

イカの足だけを使っています

株式会社ムロタの「いさりび いかせんべい」。よくある「えび満月」のようなデンプンを使った薄焼き煎餅であるが、イカの香りが満載です

パッケージがインパクトのある株式会社不二屋本店の「いかめし味スナック」

中は小分けにパッケージングされています

イカの形をしています

ロワゾー・パ・マツナガ

 柏木町の閑静な住宅街にある隠れ家的なフレンチの店。昨年末にオープンしたばかりの店であるため、函館出身の僕も知らなかった店である。ある日、 「焼き鳥&ワイン しろ(→ 札幌グルメバイブル・焼き鳥の頁を参照)」 の店主・石川さんから教えて頂き、訪問の機会を伺っていた。
 白を基調とした一軒家の店内は、デザイナーズレストランのようにスタイリッシュ。テーブル席が4つと8名まで収容できる個室が1つあり、端のテーブル席はボックスシートのようになっていて、遊び心もあるインテリア。
 今回のランチは、2日前までの予約が必要な6000円のコース。帰りに見送って頂いたシェフは未だかなり若いが、料理は素材、塩味、火の通し方がほぼ完璧である。特に、添えられた温野菜と焼きたてのパンが美味しいこと!!味に立体感があり、ビジュアルも含めて想像力を掻き立てる料理である。また、料理だけでなく、専任のパティシエがいるの?と思うくらいデザートが美味しい。今回唯一気になったのは、牛フィレ肉のグリルのベリーソース。フルーツ系のソースは、肉の香りが強い鴨などであれば合うかもしれないが、黒毛和牛のような繊細な肉では、フルーツの酸味と甘みが肉全体を包み込んでしまい、肉の旨味が感じられなかった。肉の火の通し方が良かっただけにこの点だけは残念だった。
 東京や札幌での評価であれば2つ星相当くらいであろうが、地方レベルのフレンチとしてはかなりのハイレベルで、現時点では間違いなく函館ベストフレンチであろう。ソムリエを含めたサービスもなかなか良く、また行ってみたいと思わせるレストランである。(2014年6月追加)

函館市柏木町4−5  
電話番号:0138-84-1858
定休日:火曜
営業時間:12時〜14時(水曜はランチなやっていない)、18時〜21時
予算:【ランチ】2800円、3500円、4800円、6000円、【ディナー】7200円、9500円、15000円
アクセス:函館市電・柏木町電停で降りて五稜郭側に向かい、「はこだて調剤薬局」の角を「せいきょう通(進入禁止の一方通行)」へ右折する。「くぼた歯科医院」、「山谷医院はこだてペインクリニック」、「せいどう歯科」を過ぎ、200mほど進むと右側にある。柏木町電停より徒歩8分。
最寄りのランドマーク:函館市電・柏木町電停
お勧めポイント:函館ナンバーワンのフレンチ

食前のお楽しみ1:アスパラガスの冷製スープ

2種類のパン(左:フランスパン生地にライ麦を加えたパン、右:クルミのパン)とバター

食前のお楽しみ2:左がパルミジャーノのクッキー、右がシャンピニオンのタルト

パルミジャーノのクッキーのアップ

サクラマスのコンフィ(低温のオイル煮)サラダ仕立て

尾長鯛のスチーム・ハマグリソース

黒毛和牛フィレ肉のグリル

レモン風味のジュレ

道産けんたろう苺を使ったケーキとジュレ・ヨーグルトアイス添え

道産けんたろう苺を使ったムースのケーキのアップ

ヨーグルトアイスと苺ジャム入りジュレ

エスプレッソ

小菓子(レモン風味のマドレーヌ、マンゴージュレ、生チョコ)

梅乃寿司

  7年前に道南の森町から移転してきた寿司店である。実はこの店、「すし善」つながりで 「○鮨(→ 札幌グルメバイブル・寿司の頁を参照)」 の店主・川崎さんから教えて頂き、4〜5年くらい前に一度訪れたことがある。しかし、その当時の印象としては、江戸前寿司に真摯に取り組んでいるものの、未だ勉強中といったレベルで、残念ながらグルメバイブルの掲載には至らなかった。
 今回は改めての再取材。店内に入るとジャズが流れ、右にカウンター席、左側にはテーブル席の個室と小上がりがある。函館の寿司店としてはかなりの大箱店であり、現在は「すし善」出身の若大将を中心に、大将(お父さん)、そして「おたる政寿司」出身の弟と3人で握っている。店に入ってまず目に付くのはカウンター後ろに見える庭である。ガラス面がとても広く開放感があり、特に庭がよく見える昼間は、カウンター席で頂きたい。
 席に着くとまず地元客か観光客かを尋ねられるが、これは、地元客には江戸前ネタを、観光客には北海道の地物ネタを中心に出そうという心遣い。しかし、たとえ道外から来ても、江戸前ネタ中心で食べた方が満足度が高いと思うが、これは好みの問題であろう。今回特に美味しいと思ったのは、特注で作ってもらっているという「函館産の箱入り無添加ウニ」の他、「和歌山産本マグロ」、「春子(小鯛)の昆布〆」、「松前産甘エビ」など。中にはネタの切り方が薄かったり、ネタの大きさが小さかったりしてシャリとネタのバランスを欠く握りも見受けられた。しかし、それをもってしても函館の寿司店の中では仕事が抜きん出ている。
 コスパは然程良くないせいか、現在のところ、地元客と言うよりも観光客を中心に賑わっているようだ。店主の対応も良く、ホスピタリティという点でも評価できる。ちなみに、食べログでかなりの人気店なので、もちろん予約は必須。また、ディナータイムよりもランチタイムの方が予約を取りやすい。(2014年6月追加)

函館市柏木町1-19  
電話番号:0138-55-3133
定休日:日曜
営業時間:12時〜14時、17時〜22時
予算:お任せで10貫4000円
アクセス:函館市電・柏木町電停を降りて、電車通りを五稜郭方面に戻る。回転寿司の「まるかつ水産」、「坂野畳店」を過ぎた次の交差点を左折する。「桜が丘通」を200mほど進むと左側にある。
最寄りのランドマーク:柏木町電停、まるかつ水産
お勧めポイント:函館では珍しい江戸前寿司が食べられる

若大将の金丸さん

大将と弟さん

春子(小鯛)の昆布〆

和歌山産本マグロのトロ

山菜の味噌汁

松前産甘エビ

毛ガニ

スルメイカ、山葵(ホースラディッシュ)を載せて

生のトリ貝

カツオ

ヒメマス

特注品の無添加の箱ウニを海苔なしで

煮ハマグリ

アジ

平貝(平らぎ)

イワシ

中トロの鉄火巻き

元祖 小いけ 

 小路を少し入ったところにある小さなカレー店。この店の創業は昭和23年と言うから凄い。すぐ近くの表通りには、この店から分かれた「印度カレー 小いけ本店(お土産店でレトルトカレーを販売している店)」がある。僕がよく通っていた学生の頃はこの「元祖 小いけ」の方しかなく、この店こそ古くから続く店なのである。店内に入ると中央には丸く大きなカウンター席が、そして右側には縦長のカウンター席があり、さらに左側にテーブル席がある。久しぶりに訪れてみると、店内の雰囲気は昔と全く変わっておらず、40年前と比べて唯一変わっていた点と言えば、メニューに「チキンステーキカレー」が加わったことくらい。なので、新しく現代的な造りの「印度カレー 小いけ 本店」とは、メニューも含めて異なっているのである。 
 この店の名物と言えば、言わずと知れた「カレー」と「カツ丼」である。「カレー」は、カレー粉をじっくりと炭火で長時間炒めて作られているらしく、とてもスパイシー。少し粉っぽい独特の香りがインパクトを感じ、また忘れた頃に食べたくなるようなクセのある美味しさである。辛さは選べず、辛口相当の辛さだ(CoCo壱番屋の2〜3辛くらい)。 
昭和のカレーらしく、通常の「カレー」は丸く型押しされたライスとルーが別盛で出される。一方、「カツカレー」は予めルーがかけられて出されるため、もしもお腹に余裕があれば別盛になった「大カツカレー」がお勧めである。カツは薄いため歯通りが良く、細く切られているのが特徴。また、このスパイシーで独特なカレーには、何故か福神漬けよりも紅ショウガの方が合うので、是非お試しを。さらに、店内では、お持ち帰りのカレールー(そのままと冷凍の2種類がある)が販売されている。
 一方、「カツ丼」は「カツカレー」のカツと同様に、細く切られた薄めカツを使用している。多少甘めの味付けで、玉葱の他、細かく刻まれた椎茸や筍が入っている。卵トロトロでカツが厚めの現代的なサクッとしたカツ丼とは対極にあり、シットリと薄いカツが昭和の哀愁を感じさせる。凄く美味しい!と言うほどではないが、実にオリジナルティのあるカツ丼である。(2014年3月追加)

函館市宝来町22-4  
電話番号:0138-23-2034
定休日:無休(正月を除く)
営業時間:11時〜20時半(火曜日は11時〜14時半)
予算: カツカレー890円(大カツカレー990円)
アクセス:函館市電・宝来町電停を降りて線路に沿って高田屋通方向へ進む。「印度カレー 小いけ 本店」横の小路を入ってすぐ右の黄色い建物。宝来町電停から徒歩2分。
最寄りのランドマーク:チサングランド函館
お勧めポイント:スパイシーなルーで味わう昭和のカツカレー

ドルチェ イタリアーノ チョチョ パスティッチョ

 函館市郊外の石川町にある人気のスイーツ店。オレンジ色をした一軒家で、実はこの店、イタリア菓子の専門店であり、隣には姉妹店のピッツェリアもある。店内は天井が高く、白を基調としたインテリア。1階にはショップと小さなかわいらしい丸テーブルのカフェが併設されている。カフェのセットメニューは、ジェラート2つとお好みのケーキ1つのセットとお好きなケーキ2個と飲み物のセット、さらにそれにマカロン1個が加わった3つのセットがある。この他、夏季には「イチゴパフェ」と「チョコパフェ」も登場する。
 「ピスタッキオ エ ランポーネ」は、以前「ズッパイングレーゼ」という名で販売されていたものだが、味がマイナーチェンジして名称が変更となった。口に含むと、インパクトのある木苺とチョコレートの味が舌全体を覆う。さらにリッチなピスタチオクリームとしっとりと木苺ソースに浸ったアーモンドスポンジの味が追いかけてくる。甘さも程良く、この店1番のお勧めだ。「ランポーネ」はクリームチーズムースとチョコが合体したケーキで、ダッグワースのようにフンワリとしたアーモンドスポンジと木苺の酸味が良くマッチしており、こちらもお勧め。一見するとレアチーズケーキのように丸い「ズコット」は、干しぶどうやナッツが入ったミルクチョコクリームとオレンジピール入りのマスカルポーネクリーム、さらに硬いチョコやナッツのコントラストがいい。「トゥレチョコラーティ」はミルクチョコ、ホワイトチョコ、ビターチョコのムースの3層ムースとチョコスポンジが一体となったチョコレートケーキ。それぞれのチョコのバランスが良くとても滑らか。「フロマッジオ」は、ジュレでコーティングされたミカンソースが載ったクリームチーズムースタルト。ソースを崩して食べると、柑橘の香りと中の木苺の香りが混ざりあい、クリームチーズムースに重層感を与えている。しかしながら、タルト生地の食感が中途半端で、ダッグワースのようにフワッとしているか、ビスケット生地のようにサクッとしていればもっとアクセントが出て良いのだが。ちなみに、店内は禁煙である。(2014年1月追加)

函館市石川町316-5  
電話番号:0138-34-7020
定休日:月曜
営業時間:10時〜20時
予算:お好きなケーキ2個と飲み物のセット945円
アクセス:函館中心部から国道5号線(大沼国道)を通って七飯方面へ向かう。 JR五稜郭駅を過ぎ、立体交差のところを「七飯」方向へ直進する。しばらくすると、「函館新道、湯ノ川」の標識と「NISSAN」が見えるので、その交差点を右折して産業道路に入る。立体交差をくぐり、「トイザらス」の角を左折する。「函館新都市病院」を過ぎ、「ツルハドラック石川店」が見えたらその裏通りにある。JR五稜郭駅から2.5㎞。
最寄りのランドマーク:函館新都市病院、ツルハドラック石川店、西松屋函館石川店
お勧めポイント:函館では珍しいイタリアンスイーツ店

手打ちそば いしくら

 住宅街にある手打ちそば店。週末ともなると開店後すぐに満杯となってしまうほどの人気店である。平日でも行列ができることもあるため、開店時か昼のピーク時を避けて行くのが良いだろう。 
 外観は洋風の一軒家で、蕎麦店としてはかなりユニークな建物であるが、これは元は洋食店だった店をリフォームして使っているため。ガラス越しに蕎麦を打つところが見えるなど上手く改装されてはいるものの、テーブルや椅子などはそのまま使用しているのか、若干違和感を感じてしまう。 
 蕎麦はやや平打ちの細麺で喉越しが良い。この日の蕎麦は新蕎麦だったのでやや緑がかっていた。香りはそれほどでないものの、甘みが十分あって美味しい。また、セイロのつけ汁は、辛くも甘くもなく丁度良い。この店では海鮮ネタを使用した“天だね”の蕎麦がお勧めである。特に、蝦夷アワビを1.5個使った「アワビ天ざる」が実に函館らしくていい。“アワビ天”は塩で食べるよりも天つゆの方が味がさらに引き立つ。さらに、活穴子を使った「あなご天ざる」もいい。ちなみに、天ぷらは単品で注文することも可能なので、酒のつまみとして頂いても良い。この他、厚岸のあさりを使った温かい「深川そば」や蕎麦が冷たく汁が温かい牡蠣蕎麦「つけかきそば」、奥尻の岩のりを使った温かい「花巻そば」、冷たい「冷やし花巻」などもある。「つけかも」は“鴨せいろ”のことで、つけ汁がどうしても甘めで、こちらは山椒と一味をかけなければバランスが悪い。
 デザートにはオリジナルの「蕎麦のアイスクリーム」があり、さらに、ご飯物の「天むす」は「海老」の他、全部で3種類がある。しかし、名古屋のような通常の天むすとは異なり、上に天種をのせて海苔で巻かれた大きめの握り寿司のようなもので、これは特にお勧めではない。ちなみに、店内は今時の蕎麦屋らしく禁煙である。(2013年6月追加)

函館市柏木町15-30  
電話番号:0138-55-1133
営業時間:11時半〜15時 
定休日:水曜と木曜 
予算:あなご天ざる1200円、アワビ天ざる1600円 
アクセス:函館市電・深堀町電停で降り、線路に沿って五稜郭方面へ戻ると、「小田中歯科医院」、「美馬産婦人科」が見えるので、その手前の信号を右折して函工通を進む。200mほど進むと左側に見える。 
最寄りのランドマーク:小田中歯科医院、美馬産婦人科 
お勧めポイント:蝦夷アワビを1.5個使った「アワビ天ざる」が食べられる

阿さ利(あさり) 本店

 僕は函館出身であるが、実は今回が初めての訪問。1901年創業という店は、隣にある肉店が経営している。建物はかなり古く趣があり、2階にある席は全てお座敷の個室となっている。この日は8人以上は入れそうな部屋に、僕と甥の僅か2人だけというお大尽状態であった。襖を開け放つと最大40名まで収容できるため、中国人や韓国人ツアー客にも人気だという。この店の特徴は、醤油や酒、砂糖などを煮詰められて作られる “割下”だけでなく、鶏ガラで取った“スープ”が出てくることだ。なので、砂糖と割下で食べる本州のすき焼きに比べ、甘みが抑えられていながら深みがあり、甘さに埋没しがちな牛肉の旨味を余すことなく体感できる。“すき焼きコース”には、松、竹、梅3つの「牛ロースコース」があり、御飯とお新香の他、デザート(この日は柚子のアイスクリーム)が付く。また、肉だけの追加注文も可能で、最も安い「梅」の肉こそあまり良くなかったが、「松」と「竹」の肉はいずれも霜降り状態で、美味しさにもほとんど差がなかった。宴会コースにはお通しや刺身などが付き、肉の量も通常コースの1.5倍となるため、その分値段が高くなる。すき焼きと並ぶもう一つの名物「かしわたたき鍋」は、鶏挽肉に玉子を入れてたたいたものをすき焼き風にして食べるもの。今回は試すことが出来なかったが、「宴会コース」と共に、前日までの予約が必要。今回試すことが出来なかったランチは、A1200円とB1400円の2つある。値段を考えれば、通常の「牛ロースコース」の「竹」以上がお勧めである。高いコースでも肉質を考えると非常に良心的な価格設定で、コストパフォーマンスがいい。(2013年2月追加) 

函館市宝来町10-11  
電話番号:0138-23-0421あるいは0138-23-0422(要予約) 
定休日:水曜 
営業時間:11時~20時半(ランチは平日のみで11時半~13時半) 
予算: すき焼きコース(セット1人前)松3670円(肉のみ3150円)、竹2940円(肉のみ2420円)、梅2310円(肉のみ1790円) 
アクセス:市電の宝来町電停からすぐ見える角。JR函館駅からタクシーで5分。 
最寄りのランドマーク:市電の宝来町電停 
お勧めポイント:老舗肉店が経営するコストパフォーマンス抜群なすき焼き店

「すき焼きコース 松」

「すき焼きコース 竹」

「すき焼きコース 梅」

エノテカ・ラ・リコルマ

 地元・道産素材にこだわったイタリアン。グルメバイブル初登場の評価は1つ星で、その頃の食べログの評価は3.5点であった。その後5〜6年で両サイトでの評価は上昇し、昨年のグルメバイブルの評価は2つ星、現在の食べログの評価は4.25点(2014年3月現在は北海道第3位)に。今回は送別会の機会を利用し、今年初めての訪問となった。
 木造平屋建ての店内に入ると、中は天井が高くテーブル間隔がゆったりとしている。左奥にはカウンター席が2つと一部がガラス張りになったワインセラーがあり、ダイニングはL字型となっている。函館のレストランにしてはワインが充実しており、女性のソムリエ(シェフの奥様)もいる。また、オープンキッチンなので、料理を作る様子を眺めることもできる。
 この店はシーフード料理がいい。特に、高いコースに組み込まれるエゾアワビのソテーは、丸ごと1個のアワビが使われており、とてもゴージャス。しかも以前よりもレア気味にソテーされていたため、これまで以上に磯の香りを引き出した最高レベルのアワビ料理であった。メインの肉料理「北斗市・おぐに牧場・黒毛和牛のロースト」は、ドライエイジングビーフに近い深みと旨味を感じさせ、まさに完璧な火の通し方だ。また、前回の記事で唯一アルデンテでないとダメだししたスパゲッティは、今回はリングイネであったせいかもしれないが、モチモチの見事なアルデンテであった。さらに、ワンパターンで変わらなかったデザートもリニューアルされるなど、オーナーシェフ・吉村さんやスタッフの進化を感じさせる料理であった。函館にある他のイタリアンやフレンチ店と比べるとレベルが傑出しており、札幌でも十分やっていけるくらい美味しかった。また、料理内容を考えても、コストパフォーマンスに優れている。
 ちなみに、今回食べたメニューを紹介すると以下の通り。「野付産天然ほたて貝のタルタル・ほたてのジュレとともに」、「函館産真だら白子のオーブン焼き」、「函館産蝦夷あわびと菜の花のソテー」、「滝川産合鴨を詰めたラビオリ」、「リングイネ・瀬棚町・福永さんの黒豚トリッパの煮込みソース」、「北斗市・おぐに牧場・黒毛和牛のロースト」、「デザートまたはチーズ盛り合わせ」、「フォカッチャ」。(2014年3月更新)

函館市富岡町2-33-12    
電話番号:0138-42-8303 
営業時間:11時半~13時半、18時~20時半 
定休日:火曜 
予算:ランチ2100円(パスタランチ)、3900円(予約制だが、こちらがお勧め)、ディナー3900円、5500円、8400円 
アクセス:丸井今井デパートのある五稜郭公園電停の交差点を北へ、美原方面に進む。道道100号線との交差点信号を過ぎて左に。大きな駐車場の中の黒っぽい平屋建ての建物。次の信号の函館市医師会病院の手前 
最寄りのランドマーク:函館市医師会病院 
お勧めポイント:函館ナンバーワンイタリアン

オールドニューカフェ Old New Cafe

 外観はヨーロッパ風のカフェ。中に入ると、一見チープっぽいがこだわりを感じるインテリアが目につく。流れている音楽なども含めて、センスが良く居心地もいい。この店のお勧めは「カプチーノ」。カプチーノには、絵柄が描かれた通常のカプチーノと、泡(スプーマ)の量が多く絵柄のないシンプルなクラシックタイプのものとがある。自家焙煎によるコーヒー豆の香りもさることながら、この店のカプチーノが他店と決定的に異なるのはスプーマである。それは絹のように滑らかで厚い。そのため、時間が経ってもスプーマは全く消えないのである。その技術を勉強するために、わざわざ本州から見学に訪れるバリスタもいるほど。その秘密は、季節によって変わる牛乳の脂肪分を見極めること。それによって牛乳に加える温度を変えているのだそうだ。更に香りを求める方には、エスプレッソを追加した濃厚な「濃いカプチーノ」も頂ける。パスタ類も意外と充実しており、もしも食事をするなら、日替わりのパスタか「デミのオムライス」が良い。しかし、スイーツ類は普通でそれほどお勧めではない。(2012年8月追加)

函館市本町32-6  
電話:0138-55-2005
定休日:月曜 
営業時間:11時~20時 
予算:カプチーノ550円、クラッシック カプチーノ550円、濃いカプチーノ630円、デミのオムライス1200円、和牛と水菜の辛いトマトソースパスタ1380円 
アクセス:「丸井今井」前にある市電「五稜郭公園電停」から丸井今井側に渡って右へ。角を左折して「清寿司」を過ぎて函館中央病院側へ100mくらい進むと左側にある。市電「五稜郭公園電停」から徒歩2分。 
最寄りのランドマーク:丸井今井、函館中央病院 
お勧めポイント:北海道で最も美味しいカプチーノ

閉店 起進堂

 蕎麦屋としては少し変わった白とエンジ色の外観。中に入るとログハウスのような太い梁と高い天井がさらに印象的。この店の蕎麦粉は石臼による自家製粉を使用している。蕎麦は、二八(小麦粉2:蕎麦粉8)で打たれた「手打ち」と六四で打たれた「機械打ち」の2種類がある。さらに手打ちは、「更科(蕎麦の実の中心部で打った蕎麦)」と「挽きぐるみ(玄蕎麦から殻を取った丸抜きで打った蕎麦)」の2種がある。お勧めは冷たい蕎麦で、特に、手打ちの「更科」と「挽きぐるみ」の両方を味わえる「二色もり」がいい。「更科」は極細切りにされ、繊細な甘みと喉越しが最高で、同じく細切りの「挽きぐるみ」は蕎麦の香りが感じられる。「桜えびとねぎのかき揚げそば」なども蕎麦を「二色もり」に変更が可能で、カリッと揚げられたかき揚げが旨い。また、添えられる伊豆直送の擦りたての本わさびもいい。本枯れ節、本節、鯖節、うるめ、羅臼昆布などを使って作られたつけ汁は、それほど辛くはなく、どちらかというとマイルドで大人しい感じ。店内は禁煙なのもマル!(2012年8月追加)

函館市深堀町30-29  
電話番号:0138-52-2767
営業時間:11時半~14時45分、17時~19時45分 
定休日:水曜 
予算:二色もり997円 
アクセス:市電の市民会館前電停の前 
最寄りのランドマーク:コープさっぽろ 
お勧めポイント:更科と挽きぐるみの2種類の蕎麦が味わえる

ペシェ・ミニョン乃木本店

 住宅地にある一軒家。入り口にはショップが、奥にはサロンがある。ゆったりとしたスペースの店内はまるでフランス料理店のよう。ガラス越しに中庭が見え、ケーキを頂くには贅沢なロケーションである。お勧めは、お好みのケーキ2種と飲み物がセットになった「ケーキセット」。この日頂いた中で美味しかったのは「クール・ルージュ」。フランボワーズムースの中にピスタチオのムースが入っており、ソフトな酸味と甘みのバランスが良かった。エスプレッソは全くダメだったので避けた方がよいだろう。今回飲み物を単品注文したら、この店の代表的なパウンドケーキ「バトン・オ・マロン」が付いてきたが、こちらも美味しかった。しかし、やはり「ペシェ・ミニョン」の名物と言えば、9月から2月にかけてお目見えする「和栗のモンブラン」。先代の頃に比べると、土台のメレンゲの甘さが強くなったのが気になるが、やはりお勧めの逸品である。 
 ところで、「ペイストリー スナッフルス」や「割烹旅館 若松」なども同じグループ店であるが、「ペイストリー スナッフルス」は千歳空港や札幌にも進出した。千歳空港と札幌でのみ購入できる南麻布「ラ・プレシューズ」とのコラボで誕生した一口チーズケーキ「メイプルフロマージュ」は、千歳空港や札幌駅でのお土産として超お勧め!!である。
 この乃木本店のお土産としてお勧めなのが「ダッグワーズ」。プレーン、テヴェール(抹茶)、キャフェ(コーヒー)、バナーヌ・ココ(バナナ・ココナッツ)、ピスターシュ(ピスタチオ)の5種類がある。甘さが抑えられたクリームとフワッとした生地が、最高のハーモニーを奏でる。「キャフェ」以外はどれもお勧めだが、特に「プレーン」と「テヴェール」がいい。サロン内は禁煙であるが、外のテラス席では喫煙可能である。(2012年8月更新)

函館市乃木町1-2    
電話番号:0138-31-4301
営業時間:10時~19時(サロンは11時~18時半) 
定休日:水曜(祝日の場合には営業) 
予算:ダケーキセット1260円、和栗のモンブラン450円、ダックワーズ(プレーン180 円、その他は200円)
アクセス:大門の松風町から市電の通りを五稜郭公園方面に向かい、
 深堀町の電停を 過ぎ、2つ目の千代台町12の信号を右折。中央にグリーンベルトのある道をしばらく直進し、左に郵便局が見え、更に角に「人見交番」がある信号を過ぎたら、 「ラッキーピエロ人見店」、「ツルハドラッグ」が見えるので、グリーンベルトの切れ目を右折して細い通りを直進。200メートルくらい走ると左に見える。

 

函館ラーメン


今や全国的に有名となった「函館ラーメン」は、中細ストレート麺と鶏ガラや豚骨で作られた透明なスープを特徴とする塩ラーメンである。僕が子供の頃には「札幌ラーメン」を看板にしているラーメン専門店はあっても、「函館ラーメン」というブランド名はなく、これを掲げるラーメン専門店もなかった。現在の「函館ラーメン」は、かつて小さな中華料理店や日本蕎麦店などで「塩ラーメン」あるいは「ラーメン」として供されていたラーメンのことであり、当時は「函館ラーメン」などとは呼ばれていなかったのである。子供の頃に食べたいわゆるクラッシックスタイルの「塩ラーメン・函館ラーメン」を出す店は年々減ってきていて、僕の知る限り、「来々軒」や「鳳蘭」、「あじさい」くらいしか残っていないのではないだろうか。  一方、新たに「函館ラーメン」ブランドを掲げて出てきた新規のラーメン店のラーメンは美味しいが、味や具材を含めてどうしても違和感を感じてしまう。微妙ではあるが、どこかしら違うのである。むしろ、日本蕎麦店で食べる塩ラーメンの方が昔の「塩ラーメン・函館ラーメン」の面影を残しているのでは?と思ってしまうのは僕だけだろうか。 

丸南 豊川町支店

  どこの町内にでもありそうな出前も行っている蕎麦店である。店内は古く、全ての客は地元客。この店の蕎麦は製麺所で作られるようなごく普通の蕎麦で、僕が帰郷した際にたまに食べるものと言えば、温かい「たぬき蕎麦」くらい。なので、食べログなどで調べてみても、この店に関する情報は全くと言ってよいほど見当たらない。
 この店のお勧め蕎麦ではなく、実は「塩ラーメン」である。この店の「塩ラーメン」は、昨今の塩ラーメンブームで作り上げられた「函館ラーメン」ではなく、昔ながらのサッパリとしたクラシックな王道の「函館ラーメン」なのである。少なくとも僕が子供の頃に良く食べた函館ラーメンに近い味だ。具もチャーシューが1枚とシナチク、ネギ、ナルトだけと実にシンプル。もちろん、トッピングなどは一切ない。麺は中細の縮れ麺で、適度なコシがあって良い。限りなく透明なスープは、豚骨と鶏のブレンドされた動物系なのだろうか?これに昆布などの魚介系がバランス良く加わっていて、とても美味しい。しかも、値段は観光ラーメン店ではありえないワンコイン価格なのである。観光客目当てではなく、まさに地元に根差した真の函館ラーメンである。(2013年8月追加)

函館市豊川町20-10  
電話番号:0138-22-5808
定休日:不定休
営業時間:11時〜18時30分
予算:塩ラーメン500円
アクセス:函館市電・魚市場通電停を降り、駅側の信号(やなせ皮フ科クリニック)を右折する。100mほど進むと右側に見える。魚市場通電停から徒歩3分。JR函館駅から徒歩15分。
最寄りのランドマーク:魚市場通電停、やなせ皮フ科クリニック
お勧めポイント:ワンコインで食べられる昔ながらの函館塩ラーメン

大勝軒

  JR七飯駅前にあるラーメン店。「大勝軒」と言えば、既に店主が引退した“つけ麺”で有名な東池袋の「大勝軒 本店」や一時小樽で営業していた「大勝軒 小樽店」などを思い浮かべるかもしれないが、この店の店主は「大勝軒」という名前が同じながら非なる豚骨煮干し醤油ラーメンで有名な「永福町大勝軒」出身のようだ。先ずは入り口にある券売機で食券を購入。メニューは実にシンプルで、基本的には醤油味の「中華麺」と、これをベースにした「生卵入麺」と「ワンタン麺」の計3種類である。さらに、麺のボリュームは1玉、1.5玉、2玉から選択できる。
 清潔感のある店内では坊主頭の店主が1人で奮闘していた。カウンター席の他テーブル席が2つある。この店の特徴である煮干しの風味のスープは、完成度が高く美味しい。しかしながら、“旨い!”とインパクトのある現代風の味ではなく、どこかしら昭和の東京ラーメンを感じる懐かしいスープなのである。麺は旭川ラーメンと同じ中細縮れ麺で、コシがなくあまり良くない。モモ肉を使用したチャーシューも普通であるが、メンマは割と美味しい。「永福町大勝軒」系のラーメンに特徴的な柚子皮は、僕が行った時には入っていなかったが、これは時期によって変わるようだ。ワンタンにはほとんど具が入っておらず、ほぼトロトロの皮を食べているよう。なので、「ワンタン麺」はお勧めできないが、「生卵」のトッピングは追加した方が良いと思う。まずは麺の半分ほどをそのまま食べ、後半に生卵を溶いて食べるとスープがマイルドになって更に美味しく感じられる。ちなみに、今年の6月から閉店時間が早まり、15時までとなった。(2013年7月追加)

亀田郡七飯町本町3-18-27  
電話番号:0138-65-8930
定休日:月曜、木曜 
営業時間:11時〜15時 
予算:生卵入麺(1玉)600円 
アクセス:JR七飯駅前。JR七飯駅から徒歩1分。 
最寄りのランドマーク:JR七飯駅 
お勧めポイント:サッパリとした魚介系スープが美味しい醤油ラーメン

ラーメンの滋養軒

 JR函館駅近くの大門にある食べログで人気のラーメン店。僕の子供の頃の有名ラーメン店と言えば「鳳来軒」や「鳳蘭」などであるが、特に“函館塩ラーメン”と声高に宣伝していなかった。ところが最近では、マスコミの影響によって“函館塩ラーメン”というブランドが確立し、これを看板にした店が多く見受けられるようになった。中でもこの店と朝市近くにある「星龍軒」、そして新千歳空港などに多店舗展開している「あじさい」などが人気のようである。
 この店はどちらかといえばクラシックなタイプの店で、4人掛けテーブル席が3つとカウンター席が3つの狭い店である。店内に入ると、食べログの影響なのか、半分以上が観光客であった。メニューは、ラーメン専門店というよりも町の中華料理店のようなラインナップ。オープンキッチンなので中を覗くと、ご夫婦なのか?2人で分担して作業していた。主にご主人がフライパンを使ったメニューを、女性の方がラーメンを担当していた。茹でられた麺は平ザルで湯切されているが、湯切りは若干甘めだ。麺は中細ストレートの自家製麺で、シナチクはほとんど味付けしていないシンプルな味。また、チャーシューはモモの部分を使用しており、醤油がかなり染みた味だ。スープは表面にほとんど脂が浮いていない限りなく透明に近いスープ。豚骨ベース(鶏ガラも?)のスープは、一口含むとサッパリとしていてインパクトには欠けるが、飲んでいるうちに徐々に旨味が込み上げてきて、とても丁寧に取られたスープであることが分かる。旨味調味料を大量に使う店が多い函館ラー メン店の中では、とても良心的な店と言えよう。観光客のほとんどは「函館塩ラーメン」を注文しているが、地元客は「もやしラーメン」や「特製栄養メン」、「チャーハ ン」といった「函館塩ラーメン」以外のものを注文していた。それにしても、このような素晴らしいラーメンがワンコインの500円で味わえるとは、本当に良い店である。(2013年2月追加)

函館市松風町7-12  
電話番号:0138-22-2433
定休日:火曜 
営業時間:11時半~20時(スープなくなり次第終了)、GWと繁忙期の8月は11時半~14時、17時~20時(スープなくなり次第終了) 
予算:函館塩ラーメン500円 
アクセス:JR函館駅を出て、市電の線路が通っている駅前通りを進む。「WAKO」を過ぎ、メイプルオムレットやチーズオムレットで有名な 「ペイストリー スナッフルズ(→ 札幌グルメバイブル・新千歳空港の頁とお土産・ショッピングの頁を参照)」 を過ぎた「棒二森屋」デパート前の信号を左折。「函館ひかりの屋台・大門横町」を過ぎた次の信号を右折するとすぐ右側。JR函館駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:棒二森屋デパート、函館ひかりの屋台・大門横町 
お勧めポイント:ジンワリと旨味がこみ上げてくる良質な函館塩ラーメン

まんまるてい

 カウンター10席だけの小さな店。この店のお勧めは「しょうゆラーメン」。この店のスープはとにかく上質で、口に含むと丸鶏の清湯スープに品の良い鰹節が香る。無化学調味料なので、スープを飲んだ後味も良い。「まる特しょうゆラーメン」は通常の具に味付け玉子が加わり、チャーシューも1枚だけ増える。この店の麺は、道産小麦を数種類ブレンドした自家製麺。「しょうゆラーメン」も「しおラーメン」も細麺で、「みそラーメン」は平打ち麺、「つけ麺」は太麺と使い分けている。但し、つけ麺の麺は、太麺とは言っても実際には通常の中太くらいの太さなので、物足りなく感じてしまう。「しょうゆラーメン」の極細麺は繊細なスープに絡んで良いが、いかんせん、素麺のように細くて歯ごたえがない。麺を重視する方には太麺を使用する「しょうゆ別味」の方が良いかもしれないが、スープの味が全く別な“つけ麺ダレ風”の酸味のある味に変わってしまうので、やっぱり「しょうゆラーメン」の方がお勧め。しかしながら、総体評価としてはインパクトがなく大人しいので、普段トンコツ系ラーメンを食べている方や濃い味が好きな若者には受けない味だ。もう少し改良を加えれば、完成形に近づくと思うので今後に期待したい。(2012年10月追加)

函館市花園町20-25  
電話番号:0138-54-1290
定休日:水曜 
営業時間:11時半~19時 
予算:まる特しょうゆ750円 
アクセス:函館市電・深堀町電停を降りて、湯ノ川方向へ向かう。「グルメシティ」、「深掘ストア」を過ぎた信号を左折。「国立病院機構・函館病院」を過ぎ、1㎞ほど進むと「びっくり市場」のある産業道路交差点に出るので、その右側。深堀町電停から徒歩15分。 
最寄りのランドマーク:国立病院機構・函館病院、びっくり市場 
お勧めポイント:無化学調味料のアッサリ系醤油ラーメン

閉店 担担麺 同楽舎(どうらくや)

 

 函館では珍しい担々麺の専門店。従って、メニューは担々麺と御飯しかない。女性店主は中華料理屋で働いたことなどはなく、某店で食べた担々麺に感動し、研究に研究を重ねてこの店をオープンしたという。スープは癖がなく芝麻醤の効いた素直なスープなのだが、日本の担々麺にしては珍しく花山椒が効いていて、痺れるような辛さが後を引く。普通の辛さで注文したが、食べている途中から汗が止まらなかった。恐らく、辛さが苦手な方は、辛さ半分くらいで注文した方が良いのではないだろうか。ちなみに、常連さんは、麺を食べた後にスープと一緒に御飯を食べていた。

函館市谷地頭町25-15   
電話番号:0138-22-7713
営業時間: 11時~14時頃(スープなくなり次第終了) 
定休日:水曜日、第2・第4木曜日 
予算:担々麺750円 
アクセス:市電・谷地頭電停前。

滝川市

サッポロラーメン 月光軒

 滝川にオープンした「純連・すみれ」系のラーメン店。元は個室カラオケだったのだろうか?広い駐車場には使われていない個室ボックスが並んでいる。駐車場横には黒の外観の店舗があり、店内は黒と白でコーディネートされている。入り口側から右奥にかけては一部空いたL字型のカウンター席が、そして手前右側にはテーブル席がある。聞くところによると、この店の店主はかつて札幌北区北34条にあった「やぶれかぶれ」の店主であるとのこと。「やぶれかぶれ」と言えば、店主が「すみれ」出身で、「札幌グルメバイブル2005」でも掲載されていた人気ラーメン店である。その後突然閉店し、とても残念に思っていたところ、復活したという知らせが・・・。当時の記事を振り返ってみると、「・・・お勧めは味噌ラーメン。純連・すみれよりもスープの味付けが濃いめで、生姜の風味も強い。もしも、味が濃いと思ったら薄めるスープをもらえば良い。」との記述が。
 メニューを見ると、この店のラーメンは基本的に「みそ」、「正油」、「しお」の3種類で、トッピングとしてチャーシューとワンタンがある。この他に「辛ラーメン」があり、これは「みそ」か「正油」を選択できる。また、最近ではこの他に基本の3種の味が選べる「野菜ラーメン」も登場した。
 久しぶりに「みそワンタンメン」食べてみると、確かにスープは「やぶれかぶれ」独特のラードの浮いた濃厚なスープである。出身である「すみれ」とは味噌のブレンドが異なるのか?オリジナリティがありながら後味の良いスープだ。同じ「すみれ」出身の 「味噌らーめん専門店 狼スープ(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 の「特製味噌らーめん」のスープにも近い美味しいスープである。ワンタン自体は「すみれ」のワンタン同様、特にお勧めではない。ベースの具材はキクラゲ、モヤシ、ネギ、チャーシュー1枚、挽肉、そして細いメンマ。中でも、肩ロースを使ったチャーシューは、脂肪が少なくとても美味しいので、「みそチャーシューメン」もお勧めだ。しかしながら、黄色い中太縮れ麺はあまりコシがなく、ツルツルとした食感にも乏しいのが唯一残念であった。
 僕の1番のお勧めは、この店オリジナルの「辛みそラーメン」。ラー油が表面に浮かび、見た目は真っ赤であるが、それ程辛くはなく中辛程度。このデリケートで微妙な辛さが後を引く美味しさなのである。この他に、もちろん「純連・すみれ」系なので名物の「チャーハン」もあるが、香りやコクがなくイマイチだった。ちなみに、Yシャツとネクタイを愛用する僕にとって、この店の紙エプロンサービスや店内が禁煙である点は嬉しいかぎり。現時点で、空知エリアナンバーワンのラーメン店である。(2013年8月追加)

滝川市本町4丁目4-24  
電話番号:0125-24-1006
定休日:火曜
営業時間:11時〜15時、17時〜19時45分
予算:みそラーメン700円、辛みそラーメン800円、チャーシューメン900円
アクセス:JR滝川駅を出て左に進み、栄通を直進する。2つ目の信号の暑寒国道を右折し、さらに駐車場のある最初のT字路を左折すると「コリアン・ダイニング オールドニュー(→ その他北海道の旨い店・道央版の頁を参照)」が見えるので、それを過ぎて200m程進むと左側にある。JR滝川駅から徒歩13分。 
最寄りのランドマーク:Aiba滝川(旧・高林デパート)
お勧めポイント:復活した札幌「やぶれかぶれ」の味噌ラーメンが食べられる

コリアン・ダイニング
  オールドニュー OLDNEW

 かつての札幌グルメバイブル2007年版で、地方店ながら並みいる札幌の有名焼肉店を抑え、北海道ナンバーワンに輝いた店。しかし、一昨年に店主の体調不良により一時閉店となり、1年以上のブランクを経て再オープンした。店舗は以前と変わらず、焼肉店とは思えないハイセンスな建物。しかし、閉店前と比べて変わった点がある。まずは、以前は熟成した佐賀牛を使用していたが、現在はその時のベストな和肉を仕入れるようになった。ちなみに、この日の肉は仙台牛。また、以前は熟成庫として使用していた入り口近くのガラス保冷庫は、現在は使用されなくなっていた。そのせいか、以前はチルドだった肉が、牛タンなどを含めて一部冷凍肉となった。しかし、肉の熟成感と旨味は十分だった。また、「キムチ」や「オイキムチ」は、深みがあって以前と変わらない美味しさ。「ユッケジャンスープ」や「ユッケジャンクッパ」は濃厚でコクがあり、こちらも相変わらず美味しかったが、辛さは少なくなったような気がする。肉のお勧めは、「特上タン」、「和牛特上ロース」、「和牛貝の身」、「ハラミ」など。冷麺も含めてかつて程の美味しさはなくなったが、地方の焼肉店としては依然抜きん出た素晴らしい店である。(2012年8月追加)

滝川市本町2丁目4-28  
電話番号:0125-22-0542
定休日:月曜(祝日の場合には翌日。不定休もあるので要確認)
営業時間:17時~22時半 
予算:コース3500円 (4名より)、特上タン1300円、和牛貝の身1100円、ユッケジャンクッパ650円
アクセス:JR滝川駅を出て左に進み、栄通を直進する。2つ目の信号の暑寒国道を右折し、駐車場のある最初のT字路を左折する。150m程進むと左側にある。JR滝川駅から徒歩12分。 
最寄りのランドマーク:Aiba滝川(旧・高林デパート) 
お勧めポイント:地方の焼肉店としては抜きん出た素晴らしい店

美唄市

鉄板フレンチ OPa

 昼夜とも完全予約制の鉄板フレンチ店。この店は美唄市の郊外にあるため、店の周りにはあまり建物がない。なので、夜に行くと真っ暗で通り過ぎてしまうかも。店の前にはガーデンが広がり、この日はクリスマスイルミネーションで装飾されていた。11月末になると高さ5〜6mのクリスマスツリーも登場する予定とのこと。店は農家の納屋をリノベーションした建物の中にあり、左側がレストラン、右側はこの店のオーナーである花柳流の重鎮・花柳鳴介氏や同じ日本舞踊家である家族の写真を展示した「ギャラリーNH」となっている。
 この日は後輩の新田夫妻の招待ということで、ディナーでのお任せ料理を頂くことに。シェフの遠藤之教(花柳鳴太朗)氏は鳴介氏の内弟子でもあり、シェフであると同時に日本舞踊家でもあるのだ。なので、踊りの仕事で札幌や本州へも足を運ばなければならないため、店は完全予約制となっているのである。また、この店は遠藤シェフ1人でやっているため、お任せコースの夜は1組の客しか受けることができない。料理は“鉄板フレンチ”と称しているように、魚や肉料理を鉄板で調理する。そういえば、今年ミシュラン2つ星を獲得したフレンチ店 「レストラン リューズ(→ 銀座グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 の飯塚シェフもこのスタイルで供していたように思う。料理はシンプルながら素材の持ち味が十分引き出されており、時間をかけて丁寧に作られていることが分かる。しかも完全予約制なため、素材の鮮度は抜群で、肉はシェフの郷里のブランド牛「米沢牛」である。正直なところ、札幌にあれば1.5つ星くらいの評価となるかもしれないが、このエリアでこのレベルを考えると堂々の2つ星評価であり、まさに“鄙にも稀なる”レストランである。なお、ワインの持ち込みは自由で、夏から秋には鳴介師匠が丹精込めて作った自家菜園の野菜が登場する。(2013年11月追加)

美唄市茶志内町1区  
電話番号:0126-63-3235
定休日:不定休
営業時間:昼、夜とも完全予約制なので要相談
予算:【ランチ】ビーフシチューコース2500円、ステーキコース3500円、【ディナー】お任せで1万円くらい
アクセス:道央自動車道・美唄ICを出て美唄市内へ向かい、中央国道12号線の信号を右折して茶志内・奈井江方向へ向かう。米粉パンやシフォンケーキで有名な「すぎうらベーカリー」を過ぎて1〜2㎞ほど走ると左側にグリーンの看板見える。
最寄りのランドマーク:すぎうらベーカリー
お勧めポイント:空知エリア・トップクラスの和牛とフレンチが味わえる

すぎうらベーカリー

鳴介氏の出迎え

シェフと新田夫妻

ギャラリーNH

ギャラリーNH

ギャラリーNH

米沢牛の握り(炙りと生)

伊勢海老と野菜とコンソメゼリー

アワビと肝のスープ

青ゾイのソテー サフランソース

口直しのソルベ

メインで頂く米沢牛サーロインの芯の部分のお披露目

米沢牛のステーキ 赤ワインソース添え

米沢牛とポルチーニ茸の焼きリゾット コンソメ茶漬け

本日のデザートの盛り合わせ

岩見沢

手打蕎麦 希林

 「元祖もつそば」で有名な岩見沢の蕎麦店。今や全国的にも有名となった「美唄焼き鳥」は、鶏肉とその内臓を一緒に串に刺して焼いて食べるのが特徴であるが、その美唄焼き鳥専門店での締めの定番メニューが「もつそば」なのである。岩見沢と美唄は隣町なので、同じようなメニューが生まれたのであろう。しかし、この店の「元祖もつそば」は、美唄焼き鳥店の「もつそば」とは明らかに異なる。汁が濁っていて濃厚なのである。汁の表面には鶏油が浮かび、汁の中のモツがうっすらとしか見えないほど。モツ入りの汁は鶏肉とはまた違ったコクがあり、後を引く美味しさである。モツはキンカン(未成熟卵)や砂肝、ハツが中心で、お好きな方なら「W」にするのがお勧め。「元祖もつそば」は、温かい通常の「もつそば」と、冷たい「もつせいろ」がある。蕎麦は石臼挽きにした道産蕎麦を使用しており、細くて白い更科蕎麦と太めの田舎蕎麦から選択できる。更科蕎麦は小麦の比率が高いせいか蕎麦の香りに乏しく喉越しもイマイチで、田舎蕎麦は香りがあるが喉越しや食感が良くない。なので、あとは好み次第であるが、僕の結論としては更科蕎麦の「Wもつせいろ」がお勧め。最初はそのまま食べ、半分くらい食べたところで山椒を加えて食べると旨さが倍増する。せいろ蕎麦のつけダレも普通のドンブリにタップリと入っており、残った汁の中にご飯を入れてお茶漬けのようにして食べると最高である。試していないが、辛いもの好きな人向けの「地獄もつそば」なるものもある。人気店なので、開店の11時半を過ぎると平日でもすぐに満員となり、出てくるのに時間がかかってしまうので、行くなら開店5分前がお勧め。(2013年6月追加)

岩見沢市大和一条7-3-3  
電話番号:0126-25-6969
定休日:火曜 
営業時間:11時半〜15時、17時〜21時 
予算:元祖もつそば(せいろ)750円、Wもつそば(せいろ)1050円 
アクセス:JR上幌向駅、JR岩見沢駅から車で10分 
最寄りのランドマーク:ヤマダ電機テックランド岩見沢店、オートバックス岩見沢店 
お勧めポイント:一度食べるとまた食べたくなる「もつそば」

  

栗山町

味道広路(あじどころ)

 地方の和食店だが、田舎の和食店とは考えないでほしい。札幌を含めてランキングをつけても、トップにランクされてもおかしくない店。それほどコストパフォーマンスがいいのだ。恐らく、ほとんどの人は価格の安いコースでも満足できるはず。掘りごたつの個室が2室あり、個室で頂くとここは京都か?と錯覚するくらいのいい感じ。料理は前日までに予約が必要で、4日前からの予約すれば、お持ち帰り弁当(2625円~、4個以上で)をテイクアウトできる。ミシュラン3つ星とは「そのために旅行する価値のある店」ということらしいが、この店はまさに「札幌から車を運転してまでも行く価値のある店」。しかし、周りが木々に囲まれた一軒家なので、夜に行くと真っ暗で道に迷うかも知れない。

夕張郡栗山町字湯地40-35    
電話番号:0123-73-6677(前日までの予約)
(就学前のお子様連れは不可) 
営業時間:12時~14時半、17時半~21時 
定休日:火曜、第2水曜 
予算:昼2500円~(夜メニューも可)夜5000~1万円 
アクセス:由仁国道を栗山方面に向かい、栗山日赤病院近く「湯地」の信号を過ぎてすぐ左折。橋を越え、2~3百メートル先の左の家。

石狩市

リップル Ripple

 ススキが生い茂る望来(もうらい)の丘へ続く坂道を上ると建物が見える。手前が車庫で、その奥の白い建物が店舗、そして奥のコンクリート打ちっ放しの建物がピザ兼パン工房である。工房横には、うず高く積まれた大量の薪が見える。店内に入ると、通路を挟むように綺麗にパンが陳列している。階段を上がると一面ガラス張りになっていて、石狩湾の景色が広がる。席は2名席が6つと4名席が1つだけしかなく、そのうち2名席5つが窓側を向いている。景色に電線が見えるのだけが唯一残念だが、素晴らしいロケーションである。
 メニューを見ると、ピッツエリアでは「マルゲリータ」と並ぶもう1つの定番ピザ「マリナーラ」が見当たらない。もしかすると、店主はパン職人であってピザ職人ではないのではなかろうか?また、生地はモチモチして美味しいが、生地に塩味がない上に、姿もどこかしら本格的ではなのである。食べログの記事では石窯で焼いているということであるが、それを見ることはできない。何故なら、ピザやパンは別棟の工房で焼かれていて、その都度、屋根のない階段を通って運ばれてくるのである。風の強い雨の日や雪の日はどうやって運んでいるのだろう?とちょっと心配になったが、冬期間は営業していないということで少し納得。お勧めの「マルゲリータ」は、通常のモッツアレラチーズを使った「マルゲリータ」と、水牛のモッツアレラチーズとフレッシュトマトを使用した「マルゲリータ・エクストラ」の2種類があり、いずれも24cmと小さめ。店舗で販売されているパンもいくつか購入して試してみたが、今回購入したパンはどれも食感や香りに乏しく、お勧めというほどのレベルではなかった。しかし、ハード系パンは未だ試していないので、機会があればまた試してみたい。
 もしも札幌にあったら、掲載するかどうか迷うところだが、ロケーションも含めて、石狩エリアではお勧めできる一軒である。(2013年9月追加)

石狩市厚田区望来338-30  
電話番号:0133-77-2288
定休日:月曜、火曜(祝日の場合には営業。12月〜3月は休業)
営業時間:【土日・祝日】10時〜夕方まで、【水、木、金曜】11時〜17時
予算:マルゲリータ・エクストラ1400円、マルゲリータ1000円
アクセス:国道231号線(オロロンライン)を通って石狩から厚田方面へ向かう。「石狩霊園」を過ぎて坂を下り、「望来郵便局」のところを左折して坂を上るとすぐ。
最寄りのランドマーク:石狩霊園、望来郵便局
お勧めポイント:石狩・望来にある素晴らしいロケーションのピッツエリア

小樽市

手打ち蕎麦 きむら

 小樽の住宅街の中にある蕎麦店。先ずは玄関で靴を脱いで上がる。入り口正面にはガラス張りの蕎麦打ち部屋があり、フローリングの店内を更に奥へ進むと、左側に電動の石臼挽きの機械が見える。禁煙の店内にはテーブル席しかなく、まるで蕎麦屋と言うより一般住宅にいるような雰囲気。メニューを見ると、冷たい蕎麦も温かい蕎麦も各5種類ずつしかなく、この他に「そばがき」とデザートの「そばあいす」がある。
 蕎麦は外一(蕎麦粉10:小麦粉1)の細打ちの蕎麦で、通常の挽きぐるみ粉に加えて粗挽きにした挽きぐるみ粉を4割使用しているため、麺の中に粒々が見える。このため、食感はイマイチで決して喉越しが良いとは言えず、好みが分かれるところだ。しかしその分、蕎麦掻きのような蕎麦の香りと甘みを感じる野趣に富んだ蕎麦である。蕎麦粉は北海道黒松内産の奈川在来種と美幌産のキタワセを中心に農家から直接仕入れ、電動石臼と手動石臼で自家製粉しているという。
 天種は帯広産ゴボウ入りの野菜かき揚げしかなく、カリッと揚がっていて決して悪くはないが、お勧めと言うほどのものではなく、むしろ、伊達市・大滝産長イモを使用した「とろろせいろ」やフワッとした卵がトロみのある蕎麦つゆに上手く絡む「卵とじせいろ」の方がいい。一方、温かい蕎麦は前述のような挽きぐるみの蕎麦なだけに、表面がネトっりとしてしまい、締まりが無くだらしなく感じてしまう。実は、僕の1番のお勧めはカリッとした蕎麦の実がのった「そばがき」で、このような粗い挽きぐるみの蕎麦粉を使った蕎麦掻きを出す店は、北海道ではこの店だけではないだろうか。蕨餅のようにふっくらネットリとしており、蕎麦の甘さや香りも感じられる。塩とワサビだけで食べて良し、生醤油とワサビで食べても美味しい。
 未だ試行錯誤を繰り返しているような発展途上の蕎麦ではあるが、店主は非常に勉強熱心であり、今後を期待させそうな蕎麦屋である。ちなみに、蕎麦つゆは可もなく不可もなしといった感じであるが、蕎麦湯は蕎麦粉を溶かした濃厚なトロみのある蕎麦湯で、つけ汁に入れて飲むとまるで蕎麦のポタージュスープのように美味しい。(2013年12月追加)

小樽市幸3丁目16の8  
電話番号:0134-29-0262
定休日:水曜、第1木曜(祝日の場合には翌日)
営業時間:11時半〜15時(売り切れ次第終了)
予算:とろろせいろ900円、そばがき500円
アクセス:JR小樽駅から車で10分(3.1km)
最寄りのランドマーク:幸小学校、幸会館
お勧めポイント:店主の真摯な情熱が伝わってくる小樽の蕎麦店

Aigues vives エグ・ヴィヴ

 小樽郊外の忍路(おしょろ)にある知る人ぞ知るパン店。小樽方面から向かうと、忍路トンネル手前の道を登った丘の上にある。丘からは石狩湾が一望でき、まるでジブリ映画にでも出てきそうな雰囲気のあるパン屋である。実はこの店、前々から後輩の新明先生から話を聞いていたものの、それ程パンには興味がなかった僕は敢えて行かずにいた。しかしある日、 「ファイφ(→ 札幌グルメバイブル・バーの頁を参照)」 でこの店の「イチジクとくるみのパン」を食べて以来ファンとなった。そして一度行ってみたいという思いが募り、今回やっと実現した。店の前からは石狩湾が一望でき、以前は普通の一軒家だったのをリフォームしたのかと思わせるような佇まいである。
 この店の醍醐味は何と言ってもハード系パンである。特に外側の皮が抜群に美味しいのである。例えば、通常より細めの「バゲット」は、中の生地がスカスカでモチモチしていないが、外がカリッとしていて小麦が香る。生地と皮の両方を楽しみたいという方は、重さを冠したバゲット「500g」か「1000g」がお勧め。僕が特にお勧めしたいのが、「イチジクとくるみのパン」と「ドライチェリーとノワゼ」の2つ。「イチジクとくるみのパン」は風味豊かなクルミとほんのり甘めのイチジクが美味しく、甘酸っぱい後味の「ドライチェリーとノワゼ」と共に、チーズやワインと絶妙な相性を見せる。この他に外がカリッと中がモッチリとしてベリーが香る「木苺のパン」や焼きチーズが香りが何とも言えない「ロデブ(チーズ)」も悪くない。さらに、「クロワッサン」も是非味わって頂きたいアイテムである。食感がきめ細やかで、噛めば噛むほどほんのり甘く、リッチなバーターの香りが口一杯に広がる。真狩村の 「ブーランジェリー・ジン(→ その他北海道の旨い店・道央板を参照)」 のクロワッサンと共に北海道最高レベルのクロワッサンである。また、同じクロワッサン生地を使った「パン・オ・ショコラ」も美味しく、中のビターチョコとデニッシュのバランスがいい。ちなみに、11月〜12月に登場する「シュトーレン」がドライフルーツと生地のバランス、甘さ、しっとり感、全てが最高で、これまで食べた「シュトーレン」の中でナンバーワンであった。これに対し、「キッシュ」はどれもイマイチだった。「サーモンとホウレン草、ベーコン」や「シーフード」、「ジャガイモとドライトマト、マイタケ」などを試したが、海老の風味豊かな「シーフード」が最も良かった。(2013年11月追加)

小樽市忍路1-195  
電話番号:0134-64-2800
定休日:日曜、月曜
営業時間:火曜〜金曜:11時〜18時頃まで、土曜・祝日11時半〜15時
予算:イチジクとくるみのパン(小)525円、ドライチェリーとノワゼ504円、クロワッサン220円、シュトーレン3412円
アクセス:5号線(羊蹄国道)を通り、JR小樽駅から車で10分。
最寄りのランドマーク:5号線(羊蹄国道)、忍路トンネル
お勧めポイント:最高レベルのハード系パンとクロワッサンが購入できる

らーめん みかん

 小樽の東側にある「南樽市場」前にできた人気のラーメン店。店内はカウンター席の他にテーブル席も有り、思ったより広くて綺麗である。「味噌らーめん」は表面にタップリのラードが浮いていて色が濃く、一見して「純連・すみれ」系のラーメンと分かる。口に含むと、「純連・すみれ」に比べてスープのバランスが幾分良くない。僅かに味噌の苦みが強いのである。麺はお馴染みの中太の縮れ麺で、こちらはコシがあっていい。また、チャーシューはトロトロで美味しいが、味付け玉子はイマイチだ。もしもチャーシュー好きなら、「チャーシューメン」の方が良いかもしれない。小樽地区で「純連・すみれ」系ラーメンを食べたいと思う方には、是非お勧めしたい一軒だ。また、「純連・すみれ」の名物の「チャーハン」は、この店では限定商品のようである。 
 ちなみに、向かいにある「南樽市場」はいつも地元客で賑わい、地魚が豊富でしかも格安。特に、春と秋の年2回捕れる「茹でシャコ(オスが旨い)」や夏の「ウニ」、冬に旬を迎える「八角」などがいい。札幌市内にありがちな蟹や鮭、メロンばかりの観光客向けの市場とは異なり、まさに地域に根差した市場なのである。もしも、平日や土曜日に「らーめん みかん」に訪れたときには、是非寄ってみてほしい。(2013年5月追加)

小樽市新富町13-13  
電話番号:0134-22-1221
定休日:木曜(祝日の場合には翌日休み) 
営業時間:11時~18時(水曜は15時まで、スープが無くなりしだい終了)
予算:味噌らーめん700円 
アクセス:JR南小樽駅を出て右へ。「小樽協会病院」、「市立小樽病院」を過ぎ、「住吉神社前交差点」の信号を左折して国道5号線を進む。「北洋銀行」を過ぎ、橋を渡ってすぐに左折すると「南樽市場」が見えるので、その手前右側。 
最寄りのランドマーク:小樽協会病院、市立小樽病院、北洋銀行、南樽市場 
お勧めポイント:小樽で食べられる唯一の「純連・すみれ」系ラーメン

  

仁木町

道の駅 スペース・アップルよいちの「赤茄子の雫」

 医局の後輩の福津先生からいただいた、北海道仁木町の「新藤観光農園」で作られているトマトジュース。調べてみると通販は行っておらず、「道の駅 スペース・アップルよいち」で購入できるようだ。
 一口飲むと、口いっぱいに爽やかな甘さが広がる。単に濃厚で甘さの強いトマトジュースはいろいろとあるが、このようにバランスがとれたものは、ありそうで実は少ない。洗練された絶妙な甘さに加えて、トマトとは思えないフルーティーな香り。唯一足りないピースといえば、赤ワインと同じく酸による深みであろう。これで僅かな酸味が加われば、ほぼ完璧な味となる。
 旭川市にある「パラダイスファーム(→ その他北海道の旨い店・旭川市を参照)」の「ゴロンタ・トマトジュース」のように、毎年このレベルの品質を安定して作れれば、将来的に3つ星にしても良いかも。(2019年3月追加)

余市郡余市町黒川町6丁目4番地1
電話番号:0135-22-1515
定休日:無休(11月上旬~4月中旬は月曜休み、月曜が祝日の場合は翌日)
営業時間:【4月中旬~11月上旬】9時~18時、【11月上旬~4月中旬】9時~16時半
予算:赤茄子の雫1500円
アクセス:JR余市駅を出て、駅前通を進む。「富士メガネ」、「ニッカ余市蒸留所」、「北後志消防本部」を過ぎるとすぐ左側。JR余市駅から徒歩で5分
最寄りのランドマーク:「ニッカ余市蒸留所」、「北後志消防本部」
お勧めポイント:「新藤観光農園」のトマトジュース「赤茄子の雫」を購入できる

赤井川村

山中牧場

 ソフトクリームや牛乳が人気の「山中牧場」は、実は「キロロリゾート」のある余市郡赤井川村にある。山間にある牧場のため、道東の牧場で見られるような雄大な景色ではない。「山中牧場」のソフトクリームや牛乳は、小樽や札幌市内のスイーツ店 (→ 札幌グルメバイブル・スイーツの頁を参照) 、カフェ、スーパーなどでも購入できるが、ソフトクリームに関しては、直営店以外の店とは若干ラインナップが異なるので、近くを訪れたらこの店で食べることをお勧めする。実は「山中牧場」の製品にはソフトクリームや牛乳の他、バターやハム、ソーセージなどもある。何れの製品もこの店舗で購入可能であり、瓶詰めされた牛乳はその場で飲むこともできる。但し、カフェは併設されていないため、外の駐車場か車の中で食べなければならない。また、繁忙期や土日には、牛乳などの飲み物やソフトクリームなどは、まず自動券売機で購入しなければならない。しかし、客の少ない平日は、自動券売機でなく直接店員に支払えば良い。 
 販売しているソフトクリームの種類は時期によって異なるが、定番の「バニラ」の他、「抹茶」や「ココア」、「紅茶」、「抹茶ミックス」、「ココアミックス」などがある。この他に、「バニラ」に自家製ブルーベリーソースがかかった「フルーツソフト」や有機アイスコーヒーに「バニラ」を浮かべた「コーヒーフロート」もある。抹茶は香りに乏しくココアは普通のチョコソフトであるため、僕のお勧めは定番の「バニラ」かアールグレイの「紅茶」、そして「フルーツソフト」の3つ。特に「フルーツソフト」がお勧めだ。「山中牧場」のソフトクリームの特徴は、何と言ってもサッパリとしていながらコクのある豊かな味。まさに牛乳そのものの味なのである。脂肪分が少ないせいか、食感は多少滑らかさに欠けるが最高レベルの味である。ちなみに、この本店の以外の直営店としては小樽店もある。(2013年8月追加)

【山中牧場(本店)】 
余市郡赤井川村字落合478  
電話番号:0135-34-6711
定休日:無休 
営業時間:【4月末〜10月末】8時半〜18時、【その他のシーズン】8時半〜17時半 
予算:ソフトクリーム250円、牛乳(中瓶)100円 
アクセス:小樽・朝里インターチェンジから「キロロリゾート」へ向かい、393号(赤井川国道)の「キロロリゾート」の分岐点を過ぎるとすぐ右側。 
最寄りのランドマーク:キロロリゾート 
お勧めポイント:まさに美味しい牛乳そのもののソフトクリーム

【山中牧場 小樽店】 
小樽市色内1丁目6-18  
電話番号:0134-27-5123
定休日:無休(但し、10月〜4月は月曜休み) 
営業時間:11時〜18時 
アクセス:JR小樽駅を出て中央通を進む。「北陸銀行」を過ぎるとすぐ右側。JR小樽駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:北陸銀行小樽支店

倶知安町

中国厨房 広華

 ニセコ倶知安エリアでナンバーワンの中華料理店。中華料理店とは言っても本格的なものではなく、オーソドックスなメニューしかない典型的な地方の中華料理店である。しかしながら、この店のシェフは料理のセンスが抜群で、火の通し方や塩味はもちろん、素材の扱い方が上手なのである。なので、もしかすると、予約すれば本格的な料理も食べられるのかも。
 灰色と黒の外観の店内に入ると、左手前に対面式のカウンター席が、そして右側にテーブル席と左奥に小上がりがある。この店の人気ナンバーワンは「五目餡かけ焼きそば」。これも十分美味しくお勧めであるが、餡かけ自体が美味しいだけに、むしろ「五目餡かけご飯」の方が僕好み。さらに、僕の一押しは、鉄鍋でグツグツと煮立った「鉄鍋入りマーボー豆腐」。「中辛」、「辛口」、「激辛」の3つから辛さを選べるが、「激辛」でも辛口程度なので、お勧めは「辛口」か「激辛」。花山椒のビシッと効いた本格的な陳麻婆豆腐というわけでないが、ほんのり甘めの味付けに豆豉と花山椒が効いているため、味に深みが感じられてクセになる。熱々をご飯の上にのせ、ご飯と一緒に食べるともう最高。また、「日替わりのランチセット(900円)」は、炒め物とおかわり自由のライス、そしてスープやザーサイ、サラダ、ミニ杏仁豆腐などがセットになったものだが、こちらも大変な人気で、売り切れになってしまうこともしばしば。ちなみに、炒め物は全般的に味付けが甘めであるが、これも許容範囲で、炒め物は総じてお勧めである。例えば、「道産豚肉とピーマンの細切り炒め」 は火の通し方が抜群に良くピーマンの食感も最高だ。しかしながら、カレー風味の「エスニック炒飯」は、ご飯はパラリとしていて塩味も適度でいいが、「蟹炒飯」と共にお勧めと言うほどのレベルではなかった。(2015年7月追加)

倶知安町北4条西2丁目5−2  
電話番号:0136-22-0207
定休日:月曜
営業時間:11時〜14時、18時〜20時45分
予算:鉄鍋入りマーボー豆腐870円(+420円にてセットに)、五目餡かけご飯870円
アクセス:JR倶知安駅を出て、駅前通を直進する。「ベスト電器」を過ぎた信号を左折する。「さとう内科医院」を過ぎた次の信号の左角にある。JR倶知安駅から徒歩8分
最寄りのランドマーク:JR倶知安駅、ベスト電器倶知安店
お勧めポイント:ニセコ倶知安エリアでナンバーワンの中華料理店

テーブル席

対面式のカウンター席

小上がり

五目餡かけご飯

この日のスープは卵スープ

「鉄鍋入りマーボー豆腐」をセットにしました

黒っぽい色をしていてグツグツ熱々

ご飯の上にかけて一緒に頂くと最高

この日はワカメスープ

ミニ杏仁豆腐はごく普通

「道産豚肉とピーマンの細切り炒め」は少し甘めの味付けであるが、火の通し方が抜群に良くピーマンの食感も最高

カレー風味の「エスニック炒飯」は、ご飯はパラリとしていて塩味も適度

「蟹炒飯」はオーソドックスな味

「海老のチリソース(ハーフサイズ)」も悪くない

この日の「日替わりのランチセット」の炒め物は、「洞爺産豚肉とセロリのオイスターソース炒め」

「広華オリジナル黒酢の酢豚」は味付けは良かったものの、肉の表面がカリッとしていなく脱水気味だったのが残念

つばらつばら

 ニセコ比羅夫にあるスープカレーの店。この店は、土日の夜は居酒屋に変身するいわゆる2毛作の店である。夏には「ニセコファームボックス」と書かれた野菜や果物が入口近くに置かれており、どうやらこの店のカレーで使用している近郊の農園の野菜も販売しているようだ。
 店内はカレー店というよりも、開放感のある大箱居酒屋といったような造りで、窓に沿って広めのカウンター席と中央にテーブル席があり、そして奥の通路には居酒屋っぽい広い小上がりがある。
 メニューを見ると、外国人客が多いのか英語表記メニューもある。前述のように、この店の米や野菜は近隣農家のものを使用しており、通常は白米であるが、平日限定で十穀米も選択できる。無料の辛さは5番までで、店のお勧めは5番である。5番でも辛口〜中辛程度の辛さなので、辛いもの好きの方は50円増しの6〜8番を選ぼう。さらに、9〜10は100円増し、11〜15番は200円増し、16〜20番は300円増しとなっている。トッピングはかなり豊富で、お勧めは「あぶり塩豚」や「鶏つみれ」、「でかチョリソー」などである。
 スープは2種類あり、お勧めの「スタンダードスープ」は、鶏ガラや豚骨ベースのスープに日高昆布と数種類の野菜、スパイス、ハーブなどを加えて2昼夜煮込んで作られているらしい。「スタンダードスープ」に使用されているハーブは、ローズマリーやタイム系の香りがするので、食べ始めは多少気になって好みが分かれるかもしれないが、食べ進めていくうちに徐々に気にならなくなる。この他に「ココナッツミルクスープ」もあるが、これはお勧めではない。夏季にはこれに「フレッシュトマトスープ」が加わる。この「フレッシュトマトスープ」は、「スタンダードスープ」と共通のローズマリーやタイム系の香りがする。しかしながら、刻みトマトのサッパリとした酸味が加わることで後味がさらに良くなり、僕的には「スタンダードスープ」よりもトータルバランスが良いと感じられた。
 具材もいろいろあるが、僕のお勧めは「あぶり豚とたっぷりネギのカレー」。塩味のあぶり豚肉の他に、カレーでは珍しい白髪ネギとぶつ切りのネギ、水菜、キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、素揚げされた茄子、ピーマン、マイタケ、サツマイモなどの具材が入っている。あぶり豚肉は道南産のバラ肉を使用し、豚の脂に甘みがあって美味しい。次ぎにお勧めしたいのが、「和風鶏つみれカレー」である。鰹節がゆらゆらと揺れるビジュアルも面白い。水菜、キャベツ、ジャガイモ、ニンジン、素揚げされた茄子、レンコン、マイタケ、サツマイモ、豆腐などの具材が入り、メインの鶏のつみれがフワッと柔らかくて美味しい。  
 いずれのスープカレーも、具材の割にスープは少なめな点がちょっと不満だ(スープ大盛りは150円増し)。ちなみに、「お子様スープカレー」などもあり、ランチタイム(11時半〜15時)には、ソフトドリンクが150円、生ビールが400円で頂ける。また、この日のデザートは、「豆腐のチョコムースケーキ」、「ブラウニー」、「ブラウニー with アイス」、「バニラアイスクリーム」の4種類あったが、いずれもまあまあのレベル。
 価格は割高のリゾート価格で、札幌というエリアで評価すれば1つ星も微妙なところだが、倶知安・ニセコエリアということで考えると、 「カリー小屋(→ その他北海道の旨い店・道央の頁を参照)」 と共にお勧めできるスープカレー店である。(2015年1月追加)

倶知安町山田132-14  
電話番号:0136-23-1116
定休日:【4月〜11月】水曜、【12月〜3月】第2と第4水曜
営業時間:11時半~15時(スープカレー店)、18時~21時半(土日限定の居酒屋)
予算:あぶり豚とたっぷりネギのカレー(スタンダードスープ)1300円
アクセス:倶知安町中心部から車で10分
最寄りのランドマーク:ニセコ泉郷
お勧めポイント:倶知安・ニセコエリアの人気スープカレー店

店の入口に置かれた野菜や果物

この通路の奥の右側が広い小上がり

店の中央にあるテーブル席

窓際にあるカウンター席

英語メニューもあります

トッピングメニュー

これが「お子様スープカレー」

「骨付きチキンカレー」のスタンダードスープ

「和風鶏つみれカレー(スタンダードスープ)」に厚切りベーコンのトッピング

具材をどけると鶏のつみれが出てくる

これが十穀米

鶏つみれと十穀米をスプーンに載せ、後はスープをすくって食べる

トッピングの厚切りベーコン

「あぶり豚とたっぷりネギのカレー(スタンダードスープ)」に「ぷりぷり海老」をトッピング

具材をどけるとあぶり豚が見える

「和風鶏つみれカレー」のフレッシュトマトスープに「でかチョリソー」をトッピング

でかチョリソー

ラッシー

この日のデザートメニュー

ブラウニー

カリー小屋

 ニセコで人気のスープカレー店。倶知安・ニセコエリアには多くのカレー店があるが、このエリアで食べるならこの店が1番のお勧め。階段を上って店内に入ると、カウンター席の他に4人掛けテーブル席が2つしかなく、外観から想像した広さよりもずっと狭めである。それもそのはず、大きい茶色いロッジ風の建物と手前の白い2つの建物はオーナーが経営する「アルバータロッジ」という犬と宿泊できる宿泊施設で、端にあるクリーム色の小さな建物の2階だけがカレー店なのである。店内にはジャズピアノが流れ、明るいカントリー調のインテリアで、窓からは雄大な羊蹄山の姿を眺めることができる。
 この店のスープカレーは「スパイシーカリー」と「タイ風カリー」の2種類あるが、「タイ風カリー」は繁忙期の8月以外はやっていない日が多い。また、トッピングの具材は揚げ物が多いが、この店の油は脂肪の付きにくい油を使用しているという。店主は四国出身なのだろうか?トッピングメニューには何故か「じゃこ天」や「じゃこカツ」、「磯辺ちくわカツ」、「小河豚(フグ)」などがある。「じゃこ天」は日によって「じゃこ天(黒)」か「特上天(白)」のいずれか、「じゃこカツ」は日によって「プレーン味」か「カレー味」に変わる。特に、サクッと柔らかな「じゃこカツ」はスープカレーの必須アイテムである。僕としては「プレーン」の方が美味しく感じられた。
 スープカリーはグツグツと沸騰した状態で出てくる。ご飯はサフランライスで、野菜の具材は通常のスープカレー店に比べるとどれも小振り。さらにスープも少なめなので、大盛りにした方が良いかも。「スパイシーカリー」のスープはクミンやターメリックなどの程良いホールスパイス感があり、コクもあってスープカレーとしてはなかなか美味しい。3辛が中辛くらいなので、できれば3辛以上で頂きたい(4辛がお勧め)。中でも、レギュラーメニューにない「和牛の牛すじカレー」は、滅多にお目にかかれない逸品で、臭みのないトロトロの牛スジがとても美味しい。
 店内では常温保存のレトルトカレー「ニセコスープカリー」も販売されている。「チキン」と「ポーク」があるが、今回は「ポーク」の方を試してみた。そのまま食べるとスープは店で食べるよりもかなり甘めだ。なので、付いてきた辛みパウダーを加えて食べたが、結果としてはレトルトカレーと考えればかなり良かった。ちなみに、この店ではお子様用のカレーはないのでご注意を。(2014年8月追加) 
http://www4.ocn.ne.jp/~niseko/index.html

倶知安町ニセコ高原ヒラフ山田74  
電話番号:0136-23-3688
定休日:不定休(要確認)
営業時間:11時半〜15時頃(売り切れ次第終了)
予算:スパイシーカリー・チキン野菜1180円、じゃこカツ220円
アクセス:JR倶知安駅から車で10分
最寄りのランドマーク:343号と631号の交差点の近く
お勧めポイント:ニセコエリアナンバーワンのスープカレー店

スパイシーカリー・チキン野菜とじゃこカツ(プレーン味)のトッピング

スープが沸騰しています(そう見えるかな?)

スープのアップ

じゃこカツ(プレーン味)オンザライス

じゃこカツ(プレーン味)の断面

スパイシーカリー・和牛牛すじ野菜とじゃこカツ(カリー味)、 磯辺ちくわカツのトッピング

和牛牛スジのアップ

じゃこカツ(カリー味)と磯辺ちくわカツのオンザライス

じゃこカツ(カレー味)の断面だが差が分かるかな?

スプーンに適量のライスと切った磯辺ちくわを載せ、スープをすくって食す

ホットチャイもなかなかいける

  

ニセコ町

高橋牧場 ニセコミルク工房

 「ニセコヴィレッジ・スキーリゾート」に行く途中に、ぶらり立ち寄ったニセコの「高橋牧場」のスイーツ店。この店のソフトクリームや乳製品は、途中にある北の道の駅「ニセコビュープラザ」内や札樽自動車道の「金山パーキングエリア」内でも販売されているが、正直どんな味だったか記憶に残っていなかった。そこで、今回の取材をきっかけに、3回に渡る取材でいろいろと食べ比べてみた。
 店内はかなり広く、僅かであるがイートインスペースを備えている。イートインスペースからはガラス越しに、雪深い牧場を遠くに眺めることが出来る。アイスクリームやソフトクリーム、飲むヨーグルトなどは専用の自動販売機で食券を購入するが、ケーキやシュークリームなどのスイーツは直接購入するシステム。
 この店の僕の一押しは「牧場のまんまるスフレ」。フレッシュでミルキーなクリームとシットリとフワフワのスフレが何とも言えず美味しい。ニセコを通る際には、その場で食べるか是非お土産に購入してみてほしい。その後、札樽自動車道の「金山パーキングエリア」でも同じ「牧場のまんまるスフレ」を購入してみたが、「金山パーキングエリア」では冷凍状態で販売されているので、「牧場のまんまるスフレ」本来の美味しさではなかった。
 この他の製品では、アイスクリームやプリン、チーズケーキなどはお勧めできず、むしろ、「ソフトクリーム(バニラ)」や注文を受けてから生クリームとカスタードクリームのWクリームを詰める「こだわりシュークリーム」が良かった。ちなみに、「こだわりシュークリーム」もテイクアウトしてみたが、時間が経つとシュー生地のサクサク感がなくなり、美味しさが半減したので、その場で食べることをお勧めする。(2014年1月追加)

虻田郡ニセコ町曽我888-1  
電話番号:0136-44-3734
定休日:無休
営業時間:【冬期】9時半〜18時、【夏季】9時半〜17時半
予算:牧場のまんまるスフレ160円、ソフトクリーム250円、こだわりシュークリーム150円
アクセス:札幌から喜茂別経由でニセコ方面へ向かう。真狩村の中心部、そして北の道の駅「ニセコビュープラザ」を過ぎ、66号線を更に進む。JRニセコ駅を過ぎて少し進むと、右「343号倶知安方面」、「ニセコ東山」、「ニセコひらふ」などの看板が見えるので右折する。1kmほど進むと、点滅信号と「ニセコヴィレッジ・スキーリゾート」や「ヒルトン・ニセコヴィレッジ」の看板が見えるので左折すると、数百メートルほどで右側に見える。

最寄りのランドマーク:ニセコヴィレッジ・スキーリゾート、ヒルトン・ニセコヴィレッジ
お勧めポイント:ミルキーなクリームのシットリとフワフワのスフレを購入できる

デルソーレ

 ニセコアンヌプリスキー場のすぐ近くにあるピッツェリア。外にはウッドデッキとテーブル席があり、虫のいないシーズンに限り、ここは犬連れの方やここ希望する客が使用できる。ドアを開けると左にカウンター席があり、そして手前と奥にテーブル席がある。店内にはジャズが流れ、ほぼ喫茶店のような雰囲気。坊主頭の店主がピザを焼き、女性2人がサービスを担当している。ピザは薪を使った本格的な石窯で1枚ずつ焼かれる。この店のピザはとにかく生地が美味しい。厚めに焼かれた生地は、モチモチ感だけでなく、噛めば噛むほどハード系パンのような小麦の味と香りが感じられる。大きさは30cmくらいはあろうか?通常のピザよりも大きめで食べ応えがある。
 僕はランチタイムしか訪れたことがないが、「カルツオーネ」や「ピッツアビアンカ」など、一部のメニューはディナーのみの限定品である。お勧めの「マルゲリータ」は、通常の「マルゲリータ」とそれにハムをのせた「マルゲリータハム乗せ」、水牛のモッツアレラチーズとトマトソースを使用した「マルゲリータ コン ブッフィラ」、水牛のモッツアレラチーズとフレッシュトマトを使用した「マルゲリータ エクストラ ビアンカ」の4種類がある。他のチーズを使ったピザも450円増しで水牛のモッツアレラチーズに変更が可能である。しかしながら、チーズを使用しないシンプルな「マリナーラ」は、残念ながら 「ピッツェリア・ダ・マッシモ(→ 札幌グルメバイブル・ピザの頁を参照)」 の方が美味しかった。モッツアレラ、ゴルゴンゾーラ、クリームチーズ、パルミジャーノレッジャーノの4種のチーズを使った「クアトロフォルマッジ」はハズレのない美味しさ。「生ハムとルッコラのピザ」もルッコラが嫌いでなければお勧めである。
 カウンター内には、超本格的なエスプレッソマシーンが置かれているが、豆の焙煎が良くないのか?香りに乏しい。また、サラダのドレッシングは酸味が強く、僕の好みではない。メニューはリゾート価格なのか、どの品も街の店舗よりも価格が高めであるが、それを差し引いてもニセコでピザを食べるならお勧めである。かなりの人気店なので、予約していくことをお勧めする。ちなみに、店内は禁煙であり、また狭いため、ベビーカーの持ち込みは出来ないのでご注意を。(2013年10月追加)

ニセコ町字ニセコ483-1  
電話番号:0136-58-3535
定休日:水曜と木曜
営業時間:12時〜14時、18時〜21時
予算:マルゲリータ1400円、マルゲリータ コン ブッフィラ1850円
アクセス: 66号線からニセコアンヌプリスキー場へ向かう途中。ニセコアンヌプリスキー場から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:ニセコアンヌプリスキー場
お勧めポイント:ニセコで本格的で美味しいナポリピッツァが味わえる店

KAMIMURA カミムラ

 ニセコマウンテンリゾート・グランヒラフスキー場エリアにあるフレンチレストラン。この店は札幌時代から通っている店だが、円山で営業していた頃は、若い夫婦2人でひっそりとやっていたプチレストランであった。ニセコ移転後にみるみると頭角をあらわし、今や世界的にも有名なフレンチレストランに成長した。表通りにあるコンドミニアム「四季ニセコ」へ移転後は、「カミムラ レストラン」から「カミムラ」へと名称が変更され、さらにキャパの大きなレストランとなった。
 コンドミニアムの1階にある店内に入ると、天上が高く開放感があり、バイオエタノールの暖炉が幻想的な雰囲気を醸し出している。客のほとんどが外国人客であるため、サービスを担当するスタッフも外国人。なので、店内で食事をしていると、まるで海外で食事をしているのでは?と錯覚してしまうほど。基本的には需要の多いスキーシーズンのみの営業となるが、7月〜10月上旬の週末だけ夏期営業も行っている。また、夏期には前日までの予約限定でランチ営業を行っている。
 ニセコ移転後も毎年のように訪れているが、オープン当初に比べると、メニュー価格が上がっただけではなく、料理のスタイルも少しずつ変貌を遂げてきている。移転当初は、札幌円山時代の定番メニューも一部に見られたが、現在では全てがリニューアルされ、より「和」と「北海道」をイメージした料理を全面的に打ち出すようになった。特に、生の素材を使った料理が多くなったように思える。これは、上村シェフが有名となったことで、よりオリジナリティーの高いメニューを意識しなければならなくなったことに加え、客の約9割が外国人客であるということが大きく影響しているのであろう。昨今の東京や京都のフレンチをみても、インバウンドやミシュランを意識した外国人受けするボーダレスな和のフレンチが闊歩していることを考えると、僕の好みではないものの、トレンドとしては仕方がないのかもしれない。また、この店は有塩バターではなく、無塩バターと外国産塩を別々に供することでも有名。無塩バターをパンに塗り、ひとかけらの塩の結晶をのせて食べると、パンがより鮮烈な味わいとなる。予約は電話予約の他、下記ホームページからも予約が可能である。(2018年3月更新)
http://www.kamimura-niseko.com/#!/splash 

虻田郡倶知安町山田190-4 四季ニセコ1階  
電話番号:0136-21-2288
定休日:日曜(但し、クリスマスや正月、旧正月期間中は営業)
営業時間:18時〜20時半(7月〜10月上旬の夏季期間は、ランチが金曜〜日曜、ディナーが木曜〜土曜)
予算:アーリーバードディナー8000円、シェフ・デギュスタシオン15000円(夏期のみ、上記ディナーコースの他に5000円のランチコースあり)
アクセス:ニセコスキービレッジとグランヒラフスキー場を結ぶニセコのメインストリート343号線沿い。グランヒラフスキー場へ向かう631号線と343号線の交差点の近く
最寄りのランドマーク:グランヒラフスキー場
お勧めポイント:まるで海外のレストランに来たかのような雰囲気が味わえるフレンチレストラン

本日のメニュー(シェフ・デギュスタシオン) 「王鰈(おうちょう:えりも産のマツカワ鰈)の刺身」ライム、梅干し、和ハーブのサラダを添えて 「イカのフリット」生姜と胡麻を入れ、紫蘇の葉で巻いたもの 最初のパン 無塩バターと外国産の塩。バターの容器にも和を感じます この塩の結晶をひとかけらつまみ、無塩バターを塗ったパンにのせて食べると、パンがより鮮烈な味わいとなる 「蝦夷鹿肉のタルタル」 鰹節ではありません。ニセコ産ミモレットチーズに、クルミ、マスカルポーネチーズが・・・ 「野付産帆立貝のシュークリーム」。ガラスの蓋でスモークを閉じ込めています ガラスぶたを開けるとこんな感じです。下の粒々はトリュフパウダー 2つめのパンはクルミ入り 「ボタン海老のマリネ」をカクテルグラス入れて ボタン海老に、大根、海草、ミカンなどが入り、バフンウニがのっています 「きんきのグリル・トマトソース」 きんきが葛切りの上にのっています 「地物野菜のフレッシュサラダ」はこれで3人前です 「熟成じゃがいも”キタカムイ”」 ラクレットチーズ、きのこパウダー、アンチョビとヘーゼルナッツ 「滝川産合鴨のコンフィ」 野菜のクリーム、パンのソース、黒豆、黒コショウ 「北海道産和牛の炭火焼き」 山わさびと仔牛のジュ。下にひいているのはホウレンソウ
「紅茶」も日本茶の茶碗に入れて供される 「林檎のコンポート」 バニラアイスクリームと焦がしビスケットを添えて小菓子(2人前)

真狩村

ブーランジェリー ジン Boulangerie JIN

 真狩村の郊外にある薪釜で焼く手作りパン店。外にたくさんの薪が積み上げられ、店舗は村にあるパン屋とは思えないくらいスタイリッシュ。聞くところによると、建物は東京の有名建築士の作品らしい。店主はフランスの「エリック・カイザー」のもとで修行の後、ザ・ウィンザーホテル洞爺の「オテル・ド・カイザー」や真狩村の有名フレンチ「マッカリーナ」を経てこの土地で独立したのだそうだ。このため、近くにある「マッカリーナ」ではこの店のパンを使用しているという。釜や建物を含めて全てにこだわっており、例えば小麦は真狩村で生産された小麦を中心に北海道産小麦が使用され、天然酵母も真狩の小麦やライ麦からおこし、水は羊蹄山の湧き水を使用するという徹底ぶり。
 しかしながら、この店の最大の欠点はパンの品数が少ないこと。なので、もしもいろいろ試したければ、何度か足を運ばなくてはならない。しかも、作る数が少ないので、昼頃には売り切れとなってしまう品も。ハード系パンは全体にシットリと水分多めのテクスチャーで、「食パン」や「バターパン」などのソフト系パンは滑らかな絹のような食感に加えてほんのりとした甘さを感じる。僕の1番のお勧めはエリック・カイザー直伝の「クロワッサン」。これだけカリッとしていてリッチなバターが香るクロワッサンは、ここと「オテル・ド・カイザー」系でしか味わえない。同じ系統の「アーモンドクロワッサン」などパイ生地を使ったデニッシュもいい。もう一つのお勧めは「イチジクとくるみパン」。シットリとした生地にクルミの香りや食感、さらにイチジクの程良い甘さが加わり、忍路にある「エグ・ヴィヴ」の「イチジクとくるみパン」に勝るとも劣らない逸品である。
 ちなみに、店内は撮影禁止なのでご注意を。更につけ加えると、この店の近くにアルザスで修行した真狩村在住の有名コンフィチュール(ジャムのこと)職人・MASAKOさんのカフェ「トゥルモン」があるので、この店でパンを買ったついでに立ち寄って、是非本物のコンフィチュールも購入してパンと共に味わってみてはいかがだろうか。(2013年11月 追加)
http://tabelog.com/hokkaido/A0106/A010603/1024399/

真狩村桜川45-8  
電話番号:0136-45-2773
定休日:火曜と水曜
営業時間:11時〜18時(売り切れ次第終了)
予算:クロワッサン160円、アーモンドクロワッサン200円、イチジクとくるみパン800円(ハーフ400円)
アクセス:真狩村の中心部から車で5分程度。カーナビがなければ迷ってしまうようなロケーション
最寄りのランドマーク:なし(カーナビ必須)
お勧めポイント:最高レベルのクロワッサンとイチジクとくるみパンが味わえる

いし豆

 真狩村にある人気の蕎麦店。札幌から喜茂別経由で向かうと、湧き水の水汲み場の少し手前にある。一軒家の店内はウッディな明るい作りで、柱時計の音やジャズ音色が静かに鳴り響く。左側にはテーブル席が2つと、右側にカウンター6席があるのみで、外観から想像できないくらい狭めだ。ご夫婦でやっているのか?女将さんが給仕を、声しか聞こえないが店主が厨房を担当しているようだ。
 この店の蕎麦を見ると麺に粒々が見え、小樽の 「手打ち蕎麦 きむら(→ その他北海道の旨い店・道央の頁を参照)」 とかなり似た挽きぐるみ蕎麦である。メニューを見ると、「手打ち蕎麦 きむら」と同じ黒松内町の落合さんの作る“奈川在来種”を使用しているところをみると、両店はどこかで繋がっているのかもしれない。さらに詳しく説明を読むと、“奈川在来種”の他に、美幌町の武田さんの作る“キタワセ”や他の無農薬国内産蕎麦もブレンドしているらしい。食べログ上では細めの蕎麦との記載もあるが、実際は細切りよりも若干太めだ。「手打ち蕎麦 きむら」のようなざらついた食感はあまり感じられないが、「もりそば」よりも「とろろそば」で食べた方が滑らかさが増して美味しく感じられ、1番のお勧めである。また、つけ汁はグレードの高い本枯れ節を使っているか?鰹節が心地良く香り、しかも濃厚で素晴らしい。これに対し、汁が温かい蕎麦は、せいろの「とりごぼう」を含めて、汁が甘く感じられてお勧めできない。「蕎麦がき」はさらに香りを出すためなのか、表面を炙ったような焼き目がついている。箸でつかむとモッチリ、ネットリとした感じが伝わってくる。口に含むと蕎麦の甘さが、後から蕎麦の香りが広がる。この店よりさらに粗い挽きぐるみを使った「手打ち蕎麦 きむら」の蕎麦掻きに勝るとも劣らぬ素晴らしい蕎麦掻きであり、これも是非味わって頂きたい逸品である。また、客足が少なくなる冬季間には「カレーそば」と「そばがきぜんざい」がメニューに加わる。
 この店の蕎麦は決して洗練された手打ち蕎麦とは言えないが、逆に“田舎蕎麦”のような蕎麦本来の持つ野趣あふれる香りや甘みを引き出し、堪能させてくれる。しかも、無農薬の国産蕎麦にこだわったり、薬味に本わさびを使用したり、蕎麦湯は蕎麦粉を溶かしたドロッと濃厚なものにするなど、地方の蕎麦屋とは思えないほど良心的。札幌にあれば2つ星くらいの評価となるだろうが、地方でこのレベルの蕎麦を出していることを高く評価したい。ちなみに,雪のない春〜秋の季節には常に行列ができて落ち着いて食べられるような雰囲気ではないが、雪のある季節は土日でもかなり空いていているので、行くなら冬に行くべき。(2014年2月追加)

真狩村字杜206-8  
電話番号:0136-45-3691
定休日:【4月〜11月】木曜と第1水曜、【12月〜3月】水曜と木曜
営業時間:11時半〜15時
予算:とろろそば980円、蕎麦がき600円
アクセス:札幌から喜茂別経由でニセコ方面(道の駅・ニセコビュープラザ)へ向かう。真狩村の中心部を少し過ぎると、右側にある一部がエンジ色の建物が見える(真狩の湧き水・水汲み場の少し手前)。
最寄りのランドマーク:66号線沿い
お勧めポイント:蕎麦の醍醐味が味わえる真狩村の名店

喜茂別町

牧場タカラ

 喜茂別町の人気パン店を取材したときに、この店で使用している牛乳を販売する牧場が近くにあると聞きつけ、帰りに訪れてみた。標識に従って道路から進入すると、ごく普通の牧場の建物が見える。奥の左手の角にショップが見えるが、土日のみの営業で平日はやっていないらしい。たまたま通りかかった牧場のお母さんに聞いてみると、平日はショップ横の建物の青いボタンを押すと対応してくられるらしい。ブザーを押してしばらくすると、工場の中からお姉さんが現れた。実はこの方の弟さんがチーズを作っているらしく、チーズを買うなら土日の品揃えが1番良いらしい。今回は昨年から3回に渡って買うことができたチーズや乳製品を紹介する。
 この牧場の人気ナンバーワン商品はソフトクリームだが、残念ながら5〜9月の期間限定・土日のみの販売となっている。今年も忙しく行けなかったので、来年こそチャレンジして記事を更新するとして、現時点での僕の一押しは低温殺菌のノンホモ牛乳「幸せな牛のミルク」。ほんのりと甘みを感じる風味豊かな牛乳で、生乳臭さを一切感じさせない洗練された味である。これだけ美味しいと言うことは、「ソフトクリーム」も間違いなく美味しいだろうと思わせるような牛乳だ。
 チーズの中では、「ざるチーズ タカラのやっこ」、「ひょうたんチーズ カチョ」、「タカラのレタラ」がお勧めである。「ざるチーズ タカラのやっこ」 は、その名前の通り、ざる豆腐をイメージして作ったというカッテージチーズ風のチーズである。豆腐とモッツアレラチーズ、カッテージチーズを混ぜたような食感で、風味はモッツアレラチーズのよう。まさに牛乳が美味しいからこそ成せるチーズで、アイデア次第ではいろいろな料理に使えそうだ。「ひょうたんチーズ カチョ」は、かなり乾燥させて熟成させた「カチョカヴァッロ」である。香りも良く、焼いて食べれば北海道白糠町「チーズ工房・酪恵舎」の熟成スカモルツアチーズに匹敵する美味しさである。「タカラのレタラ」はヨーグルトの水分を飛ばしたようなトロリとしたフロマージュ・ブランで、言われなければチーズとは思えない美味しさ。これも美味しい牛乳だからこその美味しさ。
 この他にお勧めというほどではなかったが、「マルタとピノ・ノワール」は丸太をイメージした表面が黒いチーズで、ワインを作る時のピノ・ノワールの絞り粕と木炭を使用して作られたチーズ。思ったよりも硬く、山羊のチーズを思わせるような風味と舌触りだ。好みは分かれると思うが、カベルネ・ソーヴィニョンやシラーなどのワインと合わせると結構美味しい。僕的には、もう少し塩分が強くした方が更に良くなると感じられた。「タカラとソガイ」はフレッシュチーズに香草やドライトマト、オリーブオイルなどを加えたペーストチーズで、これは好みが分かれる微妙な美味しさ。「タカラの小さなトム」は、2012年にJAL欧米路線のファーストクラス機内食に採用されたチーズ。味はほぼカマンベールチーズで、それほど突出した美味しさとは思えなかった。「タカラのトケル」は炙って溶かして食べるラクレットチーズで、これも普通に美味しい。
 また、「ミルクジャム」は、ハチミツのように深く複雑な甘さで、パンに付けても美味しいし、チーズと共に頂いても美味しい。ちなみに、フランスのトゥールで開催された2013年の「モンデュアル・デュ・フロマージュ」のチーズコンテストで、この牧場から出品された「タカラの牧場謹製・発酵バター」が、なんと金賞を受賞。この発酵バターは現在も大人気らしく予約制となっている。今年の販売は既に終了しており、来年は5月から生産が再開するとのこと。(2014年10月追加)

北海道虻田郡喜茂別町中里2-5  
電話番号:0136-31-3855
定休日:水曜(但し、ソフトクリームなどを販売するショップは5〜9月の土日のみ営業)
営業時間:10時〜16時
予算:幸せな牛のミルク(大瓶、瓶代110円込み)420円、ひょうたんチーズ カチョ1600円前後、ざるチーズ やっこ900円前後
アクセス:中山峠を下り、喜茂別町から国道230号線を通ってルスツ方面へ向かう。「きのこ王国」を過ぎ、次の信号を「苫小牧、美笛」方面に左折し、276号線沿いを10㎞ほど進むと右にある。
最寄りのランドマーク:喜茂別旧双葉小学校 資料館、双葉簡易郵便局
お勧めポイント:一見すると普通の牧場であるが、販売する乳製品のクオリティが高い

  

千歳市

ジェラテリア ミルティーロ

 今年の4月にオープンした千歳市郊外にあるイタリアンジェラートの店。一軒家の店内は、白を基調とした木の温もりを感じる明るい雰囲気。店名の「ミルティーロ」とは、イタリア語でブルーベリーのこと。そういえば、ケーキ店で「ブルーベリーパイ」の名称としてよく見かける。店名の由来は、隣接する農園 (BERRY FARM)でオーガニックブルーベリー(有機JAS認定)を作っており、この有機栽培で育てられたブルーベリーを使ったジェラートを販売しているのだ。店主はイタリアのジェラート専門学校を卒業し、北海道で初となるイタリア製ジェラートマシンを導入してジェラートを作っている。使用している牛乳も北海道産、そして生クリームは道東の浜中産といったこだわりも。
 ジェラートは旬の食材を使って作られるため、季節によって種類が入れ替わる。大きく分けてシャーベットの「ソルベ」とアイスクリームの「ラテ」があるが、特にいくつかの種類があるブルーベリーのジェラートは、「ラテ(ミルティーロミルク)」がお勧めである。この他のお勧めジェラートは「ピスタチオ」や「ストロベリー」など。店内にはカフェが併設されているので、飲み物やワッフルなども頂ける。(2013年8月追加) 
http://mirtillo.tank.jp/index.html

千歳市長都2  
電話番号:0123-23-5323
定休日:無休
営業時間:10時〜19時
予算:ジェラート:シングル350円、ダブル400円、トリプル450円
アクセス:JR長都駅東口を出て、市場通りを進む。「アークス」の入っている「ちとせモール」を過ぎた一つ目の信号を過ぎ、次の交差点を左折。さらに400mほど走るとオレンジ色の屋根が見えるのでそこ。JR長都駅から1.7km。
最寄りのランドマーク:アークス(ちとせモール)
お勧めポイント:千歳で本格的なジェラートを食べるならココ

IORI

 千歳エリアで味噌ラーメンを食べたいときに、真っ先に思い浮かべてほしい店。スタイリッシュな外観、そして白を基調とした明るい店内。実はこの店、札幌医大の南側・北星学園の東側にある  「らーめん庵(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」  の2号店なのである。しかし、店内には札幌店の名刺も置かれていないし、支店とも名乗っていないところをみると、店主は全く別のブランドイメージにしたいのではないだろうか。むしろ、札幌店よりも店主の地元であるこちらの方を本店にしたいのでは?と思うくらい力が入っている。もちろん、お勧めは「味噌ラーメン」。札幌店同様、味噌ラーメンを食べると、すぐに  「すみれ(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」  系のラーメンであることが分かる。しかし、「すみれ」よりも濃厚さが抑えられている分、マイルドかつ洗練された味に仕上がっている。特に、表面にラードの浮いたスープは、一口飲むとついつい止まらなくなってしまうくらい美味しい。中太麺縮れ麺は以前より太くなったのでは?と思うくらいでコシがあっていい。上にのっている具は、モヤシ、チャーシュー、メンマ、白髪ネギの他、薬味の擦り生姜。スープの中には挽肉と刻んだチャーシューが入っているが、レンゲで捜さなければならないほどごく僅か。「すみれ系」の店なので、チャーシューやチャーハンが美味しい!なので、味噌ラーメンはチャーシューメンにした方が満足度が高くなる。(2013年3月追加) 

千歳市住吉1-12-2   
電話番号:0123-23-5098
営業時間:11時~15時、17時~20時
定休日:月曜(祝日の場合には翌日休業)
予算:味噌ラーメン750円、味玉トッピング100円
アクセス:JR千歳駅を出て左折し、駅前中央大通を新千歳空港方面へ。「千歳郵便局」を過ぎ、パチンコ「HAPPY」の信号を左折し、国道337号川北通 を進む。途中「千歳サケのふるさと館」を過ぎたすぐの所に信号があるので、右折して川を渡るとすぐ右。 
最寄りのランドマーク:千歳サケのふるさと館 
お勧めポイント:千歳エリア最高の味噌ラーメン

麺や麗 Menya-Ray

 札幌グルメバイブル2011で初めて紹介した千歳のラーメン店。以前はそれほど混んではいなかったが、ミシュランに掲載されて以降は土日のランチタイムに行列ができるようになった。また、2011年度版ではなかった「つけめん」が新たにメニューに加わった。店内は右側にカウンター席が7席、左側に4人用のテーブル席が2つあり、フローリングになっていて、ラーメン店にしてはゆったりとしたスペースがいい。この店のお勧めは「しょうゆラーメン」。臭みのない濃厚な豚骨スープをベースに、鶏ガラと魚介系スープが加わり、そのトリプルスープの重層感が何とも言えず美味しい。しかしながら、以前に比べると口の中がベタつくくらいスープが濃厚となったため、バランスが悪くなった。現在では札幌月寒の「らーめん佳」ほどではないにせよ、それに近いくらい濃厚。しかも、どちらかというと味も濃めである。トロトロのチャーシューは相変わらず美味しく、以前よりもチャーシューが少し厚くなった様な気もする。ラーメンにはこの美味しいチャーシューをトッピングして、「しょうゆチャーシューメン」にすることをお勧めする。麺は中太縮れ麺で、玉葱と葉ネギのダブルネギがのっており、メンマも美味しい。「塩ラーメン」のスープは魚介系の風味が抑えられていて、塩の繊細さが上手く引き出されている。それは目をつむると、一瞬、洗練された博多ラーメンのスープ?と思えるほど。しかし、味噌ラーメンはスープが濃厚すぎて味噌と調和していない。とうしても味噌が食べたい方は、数百メーター離れたところにある 「IORI(→ 札幌グルメバイブル・道央版の頁を参照)」 をお勧めする。「つけめん」は「みそ」と「しょうゆ」の2種類があるが、もちろん魚介系が香る「しょうゆ」の方がお勧めである。麺は極太の平打ち麺で、モチモチした食感がいい。つけ麺としては合格点である。ちなみに、店内は禁煙である。(2013年3月更新)

千歳市高台4丁目2-10(JA道央千歳支店)  
電話番号:0123-27-3757
営業時間: 11時~15時、17時~21時 
定休日:水曜
予算:しょうゆラーメン700円
アクセス:JR千歳駅を出て右折し、駅前中央大通を札幌方面へ。「吉野屋」や「ロイヤルホスト」のある信号を右折。末広高台通をしばらく直進して、セブンイレブンを過ぎるとすぐ右側。JA道央千歳支店の向かい。JR千歳駅から車で5分。 
最寄りのランドマーク:吉野屋やロイヤルホスト 
お勧めポイント:トリプルスープの重層感がいい濃厚醤油ラーメン

苫小牧市

三代目 鳥よし

苫小牧西インター近くにある有名ラーメン店。実はこの店、苫小牧市東部の勇払エリアにあった閉店したラーメン店を、製麺会社である「苫食」が復活させた店なのである。なので、もちろん店主も「苫食」の従業員であり、そのせいか、ランチタイムのみしか営業していない。
「やぶそば 澄川店」があったという古い店舗を改装した店内に入ると、キッチン側にカウンター席、そして入口側にテーブル席が3つある。先ずは自動券売機で食券を購入。メニューは「ラーメン」と「チャーシューメン」の2つだけしかない。この店は分厚く切られた肩チャーシューが美味しいので、迷わず「チャーシューメン」をチョイス。しかも、「チャーシューメン」は100円高いだけなので、かなりのお得感がある。
出てきた「チャーシューメン」は、チャーシューが3枚鎮座したいかにも旨そうなビジュアル。まずはスープを啜る。それにしても、この店は何よりもスープがいい。豚のゲンコツから抽出したというトンコツスープは混濁しているが、意外とサッパリとしていてコクがある。麺はやや縮れた中細のストレート麺。コシや食感はごく普通だが、実にスープに合っている。加えて、脇役のメンマも美味しい。(2019年6月追加)

苫小牧市澄川町2丁目1-10 地図 
電話番号:0144-56-5229
定休日:木曜
営業時間:11時〜14時
予算:チャーシューメン780円
アクセス:苫小牧西インターを出て、環状通を左折する。「ドコモショップ」、「マックスバリュー」を過ぎ、右に「タイヤ館」が見えたらその向かい。苫小牧西インターから約2㎞
最寄りのランドマーク:タイヤ館
お勧めポイント:有名ラーメン店の味に再び出会える

ココです!元は蕎麦屋だった古いを改装しているので、ラーメン店っぽくない 先ずは、自動券売機で食券を購入。メニューは「ラーメン」と「チャーシューメン」の2つだけ「チャーシューメン」 チャーシューが3枚鎮座したいかにも旨そうなビジュアル この店は分厚く切られた肩チャーシューが美味しい 加えて、脇役のメンマも美味しい この店は何よりもスープがいい。豚のゲンコツから抽出したというトンコツスープは混濁しているが、意外とサッパリとしていてコクがある麺はやや縮れた中細のストレート麺。コシや食感はごく普通だが、実にスープに合っている

ポムメリイ

 苫小牧の西側の住宅街にある手作りスイーツ店。この店のシフォンケーキはフワッとしてきめ細かく、東京西麻布にある「ドゥリエール」を彷彿させる。一番のお勧めは「抹茶のシフォンケーキ」で、シフォンケーキとしては、札幌のシフォンケーキ専門店をも上回る北海道ナンバーワンの味わい。但し、店頭にないこともあるので、事前の予約した方がベター。客の中には、ワンホール買いをする熱狂的なファンもいるほど。ミニシュークリームも、カスタードと外側のアーモンドクランチが絶妙にマッチしていて美味しい。酒のつまみにもいいキッシュもなかなかの出来。また、カフェを備えているのでその場で食すことも出来る。

苫小牧市豊川町2-1-9    
電話番号:0144-75-0707
営業時間:12時~23時(日曜は19時まで) 
定休日:水曜日、木曜日 
予算:ミニシュークリーム50円、キッシュ420円、抹茶のシフォンケーキ 
アクセス: 苫小牧西インターを下り、ENEOSやセブンイレブンが角にある双葉三条通の交差点信号を左折。しばらく走ってケンタッキーフライドチキンの次の信号を過ぎてすぐ、カメラのキタムラ前の街路樹の間の道を左折するとすぐ左側(ニトリの少し手前に左へ入る道がある)。

ラーメンダイニング ぽっぽや

 苫小牧の郊外JR沼ノ端駅前にあり、外観はラーメン屋というよりは地方の食堂か居酒屋のよう。しかも、店内に入ると壁一面に居酒屋メニューが貼ってあり、ちょっと嫌な予感が。しかし、それは杞憂。コラーゲンたっぷりの豚骨ベーススープは臭みがなくとてもマイルドで、店主の丁寧な仕事ぶりが伺える。塩ラーメンとして評価するなら、むかわ町の「秀来」や苫小牧市勇払の「鶏よし」などの有名地方ラーメン店のレベルを遙かに超えた美味しさだ。しかも一度行くと、次回は100円引となるクーポン券がもらえるので更にお得。但し、他のラーメンはお勧めしない。

苫小牧市沼ノ端644-12    
電話番号:0144-82-7030
営業時間: 11時~22時 
定休日:無休 
予算: 塩トンコツラーメン680円 
アクセス:JR沼ノ端駅前徒歩1分。

縄文

 「麺’s ZERO」と共に人気を二分する苫小牧のラーメン店。どちらの店も濃厚な味噌ラーメンが売りで、「純連、すみれ系」にも似た感じのスープが特徴。どちらかと言うと、僕は縄文の「元祖味噌ラーメン」の方が好みだ。「純連、すみれ系」ほどスープの焼きは強くなく、スープやシナチクもやや甘めでマイルドな感じ。チャーシューは、通常のスライスと刻んだものの両方が入っていていい。「特製醤油らーめん」と「特製塩らーめん」は、メニューには背脂の浮いたラーメンと記載されているが、いわゆるチャッチャ系のような白い背脂が浮いたものではなく、溶けたラード様なものが表面を覆っていてチャッチャ好きの僕としてはちょっとがっかり。脂控えめが好みの方には、通常の味噌、醤油、塩らーめんもある。でも、どうせ塩を頂くなら、「和香潮(わかしお)」の方が、ピリ辛で魚介系の味わいが深くていい。しかも、和香潮のチャーシューは、他のラーメンと違って軽く炙っているのだ。個性的なラーメンとして、スープカリー風の「亜細亜GONZ麺」という変わり種もあるが、少し甘みがあり、辛さ控えめで、こちらも悪くない。店内で購入可能なテイクアウト品として、冷凍自家製餃子やチゲ鍋スープなどが販売されているが、チゲ鍋スープは店内で食べるスープとは異なり、かなりレトルト的な後味が残り、ジューシーさに乏しい餃子とともにお勧めできない。また、店が比較的新しい割には、店内の油汚れが目立つのも気になる。

苫小牧市新開町4-1-1    
電話番号:0144-57-7767
営業時間: 11時半~22時 
定休日:水曜日 
予算:元祖味噌ラーメン780円 
アクセス:JR沼ノ端駅から4km。車で沼ノ端西インターを出て次の信号を右折し、明野南通を10分くらい直進したら、右に「ユニクロ」と「ケーズデンキ」が見えるので、その敷地内。

上富良野町

手打ちそば まん作

 店内は札幌「こはし」のような白を基調としたウッディーかつモダンな雰囲気。2012年ミシュランガイド北海道版でこの地区唯一の星を獲得して以来、いつでも入れた店が週末は満員となり、閉店前に売り切れになってしまう人気店となった。なので、訪れる際には予め電話で確認してから行ったほうがベター。入口には札幌の「さくら庵」とその姉妹店「デナリ」の名刺が置いてあるが、店主は札幌「さくら庵」で蕎麦を学んだらしい。「さくら庵」の蕎麦は、どちらかと言えば蕎麦の風味よりも喉ごし重視の蕎麦である。こちらの蕎麦も基本的には似ているが、「さくら庵」より蕎麦の香りが感じられる。以前に比べると、2種類あった蕎麦のうち、更科蕎麦を廃止し、材料も北海道産蕎麦にこだわるようになった。薬味も本ワサビでなく北海道産の山わさび(ホース・ラディッシュ)を使用している。随所に店主の試行錯誤や努力が見てとれる。現在は挽きぐるを混ぜているのか?以前よりも香りが増した分、多少食感がザラつくようになった。勧めは冷たい蕎麦で、「えび天せいろそば」や「冷やしたぬきそば」が特にがいい。僕の知る限り、空知地区ナンバーワン、いや、旭川地区を含めてもトップ3に入るだろう。富良・美瑛のドライブの際には必ず訪れたい良い店だ。(2012年6月)

上富良野町西町2丁目   
電話番号:0167-45-6523 
営業時間:11時~17時
定休日:水曜日
予算:えび天せいろそば1000円、冷やしたぬきそば700円
アクセス:富良野から国道237号を進むと、緩く左にカーブする上富良野のローソンを
過ぎ、観音像のある交差点を右折し、JR上富良野駅方面に右折するとすぐ左角の一軒
屋。

中富良野町

ひつじの丘

 中富良野郊外にあるジンギスカンの店。何故こんなアクセスの悪いところに作ったの?というような所にある。恐らく、“北海道の景色もご馳走”というコンセプトで作られた観光客向けジンギスカンの店なのであろう。実際、ほとんどの客はフリーな個人客ではなく、店とタイアップした団体あるいはツアー客である。席は12卓48席あり、窓がないオープンテラスになっているため、空見て風を感じながらジンギスカンを頂ける。オープンテラスは屋根付きと屋根なしのエリアがあるが、この日は小雨のぱらつく薄曇りだったので屋根付きエリアで食べることに。椅子は木のベンチシートで、これも北海道らしい。さらに、目の前にはサッポロビールの期間限定ビール「サッポロクラッシック・富良野VINTAGE」のポップ畑が広がる。
 席に着くと、火をおこした炭火の七輪とジンギスカン鍋を持った店員がやってくる。肉は1人前150gで、それにタマネギが付く。使用している肉は全てラム(仔羊)肉で、全部で3種類ある。最もお勧めなのが、顔が黒く体が白いサフォーク種を使った「特選サフォーク」。この他にフライスランド種を使った「ひつじの丘」とサウスダウン種の「白ひつじ」があるが、全てニュージーランド、オーストラリアなどの外国産である。今回は1人飯であったため、「特選サフォーク」と「ひつじの丘」の2種類を頂くことに。基本的にどちらの肉も柔らかくクセがなくて美味しかった。特に、「特選サフォーク」は本当に柔らかくとろけるような美味しさ。一方、「ひつじの丘」の方は肉がしっかりとしていて、普段我々が食べているラムに近い。肉は予めモミダレに浸されて出てくるが、これを味付けジンギスカンと呼ぶには味が薄く、また独特なスパイスの香りがする。やはり、添えられた付けダレにつけて食べた方が美味しく頂ける。
 この店の「しぼりたて牧場牛乳」は、近くの牧場から毎朝しぼりたての牛乳を、そして「牧場ソフトクリーム」は旭川郊外にある「斎藤牧場」から仕入れているという。「しぼりたて牧場牛乳」は表面に凝固した乳脂肪分が少し浮かんでいるが、飲んでみると非常にサッパリとしていて良い。食べログもしくはこの店のホームページから「しぼりたて牧場牛乳」の無料券(食事する方限定)が入手できるので予めプリントアウトしてから出かけよう。また、「牧場ソフトクリーム」はジェラートのように含気量が少なく、ミルキーでアイスミルクのような口当たり。甘さも適度で食後に食べるデザートとしては最適なマストアイテムである。ちなみに、ガラナは函館・小原商店の「コアップガラナ」ではなく、全く似ても似つかない味なのでお勧めできない。
 すぐ横には「101匹うさぎ牧場」という小さなエリアがあり、ウサギと触れあえる。また、100円で餌を購入して直接与えることもできる。また、オープンテラスとは言ってもかなり脂の臭いがつくので、出かけるときの服装にも注意されたい。(2014年7月追加)

中富良野町字中富良野ベベルイ ひつじの丘内  
電話番号:0167-44-3977
定休日:無休
営業時間:11時〜17時(5月のゴールデンウィークから10月中旬までまで営業)
予算:特選サフォーク900円、牧場ソフトクリーム300円
アクセス:JR富良野駅から車で12分
最寄りのランドマーク:中富良野町立本幸小学校
お勧めポイント:オープンテラスで楽しめる生ジンギスカン

特選サフォーク

ひつじの丘

しぼりたて牧場牛乳

牧場ソフトクリーム

富良野市

煮干中華 ゆきと花

 「フラノマルシェ」の隣に新たに建設された「フラノマルシェ2」内にあるラーメン店。「フラノマルシェ2」内とはいっても、入口が建物の外にある独立型の店舗である。実はこの店、「北の国から」で一躍有名になった麓郷のラーメン店「富良野とみ川」のネクストブランド店なのである。「富良野とみ川」は、この店の他に、JR富良野駅近くに「富川製麺所」も経営しており、実はこの店で3店舗目となるが、中でもこの店が最もお勧めである。いろいろなラーメンが揃う「富良野とみ川」と「富川製麺所」の売りは味噌ラーメンであるが、この店は全国的にブームとなっている“煮干し中華”と“まぜそば”に特化した店である。
 店内に入り、まずは自動券売機で食券を購入。メニューを見ると、「煮干中華」には、「醤油」と「塩」、さらに、「濃い煮干中華」、「ふらの煮干中華」、「石臼挽き中華そば」の5種類がある。この他に、今流行の辛い「台湾まぜそば」や辛味なしの「まぜそば」、そしてサイドメニューに、「チャーシュー丼」や「かきあげ丼」、「卵かけごはん」、「ふらのぎょうざ」などがある。
 僕の一押しは、オーソドックスな「煮干中華(醤油)」。この店の麺は、富良野産小麦「春よ恋」をローストした焙煎自家製麺だそうだが、麺は全粒粉なのだろうか?ツブツブとした粒子が見える中細ストレート麺である。細かく細切りにされたシナチクと麺を一緒に食べると、食感の違いが際立って美味しい。無化学調味料のスープは、煮干しの風味が程よく抑えられており、深みと洗練さを兼ね備えた絶妙なバランスを保っている。チャーシューは、富良野産の山桜のチップでスモークされたベーコンのようなチャーシューで、僕的にはシットリと低温火入れした煮豚チャーシューの方が好みである。鶏のむね肉を鶏油で炊きあげたという鶏チャーシュー(鶏のコンフィ)の方は、シットリとしていて美味しい。
 もう一つお勧めしたいのが「台湾まぜそば」。名古屋の名店 「麺屋 はなび(→ 名古屋グルメバイブル・台湾まぜそばの頁を参照)」 ほどコッテリ感や濃厚さはないが、これはこれで美味しい。最後に無料の追い飯を入れて食べると、さらに満足感が高まること請け合いである。
 ちなみに、ネーミングがそそられる「ふらの煮干中華」は、旬の富良野産野菜かき揚げが入った中華そばであるが、特にお勧めではない。また、ミシュランガイドで紹介されたという「石臼挽き中華そば」は、麺のザラっとした食感とコシのなさが、スープとマッチしていない。さらに、「ふらのぎょうざ」はごく普通で、可もなく不可もなしといった感じ。(2016年9月追加)

富良野市幸町8番5号 フラノマルシェ2  
電話番号:0167-56-7437
定休日:水曜(7月と8月は無休)
営業時間:11時~19時半(平日は15時~17時の間は中休みあり)
予算:煮干中華(醤油)680円、台湾まぜそば800円
アクセス:JR富良野駅を出て、駅前通を進む。「北洋銀行」、「旭川しんきん」を過ぎ、「空知しんくみ」を過ぎると右側にある。JR富良野駅より徒歩10分
最寄りのランドマーク:空知しんくみ(空知商工信用組合・富良野支店)
お勧めポイント:無化学調味料でありながら完成度の高い中華そば

ここが「フラノマルシェ」隣にできた「フラノマルシェ2」「フラノマルシェ2」の館内店舗は駅前通沿いの入口から入るココですメニューまずは自動券売機で食券を購入するカウンター席テーブル席僕の一押しの「煮干中華(醤油)+味付け玉子のトッピングネギ、カイワレ、細切りのシナチクベーコンのように桜チップでスモークされた豚チャーシューと油で低温調理された鶏チャーシュー味付け玉子はトロトロ今流行の辛い「台湾まぜそば」天カスとニラ、海苔 (魚粉は見えないが、魚粉の味はします)混ぜ合わせたところ残った汁に無料の追い飯を投入混ぜて食べると濃厚なリゾットのよう「石臼挽き中華そば」麺はザラっとした食感とコシのなさがスープと合わない「ふらのぎょうざ」はごく普通で、可もなく不可もなし

白樺ジンギスカン カンパーナ富良野店

 帯広郊外の清川にある人気の老舗ジンギスカン店。 「カンパーナ六花亭(→ その他北海道の旨い店・道央の頁を参照)」 と同じ敷地内にあるところをみると、同じ十勝エリアの店として一緒に進出してきたようである。この店は驚いたことに昼しか営業していない上に、ラベンダーシーズンには終了時間をまたずに売り切れ終了となってしまうこともあるようだ。
 店舗は「ふらのワインの」のブドウ畑が立ち並ぶ丘の上にある。正面には富良野盆地と噴煙を上げる十勝岳が見え、観光地にある飲食店としては最高のロケーションであろう。建物は「カンパーナ六花亭」と統一されたデザインの木造平屋建ての建物で、店内に入ると窓が大きくてとても明るい。また、柱が細いため、ぐるりと広い店内を見渡すことができる。メニューはとてもシンプルで、「ジンギスカン(マトン)」と「ラムジンギスカン」の2種類しかない。僕のお勧めはもちろん、臭みがなく柔らかな「ラムジンギスカン」。ジンギスカンは味付けジンギスカンなので基本的にタレをつけなくても良いが、もしも御飯と一緒に食べるなら、つけて食べた方が味に深みが出る。「キムチ」はごく普通なのでこれは注文しなくても良い。
 ちなみに、店内ではお土産用のジンギスカンも販売されており、地方発送もできる。(2014年10月追加)

富良野市清水山  
電話番号:0167-39-2058
定休日:11時〜14時(材料がなくなり次第終了)
営業時間:月曜(祝日の場合は火曜、冬季間は変更になる場合がある)
予算:ラムジンギスカン650円
アクセス:JR富良野駅から車で10分
最寄りのランドマーク:ふらのワイン工場、カンパーナ六花亭
お勧めポイント:帯広で人気の味付けジンギスカンの店

駐車場からの歩道にこの看板が

ブドウ畑の奥に見える建物がこの店

ブドウが実っています

十勝岳側(カンパーナ六花亭から眺めた方が遮る林がなくて良い)

左が「ラムジンギスカン」、右が「ジンギスカン(マトン)」

ジンギスカン(マトン)のアップ

ラムジンギスカンのアップ

タレ

ジンギスカン(マトン)をまず焼く

続いてラムジンギスカンを焼く

車だったのでノンアルコールビールを注文

キムチはイマイチ

FURANO BURGERフラノバーガー

 

 富良野市郊外の鳥沼公園近くにあるハンバーガーショップ。この店は駐車場がないので、店の前にある公園の駐車場に駐めなければならない。実はこの店は、ハムやソーセージを製造販売する「富良野牧場」が経営するアンテナショップ。この他に関連する店舗として、「FURANO BAR」や「FURANO BAKERY」などもあるようだ。今年オープンしたという情報を聞きつけ、早速行ってみた。しかしながら、観光客の多い7〜8月の間は常に行列ができていたため、ハンバーガーのために並ぶのはちょっとと敬遠してきた。9月に入るとかなり空いてきたと聞き、早速取材することに。
 一軒家の店内はウッディな山小屋風の造り。テーブル席のみで、カウンター席はない。奥にはオープンになっている調理場が見える。店内では「富良野牧場」のソーセージも販売されている。さすが、ハム・ソーセージ会社が経営するだけあって、「ハンバーガー」で使用するパテは牛肉ではなく、ハムやソーセージに使用している地元・上富良野ポークである。牛肉のパテのような深い味はしないが、逆に臭みもなくサッパリとしていてこれはこれで旨い。メニューを見ると、ハンバーガーは3種類あり、全てセットメニューになっている上に観光地価格のため割高だ。しかも意外なことに、セットメニューにはフライドポテトやソーセージなどは付くが、ドリンクは別料金となっている。通常の「ハンバーガー」の他、「ふらのバーガー」は「ハンバーガー」に自家製ベーコンが加わり、「ふらのチーズバーガー」は更にチーズが加わったもの。さらに、「FBホットドッグ」や「ドライカレー」、「自家製ソーセージ盛り合わせ」、「フライドポテト」、「特製アイスクリーム」などもある。
 僕のお勧めは「ふらのチーズバーガー」で、全メニューの中で最もバランスが良い。また、「FBホットドッグ」や「ドライカレー」に入っている「あらびきフランク」も美味しく、これはお土産として買って帰っても良いくらい。一方、この店の欠点はハンバーガーのバンズとホットドッグのパンで、どちらもシットリと水分が多いため、具材の水分を受け止め切れていない。直前に鉄板かオーブンでもっとカリッと焼いた方が絶対に美味しくなると思う。また、「ドライカレー」は全くスパイシーさがなく物足りないので、これももう少し完成度を上げてほしい。さらに、店内の換気が悪い点も改善してほしいものだ。
 ちなみに、春〜秋(4月〜10月)の営業のみで、スキーシーズンの営業予定はないという。なので、もしも今年に行くなら今月が最後ということになる。興味のある方は是非出かけてみては。(2014年10月追加)
http://www.furanoburger.com/

富良野市東鳥沼1  
電話番号:0167-23-1418
定休日:不定休
営業時間:【4月〜10月】11時〜17時半 
予算:ふらのチーズバーガープレート1100円
アクセス:富良野駅から車で10分(鳥沼公園駐車場前)。
最寄りのランドマーク:鳥沼公園
お勧めポイント:上富良野ポークを使ったハンバーガー

鳥沼公園駐車場から見た店舗

奥がキッチン

「富良野牧場」のソーセージも販売

ふらのチーズバーガープレート(セット)にコーラをオーダー

分厚い!

分厚すぎるので食べるときに具材がこぼれないよう、この紙に包んで食べます

ドライカレー

「FBホットドッグプレート」にチーズトッピング(+100円)

  

谷 成吉思汗

 富良野から上富良野かけてのエリアには幾つかの有名ジンギスカン店がある。上富良野にある「フラノーブルマツオ」は、滝川にある北海道最大手のジンギスカン店・松尾ジンギスカン (→ 札幌グルメバイブル・ジンギスカンの頁「まつじん」を参照) が経営する店で、中富良野の「ひつじの丘」はファームレストラン風のオープンテラスで頂くジンギスカンが人気である。また、富良野市内では帯広の「白樺ジンギスカン カンパーナ富良野店」とこの「谷 成吉思汗」が有名。富良野協会病院近くにある山小屋風のこの店は、以前から店の前を通る度に気になっていた。今回取材のために入ってみると、入り口はショップになっており、左奥はレストランとなっている。残念ながら、レストランは夜しか営業していないため、レストランの方は時間が取れず取材を断念。その代わりに、ショップで販売されている肉を何度かに渡って購入し、その味を確認してみた。
 今回購入したのは「ラム」、「マトン」、「サガリ」、「上カルビ」、「カルビ」、「トントロ」である。何れも予めタレに漬けられた味付きジンギスカンである。その結果、ニュージーランド産の仔羊肉を使った「ラム」がこの店の甘辛いタレに最もマッチしており、僕の一番のお勧めである。同じ味付きジンギスカンで有名な「松尾ジンギスカン」の味にかなり似ているが、こちらの方が肉が薄く切られていて、甘さも控えめでサッパリとしている。また、同じ富良野に支店がある帯広の味付きジンギスカン「白樺ジンギスカン」と比べても、こちらの方が味が洗練されているように思う。味付きジンギスカンはどうても味が濃いので、一緒に焼いたモヤシと食べるのがお勧めである。さらに、残った肉はご飯に載せ、生卵の黄身と七味をかけて豚丼のように食べても旨いのである!ちなみに、店舗では生肉状態での販売であるが、下記のサイトからも冷凍肉を購入出来る。(2014年6月追加) 
http://www.tanijin.jp

富良野市花園町  
電話番号:0167-22-4365
定休日:水曜
営業時間:【ショップ】9時〜19時、【レストラン・たにじん】17時〜20時半(22時閉店)
予算:ラム(400g)530円、(1kg)1300円
アクセス:JR富良野駅の東側の出口(富良野協会病院側)から出て、富良野協会病院前の通りを左折。300mほど進むと左側にある。JR富良野駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:JR富良野駅、富良野協会病院
お勧めポイント:富良野ナンバーワンの味付けジンギスカン

宅配用冷凍肉

宅配用冷凍肉

ラム肉

ラム肉

マトン

マトン

ワイン

ワイン

カルビ

カルビ

サガリ

サガリ

そば屋 十六文

 玄関のドアを開け、靴を脱いでスリッパに履き替えると、店内はテーブル4席だけの狭い空間。ご夫婦2人だけでやっているので、このくらいのスペースが丁度良いのであろう。蕎麦は1人前ずつ茹でられるので、これでも混み合うと時間がかかる。なので、混んでくると、ある程度の時間待つのを覚悟しなければならない。この店の欠点は、つけ汁が弱いこと。やや甘めで、どっぷりと浸して食べるくらいが丁度良い。蕎麦は非常に良く、特に更科の「1番粉」がいい。香り、甘さとも言うことなし。この他に、挽きぐるみで打たれた「田舎そば」がある。「田舎そば」と言っても、田舎そば特有の荒々しい美味しさはなく、色も「並粉」より少し濃いくらい。スキー客で混み合う12月~2月は、「1番粉」と「田舎そば」の中間である「並粉」だけとなる。「1番粉」と「田舎もり」の2色が可能な「2枚もり」がお勧めで、1枚を食べ終える頃を見計らって、もう1枚が出てくる。大ぶりのえび天は衣が厚めで普通。海老が1本の「えび天もり」と、えび天が2本と野菜天に海苔がついた「天ざる」がある。ちなみに、「2枚もり」を「2枚えび天もり」に変更することも可能である。以前と比べて大きく変わったのは、蕎麦粉を溶かしたトロッと濃厚な蕎麦湯になったこと。これが甘めのつけ汁に入れると滅法旨いのである。しかし、粉ワサビは相変わらずで、これが擦りたての本わさびであったらなあ、といつも思う。(2012年12月更新)

富良野市北の峰町34-38    
電話番号:0167-22-5814 
営業時間:11時半~16時(無くなり次第終了、予約の場合には夜営業も) 
定休日:木曜(祭日の場合には営業) 
予算:2枚もり1100円、天ざる1400円 、えび天もり900円 
アクセス:国道38号線を走り、富良野市街地に入る手前「セイコマート」横のY字路を右に入ると、すぐ右の民家。 
最寄りのランドマーク:セイコマート富良野北の峰 
お勧めポイント:富良野市内で最も美味しい蕎麦店

カンパーナ六花亭

 富良野のぶどう園の丘に建つ帯広「六花亭」の支店である。六花亭の店舗はどの店も個性的で素晴らしいが、この店は特に眺めが抜群。正面に十勝岳連峰と右に夕張山系が広がり、これらに挟まれた富良野市内を見下ろすことが出来る。天気の良い日なら、ウッドデッキでくつろぐだけでも十分行く価値がある。木の香りが漂う山小屋風の店内は木造梁が見え、天井が高くてとても快適。入り口を入ると右側がショップに、左側がイートインスペースがとなっている。この店だけのオンリーワンアイテムは、ケーキの「ぶどうオムレツ」とソフトクリームの「ぶどうソフト」、そして焼き大福の「ふらの餅」である。「ぶどうオムレツ」は、ふわふわの生地にぶどうゼリーが入ったオムレツだが、この組み合わせはミスマッチだと思う。また、注文してから焼き上がるまで5分かかる「ふらの餅」は、餅が溶けて添えられた紙にくっついて食べにくい上に、中の漉し餡の風味が弱く、お勧めと言うほどではない。お勧めは富良野産ぶどう果汁を使った「ぶどうソフト」で、滑らかで瑞々しい上にぶどうの香りがいい。もう少し甘さを抑えてくれればパーフェクトである。しかし、僕の一押しはこれでなく、このカンパーナと小樽運河店、千歳空港スカイショップ小笠原の3店だけで食べられる「サクサクパイ新千歳発」。ヒンヤリとしたチーズクリームとハスカップの控えめな酸が上手くマッチし、サクサクした香り高いパイと実によく合うのだ。
 ちなみに同じ敷地内に帯広の有名ジンギスカン店「ジンギスカン白樺」があるが、こちらの方は北海道ではごく平均的なレベルのお店。(2012年7月追加)

富良野市清水山  
電話番号:0167-23-1156
営業時間: 9時~17時(ソフトクリームは10時~16時)
定休日:無休 
予算:ぶどうソフト
アクセス:JR富良野駅から車で「ふらのワイン」工場方面に向かう。JR富良野駅から車で5分 
最寄りのランドマーク:ふらのワイン
おすすめポイント:全道の六花亭の中で最も眺望の素晴らしい店

ピッツア工房(富良野チーズ工房)

 富良野チーズ工房内にあるピッツエリア。この種の観光地ピザを食べて美味しかったためしがないが、この店のピザは、表面はカリッと中はモチモチした本格的ナポリピザである。もしかすると、札幌にあっても上位にランクされるかも知れないほど。それもそのはず。この店のスタッフはわざわざナポリ観光協会の店まで出向き、修行してきた本格派なのである。窯もナポリから取り寄せた本場の「まき窯」を使用し、チーズも「富良野チーズ工房」内で作られたオリジナルのモッツアレラチーズ。さらに、生地の小麦も富良野産というこだわりよう。ピザは「ピッツア マルゲリータ」と富良野産タマネギを使った「ピッツア タマネギ」の2種類のみ。マルゲリータはもちろん美味しいが、シンプルなタマネギもなかなか美味しい。1/4カットもあるが、どうせ食べるならまるごと1枚で頂きたい。ガラス張りのウッディな店内は冬季はかなり寒いが、夏はとても快適。なお、店内はセルフサービスとなっており、チーズ工房内で使用しているチーズも販売している。
 ちなみに、隣にある「アイスミルク工房」のミルク味のアイスは、生乳臭さくてジェラートとしては滑らかさにも欠け、イマイチ。むしろ、チーズ味アイスの方がコクがあってこの欠点を補っている。 (2012年7月追加)

富良野市字中5区  
電話番号:0167-23-1156
営業時間: 10時半~16時(11月~4月:10時半~15時)
定休日:無休 
予算:ピッツア マルゲリータ、ピッツア タマネギとも1400円(1枚)
アクセス:JR富良野駅から車で新富良野プリンス方面に向かう。JR富良野駅から車で10分 
最寄りのランドマーク:富良野チーズ工房、新富良野プリンスホテル
おすすめポイント:富良野で食べられる本格的なナポリピザ

唯我独尊

 僕が富良野に赴任していた頃からあった古い店だが、マスターが多忙で店に出られなくなったこと以外は少しも当時と変わっていない。山小屋風の店内は、1階も味わいがあっていいが、屋根裏部屋風の2階が秘密基地のような感じで好きだ。吹き抜けになって1階を見下ろせた部分が安全上のためか、閉じられたことはとても残念だが、2階に上がるときの木の軋みもノスタルジックでいい。以前のお勧めは「自家製ソーセージ・カレードリア」だったが、最近食べてみると、以前よりパンチがなくなり、味もまとまりがなく、お勧めと言うほどではなくなった。現在のお勧めは、真っ黒なルーのかかった「自家製ソーセージカレー」。最近のB級グルメブームにのって「富良野オムカレー」なるご当地グルメで町おこしをしているらしいが、もちろんこの店でも食べることができる。僕がこの店でカレーを食べるときの必須アイテムは、函館小原商店の「コアップガラナ」。この店では、金属のマグカップで供される点が素晴らしい(最近、外国人の店員が入り、良く知らないせいか、マグカップを出さないこともあるので、その場合には要求しよう)。北海道を体感したい方は、食事と一緒に注文することをお勧めしたい。

富良野市日の出町11-8    
電話番号:0167-23-4784
営業時間:11時~21時 
定休日:不定休 
予算:自家製ソーセージ・オムカレー1450円 
アクセス:国道38号線の「フラノ・マルシェ」の信号を左折して、JR富良野駅へ向かい、2つめの信号を過ぎてすぐ左。

釧路市

レストラン泉屋 総本店

 レストラン泉屋は、1959年に釧路で創業した老舗の洋食店である。この総本店の他、イオン釧路店とソロ鳥取店がある。また、総本店のあるビルの地下には同店が経営するイタリアン「ポロネ」が、そして2階には総本店のメインダイニング、3階と4階は宴会場がある。レストラン泉屋を一躍有名にしたのは、釧路のB級ソウルフード「スパカツ」。なので、この店の1つ星評価はあくまでも「スパカツ」に対するものであり、全てが美味しいスキルの高い洋食店ではないのでご注意を。
 ビルの1階に入ると、昭和のレストランでよく見かけた料理サンプルが目にとまる。階段で2階へ上がり(エレベーターあり)、店内に入ると、キャパ大きめのテーブル席がある。テーブル席はアクリル板で仕切られ、卓上にゴミ屑箱があるなど、今時のコロナ対策が為されている。
 この店の「スパカツ」のことはかなり前から知っていたが、ただのミートソースのトンカツのせでしょ、と思っていた。注文して間もなく、鉄板上でジュージューと音をたてたスパカツが登場。スパゲティにのって登場したカツとミートソースは、まるで格闘家がテーマ曲にのって登場するかのような華やかさがある。ソースが服に飛び散るのが嫌な人は、言えば紙エプロンを貰える。麺はやや細めで、茹で置きなのかアルデンテなど一切感じられない。もちろん、ボロネーゼソースでもなく、あくまでも昭和のあの懐かしいトマト味のミートソースなのである。食べてみると、一口目からしっかりと味の濃いミートソースがガツンとくる。カツもカリッと揚げられ、豚肉の厚みも計算し尽くされたかのようにドンピシャなのである。さらに、鉄板で焼かれているため、スパゲティの下層があんかけ焼きそばのようにカリッとしていて、コレもまた良いのだ。ボリュームも十分で、どこか懐かしく、また食べたくなるような後引く味である。(2021年取材/ 2023年2月追加)
https://kushiro-izumiya.com

釧路市末広町2-28 
電話番号:0154-24-4611
定休日:不定休 (月1回火曜日なので、第何火曜が休みかは要確認)
営業時間:11時〜21時
予算:スパカツ1150円
アクセス:JR釧路駅から北大通を直進し、「コンフォートホテル」、「北陸銀行」、「東横イン・十字街」を過ぎ、幣舞橋手前にある「ラビスタ釧路川」手前の信号(北大通2と3の間)を左折する。そして、3つめの交差点を右折すると左側に見える。JR釧路駅から徒歩15分(約1㎞)
最寄りのランドマーク:ラビスタ釧路川
お勧めポイント:釧路のソウルフード「スパカツ」を食べるならこの店

繁華街にある4階建てのビルですココです!以前は1階が喫煙、2階が禁煙と分煙されていたようですが、コロナ禍の現在は2階のみで営業しているようです ビルの1階に入ると、昭和のレストランでよく見かけた料理サンプルが 階段で2階へ上がり(エレベーターあり) 店内に入ると・・・ キャパ大きめのテーブル席がある。テーブル席はアクリル板で仕切られ、卓上にゴミ屑箱があるなど、今時のコロナ対策が為されている 注文して間もなく、鉄板上でジュージューと音をたてたスパカツが登場。スパゲティにのって登場したカツとミートソースは、まるで格闘家がテーマ曲にのって登場するかのような華やかさがある 麺はやや細めで、茹で置きなのかアルデンテなど一切感じない。もちろん、ボロネーゼソースでもなく、あくまでも昭和のあの懐かしいトマト味のミートソースなのである。食べてみると、一口目からしっかりと味の濃いミートソースがガツンとくる。カツもカリッと揚げられ、豚肉の厚みも計算し尽くされたかのようにドンピシャなのである。さらに、鉄板で焼かれているため、スパゲティの下層があんかけ焼きそばのようにカリッとしていて、コレもまた良いのだ。ボリュームも十分で、どこか懐かしく、また食べたくなるような後引く味である 「特製デミオムライス」は、ビジュアル的にはほぼ完璧なのだが・・・ 味的には、デミグラスソースも含めてごく普通 「ポークチャップ」 ソースをかけて食べるのだが、とくに美味しいというわけではない ハンバーグは2種類あり、このチーズのせた「チロルハンバーグ」と目玉焼きをのせた「アメリカンハンバーグ」がある。注文して10分くらいですぐ出てきたが、生から焼いていないのか?厚みがなく、ジューシーさも全くない。デミグラスソースは深みがなく、味のバランスに欠ける

イッケンヤカレー コミン

 釧路市の住宅街にひっそりと佇む小さなカレー店。店名の通り、外観はごく普通の二階建て一軒家である。玄関のドアを開けるとスリッパがあるので、靴を脱いで上がる。中のドアを開けると、白を基調とした独特な世界観のインテリア。客席は、二人がけのテーブル席が2つと二人がけのカウンター席のみである。
 メニューを見ると、食事は「中札内産チキンのストリングガレー」1種類しかなく、この他にスパイスとボリュームを控えめにしたキッズ向けのストリングカレーもある。トッピングとして、「スパ玉(半熟ゆで卵のスパイスオイル漬け)」や「こがしチーズ」、「目玉焼き」、「おかか天(揚げ玉と鰹節)」、「カットレモン(ライスに絞る)」、「季節野菜のアチャール(スパイシー浅漬け)」などがある。ドリンクメニューに網走の「はぜや珈琲(→ その他北海道の旨い店・網走市の頁を参照)」や、デザートに「手作りのチョコババロア」もあり、なかなかのこだわり店のようである。初訪問となる今回は、「中札内産チキンのストリングガレー」のMサイズに、「スパ玉」と「季節野菜のアチャール」をトッピングしてみた。
 出てきたカレーは、いわゆるルーカレーではなく、オイリーな「カラバトカリー(→ 札幌グルメバイブル・カレーの頁を参照)」にも似ている。しかし、カラバトカレーのように鶏肉の線維がほぐれておらず、肉の食感が保たれている点や生姜が控えめである点などが異なる。さらに、ホールスパイス感もあり、辛さも適度でいい。辛さは選べないので、卓上の赤い人形のスパイスで調整する。また、「季節野菜のアチャール」は、酸味のあるピリ辛スパイシー生野菜で、この時はキャベツと玉ねぎ、赤ピーマンであった。単独で食べるとまあまあというくらいのレベルだが、カレーと一緒に食べると食感が良く、相性も抜群。スリランカカレーのようにサッパリと味変できるので、お勧めだ。「スパ玉」は、ほんのり塩味のスパイシー味玉といった感じで、これも美味しい。
 道内の地方都市のカレー店としては頭一つ抜きん出ており、決して真似でないオリジナリティも感じられる優良店だ。(2021年5月取材/ 2023年2月追加)
http://comin.blog.jp

釧路市富士見3-3-15   
電話番号:090-9431-8308
定休日:日曜・祝日、月曜(不定休はホームページで確認)
営業時間:11時45分〜15時
予算:中札内産チキンのストリングカレー(M)780円、(L)980円、(XL)1480円、テイクアウト(容器代別途)ルーのみ600円、ライス付き800円
アクセス:幣舞橋から釧路市立美術館へ向かい、釧路市立美術館前の「浦見1丁目の信号」を左折する。次の信号を右折して、左側へ向かって道なりに富士見緑ヶ岡通を進む。さらに次の信号を右折し、富士見公園の奥の角を左折すると左側にある。幣舞橋から1㎞
最寄りのランドマーク:釧路市立美術館、富士見緑ヶ岡通、富士見公園
お勧めポイント:オリジナリティを感じるチキンカレー店

富士見公園の奥の角を左折すると・・・ ココです!店名の通り、外観はごく普通の二階建て一軒家 玄関のドアを開けると・・・ スリッパがあるので、靴を脱いで上がる 中のドアを開けると・・・ 客席は、二人がけのテーブル席が2つと二人がけのカウンター席のみ 白を基調とした独特な世界観のインテリア メニューを見ると、食事は「中札内産チキンのストリングガレー」1種類しかなく、この他にスパイスとボリュームを控えめにしたキッズ向けのストリングカレーもある。トッピングとして、「スパ玉(半熟ゆで卵のスパイスオイル漬け)」や「こがしチーズ」、「目玉焼き」、「おかか天(揚げ玉と鰹節)」、「カットレモン(ライスに絞る)」、「季節野菜のアチャール(スパイシー浅漬け)」などがある ドリンクメニューに網走の「はぜや珈琲(→ その他北海道の旨い店・網走市の頁を参照)」や、デザートに「手作りのチョコババロア」もあり、なかなかのこだわり店のよう 豆も販売している 初訪問となる今回は、「中札内産チキンのストリングガレー」のMサイズに、「スパ玉」と「季節野菜のアチャール」をトッピングしてみた 出てきたカレーは、いわゆるルーカレーではなく、オイリーな「カラバトカリー(→ 札幌グルメバイブル・カレーの頁を参照)」にも似ている。しかし、カラバトカレーのように鶏肉の繊維がほぐれておらず、肉の食感が保たれている点や生姜が控えめである点などが異なる。さらに、ホールスパイス感もあり、辛さも適度でいい 辛さは選べないので、卓上の赤い人形のスパイスで調整する 「季節野菜のアチャール」は、酸味のあるピリ辛スパイシー生野菜で、この時はキャベツと玉ねぎ、赤ピーマンであった。単独で食べるとまあまあというくらいのレベルだが、カレーと一緒に食べると食感が良く、相性も抜群。スリランカカレーのようにサッパリと味変できるので、お勧めだ 「スパ玉」は、ほんのり塩味のスパイシー味玉といった感じで、これも美味しい はぜや珈琲はクッキー付き。カレーと一緒に注文すると、100引きの350円になる 「手づくりチョコババロア」は、トロッとしてネットリ

〜 釧路ラーメンの特徴 〜
 釧路ラーメンは、魚介系醤油スープに細めの縮れ麺をあわせた中華そばである。スープはサッパリとした清湯スープで、もともとは鰹節の出汁を使った日本蕎麦に近いスープであったらしい。動物系スープは、店によって鶏ガラや豚骨など使う素材が異なり、具材はネギとチャーシュー、海苔、シナチクだけといったシンプルなスタイルの店が多い。

ラーメン まるひら

 釧路市の食べログ・ラーメン部門ナンバーワンの人気店。その歴史は古く、昭和10年の創業。まさに釧路ラーメンのオリジナルこそがこの店のラーメンであり、ザ・釧路ラーメンなのである。店舗は中心部の繁華街ではなく、少し離れた住宅街にある。入って左側にカウンター席があり、右側に小上がりのテーブル席と奥にもテーブル席がある。
 メニューは実にシンプルで、トッピングなど一切ない。種類は塩と正油だけで、それぞれ普通(1玉)、大盛(1.5玉)、特大(2玉)とボリュームだけが異なる。食べログ上では「塩」が人気のようだが、僕のお勧めは、釧路ラーメンの特徴ともいえる「正油」。
 空いていたせいもあって、注文した正油ラーメンは、2分も経たずに出てきた。その理由は、釧路ラーメンの特徴とも言える縮れ細麺にある。素早くゆでるので、細麺ながらほどほどのコシがあり、透明な清湯スープとも良くマッチしている。スープは、動物系というよりもむしろ日本蕎麦のような、出汁が感じられるようなサッパリとしたスープ。塩スープも同様に、サッパリとした中に鰹節や昆布などの魚介系と鶏ガラのような動物系のコクが感じられる。塩よりも正油の方がコクがあってお勧めである。具材は、刻みネギと小さな海苔、細めのメンマ、チャーシューとシンプル。昔風のチャーシューはしっかりとした味付けで、味はごく普通だが、細めのメンマは適度な歯応えがあって美味しい。
 それにしても、今時のラーメンとしては重層感などの深みに欠け、どうしてこんなにも人気があるのかはよく分からないが、毎日食べても食べ飽きないことだけは確かである。また、朝9時半からの通し営業なので、朝食としても昼食としても使えるユーティリティーの高い店だ。ちなみに、閉店は15時となっているが、取材したこの日は、14時20分に暖簾を下ろしていた。(2021年取材/ 2023年2月追加)

釧路市浦見8-1-13 

電話番号:0154-41-7233
定休日:水曜、第2・第4木曜
営業時間:9時半〜15時
予算:ラーメン(塩、正油)700円
アクセス:幣舞橋から釧路市立美術館へ向かい、釧路市立美術館前の「浦見1丁目の信号」を右折する。「念法眞教念法寺」前の信号を過ぎると、300m先の右側。幣舞橋から1㎞
最寄りのランドマーク:釧路市立美術館、念法眞教念法寺
お勧めポイント:朝からやっている人気の釧路ラーメンの店

店舗は中心部の繁華街ではなく、少し離れた住宅街にある 向かいには広い駐車場もあります ココです! 入って左側にカウンター席があり、右側に小上がりのテーブル席と奥にもテーブル席がある メニューは実にシンプルで、トッピングなど一切ない。種類は塩と正油だけで、それぞれ普通(1玉)、大盛(1.5玉)、特大(2玉)とボリュームだけが異なる お勧めの正油ラーメン スープは、動物系というよりもむしろ日本蕎麦のような、出汁が感じられるようなサッパリとしたスープ 麺は細麺と中細麺の中間くらいの太さ。ほどほどコシがあり、透明な清湯スープとも良くマッチしている 人気の塩ラーメン 塩スープも同様に、サッパリとした中に鰹節や昆布などの魚介系と鶏ガラのような動物系のコクが感じられる

ラーメン専門店 つる

 釧路市の郊外にある新興住宅地“星が浦”にあるラーメン店。この店は市内中心部の「稲荷小路」で38年間営業してきた老舗で、この新店舗の営業期間を含めると今年で創業53年目になるという。僕も28〜29年前に釧路によく来ていた頃には旧店舗で何度か食べた記憶がある。現在の新店舗は、2代目の若店主がやっているようである。店内に入ると正面にカウンター席が、そして左側に小上がりのテーブル席がある。
 この店のラーメンの素晴らしいところは、鶏ガラベースのスープと魚介系スープのバランスが絶妙であることである。魚介系に由来する酸味もほどよく、スープに心地良い深みを与えている。思わずスープを全て飲み干してしまいたくなるほど美味しい。また、肩ロースを使ったチャーシューもなかなかで、細切りのシナチクも合格点である。麺は釧路ラーメン特有の細めの縮れ麺であるが、この店の麺は通常よりも平麺っぽく、縮れが強めでザラザラとした食感である。(2013年12月追加)

釧路市星が浦北1-2-67  
電話番号:0154-52-8740
定休日:不定休
営業時間:11時〜20時(金曜日のみ15時まで)
予算:正油ラーメン600円
アクセス:市内中心部から帯広方面に15分くらい。JR新大楽毛駅から約3km。
最寄りのランドマーク:ホーマック星が浦店
お勧めポイント:動物系と魚介系のバランスが絶妙なリッチで美味しいスープ

河むら 釧路本店

 釧路市の繁華街・栄町にある釧路ラーメンを標榜する有名ラーメン店。この本店の他、釧路市内には益浦店がある。禁煙の店内は、手前にL字型のカウンターが、そして奥にテーブル席があるが、全体的にやや狭めである。この日は休日の昼間にも関わらず地元の常連客で賑わっていた。この店のラーメンは昭和の香りがする昔風ラーメンであるせいか、客の年令層は高めである。
 この店の売りは釧路ラーメンなので、もちろん僕のお勧めは「醤油ラーメン」。醤油ラーメンは、通常の「醤油ラーメン」の他に、具材にナルトや海苔、煮卵、ホウレン草が入った「昔風ラーメン」もある。「醤油ラーメン」のスープは鶏ガラベースに鰹節などの魚介系の風味が加わり、タマリ醤油のような深みを感じる。まるで日本蕎麦のような魚介由来の酸味を感じるサッパリとした透明なスープだ。表面には鶏ガラベースにしてはかなりの量の油が浮いているが、これはラードを加えて作っているかららしい。麺は細めの特注の縮れ麺であるが、細い割にはしっかりとしたコシを感じる。スープがサッパリとしているだけに、スープにとてもマッチしている。厚めに切られたモモのチャーシューはやや塩辛いが、柔らかくて美味しい。具材はチャーシューやネギの他、細めのシナチクのみと極めてシンプル。恐らく、飲んだ後の締めには最高の一杯となるであろう。ちなみに、平日や深夜まで営業しているので、飲んだ後の締めのラーメンとしてもいいかも。(2014年1月追加)

釧路市末広町5-2  
電話番号:0154-24-5334
定休日:不定休 
営業時間:【平日】11時〜15時、18時〜翌0時、【日曜・祝日】11時〜15時
予算:醤油ラーメン650円
アクセス:JR釧路駅を出て北大通りを進む。「北陸銀行」、「東横イン」を過ぎ、「北洋銀行」の交差点の次を左折(一方通行のため、車は進入禁止)して100mほど進むと左に「オリエンタルプラザ」が見え、その並びにある。JR釧路駅から徒歩15分。
最寄りのランドマーク:北洋銀行釧路中央支店、オリエンタルプラザ
お勧めポイント:釧路ラーメンを代表する有名ラーメン店

本店は釧路市の繁華街・栄町にある ココです!  禁煙の店内は、手前にL字型のカウンターが、そして奥にテーブル席があるが、全体的にやや狭め メニューは、塩と醤油、味噌の他・・・ 特辛味噌や昔風醤油などもある。この店の売りは釧路ラーメンなので、もちろん僕のお勧めは「醤油ラーメン」。醤油ラーメンは、通常の「醤油ラーメン」の他に、具材にナルトや海苔、煮卵、ホウレン草が入った「昔風ラーメン」もある僕のお勧めの「醤油ラーメン」 厚めに切られたモモのチャーシューはやや塩辛いが、柔らかくて美味しい。具材はチャーシューやネギの他、細めのシナチクのみと極めてシンプル スープは鶏ガラベースに鰹節などの魚介系の風味が加わり、タマリ醤油のような深みを感じる。まるで日本蕎麦のような魚介由来の酸味を感じるサッパリとした透明なスープだ表面には鶏ガラベースにしてはかなりの量の油が浮いているが、これはラードを加えて作っているかららしい 麺は細めの特注の縮れ麺であるが、細い割にはしっかりとしたコシを感じる。スープがサッパリとしているだけに、スープにとてもマッチしている

帯広市

衆來(しゅうらい)

帯広の住宅街にある人気のラーメン店。広い駐車場に車をとめ、入口を入ってすぐにある自動券売機で、まずは食券を購入。店内は、入って右手前にテーブル席と左手前に小上がりがあり、奥の調理場側に沿ってカウンター席がある。
メニューを見ると、ラーメンは基本的に「しお」と「しょうゆ」の2種類しかない。通常の「しおラーメン」と「しょうゆラーメン」の他、「ワンタンメン」と「シナチクラーメン」、「チャーシューメン」があり、それぞれ「しお」と「しょうゆ」のどちらかを選ぶことができる。ご飯は「ライスor小ライス」の他に、「たまごかけご飯」、「味玉丼」、「チャーマヨ丼」、「チャーハンor半チャーハン」がある。帯広協会病院の相原先生のお勧めはズバリ、「シナチクラーメン」のしょうゆ一択である。
出てきた「シナチクラーメン(しょうゆ)」のスープは、やや混濁した豚骨煮干しスープ。スープは煮干しの酸味を感じるものの、風味はそれほど強くなく、かなり洗練されている。麺はモチっとした自家製の縮れ太麺で、美味しい醤油スープと良く合う。青森の津軽ラーメン「麺屋らいぞう(→ その他日本の旨い店・青森市を参照)」あるいは山形ラーメンを彷彿させるラーメンである。細めに切られたシナチクは麺よりも細く歯ごたえが絶妙で、帯広の「醤油專科 ら〜めん 仙人掌(→ その他北海道の旨い店・帯広市を参照)」と双璧の味わい。これに対し、「しお」のスープは煮干しをより強く感じてしまい、悪くはないものの、洗練された味ではない。チャーシューはモモ肉とロースの2種類が入っており、クラッシックでオーソドックスなもの。「チャーハン」は、「半チャーハン」でも意外とボリュームがあり、チャーシューとタケノコがたっぷりと入っている。タケノコが入っていること自体珍しいが、タケノコの食感がパラリと炒められたご飯と実にマッチしていて美味しい。味のついたチャーシューがゴロゴロとたくさん入っているので、全体的に味付けは濃めとなっているが、こちらもお勧めできるレベルだ。(2022年11月追加)

帯広市西17条南37丁目1-2  
電話番号:0155-29-4033
定休日:水曜(火曜日は昼のみ営業)
営業時間:11時半〜14時半、17時〜20時(土日祝日は、11時〜15時、17時〜20時)
予算:シナチクラーメン950円 、半チャーハン400円
アクセス:JR帯広駅から6㎞
最寄りのランドマーク:帯広南町郵便局、帯広市立南町中
お勧めポイント:シナチクラが美味しい魚介系ラーメン

駐車場は広めです ココです! メニュー入口を入ってすぐにある自動券売機で、まずは食券を購入 入って右手前にテーブル席と左手前に小上がりがあり・・・ 奥の調理場側に沿ってパーティション付きのカウンター席があります お土産用のラーメンもあるようです 帯広協会病院の相原先生のお勧め「シナチクラーメン」。どれが麺なのかシナチクか分からないほどシナチクが細く切られています スープはやや混濁した豚骨煮干しスープ。スープは煮干しの酸味を感じるものの、風味はそれほど強くなく、かなり洗練されています 細めに切られたシナチクは麺よりも細く歯ごたえが絶妙で、帯広の「醤油專科 ら〜めん 仙人掌」と双璧の味わい 「ワンタンメン(しお)+シナチクトッピング 「しお」のスープは煮干しをより強く感じてしまい、悪くはないものの、洗練された味ではない 麺は、しお・しょうゆ共にモチっとした自家製の縮れ太麺 ワンタンは、餡少なめの生地を味わうタイプ 「半チャーハン」でも、結構ボリュームがある チャーシューとタケノコがたっぷりと入っている。タケノコが入っていること自体珍しいが、タケノコの食感がパラリと炒められたご飯と実にマッチしていて美味しい。味のついたチャーシューがゴロゴロとたくさん入っているので、全体的に味付けは濃めとなっているが、こちらもお勧めできるレベル

彩小鉢

 帯広郊外の住宅街にある完全予約制の日本料理店。とても分かりづらい場所にあるので、初回は是非タクシーで行くことをお勧めしたい。喫茶店のような建物のドアを開けると、天井が高く快適な空間。靴を脱いで小上がりに上がる。この日は3名でお邪魔したのだが、十分な間隔を空けて3名用の椅子とテーブルだけが配置されていた。基本的に一組限定の貸し切りで、相席はないようだ。コロナ禍の時代にはありがたいが、逆に、1名では入店できないという問題点も。
 お酒のメニューをみると、日本料理店とは思えないほどアルコール類が充実している。ビールや日本酒、焼酎、ウイスキー、ブランデーなどいろいろとあるが、ワインだけはない。ビールは何故か「網走ビール」で、とりわけ日本酒の充実度が半端ない。あまり見かけることがない三重の「而今」や、福井の「黒龍」、山形の「十四代」などが、1杯売りや四合瓶売りのリストに掲載されている。
 この日は、事前予約した1万円のコース。先付は「季節の果物の白和え」で、この店の名物料理である。果物の白和えは、ネットリ系の柿で味わったことがあるが、シャインマスカットや梨、苺など果汁のある果物との組み合わせは初めて。続く前菜は「アワビ素麺」と「京生麩の田楽」。「アワビ素麺」は、細く切られたアワビに、擦られたつくね芋が掛かっている。肝醤油に漬けていただくと、食感も含めて最高。また、「京生麩の田楽」も、味噌の甘さが抑えられていて良かった。吸い物は、「羅臼産ブリと松茸のお澄まし」。羅臼産ブリは、後からお澄ましに入れてしゃぶしゃぶの様にポン酢で食べる。出汁の引き方が秀逸で、松茸の香りも加わって素晴らしい出来だった。お造りは2段重になっていて、上段は「唐津産のクエ」、下段は「大間産本マグロの中トロと羅臼産ブリ、明石産天然鯛」。箸休めの「丹波産利平栗の渋皮煮」と「本別産白花豆のおはぎ」を挟んで、焼き物の「近江牛のサーロイン」へと続く。とくに、レアに焼かれた近江牛はトロトロで美味しかった。締めの御飯は、「三重県産の煮蛤」と「淡路産の煮穴子」の握り。水菓子はなく、これにて終了となった。
 それにしても、地方都市で真っ当な日本料理とクオリティーの高い日本酒を共にいただくことができる店は非常に珍しく、日本酒好きにとっても堪えられない店である。(2022年11月追加)

帯広市西十三条南3丁目2-38 
電話番号:0155-36-3560
定休日:不定休
営業時間:相談に応じて
予算:コース8000円から応相談
アクセス:帯広駅からタクシーで1000円くらい
最寄りのランドマーク:ツルハドラック帯広西12条店、フクハラ西12条店
お勧めポイント:日本酒のセレクトが素晴らしい完全予約制の日本料理店

帯広郊外の住宅街にある完全予約制の日本料理店。とても分かりづらい場所にある喫茶店のような建物のドアを開けると、天井が高く快適な空間 この日は、事前予約した1万円のコース お酒のメニューをみると、日本料理店とは思えないほどアルコール類が充実している。ビールや日本酒、焼酎、ウイスキー、ブランデーなどいろいろとあるが、ワインだけはない。ビールは何故か「網走ビール」で、とりわけ日本酒の充実度が半端ない あまり見かけることがない三重の「而今」や、福井の「黒龍」、山形の「十四代」などが、1杯売りや四合瓶売りのリストに掲載されている 先付は「季節の果物の白和え」で、この店の名物料理である。果物の白和えは、ネットリ系の柿で味わったことがあるが、シャインマスカットや梨、苺など果汁のある果物との組み合わせは初めて続く前菜は「アワビ素麺」と「京生麩の田楽」 「アワビ素麺」は、細く切られたアワビに、擦られたつくね芋が掛かっている。肝醤油に漬けていただくと、食感も含めて最高 「京生麩の田楽」も、味噌の甘さが抑えられていて良かった 吸い物は、「羅臼産ブリと松茸のお澄まし」 羅臼産ブリは、後からお澄ましに入れてしゃぶしゃぶの様にポン酢で食べる 出汁の引き方が秀逸で、松茸の香りも加わって素晴らしい出来だったお造りは2段重になってる 左が上段、右が下段 上段は「唐津産のクエ」 下段は「大間産本マグロの中トロと羅臼産ブリ、明石産天然鯛」 箸休めの「丹波産利平栗の渋皮煮」と「本別産白花豆のおはぎ」を挟んで・・・ 焼き物の「近江牛のサーロイン」へと続く レアに焼かれた近江牛はトロトロで美味しい 締めの御飯は・・・三重県産の煮蛤」と「淡路産の煮穴子」の握り。水菓子はなく、これにて終了

豚丼 はなとかち

 帯広で行列ができる人気豚丼店と言えば、「ぱんちょ」と「ぶた丼のとん田」の2店であるが、残念ながら、何れの店もグルメバイブルでは星がつくには至っていない。僕がいろいろな有名豚丼店を食べ歩いた結果、最も美味しいと思ったのは、香ばしい香りが食欲をそそる 「十勝豚丼 いっぴん帯広本店(→ その他北海道の旨い店・帯広市を参照)」 であるが、こちらは札幌にいくつも支店があるので (→ 札幌グルメバイブル・北海道料理の頁を参照)、どうしても帯広で豚丼を食べたいときには、JR帯広駅に近いこの店で食べることにしている。
 店内に入ると、入口側にカウンター席と小さなテーブル席があり、さらに奥にもテーブル席がある。この店の人気メニューは、北海道産豚肉のバラとロースの2種類が入った「半ばら豚丼」である。しかし、僕のお勧めはロースのみが入った「豚丼」の方。というのも、脂身の多いバラは脂肪の甘味が美味しいものの、スライスが薄いので、どうしても肉を食べたという実感に欠けてしまうのである。実際、焼肉のカルビとサガリくらいの差があるのだ。この店のもう一つの特徴は、北海道産の山ワサビがのっていること。「ぶた丼のとん田」と同様に、蜂蜜を使ったタレがやや甘めであるため、山ワサビと一緒にいただくとちょうど良い感じだ。ちなみに、「ぱんちょ」と同様、豚丼としてはやや高めの値段設定となっている点がマイナスポイントである。(2017年2月追加)http://www.hanatokachi.com

帯広市大通南12丁目2 佳ビル1階  
電話番号:0155-21-3680
定休日:火曜(祝日の場合は木曜代休)
営業時間:11時〜15時、18時〜19時(日曜・祝日は通し営業)
予算:、豚丼(半盛)660円、(並盛)920円、(中盛)1200円、(特盛)1600円、半ばら豚丼(並盛)920円、(中盛)1200円、(特盛)1600円
アクセス:JR帯広駅北口を出て、南十一丁目通(マツダレンタカー、FUKUIホテルのある通り)へ右折する。「アパホテル」、「焼肉 平和園」を過ぎ、信号を渡ると右側のビル。JR帯広駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:アパホテル、焼肉 平和園
お勧めポイント:ジューシーな道産豚を使った豚丼

どこかというと・・・小さなこのビルです!禁煙であるところもマル!入口側から見た店内メニュー店の一番人気「半ばら丼(中盛り)1200円」山ワサビに加え、一般的なグリーンピースではなく、何故か枝豆がのっています。上がロース肉で、下がバラ肉です 

十勝豚丼 いっぴん 帯広本店

 「豚丼」は昭和初期にその原型が生み出され、50年くらい前から十勝地方の食堂メニューとして登場した。食べログで調べてみると、十勝エリアの写真付き店舗で豚丼メニューを確認できたのは42軒。なので、間違いなくそれ以上の数の豚丼を出す店があり、これほどローカルフードとして根付いているとは驚きである。初めは鰻の蒲焼きをイメージした代用品だったのかも知れないが、豚肉という異なった素材と甘タレが組み合わさることで別次元の美味しさとなり、確かに一度食べるとクセになる味である。実はこの本店は、帯広市郊外にある人気の豚丼店で、何故か帯広にはこの店しかない。これまで僕は、元祖と名乗る店も含めて、数々の帯広豚丼店を食べ歩いてきたが、僕は「十勝豚丼 いっぴん」が最も美味しいと思う。この「帯広本店」の他に、札幌に 「札幌北10条店(→ 札幌グルメバイブル・北海道料理の頁を参照)」 、「札幌ステラプレイス店(→ 札幌グルメバイブル・北海道料理の頁を参照)」 、「札幌手稲店」、「札幌東雁来店」、「札幌平岡店」などがある。
 この本店は郊外店らしく駐車場が広く、豚丼専門店とは思えないくらいの大箱店だ。僕がよく行く「札幌北10条店」と違って調理場が丸見えのオープンキッチンとなっており、それを取り囲むようにカウンター席とテーブル席が配置されている。
 「十勝豚丼 いっぴん」の特徴は何と言っても、細かくオーダー出来ること。例えば、一般に十勝の店では、一口サイズにカットされた豚肉を1枚1枚焼くのが普通であるが、この店は大きめのロース肉を焼いてからカットしている。なので、肉の大きさを注文することができるのだ。肉のカットの仕方は何も言わなければ「普通」となり、他に「小さめ(お勧め)」、「大きめ」、「カットなし (ミニステーキ状態)」の計4タイプある。また、ドンブリにかけるタレの量は通常の他、「なし」、「少なめ」、「多め」に変更できる。もしも、途中で食べ飽きたら、山椒や七味、コショウなどのスパイスをかけて食べれば、さらに味にバリエーションが生まれる。さらに、メニューは肉の量とご飯の量によって、「特盛り(肉1.5倍・ご飯普通)」、「特特(肉1.5倍・ご飯大盛り)」、「大盛り(肉普通・ご飯大盛り)」、「ハーフ(肉半分・ご飯少なめ)」、「ハーフ大盛り(肉半分・ご飯普通)」、「豚丼ご飯少なめ(肉普通・ご飯少なめ)」に分かれているといった具合。
 「味噌汁」と「豚汁」は、栃木県産の無添加味噌を使っており、煮玉子が半分入っている。「豚汁」は普通に美味しいので、「豚丼」と一緒に注文してもいい。しかし、デザートの「もちもち杏仁豆腐」だけはお勧めできない。ちなみに、店で使用している豚丼のタレは甘さが絶妙で、香ばしく焼かれた豚丼にマッチしている。これは、ジンギスカンのタレメーカー「ソラチ」が、低温熟成させて作っているもので、各店の店頭でも販売している。北海道土産としてお勧めである。試したことがないが、下記ウェブ上で「十勝豚丼の具」のレトルトも販売している。(2015年3月追加)
http://www.konnanodo.com/shop/ippin/

帯広市西21条南3丁目5番地  
電話番号:0155-41-1789
定休日:無休(元旦のみ)
営業時間:11時〜21時
予算:特盛り豚丼980円、豚汁200円 
アクセス:JR帯広駅から車で10分
最寄りのランドマーク:MEGAドンキホーテ西帯広店
お勧めポイント:北海道ナンバーワンの豚丼店

このロッジ風の建物が「十勝豚丼 いっぴん 帯広本店」です

キッチンが丸見え状態のカウンター席

メニューは札幌店と共通

僕の定番の「特盛り豚丼(カット小さめ)」と「豚汁」の組み合わせ

醤油專科 ら〜めん 仙人掌(しゃぼてん)

 西帯広のMEGAドンキホーテ近くにある昼間しか営業していないラーメン店。前の駐車場にとめて店内に入ると、奥にカウンター席、そして手前にテーブル席がある。店内はガランとしていて、どこかしら、 「北京亭(→ その他北海道の旨い店・道東の頁を参照)」 に似た雰囲気である。カウンター内には女性店主が1人おり、ラーメンを作っていないときには黙々と大量のシナチクの仕込みをしている。
 食べている時に気がついたのだが、このシナチクこそがこの店の名物なのである。この店のシナチクは細く、実に歯ごたえが良い。ラーメンは、店名通り醤油ラーメンしかない。豚骨ベースのスープに鶏と魚介系風味が加わることで、独特の深い旨味が感じられる。また、化学調味料やラードなどは一切使用していないため、後味がスッキリと心地よい。なので、小ライスを注文し、ライスとスープで締めるのも良いだろう。この店のラーメンには予めコショウがかかっているが、これも「北京亭」と同じスタイル。麵は低加水の中太麵縮れ麺で、「保刈製麵」という地元の製麵店のものらしい。ちなみに、モモ肉を使ったチャーシューも悪くないので、「シナチク チャーシューらーめん」が僕のお勧めである。(2015年2月追加)

帯広市西二十条南3-45-18  
電話番号:0155-34-3110
定休日:月曜、木曜(ただし祝日は営業)
営業時間:11時~16時(祝日は11時~15時)
予算:シナチク チャーシューらーめん880円
アクセス:帯広中心部から車で10分
最寄りのランドマーク:栄通り、オートバックス西帯広店、MEGAドンキホーテ西帯広店
お勧めポイント:無化学調味料の醤油ラーメンとシナチクが美味しい

広い栄通り沿いにあります

これが看板。「しゃぼてん」と読むようです

シンプルなメニュー

カウンター席

テーブル席。このガランとした店内は「北京亭」と何か共通するものがあります

「チャーシュー ら〜めん」の普通盛り

これが名物のシナチク

チャーシューの上にはコショウが・・・

やや混濁した無化学調味料のスープ

中太縮れ麺

美味しいスープに出会えたときにはライスと共に締めたい

麦音

 「手打ちそば  お福(→ その他北海道の旨い店・道東の頁を参照)」 へ行く途中に偶然通りがかり、その目立つ外観に思わず立ち寄ってみた店。ネットで調べてみると、JR帯広駅近くにある「満寿屋」が経営しているようだが、「満寿屋」の古くて地味な外観からは想像できないくらい綺麗で大きいパン屋だ。駐車場も同じ十勝のトップスイーツ店「六花亭」や「柳月」の郊外店くらい広い。
 店内は天井が高く、パン屋としてはかなりの大箱。それにしてもこの店はパンの種類が多い。メインはソフト系パンのようだが、ハード系パンから調理パン、さらにデニッシュなどのスイーツ系パンまで、とにかく種類が豊富。特に、ピザやサンドイッチなどの調理パンが充実している。この店のパンは十勝産小麦にこだわって作られており、店内で販売されている1/3くらいのパンが試食ができる。また、店内にはカフェも併設されており、天気が良ければ外の芝生席やオープンデッキでも食べることができる。まずは、レジで食べたいパンとドリンクの会計を済ませ、ドリンクコーナーでそれを受け取る。広い屋外で風を感じながら頂くパンは、美味しさが一層増すような気がする。
 今回、半年に及ぶ長期取材で、この店で販売されているパンのおよそ2/3を食べた。一番人気は「麦音メロンパン」であるが、それにメープルシロップが入った「メイプルメロン」は何故か人気がイマイチ。両者とも外はカリッとして中に大量の空気を含んでいるため、すぐに萎んでしまうくらいシットリとフワフワである。僕としては、人気の「麦音メロンパン」よりも「メイプルメロン」の方が遙かにお勧めで、「メイプルメロン」は持ち帰らず、焼きたてを是非カフェで頂きたい。また、特にお勧めではないが、「クロワッサン」や「パン・オ・ショコラ」などもカリッとした状態で味わいたければカフェで頂きたい。どちらもバターが香り、表面がカリッと仕上がっているが、どちらかと言えば「パン・オ・ショコラ」の方がいい。「メイプルメロン」以外のお勧めはいろいろあるが、「しみチョコラスク」と「牧場のミルクフランス」、「フロランタン」などが特にいい。「しみチョコラスク」は、ミルクチョコレートに浸された北海道らしいミルクタップリのチョコレートラスクで、通常のラスクとは異なり、キューブ状なので食べた時の食感がいい。これまでありそうでなかったラスクで、値段もお手頃なので帯広のお土産としては最高の逸品。ミルクチョコの「しみチョコラスク」の他、ストロベリーチョコを使った「いちごしみチョコラスク」やホワイトチョコを使った「ホワイトしみチョコラスク」、ビターチョコを使った「ビターチョコしみチョコラスク」などがあるが、お勧めはやはりミルクチョコの「しみチョコラスク」である。「牧場のミルクフランス」は、ザラっとした砂糖の入ったバタークリームがとてもミルキーで、甘さも丁度良い。「フロランタン」は表面がカラメルでコーティングされ、これにオイリーなバターとアーモンドスライスの香りが加わり、カリッとした食感が何とも言えない美味しさ。
 一押しではないが、他に購入しても良いと思われるアイテムとしては、「とかちバゲット」や「ハスカップペリートレッセ」、「あんこラウンド」、「くるみのクロッカン」、「ソフトクリーム」など。十勝産小麦「キタノカオリ」を使用した細めの「とかちバゲット」は、小麦の香りが良くバターを塗って食べると特に美味しい。「ハスカップペリートレッセ」はパウンドケーキのようにシットリとシルキーな食感で、ハスカップの甘さも格別。十勝小豆と十勝小麦で作った円筒形の「あんこラウンド」は、小豆の香りと食感のバランスが絶妙。「くるみのクロッカン」は、フロランタンのようにカリッと堅く、まるで塩味が効いた甘さ控えめのクルミクッキーのよう。「あすなろ牧場」のミルクで作った「ソフトクリーム」は決して甘くなく、まさに牛乳そのもの。暑い夏にはピッタリのお勧めの一品。
 見た目や店のポップが魅力的だが、食べてみてそれほどお勧めできないなあと感じたのは、「フィナンシエ」、「とかち牛カレーパン」、「チャバタ」、「ライ麦パン」、「かぼちゃのカンパーニュラスク」、「ピタパンサンド」、「ピザ」、「カヌレ」、「麦麦ラスク」、完熟小麦パン「トカチブレッド」、「アンドーナッツ」、オーガニック小麦を使った「プティ・ルヴァン」や「ノアレザン」など。
 ちなみに、この店は農業王国・十勝エリアの店だからなのか?早朝から営業している点もいい。(2014年8月追加)

帯広市稲田町南8線西16-43  
電話番号:0155-67-4659
定休日:無休
営業時間:6時55分〜20時
予算:メイプルメロン130円、しみチョコラスク(1袋)257円
アクセス:JR帯広駅から車で10分
最寄りのランドマーク:イトーヨーカドー
お勧めポイント:十勝産小麦にこだわった有名パン店

炉ばた 魚千(うおせん)

 帯広で今最も人気のある居酒屋。店の中に入ると、右手前の小上がりには2つのテーブル席が、そして奥にはL字型のカウンター席がある。店員は女将さんを含めて3人いるが、女将さんの好みなのか?昭和の歌謡曲が店の中だけでなく、店外にも鳴り響く。
 意外なことに、この店の焼き物は炭火焼きではなくガス焼きなのだが、それでもお勧めは焼き魚である。カウンターの上には本日の干し魚が並べられ、この日は「(縞)ほっけ」、「銀ムツカマ」、「まとう鯛」、「かれい」などが見られた。一番人気は脂がのった身の厚い「ほっけ」であるが、今回僕が選んだのは「銀ムツのカマ」。銀ムツのカマは厚さが不均一であるにも関わらず、火の通し方が完璧で、外がカリッと中がジューシーで美味しかった。注文した品はどれもテンポ良く出されるが、焼き魚だけは多少時間がかかる。何故なら、焼き魚はどれも通常の店のものよりも大振りの一級品だからである。もう一つのお勧めは「ホタテ刺身」。この店は小振りな帆立の貝柱を丸のまんま使用する。この食べさせ方は、大振りな貝柱を切って食べるよりも、歯ごたえと言おうかその食感が素晴らしい上に甘みを強く感じる。もしかすると、この食べ方こそ、生の帆立を最も美味しく食べられる方法なのかも。
 値段は通常の帯広の居酒屋の1.5倍くらいでかなり割高感があるものの、その分ボリュームも通常の2倍くらいあり、使用している素材のクオリティを考えれば、比較的リーズナブルな価格とも言える。もしも、帯広で美味しい焼き魚と帆立の刺身が食べたければ、ぜひ覚えておきたい一軒である。ちなみに、平日でも予約ですぐに一杯になってしまうため、事前の予約は必須である。(2014年7月追加)

帯広市西2条9-20  
電話番号:0155-25-1569
定休日:第2、4日曜
営業時間:17時〜23時
予算:ほっけ1400円
アクセス:JR帯広駅を出て、西2条の駅前通り(平原通)を直進し、「柳月」と「インディアン」の交差点を右折すると「帯広ナイトナビ・帯広無料案内所」が見えるので、その隣り。JR帯広駅から徒歩4分。 
最寄りのランドマーク:JR帯広駅、帯広ナイトナビ・帯広無料案内所
お勧めポイント:焼き魚と帆立の刺身が美味しい

突き出しの温泉卵

ボリュームタップリの銀ガレイえんがわ

これで1人前のホタテ刺身

タコやわらか煮

枝豆

女将さんがサービスしてくれた漬け物

漬け物の上にはタップリの山ワサビが

銀ムツかま

手打ちそば お福

 帯広郊外の住宅街にある蕎麦店。店内は奥にカウンター席が3席と手前にテーブル席がある。この店の店主は、かつて東京・南長崎の「翁」で一躍名を馳せた蕎麦打ち名人・高橋邦弘さん(現在は広島県の「達磨・雪花山房」にて蕎麦打ちの指導)に指導を受けた方のようだ。彼の教え子の店は道内でも多く、僕が取材したことがある店だけもウィンザーホテルの「達磨(閉店して、現在は旭川「おかだ紅雪庭」の料理長に)」や伊達の「伊達 翁」、札幌の「そば喜香庵」などがある。
 蕎麦は摩周産・蕎麦を使用した細めの二八蕎麦である。冷たい蕎麦は全般的に喉越しが良くお勧めであるが、日によって多少食感にバラツキが感じられ、安定感に欠ける。使用している摩周産蕎麦は、初夏のこの時期の蕎麦にしては甘みや香りを感じさせていい。ワサビは擦りたての本ワサビを使用しており、つけ汁は比較的辛口で良いのだが、出汁の香りや力強さにやや欠ける。僕の一押しは冷たい蕎麦である「鶏とごぼう(冷)」。小振りなゴボウ天麩羅に加え、鶏団子と鶏ササミの天ぷらが入っているが、これら全ての食感や香り、火の通し方共に申し分なく、大根おろしを加えたつけ汁につけて食べると本当に美味しい。
 一方、「鴨せいろそば」の鴨肉とネギは香ばしく焼かれたものが入っているが、鴨に火が入りすぎ、また鴨肉自体に深みがない。「豚せいろそば」は比較的美味しいが、お勧めと言うほどではない。「海老と季節の野菜(冷)」は、野菜はカラッと揚がっていて悪くないが、海老の素材はイマイチなのでお勧めできない。また、温かい蕎麦も冷たい蕎麦と同じ細打ちを使用しているため、どうしても表面が溶け出してベチャッとした感じになってしまうので、やはり冷たい蕎麦がお勧めである。(2014年6月追加)

帯広市西14条南35丁目 野々村ビル1階  
電話番号:0155-47-7029
定休日:月曜
営業時間:11時〜14時45分、17時半〜19時45分(売り切れ次第終了)
予算:ざるそば730円、鶏とごぼう(冷)1250円
アクセス:JR帯広駅から車で10分
最寄りのランドマーク:イトーヨーカドー
お勧めポイント:摩周産の喉越しの良い蕎麦が味わえる

たんた家

 タクシーの運転手さんから教えていただいた帯広で人気のうどん店。駅から徒歩10分くらいの距離にありながら、周りは住宅街なので非常に分かりにくい。郊外店なので駐車場は広く、うどん店にしては大箱店である。店内は天井が高く太い梁が印象的な山小屋風の造りで、真ん中にはコの字型のカウンター席が、そして入り口の窓側にはテーブル席がある。
 この店のうどんは、讃岐うどんよりも細めの中太うどん。多加水のうどんなので、コシはないがヌルッ、プヨ、ツルんとした独特の食感がある。店主はこのうどんのことを「極上ねじれ麺」と呼んでいるが、コシが命である讃岐うどんとは対極のうどんだ。
 僕の一押し何と言っても「カレーうどん」。出汁が効いた汁は、辛くないもののスパイシーさがほどほどあり、巣鴨に本店を置く「古奈屋」を彷彿とさせるクリーミーなカレー汁である。線維がバラバラになった牛肉の旨味と玉ネギなどの野菜の旨味が溶け込んでおり、飲み進めるほどに後を引くような美味しさが広がる。メニューを見ると天種のメニューも色々あるが、「海老天」はイマイチである。しかしながら、「海鮮かき揚げ」は抜群に美味しいので、「海鮮かき揚げ」を注文するなら、うどんと別盛になった「海鮮かき揚げぶっかけ」がお勧め。「海鮮かき揚げ」には甘エビや帆立、モンゴウイカ、玉葱などが入っており、サクッとしていて美味しい。ぶっかけの汁に少し浸して食べるともう最高である。さらに、ぶっかけの出汁も美味しく、モチモチしたうどんとの相性も抜群である。但し、ぶっかけは出し汁が繊細であるだけに、添えられた擦り生姜は入れない方が良い。加えて、レモンもうどんにかけるよりもかき揚げの方にかけ、うどんと一緒に食べた方が良かった。また、温かいうどんも出し汁が良いだけに美味しいと言えば美味しいが、温かい汁だとどうしてもうどんのモチモチ感がなくなってしまうのでお勧めできない。
 ちなみに、各うどんは「小天丼」や「五目御飯」などとセットにすることができる。また、通し営業なのでとても使いやすい。(2014年3月追加)

帯広市西八条南15-3-1  
電話番号:0155-23-1070
定休日:木曜
営業時間:11時〜21時
予算:カレーうどん630円、海鮮かき揚げぶっかけ820円
アクセス:JR帯広駅から徒歩12分。
最寄りのランドマーク:パチンコ&スロット イーグルスクエア、帯広第一病院、釧路信用金庫帯広支店
お勧めポイント:トップレベルのクリーミーなカレーうどんが食べられる

らーめんキッチン なると Naru-TO

 帯広市郊外の住宅街にある人気のラーメン店。この店のラーメンの特徴は、何と言っても無化学調味料の鶏白湯スープ。店内は右側にカウンター席があり、左側には小上がりになった広めのテーブル席がある。
 この店の1番人気は「なると醤油(ラーメン)」。スープは15時間かけて作られる濁った鶏白湯スープで、これにマグロ節などでとった魚介系スープを併せ、Wスープに仕上げている。さらに天然発酵調味料(魚醤のような風味?)で作られた醤油ダレや鰹節の香味油が加わることで、干しエビのような乾物の風味も感じられ、味に深みを与えている。2番人気の「きたろう醤油(ラーメン)」は、創業時の店名を冠したラーメン。鶏白湯スープに鰹節香味油を加えた濃厚なスープであるが、魚介の風味が出すぎておらず、実にバランスが良い。「なると醤油」が僕の1番のお勧めだが、この「きたろう醤油」も甲乙つけがたいくらい美味しい。どちらも無化学調味料の鶏白湯スープであるため、後味が良く、意外とサッパリとしていて飲んでも飲み飽きない美味しさである。具材はどちらもチャーシューやシナチク、ネギ、海苔、ゆで卵とシンプル。「きたろう醤油」には更に鶏ツクネが入っている。麺は北海道産小麦粉をメインに、全粒粉をブレンドして作られた自家製麺。基本の麺は中細のほぼストレートに近い縮れ麺で、しっかりとしたコシがあっていい。この他に限定10食の真っ赤な“とうがらし麺”や茶色っぽい“太麺”などもある。
 「なると醤油」と「きたろう醤油」の2つは、「ミニチャーシュー丼」か「ミニしょうが焼き丼」をセットにした「らーめんセット」にすることもできる。中でも「なると醤油」と「ミニチャーシュー丼」の組み合わせがベストであろう。「ミニチャーシュー丼」は、白飯の上に刻み海苔が載り、その上にサイコロ状のチャーシューとタレがかかったもの。ラーメンのチャーシューは少し硬く脱水気味だが、「ミニチャーシュー丼」にするとさほど気にならなくなり、ラーメンのスープとも良く合う。一方、「ミニしょうが焼き丼」はタレがやや甘すぎるような気がする。ちなみに、店内は禁煙になっており、混んでいると多少時間がかかることも。(2014年3月追加)

帯広市稲田町基線13-9  
電話番号:0155-47-5415
定休日:日曜
営業時間:11時半〜14時半、17時〜20時(土曜と祝日は昼のみの営業、またスープがなくなり次第終了)
予算:なると醤油730円、らーめんセット980円
アクセス:JR帯広駅から車で15分
最寄りのランドマーク:帯広工業高校
お勧めポイント:無化学調味料の鶏白湯スープが美味しいラーメン店

四季酒菜 春花(しゅんか)

 別な店を取材するときに偶然通りがかり、入ってみた和食店。店内は左にカウンター席が、右側には小上がりがある。雰囲気は普通の狭いの和食店であるが、BGMにジャズが鳴り響く。客の大半は常連客のようだ。店主は料理だけでなくサービスなども行っているため、とても忙しく、料理が出てくるのに多少時間がかかる。このためか、コースが基本となっており、アラカルトメニューはほとんどないのである。コースは「肴4品コース」と雑炊が付く「おまかせコース」。「肴4品コース」は先付、お造り、焼き物、揚げ物の4品。「おまかせコース」の値段の違いは品数の違いで、最も安い「おまかせ6品コース」は、先付、進肴、お造り、焼き物、揚げ物、雑炊で、最も高い「おまかせ8品コース」は、これに八寸と椀物が加わる。しかしながら、八寸が入る「おまかせ8品コース」は、素材を用意できないことも多いので予約が必要とのこと。なので、今回は最も安い「おまかせ6品コース」をチョイス。
 料理は見た目がとても地味で、飾り気のないシンプルな料理である。また、京料理と言うよりも北海道の郷土料理に近い感じである。素材も良く、味付けも洗練されている。地方の日本料理店としてはコストパフォーマンスが良く、良質な店である。(2014年2月追加)

帯広市西2条南11丁目6−2  
電話番号:0155-27-3117
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時〜22時
予算:肴4品コース2100円、おまかせ6品コース3150円、おまかせ7品コース4200円、おまかせ8品コース5250円
アクセス:JR帯広駅北口の右側出口を出て、正面に見える「十勝ガーデンズホテル」へ向かう。「十勝ガーデンズホテル」と「豚丼のぱんちょう」の間の通りを進むとすぐ左側にある。JR帯広駅から徒歩2分。
最寄りのランドマーク:JR帯広駅、十勝ガーデンズホテル
お勧めポイント:コストパフォーマンス最高の良質な和食店

ラ リベラ

 帯広で人気のイタリアンで、この日のディナーも予約で一杯。店は一軒家で、白を基調としたシックなインテリア。店内は天井が高く、テーブル間隔もゆったりとしていて開放感がある。実は7年前にオープンしたのだが、1年前に現在の新しい店舗にリニューアルした。この日は夏休み期間中だったこともあり、ディナーにも関わらず子供連れが目立つ。
 それにしても、この店のシェフはまだ若いが、食材や香草の使い方が実に見事だ。特に、塩味に全くブレがないのが素晴らしい。今回の訪問では魅力的なアラカルトメニューではなく、シェフの「おまかせコース5300円」をチョイス。コースの初めに出てきた「桃と天然ヒラメのカルパッチョ」は、決して平目を美味しく食べさせる食べ方とは思えないが、フレッシュでジューシーな桃と淡泊な平目の組み合わせが実に夏らしくていい。続いて出てきた「芽室産赤ピーマンのインボルティーニ」は、赤と黄色のパプリカの甘さが見事に引き出されていて秀逸だった。「ドライトマトのラビオリ」は、パスタ自体は普通だが、中のドライトマトの甘さと旨味がソースと見事にマッチしていた。そして「手打パスタ・キタッラ」は、珍しいルッコラとアンチョビのソース。「真鯛のソテー」は、冷たい野菜ソースとナスのピューレとの組み合わせがサッパリとしていてこれまた夏らしくて良かった。「牛頬肉の煮込み赤ワインソース」はソースに深みがあり、ジャガイモのピューレや赤キャベツともマッチしていた。また、デザートの「胡麻のパンナコッタ」は、まるでブランマンジェのようにトロトロで最高に美味しかった。さらに、自家製パンも悪くなかった。それにしても、地方店とは思えないくらい、値段と料理のバランスがとれた実にコスパの良いイタリアンである。(2013年8月追加)

帯広市西6条南5丁目3−5  
電話番号:0155-23-8858
定休日:日曜、第1月曜
営業時間:12時〜13時半、18時〜22時
予算:【ランチ】1300円と1900円、【ディナー】お任せコース3700円と5300円
アクセス:帯広駅からタクシーで540円〜600円
最寄りのランドマーク:帯広消防署
お勧めポイント:地方のイタリアンとは思えないくらい良質かつコスパの良いイタリアンが味わえる

閉店 麺武 ざぼん

 帯広郊外の住宅街にあるラーメン店。若い店主は「すみれ」で修行したらしく、この店のラーメンは、帯広で唯一味わえる「純連・すみれ」系ラーメンということになる。まずは自動券売機で食券を購入。メニューには、純連・すみれ系のラーメン店の名物「チャーハン」は見当たらない。トッピングの「味玉」は黄味が半生でトロッとしていて、「純連」系とは異なり、「すみれ」系らしく切らずに供される。その一方、スープの色は濃いめで、こちらは「すみれ」系というより「純連」系に近い感じだ。スープを覆うラードはかなり多めでコッテリとしているが、後味は「純連・すみれ」系の中では洗練されている方である。擦った生姜はのっていないものの、代わりに大量のネギがのっているのがこの店の特徴。ネギ以外の具材は、炒めたモヤシと豚挽肉、そして刻みチャーシュー、シナチク。特に、厚切りのチャーシューが秀逸で、僕の1番のお勧めは「味噌ラーメン」プラス「チャーシュー」と「味玉」のトッピング。チャーシューは「厚切りチャーシュー(豚バラ3枚)」と「サイコロ(刻み)チャーシュー(90g)」のいずれかから選択できるが、どちらもお勧め。また、麺は定番の中太の縮れ麺で、こちらはごく普通。 
 店内は禁煙で、子供用の割り箸や子供椅子などが用意されるなど、子供連れにとっては優しいラーメン店である。(2013年6月追加)

帯広市西24条南3丁目56-5  
電話番号:0155-37-0002
定休日:水曜(祝日の場合には翌日) 
営業時間:11時〜15時、17時〜20時(売り切れ次第終了) 
予算:味噌ラーメン780円、厚切りチャーシュー250円、サイコロチャーシュー150円 
アクセス:JR西帯広駅から1.2km。芽室帯広インターチェンジから車で3分。 
最寄りのランドマーク:白樺通、北海道帯広盲・聾学校 
お勧めポイント:帯広で味わえる純連・すみれ系ラーメン

そば処 おびひろ縹(はなだ)

 芽室町の「そば処 縹」で修行した若き店主と御両親でやっている蕎麦店。住宅街にひっそりとあるため、カーナビを使わなければ、かなり分かりづらい。民家を改装した店内にはジャズが流れ、お酒と蕎麦を楽しめるような落ち着いた雰囲気。この店の汁は、冷、温蕎麦の違いによって4種類の鰹節を使い分けているらしい。僕のお勧めは冷たい蕎麦。二八で打たれた蕎麦は、喉越しが良く香りもある。秋から冬にかけての「新蕎麦」は、特に甘みが増して美味しい。添えられた下ろし金で擦られた本わさびをのせて頂くと、特に美味しい。しかし、温かい蕎麦になると、コシがなくなり喉越しも悪くなってしまう。店のお勧めは「えび天おろし蕎麦」と「豚肉せいろ」、「えび天カレー南蛮」の3つ。しかし、食べて比べてみると、店のお勧めの「えび天おろし蕎麦」よりも「えび天せいろ」の方が美味しく、「豚肉せいろ」は帯広らしい一品ではあるが、「鴨せいろ」を上回るほどのインパクトはない。さらに、「えび天カレー南蛮」はスパイシーさが全く感じられず、お勧めと言うほどではない。結論として、僕のお勧めは「冷やしとりそば」と「せいろ」、そして「えび天せいろ」。特に、「冷やしとりそば」は、鶏のささみをのせた“ぶっかけ蕎麦”で、柚子が香り、薄めの汁と冷たい蕎麦との相性もいい。さっと茹でられたレア状態の鶏のささみを汁に浸し、蕎麦と一緒に食べるともう最高である。ちなみに、「えび天せいろ」には別に天つゆが付いてくるが、天ぷらは天つゆでなく、蕎麦のつけ汁につけて食べた方が美味しい。(2012年12月追加)

帯広市西9条南13丁目3-1  地図 
電話:0155-25-5507 
定休日:月曜、第1火曜(祝日の場合には営業して翌日が休みに) 
営業時間:11時半〜14時半、17時〜20時(日曜は昼のみ営業) 
予算:冷やしとりそば900円、えび天せいろ1300円、せいろ蕎麦700円 
アクセス:JR帯広駅からタクシーで3分、徒歩で15分。 
最寄りのランドマーク:十勝勤医協帯広病院 
お勧めポイント:喉越しの良い甘みのあるせいろ蕎麦が楽しめる

モン・トレゾール

 帯広にある知る人ぞ知る隠れた有名菓子店。有名蕎麦店「そば小川」の駐車場に面した同じ建物にあるところを見ると、「そば小川」の身内の方なのだろうか。この店のお菓子は基本的に受注生産。なので、いきなり行っても購入は出来ない。2012年の10月の時点で、10日以上待たなければ購入できないという人気ぶりである。この店を代表作「ケーク・オ・フリュイ」は、杏や干しぶどう、イチジクなど、様々なドライフルーツをキルシュに3カ月以上つけ込み、生地と一緒に焼いたもの。口に含むと、香ばしいバターの香りと奥深いドライフルーツの味が広がる。これでもう少し生地の密度が高く、シットリとしていれば完璧である。1番のお勧めは「ガトー・バスク」。リッチなバターの香りのクリスピー生地が外側を包み込み、中はシットリとしたパウンドケーキ。ラム酒のような複雑なリキュールの香りがしてとても美味しい。「チーズケーキ」は、2種類のチーズをブレンドして作られたベイクドチーズケーキ。サワークリームが加えられているため、ヨーグルトのような爽やかな後味が特徴。「ドゥミ リンツァートルテ」はフランボワーズの酸味が特徴で、しっとり感がなく、こちらは残念ながらお勧めできない。この他にも、いろいろな焼き菓子やモンブランなどのケーキも作っている。日曜日だけは、11時半からシュークリームなどの週替わりケーキを対面販売もしているが、日によっては開店後すぐに売り切れるそうだ。パウンドケーキなども含めて、季節によってつくるアイテムが変わるので、もしも購入する場合には、下記のホームページを見て注文していただきたい。(2013年2月更新)
http://montresor.o-m-a.jp/

帯広市西1条南6丁目20 地図 
電話番号:0155-23-6868 
定休日:月曜、祝日 
営業時間:11時〜19時半(電話受付は11時〜17時、日曜日は11時半〜売り切れ次第終了)  
予算:ケーク・オ・フリュイ2100円、ガトー・バスク3675円 
アクセス:JR帯広駅を出て、西2条の駅前通り(平原通)を400m直進すると藤丸百貨店が見えるので、次の角を右折する。2つ目の 左角に「そば小川」という大きな建物が見えるので、裏にある駐車場側の入り口に進むと右側にある。JR帯広駅から徒歩5分。  
最寄りのランドマーク:藤丸百貨店 
お勧めポイント:パウンドケーキが美味しい菓子店

春香楼 広小路店

 細い小路の奥にある隠れ家的な中華料理店。もともとは広い通りに面していたが、一昨年にアーケードになった広小路に移転してきた。取材した昨年2月は暖房が脆弱だったせいもあって、店の足元が少し肌寒く感じられた。
 移転後の店は、以前の様なオープンキッチンではなくなった。照明が少し落とされ、飲食店としては珍しいグレーの壁紙を使用している。ダウンライトを効果的に使った落ち着いた印象で、入口手前側にカウンター席、そして奥にテーブル席がある。このカフェバー的な雰囲気やグラスワインに力を入れていることなどから考えて、中華ダイニングバー的な使い方をする客層を狙っているのかもしれない。
 以前は温かいアラカルト料理中心であったが、移転後は冷菜を多く使った3つのコース料理のみに。料理は少量多皿構成となっていて、盛り付ける器がずいぶんとオシャレになった。どの料理にも、店主のこだわりと理想が見て取れる。さらに、料理のスタイルが大幅に変わり、これが中華料理なの?というくらい、エスニック料理と言うか、和食にも近い感じとなった。これがシェフのやりたかった中華なの?と、旧店舗の王道料理を知る者とって、シェフの目指す方向性に戸惑いを憶えることも。また、ボリュームも含めて、地元帯広の方がこの中華を理解できるのかどうかも疑問だ。僕的には、ボリュームやデザートを含めて、様々な面で物足りなさを感じるが、地方都市の店としては十分1つ星に値する料理である。さらに、グラスワインも、値段の割には良かったことも付け加えておく。
 ちなみに、住宅街に「春香楼 中央店」なる店もあるが、全く料理は別物なので間違われないよう注意していただきたい。(2020年2月取材)

帯広市西一条南9丁目3-3   地図
電話番号:0155-20-3560
定休日:日曜
営業時間:18時〜22時
予算:3000円、5000円、8000円のコースのみ
アクセス: JR帯広駅北口を出て、藤丸デパートを目指して駅前通を進む。藤丸デパート手前の信号を右折してアーケード街(広小路)を進むと右側にある。JR帯広駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:藤丸デパート
お勧めポイント:地方都市では珍しいヌーベルシノワ

どこにある?(現在は、右の「伊谷呉服店」は解体されてありません) この奥の明るいところです ココです! 新店舗はオープンキッチンではなくなった キッチン前にあるカウンター席 ボトルワインのメニュー。ワインが飲める中華料理店になった? コースは3つだけ この日のグラスワイン この日の8000円のコースは、「ブリの山ワサビのせ」からのスタート 「鳥レバーのコンフィ・行者ニンニクソース」。塩加減といいレアな火の通しといい、行者ニンニクソースとの相性もピッタリ。ビールにも赤ワインにも最高! 「蒸し鶏と赤大根のニラのソース」 意外にもクセがなく、赤大根のシャキシャキとした食感との組み合わせもいい「店主こだわりのチャーシュー」 ソースに胡麻油の風味を感じる。低温調理なのか?見事な火の入り方で、ローストビーフのようにジューシー 「鮑とウルイの自家製カラスミ和え」 茹でた柔らかな鮑に白髪葱のシャキシャキ感。鮑を上回るカラスミの強いクセのある香りを是とするかどうかは、意見が分かれるところ 「フカヒレの煮込み」。味付けは少し甘めだが、牡蠣油を使用していないので、スープの旨味がストレートに伝わってくる。但し、乾物から戻していないのか?フカヒレ自体の旨味は感じられない 「ハーブ牛の十穀米蒸し」 十穀米蒸し自体は、中華ちまきのようで良かったが、肝心の牛肉が脱水し過ぎていて全てを台無しにしていた 「中華風海老のリゾット」 シンプルな塩味なので、海老の豊かな風味を感じる。それにしても、どの料理も塩味がドンピシャで、お見事!プラス300円の「杏仁豆腐」。杏仁豆腐というより、クリーミーなジャスミンジャム入りエスプーマをのせてジャスミンの香りを加えた杏仁豆腐で、杏仁自体があまり香らないのが残念

<!–

–>

手打ちそば 匠

 平日は日中しか営業していない蕎麦店。「オベリベリ温泉 水光園」の敷地内にあるところをみると、温泉と経営が同じなのであろう。店内に入ると思ったよりも広く、テーブル席の他に小上がりもある。この店のお勧めは冷たい蕎麦。特に、「本わさびそば」が絶対にお勧め。自分でおろした擦りたての本ワサビをタップリ載せて食べる蕎麦は格別。鮫皮を使っておろすのがポイントで、通常のおろし金で擦った本わさびとは全く香りが異なる。大根おろしや山ワサビなどいろいろな薬味がある中で、改めて本ワサビこそが蕎麦のベストパートナーであることを実感させてくれる。粉ワサビを使用することが多い帯広の蕎麦店の中で、「本わさびそば」は異色の存在と言える。道産石臼挽きの牡丹種と自家井戸水で打たれた蕎麦は、とても香り高くて喉越しが良い。これに対するつけ汁は多少弱いような気がする。もしも温かいつけ汁が好みなら、ビックリするほどたっぷり入った甘めのつけ汁に、鶏のモモ肉とゴボウ、ネギなどが入った「とりごぼうせいろ」も悪くはない。(2012年8月追加)

帯広市東10条南5丁目6  
電話:0155-23-0388
定休日:火曜
営業時間:11時~16時(土日・祝日は19時まで)
予算:本わさびそば750円 
アクセス:JR帯広駅を出て、正面の駅前通(平原通)を進む。藤丸百貨店を過ぎて橋を渡り、しばらく進むと十勝国道に出る。国道に出たら右折して2㎞ほど進むと左側にある。JR帯広駅から徒歩40分。 
最寄りのランドマーク:帯広柏葉高校 
お勧めポイント:北海道では珍しい本わさび蕎麦が美味しい

らあめん とん平

 帯広では珍しく塩ラーメンで有名な店である。ホタテ風味の「塩らあめん」も決して悪くはないが、僕のお勧めは「特中華そば」。中華そばと言えば、僕が帯広で最も好きだったのは「寶来(ほうらい)」の中華そば(この店でのメニュー名はしょうゆラーメン)。「寶来」は一昨年で閉店してしまったため、中華そばの美味しい店はないかと探していたらこの店を見つけた。ベースとなるスープは、丸鶏と豚げんこつに根昆布や椎茸、野菜などを入れて煮て、それに宗田鰹節、鯖節、鯵節を加えて作っているらしい。通常の「醤油らあめん」はインパクトがなくてイマイチだが、「特中華そば」はエビ脂を加えてアクセントを出しているらしい。表面に浮いたエビ脂が多少くどい感じもするが、この地区唯一無二のオリジナリティ溢れるラーメンである。スープが日によって多少ムラがあるのが欠点だが、これがなければ2つ星でもいいくらい。また、サイドメニューの「マヨチャーぶっかけ飯(小)」も美味しい。(2011年8月追加)

帯広市西2条南2丁目2-2  
電話:0155-22-4308
定休日:火曜(祝日の場合には翌日) 
営業時間:11時~15時、17時~20時(土日・祝日は11時~20時) 
予算:特中華そば750円 
アクセス:JR帯広駅を出て、正面の駅前通(平原通)を進む。藤丸百貨店を過ぎて橋を渡り、西2条腎泌尿器科病院が見えたら次の信号を右折するとすぐ右側。JR帯広駅から徒歩20分。 
最寄りのランドマーク:西2条腎泌尿器科病院 
お勧めポイント:エビ油がアクセントの魚介系正油・中華そばが美味しい

北見市

清月の「赤いサイロ」

 「赤いサイロ」は、北見の菓子店「清月」が製造するベイクドチーズケーキのようなお菓子。北見市のカーリングチーム「ロコ・ソラーレ」女子チームがモグモグタイムで食べていたことで火がつき、現在も品切れ状態が続いているという。
 丸い形をした菓子は、食感がフンワリ、シットリとしている。ほんのりとした酸味や玉子の風味に加え、チーズやバターが深いコクを与えている。全体的に甘さ控えめで、味もしつこくないので、幾つでも食べられる。以前紹介したノルディックファーム(→ その他北海道の旨い店・遠軽町の頁を参照)の冷凍「半熟チーズケーキ シャンティ」に比べると味的にやや劣るが、こちらの方が常温で保存できる分、お土産としてアドバンテージがある。
 北見市内の各店舗(JR北見駅コンビニキオスクや駅に隣接するコミュニティプラザ パラボを含む)の他、女満別空港の村一番、さらには、JR札幌駅構内や有楽町駅前にある「北海道どさんこプラザ」、新千歳空港や丸井今井札幌本店地下にある「きたキッチン」、新千歳空港内の「スカイショップ小笠原」や「さっぽろ東急百貨店」でも購入できる。さらに、下記の「清月」の通販サイトからも購入できる。(2024年3月追加)
https://seigetsu.shop-pro.jp/

【清月 本店】  
北海道北見市北1条西1丁目10
電話番号:0157-23-3590
定休日:無休(元旦を除く)
営業時間:9時半〜18時
予算:赤いサイロ(5個)1050円、(8個)1704円
アクセス:JR北見駅を出ると、ホテルルートインGrand北見駅前の裏通りにある。JR北見駅から徒歩2分
ランドマーク:JR北見駅、ホテルルートインGrand北見駅前
お勧めポイント:フンワリ、シットリとした食感の大人気のチーズケーキ

現在も品薄らしく、個数制限がある 5個入りの箱 中を開けると、1つずつ箱にパッケージされている 箱を開けると、さらに透明な袋に入っている 見た目は、冷えて中心が窪んだベイクドチーズケーキ

閉店 札幌牛亭 北見店

 昨年2月に北見市郊外にオープンしたハンバーグステーキ店。実はこの店、札幌で大人気の「札幌牛亭」のフランチャイズチェーン店なのである。たまに「札幌牛亭 サッポロファクトリー店」へ行くことがあるが、僕はどちらかというと、札幌牛亭の出身者がやっている「シジュウ(→ 札幌グルメバイブル・ハンバーグの頁を参照)」を利用することの方が多い。
 複数の店舗が集まった広い駐車場に到着すると、「穂高牧場」という大きな焼肉店の看板が見える。さらに、その入口には「ハンバーグ 札幌牛亭」の大きな白い暖簾もかかっている。どうやら、夜は焼肉店、昼間はハンバーグ専門店という2つの顔を持った二毛作店のようである。店内に入るとかなりの大箱で、各テーブルは全てパーティションで仕切られている。札幌牛亭はどの店舗も行列ができる大人気なのに、北見では未だ知名度がないせいか、休日のランチタイムにもかかわらず店内は閑散としていた。
 メニューを見ると、ハンバーグに関してはソースも焼き方も札幌牛亭と全て同じである。しかし、ステーキメニューはなく、ステーキを食べたい場合には、「穂高牧場」名物の花咲きサガリステーキとセットになった「コンビセット(大と小の2サイズ)」を注文すればいい。ソースは、「オリジナルデミグラスソース」と「ロコモコソース(オリジナルの辛くないタイプ)」、「和風旨塩ソース」の3種があり、スパイシーな「オリジナルデミグラスソース」がお勧め。「和風旨塩ソース」は塩ソースという名称ではあるが、いわゆる塩ダレではなく醤油ベースのソースで、塩分が強く感じられてお勧めできない。焼き方は「ミディアム」と「ウェルダン」の2つがあるが、シットリとしたレア感が残る「ミディアム」の方がお勧めだ。「ハンバーグ」はボリューム別に、150g、200g、250g、350gの4種類があり、全てのメニューにはライスが付く。ライスは「少なめ」、「普通」、「大盛り」の中から選べる。
 出てきたハンバーグは、熱々の鉄板で火が入ることを計算してレア気味に焼かれて供される。なので、前述のお勧めの焼き方「ミディアム」は実際にはレア状態であり、このネットリとしたレア感こそが、札幌牛亭の特徴でもある。もちろん、レアが苦手という方は、鉄板に押しつけて火を通せば、それぞれの好みの焼き方でいただける。ハンバーグの肉は、タマネギやつなぎなどを使っていない挽肉だけのハンバーグなので、フックラとはしておらず、どちらかというと、ハンバーガーのパティに近い食感である。「オリジナルデミグラスソース」は、胡椒の効いたスパイシーな和風ソースで、ご飯ともよく合い、やみつきになるくらい美味しい。(2022年取材/2023年5月追加)

北見市春光町1丁目49-4  
電話番号:0157-33-5733
定休日:年中無休
営業時間:11時〜14時半
予算:ハンバーグ(150g)1080円、(200g)1280円、(250g)1480円、(350g)1780円、コンビセット小(ハンバーグ150g+花咲きサガリ80g)1980円、大(ハンバーグ200g+花咲きサガリ80g)2180円(※全てライス付き)
アクセス:JR柏陽駅から300m
最寄りのランドマーク:コープさっぽろ・きたみ春光店
お勧めポイント:北見で最も美味しいハンバーグが食べられる店

コープさっぽろ・きたみ春光店とツルハドラッグの並びの・・・ ココです! 複数の店舗が集まった広い駐車場に到着すると、「穂高牧場」という大きな焼肉店の看板が見える。さらに、その入口には「ハンバーグ 札幌牛亭」の大きな白い暖簾もかかっている。どうやら、夜は焼肉店、昼間はハンバーグ専門店という2つの顔を持った二毛作店のようである 店内に入るとかなりの大箱で、各テーブルは全てパーティションで仕切られている。札幌牛亭はどの店舗も行列ができる大人気なのに、北見では未だ知名度がないせいか、休日のランチタイムにもかかわらず店内は閑散としていた ハンバーグメニュー

ステーキを食べたい場合には、「穂高牧場」名物の花咲きサガリステーキとセットになった「コンビセット(大と小の2サイズ)」を注文すればいい

サイドメニューの単品 ソースは、「オリジナルデミグラスソース」と「ロコモコソース(オリジナルの辛くないタイプ)」、「和風旨塩ソース」の3種があり、スパイシーな「オリジナルデミグラスソース」がお勧め。「和風旨塩ソース」は塩ソースという名称ではあるが、いわゆる塩ダレではなく醤油ベースのソースで、塩分が強く感じられてお勧めできない 「ハンバーグ250g」オリジナルデミグラスソース・焼き方ミディアム。レアが苦手という方は、鉄板の上に載っている丸い突起部分に押しつけて火を通して食べる 出てきたハンバーグは、熱々の鉄板で火が入ることを計算してレア気味に焼かれて供される。なので、「ミディアム」は実際にはこのようなレア状態であり、このネットリとしたレア感こそが、札幌牛亭の特徴でもある「コンビセット(大)ハンバーグ200g+花咲きサガリステーキ80g」オリジナルデミグラスソース・焼き方ミディアム 「コンビセット(大)ハンバーグ200g+花咲きサガリステーキ80g」和風うま塩ソース・焼き方ミディアム 花咲きサガリステーキ80gのアップ 花咲きサガリステーキ80gを切ったところ

閉店 「フルーツパーラー ヴィヴィッド」のソフトクリーム

 北見市中心部のファッションビル「Pal Walk」に2021年オープンしたテイクアウト専門のフルーツサンド店。フルーツサンドやフルーツ大福も決して悪くはないが、お勧めというほどのレベルではない。この店の僕のお勧めは1択で、「ソフトクリーム」。ソフトクリームには、苺やパイナップルなどのフルーツをトッピングしたものやシェイクなどもあるが、僕的にはシンプルなソフトクリームがお勧めである。また、カップかコーンのどちらかを選べるが、圧倒的に薄くサクサクなコーンの方がお勧め。
 ビジュアルは今流行りのフォトジェニックなモコモコ系ソフトクリームであるが、北海道でポピュラーな乳脂肪分を感じさせるソフトではない。例えるなら、含気率の低いミルクジェラートの様に瑞々しくスッキリとした感じだ。練乳風味のミルキーな感じは、札幌ドームの「ファンズ・カフェ」のソフトクリームにも似ているが、同じ北見市の「ジェンマ ディ フルッタ(→ その他北海道の旨い店・北見市を参照)」の牛乳ソフトとは対照的なので、食べ比べてみるのも面白い。(2023年1月追加)

北見市光西町182-1 パルウォークPal Walk 
電話番号:0157-33-3399
定休日:パルウォークに準ずる
営業時間:11時〜19時

北見市中心部のファッションビル「Pal Walk」の・・・ ココです! ソフトクリームには、苺やパイナップルなどのフルーツをトッピングしたものもあります フルーツ大福もあります 生イチゴ飴が子供に人気です 基本的にはテイクアウト専門のフルーツサンド店です いろいろなフルーツサンドがあります この店の僕のお勧めは1択で、「ソフトクリーム」。ソフトクリームには、苺やパイナップルなどのフルーツをトッピングしたものやシェイクなどもあるが、僕的にはシンプルなソフトクリームがお勧めである。また、カップかコーンのどちらかを選べるが、圧倒的に薄くサクサクなコーンの方がお勧め ソフトクリームのカップ フルーツサンドも悪くないがお勧めレベルではない フルーツ大福も同様 中にはゴールデンキウイが

きたほのか

 北見市郊外にある人気のうどん店。古い家屋を改装した店舗の玄関を土足で上がると、白壁の明るい店内。BGMにジャズが流れ、客席はテーブル席がメインである。店内は入って右側に厨房と中央に向かい合うようにカウンター席が6席あり、それをとり囲むようにテーブル席がある。断熱性が良くないせいか、雪の時期は足元が冷え冷えとする。
 うどんのメニューを見ると、ぶっかけうどんと温かい汁うどん、釜玉、鍋焼きうどん、カレーうどんのみしかなく、讃岐うどんで人気の釜揚げなどはない。また、天種もとり天やちくわ天、かき揚げ、玉子天のみと少ない。うどんの素材に道産小麦「きたほなみ」を使用し、出汁はイリコでなく、利尻昆布や煮干し、鰹節などをブレンドしている。この店の僕のお勧めは、「とり天うどん・冷」と「カレーうどん(夏期はやっていない)」の2つ。温かい汁うどんの旨味のある出汁も捨てがたいが、釜玉も含めて、この店の温かいうどんは、どうしても麺のコシが弱くなってしまう。
 僕の一押しの「とり天うどん・冷」」は、いわゆる“ぶっかけうどん”のことで、こちらは讃岐うどんのようなしっかりとしたコシが味わえる。とり天は「知床どり」の胸肉を使用し、別盛りにされているので、衣がサクッとジューシー。胡椒が香り、薄く塩味もついているので、そのまま食べてもだし汁に浸して食べてもいい。北海道のとり天の中では、間違いなくトップクラスのとり天であろう。ぶっかけのだし汁も、出汁の旨味が感じられながらも甘くないのが良い。ほとんどのうどんには擦った生姜が添えられるが、既製のおろし生姜なのか?出汁の旨味を台無しにするくらい風味が良くないので、絶対に入れない方がいい。「カレーうどん」はハーフサイズもあるので、追加の一品としていただいてもいい。鶏モモ肉の他、天かすなども入っており、汁もスパイシーで名古屋のカレーうどんっぽい。麺の太さも含めて、このカレー汁によくマッチしている。
 天種の少なさや温かいうどんのコシの弱さなど、多少のマイナス点もあるが、北海道のうどん店としては2つ星の評価で良いと思う。(2023年1月追加)
http://kitahonoka.com

北見市朝日町37-2 
電話番号:0157-24-5856
定休日:木曜
営業時間:金曜〜水曜11時〜14時半(売り切れ終了)、金曜と土曜のみ昼夜営業17時半〜19時半
予算:とり天うどん・冷(ぶっかけ)900円、カレーうどん820円
アクセス:JR北見駅を出て国道39号線を右へ進む。北見レディースクリニック、アルファガーデン、北見神社、北見市民温水プールを過ぎ、東9丁目歩道橋のある交差点(すき家の手前の交差点)を右折する。立体交差を抜けて青葉通りを進むと左側にうどんの幟が見える。JR北見駅から車で3分(JR北見駅から1.2km)
最寄りのランドマーク:北見神社、北見市民温水プールを過ぎ、東9丁目歩道橋
お勧めポイント:讃岐うどんと北海道うどんのいいとこ取りが味わえる

古い家屋を改装した店舗 駐車場は8台です 玄関を土足で上がると 白壁の明るい店内。BGMにジャズが流れ、客席はテーブル席がメインである 店内は入って右側に厨房と中央に向かい合うようにカウンター席が6席あり、それをとり囲むようにテーブル席がある うどんのメニューを見ると、ぶっかけうどんと温かい汁うどん、釜玉、鍋焼きうどん、カレーうどんのみしかなく、讃岐うどんで人気の釜揚げなどはない トッピングメニュー テイクアウトメニューもあります ほとんどのメニューは、やや少なめ、ハーフ(釜玉を除く)、大盛りに変更できる 僕の一押しの「とり天うどん・冷」 いわゆる“ぶっかけうどん” 讃岐うどんのようなしっかりとしたコシが味わえる とり天は「知床どり」の胸肉を使用し、別盛りにされているので、衣がサクッとジューシー。胡椒が香り、薄く塩味もついているので、そのまま食べてもだし汁に浸して食べてもいい。北海道のとり天の中では、間違いなくトップクラスのとり天であろう ほとんどのうどんには擦った生姜が添えられるが、既製のおろし生姜なのか?出汁の旨味を台無しにするくらい風味が良くないので、絶対に入れない方がいい 「カレーうどん」のハーフサイズ。追加の一品としていただいてもいい。鶏モモ肉の他、天かすなども入っており、汁もスパイシーで名古屋のカレーうどんっぽい。麺の太さも含めて、このカレー汁によくマッチしている 「かきあげうどん・冷」。かき揚げは、ニンジン、さつまいも、玉ねぎ、インゲン、小エビなどが入っており、サクッと揚がっていて悪くはないが、さつまいもの甘さがバランスを壊していて、僕好みではない 「釜玉うどん」にとり天5枚トッピング 温かいうどんは、どうしてもコシが弱くなってしまう 「ちく玉うどん・温」 温かい汁うどんの旨味のある出汁も捨てがたいが、釜玉も含めて、この店の温かいうどんは、どうしても麺のコシが弱くなってしまう ちくわはかなり柔らかい。すり身の味が薄く、味に深みがない 玉子天は、火の通り方も含めてごく普通のレベル

ジェンマ ディ フルッタ

 北見工大近くにある小さなスイーツ店。店内は白とオレンジを基調とした明るい雰囲気で、ショーケースの中には、フレッシュフルーツを使ったフルーツサンドやプリン、タルト、シュークリームなどのスイーツが並んでいる。店内にはイートインスペースもあり、パフェなどの店内限定メニューも食べられる。
 僕のお勧めはソフトクリームで、1つ星はあくまでもソフトクリームに対する評価である。従って、フルーツサンドやタルト、シュークリームなどはお勧めではない。ソフトクリームは、食感がシルキーで滑らか。ミルキーな牛乳感あふれる味わいで、道の駅滝上の「産直屋萌芽」のソフトクリームにも似ている。もちろん、ソフトクリームが美味しいので、これを使ったパフェも悪くないが、パフェには生クリームが入っていないので、パフェとしては物足りなさを感じてしまう。(2022年11月追加)
 http://gemme-di-frutta.jp/

北見市並木町144-23 
電話番号:.0157-57-1750
定休日:火曜、第1 第3月曜(祝日の場合は翌日振替)
営業時間:11時〜18時
予算:円
アクセス:JR柏葉駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:コーチャンフォー北見店
お勧めポイント:北見市郊外のソフトクリームが美味しいスイーツ店

向かいに見えるのは、コーチャンフォー北見店 オレンジと白のかわいらしい店です 外に出ていた看板 ショーケースの中には、フレッシュフルーツを使ったフルーツサンドやプリン、タルト、シュークリームなどのスイーツが並んでいる イートインメニュー1 イートインメニュー2 「ジェンマ ディ フルッタ パフェ」。最下層にブルーベリー、オレンジ、りんご、バナナ、メロン、キウイ、2種イチゴとフルーツたっぷり。この店はソフトクリームが美味しいので、これをベースにしたパフェも美味しい。シリアルなどが入っていないのは良いが、生クリームがないのが寂しい 「季節のフルーツパフェ」。「ジェンマ ディ フルッタ パフェ」と基本的に同じで、大きな違いは無いかも 「旬のフルーツグラノーラ ソフトクリーム」 旬のフルーツは4種類の中から選べるので、ブルーベリーをチョイス。ソフトクリームとフルーツ、グラノーラは、別々に盛られて出てきた ソフトクリームを少し食べたところで、グラノーラとブルーベリーを投入。カリカリのキャラメルコーティングされたグラノーラが、濃厚なソフトクリームとよく合う 季節限定の「石垣島ピーチパインパフェ」。ソフトクリームとパインは意外にも合う  カップでテイクアウトしたソフトクリーム イートインで食べるよりもフォトジェニックかも 「イチゴミルク」は、少し甘過ぎる。ソフトが入っているせいなのかは分からないが、練乳っぽい味。もう少しイチゴの味を前面に出したほうがいい 「マンゴーサンド」 こちらは「苺サンド」。フルーツサンド全体に言えるのは、どれもクリーム少なめで、生クリームが生乳のフレッシュ感に欠ける。また、パンが厚い上にシットリ感もない 「キウイのゼリー」のキウイ自体は美味しい。ゼリーの硬さも合格点だが、ゼリーにあまりキウイ感が感じられない 「クリーミー杏仁豆腐」。もっちりと硬めの食感で、好みではない 「モモタルト」のクリームは塩味が効いている。タルト生地はサクサクしているが、バターが香らず、カスタードは甘さ控えめ

手打ち蕎麦 みき

 北見の中心部から少し離れたところにある蕎麦店。店舗は一軒家で、広い道路に面している。外観から想像したよりも店内は広く、席の間隔もゆったりとしていい。天井が高く、奥にカウンター席、手前窓側に畳間のテーブル席と右側にもテーブル席がある。BGMに流れるジャズも含め、地方としてはなかなか良さげな雰囲気の蕎麦店である。
 この店の僕の一押しは「鴨せいろ」。とくに、鴨の旨味タップリのつけ汁が良く、蕎麦をドップリと浸して食べればもう最高である。この繊細なつけ汁には、山椒よりも七味の方がよく合う。厚めに切られた合鴨肉は日本酒が香り、かなり美味しい。蕎麦は通常の細打ち麺の他、太打ちの田舎蕎麦も選べる。蕎麦は群馬県産無農薬蕎麦を石臼挽きにして、9:1で打っているらしい。そのせいなのか?太さは僕好みでコシもあって良いのだが、どうしても表面がザラついて喉ごしが良くない。温かい蕎麦になるとそれが顕著となって現れ、温かい蕎麦はお勧めできない。また、冷たい蕎麦のつけ汁も弱く、中途半端なような気がする。なので、弱いつけ汁を使ったぶっかけ蕎麦もキリッとした輪郭が感じられない。もしも、汁を辛めにしてもっと鰹節が香り、麺の喉ごしが良くなれば、さらに評価が上がるのだが・・・。天ぷらは衣がカリッと揚げられて悪くはないが、日によっては火が通り過ぎて脱水気味のこともあり、揚げ物はお勧めできるレベルとは言えない。これに対して、蕎麦湯はトロッと濃厚で美味しい。(2018年〜2020年取材)

北見市とん田西町310-12 
電話番号:0157-57-5170
定休日:火曜、水曜
営業時間:【木曜〜土曜】11時~14時、17時〜19時、【日曜、月曜】11時~14時
予算:鴨せいろ1300円
アクセス:JR北見駅から39号線を留辺蘂方向へ進む。とん田通りを左折し、南大通りを右折するとすぐ左側。北見駅から車で5分(2.5㎞)
最寄りのランドマーク:南大通り、とん田通り
お勧めポイント:鴨せいろが美味しい蕎麦店

北見の中心部から少し離れたところにある蕎麦店。店舗は一軒家で、広い道路に面している奥にあるカウンター席 外観から想像したよりも店内は広く、席の間隔もゆったりとしていい。天井が高く、手前窓側に畳間のテーブル席と右側にもテーブル席がある。BGMに流れるジャズも含め、地方としてはなかなか良さげな雰囲気の蕎麦店蕎麦メニュー 飲み物のメニュー この店の僕の一押しの「鴨せいろ」 蕎麦は通常の細打ち麺の他、太打ちの田舎蕎麦も選べる。蕎麦は群馬県産無農薬蕎麦を石臼挽きにして、9:1で打っているらしい そのせいなのか?太さは僕好みでコシもあって良いのだが、どうしても表面がザラついて喉ごしが良くない 鴨の旨味タップリのつけ汁が良く、蕎麦をドップリと浸して食べればもう最高である。この繊細なつけ汁には、山椒よりも七味の方がよく合う。厚めに切られた合鴨肉は日本酒が香り、かなり美味しい 「天せいろ」 天ぷらは衣がカリッと揚げられて悪くはないが、日によっては火が通り過ぎて脱水気味のこともあり、揚げ物はお勧めできるレベルとは言えない薬味のワサビはチューブワサビ? 蕎麦湯はトロッと濃厚で美味しい のっけそば(ぶっかけ蕎麦)小海老 「のっけそば・ごま月見」。胡麻油が入った異色のぶっかけ蕎麦で、これは釧路の竹老園 東家総本店が有名。店主は脱サラと聞いているので、インスパイアされた品かも。胡麻油の香りが前面に立つため、蕎麦の香りなど吹き飛んでしまうが、クセになる美味しさがある のっけそば・たぬき 温かい「鴨南蛮」 挽きぐるみの田舎蕎麦で注文。温かい蕎麦は、表面のザラザラ感が顕著となって現れて喉ごしが悪くなるので、お勧めできない

杜のそば家 山本

 北見工業大学近くの住宅街にある小さな蕎麦店。店名の通り、目の前には野付牛公園の緑が広がる。なので、花見の季節には、桜を愛でながら蕎麦をいただくこともできる。住宅をそのまま店舗として使っているので、まずは玄関で靴を脱いで上がる。店内は、左側にカウンター席とオープンキッチンの調理場があり、右側にはテーブル席が3卓ある。どの席からも、公園の風景を眺めることができる。
 メニューを見ると、コロナ前に比べてかなりシンプルとなり、食前の揚げた蕎麦や食後の甘味なども供されなくなった。季節限定の蕎麦はなくなり、冷たい蕎麦が5種(以前は8種)と温かい蕎麦が2種(以前は5種)、そしてサイドメニューに「信州おやき」と「玉子焼き」、「かき揚げ」が3種あるのみ(以前のサイドメニューは「そばがき」も含めて6種)。基本的に冷たい蕎麦は細打ちで、温かい蕎麦は太打ちとなるが、客の好みで変更することも可能なようだ。土日と月曜の3日間のみの営業であり、しかも1日20食限定なので、事前に蕎麦を予約しておかなければ、すぐに売り切れてしまうのでご注意を。
 蕎麦は殻付きの玄蕎麦を自家製粉して使用しており、表面がザラッとしていて黒っぽく、野趣溢れる蕎麦である。しかしその一方で、コロナ以前の蕎麦は現在ほど黒くはなく、表面の食感も滑らかで洗練された蕎麦だった(以前の蕎麦であれば2つ星をつけても良いかも)。つけ汁は、「更來(→ その他北海道の旨い店・北見市を参照)」ほどではないものの、本格的な江戸前の辛口で、本枯れ節が香る。
 「エビプリ」は、細打ちの冷たい蕎麦に、海老天と鬼おろし大根、カイワレ、梅干しなどが入る。海老天は魚のように開いて揚げられており、独特でオリジナリティがある。温かい「とり南かけそば」の太打ち麺は、きしめんの様な幅広平麺で、今まで食べた田舎蕎麦系麺の中でも最も太い部類に入る。しかし、これが温かい汁と実によく合っており、太打ち蕎麦を好まない僕でも素直に美味しいと思える麺であった。また、具材をフライパンで炒めているため、ネギや鶏肉が香り高く、鶏の旨味が凝縮された汁が最高に美味しかった!お勧めである。さらに、蕎麦湯も非常に濃厚であり、とろみがあって滑らか!!
 ちなみに、この店は現金のみの支払いなのでご注意を。(2022年5月追加)
http://morinosobaya.jp

北見市公園町28−2  
電話番号:0157−69−2526
定休日:火曜〜金曜
営業時間:11時半〜14時半
予算:エビプリ1300円、とり南杜そば1200円、とり南かけそば1200円
アクセス:JR北見駅から国道39号線を北見工業大学方面へ向かう。「北見しんきん」の信号を左折し、右に公園を見ながら野付牛通りを進み、公園に沿って右折すると、突き当たりにある。JR北見駅より車で5分
最寄りのランドマーク:北見工業大学、北見しんきん・東支店、野付牛公園
お勧めポイント:野趣溢れる手打ち蕎麦がいただける店

北見工業大学近くの住宅街にある小さな蕎麦店。店名の通り、目の前には野付牛公園の緑が広がる 住宅をそのまま店舗として使っている 1日20食限定なので、事前に蕎麦を予約しておかなければ、すぐに売り切れてしまうのでご注意を 土日と月曜の3日間のみの営業 まずは玄関で靴を脱いで上がる 店内は、左側にカウンター席とオープンキッチンの調理場があり・・・ 右側にはテーブル席が3卓ある どの席からも、公園の風景を眺めることができ、花見の季節には、桜を愛でながら蕎麦をいただくこともできる メニューを見ると、コロナ前に比べてかなりシンプルとなり、食前の揚げた蕎麦や食後の甘味なども供されなくなった。季節限定の蕎麦はなくなり、冷たい蕎麦が5種と温かい蕎麦が2種、そしてサイドメニューに「信州おやき」と「玉子焼き」、「かき揚げ」が3種あるのみコロナ以前(2018年に撮影)の冷たい蕎麦メニュー(8種) コロナ以前の温かい蕎麦メニュー(5種)とサイドメニュー(6種) コロナ以前に提供されていた、食前の揚げた蕎麦 コロナ以前に提供されていた、食後の甘味冷たい「杜そば(コロナ以前に撮影) コロナ以前の細打ち蕎麦は、現在ほど黒くはなく、表面の食感も滑らかで洗練された蕎麦だった 「エビプリ(現在の)」は、細打ちの冷たい蕎麦に、海老天と鬼おろし大根、カイワレ、梅干しなどが入る。海老天は魚のように開いて揚げられており、独特でオリジナリティがある 現在の蕎麦。殻付きの玄蕎麦を自家製粉して使用しているのは以前と同じであるが、より黒っぽくなった。野趣溢れる蕎麦となった一方で、以前よりも表面がザラッとしていて喉ごしは良くない コロナ以前の「エビプリ」の太打ちバージョン。後出の現在の太打ちと比べても、色が薄く表面がツルツルしている コロナ以前の「とり南冷かけ」 コロナ以前の「きつねとたぬき」 蕎麦湯も非常に濃厚であり、とろみがあって滑らか!! 温かい「とり南かけそば」 現在の太打ち麺は、きしめんの様な幅広平麺で、今まで食べた田舎蕎麦系麺の中でも最も太い部類に入る。しかし、これが温かい汁と実によく合っており、太打ち蕎麦を好まない僕でも素直に美味しいと思える麺であった。また、具材をフライパンで炒めているため、ネギや鶏肉が香り高く、鶏の旨味が凝縮された汁が最高に美味しかった!お勧めである 単品の「かき揚げ」

更來(さらい)

 2013年に北見市端野町にオープンした蕎麦店。国道から少し入った住宅街にあり、プレハブのようなチープな外観だが、実はこの店、北見・網走エリアでナンバーワンの蕎麦店なのである。久々に訪れてみるとが、全て小上がりだった店内が改装され、しっかりと新北海道スタイルのコロナ対策がされていた。店内は、左側がカウンター席とテーブル席にリニューアルされ、右側は小上がりがそのまま残っている。

 メニューを見ると、地元食材を使ったいろいろな品々が並んでおり、地産地消にこだわった蕎麦店のようだ。蕎麦は3種類の中から選ぶことができ、2種盛や3種盛にすることもできる。美幌産キタワセの抜き実の二番粉(並粉)を使った中細麺「美」、一番粉を使った真っ白い極細の更級「更」、そしてそば殻を挽き込んだ黒く太い生粉打ちの田舎「黒」がある。僕のお勧めは、冷たい蕎麦も温かい蕎麦も「美」である。「美」は、輪郭のハッキリした食感や喉ごしが最高である。極細の「更」も悪くはないが、多少物足りなさを感じてしまう。「黒」は温冷どちらで食べても食感がイマイチだったので、お勧めできない。


 この店の素晴らしいところは、本格的な江戸前蕎麦店でしか味わうことができない辛口の蕎麦つゆである。本枯節が香るキリッと締まったつゆは、僕の理想とする蕎麦つゆである。食べ慣れていない客のために、“蕎麦を少しだけつゆに浸して食べるように”という注意書きもある。それでも塩分が強いと感じる方のために、蕎麦つゆを割る出汁も添えられている。
 この店の僕のお勧めは、冷たい蕎麦の「小海老の天ざる」と「もり玉」、そして「北海道せいろ」。とくに、カリッと揚げられたプリプリの小海老の天ぷらが美味しいので、「もり玉」に「小海老の天ぷら」を別注文するという欲張りなセットでも良いだろう。天つゆも出てくるが、やはり辛口の蕎麦つゆでいただくのがお勧め。「もり玉」は、平飼い自然卵で知られる「ポカラ農園」の温泉玉子を使用しており、まずは江戸前風の辛めのつけ汁でいただき、その後は温泉玉子を入れたつけ汁でいただくと2倍楽しめる。「北海道せいろ」は鴨せいろの豚肉バージョンであり、温かい汁に地元産のゴボウと豚肉が入っている。これが意外とコクがあって美味しい。最後に、冷たい蕎麦のつけ汁を濃厚な蕎麦湯で割っていただくと、一層満足感が高まる。
 食後に、温かい蕎麦茶とともに蕎麦の実入り「蕎麦くっきー」がサービスで供される。スタッフのサービスも行き届いており、外観からは想像できないくらい素晴らしい蕎麦店である。(2021年7月更新)

北見市端野町3区485-3  
電話番号:070-5068-1133
定休日:月曜(祝日の場合には翌日)、第4火曜
営業時間:【火曜〜金曜】11時〜15時、【土日】11時〜17時
予算:小海老の天ざる(美幌産中細麺)1480円、小海老の天ぷら(単品)700円
アクセス:JR石北本線・端野駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:JAきたみらい端野町SS、北見市立端野中学校
お勧めポイント:地産地消にこだわった蕎麦店

大きな通りから入った住宅街にあります ここです 3種類の蕎麦を選べる 改装された左側のテーブル席 メニュー「冷たい蕎麦1」。冷たい蕎麦は、3種類の蕎麦の中から選べる メニュー「冷たい蕎麦2」 メニュー「温かい蕎麦1」。温かい蕎麦は、2種類の蕎麦の中から選べる。 メニュー「温かい蕎麦2」 メニュー「ご飯もの」 メニュー「蕎麦のトッピング・追加の薬味」 メニュー「お土産品」 この店で使用している素材 新北海道スタイルでコロナ対策もバッチリ 僕の一押しの冷たい蕎麦「小海老の天ざる」。「美」と「更」の2種盛り 「冷やかし」 ぶっかけと思いきや、冷たい蕎麦の上に、甘辛く炒められた鶏のスライスがのったものだった。この組み合わせはイマイチ相性が良くなくお勧めできない。また、親鳥はかなり硬いので若鶏に変更することをお勧めする 温かい蕎麦「おやこ」。ふわふわの卵とじと若鶏の相性が抜群 「小海老天丼(ハーフ)」。プリプリの海老が美味しい <!–
蕎麦は3種類


カウンター席

テーブル席

冷たい蕎麦のメニュー1

冷たい蕎麦のメニュー2

貼ってある紙には薬味のトッピングメニューが・・・

温かい蕎麦メニュー1

温かい蕎麦メニュー2

酒のアテのメニュー

宴会用メニュー

–> 「北海道せいろ」の「黒」と「更」2種盛り。酢の容器のようなものは、つけ汁を割るためのだし汁 そば殻を挽き込んだ黒くて太い生粉打ちの田舎「黒」は、食感がイマイチ 一番粉を使った真っ白い極細の更級「更」は悪くない 通常のつけ汁も付いてくるので両方で楽しめる。つけ汁は江戸前風の本格的な辛めのつゆで美味しい。この塩分に慣れない地元の方向けに、割り出汁も付いてくるという細やかな配慮も・・・ 鴨せいろの豚肉バージョンで、温かい汁に地元産のゴボウと豚が入っている 今流行の蕎麦粉を加えた濃厚な蕎麦湯も甘味があって美味しい 「北見かきあげ(せいろ)」の「美」と「更」。つけ汁にドップリと蕎麦を浸して食べたいという方のために、酢のように見える容器には、塩分調整のための出汁割りが入っている。 地元の美幌産蕎麦の抜き実の二番粉(並粉)を使った中細麺「美」と、一番粉を使った真っ白い極細の更級「更」 「美」のアップ 北見産のホタテと玉葱のかきあげは悪くないが、お勧めと言うほどではない 温かい「北海道カレー(そば)」 かけそばにポークカレーがかかっている分離タイプ スパイシーさはなく、「黒」でいただいたがイマイチ ポークはバラ肉 国産ババ鶏(親鳥)を使った温かい「かしわ(そば)」は、良い出汁が出ていて美味しいが、肉が硬く食感が良くない。味の良い国産ババ鶏(親鳥)は、スープを取るだけの素材として使用した方が良いのではと思う

ぼんち茶屋

 この店は道東産食材にこだわった地産地消を掲げるレストランである。店舗は、古い家屋をリノベーションしたと思われる造りで、1階は喫煙ができるテーブル席とカウンター席、2階は禁煙の小上がりとなっている。一風変わったネーミングだが、茶屋という名前の通り、「冷たいぜんざい」や「カシスの氷菓子」、「きたみ焼きプリン」、「抹茶シフォンケーキ」などの和洋スイーツもいろいろとあるのだ。
 この店にはいろいろなこだわりがある。例えば、コーヒーは網走の 「はぜや珈琲(→ その他北海道の旨い店・網走市の頁を参照)」 の豆を、「鶏のたまごとじ定食」は訓子府西山さんの「命の卵」を、「きたみ バラ豚丼」は北見産のオニオンポークを、「手打ち生パスタ」には訓子府産無農薬小麦を使用するといった具合。メニューは「鮭の麹みそ焼き定食」や「塩さば焼き定食」などの定食類から、「お子様ごはん」や「離乳食」などの子供用メニューまでいろいろとある。僕のお勧めは「鶏と玉ねぎのカリー」と「ブレンド珈琲」。「鶏と玉ねぎのカリー」は、ほどよいスパイス感と北見産玉ねぎの甘さのバランスが良く、ドライカレーっぽい点も含めて札幌にある 「カラバトカリー(→ 札幌グルメバイブル・カレーの頁を参照)」 のパキスタンカレーに近い感じだ。しかし、味付け自体は甘口なので、辛さが足りないという方は辛みスパイスを自分で加えて食べよう。「はぜや珈琲店」の豆を使った「ブレンド珈琲」は、酸味、苦み、フルーツ香、全てが調和した絶妙なバランスで美味しい。道産小麦で作る手打パスタは、味付けは良いのだがパスタの食感がイマイチ。手打ちパスタにこだわらなければ、味付けが美味しいだけに実に惜しいと思う。
 ちなみに、スタッフは全員若いがサービスが心地よく、また店内にはキッズスペースを設けるなど、実にホスピタリティを感じさせるローカルレストランである。(2015年8月追加)

北見市とん田東町474-11  
電話番号:0157-33-5773
定休日:不定休
営業時間:11時〜21時
予算:鶏と玉ねぎのカリー780円
アクセス:JR北見駅を出て国道39号線(大雪大通)を左折し、留辺蘂方面へ進む。ケンタッキーフライドチキンとセブンイレブンのある「とん田東町379交差点」を左折し、「とん田通」を進む。ENEOSのある「南大通」との交差点「とん田東町474交差点」が見えたら、左角にある。JR北見駅から1.9㎞
最寄りのランドマーク:とん田通、南大通、とん田東町474交差点
お勧めポイント:道東食材にこだわったレストラン

1階のテーブル席吹き抜けになっている「鶏と玉ねぎのカリー」は札幌の「カラバトカリー」を甘くしたような感じ辛みスパイス適量の辛みスパイスを入れて食べてみると美味しい「はぜや珈琲店」の豆を使った「ブレンド珈琲」訓子府西山さんの「命の卵」を使った「鶏のたまごとじ定食」ご飯は地元北見市端野町の米を使用手打ち生パスタ「ミートソースパスタ」は、川向産の豚挽肉を使用した自家製トマトソース粉チーズをかけたところ夜のメニューより「道東産小麦生地の包み焼き(鶏肉とたもぎ茸580円)」夜のメニューより「特製 鶏の煮ハム(320円)」夜のメニューより「麹納豆の手巻きレタス(380円)」銀河の里ベリー園のカシスを使った「カシスの氷菓子」そのまま食べると普通だが、ヨーグルトをかけて食べれば美味しい「抹茶シフォンケーキ」にはお茶が付く

たんぽぽ

 北見の住宅街にある塩ラーメンが人気のラーメン店。外観からすると、この店は住宅兼店舗のようである。入口を入ってすぐにオープンキッチンのカウンター席があり、左側にテーブル席がある。
 この店のラーメンは今流行のラーメンではなく、クラッシックなタイプの札幌ラーメンといった感じだ。スープは鶏ガラベースの清湯スープで、昆布を中心とした魚介系の旨みが感じられる。
 この店の僕の一押しは「塩ラーメン」。そして、もう一つお勧めするなら「みそラーメン」である。「塩ラーメン」のスープは円やかで優しく、実に旨みのあるスープだ。一方、麺は中太の縮れ麺で、コシはイマイチ。しかも、この麺自体が「塩ラーメン」に合っているかどうかも微妙である。また、厚めのチャーシューはモモを使っているために硬く、メンマも普通だ。白味噌を使った「みそラーメン」は、スープだけなら北海道でもトップレベルの美味しさ。「塩ラーメン」のスープが美味しい店は、やはり「みそラーメン」のスープも旨いのだ。鶏ガラベースのスープなのでアッサリとしていながらコクがあり、思わず飲み干してしまいたくなるほど。但し、良いのはスープだけで、麺も含めて他の具材のレベルが伴っていないのが残念。前述のように、これで麺とチャーシューだけでも良ければ、さらに評価を高くしても良いくらい。これらに対し、「正油ラーメン」や「カレーラーメン」は全体のバランスが悪くお勧めできない。
 サイドメニューの中で意外に良かったのは「手づくりギョーザ」と「チャーハン」。「手づくりギョーザ」は薄皮に包まれた荒切りの豚肉やキャベツ、ネギなどの餡がとてもジューシーで美味しい。焼き方のスキルはイマイチだがお勧めである。「チャーハン」は玉子とネギ、チャーシューというオードドックスなものだが、細かく切られた塩っ気のあるチャーシューがアクセントになっていて悪くない。(2015年8月追加)

北見市緑町3丁目8-2  
電話番号:0157-36-8008
定休日:水曜、第1、第3火曜
営業時間:11時〜15時、17時〜19時半
予算:塩ラーメン720円、みそラーメン720円
アクセス:JR西北見駅からアンダーパスとなっている大正通を北に向かうと徒歩3分(セブンイレブンの隣)
最寄りのランドマーク:パチンコひまわりウェストサイド店
お勧めポイント:「塩ラーメン」と「みそラーメン」が美味しい

「塩ラーメン」「みそラーメン」「正油ラーメン」「カレーラーメン」「手づくりギョウザ」薄皮に包まれた荒切りの豚肉やキャベツ、ネギなどの餡がとてもジューシーで美味しい「チャーハン」には無料の自家製ザーサイが付く玉子とネギ、チャーシューというオードドックスなものだが、細かく切られた塩っ気のあるチャーシューがアクセントになっていて意外と美味しい。もう少しパラっと仕上がっていれば最高だ

麺屋 かねもり

 北見市の郊外にある人気のラーメン店。店の前の駐車場に駐めて店内に入ると、奥に長いカウンター席が、そして通り沿いにはテーブル席がある。昼間は店主とおばさん(お母さん?)が、夜は店主が1人でやっている。
 この店のお勧めは何と言っても「醤油ラーメン」。少し焦がした様な深みのある醤油に、やや混濁した豚骨ベースのスープが実に上手くマッチしている。これに魚介系の旨味と野菜の甘みが加わることで、得も言われぬ円やかなコクのあるスープになっているのだ。長ネギの他に炒められた玉ネギが入ったダブルネギなのもいい。太めのシナチクにはコショウがタップリとかけられ、刻みキクラゲと共に良いアクセントになっている。チャーシューはホロホロと崩れるくらい柔らかく美味しいが、時に脱水気味で肉の線維を感じることも。小林製麵の黄色の中太の縮れ麺は、それほどコシがなくごく普通。次ぎに良いのがラーメンでなく「チャーハン」。パラパラとはしていないが、チャーシューのタレの旨味がそのままご飯に染みこんだような美味しいチャーハンである。ラーメンとミニチャーハンとのセットもあるので、「醤油ラーメン」とのセットメニューが僕の一押しである。
 一方、「塩ラーメン」のスープもコクがあって決して悪くはないが、醤油ほどの完成度ではなく、コクがありながらも何かしら物足りない感じがする。「味噌ラーメン」は濃厚かつクリーミーな豚骨スープであるが、逆に、豚骨の風味が強く感じてしまい、お勧めできない。
 もう一つのサイドメニューである「チャーシュー丼」も悪くないが、チャーシューが脱水気

北見市春光町2-151-32  
電話番号:0157-33-5150
定休日:水曜
営業時間:【平日】11時~15時、17時~20時、【土日・祝日】11時〜20時
予算:醤油ラーメン750円、ミニチャーハンとのセットメニュー950円
アクセス:JR北見駅から車で5分。JR北見駅から2km
最寄りのランドマーク:北見柏陽高校、コーチャンフォー、ツルハ
お勧めポイント:タマリ醤油の様なコクのある醤油ラーメンが美味しい

調理場側のカウンター席

道路側のテーブル席

醤油ラーメン

シナチク(メンマ)にはコショウが

長ネギの他に炒められたタマネギも入っている

混濁した豚骨ベースのスープ

小林製麵の中太縮れ麺はイマイチ

ミニチャーハンはコクがあって旨い

塩ラーメン

塩ラーメンにはマー油のようなものがかかっている

麵は全てが共通の中太麵縮れ麵

味噌ラーメン

粗挽きの唐辛子がかかっている

卓上にはコショウとともに石垣島産の「島唐辛子」が

手打ち蕎麦 すずき

 「おんねゆ温泉 山の水族館」を訪れた際に客が並んでいたのが気になり、その後取材を行った蕎麦店。店は国道沿いの分かりやすい場所にあり、横にある駐車場も広くて良い。店は古い大衆食堂のような外観なので、決してふらっと訪れるような店ではないが、店内は天井が高く、リフォームもされていて、外観からは想像できないくらい綺麗である。
 入り口を入って左側にテーブル席が、そして右側に小上がりがある。メニューを見ると、冷たい蕎麦と温かい蕎麦がそれぞれ4種類ずつしかなく、蕎麦屋で定番の天種メニューは残念ながら見られない。
 この店の蕎麦は細打ちの生粉打ち(蕎麦粉十割)蕎麦であるが、それ故に温かい蕎麦になると喉越しが悪くなってしまい、お勧めできない。なので、食べるなら冷たい蕎麦である。冷たい蕎麦は「せいろ」や「鴨せいろそば」、「とろろそば」、「おろしそば」の4種類あるが、「せいろ」か「鴨せいろそば」がお勧め。実は、初めて訪れたときの蕎麦は喉越しも良く甘みを感じ、2つ星でも良いかなというくらいのなかなかのレベルであった。しかし、2回目に訪れた時の蕎麦は、あれ?と思うくらい喉越しがイマイチで、出来には多少ムラがあるようだ。
 ちなみに、「鴨せいろそば」には鴨のつけ汁の他に、「せいろ」のつけ汁と薬味も付いて来るので、両方の味を一度に味わえてお得と言える。また、蕎麦粉を加えているのか?蕎麦湯は通常よりも濃いめである。(2014年8月追加)

北見市留辺蘂町温根湯温泉47  
電話番号:0157-45-2338
定休日:火曜、第3水曜
営業時間:11時半〜売り切れ次第終了
予算:せいろ800円、鴨せいろそば1300円
アクセス:JR北見駅から車で30分くらい
最寄りのランドマーク:おんねゆ温泉
お勧めポイント:留辺蘂・温根湯温泉エリアで最も美味しい蕎麦屋

せいろ

初回訪問時の蕎麦

薬味は本ワサビ、おろし大根、ネギ

濃いめの蕎麦湯

鴨せいろそば

2回目に訪れた時の蕎麦

鴨せいろのつけ汁

にしん蕎麦

おんねゆ温泉 山の水族館

 “北の大地の水族館”をテーマにした留辺蘂町の小さな水族館。淡水魚に特化したこの水族館は、リニューアルする際に水族館プロデューサーの中村 元さんがプロデュースしたことで一躍話題となった。この施設の水は地下水から引き込んでいるため、時には混濁することもあるという。世界初の冬に凍結する水槽もあるため、冬に訪れると凍結した氷の下で泳ぐ魚を眺められるらしい。
 この水族館を一躍有名にしたのは、滝壺を下から眺められるという日本初の水槽。この水槽には多くのオショロコマが群れているが、滝の流れ落ちる水泡のエリアでジッと餌が落ちてくるのを待つ群と、深く暗い石陰でジッとしている2群に分かれていたのが、渓流釣りをする僕にとって興味深かった。また、日本最大の淡水魚である1mクラスのイトウが泳ぐ姿も壮観。北海道の淡水魚だけでは物足りないと思ったのか、別なエリアには何故かアフリカ、東南アジア、アマゾン、アメリカ南部の熱帯魚を集めたエリアもある。鮭が遡上することで有名な水族館 「標津サーモン科学館(→ その他北海道の旨い店・道東の頁を参照)」 と比べると規模的には多少物足りないが、水槽の水位を変えてヤマベの遡上する様子を見せたり、金魚を万華鏡にして見せたり、魚に触れることができるエリアがあったり、狭いながらも良くできた水族館である。
 ちなみに、留辺蘂町と言えば肌がすべすべになる温根湯温泉の他、カラマツを使った木工製品の街としても知られている。この水族館の隣には「果夢林の館」があり、ショップでは様々な地元の木材を使ったクラフト製品が販売されている。自分で組み立てる「木材玩具キッド」や餅をつく「杵セット」、「キーホルダー」、「表札」、「置物」、「鉛筆削り」などなかなか魅力的なアイテムが揃っている。施設の前の広場には世界最大級の鳩時計とからくり時計が一体になった高さ約20mの「果夢林」があり、1時間毎に時を告げるので、これもついでに見ていこう。(2014年8月追加)
http://onneyu-aq.com 

北見市留辺蘂町松山1番地4  
電話番号:0157-45-2223
定休日:12月26日〜1月1日
営業時間:【4月〜10月】8時半〜16時40分、【11月〜3月】9時〜16時10分
予算:大人670円(JAF割引510円)、中学生440円、小学生300円
アクセス:JR北見駅から車で30分くらい
最寄りのランドマーク:おんねゆ温泉
お勧めポイント:小さいながらなかなか良く出来ている淡水魚に特化した水族館

国道のホクレンガソリンスタンドの信号を曲がる

野生のキタキツネが出没するらしい

エントランスには滝壺水槽が

オショロコマ(カラフトイワナ)が群れている

日本最大の淡水魚であるイトウ

水位が変化することでヤマベの生態が分かる

金魚の万華鏡

子供には楽しい魚に触れることの出来るエリア

木工クラフトショップ果夢林の館

クリック動画

香味自家焙煎珈琲 おいでや

 北見郊外にあるマニアックな珈琲店。以前は何の店だったのか?外観は居酒屋のようで冴えないが、中に入ると天井が高く観葉植物が置かれ、木の温もりを感じるインテリア。昼間でも店内は薄暗く、夜はキャンドルがきらめく。今のところ、北見の人には理解してもらえないのか客がほとんどおらず、逆に静かで居心地がよいくらい。若い店主の生出(おいで)さんはピアノを趣味としているらしく、店内の中央には大きなグランドピアノやギターが置かれている。店主のフェイスブックによると、このスペースでは定期的にコンサートが行われているそうだ。
 豆は全て店主による自家焙煎で、中には僕が初めて耳にする農園もあった。この日のストレートコーヒーは8種類で、これにブレンドが4種類あった。カウンター席にはサイフォンが見えるが、注文したコーヒーは全てネルドリップで抽出されていた。コーヒーは少し薄めで量が多い。なので、濃めが好きな方は“予め量を少なく濃めに”とリクエストした方が良いかも。コーヒーには気まぐれの小菓子が添えられるが、ある日に出てきた焼マシュマロはトロッとして美味しかった。
 特に、深煎りの「エチオピア・イルガチョフ・アリューシャ」はライチのような香りが素晴らしくお勧め。これはレギュラーメニューにある「エチオピア(モカ)」とは異なるレアコーヒーである。深煎りの「インドネシア(マンデリン)」はバニラのような香りと優しい甘さを感じる。しかしながら、「タンザニア」は大人しくインパクトに欠けるのでお勧めではない。
 スイーツは「焼ブリュレ」や「ぜんざい」、「ゼリーパフェ」、「ハニートースト」、「メイプルトースト」などがあり、この他「本日のジュース(この日はキウイのフレッシュジュース)」なども。その他にそれにしても、この店は自家焙煎珈琲店にしては価格も安く、とても良心的で素敵な喫茶店である。なお、店内では自家焙煎の珈琲豆も購入できる。(2014年2月追加)

北見市大正138-2  
電話番号:0157-36-6177
定休日:不定休
営業時間:13時〜21時
予算:ブレンド・ストレート共に400円くらい
アクセス:北見中心部より夕陽ヶ丘通を進み、「イオン」、「ケーズデンキ」を過ぎ、3㎞ほど進むと「マルハン北見店」が見えるのでその並び。
最寄りのランドマーク:マルハン北見店

麺屋 創介

 北見にある魚介系スープが人気のラーメン店。店内にはカウンター席やテーブル席の他、小上がりがある。実はこの店の若い店主は「弟子屈ラーメン」の出身。しかしながら、「弟子屈ラーメン」とは方向性の全く異なるオリジナルのラーメンである。オーソドックスな定番ラーメンはもとより、ニンニクの効いた二郎系ラーメンから魚介つけ麺や海老そば、さらに辛そばまで、今流行の様々なジャンルのラーメンが全て揃っているのだ。この手の“百貨店ラーメン店に旨い店なし”というのが僕の定説だったが、この店のラーメンはその概念を覆す美味しさ。麺は「太めん」、「中太ちぢれ」、「細めん(中細ストレート麺)」の3つがあり、注文するラーメンによって選べる麺が異なる。
 特にお勧めなのが、「しょうゆらーめん」と「細麺」の組み合わせ。スープは塩ラーメンの様に色が薄めで、やや混濁している。鶏ガラベースに豚骨をブレンドしているのだろうか?鰹節が香り、これが出すぎておらず、動物系スープとのバランスが絶妙なのである。魚介系スープが売りの店でありがちな煮干しのネガティブな面が全く出ていない。もちろん、このスープには中細ストレート麺の「細めん」がドンピシャ。極太のメンマは好みが分かれるかもしれないが、バラ肉を使ったトロトロのチャーシューはかなり美味しい。さらに、中が半熟でトロッとした「味玉」も最高に旨い。微かに海老が香る「しおらーめん」や「海老SOBA正油」も「細麺」との相性が抜群で、これもかなりのハイレベルでお勧め。「つけめん」のつけ汁は、「しょうゆらーめん」のスープに背脂を加えて味を濃くしたような感じのスープで、今流行のつけ麺のつけ汁とは異なり、濃厚さはなく、魚介の香りもそれほど強調していない異色のつけ汁だ。また、太麺もコシがあって中々良く、“あつもり”も可能である。しかし、もしもつけ麺を食べるなら、「唐つけめん」が絶対にお勧めだ。麺にこんもりと刻み海苔が載り、つけ汁の背脂とキャベツの組み合わせも絶妙で、スープの旨味と辛さのバランスが際立っている。夜限定の海老スープのつけ麺「海老のしずく」は、意外にも海老の香りが控えめで濃厚さもなく、細麺との組み合わせも含めて大人しい感じだ。「みそらーめん」あるいは「辛みそらーめん」は、味噌にローズマリーのような香草風味が加わり、専用の中太縮れ麺はコシがなくお勧めできない。
 ちなみに、もしもスープが気に入った場合には、残ったスープにライスを入れて食べる「お茶漬け」といったサイドメニューや、鰹節やチャーシュー、刻み海苔、ネギ、からしマヨネーズなどが載った「おかかチャーシュー飯」などもある。それにしても、札幌にあっても十分やっていけそうなくらいの素晴らしいラーメン店である。(2013年11月更新)

北見市北進町4-1-18 北進フリーダムビル1階  
電話番号:0157-22-0022
定休日:月曜
営業時間:11時〜15時、17時〜21時半(土日・祝日は11時〜20時)
予算:しょうゆらーめん750円、味玉100円、チャーシュー(2枚)120円
アクセス:JR北見駅から1.7km
最寄りのランドマーク:山下通、とん田通、美芳町8丁目交差点
お勧めポイント:地方都市のレベルとは思えない素晴らしい魚介系ラーメン

しょうゆらーめん

しおらーめん

海老SOBA正油

つけめん

唐つけめん

海老のしずく

辛みそらーめん

おかかチャーシュー飯

お茶漬け

麺屋 はる吉(はるきち)

 北見・網走エリア唯一の「純連・すみれ」系ラーメン店である。店主はすみれ系ラーメン店である 「麺屋 彩未(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 の出身らしい。店はどうしてこんなところに?と思うくらい北見市のかなり郊外にある。店内に入ると奥にL字型のカウンター席が、そして手前にはテーブル席がある。調理場がガラスで仕切られているので、店内が油臭くないのがいい。
 先ずは1番人気である「みそらーめん」を注文し、「味玉」をトッピング。スープはラードタップリの黄土色をしており、麺は黄色の中太縮れ麺。スープや麺は、「純連・すみれ」系ラーメン店としてはごく平均的なレベル。具材は炒めたモヤシと豚挽肉、シナチク、九条ネギ、刻みキクラゲ、チャーシュー、そして「麺屋 彩未」と同じ擦り生姜がのっている。「味玉」やシナチク、チャーシューなどは美味しかったが、チャーシューは「麺屋 彩未」とは異なり、かなり薄っぺらで食べ応えのないものだった。さらに、せっかく北見に来たので、北見名物のホルモンを使ったメニュー「激辛ホルモン飯」も注文。ホルモンは甘辛で柔らかくて美味しかったが、メニュー名に違わず本当に激辛で、マヨネーズをかけても辛さは変わらなかった。なんでも、使っているのは札幌市の「ミートショップいとう」が韓国唐辛子とハバネロを用いて作ったという豚味噌ホルモンらしく、ネーミングは「激辛なんDEATH!!!!」という。下記サイトから購入できるので、激辛マニアなら一度試してみてはいかが。(2013年8月追加) 
http://www.namara.co.jp/products/detail.php?product_id=13

北見市大正269-61  
電話番号:0157-36-8075
定休日:月曜
営業時間:11時〜15時、17時〜19時半
予算:みそらーめん700円、みそちゃーしゅーめん900円
アクセス:JR北見駅から5km
最寄りのランドマーク:北見緑陵高校
お勧めポイント:北見・網走エリア唯一の純連・すみれ系ラーメン店

こだわりとんかつ かつ徳

 北見に本拠地を構える「北一食品グループ」が多店舗展開するトンカツ専門店。「北一食品グループ」は、「こだわりとんかつ かつ徳」の他、「回転寿司 トリトン」、「べんとう家 ごはんごはん」、「遊食厨房 いっこん家」、「ノース・ベスト・ファーム」なども経営している。「こだわりとんかつ かつ徳」は、北見に1店と札幌に2店、計3店舗があり、いずれの店も隣に「回転寿司 トリトン」を併設している。“多店舗展開しているような大規模店に美味しいところなし”というのが僕の持論だが、この店と名古屋の 「まるや本店(→ 名古屋グルメバイブル・ひつまぶし お勧めベスト8の頁を参照)」 だけは、これが当てはまらなかった。北見店も含めて全店を食べ比べてみたが、どの店も揚げ方はほとんど変わらない。何の油を使用しているのだろうか?油ぎれがとても良く、軽めに仕上がっている。なので、札幌では珍しく、塩でも食べられるようなカツなのである。火の通し方も良いので、シーフードのカツも美味しい。味噌汁は「季節の具材の味噌汁」と「豚汁」から選べるが、「季節の具材の味噌汁」の方がお勧め。最近の他のトンカツ店同様、御飯、味噌汁(豚汁)、キャベツのお代わりは自由なので、最初に「豚汁」、そしてお代わりは「季節の具材の味噌汁」といったことも出来る。エビフライなどのシーフード類は、ソースではなく、まずテーブルのミルで塩をまぶし、その上にタルタルソース(お代わり可)を塗って食べるのがお勧め。シーフードを食べる順番は、まずは水分の多いホタテ、次に火の通りが重要なエビの順で食べよう。ヒレカツも塩に辛子といった食べ方でも美味しい。ソースは甘口と辛口の2種類があるが、辛口がお勧め。まずは、小さなすり鉢に煎りゴマを入れてテーブルにあるスリコギで擦り、そしてソースを入れて準備完了。キャベツは3種類のドレッシングかソースで食べるが、「和風ごまドレッシング」が僕の好み。カツの一押しは「かつ徳御膳」。うっすらとピンク色に揚げられた熟成肉とエビフライのコンビネーションが最高で、塩とソースの両方で食べられるのもいい。もしも、ロースが好きなら、蔵王香草豚の「熟成極上とろロースかつ」がお勧めだ。250gものボリュームがあり、サシが入った肉と脂身が甘くとろける。脂身はちょっとと言う方には、一切れ一切れ揚げられた蔵王香草豚の「熟成ヒレカツ」の方が、サッパリと旨味があって美味しい。シーフード好きなら、エビフライ、ホタテフライ、ズワイガニのフライ、鮭フライが入った「オホーツク御膳」がいい。さらに、欲張りな方には、エビフライやヒレカツなどを1つ単位で追加もできる。季節メニューとして、各地のブランド素材を使用するのもこの店の特徴。秋から冬にかけての現在は、北海道日高産の「銀聖・鮭」であるが、冬から春にかけては「豊後水道のブリ」、春から夏にかけては「対馬産アジ」、夏から秋にかけては「天然の大エビ」などが登場する。季節のカツの中で僕が最も好きなのは「アジフライ」で、まずはソースで食べて飽きたら、大根おろしに醤油をかけて食べればもう最高である。それにしても、チェーン店でありながら、塩でも食べられるレベルの高いカツに加え、御飯や味噌汁まで美味しい店なんて、日本全国を捜してもなかなかないと思う。(2012年12月追加) 

【北見店】  
北見市美芳町2丁目1-20 
電話番号:0157-31-8888 
定休日:無休 
営業時間:11時〜21時半 
予算:かつ徳御膳1380円、熟成極上とろロースかつ定食1580円、オホーツク御膳1480円 
アクセス:JR北見駅より車で5分。イオン北見店、ケーズデンキのすぐそば 
最寄りのランドマーク:イオン北見店、ケーズデンキ 
お勧めポイント:塩でも食べられる美味しいトンカツ

網走市

凡の風 あばしり別亭

 網走セントラルホテル内にあるラーメン店。ホテルの1階にあったかつてのメインダイニングをそのまま利用している店内は、どちらかと言えば、ラーメン店というよりも洋風のレストランのよう。立派すぎてラーメン店には見えないため、初めてこの店を訪れる人は多少違和感を覚えるかもしれない。何故ホテルのメインダイニングをなくしてまで、わざわざラーメン店にしたのか?その理由の1つは、札幌の有名ラーメン店「凡の風 杉むら中華そば店(旧名称・凡の風)」のオーナーが、このホテルのオーナーだからである。
 重厚感のあるエントランスを抜けると、正面に自動券売機が見える。左の窓側にはオープンキッチンのカウンター席があり、左奥にはテーブル席もある。オープンキッチンのカウンター席以外は、かつてメインダイニングがあった頃とほぼ同じである。
 メニューを見ると、かつての札幌「凡の風」で人気だった「塩ラーメン」や「白醤油ラーメン」、「味噌ラーメン」の他、今年になって新たに発売となった本店の復刻メニュー「黒醤油ラーメン」もある。この店の僕のお勧めは、ずばり!「味噌ラーメン」。
 「塩ラーメン」はスープだけ飲むと、丸鶏のエキスや鶏油、魚介の旨味を感じられる美味しいスープである。ところが、中細の麺と一緒に食べると何か物足りなさを感じてしまう。麺自体はコシもあって悪くはないのだが、スープと一緒になると味に輪郭が感じられない。トッピングの「味玉」は、半熟加減も含めて美味しいが、厚めのシナチクや硬めのチャーシューはごく普通。「白醤油ラーメン」の麺は、他のラーメンと共通な中細麺で、僅かに縮れている。揚げネギと柚子皮が香り、ネギ油でも入れているのかと思えるほどオイリーなスープである。白醤油に由来するのかどうかは分からないが、既製出汁調味料にも似た独特の風味と旨味が感じられる。醤油というジャンルで括るにはあまりに中途半端であり、また食べたいとも思えない。「黒醤油ラーメン」は、あっさりとした清湯系の「白醤油ラーメン」とは対照的な豚骨と鶏ガラによるWスープで、黒っぽく混濁している。揚げたネギの香りだけでなく、やはりネギ油でも使っているのか、スープの表面にかなりの油が浮いている。また、野菜の甘みなのか?スープはほんのりと甘い。白醤油ラーメンよりは良いが、見た目ほど味にインパクトがなく、中途半端なような気がする。しかし、ホワイトペッパーをかけてから食べると、不思議とコクが増して美味しい。「味噌ラーメン」は、札幌の本店では月曜日の「味噌の日」にしか食べられない大人気メニュー。他のラーメンとは異なり、具材に炒めた豚ひき肉やモヤシ、キクラゲなどが入っている。スープはそれほど味噌を主張しておらず、鰹節のような魚介の香りや花椒、焦がしネギが香る味の複雑なスープだ。なので、「すみれ・純連系」のような一口目から美味しい!というようなインパクトこそないが、今時のラーメン店としてはスープの後味が良く、好感が持てる。スープが美味しいので、麺を食べた後にライスを投入しておじや風にして食べるともう最高である。
 以前から不思議に思っていたことだが、この店のラーメンは、それぞれのパーツ自体は悪くないのだが、全てを合わせて総合的に評価すると、どれもまとまりに欠けて味がイマイチとなる。もしも、この店が札幌のラーメン店であれば掲載するかどうかは微妙なところだが、網走エリアのラーメン店として評価するなら、1つ星でも良いのでないかと思う。(2023年5月追加)

網走市南2条西3-7 網走セントラルホテル1階
電話番号:0152-44-5151
定休日:木曜
営業時間:11時〜15時(金曜と土曜は午後営業もあり17時〜19時)
予算:味噌ラーメン900円
アクセス:JR網走駅を出て国道を右側に進む。東横INNオホーツク・網走駅前、ホテルルートイン網走駅前を過ぎ、中央公園の先にあるセブンイレブンを過ぎたら右側にある(ドーミーイン網走の向かい)。JR網走駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:中央公園
お勧めポイント:味噌ラーメンが美味しいラーメン店

網走セントラルホテル内にあるラーメン店 重厚感のあるエントランスを抜けると・・・正面に自動券売機が見える メニューを見ると、かつての札幌「凡の風」で人気だった「塩ラーメン」や「白醤油ラーメン」、「味噌ラーメン」の他、今年になって新たに発売となった本店の復刻メニュー「黒醤油ラーメン」もある。この店の僕のお勧めは、ずばり!「味噌ラーメン」 左の窓側にはオープンキッチンのカウンター席があり、左奥にはテーブル席もある。オープンキッチンのカウンター席以外は、かつてメインダイニングがあった頃とほぼ同じである 「塩ラーメン」 スープだけ飲むと、丸鶏のエキスや鶏油、魚介の旨味を感じられる美味しいスープである ところが、中細の麺と一緒に食べると何か物足りなさを感じてしまう。麺自体はコシもあって悪くはないのだが、スープと一緒になると味に輪郭が感じられない。トッピングの「味玉」は、半熟加減も含めて美味しいが、厚めのシナチクや硬めのチャーシューはごく普通 「白醤油ラーメン」 揚げネギと柚子皮が香り、ネギ油でも入れているのかと思えるほどオイリーなスープ。白醤油に由来するのかどうかは分からないが、既製出汁調味料にも似た独特の風味と旨味が感じられる 麺は他のラーメンと共通な中細麺で、僅かに縮れている「黒醤油ラーメン」 あっさりとした清湯系の「白醤油ラーメン」とは対照的な豚骨と鶏ガラによるWスープで、黒っぽく混濁している 揚げたネギの香りだけでなく、やはりネギ油でも使っているのか、スープの表面にかなりの油が浮いている 「味噌ラーメン」は、札幌の本店では金曜の「味噌の日」にしか食べられない大人気メニュー。他のラーメンとは異なり、具材に炒めた豚ひき肉やモヤシ、キクラゲなどが入っている スープはそれほど味噌を主張しておらず、鰹節のような魚介の香りや花椒、焦がしネギが香る味の複雑なスープだ。なので、「すみれ・純連系」のような一口目から美味しい!というようなインパクトこそないが、今時のラーメン店としてはスープの後味が良く、好感が持てる。スープが美味しいので、麺を食べた後にライスを投入しておじや風にして食べるともう最高である

食堂manmaのソフトクリーム

 網走市にあるオホーツク・文化交流センター「エコーセンター」は、図書館やホールなどを備えた施設。この建物内にある唯一の飲食店が「食堂manma」で、地元野菜を中心としたヘルシーメニューが人気の地産地消のレストランである
 縦長の店内は、窓からたっぷりと日が注ぎ、右の窓側にはベンチシートのテーブル席が、左側にお一人様用の席がある。メニューは食事メニューからデザートメニューまでいろいろあるが、僕のお勧めは、ずばり「あばしり牛乳のソフトクリーム」。コーンとカップのどちらかを選べるが、牛乳の風味を味わいたいのならカップがいい。「ソフトクリーム」は通常のものの他に、甜菜(ビート)糖ソースがかかった「天才ソフト」や、フルーツソースがかかった「サンデー(カシス、旭りんご、ビーツ、和、チョコ)」もある。
 まずは、入口にあるカウンターでお金を支払い、注文して席に着く。「あばしり牛乳のソフトクリーム」は、量がかなり少なめで、通常の店のハーフサイズくらいのボリュームなのが欠点。別料金で大盛りにできないかと、店員に言ったこともあるができないという。
口に含むと、濃厚かつフレッシュで鮮烈なミルクの香りが口いっぱいに広がる。食感はあくまでも滑らかで、甘さも含めて絶妙なバランス。後味もサッパリとしていて、まるで良質なワインの様にミルクの余韻が持続する。どこかしら「ノルディックファーム(→ その他北海道の旨い店・大空町と遠軽町を参照)」のソフトクリームにも似ている。「サンデー」も決して悪くはないが、ソフトクリームオンリーの方がストレートにその美味しさを味わえる。「天才ソフト」は、ビート糖ソースが、キャラメルのような、きな粉のような風味を醸し出すが、それほどマッチしているとは言えない。
 ちなみに、この店のコーヒーは、「はぜや珈琲(→ その他北海道の旨い店・網走市を参照)」のこの店オリジナルブレンドの豆を使用しており、はぜや珈琲店で飲むほどは美味しくはないが、飲んでみても良いレベル。(2022年9月追加)

網走市北2条西3-3 オホーツク文化交流センター1階   
電話番号:0152-61-4828
定休日:月曜(祝日の場合には営業)
営業時間:11時〜14時半
予算:あばしり牛乳のソフトクリーム350円
アクセス:JR網走駅を出て右へ、国道39号線を海側へ進む。ホテルルートイン、網走ビール館を過ぎ、ドーミーイン網走の交差点を左折する。橋を渡るとすぐ右側(ベーシック橋北店の向かい)。JR網走駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:ドーミーイン網走
お勧めポイント:網走牛乳を使用したコクのあるミルクソフト

ここです! 網走市にあるオホーツク・文化交流センター「エコーセンター」は、図書館やホールなどを備えた施設 建物内にある唯一の飲食店が「食堂manma」で、地元野菜を中心としたヘルシーメニューが人気の地産地消のレストラン 月替わりのランチメニューは肉料理(陸膳)と魚料理(潮膳)の2つ グランドメニューまずは、入口にあるカウンターでお金を支払い、注文して席に着く 縦長の店内は、窓からたっぷりと日が注ぎ、右の窓側にはベンチシートのテーブル席が、左側にお一人様用の席がある コーンとカップのどちらかを選べるが、牛乳の風味を味わいたいのならカップがいい コーンはワッフルコーンなので、ソフトの風味が損なわれる

閉店 中華料理&居酒屋 むぎた

 最近、ラーメン屋の延長線上にある本格派を気取らないB級中華「街中華」がフードジャンルとして確立し、グルメ番組でも取り上げられるほど一部のファンに人気がある。そのジャンルで、間違いなく北海道トップであろうと思われる店を見つけたので、今回紹介したい。
 その店とは、網走にある中華居酒屋ならぬ「中華料理&居酒屋」である。中華居酒屋は札幌でもたまに見かけるが、「中華料理&居酒屋」というのは見たことがない。店舗は繁華街にある古いビルの1階にある。外観は地方によくある居酒屋風で、決して僕が一見で入ろうと思うような雰囲気ではない。しかしながら、僕の乗ったタクシーの運転手があまりにも勧めるので、今回訪問することに・・・。
 店内は入口側に狭いカウンター席があり、奥に小上がりのテーブル席が2つある。運転手からは人気だとは聞いていたが、確かに常連で常に満杯のようだ。なので、初めて行く場合には予約が必要な店かも。カウンター内では、年配の親父さんがフライパンを振り、サービスは気風のいい女将さんと、初々しい東京農大生のアルバイトが担当している。
 メニューを見ると、中華料理メニューと刺身などの純和風の居酒屋メニューの両方があり、こんなのあり?と思えるくらい不思議な感じがする。しかし様子をうかがっていると、客が注文する品のほとんどは中華料理なので、居酒屋メニューは特になくてもいいのでは?と感じた。
 僕のお勧めは、何と言っても北海道ナンバーワン、いや全国トップクラスの美味しさと言っても過言ではない「焼餃子(焼き餃子)」。全国の焼き餃子を食べ歩いた僕が、実際、北海道で本当に「旨い!!」と思えたのはこの店だけである。大きさ、焼き方、皮の薄さと餡のバランス、どれをとっても最高なのだ。餃子は適度な大きさであることが重要で、ジャンボ餃子などは論外である。しかも、片面がムラなくカリッと焼かれ、噛むと肉と野菜のジューシーかつコクのある旨味が溢れ出すことが肝心だ。この店の焼き餃子はそれを正に実現しており、生ビールと共にエンドレスで食べていたいほどの美味しさである。
 僕が街中華の名店と言うからには、焼き餃子以外の料理も押し並べて美味しい。前菜であれば、「麻辣魷片(イカの湯引き麻辣風味)」、「香味鶏肝(鶏砂肝の香味ソース)」、「雲白肉片(ゆで豚の四川風甜麺醤ソース)」の3つがお勧めだ。どれもが四川料理なので、もしかすると、ご主人は四川料理が専門なのかもしれない。炒め物であれば、「宮保鶏丁(鶏肉とカーシュナッツのピリ辛炒め)」や「炒八宝菜(ハッポウサイ)」、「芙蓉蟹(カニ玉)」、「回鍋肉片(ホイコーロー)」、「麻婆豆腐(マーボードウフ)」など。ご飯ものであれば、「什景炒麺(五目あんかけ焼きそば)」や「什景飯(五目あんかけご飯)」がいい。
 それにしても、野菜以外の素材は冷凍ものが多く、本格的な中華とも言いがたいが、ローカルな「街中華」の店として考えれば、化学調味料に頼らない素晴らしい店である。また、日曜日も営業しており、夜遅くまで使える点もいい。これで、店内が禁煙であればパーフェクトなのだが。(2018年3月追加)

網走市南三条西1丁目 第1司ビル1階 
電話番号:0152-44-8021
定休日:月曜、火曜
営業時間:17時〜24時
予算:麻辣魷片400円、香味鶏肝450円、雲白肉片600円、焼餃子400円、芙蓉蟹800円、什景炒麺800円
アクセス:網走セントラルホテルの裏通りにあるビル
最寄りのランドマーク:網走セントラルホテル、網走バスターミナル
お勧めポイント:北海道ナンバーワンの焼き餃子が食べられる店

網走セントラルホテルの裏通のこのビル 1階にあります 外観は地方によくある居酒屋風のココです! 店内は入口側に狭いカウンター席があり、奥に小上がりのテーブル席が2つある 壁のメニューには、居酒屋メニューの他に、本格中華店でしか見かけない「紅焼排翅(フカヒレの姿煮)」が・・・ 中華メニュー1 中華メニュー2 居酒屋メニュー ドリンクメニュー 北海道ナンバーワン、いや全国トップクラスの美味しさと言っても過言ではない「焼餃子(焼き餃子)」。全国の焼き餃子を食べ歩いた僕が、実際、北海道で「旨い!!」と思えたのはこの店の餃子だけだ! 大きさ、焼き方、皮と餡のバランス、どれをとっても最高。餃子は適度な大きさであることが重要で、ジャンボ餃子などは論外である。しかも、片面がムラなくカリッと焼かれ、噛むと肉と野菜のジューシーかつコクのある旨味が溢れ出すことが肝心。この店の焼き餃子はそれを正に実現しており、生ビールと共にエンドレスで食べていたいほどの美味しさ
「麻辣魷片(イカの湯引き麻辣風味)」 冷凍イカとは思えないほど火の通し方が絶妙で、シャキシャキとしたキュウリと痺れる花山椒がよく合う。これに生姜が加わるバージョンもある 「香味鶏肝(鶏砂肝の香味ソース)」 酢醤油と山椒の相性が抜群で、砂肝も冷凍物とは思えない美味しさ。時よって味が付けが微妙に変わり、バリエーションがあるようだ 「雲白肉片(ゆで豚の四川風甜麺醤ソース)」 本格的な四川料理店で食べるものよりも辛くなく、この店オリジナルの甘めのソースがクセになる 「麻婆豆腐(マーボードウフ)」 花山椒の辛さが程よく、牛挽肉と豆豉の深いコクが後を引く。全てが素晴らしいバランスとなっていて、見た目よりもかなり美味しい 「回鍋肉片(ホイコーロー)」 大きめの豚バラ肉が印象的。銀座の人気店「趙楊」のような、甜麺醤の甘みがあまり突出していないバランスのとれた本格的な美味しさ 「宮保鶏丁(鶏肉とカーシュナッツのピリ辛炒め)」。野菜や鶏肉、全ての火の通り方、塩味は完璧だ 「青椒牛肉絲(チンジャオニュウロース)」 麻婆豆腐もそうだが、この店は豚肉ではなく牛肉を使用しているので、味に深みがある。もう少し肉の切り方が太めにした方が僕好み 「乾焼蝦仁(エビのチリソース煮)」のエビは大ぶりでプリッとしていて美味しいが、「蝦仁沙律(エビマヨ)」はイマイチだ 「芙蓉蟹(カニ玉)」 酢の酸味が前面に出ていないタイプなので、トロッとした玉子と蟹の旨味が感じられる美味しさ 「紅油水餃(四川風水餃子)」は普通 「糖醋肉塊(中国黒酢のすぶた)」 見た目通り、普通に美味しい 何故かこの店の人気メニュー「むぎた風ステーキ」 クラシックな甘めのバターニンニク醤油味なので、年配客受けするのかも 「蟹肉炒飯(カニチャーハン)」は普通 「天津叛(テンシンハン)」は美味しい 「什景炒麺(五目あんかけ焼きそば)」は​お勧め!

Rimo

 JR呼人駅近くの国道39号線沿いにある人気のジェラート店。この店はかなり以前からこの場所にあり、10年以上前に何度か食べたことがあるが、その頃のジェラートといえば、地方によくある垢抜けないアイスクリームという感じだった。確か、その頃には中標津にも支店があって、そちらでも何回か食べた記憶がある。
 いつ頃からか分からないが、最近この店が本格的なイタリアンジェラート店に生まれ変わったという情報を聞きつけ、今回再取材となった。ネットによると、イタリアCARPIGIANI社製のジェラートマシンを使用しているという。この機械はショートケーキの生クリームのように滑らかなジェラートを作ることができ、札幌の 「BARNES(→ 札幌グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 でも使われているらしい。
 店の前には広めの駐車場があり、そして後ろには深い緑の森が広がる。同じ敷地内の並びに、ミラノで流行っているイタリアン揚げピザ(パンツェロッティ PANZEROTTI)の専門店があり、両店の間にある芝生席や店の前のウッドデッキでもアイスを食べることができる。木の温もりを感じる店内に入ると、 左にイートインスペースとお土産用冷凍アイスのフリーザーがあり、正面右側にジェラートの入ったショーケースがある。まずは、ショーケース右横にあるレジでお金を払ってプラスチックの食券を受け取る。そして、それをショーケース前の店員に渡して食べたいジェラートを告げる。以前に比べるとメニューが大幅に増え、しかもジェラートのディスプレイも含めてかなり洗練されたものとなった。もしかすると、機械を買い換えただけでなく、ジェラート職人も変わったのかもしれない。しかしながら、ホームページを見ると、創業時からあった「またたび」や「ハスカップ」などの地物フレーバーは今も残されているようだ。
 メニューは日替わりでジェラートが7〜8種類、ソルベ(シャーベット)が2〜3種類並ぶ。さらに、夏季限定の「ソフトクリーム」が1種類ある。僕の一押しジェラートは、「アールグレイ」と「ピスタチオ」、「チョコミント」の3つ。「アールグレイ」には茶葉の粉末が練り込まれており、香りも十分で上出来。「ピスタチオ」は、ピスタチオのリッチな濃厚さをミルクの爽やかな甘さが優しく包み込んでいる。「チョコミント」は、ミント系アイスが好きでない僕でも思わず美味しいと感じてしまう逸品だ。基本的に「ソルベ」はあまりお勧めではないが、もしも食べるなら「マンゴーソルベ」がいい。「ソフトクリーム」は、前述の「BARNES」を彷彿させる最高に滑らかなホイップクリームのようなソフト。イタリアCARPIGIANI社製のジェラートマシンのポテンシャルを体感するには最適の一品である。(2015年8月追加)
http://www.risunomori.com/archives/category/item

網走市呼人418  
電話番号:0152-48-3053
定休日:不定休
営業時間:【夏期】10時〜18時、【冬期】10時〜16時
予算:シングル330円、ダブル420円、トリプル470円
アクセス:JR呼人駅から国道を女満別空港方面に向かうと徒歩10分
最寄りのランドマーク:金印わさびオホーツク
お勧めポイント:地元・網走の牛乳を使って作った本格的イタリアンジェラート

網走から美幌・北見方面へ向かう国道39号線沿いにありますアイスクリーム店とイタリアン揚げピザの店の間にある芝生席店の前にあるウッドデッキ席天井が高く、天窓から光が入るので明るい右奥のレジ側からショーケースを見たところこの日は3種トリプル(T)をカップでいただく本日のジェラートとソルベ1本日のジェラートとソルベ2本日のジェラートとソルベ3本日のトリプル。左が「抹茶とチョコチップクッキー」、右が「マンゴーソルベ」。「抹茶とチョコチップクッキー」はチョコチップクッキーの味が勝って抹茶の味が消している回転さると、左が「マンゴーソルベ」、右が「チョコミント」となるシングルの「キャラメル」は、キャラメルと言うよりまるで黒糖のような香り本日のダブルは、左が粗挽きコーヒーに蜂蜜が入った「Magico」、右が「アールグレイ」。「Magico」のコーヒーは深入り・エスプレッソでないため、コクに乏しく物足りない本日のダブルは、左が「クリームチーズ」、右が「イチゴソルベ」。「クリームチーズ」はクリームチーズの特徴が出ていて悪くないが、「イチゴソルベ」は甘過ぎで良くない本日のダブルは、左が「ミルク」、右が「ショコラータ」。「ミルク」は悪くないが、どうせ食べるなら「ソフトクリーム」の方がいい、「ショコラータ」はカカオの香りに乏しい本日のダブルは、左はミルクにイチゴジャムが入った「ストロベりっち」、右が人気ナンバーワンの「ピスタチオ」札幌「BARNES」の「濃厚ミルクソフトクリーム」に勝るとも劣らない滑らかでクリーミーなホイップクリームのようなソフトショーケースの左側には冷えたレモンハーブ水のサーバーが置かれ、無料で飲むことができるイートインスペースの右側には、お土産用アイスが入ったフリーザーがあるフリーザーの中のお土産用アイスお土産用アイスのメニューの一部イートインスペースに張られていた隣のイタリアン揚げピザ専門店「RISUMORINO」の広告

はぜや珈琲

 網走の丘の上の閑静な住宅街にある自家焙煎の珈琲店。店内には狭いながらもウィンドウ側に9席のカフェスペースがあり、店の前には緑の素敵なロケーションが広がっている。店の奥にはロースターがあり、この日はブレンドが5種類、ストレートが13 種類、計18種類の豆が。カフェスペースで頂くコーヒーは、ペーパードリップとカフェプレス式のスチームタイプのコーヒーに分けられるが、勧めはストレート豆のドリップコーヒーである。ドリップコーヒーは1杯450円で、2杯目からは300円となる。もちろん、2杯目の豆も選ぶことができる。4種あるブレンドコーヒーの中で、「あじぶか」は最も深煎りであるが、リッチな苦みと酸味のバランスが素晴らしく僕好み。しかし、ほんのりとした苦みで中煎りの「まろやかブレンド」は、中庸で特徴がなくお勧めできない。ストレート系では、深煎りの「マンデリン」はブルーマウンテンのような柔らかな酸味と甘い芳醇なアロマが心地良くお勧め。「ブラジル」は中深煎りと深煎りの2種類があるが、深煎りの「ブラジル」は酸味がほどほどあり、キリッとした苦みが強調されていながら後味にキレがあってサッパリとした感じ。どこか 宮越屋珈琲店(→ 札幌グルメバイブル・新千歳空港の頁を参照) の「フレンチブレンド」にも似た感じで、こちらも僕好みの味。中深煎りの「エチオピア」は、柔らかな酸味と妖艶なアロマ(店の説明では桃のアロマ)を感じ、こちらもお勧め。「ケニア」は凝縮された酸味と苦みを感じ、心地よい長い余韻が続く。ちなみに、「エスプレッソ」と「カプチーノ」はブレンドの違いにより「フルーティー」と「ショコラ」の2種類があるが、前述のようにお勧めではない。 
 また、スイーツの「ガトー・オ・ショコラ」は、シットリとしたチョコテリーヌのようでカカオの風味はそれ程感じられず、ちょっと物足りない感じ。「チーズケーキ」はベイクドタイプのチーズケーキで、ネットリとしたコクがある。さらに滑らかであれば完璧なのだが、十分合格点と言えよう。
 ほとんどの客は店内で飲むのではなく豆だけを購入に来る客で、年配客に人気があるようだ。もしも、決まったコーヒーがないのなら、まずは店主にロースト仕立てのストレートコーヒーを尋ねるか、その日のお勧めを聞いて、まずはそれを飲んでみるのが良いだろう。この様なハイレベルの珈琲店がなぜ網走にあるのかは分からないが、いずれにせよ、北海道トップレベルの珈琲店である。(2013年5月追加)

網走市駒場北3丁目9-7  
電話番号:0152-67-9800
定休日:日曜 
営業時間:10時〜18時(コーヒーの販売は19時まで) 
予算:ドリップコーヒー450円 
アクセス:JR網走駅を出て右へ、南中央通を「道の駅流氷街網走」方向へ進む。「網走セントラルホテル」、「ミスタードーナッツ」を過ぎ、「道の駅流氷街網走」の手前信号を右折して本通を駒場方向へ進む。片道2車線の坂を上ると「ENEOS」が見えるので道なりに左折していく。「セブンイレブン」を過ぎ、400mほど進むと「セイコマート駒場北」が見えるので、その手前の道を左折すると突き当たりにある。JR網走駅から車で5分。 
最寄りのランドマーク:道の駅流氷街網走、セイコマート駒場北 
お勧めポイント:道東エリア最高レベルの珈琲店

中華工房 菜華(さいか)

 かつて道東を代表する中華料理店と言えば、網走セントラルホテルの中華であった。現在はシェフが辞めて当時の面影はないが、菜華のオーナーシェフの河端さんは、かつてのセントラルホテル出身の料理人である。この店を開業する前は、網走ロイヤルホテルの料理長として腕をふるっていた。店を訪れると、外観や内装はごく普通のラーメン店のようでテンションが下がるが、料理のレベルに関しては、道東地区の中華料理店では頭1つ抜きん出ている。グランドメニュー(レギュラーメニュー)を見ると、酢豚や焼き餃子、麻婆豆腐、天津飯、鶏の唐揚げなど、よく見かける気をそそらない品々がラインナップされている。これらメニューは、味つけも内容も地元の好みに合わせたもので、彼本来の実力が発揮されていない。もしも、この店の醍醐味を味わいたいのなら、メニューにない料理(前日までに要予約)を味わってほしい。僕のお勧めは、「砂肝の辛子炒め(特にお勧め)」、「鯖とタマネギの炒め物(特にお勧め)」、「桂花豆腐(特にお勧め)」、「豚肉と玉子の炒め」、「アスパラとアサリの炒め」、「大正蝦の四川炒め」、「カニのニンニク蒸し」、「油淋鶏(鶏唐揚げの甘酢かけ)」など。予算に余裕のある方で、せっかく網走に来たのだから網走らしいものを!という方には、「メンメ(きんき)の広東風蒸し物」がお勧め。また、グランドメニューの中から注文する場合は、「チンゲンサイとカニのあんかけ(特にお勧め)」、「モンゴウイカの広東風炒め(特にお勧め)」、「カニ玉(塩味が特にお勧め)」、「ハムスイコー(中華風ピロシキ)」、「春巻き(ホワイト)」の他、ご飯物では「豚肉のあんかけご飯(特にお勧め)」、「チンゲンサイとカニのあんかけご飯(特にお勧め)」、「五目あんかけご飯・焼きそば」などがお勧めである。(2012年6月追加)

網走市南4条西2丁目1    
電話:0152-44-1350
定休日:不定休
営業時間:11時半~14時、17時~20時半
予算:豚肉のあんかけご飯890円 、チンゲンサイとカニのあんかけご飯945円
アクセス:JR網走駅を出て右に進み、北海ホテル、ケンタッキーフライドチキンを過ぎ、網走セントラルホテルから2つ目の角を右折するとすぐ右側。JR網走駅より徒歩10分。
最寄りのランドマーク:網走セントラルホテル
お勧めポイント:網走・北見地区唯一の本格的中華が味わえる

鳥ひろ

 店主は東京の焼き鳥店で修行し、この網走で本格的な焼き鳥店を開いた。使用している素材こそブランド鶏ではないが、岩手県産の柔らかい良質な生肉を毎日仕入れている。どの串も外側がカリッと中はジューシーで、塩味がビシッと効いている。グランドメニューにはないが、あったら是非注文してほしい串は「ひざ軟骨」と「ハツ」。「ひざ軟骨は」はコリコリとした食感が絶妙で、「ハツ」はジューシーで味が濃い。「だんご」には軟骨が入っており、ウズラ玉子入りの特製おろしダレに七味と山椒を入れてつけて食べると最高である。「ささみ」は本ワサビと山わさびの2タイプがあるが、本ワサビの方が旨い。レアに焼かれたささみの食感は、チューブわさびであることを忘れさせるくらい美味しい。また、この店の「ポンチリ」は珍しく、僅かに骨の食感を残している。串以外のメニューでは、「手羽先から揚げ」や冬季限定の「煮込み」がいい。さらに、山椒と七味をかけて頂く締めの「そぼろご飯(スープ付)」も外せない。網走にしては価格設定が比較的高めだが、素材の質と串の完成度を考えると決して高くない。(2012年6月追加)

網走市南3条東1丁目    
電話:0152-45-5150
定休日:日曜
営業時間:17時半~22時半
予算:ささみ、だんご、レバー各1本200円 、手羽先、ポンチリ各1本300円
アクセス:JR網走駅を出て右に進み、北海ホテル、ケンタッキーフライドチキン、網走セントラルホテルを過ぎ、ミスタードーナッツの信号を右折。一つ目の左角にある。JR網走駅より徒歩12分。
最寄りのランドマーク:ミスタードーナッツ
お勧めポイント:ローカルでは珍しい本格派の焼き鳥店

弟子屈町

屈斜路湖ナチュラルオーベルジュ 昊 SORA

 高級リゾートで有名な鶴雅グループが展開するオーベルジュ。カナディアンパインだろうか、巨大なログハウスの建物は、思わず「凄い!」と声が出てしまうほど見事。正直、屈斜路湖にこのような素敵な建物が存在するとは・・・。聞けば、冬季は営業していないとのこと。また、オーベルジュ(旅籠)であるのに、宿泊できる部屋はたった2部屋。まさに、秘密にしておきたいとっておきの隠れ家。ここのレストランは宿泊者以外も利用でき、この夏、釧路の梯先生夫妻に招待され、訪れた。実際食べてみて、失礼ながら、鶴雅グループの中で一番美味しいのでは?と思ったくらい良かった。宮西シェフの料理は、正統なクラシカルフレンチではあるが、素材、火の通し方、塩加減どれも申し分ない。道東に来たら必ず訪れるべきレストランだ。さらに、もしも時間に余裕があるなら、屈斜路湖から釧路川源流部に至るカヌーツーリングも是非試してみて欲しい。都会の喧噪を忘れ、癒されること請け合い(リバー&フィールド、015-484-2002)

弟子屈町屈斜路湖269   
電話番号:015-484-2538
営業時間: 11時半~14時、 18時~20時(要予約) 
定休日:日曜日
予算:ランチ1260~3990円、ディナー8400~12600円 
アクセス:中標津、弟子屈、釧路方面から来るときには、国道243号線和琴半島入口交差点より約500m。女満別、網走方面から来るときには、国道243号線左手、屈斜路湖プリンスホテルより約2㎞。中標津空港から50㎞。

オーチャードグラス

 JR川湯温泉駅の駅舎内にあるレストラン。1987年にJR川湯温泉駅が無人駅になったのを契機に、JR川湯温泉駅駅舎をリフォームしてオープンした。駅舎横には川湯らしく足湯も備えている。JR川湯温泉駅は基本的には無人駅であるが、レストランの入り口横には現在もキップ売り場があり、不定期で臨時のJR職員が駐在しているようだ。
 店内は、入口側と奥の2つのエリアに分かれている。手前はかつての駅の事務室で、天井が高く重厚感のある奥は、かつての駅長室である。手前はアメリカンダイナーのような雰囲気で、カウンター席の他にテーブル席もある。奥のエリアにはミュージックボックスやストーブが置かれ、ゆったりとテーブル席が配置されている。実はこの店、向かいにある人気カフェ「森のホール(→ その他北海道の旨い店・道東版を参照)」も経営しているのだ。なので、この店でも姉妹店「森のホール」のスイーツが味わえる。しかしながら、この店で味わえるスイーツはごく限られたものしかないので、食べるならば、この店での食事した後に「森のホール」で頂くことをお勧めしたい。
 僕の一押しは、5月〜11月の季節限定の「フルーツサンデー」で、ベースとなっているソフトクリームがとにかく美味しい。滑らかかつクリーミーで、しかもサッパリとしている。さらに、フレッシュフルーツやラズベリーソースとの相性も抜群だ。近くに来たなら、これだけでも食べに行きたいほどの逸品である。さらに、食事なら「ハンバーグ」がいい。フンワリと焼かれたハンバーグは、特製のデミグラスソースと良くマッチしている。このレストランの名物である「ビーフシチュー」は、デミグラスソースに深みがあり、肉も軟らかくて美味しいが、塩味が強めでお勧めというほどではない。「特製オムライス」も人気商品であるが、ケチャップライスとデミグラスソースのバランスがイマイチで、こちらもお勧めではない。この他に、「ハヤシライス」や「スパゲッティ」、「ピザ」などもある。もしも鉄男や鉄子を自認するなら、是非一度は訪れてみたい駅舎レストランである。(2021年1月更新)

弟子屈町川湯駅前1-1-18 川湯温泉駅舎内 
電話番号:0154-83-3787
定休日:火曜(7月〜8月は無休)
営業時間:10時〜17時半
予算:ハンバーグ(サラダ、ライス付き)1100円
アクセス:JR川湯温泉駅内
最寄りのランドマーク:JR川湯温泉駅
お勧めポイント:JR川湯温泉駅駅舎をリフォームしたレストラン

現在の川湯温泉駅駅舎横には川湯らしく足湯も備えていますこれが足湯です駅の入口には、レストランの看板が・・・JR川湯温泉駅は基本的には無人駅であるが、レストランの入り口横には現在もキップ売り場があり、不定期で臨時のJR職員が駐在しているようだ改札口の左がレストラン現在も網走〜釧路間を、1〜2両編成のワンマン列車が走っている駅のプラットホーム改札口の左側にあるレストラン入口側と奥の2つのエリアに分かれている。手前はかつての駅の事務室で、アメリカンダイナーのような雰囲気(カウンター席)手前エリアのテーブル席奥のエリアにはミュージックボックスやストーブが置かれ、ゆったりとテーブル席が配置されている天井も高いミュージックボックスシックなレトロ調5月〜11月の季節限定の「フルーツサンデー」ベースとなっているソフトクリームがとにかく美味しい。滑らかかつクリーミーで、しかもサッパリとしている。さらに、フレッシュフルーツやラズベリーソースとの相性も抜群「ハンバーグ」フンワリと焼かれたハンバーグは、特製のデミグラスソースと良くマッチしているこのレストランの名物である「ビーフシチュー」デミグラスソースに深みがあり、肉も軟らかくて美味しいが、塩味が強めでお勧めというほどではない食事に付くサラダ「特製オムライス」も人気商品であるが、ケチャップライスとデミグラスソースのバランスがイマイチ

森のホール

 JR川湯温泉駅前にある素敵なカフェ。実はこのカフェ、向かいにあるJR川湯温泉駅の駅舎にある 「オチャードグラス(→ その他北海道の旨い店の頁を参照)」 が経営している。「オチャードグラス」は食事メインのレストランで、この店はスイーツと軽食のカフェという位置づけのようだ。店の前には「スイート・ドゥ・バラック・カフェ」と「森のホール」の2つの名前が表示されているが、元々は2005年に旧国鉄の鉄道官舎長屋を改装し、「スイート・トゥ・ハラック・カフェ」という名前でパンとケーキ、焼き菓子などを販売していたようだ。2011年に隣りにあった古い民宿をリノベーションして「森のホール」というカフェを備えた店舗とし、2つを繫いでリニューアルオープンしたらしい。店内は天井が高く開放感があり、とても素敵な木造建築である。定期的にコンサートも開かれているようで、その時は早めのクローズとなる。 
 テイクアウトは入り口のレジで、カフェメニューは左奥にあるレジで先ず会計を済ませ、席で待つ。注文した品は店員が席まで運んでくれるが、後片付けはなど自分で行うセルフ方式である。もちろん店内は禁煙。大きめのテーブルがゆったりと配置され、数が少ないため、混んでいるときには相席となる。 
 ケーキや焼き菓子などのスイーツの他、クロワッサンやイングリッシュマフィンを使ったサンドが美味しい。特に「イングリッシュマフィンサンド」は手作りの大きなマフィンに旬の具材を挟んだボリューム満点の品。この日はベーコンエッグであったが、スイーツと一緒に注文したら食べきれなかったほど。正直、ケーキやパンはプロっぽい味ではない。つまり、それ程スキルの高い洗練された味ではないのである。ホームメイドタイプの実直な感じで、これはこれで良いのではと思う。1番人気はロールケーキで、「米粉のいちごロール」、「フルーツロールケーキ」の順で人気がある。特に「米粉のいちごロール」はすぐに売り切れとなってしまう。しかしながら、米粉ロールを使ったケーキであれば「モンブラン」の方が僕のお勧め。また、スイーツを食べるなら飲み物付きのケーキの盛り合わせ「あそーと」がお勧めである。その日の時間帯によって盛り合わせの種類が変わるが、基本はフレッシュフルーツ入りアイスクリーム+ケーキ3種の4点盛となる。また、オーダーの時にリクエストすれば、食べたいケーキを1つ入れてもらえることも。その他のお勧めスイーツは、旧店名を冠した口溶け抜群のチョコケーキ「バラック」やバニラビーンズ入りのカスタードクリームが美味しい「シュークリーム」、そして「キャラメルのムース」など。さらに、「焼きドーナッツ」は、通常のドーナッツというよりはパウンドケーキに近く、こちらも美味しい。ちなみに、コーヒーやエスプレッソなどは香りに乏しく、ごく普通である。

 食事は日替わりで、ライスとおかずが別盛になった「森ごはん(この日は鶏モモ肉と煮込み野菜のトマトソース)」とワンプレートになった「森どんぶり(この日は揚げ豚肉と野菜のネギソース)」の2つ。しかしながら、姉妹店の「オチャードグラス」の方でまず食事をとり、その後にこの店でゆったりとデザートと飲み物を頂くというパターンの方がベストだと思う。それにしても、この店でボーと座ってくつろいでいると、ゆったりと時間が流れているような気がして癒されるなあ〜。(2013年6月追加) 

弟子屈町川湯駅前2-1-2  
電話番号:01548-3-2906
定休日:火曜、第2第4月曜 
営業時間:9時半〜18時 
予算:あそーと850円、モンブラン330円 
アクセス:JR川湯温泉駅前 
最寄りのランドマーク:JR川湯温泉駅 
お勧めポイント:旧国鉄の鉄道官舎長屋と古い民宿をリノベーションして繫いだ素敵なカフェ

中標津町

パンと珈琲のこうば

 移転した「フェネトレ(→ その他北海道の旨い店・中標津町を参照)」からほど近い場所にあるベーカリー。フェネトレと同じくこの店も街の中心部にあった店だが、2021年の4月に現在の地にリニューアルオープンした。店の前には広い駐車スペースがあり、背後には広葉樹や針葉樹の森が広がっている。写真的で見ると、森の中にひっそりと佇むベーカリーのようにも見えるが、実際には国道沿いにある。
 昭和レトロなガラス戸を開けて店内に入ると、ゆったりとしたスペースに美味しそうなパン達が並んでいる。食パンやハード系パンの他、デニッシュ、調理パン、サンドイッチ、焼き菓子など、品揃えはバラエティーに富んでいる。とくに、季節のパンや色々な具材を挟んだサンドイッチなどは、前日にFacebookにアップされるので、行く前に是非チェックしておきたい。今回は約半年の時間を費やし、この時期に販売されていたほとんどのパンを食べまくってみた。その結果、美味しかったのは、「パン・ドミ(角食パン)」と「フルーツナッツ」、「あんぱん」、「ミルクフランス」、「レーズンバターサンド」、「キャラメルクルミ」、「ピーナッツバター」、「クロワッサン」、「カレーパン」、「いちじくくるみ」、「シナモンロール」、「チーズのリュスティック」、「全粒粉スコーン(プレーン)」、「天然酵母クルミスコーン」、「モッツアレラ&ポテト」、「チキンと舞茸のサンド」など。中でも僕の一押しは、食パンの「パン・ドミ」とハード系パンの「フルーツナッツ」、そしてスイーツ系の「あんぱん」と「ミルクフランス」である。
 角食パンの「パン・ドミ」は1斤260円で、4枚切り、5枚切り、6枚切りの3タイプの厚さが選べる(1本では780円)。「パン・ドミ」は、この店でも最も人気のある商品で、すぐに売り切れることも多いため、確実に買いたい場合には前日までに予約することをお勧めしたい。口に含むと、シルキーな食感で口当たりが良く、小麦の香りも申し分ない。最近僕は食パンにはまり、タイプの異なる2種類のトースターを買って、色々な店の食パンを食べ比べている。甘めの高級生食パンが全盛の時代にあって、この店の食パンは、食パンはこうありたいよねと思える逸品である。また、色々な店の食パンを冷凍してどう変化するか?という食べ比べもしているが、この店のように解凍しても美味しいと思える食パンは、ありそうでなかなかない。「フルーツナッツ」は、皮がカリッとしていて香ばしく、食べる前にトースターで温めて切って食べれば更に美味しい。クルミがナッツ特有の風味を与え、赤ワイン漬けのレーズンやクランベリー、オレンジピールなどが味に重層感と深みを加えている。フルボディの辛口赤ワインと合わせても、絶妙な相性をみせる。同じ系統のハードパン「いちじくくるみ」も赤ワインに合うものの、「フルーツナッツ」に比べると味の深みや皮の香ばしさに欠けるので、こちらは最初からトースターで温めて食べた方が良いのかも。まんまるな形をした「あんぱん」は、粒餡と生地、白胡麻が三位一体となった完成度の高いあんパンである。白胡麻が香ばしく、少し塩味を感じ、生地にバターでも入っているのか?と思うくらい風味豊か。たっぷりと入った粒餡は、小豆の香りこそ強くはないものの、甘みも含めて生地とのバランスがとれている。「ミルクフランス」は、ミニバゲットの中に、練乳のようにシットリとしたミルククリームが入っている。ザラッとしたグラニュー糖の食感とミルククリームの瑞々しさがクセになるくらい美味しく、バゲットの皮の苦味とも絶妙にマッチする。ホットコーヒーと一緒に食すと、最高のマリアージュとなる。
 「レーズンバターサンド」は「ミルクフランス」をレーズンバターサンド風にアレンジしたもの。元のミルククリームが美味しいだけに、味に深みが増してパンとの相性も抜群。「キャラメルくるみ」も「レーズンバターサンド」と同様に「ミルクフランス」の延長線上にある商品。クリームが瑞々しく、キャラメルとクルミの相性もいい。「レーズンとカーシュナッツ」は、程よい酸味とレーズンの奥深い甘みに加え、カーシュナッツの味わいが味に厚みを持たせている。「ピーナッツバター」は、ふっくらとしたセミハードパンに、濃厚なピーナッツバターとジャリッとした食感のグラニュー糖が入っている。クリームは水分少なめでネットリと濃厚であるが、不思議とマッチしている。「クロワッサン」は、外側がカリッとしていて少し塩分を感じ、バターの香りも豊か。「カレーパン」は、通常のカレーパンよりも外側がカリッとしてクリスピー。中はふんわりと柔らかであるが、カレー餡自体は全く辛くなく、スパイシーさもない。にもかかわらず、カレーのピュアな旨味のあるエッセンスだけが凝縮されている。「シナモンロール」は、上にのっているバタークリームが生地のシナモンと絶妙な相性をみせる。唯一の問題点は、パン生地の硬さがどっちつかずで、中途半端なこと。「チーズのリュスティック」はチーズが香り、ブラックペッパーのスパイシーさとチーズのバランスが良い。オープントースターで少し焼いて、是非赤ワインと合わせたい。「全粒粉スコーン(プレーン)」は、オーブントースターで軽く温めて食べる。密度が荒めでホロホロと崩れるが、逆に全粒粉の荒い食感やバターの香りが、素直に美味しいと感じられる。「天然酵母クルミスコーン」は、やや硬めでビスケットのよう。しかし、適度な甘さと素朴な美味しさが、クルミに上手くマッチしている。そのまま食べても美味しいが、温めてバターを塗って食べると更に美味しい。「モッツアレラ&ポテト」は、モチモチとした食感の生地とジャガバターが合う。シンプルで美味しいが、モッツアレラチーズとの相性だけは微妙なところ。「チキンと舞茸のサンド」は、中がしっとり、外側がしっかりとしたパンが美味しい。さらに、具材であるほぐされた甘めのチキンに舞茸や大葉が加わることで、さらに美味しく仕上がっている。
 ちなみに、店名の一部にもなっているテイクアウトのコーヒーは、香りや深みに乏しくごく普通である。また、この店はバゲットなどの一部ハード系パンやデニッシュ、焼き菓子などの評価が低かったので、札幌にあれば1つ星くらいの評価となってしまうかもしれない。しかし、道東エリアという地域性を考えればとても貴重な店であり、今回の2つ星の評価で良いと思う。(2021年11月〜2022年5月取材/2023年5月追加)
https://www.facebook.com/KOUBA.brot/?locale=ja_JP

中標津町緑町南1丁目2-53 
電話番号:0153-74-9807
定休日:月曜〜水曜
営業時間:10時〜17時
予算:「パン・ドミ」1斤260円(4枚切り、5枚切り、6枚切り)、1本では780円。「フルーツナッツ」ハーフ330円、ホール660円、「あんぱん」160円、
アクセス:中標津中心部からタクシーで5分くらい
最寄りのランドマーク:中標津標茶線と国道272の合流点
お勧めポイント:トーストにして食べると最高な食パンが購入できる

店の前には広い駐車スペースがあり、背後には広葉樹や針葉樹の森が広がっている。写真的で見ると、森の中にひっそりと佇むベーカリーのようにも見えるが、実際には国道沿いにある 木のドアを引いて開けると・・・ 中には更に扉が。昭和レトロなガラス戸を開けて店内に入ると・・・ ゆったりとしたスペースに美味しそうなパン達が並んでいる。とは書いたてみたものの、既に午後のピークを過ぎた時間帯のものなので品数はまばら(客がいなかったので余裕を持って撮影でき、ピントがあっていて広角なので載せた) もう少し早く来店すると、たくさんの商品が並んでいてこんな感じ。でも客が多いので広角の写真は撮れず、撮れていてもこのようにピンぼけ状態のものしかなかった 角食パンの「パン・ドミ」と共に一押しなのが「フルーツナッツ」 皮がカリッとしていて香ばしく、食べる前にトースターで温めて切って食べれば更に美味しい。クルミがナッツ特有の風味を与え、赤ワイン漬けのレーズンやクランベリー、オレンジピールなどが味に重層感と深みを加えている。フルボディの辛口赤ワインと合わせても、絶妙な相性をみせる 同じ系統のハードパン「いちじくくるみ」も赤ワインに合うものの、「フルーツナッツ」に比べると味の深みや皮の香ばしさに欠けるので、こちらは最初からトースターで温めて食べた方が良いのかも まんまるな形をした「あんぱん」は、粒餡と生地、白胡麻が三位一体となった完成度の高いあんパン 白胡麻が香ばしく、少し塩味を感じ、生地にバターでも入っているのか?と思うくらい風味豊か。たっぷりと入った粒餡は、小豆の香りこそ強くはないものの、甘みも含めて生地とのバランスがとれている 「ミルクフランス」は、ミニバゲットの中に、練乳のようにシットリとしたミルククリームが入っている ザラッとしたグラニュー糖の食感とミルククリームの瑞々しさがクセになるくらい美味しく、バゲットの皮の苦味とも絶妙にマッチする。ホットコーヒーと一緒に食すと、最高のマリアージュとなる 「レーズンバターサンド」は「ミルクフランス」をレーズンバターサンド風にアレンジしたもの 元のミルククリームが美味しいだけに、味に深みが増してパンとの相性も抜群 「ピーナッツバター」は、ふっくらとしたセミハードパンに、濃厚なピーナッツバターとジャリッとした食感のグラニュー糖が入っている クリームは水分少なめでネットリと濃厚であるが、不思議とマッチしている「クロワッサン」 外側がカリッとしていて少し塩分を感じ、バターの香りも豊か 「カレーパン」は、通常のカレーパンよりも外側がカリッとしてクリスピー 中はふんわりと柔らかであるが、カレー餡自体は全く辛くなく、スパイシーさもない。にもかかわらず、カレーのピュアな旨味のあるエッセンスだけが凝縮されている
「シナモンロール」は、上にのっているバタークリームが生地のシナモンと絶妙な相性をみせる。唯一の問題点は、パン生地の硬さがどっちつかずで、中途半端なこと 「チーズのリュスティック」はチーズが香り、ブラックペッパーのスパイシーさとチーズのバランスが良い。オープントースターで少し焼いて、是非赤ワインと合わせたい 「モッツアレラ&ポテト」は、モチモチとした食感の生地とジャガバターが合う。シンプルで美味しいが、モッツアレラチーズとの相性だけは微妙なところ 「チキンと舞茸のサンド」は、中がしっとり、外側がしっかりとしたパンが美味しい 具材であるほぐされた甘めのチキンに舞茸や大葉が加わることで、さらに美味しく仕上がっている 右が「全粒粉スコーン(プレーン)」で、左が「天然酵母クルミスコーン」。「全粒粉スコーン(プレーン)」は、オーブントースターで軽く温めて食べる。密度が荒めでホロホロと崩れるが、逆に全粒粉の荒い食感やバターの香りが、素直に美味しいと感じられる。「天然酵母クルミスコーン」は、やや硬めでビスケットのよう。しかし、適度な甘さと素朴な美味しさが、クルミに上手くマッチしている。そのまま食べても美味しいが、温めてバターを塗って食べると更に美味しい

木多郎倶楽部 中標津店

 札幌にある 「木多郎 澄川本店(→ 札幌グルメバイブル・カレーの頁を参照)」 が展開するフランチャイズチェーン店である。フランチャイズ店の中でも、この店のスープカレーは「木多郎 澄川本店」にかなり近い味だ。今年で8年目を迎える店内に入ると、手前にテーブル席が、左奥にカウンター席がある。ご主人がサービスを、調理を奥さんが担当している。店内の壁には写真家であるご主人が撮影した見事な屈斜路湖の風景写真が展示されている。
 僕のお勧めはもちろん定番の「ベーコンエッグ野菜」。この店の卵はキッチリと火が入っており、ベーコンは澄川本店と同様に薄くて小さめにカットされている。味はどちらかと言えば、澄川本店や他のフランチャイズチェーン店よりもやや甘く感じるが、後からジンワリと辛さがこみ上げてくるいい感じだ。ライスは白飯でも雑穀米でもターメリックライスでもなく、熊本産トウキビを乾燥粉砕した「とうきびこざね」入りの白米である。ちなみに、ラッシーは「マンゴー ラッシー」がお勧めである。(2014年1月追加)

標津郡中標津町東六条北1丁目4-2  
電話番号:0153-73-2111
定休日:火曜
営業時間:【平日】11時半〜14時半、17時半〜20時、【日曜・祝日】11時半〜18時半
予算:ベーコンエッグ野菜1050円
アクセス:根室・中標津空港から車で5分
最寄りのランドマーク:長崎屋・コープさっぽろ
お勧めポイント:ベーコンエッグ野菜のスープカレーが美味しい

トラットリア ナッカリーノ

 中標津の街の外れにあるトラットリア。店名はトラットリアであるが、実際はスパゲティー店といった方が正しいかも知れない。というのも、メニューを見ると、サラダがメインの前菜と、パスタ、ピザ、デザートぐらいしかないのである。店内はまるで牧場の納屋のようにガランとしたカントリーなインテリア。ランチタイムには家族連れが多いせいか、カウンター席やテーブル席の他、地方店らしく小上がりまである。ランチタイムにはセットメニュー(3種のスパゲティーから1品+飲み物+ミニデザートもしくはサラダ)があるため、かなり混み合う。また、ある日のディナータイムに子供がカウンターで勉強していたところを見ると、恐らく家族でやっているのであろう。
 メニューを見るとパスタの数が凄い。この日は日替わりが8種(ランチタイムは3種)とレギュラーメニューが15種類、計23種類あった。前菜の「上富良野産ポークのサラダ 鶏レバーのパテ添え」は、鶏レバーのブルスケッタと豚肉のグリルがのったサラダで、1人では食べきれないほどのボリューム。鶏レバーのブルスケッタはイマイチだったが、豚のグリルや野菜サラダは美味しかった。地元に勤務している田邊先生によると、この店はトマト系ソースが美味しいということで、「アマトリチャーナ」も注文。自家製ベーコン(パンチェッタではない)を使用しており、火の通し方もアルデンテでトマトソースも良かった。田邊先生のお勧めは、ニンニクやアンチョビの入ったトマトソースにツナとキノコが入った「ボスカイオーラ」。そして、田邊先生の奥さんのお勧めは、自家製スモークサーモンをクリームソースで和えた「スモークサーモンのトマトクリームソース」。クリーム系パスタはどちらかと言えば好みでない僕だが、確かにトマトの酸味がスモークサーモンと絶妙に合うのである。従って、「スモークサーモンのトマトクリームソース」は僕の一押しでもある。「粗挽き肉の自家製ミートソース ビアンコ 黒胡椒風味」は、塩味の挽肉にブラックペッパーがピリリと効いてこれも最高に美味しい。「鰯と長葱のスパゲティー」は、鰯と長葱の香りが一体となっており、これも素晴らしい逸品。どうやら、この店はトマトソースだけでなく、塩味のスパゲティーもかなり美味しいようだ。
 デザートの「杏仁豆腐」は食感がちょうど良く、爽やかなライチシロップとも良く合っていて美味しい。また、「ミルクジェラート」は、練乳風味のミルキーでサッパリとした味。含気量が少なく、まるでアイスミルクのようなザラッとした舌触り。プレーンの他、ベリーソースやカラメルソース、チョコソースをトッピングできる。一方、「紫芋のカタラーナ」はごく普通。
 トラットリアと考えれば多少物足りない感じもするが、スパゲティー店と考えれば間違いなく北海道トップクラスである。ランチタムは混み合い、出てくるのに時間がかかることも。ちなみに、この店の客は喫煙率が高いだけに禁煙でないのが唯一残念である。(2013年10月追加)

中標津町東中2-10   
電話番号:0153-73-5901
定休日:水曜、第3木曜
営業時間:11時〜13時半、17時〜19時半
予算:ボスカイオーラ1380円、スモークサーモンのトマトクリームソース1280円、ランチセット1350円
アクセス:中標津空港から車で6分。
最寄りのランドマーク:もりたセレモニーホール
お勧めポイント:スパゲッティーが美味しいトラットリア

ラウキカ LAUKIKA

 道東地区最高レベルの焼き菓子専門店。この店の焼き菓子は、見た目も美しく食欲をそそる見事な焼き菓子である。白い建物の入り口を入ると正面がショップになっていて、左には小さなイートインスペースがある。かつては生クリームを使ったケーキやプリンなども売っていたが、現在は予約注文がない限り焼き菓子だけしか作っていない。特に震災以降、店主は原材料をより厳選し、オーガニックにこだわるようになった。なので、アイテム数も最盛時の2/3程度まで絞り込んでいる。
 一押しはフワフワのダックワーズのような丸いメレンゲ菓子「ムランダ」。その他のお勧めは、その日のタルトとアーモンドのクッキー「ブルトン」。最近の人気は「キャラメルのタルト」である。しかし、フィナンシェとマドレーヌの良いとこだけを取ってシットリとさせたような焼き小菓子「キュビット」である。現在は作られていないようだが、もしも復活したときには是非購入してみてほしい。また、一杯一杯丁寧に入れられたコーヒーも美味しく、特にハイロースト・ブレンドの「フレンチロースト」がお勧め。なお、店内では携帯電話および写真撮影は禁止なのでご注意を。(2012年7月更新)

中標津町西3条北8丁目3-1  
レグルス1階
電話:0153-72-7879
定休日:火曜、水曜
営業時間:月曜・木曜~土曜:11時~20時、日曜:11時~18時
予算:焼き菓子は350円前後が多い。フィナンシエ200円
アクセス:根室・中標津空港から車で10分。
最寄りのランドマーク:日専連JRトラベル、末広公園、桜ヶ丘公園
お勧めポイント:焼き菓子とコーヒーが美味しい店

フェネトレ

 中標津町の郊外にある夫婦2人でやっている創作フレンチ店。以前は街の中心部にあり、コスパの良さと本格的なフレンチの美味しさでグルメバイブル2つ星を獲得した店である。僕も毎年のように通っているお気に入りの店だが、2020年に現在の地に移転した。現在の店は、国道から入ってすぐの森の中にある。周りには何軒かの住宅もあるが、店は沢沿いの端側にあるので、ロケーションは抜群。ドアを開けて2階へ続く階段を上ると、木の温もりを感じるシックなインテリア。テーブル間隔が広めに取られ、窓から見える緑に癒やされる。
 移転後変更となったことが幾つかある。まず、以前はランチとディナーの両方をやっていたが、移転後は基本ディナータイムのみの営業となり、完全予約制で18時か18時半の定時スタートとなった(日によって、ディナー営業は行わずにランチ営業の日もある)。また、以前は定休日が日曜固定であったが、現在は不定休となったため、予約時には確認が必要だ。さらに、以前はランチコースが1200円、ディナーコースが3500円と5000円とコスパ抜群であったが、現在は13200円の1コースだけとなってしまった。しかしそれに伴って、現金支払いのみからVISA、MASTER、AMEX、DINERS、JCBなどといった主要なカードが使えるようになった。確かに、メニューを絞ることで食材ロスがなくなり、その分高価な食材を仕入れることができるようになったり、完全予約にしてスタート時間を決めることで、シェフが客に料理を提供する時間を予測しながら料理を作れるなど、食べる方・作る方・両方にとってメリットがある。レストランの席に座って外を眺め、料理を食べていると、なるほど、これが松村シェフがやりたかったレストランなんだという思いが伝わってきた。 移転後何度か訪れているが、ほとんど食べているだけでろくすっぽ写真も撮っていなかったので、不完全ながら、写真データが残っている昨年6月に訪れた時のコースメニューを紹介したい。最初の1品目は「根室産赤ツブのロワイアル 葉ワサビのソース」。いわゆるツブ貝を使ったフランス風の茶碗蒸しのことで、ソースはサッパリと薄味で、ほんのり苦味がある。これはほぼ和食であろう。2品目は「野付産クリガニのパスタ」。北海道産小麦を使った自家製の太打ち麺で、パスタは柔らかめの茹であがり。蟹の香りを纏ったクリームソースは、濃厚かつ甘めながら美味しい。3品目は「サクラマスの酢締めと八朔 ウドのシャーベット」。八朔を添えることでサッパリと味が締まっていて良いが、塩味が弱いためにサクラマスの旨味を引き出せていなかった。4品目は「ホタテとウドの新芽のかき揚げ」だが、写真を撮り忘れた。記憶が確かなら、ホタテの卵巣パウダーがかかっていて、この日初めて塩味がドンピシャだった一品。5品目は「サフォーク羊のモロッコ煮込み」。トマトベースのスパイス煮込みで、クミンが香る。6品目は「江丹別のブルーチーズとグリーンアスパラのリゾット」。ブルーチーズの塩味が、アスパラの甘さを引き立てていた。7品目は「羅臼産アンコウのコンフィ ホワイトアスパラ添え」。コンフィなので柔らかいのかと思っていたら、身に弾力があってとても美味しかった。メインディッシュの「中標津産黒豚のロースト」だが、これも食べることに夢中で写真を撮り忘れてしまった。豚の皮がカリッと焼かれていて、八丁味噌と黒ニンニクのソースが、意外にも和でなくフレンチソースに昇華していた。締めのデザートは「生姜の香りのクレームブリュレ」と「日向夏の皮のソルベ ブロマージュブラシのソルベ」で、その後の小菓子と飲み物で終了となった。出てきた素材の中には松村シェフが自ら採ってきたものもあり、シェフの素材に対するこだわりが感じられた。
 全体的に、料理は地元素材をそのまま生かすような以前よりもシンプルな創作フレンチに変貌を遂げた。結果的にかなり和食に近くなり、フレンチなのか?イタリアンなのか?和食なのか?と一瞬考えてしまうことも。総合的にみると、以前に比べてプラス点よりもマイナス点の方が多くなったような気がする。1つ星に下げようかとも考えてみたが、使用している地元素材の素晴らしさや道東らしいロケーションなど、店の完成度としては以前よりも高くなっていることを考慮し、最終的に2つ星のまま据え置いた。(2021年〜2022年6月取材/2023年5月更新)

https://fenetre-nakashibetsu.com
https://www.facebook.com/people/フェネトレ/100043590865891/

中標津町緑町南1丁目2-29
電話番号:0153-72-3775(夫婦二人でやっているので、営業時間中は繋がりにくい)
定休日:不定休
営業時間:入店時間18時あるいは18時半
予算:お任せコース13200円(2名より、サービス料5%)
アクセス:中標津中心部からタクシーで5分くらい
最寄りのランドマーク:中標津標茶線と国道272の合流点
お勧めポイント:森の中に佇む素敵な創作フレンチ店

現在の店は、国道から入ってすぐの森の中にある。周りには何軒かの住宅もあるが、店は沢沿いの端側にあるので、ロケーションは抜群 ドアを開けて2階へ続く階段を上ると・・・ 木の温もりを感じるシックなインテリア。テーブル間隔が広めに取られ・・・ 窓から見える緑に癒やされる(ここはレストランから駐車場へ続く道で、夜にはライトアップされる) 最初の1品目は「根室産赤ツブのロワイアル 葉ワサビのソース」 いわゆるツブ貝を使ったフランス風の茶碗蒸しのことで、ソースはサッパリと薄味で、ほんのり苦味がある。これはほぼ和食である 2品目は「野付産クリガニのパスタ」。クリガニは東北から北海道にかけてとれるカニで、毛蟹(正式名称:オオクリガニ)よりも一回り小さい同じ仲間 北海道産小麦を使った自家製の太打ち麺で、パスタは柔らかめの茹であがり。蟹の香りを纏ったクリームソースは、濃厚かつ甘めながら美味しい 焼きたてのパンは、皮がカリッとしていて美味しい 3品目は「サクラマスの酢締めと八朔 ウドのシャーベット」 八朔を添えることでサッパリと味が締まっていて良いが、塩味が弱いためにサクラマスの旨味を引き出せていなかった 4品目は「ホタテとウドの新芽のかき揚げ」だが、写真を撮り忘れた。記憶が確かなら、ホタテの卵巣パウダーがかかっていて、この日初めて塩味がドンピシャだった一品。写真は5品目で「サフォーク羊のモロッコ煮込み」 トマトベースのスパイス煮込みで、クミンが香る 6品目は「江丹別のブルーチーズとグリーンアスパラのリゾット」 ブルーチーズの塩味が、アスパラの甘さを引き立てていた 7品目は「羅臼産アンコウのコンフィ ホワイトアスパラ添え」 コンフィなので柔らかいのかと思っていたら、身に弾力があってとても美味しかった メインディッシュの「中標津産黒豚のロースト」だが、これも食べることに夢中で写真を撮り忘れてしまった。豚の皮がカリッと焼かれていて、八丁味噌と黒ニンニクのソースは、意外にも和でなくフレンチソースに昇華していた。写真は締めのデザート「生姜の香りのクレームブリュレ」と「日向夏の皮のソルベ ブロマージュブラシのソルベ」 「日向夏の皮のソルベ ブロマージュブラシのソルベ」 「生姜の香りのクレームブリュレ」 その後は小菓子と飲み物(コーヒーをチョイス)で終了となった

牧場(まきば)のソフト中標津店

 フランチャイズのソフトクリーム店であるが、他店とは異なったオリジナルテイストのメニューで勝負している。お勧めは「マンゴージュレ」と「完熟バナナソフト」。「マンゴージュレ」のベースとなっているミルクソフトはサッパリとしていて程良い甘さ。さらに、これにマンゴージュレとナタデココが加わることで、相乗的な最高のハーモニーを奏でている。「完熟バナナソフト」は懐かしいバナナアイスの風味がして、僕の心の琴線を刺激する。この種のソフトでありがちな人工甘味料的な嫌みがなく、自然でこれ以上ない完璧な味がする。(2012年6月追加)

中標津町東39条南1丁目1-6  
電話:0153-73-1210
定休日:無休(12月中旬~3月初旬まで閉店)
営業時間:10時~18時(天候によっては17時半まで)
予算:マンゴージュレ400円、完熟バナナソフト250円
アクセス:根室・中標津空港から車で13分。
最寄りのランドマーク:パチンコひまわり
お勧めポイント:オリジナルテイストのソフトクリームで勝負するチェーン店

ラ・レトリなかしべつ

 秋元 康など芸能界にも熱狂的なファンを持つ有名アイスクリーム店。店内には喫茶スペースがあり、出来たてのイタリアンジェラートの他、ソフトクリームや飲むヨーグルトなどが頂ける。店内で食べるなら、イチゴなどのフルーツ系のジェラートがお勧めであるが、夏以外の季節は回転が悪いせいか、日によって多少ざらついた感じがすることも。なので、むしろテイクアウトや宅配用の「なかしべつミルクアイスクリーム」の方が、滑らかさが安定していて美味しい。無添加の中標津産生乳で作られた「なかしべつミルクアイスクリーム」には、ミルクの他、紅茶と抹茶味がある。どれも美味しいが、僕の一押しは紅茶味である。含気率が低いイタリアンジェラートタイプなので、冷凍室から出してすぐに食べずに、軽く押せるくらい柔らかくなった時が食べ頃。ちなみに、「のむヨーグルト」や一見ハードタイプのウォッシュタイプチーズ「ブリック・ド・ナカシベツ」もお勧め。ソフトクリームはお勧めでない。なお、下記アドレスから購入できる。 (2012年6月追加) 
http://www.laiterie.co.jp/item/

中標津町北中9番17  
電話:0153-72-0777
定休日:火曜
営業時間:10時~17時
予算:イタリアンジェラート(ダブル)350円、のむヨーグルト(グラス)250円
アクセス:根室・中標津空港から車で3分。
最寄りのランドマーク:根室・中標津空港、緑ヶ丘森林公園
お勧めポイント:芸能界にも熱狂的なファンをもつ有名アイスクリーム店

標津町

標津サーモン科学館

 知床半島のつけ根にあたる「標津サーモンパーク」内にある水族館。このエリアには子供が遊べる公園や遡上したサケを直接橋の上から眺められる観覧橋、そして水族館である「標津サーモン科学館」がある。この水族館はサケ科の魚類の展示数が日本一を誇る。館内のシアターではサケの映像が見ることができ、「魚道水槽」では館内の魚道を遡上するサケを観察できる。また、北海道に住む幻の魚「イトウ」なども見ることができる。体験型水槽では「ドクターフィッシュ」が手の角質層を食べてくれるのを体験できたり、「チョウザメ」水槽では、チョウザメにパクッと甘噛みしてもらえたり餌やり体験も出来る。
 もしもこの施設に行くのなら、9月〜11月初旬までのサケの遡上シーズンに訪れたい。まずは「標津サーモン科学館」の後ろにある標津川に架かる観覧橋からサケの大群を眺め、それから「標津サーモン科学館」を見学しよう。また、「標津サーモン科学館」には30mのタワーがあり、そこからは知床連峰や北方領土の国後島、冬期の流氷などを見ることができる。さらに、入り口近くの売店ではサケ科魚類のグッズなども購入できる。
 さらに、時間に余裕がある方は、「標津サーモン科学館」から244号線を北へ数㎞進み、忠類川に架かる橋の上からのサケの遡上見学もお勧めしたい。忠類川は標津川とは違った清流なので、また趣が異なるのである。(2013年10月追加)

標津町北1条西6丁目1-1-1  
電話番号:0153-82-1141
定休日:5月から10月は無休、その他の月は水曜休館(12月〜1月閉館)
営業時間:9時半〜16時半
予算:大人610円、高校生500円、小中学生200円、70才以上500円
アクセス:中標津空港から車で20分。標津の中心部からすぐ。
最寄りのランドマーク:標津町国保病院
お勧めポイント:シーズンには遡上するサケを見ることができる

美幌町

点香苑

 たまに近くを車で通ると購入する美幌町で人気の点心専門店。週末には多くの地元客で賑わい、夜を待たずして売り切れてしまうことも。ガランとした店内にはイートインスペースもあるが、ほとんどの客はテイクアウトする。点心はピリ辛味噌味の「鶏肉まん」や「餃子」、「肉しゅうまい」、「海老しゅうまい」、「鶏の唐揚げ」などいろいろあるが、僕のお勧めは「豚まん」のみ。「豚まん」は通常の肉まんよりも一回りほど大きく、ボリューム満点。何と言ってもこの「豚まん」の肉餡が美味しい。肉餡は豚肉の旨味や玉葱の甘みに、コショウのスパイシーな風味が加わり、地方の肉まんとしては上出来である。網走や北見にある類似の肉まん店と比べてみても抜きん出た美味しさだ。これでもう少し饅頭の生地がフックラとして美味しければ更に評価が高くなるのだが。(2013年11月追加)

美幌町字大通南2丁目1-3  
電話番号:0152-73-5644
定休日:月曜(祝日の場合は営業)
営業時間:11時〜売り切れまで
予算:豚まん198円
アクセス:美幌中心部から津別方面へ向かい、美幌警察署向かいの角。JR美幌駅から1.7km
最寄りのランドマーク:美幌警察署
お勧めポイント:ボリューム満点の美味しい豚まん

閉店 Rest & Coffee 美幌亭

 美幌町にある洋食店。洋食店とは言っても地方の店らしく、蕎麦やうどん、ラーメンから丼物まである。駐車場も店内もかなり広めの大箱店であるが、週末は常連客で賑わう。
 僕の一押しは、チーフのお勧めでもある「オムハヤシライス」。半熟の薄焼き玉子が白いライスを覆い、さらにそれをハヤシライスソースに取り囲む。優しい酸味を感じるソースはほんのりと甘めで、細かく切られた牛肉と玉葱がタップリ入っていて美味しい。表現がちょっと悪いかもしれないが、他の北見・網走エリアの洋食店と比較しても、かなり真面目に作られていることが分かる。それは肉料理の肉は冷凍ものを一切使用しないという実直さにも表れている。これ以外のお勧めは「ビーフドリア」で、入り過ぎなくらいチーズがタップリと入ったビーフシチュー入りドリアである。この店のデミグラスソースが美味しいだけに、これもまあまあイケル。しかし、洋食屋の定番である「ハンバーグのチーズ焼き」は意外にもごく普通で、同じデミグラスソースを使ったチーズ焼きなら「ポークチャップチーズ焼き」の方が美味しい。ちなみに、洋食屋のもう一つの定番“生姜焼き”は豚ではなく「若鶏のジンジャーソース」しかないが、こちらも特にお勧めではない。(2013年11月追加)

美幌町稲美150-9  
電話番号:0152-73-3940
定休日:水曜
営業時間:11時〜20時45分
予算:オムハヤシライス1050円
アクセス:JR美幌駅から津別方面へ向かい、途中で左折して美幌国道を進み、旭小学校の向かい。JR美幌駅から2.7km
最寄りのランドマーク:美幌国道、旭小学校
お勧めポイント:オムハヤシライスが美味しい洋食店

喫茶室 豆灯(とうとう)

 古い住宅を改装したカフェ。靴を脱いで上がると、店内は床張りになっており、昭和の風情を感じさせる裸電球が印象的。玄関には小さな焙煎機が、そして店内には大きな焙煎機と薪ストーブがあり、インテリアとして溶け込んでいる。奥には今では珍しくなった縁側と庭もある。ご夫婦で経営されているのだろうか?小さな女の子が1人おり、サービスは奥さんが担当し、ご主人がコーヒーをいれている。
 店内は禁煙で、飲み物は深煎り〜中煎りの自家焙煎コーヒーと静岡県産・水車むらの無農薬紅茶、そして「コーディアル」と呼ばれるフルーツやハーブを砂糖水に漬け込んだものがある。この他にスイーツとして「NYチーズケーキ」や「ガトーショコラ」、「スコーン」、「カスタードプリン」なども。
 この日のコーヒー豆は、ブレンドはモカがメインの「マイルドブレンド」、コロンビアがメインの「ビターブレンド」、そしてマンデリンがメインの「ストロングブレンド」の3種類。そして深煎りストレートは、「マンデリン」、「ペルー」、「トラジャ」、中深煎りストレートは「グアテマラ」、「タンザニア」、「コロンビア」、「ケニア」、中煎りストレートは「ブラジル」、「モカ」、「コスタリカ」であった。使用する豆の量が少ないのか、入れ方のせいなのかはよく分からないが、この店で飲むコーヒーはどれも薄めでアロマに欠ける。もう少し濃めに入れてくれた方が、コーヒーの個性が引き出されるのではと思った。「ストロングブレンド」は、酸味・苦み・香りのバランスが良く、とてもマイルドなコーヒー。これのベースとなっている深煎りのストレート「マンデリン」も基本的に同じ印象で、マンダリン特有のバニラ香や品の良い酸味、甘みなどはあまり感じられない。「モカ」は、フルーティーかつ複雑な酸味があって1番のお勧めだ。それは、 「はぜや珈琲(→ その他北海道の旨い店・道東の頁を参照)」 の「エチオピア」のような香りに近い。また、「グアテマラ」は軽い酸味と柑橘系を思わせる優しい香りが良く、これもお勧め。「ケニア」は味に深みがありながらも絶妙なバランス。そして「タンザニア」は、上品な飲んだアフターの香りは良いが、全体的に大人しくお勧めできない。ちなみに、飲み物のお替わりは100円引きとなる。
 「ガトーショコラ」は、シットリネットリとしていてカカオの苦みと甘みのバランスが良くお勧め。また、ほんのり温かな「スコーン」は、サクッとホロホロと崩れる食感が良くお勧め。「プレーン」と「チョコ」が1つずつ付くが、何れも小麦とバターの風味が良い。「プレーン」はクリームやジャムと一緒に、チョコとクルミが入った「チョコ」はコーヒーと共にそのまま食べても美味しい。「NYチーズケーキ」はシットリとしたベイクドチーズケーキで、コクに欠け、後味に酸味が残って何かしら物足りない。これで洋酒漬けのレーズンでも入っていれば複雑な香りと甘みが加わり、バランスが良くなるのではと感じた。
 この店のシンプルな木の椅子は、決して長時間座るのに適しているとは思えないが、店内に流れるジャズや柱時計が時を刻む色、そして縁側から聞こえる木立のざわめきなどを聞いていると心地よく、ゆったりとした時間が流れているように思えるから不思議だ。子供が店にいるときには、前述のような静けさを感じることができないが、可愛らしい声を聞いているとアットホームな別は癒しを感じられて悪くない。(2013年9月)

美幌町仲町2丁目80-1  
電話番号:0152-72-5675
定休日:木曜、第3水曜
営業時間:11時半〜19時
予算:モカ450円
アクセス:JR美幌駅から徒歩8分。
最寄りのランドマーク:美幌町立国保病院
お勧めポイント:古民家の雰囲気に癒される素敵なカフェ

遠軽町

道の駅「遠軽 森のオホーツク」のソフトクリーム

 現在、グルメバイブルに掲載されている遠軽町の店舗は、「フォレスト 道の駅店(→ その他北海道の旨い店・遠軽町の頁を参照)」「ノルディックファーム 生田原本店(→ その他北海道の旨い店・遠軽町の頁を参照)」の2店で、両店とも評価の対象はソフトクリームである。旭川紋別自動車道の終点にある道の駅が、この「遠軽 森のオホーツク」。「遠軽 森のオホーツク」では「ノルディックファーム」の他、「トゥリリアムオカダファーム」のソフトクリームが味わえる。残念ながら、冬期は「ノルディックファーム」しかやっていないみたいで、「トゥリリアムオカダファーム」のソフトクリームは未だ食べることができていない。また、この道の駅は「えんがるロックバレースキー場」の敷地内に作られた建物なので、冬はスキーが、夏はジップラインの他、サマーゲレンデやツリートレッキング、ドッグランなども楽しめる。さらに、建物内にはお土産などを販売するショップ「select・forêt」があり、ここではノルディックファームの冷凍半熟チーズケーキ「シャンティ」や「オホーツク牛乳プリン(→ 日本全国旨いもの宅配便の頁を参照)」なども購入できる。
 建物の1階にはフードコート「ENGARU TERRACE」が、2階にはタイ料理や軽食などが食べられるカフェ「サリーカフェ」があるが、ソフトクリームが食べられるのは1階のフードコートの方。ノルディックファーム生田原本店のソフトクリームは、「バニラ」と「ココア」、「ミックス(バニラとココア)」の3種類であるが、こちらのソフトクリームは、この店限定の「ジオ(黒ごま)」と「バニラ」、「ミックス(バニラとジオ)」の3種類。
 まずは、カウンターで料金を支払い、ソフトクリームを受け取る。ソフトクリームはカップとコーンを選べる。ノルディックファームに特注して作ってもらっているというこの店オリジナルの「ジオソフト」は、縄文遺跡から出土される黒曜石の石器をイメージしたものらしい。実は、遠軽町白滝で産出される黒曜石は世界で最も美しいとされており、白滝遺跡群から出土した黒曜石の石器は国宝に指定されることになっているのだ(→ http://geopark.engaru.jp)。
 黒ごまのソフトクリーム「ジオソフト」は、黒ごまが前面に出てしまっていて牛乳の風味があまり感じられず、どっちつかずの状態となっている。なので、どうしても「ジオソフト」を味わってみたい方は、ミルクを感じられながらもバランスの良い「ミックス」の方がお勧め。やはり、僕のお勧めは「バニラ」の方。一口目から、やっぱり美味しい!と感じさせる味で、甘さも絶妙。濃厚でありながら実に洗練されているソフトクリームである。遠軽町の近くまで来たなら、是非立ち寄って味わってみてほしい。(2023年2月追加)
https://engaru-mori-no-okhotsk.jp

紋別郡遠軽町野上150番地1 
電話番号:0158-42-4536
定休日:無休(不定休あり)
営業時間:【フードコートENGARU TERRACE】9時〜17時(食事は10時〜)
予算:ソフトクリーム(バニラ)350円、
アクセス:旭川紋別自動車道の終点を出て右折すると300m
最寄りのランドマーク:旭川紋別自動車道
お勧めポイント:ノルディックファームのソフトクリームが食べられ、冷凍半熟チーズケーキ・シャンティやオホーツク牛乳プリンも購入できる道の駅

旭川紋別自動車道の終点にある道の駅が、この「遠軽 森のオホーツク」 この道の駅は「えんがるロックバレースキー場」の敷地内に作られた建物なので、冬はスキーが、夏はジップラインの他、サマーゲレンデやツリートレッキング、ドッグランなども楽しめる 建物の2階から出るとウッドデッキになっていて、「えんがるロックバレースキー場」ゲレンデが広がる 駐車場横の建物が道の駅「遠軽 森のオホーツク」 建物内にあるお土産品などを販売するショップ「select・forêt」 ここではノルディックファームの冷凍半熟チーズケーキ「シャンティ」や・・・ 「オホーツク牛乳プリン」なども購入できる 1階にあるフードコート「ENGARU TERRACE」 「ノルディックファーム」の他、「トゥリリアムオカダファーム」のソフトクリームが味わえる。ノルディックファーム生田原本店のソフトクリームは、「バニラ」と「ココア」、「ミックス(バニラとココア)」の3種類であるが、こちらのソフトクリームは、この店限定の「ジオ(黒ごま)」と「バニラ」、「ミックス(バニラとジオ)」の3種類 ノルディックファームに特注して作ってもらっているというこの店オリジナルの「ジオソフト」は、縄文遺跡から出土される黒曜石の石器をイメージしたものらしい。実は、遠軽町白滝で産出される黒曜石は世界で最も美しいとされており、白滝遺跡群から出土した黒曜石の石器は国宝に指定されることになっている 黒ごまのソフトクリーム「ジオソフト」。思ったほど黒ごまが香らず、逆に黒ゴマが牛乳の風味を抑えて、どっちつかずの状態となってしまっている なので、どうしても「ジオソフト」を味わってみたい方は、ミルクを感じられながらもバランスの良いこちらの「ミックス」の方がお勧め 僕のお勧めはこちらの「バニラ」。一口目から、やっぱり美味しい!と感じさせる味で、甘さも絶妙。濃厚でありながら実に洗練されている 2階にある「サリーカフェ」のフードメニュー。タイ料理や軽食などが食べられる 「サリーカフェ」のドリンクメニュー

フォレスト 道の駅店

 丸瀬布町は古くから林業で栄えた街である。平成の大合併により、遠軽町、丸瀬布町、生田原町、白滝村が合併して現在は遠軽町丸瀬布となっている。オートキャンプ場である「丸瀬布森林公園いこいの森」には、かつて森林鉄道として使われてきた1928年製の「雨宮21号」が公園内を走っている。また、哀川翔さんお気に入りの「丸瀬布昆虫生態館」や「丸瀬布温泉」などもある人気エリア。
 この「フォレスト 道の駅店」は、丸瀬布インターチェンジからほど近い「道の駅まるせっぷ」内にある食堂兼売店である。店内にはお土産品の他、丸瀬布の木材を使ったクラフト製品なども販売されている。さらに、別棟にも木材を使ったクラフト工芸品や自動演奏をするグランドピアノなどが展示されている。
 この店のお勧めは、ズバリ!「ソフトクリーム」。まずは自動券売機で食券を買い、ラーメンなどを受け取る口でなく、左端の食器返却口の方に食券を出し、ソフトクリームを受け取る。「ソフトクリーム」は脂肪分が抑えられたサッパリタイプのソフト。しかし、それでいながら生乳特有の濃厚な風味があり、食感は含気率の低いジェラートのように滑らか。濃厚さとサッパリさを兼ね備えた良質なソフトクリームである。近くに来たなら、そのミルキーさを味わってみてほしい。(2015年7月追加)

遠軽町丸瀬布元町42-2 道の駅まるせっぷ内  
電話番号:0158-47-2238
定休日:無休
営業時間:【夏期】9時半〜18時、【冬期】9時半〜17時頃
予算:ソフトクリーム250円
アクセス:丸瀬布インターチェンジから中心部へ向かうと1㎞ 
最寄りのランドマーク:旭川紋別自動車道・丸瀬布IC
お勧めポイント:濃厚でありながらサッパリとした後味のソフトクリーム

入口を入ると売店が見え、左奥が食堂となっている

まずは奥にある券売機で食券を購入

何故か食器返却口でソフトクリームを受け取る

丸瀬布の木材を使ったSL雨宮21号のプランターが販売されていた

ノルディックファーム 生田原本店

 遠軽町・生田原で牛乳や乳製品を販売する牧場ショップ。赤井川村の 「山中牧場(→ その他北海道の旨い店・道央の頁を参照)」 や十勝の 「パパラギキッズ(既に閉店)」 と共に、北海道トップ3のソフトクリームである。中でも、この 「ノルディックファーム(→ その他北海道の旨い店・道東大空町・女満別空港・Cafe Restaurant PILICAの頁を参照)」 がその頂点にあると僕は考えている。
 店内ではソフトクリームやジェラート、牛乳、プリン、生キャラメル、冷凍チーズケーキなどが販売されている。僕の1番のお勧めは、もちろん「ソフトクリーム」。バニラとココア、ミックスの3種類があるが、特にお勧めしたいのが「バニラソフトクリーム」。コク、滑らかさ、ミルクの風味など、ソフトクリームに必要な要素を全て満たした完璧なバランス。まさに、僕が理想とするソフトクリームであり、女満別空港で食べるよりもこの生田原本店で食べる方が美味しいような気がする。また、「ココア」はチョコレートの細かい粒が入っているため、食感が多少ざらついた感じがするが、時間差でチョコが口の中で溶け出すため、後味に深みが出てこちらも悪くない。しかしながら、両方の「ミックス」は、どちらも中途半端な味となってしまうため、お勧めできない。もう一つお勧めしたいのが、すぐに売り切れとなってしまう人気の冷凍チーズケーキ「半熟チーズケーキ シャンティ」。この本店では大きなパック詰めの箱しか販売されていないが、あったら是非購入して食べてみてほしい。さらに、「オホーツク牛乳 牛乳プリン」もクレームブリュレのようにトロトロ滑らかで美味しい。風味を出すためにバニラが入っているようだが、むしろキャラメルのような独特のコクを感じる。本店限定販売の「生キャラメル」は、以前と作り方が変わったのだろうか?コクがなくなり、ぼやけた味のバタークリームのようになった。しかも、相当温度を低くしておかなければ、“え〜!”というくらい一瞬で溶けてしまい、お勧めできない。(2013年9月追加)

遠軽町生田原伊吹17-4  
電話番号:0158-45-2588
定休日:無休
営業時間:10時〜18時
予算:ソフトクリーム250円、オホーツク牛乳 牛乳プリン300円、半熟チーズケーキ シャンティ(8個入り)1995円
アクセス:JR生田原駅を出て左へ進む。国道242号(置戸国道)を北見方面へ向かい、生田原中学を過ぎると左側にある。JR生田原駅から2km
最寄りのランドマーク:生田原中学
お勧めポイント:北海道ナンバーワンのソフトクリームが食べられる

津別町

つべつ 西洋軒

 津別にある食べログ高評価のレストラン。現在はfacebookやTwitterをやっている三代目の若店主が経営している。メニューを見ると豚丼からラーメン、カレー、焼きそば、カツ丼、餃子、喫茶メニューまであり、現在のこの店のメインが何なのかはよく分からないが、店名からすると、元は洋食店だったのかもしれない。店内は左手前にカウンター席が、右側にテーブル席があり、カウンター内の棚にはラグビーのユニフォームなどスポーツ関係の記念品が展示されている。
 なぜ津別で十勝名物の豚丼なのかはよく分からないが、食べログで高評価なのは「豚丼」なのである。“究極の豚丼”と銘打っている豚丼は、赤身の多い「ロース豚丼」と脂身の多い「バラ豚丼」の2種類がある。帯広の豚丼店には、炭火で焼く店、フライパンで焼く店、ロースターで焼く店の3タイプがある。この店は近隣にある大空町の「北斗ポーク」を使用し、フライパンで焼いている。北斗ポーク」は柔らかくて豚の臭みもなく美味しいが、豚丼自体は十勝の豚丼とさほど大きな違いはないので、わざわざ津別に来てまで食べたいというほどのものではなかった。むしろ、僕のお勧めは「塩ラーメン」。これが函館の「塩ラーメン」に負けないくらいの素晴らしいスープなのである。透明な鶏ガラベースのスープは、これに野菜の甘みや深み、昆布の味わいなどが加わり、シンプルながら重層感を感じさせる。麺はコシのない細めの縮れ麺なので、麺にこだわる人には向かないが、この繊細なスープにはこの麺がマッチしていると思う。チャーシューこそパサついてイマイチだったが、それ以外のワカメやシナチクなどの具材は良かった。もしも塩ラーメン好きの方なら、ドライブで津別を通るときに一度味わってみても良いかも。(2013年10月追加)

津別町東4の3  
電話番号:0152-76-2616
定休日:月曜、第4火曜
営業時間:11時〜19時
予算:塩ラーメン680円、豚丼980円
アクセス:女満別空港から240号線(釧北国道)を通って津別町に入り、セイコーマート、津別郵便局を過ぎた交差点を右折するとすぐ左側。女満別空港より車で20分
最寄りのランドマーク:津別郵便局

 
 

清里町

さくらの滝 (動画あり)

 斜里川は環境省の水質調査で日本一になったこともある清流。この川にはオショロコマ(カラフトイワナとも呼ばれ、この降海型はドリーバーデン)やエゾイワナ(北海道で言うイワナで、この降海型はアメマス)など約20種類もの魚が住むとも言われている。最も多く生息しているのが清流の女王「ヤマメ(山女魚)」で、体にある大きめの紫色の斑点(パーマーク)が特徴。ヤマメとは通年して川で生息するものを言い、1〜2年川で過ごした後に川を下って日本近海を回遊し(鮭はベーリング海まで回遊)、そして産卵のために再び生まれた川へ戻ってくるものを「サクラマス」と呼ぶ。成長年数や戻ってくる川によって個体の大きさも様々で、30㎝くらいのものから60cmを超えるものまでいる。ヤマベは海へ下るときにパーマークが消えて銀色(スモルト)となり、サクラマスとして海から遡上するときにも銀色のままである。しかし、川で過ごすと徐々に銀色がくすんで青緑がかった黒色を帯び、さらに9月の産卵期になると赤みを帯びた桜色の婚姻色となり、産卵を終えると死んでしまう。この産卵期にサクラ色になること、あるいは遡上時期がサクラの咲く時期と重なることが名前の由来になっている。
 この斜里川に上ってくるサクラマスの数は、僕の知る限り日本でナンバーワンではないかと思っている。斜里川を上って来たサクラマスは産卵に適した上流部を目指すが、中流部にある「さくらの滝」と呼ばれる2mの滝がそれを阻む。「さくらの滝」は文字通り、遡上するサクラマスの遡上が見られる滝である。その姿をじっと観察してみると、僅か2mの滝ながら、サクラマスにとってはかなりハードルが高いようで、これまで僕が見ている間に上りきったサクラマスは僅か1匹だけといった超難関なのである。
 僕は滝を一途に上る力強いサクラマスの姿が好きで、飽きもせずに、かれこれ10回ほど訪れている。ちなみに、僕の経験からすると、遡上のピークは6月中旬〜7月初旬くらいだと思う。同じ清里町にある「神の子池」と共に、この季節に知床を訪れた際には、是非立ち寄って自然の素晴らしさを体験してほしいスポットである。(2014年2月追加)
http://www.kiyosatokankou.com/sakuranotaki.html

北海道斜里郡清里町   
アクセス:清里町のJR札弦駅〜JR緑駅の間にある。中標津空港や女満別空港から車で1時間強くらい。

湧別町

麺屋 おほーつく

 サロマ湖近くの238号線沿いにある昼間しか営業していないうどん店。外観はうどん店とは思えないロッジ風の建物で、中に入ると天井が高く、ウッディで明るい。メニューに“かしわ天(鶏天)”などや“ちくわ天”などがあるところを見ると、本格的ではないものの、讃岐うどんを目指したうどん店のようである。北海道産素材と道産小麦で作られるうどんは、通常の讃岐うどんより細めであるが、角がしっかりと四角い讃岐風のうどんである。
 メニューを見ると、讃岐うどんの定番“釜揚げ”や“釜玉”などはレギュラーメニューの中には見当たらない(冬季〜春限定の「流氷釜揚げ」はある)。ほとんどのメニューが“ぶっかけ”で、レギュラーの温かいうどんは「カレーうどん」や「肉うどん」、「きつねうどん」、「かやくうどん」くらいしかない。“ぶっかけ”は麺と汁が別々に供されるが、麺や汁が温かい「温」と麺や汁が冷たい「冷」の2種類がある。温かいうどんはすぐにコシがなくなってしまうため、コシがあってモチモチとした冷たい麺の方が圧倒的にいい。
 “ぶっかけ”の汁は美味しいが、甘くて味にキレがない。なので、僕の唯一のお勧めは、レモンが付く「かしわ天ぶっかけ(冷)」である。レモンを搾り一味をかけて食べると、レモンの酸味で甘い汁が引き締まって美味しく感じられる。付いてくる汁の量は何故か少なめなので、もう少しかけたいと思う方は店員に追加を要求すればいい。また、この店の「かしわ天」は讃岐うどんの「かしわ天」とは異なり、鶏のモモを使った生姜醤油味の「かしわ天」で、北海道の「ザンギ」や大分の「とり天」に近い感じがする。食べログで人気の「カレーうどん」は、カレーライスのような横長のドンブリで出される。スパイシーさは全くなく、汁がサラッとしているため、麺にも絡まなくてお勧めできない。さらに、店主お勧めの「えびもちぶっかけ(冷)」は、エビ天と揚げた餅のアイデアこそ悪くないが、前述のように汁が甘いという理由でそれほどお勧めではない。
 ちなみに、店内は禁煙で、夏にはテラス席もあるらしい。もしも、札幌にあったら掲載するかどうか迷うところだが、道東エリアのうどん店としては至極真っ当であり、サロマ湖や能取湖などをドライブするときには立ち寄ってみても良い店である。(2014年3月追加)

紋別郡湧別町北兵村三区46  
電話番号:01586-2-3988
定休日:水曜(水曜が祝日の場合は翌日)
営業時間:11時〜15時
予算:かしわ天ぶっかけ800円
アクセス:238 号線(オホーツクライン)と242号線(置戸国道)の交差点
最寄りのランドマーク:ホーマック ニコット
お勧めポイント:道産小麦を使用した冷たいうどんがモチッとして美味しい

大空町

女満別空港・
Cafe Restaurant PILICAの
ソフトクリーム

 女満別空港の中のレストランにあるカフェレストラン。先日、天候が悪く飛行機が遅れたので久々にこの店に入ってみた。店内はテーブル席のみの大箱店である。メニューを見ると、和洋なんでもありのどこにでもありそうなレストランメニューである。なかでも、客のほとんどが注文しているのがラーメン。なので、外れのなさそうな「スパイシーカレーラーメン」をまずは注文。「スパイシーカレーラーメン」には具材がたくさん入った「北海道スパイシーカレーラーメン」もあるようだ。さらに、目にとまったのが 「ノルディックファーム生田原本店(→ その他北海道の旨い店・道東の頁を参照)」 の「牛乳ソフトクリーム」。以前からあったっけ?と思いつつ、こんなところでノルディックファームのソフトクリームが食べられるとは思ってもみなかったのですぐに追加注文。「牛乳ソフトクリーム」はカップとコーンのいずれかを選ぶことができるが、カップの方を注文した。
 「スパイシーカレーラーメン」のスープは、スパイシーと言うほどのものではなく、甘口〜中辛程度の野菜の甘みを感じるスープだ。特にチャーシューが美味しく、チャーシューメンにすれば良かったと思ったほど。麺は中細の縮れ麺でコシがない。恐らく、旨み調味料の味が気にならなければ、そこそこ美味しいラーメンである。
 期待していた「牛乳ソフトクリーム」は、まさに生田原本店で食べたのと同じ期待通りの美味しさ。それは、ありそうでないくらい瑞々しくて滑らかな食感。牛乳そのものストレートなコクと風味は、やはり「ノルディックファーム」ならではの美味しさだ。(2015年12月追加)

網走郡大空町女満別中央201-3 女満別空港ビル2階  
電話番号:0152-74-4158
定休日:無休
営業時間:8時~19時40分
予算:牛乳ソフトクリーム300円
アクセス:JR網走駅から車で25分

店内の様子今回は「スパイシーカレーラーメン」を注文したが、「北海道スパイシーカレーラーメン」はこんな感じ本メニューと別なメニューなので、以前はなかったのかもしれないこれが「スパイシーカレーラーメン」このチャーシューが旨いスープはスパイシーと言うほどのものではなく、甘口〜中辛程度の野菜の甘みを感じるスープだ麺は中細の縮れ麺でコシがないこれがノルディックファームの「牛乳ソフトクリーム」水分が多く低含気率なのか、ありそうでないくらい瑞々しくて滑らかな食感。牛乳そのものストレートなコクと風味は、ノルディックファームでしか味わえない美味しさ

音更町

Ramen FUJI

 2022年に移転し、リニューアルオープンした「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」にあるラーメン店。この「Ramen FUJI」は、実は音更町内にあった人気ラーメン店「らぁめん創房 藤」が移転してできた店。道の駅に支店を出す店はあまたあるが、本店を畳んで出店した店は珍しい。移転に合わせて、メニューの種類やラーメンの盛り付けなどもリニューアルしたようだ。
 この他にこの道の駅の中には、池田町の人気うどん店「うどん 麦笑 壱咲」や帯広市の「豚丼のぶたはげ」、「和の実 榊(帯広の食彩酒楽 榊が運営)」、「CHA-YA GREEN(帯広のCAFÉ GREENが運営)」などの他、「洋食プチジョア」や「そばや 然」なども入っている。「和の実 榊」以外のテーブル席は、全店共通のフードコード形式なので、ランチタイム時にはかなり混み合う。
 ラーメンメニューを見ると、移転前に人気だった「しお」の他、定番の「しょうゆ」や「みそ」、「辛みそ」、辛い「オニめん」、「ホルモン」、「キムチ」、「かけ(しお)」などがある。チャーシューメンはプラス300円で、ご当地麺であるブロッコリー麺への変更はプラス50円。サイドメニューには、「ミニカレー」や「そぼろごはん」、「ネギチャー(葱叉焼)ごはん」などがある。先ずは、受付カウンターで注文して支払いを済ませ、呼び出しベルをもらってテーブル席で待つ。
 全てに共通な麺は中太〜中細くらいのストレート麺で、もちっとした適度なコシがあっていい。薄切りのチャーシューは柔らかくて美味しいが、シナチクは甘めでごく普通。「しょうゆ」のスープは清湯よりも僅かに混濁しており、鶏ガラと豚骨のWスープのよう。野菜の甘みを含めて重層感を感じ、道の駅で食べるラーメンとは思えないハイレベルなスープである。「しお」のスープも同様で、函館の塩ラーメンスープよりも多少濁っていて、動物系と野菜の旨味が前面に出ている。また、昆布などの魚介のコクも感じられて美味しい。これらに対し、「みそ」のスープは甘めで、野菜炒めが入っていないせいもあって深みに欠ける。
 音更町にある共栄中学のカレーレシピで作ったという「ミニカレー」は、肉が細かく切られた甘めのカレーで、決して悪くはないが、残念ながらお勧めというほどのレベルではない。(2023年6月追加)

音更町なつぞら2番地 道の駅おとふけ なつぞらのふる里 
電話番号:0155-65-0822
定休日:無休(不定休あり)
営業時間:10時〜17時半
予算:しおチャーシューメン、しょうゆチャーシューメン1100円
アクセス:音更帯広インターより車で1分。帯広中心部より来るまで15分
最寄りのランドマーク:道東自動車道・音更帯広インター
お勧めポイント:道の駅のラーメン店の中では抜きんでて美味しい

ここがの「駅おとふけ なつぞらのふる里」です 入口を抜けると・・・ フードコートのように飲食店が並んでいる ここが「Ramen FUJI」です メニュー 先ずは、受付カウンターで注文して支払いを済ませ、呼び出しベルをもらってテーブル席で待つ 「しょうゆ」のチャーシューメン 「しょうゆ」のスープは清湯よりも僅かに混濁しており、鶏ガラと豚骨のWスープのよう。野菜の甘みを含めて重層感を感じ、道の駅で食べるラーメンとは思えないハイレベルなスープ 全てに共通な麺は中太〜中細くらいのストレート麺で、もちっとした適度なコシがあっていい「しお」 「しお」のスープも同様で、函館の塩ラーメンスープよりも多少濁っていて、動物系と野菜の旨味が前面に出ている。また、昆布などの魚介のコクも感じられて美味しい 「みそ」 スープは甘めで、野菜炒めが入っていないせいもあって深みに欠ける

士幌

道の駅 ピア21しほろ

 士幌町にある道の駅「ピア21しほろ」は、ショップの他に食堂やカフェなども備えた、食の充実した道の駅。中でも、建物の一番奥にある「CAFE KANICHI 寛一」は、「よつば乳業」の創業者である太田寛一氏の名を冠したカフェである。創業の地である士幌町に農村ユートピアを作りたいとして、東洋一と呼ばれるジャガイモコンビナートを作り、さらによつ葉乳業を創設。酪農色のイメージの強い士幌町であるが、実はジャガイモも凄いのである。この「CAFE KANICHI 寛一」では、「しほろスタイルフライドポテト」が販売されており、外がカリッと、中がフンワリとした素晴らしい食感。さらに、熟成したジャガイモのような独特の甘みがあり、フライドポテト好きならば一度は食べてみたい逸品。一方、「しほろ牛ハンバーガー」は、バンズはまあまあだが、パティにジューシーさがない上に、冷たいポテトサラダがパティを冷やしてしまって全てを台無しにしている。
 「ミルク」は独特の旨味があって食感もとても滑らか。口に含むと、良質でピュアな牛乳の風味が押し寄せてくる。甘さはやや強めだが、実に洗練されている。ソフトクリーム好きの僕は、これまで十勝のいろいろな有名店を食べ歩いてきたが、閉店となってしまった藤丸デパート地下にあった「パパラギキッズ」を上回るような店はなかった。その中にあって、この「道の駅 ピア21しほろ」のソフトクリームは、現在十勝ナンバーワンの最高峰のソフトクリームである。カップやコーンの他、プラス50円でワッフルコーンでもいただける。ちなみに、「寛一コーヒーがけソフト」は、アフォガートのような淹れたてのエスプレッソではないので香りに乏しいが、コーヒーそのものはソフトクリームの味を損なうことなく相性も良いので、こちらも食べてみても良いかも。
 また、ショップで販売されている人気のオリジナル大福は、残念ながら5種のうち「あんバタ大福」しか試してない。餅は柔すぎず硬すぎず、耳たぶの様な絶妙な食感。バターの塩味を感じ、小豆入りのクリームとの相性も良かった。こちらもお勧めできる。(2023年6月追加)

https://pia21shihoro.jp

士幌町字士幌西2線134番地1 
電話番号:01564-5-3940
定休日:無休(年末年始を除く)
営業時間:9時~17時(GW期間中は〜18時)
予算:ソフトクリーム(ミルク)400円、しほろスタイルフライドポテト480円
アクセス:道東道・音更・帯広インターを出て、国道241号線(足寄国道)を左折する。しばらく道なりに走ると、音更町 焼肉「平和園」士幌店、中士幌郵便局、セイコーマート中士幌店を過ぎ、右にヤンマーアグリジャパン士幌支店が見えたらもうすぐ左に見える。
最寄りのランドマーク:中士幌郵便局、ヤンマーアグリジャパン士幌支店
お勧めポイント:ソフトクリームが美味しい道の駅

広めの駐車場に入ると・・・ ココです!中に入ると、天井が高くて木の温もりを感じます 建物の一番奥にある「CAFE KANICHI 寛一」は、「よつば乳業」の創業者である太田寛一氏の名を冠したというカフェ特産の「しほろ牛」を使ったハンバーガーを中心としたメニュー。中でも、セットにも付いてくる「しほろスタイルフライドポテト」は、外がカリッと、中がフンワリとした素晴らしい食感。さらに、熟成したジャガイモと同じ独特の甘みがあり、フライドポテト好きならば一度は食べてみたい逸品 「にじいろ食堂」は、特産のしほろ牛を使ったメニューが中心 もう一つ、この道の駅で絶対に外せないのがソフトクリーム。入口近くにあるこのショップで販売されている。ソフトクリームは「ミルク」、「黒ごま」、「ミックス」の3種類があるが、僕のお勧めは「ミルク」。「ミルク」は独特の旨味があって食感もとても滑らか。口に含むと、良質でピュアな牛乳の風味が押し寄せてくる。甘さはやや強めだが、実に洗練されている。ソフトクリーム好きの僕は、これまで十勝のいろいろな有名店を食べ歩いてきたが、閉店となってしまった藤丸デパート地下にあった「パパラギキッズ」を上回るような店はなかった。その中にあって、この「道の駅 ピア21しほろ」のソフトクリームは、現在十勝ナンバーワンの最高峰のソフトクリーム「寛一コーヒーがけソフト」は、アフォガートのような淹れたてのエスプレッソではないので香りに乏しいが、コーヒーそのものはソフトクリームを損なうことはなく相性も良いので、こちらも食べてみても良いかも ショップで販売されている人気のオリジナル大福 この日は5種類の大福が販売されていた.左から「じゃがいも大福」、「桜じゃが大福」、「芋まぶしきなこクリーム大福」、「かぼちゃみたらし大福」、「あんバタ大福」「あんバタ大福」 餅は柔すぎず硬すぎず、耳たぶの様な絶妙な食感バターの塩味を感じ、小豆入りのクリームとの相性も良かったしほろ牛ハンバーガーセット(ポテトとホットコーヒー) 「しほろスタイルフライドポテト」。外がカリッと、中がフンワリとした素晴らしい食感。さらに、熟成したジャガイモのような独特の甘みがあり、フライドポテト好きならば一度は食べてみたい逸品 「しほろ牛ハンバーガー」は、バンズはまあまあだが、パティにジューシーさがない上に、冷たいポテトサラダがパティを冷やしてしまって全てを台無しにしている じゃがいもの生産地なだけに、3種類の生産者還元用のポテトチップスが販売されている

芽室町

手打ち十割そば 紀山(きさん) 芽室店

 JR芽室駅からほど近いところにある人気の蕎麦店。もともとは、本店が山女魚の釣り堀に併設してあったが、2016年の台風で被害を受け、その後休業状態となってしまった。なので、現在はこの芽室店のみの営業である。店内は、入って右側にオープンキッチンの調理場があり、左側に2名掛けのカウンター席、さらに奥に横長のテーブル席が3つある。
 この店は蕎麦畑を持ち、自ら栽培して手打ち蕎麦を供しているという。店名からも分かるように、蕎麦は全て生粉打ちの十割蕎麦のみ。メニューを見ると、冷たい蕎麦は、名物である「やまべ(ヤマメ)天もりそば」の他、ごま油を合わせたぶっかけ蕎麦「油そば」、「にらそば」、「もりそば」、「梅おろしそば」、「山わさびおろしそば」、「ぶっかけごぼう」、「ぶた南つけそば」、「かも南つけそば」、「鳥ごぼうつけそば」などがある。もちろん温かい蕎麦もあるが、“十割の手打ち蕎麦なので、是非冷たい蕎麦を食べて欲しい”とメニューに記載されているので、温かい蕎麦は未だに食べたことがない。天だねは地元産のゴボウとヤマメ(山女魚)がメインらしく、海老や穴子などの海鮮ネタは一切ない。ご飯ものもいろいろとあるが、十勝名物の牛とろフレークが入った「牛とろ丼」や「山わさびととろ飯」などが人気である。
 僕の一番のお勧めは、やはり「やまべ(ヤマメ)天もりそば」。新子サイズのヤマベの天ぷらは、衣がサクッとしていて美味しい。蕎麦汁よりも塩につけて食べることを是非お勧めしたい。蕎麦粉100%の蕎麦はやや黒っぽくて細め。生粉打ちなだけに、蕎麦の香りをより強く感じる。細めの蕎麦は切り方が多少不揃いのこともあるが、十割蕎麦とは思えないくらいコシがあって喉越しが良い。つけ汁は少し甘めだが、塩分が強い辛口の江戸前風で僕好み。先ずはそのままいただき、後半にピンク色をした辛味大根を入れて食べると最高である。ちなみに、蕎麦湯はごく普通のサラリとしたものである。
 さらに、もう一つお勧めするとすれば、「かも南つけそば」か「にらそば」であろう。「ぶた南つけそば」は、つけ汁の中に炒められた厚めの豚肉、ささがきごぼう、胡麻油が香るナス、ぶつ切り長ネギ、そして素揚げされた薄いサツマイモなどが入っている。出汁が香るつけ汁はかなり美味しいものの、厚切りの豚肉とはイマイチ合わないので、「かも南つけそば」の方が良いと思う。「にらそば」はシャキシャキとしたニラの食感に加え、ニラの香りと甘みが冷たい蕎麦とよく合う。1つだけ難を言えば、食べているときにニラが歯の間に挟まり、食べるときの集中力を削ぐことである。(2020年〜2021年に取材/2023年8月掲載)
https://www.facebook.com/people/手打ち十割そば-紀山/100054603302521/

芽室町東2条2丁目9 
電話番号:090-1528-7561
定休日:月曜(今シーズンは火曜日も休みに。Facebookで要確認)
営業時間:11時〜14時(蕎麦がなくなり次第閉店)
予算:やまべ天もりそば1300円
アクセス:JR芽室駅から徒歩2分。芽室町役場の東向かい
最寄りのランドマーク:芽室町役場
お勧めポイント:やまべ(ヤマメ)天もりそばが美味しい

芽室町役場の・・・ 東隣のこの建物です 店内は、入って右側にオープンキッチンの調理場があり、左側に2名掛けのカウンター席、さらに奥に横長のテーブル席が3つある 冷たい蕎麦メニュー 温かい蕎麦メニューとご飯 付けそばメニュー(温かいつけ汁と冷たい蕎麦) 一番のお勧めは、この店の名物である「やまべ(ヤマメ)天もりそば」 新子サイズのヤマベの天ぷらは、衣がサクッとしていて美味しい。蕎麦汁よりも塩につけて食べることを是非お勧めしたい 蕎麦粉100%の蕎麦はやや黒っぽくて細め。生粉打ちなだけに、蕎麦の香りをより強く感じる。細めの蕎麦は切り方が多少不揃いのこともあるが、十割蕎麦とは思えないくらいコシがあって喉越しが良い つけ汁は少し甘めだが、塩分が強い辛口の江戸前風で僕好み。先ずはそのままいただき、後半にピンク色をした辛味大根を入れて食べると最高である 「ぶた南つけそば」は、つけ汁の中に炒められた厚めの豚肉、ささがきごぼう、胡麻油が香るナス、ぶつ切り長ネギ、そして素揚げされた薄いサツマイモなどが入っている。出汁が香るつけ汁はかなり美味しいものの、厚切りの豚肉とはイマイチ合わないので、「かも南つけそば」の方が良いと思う 「にらそば」 シャキシャキとしたニラの食感に加え、ニラの香りと甘みが冷たい蕎麦とよく合う。1つだけ難を言えば、食べているときにニラが歯の間に挟まり、食べるときの集中力を削ぐこと

旭川市

ラーメンふるき

 旭川医大近くの住宅街にある旭川ナンバーワンの人気を誇るラーメン店。店の前と裏に駐車場があるが、いつも一杯で行列となっている。女性店主の体調不良により一時休業となっていたが、昨年ようやく再開となった。店内は入ってすぐ右側にオープンキッチンのカウンター席があり、左側に小上がりのテーブル席がある。店主をはじめとしたスタッフは全員女性で、昼間しか営業していない。
 メニューを見ると、人気の「みそラーメン」の他、「しお」と「醤油」の3種類とシンプル。この店の名物である「みそラーメン」は、もやしとネギがタップリとのったクラッシックタイプの味噌ラーメンだ。しかし、札幌味噌ラーメンとは違い、やはり、旭川ラーメンらしく、味噌といえども中太ではなく、中細の黄色い縮れ麺なのである。しかも、この店のスープはとにかく濃厚で、味噌おでんのように味噌の存在感を主張しており、それは隠し味に八丁味噌でも入っているのか?と思えるほど。甘めなので決して僕好みのラーメンではないが、スープを口に含むたびに、甘さと唐辛子によるピリ辛感が、徐々に後を引く美味しさに感じられてくるのが不思議だ。(2017年11月追加)
http://www7b.biglobe.ne.jp/~furuki/

旭川市緑が丘三条1丁目1-43  
電話番号:0166-65-1207
定休日:日曜〜火曜
営業時間:11時〜(スープがなくなり次第終了)
予算:みそラーメン900円
アクセス:JR富良野本線・緑が丘駅から徒歩20分
最寄りのランドマーク:旭川医科大学
お勧めポイント:後を引く美味しさの濃厚味噌ラーメン

プラタナスの街路樹が美しい住宅街にあります ココです!この時は夏でしたが、店の前には常に行列が・・・ 駐車場の案内

行列の場合には、店のカウンターにある紙に所定の記載をして店員に渡して外で待つようだ カウンター席 小上がりのテーブル席 「みそラーメン」。その姿は、まさに昭和のクラッシックタイプのみそラーメン スープは濃厚で甘く、ピリ辛。まるで、味噌おでんのように味噌の風味を主張している麺は旭川ラーメンらしい黄色の中細縮れ麺

The Sun蔵人の「生チョコサブレ 蔵生」

 丘の上の菓子工房「The Sun蔵人(ザ・さんくろうど)」は、旭川市の「株式会社 ロバ菓子司」が運営する菓子店。同会社はこの他に「ロテルド北倶楽部」などの別ブランド菓子店も運営している。
 美瑛軟石を使って作られた風情のある外観は、かつての酒蔵(旧・登鶴酒造)だった建物をリノベーションして作られたもの。旭川市内に計4店舗の直営店があるが、もしも訪れるなら広くて雰囲気の良い本店がお勧め。店舗の2階には、店内を見渡す事のできるセルフカフェ「ぷらたなす」があり、コーヒーやミネラルウォーターを無料で提供している。なので、購入した商品をそのまま店内で食べることもできる。
 この店のお勧めは「生チョコサブレ 蔵生(くらなま)」。北海道産小麦粉とビートグラニュー糖を100%使用して作るソフトクッキーで、現在のところ、「黒」と「白」の2種類が販売されている。見た目は丸くてとても薄く、触れるとフニャッとして柔らかい。噛むと、クッキーというより、まるで生チョコトリュフのような食感。しかも、水飴も入っているので、ネットリ・シットリとしている。さらに、ザラッとした砂糖の食感が残り、甘さも控えめでいい。「黒」はビターチョコクリームのようで、「白」はホワイトチョコクリームというより、どちらかといえばバタークリームのような味。どちらかと言えば、「黒」の方が僕好みである。
 購入は旭川にある直営店の他、北海道各地のJRキヨスク、札幌駅の「北海道どさんこプラザ札幌店(北海道さっぽろ・食と観光・情報館)」、新千歳空港の「北キッチン」、「ANA FESTA」、「Jalux BLUE SKY」、そしてオンラインショップなどで購入できる。(2015年2月追加)

旭川市神楽岡8条1丁目(旭川ロマンチック街道入口)  
電話番号:0166-66-3961
定休日:無休
営業時間:8時〜19時
予算:蔵人(1枚)90円、(6枚入り)620円、(12枚入り)1190円
アクセス:JR旭川駅から神楽岡公園を目指し、神楽岡通沿いにある。JR旭川駅から2000m、JR富良野線・神楽岡駅から500m
最寄りのランドマーク:神楽岡公園
お勧めポイント:シットリと生トリュフのような食感のソフトクッキー

パラダイスファームの「ゴロンダ トマトジュース」

 

以前紹介した「フーズバラエティ すぎはら( → 札幌グルメバイブル・お土産ショッピングの頁を参照) を訪れた時に目に留まり、思わず購入したトマトジュース。ラベルの表示を見ると、「パラダイスファーム大井健太郎」と書かれてある。ネットで調べてみると、旭山動物園からほど近い東旭川にある農園らしい。“ゴロンダ”という珍しい名前は、この農家の知人が粘土質であるパラダイスファームの畑をトラクターで耕したとき、「ゴロンタゴロンタした土地だ」と口にしたことから名付けられたという。使用するトマトは大玉と中玉の2種。真っ赤に熟してから収穫し、その日のうちに搾って瓶詰めするという。完熟したトマトを使用するため、トマトに含まれるグルタミン酸の旨味がストレートに伝わってくる。コップに注ぐと、瓶やコップにくっつくくらいドロッとしている。色は鮮やかなトマトレッドで、口に含むと、まずは爽やかな甘さを感じ、続いてコクと旨味を感じる。それでいながらアフターがスッキリとしている。トマト特有の青臭さなど一切ない洗練されたトマトジュースだ。このトマトジュースを飲むと、トマトが野菜ではなくフルーツであることが実感できる。このトマトジュースは農薬や化学肥料を一切使用せず、塩も使っていない。塩を使わないことがトマト本来の美味しさや風味を際立たせており、トマトジュースに本当に塩は必要?といつも感じていた僕の疑問を見事に解決してくれた。価格は少し高めだが、飲んで納得の旨さである。まさに、太陽の恵みをギュッと凝縮したような美味しさで、北海道産トマトジュースのレベルの高さを体感できる。購入方法は、電話かファックス、またはメールで注文する通販システムとなっている。実売価格の3倍強の値段ではあるが、このジュースの特別バージョンが下記「贈る一休」のサイトから購入できる。さらに、下記サイトからは、このジュースができるまでの工程が見ることができる。(2012年12月追加) 

旭川市東旭川町東桜岡50-1  
電話・FAX:0166-36-5458 
電話受付時間:12時~17時 
定休日:不定休 
Eメールアドレス:mail@goronta.net

予算:1本1050円

モンキーハウス

 若い店主が1人でやっている旭川郊外のスープカレー専門店。入り口側にカウンター席が、左奥にはテーブル席がある。テーブル上には、木製のスプーンと箸しか用意されていないので、一体どのようにして食べるのか?と一瞬考えてしまうが、後に食材がよく煮込まれていて柔らかいためと気付く。
 この店のスープは黒っぽい焦げ茶色のスープで、とてもコクがある。店主は札幌白石区の「てら家」出身なのだろうか?具材や盛りつけ方は異なるが、かつて北大エリアに支店があった「てら家」のスープを彷彿させる味わいだ。僕のお勧めは「チキン野菜」。素揚げにされた茄子やカボチャ、ジャガイモ、ニンジン、ピーマンなどの他、歯ごたえを残したザク切りの玉葱が入っている。しかも、チキンレッグはホロホロととても柔らか。「チートマ野菜カレー」はチーズとタップリの野菜が入ったカレーで、豚の角煮をトッピングするのがお勧め。また、黄色いターメリックライスは、普通盛でも200gもないのではないかと思うくらい少なめ。大盛りやお替わりする場合は+100円が必要。辛さは辛みなしの「0」から攻撃的辛口の「5」まで選べる。店の言う中辛は「1」であるが、「2」でもそれ程辛くないので、辛さが苦手でなければ「3」くらいが良いかも知れない。また、「マンゴーラッシー」や「ブルーベリーラッシー」はドロッとしていてかなり濃厚で美味しい。特に「ブルーベリーラッシー」がお勧めだ。
 これでもう少しナチュラルなホールスパイスが感じられれば3つ星にしても良いくらい美味しい。旭川ではトップレベルのスープカレー店であるにも関わらず、未だ客が少なく閑散としていたのが残念。(2013年10月追加)

旭川市春光4条9丁目9-20  
電話番号:0166-55-0099
定休日:火曜
営業時間:11時〜15時、17時〜21時
予算:チキン野菜980円、マンゴーラッシー300円
アクセス:JR新旭川駅から3.2㎞
最寄りのランドマーク:MEGAドンキホーテ、旭川医療センター、コープさっぽろ春光店

独酌 三四郎

 繁華街から少し離れたところにある一軒家の居酒屋。入り口を抜けると天井が高く、煤けた木材が何ともいえない味わいを出している。入って右側にカウンター席が、左側に小上がりがあり、カウンター内には竈がある。竈は用途に応じて分かれており、熱燗専用の鍋も竈の炭火で温められている。また、焼きものは七輪くらいの小さなスペースの場所で炭火を使って網焼される。店主が食材を焼き,割烹着を着た女将さんがと2人の女性店員がサービスを担当している。メニューはレギュラーメニューの他に、木皮に書かれたその日のお勧めがある。
 まず、お通しに出てきた大豆の醤油漬けのような「酢大豆」が美味しい。食材はどれも火の通し方が素晴らしく、特に焼き魚(今回はツボ鯛)がいい。焼き魚はフックラとジューシーに焼かれ、塩梅もピッタリ。また、この店の名物「新子やき」は、1946年の創業以来のタレで焼き上げている鶏モモ肉焼き。肉は柔らかく、タレはほんのりと苦めで甘さ控えめなのがいい。「新子やき」はハーフサイズもある。「身欠きニシンの味噌和え」は、ニシンの凝縮した旨味が見事に引き出されており、日本酒に最高のアテであった。この日の日本酒は純米酒が中心に18種類あり、一杯550円から最高1500円の「黒龍 大吟醸」や「満寿泉 純米大吟醸」まであった。
 昭和の風情があり、女将さんもご主人もとても人当たりが良く、また来たいというホスピタリティを感じる良い店だ。ちなみに、店内はかなり煙たくなることがあるので服に臭いが付くことを覚悟して訪れたい。(2013年10月追加)

旭川市2条通5丁目左7  
電話番号:0166-22-6751
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時〜22時半
予算:日本酒550〜1500円、ツボ鯛
アクセス:JR旭川駅を出て、買い物公園通りを進む。「西武旭川店」、「マルカツデパート」を過ぎ、ミスタードーナッツある交差点を左折。「FOOD HILLS」、「昭和通」を過ぎ、「今井ビル」を過ぎて通りを渡ると左に見える建物。JR旭川駅より12分。
最寄りのランドマーク:買い物公園通り、ミスタードーナッツ、
お勧めポイント:焼き魚が美味しい昭和の風情を感じる居酒屋

鮨みなと

 ミシュラン北海道で星を獲得した旭川の人気寿司店。札幌「すし善 本店」のように清潔で大きな外観。入り口を抜けると、白木のL字型カウンターが広がる。奥には2名から利用できる個室と、2階には40名収容可能な座敷もある。店内にはお香が炊かれ、まるで京都の和食店のよう。カウンター内の握り手は2人おり、入り口側が店主、奥が2番手の職人である。二代目店主の中港さんは札幌の「すし善」出身の職人らしい。座敷の寿司を握るような忙しい時にはヘルプの方が加わり、3人体制となることも。スタッフは店主も含めて皆若く、店主のお母さんなのだろうか?若い女性に混じって元気な女将さんがサービスを仕切っていて、常連とも顔なじみのようである。サービススタッフはキビキビとしていい。
 初めてなので、今回はお任せでつまみと寿司を頂くことに。今回は2番手の方が担当。つまみは少しずつたくさん出されたが、どれも美味しかった。握りは小ぶりで、どのネタも一級品で美味しかったが、簾による巻きものだけは良くなかった。残念だったのは、シャリがボソボソと食感が悪かったことと酢や塩分などの個性を感じなかったことである。さらに、小鰭が締めすぎでパサついていたことである。
 この店の日本酒は北海道地酒と本州産が半々のラインナップ。日本酒は錫の酒器で供され、ビジュアルも含めて冷の酒にはとても良かった。大吟醸こそ少ないが、この日飲んだ宮城の「夢幻 大吟醸」は良かった。また、シャンパンやワインも置いてあり、この雰囲気で薄野や東京の7割ぐらいの値段であることを考えると、素晴らしいコストパフォーマンスである。(2013年9月追加)

旭川市3条通5丁目左9号  
電話番号:0166-22-7722
定休日:日曜
営業時間:18時〜24時
予算:おまかせで1万円強くらい、【握りコース】くちなし(8貫)1050円〜旬のおまかせにぎり(14貫)4730円
アクセス:JR旭川駅を出て、買い物公園通りを進む。「西武旭川店」、「マルカツデパート」を過ぎ、「OKUNO」の交差点(3条通)を左折。昭和通(次の信号)を過ぎた次の交差点右角にある。JR旭川駅より12分。
最寄りのランドマーク:買い物公園通り、OKUNO、3条通、
お勧めポイント:素晴らしいコストパフォーマンスの人気寿司店

旭川ラーメン


旭川ラーメンのルーツは諸説あるが、現在のスタイルの基になったのは現存する店では最も古い「蜂屋」と「青葉」、そして次いで古い「天金」の3店であろう。スープは豚骨や鶏ガラ(豚骨がメイン)の動物系に魚介系を加えたいわゆるWスープの醤油味で、博多や横浜家系ラーメンほどではないが濁っている。また、サッポロラーメンのようにスープの表面にラードが浮かんでいる店も多い。麺は中細の縮れ麺で、低加水のためにコシがないがスープに良く絡む。代表的な製麺所は、何と言っても「加藤ラーメン」であるが、この他に「藤原製麺」を使用している店も多い。

あさひかわ ラーメン村

 「あさひかわ ラーメン村」は、1996年に8つの旭川の有名ラーメン店が集まって出来たラーメンコンプレックスである。入り口には何故か縁結びの「ラーメン村神社」とソフトクリームも販売するお土産品店「ミルキーハウス」がある。実はこの「あさひかわ ラーメン村」には、これまで僕がグルメバイブルで紹介した店あるいはその系列店が5店舗も入っているのだ。果たして、この「あさひかわ ラーメン村」にある支店は、これまで紹介した店と同じくらい美味しいの?という僕の疑問を解決するため、今回は「あさひかわ ラーメン村」の全店舗の人気ラーメンを1品ずつ食べ比べてみた。その結果、今回は僕が食べても良いという基準を満たした1つ星以上の店のみを紹介したいと思う。
 もしも、「あさひかわ ラーメン村」の複数の店で食べてみたいという方は、一部の店舗を除いて小サイズのハーフラーメンがあるので、そちらをお勧めしたい。なお、各店舗の定休日は基本的に不定休なので、下記からサイトで確認することをお勧めする。(2013年9月追加)
http://www.ramenmura.com/yasumi.html

旭川市永山11条4丁目 パワーズ内  
電話番号:0166-48-2153
定休日:不定休
営業時間:11時〜21時(店舗や季節により異なることも)
アクセス:JR旭川駅より車で20分。【JRの場合】JR旭川駅より石北本線上川方面行きへ乗り、南永山駅下車徒歩5分。【バスの場合(道北バス)】のりば「丸井今井前乗り場⑱72番・665番」、「駅前ビル前73番」から乗り、「永山10条4丁目」で下車して徒歩2分
最寄りのランドマーク:旭川凌雲高校
お勧めポイント:旭川の人気ラーメン店を一気に食べ歩くことができる

 

【工房 加藤らーめん】

 実は、旭川の老舗製麺所「加藤ラーメン」の2代目社長(先代)の長男が現在の「加藤ラーメン」の社長であり、次男が「味乃やまびこ」というラーメン店グループを率いている。「味乃やまびこ」のラーメン店には、 「味乃やまびこ(→ その他北海道の旨い店・道北版を参照)」 と「工房 加藤らーめん」という2つのブランド名を持つが、基本的な味はほぼ同じである。この「工房 加藤らーめん」のお勧めは、何と言っても「熟成正油らーめん」か「こくうま熟成正油らーめん」。両者の違いは、「熟成正油らーめん」に豚の背脂をトッピングしたものが「こくうま熟成正油らーめん」なのである。スープは薄濁りのトンコツスープで、魚介系の風味も抑えられていて、野菜の旨味も感じる美味しいスープである。チャーシューもトロトロで美味しいので、チャーシューメンにすることをお勧めしたい。なお、この店では「あさひかわ ラーメン村」で一般的な小サイズのラーメンはない。
 加藤ラーメン系のラーメン店と言えば、麺を食べ終えた後のスープで頂く“おじや”「いうもの奴」というのが有名だが、次男の経営する「味乃やまびこ」グループではこのサービスを行っていないのが残念である。ちなみに、三男の経営する「元祖旭川 かとうらーめん本店」や「元祖旭川 かとうらーめん 手稲本店・月寒店」などでは行っている。

予算:熟成正油チャーシューめん900円、こくうま熟成正油らーめん800円

【旭川らぅめん 青葉】

 「旭川らぅめん 青葉(→ その他北海道の旨い店・道北版を参照)」 は、「蜂屋」とともに旭川で最も古いラーメン店である。スープは「工房 加藤らーめん」よりもさらに色が濃く、黒に近いくらいのうっすらと混濁したスープである。まるでサッポロラーメンの醤油スープのようでもあり、ラードがうっすらと表面に浮かんで僅かに苦みを感じるが、逆にこれが味に深みを与えている。本店のスープと比べるとややスープのバランスが悪く、どうせ食べるなら本店の方が良い。しかしながら、日本語メニューの他に、中国語、韓国語、英語表記のメニューもあってとても親切である。

予算:正油らぅめん700円

 

【旭川ラーメン 梅光軒】

 「旭川ラーメン 梅光軒(→ 札幌グルメバイブル・新千歳空港の頁を参照)」 は海外にまで多店舗展開する旭川の有名ラーメン店。「醤油ラーメン」は、まるで味噌ラーメンかと見まごうばかりの濁った茶色いスープ。どちらかと言えばオーソドックスで大人しい味であるが、豚骨ベースのスープと魚介系風味のスープが絶妙なバランスなのである。悪く言えば特徴の無いスープとも言えなくはないが、ついつい飲み干してしまいたくなるくらい素晴らしいスープである。また、通常の「醤油ラーメン」でも、バラ肉のチャーシューが3枚入っていることも満足感がアップさせる。

予算:醤油ラーメン700円

【旭川らーめん いってつ庵】

 

 これまで全く行ったことがなかった店である。表面にラードが浮かんだ真っ黒な醤油スープ。豚骨ベースに魚介系ダシに由来する酸味が感じられ、とてもコクのあるスープである。このスープと天然かん水を使用して作られた自家製の中細縮れ麺との相性も抜群。唯一残念だったのは、モモ肉のチャーシューが硬くパサついていたこと。店内には外国語メニューはないが、外の写真メニューには中国語と英語表示がある。

予算:いってつ正油700円

【ミルキーハウス】

 東京で開催された「2011 ふるさと祭り東京ドーム」のご当地ソフトクリーム部門で第1位を獲得したソフトクリーム。生乳100%で作られているため、牛乳の風味を強く感じる濃厚なソフトクリームである。ネーミング通りピュアな牛乳の味が口の中に広がり、舌触りが非常に滑らか。濃厚な割には後味がサッパリとしていていい。しかしながら、値段が観光地価格としても350円は高すぎだろう。250円であれば2つ星としても良いと思う。

予算:ピュアソフトクリーム350円

アジア金星堂

 店主1人だけでやっているマニアックなカレー店。前の店は何だったのだろうか?店外は簾で覆われ、店内に入ると玄関のような段差もある。店内は独特のエスニックな世界で、店主の格好も何故かエスニックなのである。 
 メニューを見ると、実にカレーの種類が多い。日本のカレーとタイカレー、インドネシアカレー、インド(北と南)・パキスタンカレーの計4ジャンルがある。日本カレーはトロみのあるルータイプの「ジパングカレエ」と、サラサラのスープタイプ「サッポロスプカレエ」がある。1つめのお勧めは日本型ルーカレーの「ハロハロ」。チキンとポークが入った黒っぽいカレーで、まるで三重県津市にある 「東洋軒(→ 名古屋グルメバイブル・カレーの頁を参照)」 のブラックカレーのよう。「東洋軒」のものに比べると多少オイリーで、この点は北インドのカレーに近いかも。また、玉葱やフルーツ(チャツネ)が入っているのか、比較的甘めである。刻み海苔が入っていてとてもマイルドで深みがあり、これにホールスパイス感が更に加わればパーフェクト。なので、このカレーには3番以上が合うと思う。基本的に辛さは中辛が2番で、辛口が3番。4番以上になると劇的に辛くなるらしい。しかも、スープカレーの方は更に辛くなるとのこと。試しに、人気の辛さ4番・南インド風スープカレー「チキンビンダルー」にイカゲソ唐揚げがトッピングされた「ビンダルーGT」を注文してみたが、咳が止まらなくなるくらい唐辛子系の辛さが強烈で、その割には薄味で輪郭がぼやけていた。インド型カレーの「ムルギー」はスパイシーなチキンカレーで、こちらもご飯にかけて食べるには少し薄味すぎる。北インド風の「キーマオリジナル」は辛さレベル3番のカレーで、このカレーこそ僕の一押しカレー。このカレーだけに限って評価するなら3つ星でも良いくらい。ホールスパイス感がタップリで、挽肉と豆、厚揚げ、生卵、スパイスが渾然一体となった素晴らしいカレーである。
 それにしても、エスニックな本格カレー店であるにもかかわらず、添えられるサッパリとした大根ピクルスの他に日本の福神漬けも置いてあったり、ターメリックライスやサフランライスではなく白米であったり、割り箸やレンゲがおいてあるというのも面白い。また、「ロティ」なる東南アジア風の薄焼きパンあるが、最近はやっていないようだ。ステンレスのコップに入っているフルーティーな「本日のラッシー」も爽やかで美味しい。特にブルーベリーのラッシー「ブリュ」やマンゴーの「マリブ」が美味しかった。さらに、蓋付きの日本風容器に入った温かい「チャイ」もコクがあって美味しい。店内は禁煙であり、11時〜11時半頃はかなり空いているが12時以降は混むらしく、店主1人でやっているため、結構待たされることもあるので余裕を持って出かけたい。(2013年6月追加)

旭川市東5条11-2-1  
電話番号:0166-25-1503
定休日:火曜、第1・3木曜 
営業時間:11時〜14時、17時〜21時(売り切れ次第終了) 
予算:キーマオリジナル950円、ハロハロ750円 
アクセス:中央橋通と花咲通の交差点。JR旭川駅から3㎞ 
最寄りのランドマーク:ツルハドラッグ旭川東5条店 
お勧めポイント:かなりマニアックなカレー店

         

成吉思汗 大黒屋 本店

 2013年4月現在で、旭川市内の「食べログ」全ジャンルにおける最高得点を獲得しているジンギスカン専門店。入り口を入って右側に長いカウンター席と奥に小上がりがあり、成吉思汗専門店としてはそこそこの広さ。また、ジンギスカンのスタイルは七輪に炭という典型的な北海道スタイルである。この店の真骨頂は何と言ってもタレの美味しさ。甘さと塩辛さが絶妙で、ほんのり酸味を感じるサッパリとしている。
 先ずは店員が肉を焼いてお手本を見せてくれ、新鮮な肉なのでレアで食べることを勧められる。基本である「生ラム成吉思汗」は肩ロースで、熟成が足りないのか産地が問題なのかよく分からないが、硬くて旨味に欠ける。「ハーブラム」はいわゆる塩ジンギスカンで、ローズマリーなどの香草がほんのりと香る。通常の塩ジンギスカンに比較すると塩味が薄めで、そのまま食べるよりもタレにつけて食べた方が良かった。「骨付きラム」はリブの部分で非常に厚く、まるでステーキのよう。とてもジューシーで柔らかく僕の一押しである。しかしながら、この日たまたまだったのかも知れないが、どの肉も共通するのは熟成された肉の旨味をほとんど感じないこと。札幌のジンギスカン専門店で食べるような感動はなく、どうしてこんなにも食べログの点数が高いのか?と思ったほど。「小イクラ丼」はイクラの皮が固く味付けも洗練されておらず、肉と一緒に食べるなら通常のライスの方が良いだろう。また、若い店員のサービスは画一的でホスピタリティを感じない。店内は換気が悪くかなり煙いので、服が油臭くなることを覚悟すべし。ちなみに、予約は(テーブル席を使用できる予約)3名様からで、近くには100名以上の大人数に対応出来る新しい支店がある。(2013年5月追加)

【本店】 
旭川市4条昭和通り7丁目(4・7駐車センター隣り)  
電話番号:0166-25-2424
定休日:不定休 
営業時間:17時~23時半(7/1~9/30の夏季:12時~14時半、16時~23時半) 
予算:生ラム成吉思汗600円、骨付きラム800円 
アクセス:JR旭川駅を出て正面の平和通買物公園を進み、ゲームセンター「ゲオパーク」を過ぎた角の4条通を左折する。居酒屋「天金」を過ぎた次の信号(昭和通)を左折するとすぐ左側。JR旭川駅より徒歩8分。 
最寄りのランドマーク:ゲオパーク、天金 
お勧めポイント:旭川で最も美味しいと言われるジンギスカン専門店

【5丁目支店】 
旭川市4条5丁目(3・4仲通り)  
電話番号:0166-24-2424
定休日:不定休 
営業時間:17時~23時半(7/1~9/30の夏季:12時~14時半、16時~23時半) 
アクセス:JR旭川駅を出て正面の平和通買物公園を進み、4条通の1本手前の一方通行の通りを左折する。ゲームセンター「ゲオパーク」を過ぎ、昭和通を過ぎ、もう一つ交差点を過ぎると右側(丸谷病院の手前)にある。JR旭川駅より徒歩10分。 
最寄りのランドマーク:ゲオパーク、丸谷病院

  

つるや

 中心部から少し離れたところにある有名ラーメン店。4条通からも近く、赤いテントと看板が目立つのですぐに分かる。場所柄か観光客を見かけず、ほとんどが地元客のようである。外観も含めて店内はごく普通の昭和テイストのラーメン店。食べログでは「味噌」に関する書き込みが多いようだが、僕のお勧めは「正油ラーメン」。表面にはラードが浮いていて混濁し、魚介系の風味が強い典型的な旭川ラーメンである。なので、もちろん麺は中細の縮れ麺。歯通りの良い柔らかなメンマも印象的である。「塩ラーメン」も決して悪くないが、スープが繊細なだけにラードがよけいで、「正油ラーメン」の方がスープのバランスが良い。「らーめんや 天金」のかつての絶頂期を思わせる完成された正油ラーメンである。唯一の欠点は、モモを使用したチャーシューが硬く塩辛いこと。(2013年2月追加)

旭川市4条19丁目左10号  
電話番号:0166-31-5814
定休日:月曜 
営業時間:11時~19時半 
予算:正油ラーメン680円 
アクセス:JR宗谷本線・旭川四条駅を出て4条通を右へ。「奈良眼科」、「北洋銀行」、「旭川信用金庫」を過ぎてすぐ信号を左折すると左側。旭川四条駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:JR旭川四条駅、奈良眼科、北洋銀行、旭川信用金庫 
お勧めポイント:完成度の高い旭川ラーメン

カレー工房 インド ガンガ店

 旭川医大近くにある有名カレー店。外観はまるでデザイナーズレストランようで、一見してカレー店とは思えないようなデザイン。この店には「カリ」と「カレー」、そしてドライカレー様の「マザッタカレー」3つがある。「カリ」とは、南インドのタミール語で“煮汁(御飯に掛けるソース)”を意味する。この店での「カリ」とはサラサラのスープタイプのカレーのことで、「カリー」はトロみのあるルータイプのカレーを意味する。「マザッタカレー」は、真のドライカレーではなく、「カレー」のルーと御飯を混ぜた大阪「自由軒」のようなカレーなので、メニューでは「カレー」の方に分類されている。混ぜるルーはポークカレーを使用しており、ライスを混ぜてリゾットにしたような、まさに“混ざったカレー”なのである。「カリ」、「カレー」ともに辛さは1番(普通)から20番(激辛)までが無料オーダー可能で、21番以上は10番毎に50円増しとなる。初日は試しにビーフの中辛3番を選択。辛さは唐辛子系の辛さで、さほど辛くはなかった。メニューでは3番が中辛、5番が辛口だが、5番くらいが通常の中辛くらいの辛さだと思う。僕のお勧めは「カシミールカリ」で、大きいな骨付きチキンとジャガイモが1個ずつ入っていている。スパイシーさはあまり感じられず、僅かに酸味がある。サラサラしており、ルーとスープカリーの中間のようなカレーだ。3番を注文したが全然辛くなく、やはり注文するなら5番以上の方が良いと思う。「ビーフカレー」はマイルドでコクがあるが、肉が多少パサつくのがちょっと気になる。「ポークカレー」は甘さが強めだ。1番人気の「カツカレー」は、ポーク、ビーフいずれかのカレールーを選択できるが、ビーフをチョイスしよう。厚めのカツはサクッとして柔らかく食べ応え十分で、こちらもお勧め。「ビーフカレー」以外は、+50円で「ガンガマサラ」というオリジナルミックススパイスを追加できる。「ガンガマサラ」を加えた方がホールスパイス感が高まるので、5番以上をオーダーして、さらにガラガマサラ追加することをお勧めする。ちなみに、店内は全面禁煙である。(2013年1月追加)

旭川市旭神3条5丁目3-2  
電話番号:0166-66-1666 
営業時間:11時~22時 
定休日:第2,第4火曜(但し、祝日の場合には営業) 
予算:カシミールカリー850円、カツカレー950円 
アクセス:旭川環状線を旭川医大方面に向かい、忠別川を渡ってマクドナルドのある信号を過ぎ、旭川医大病院へ続く上り坂の手前脇道を左沿いに進むとすぐ。 
最寄りのランドマーク:旭川医大病院 

ラーメンだるまや

 観光客が大挙して押し寄せる「旭川ラーメン村」のすぐ近くにあるラーメン店。このエリアは何故かラーメン店が多く、旭川でも有数のラーメン激戦区である。しかも、この店は通りから少し入った目立たない場所にあるため、気の毒なくらいいつも空いている。旭川ラーメンなので、スープは濁っているが多少透明感があり、どこかしら「旭川らうめん青葉 本店」にも似ている。いや、スープだけなら表面にラードが浮いていない分、「旭川らうめん青葉 本店」よりも完成度が高いかもしれない。最初は魚介の風味が香るが、食べ進めて行くうちに気にならなくなる。コクがあり、とても重層感があるスープだ。人によっては塩味が多少濃く感じるかも知れないが、旭川エリア最高レベルのスープである。麺は旭川では定番の中細縮れ麺で、モモ肉を使用した厚切りのチャーシューは少しパサつくものの、それなりに美味しい。僕の一押しは、旭川なのでやはり「しょうゆラーメン」。「しおラーメン」は魚介風味をより強く感じてしまうが、こちらもかなりの高いレベルである。メニューで気になる「特製カレー味ラーメン」はスパイシーさに欠け、この繊細なスープや麺にマッチしていない。ちなみに、店内は禁煙である。(2012年11月追加)

旭川市永山九条5-3-12  
電話番号:0166-48-4125 
定休日:木曜(祝日の場合には営業) 
営業時間:11時~15時
予算:しょうゆラーメン750円、しおラーメン750円、特製カレー味ラーメン800円 
アクセス:旭川環状線、「旭川ラーメン村」の近くにある「イエローハット」の通りを入ると左側に。JR南永山駅より600m。 
最寄りのランドマーク:旭川ラーメン村、イエローハット 
お勧めポイント:旭川最高レベルのスープが味わえる店

味乃やまびこ 総本店

 車を降りると入り口にはフランチャイズの看板が。「工房 加藤らーめん イオン店」など、確かに「やまびこ」の名を冠する店は旭川市内に幾つか見受けられる。フランチャイズのラーメンということは、旨味調味料たっぷりの安直なラーメンかと思いきや、そこらの有名店よりも遙かに真面目に作られたラーメンなのである。特にこの店のお勧めは、チャーシューのタレを使って作られる「醤油ラーメン」。スープは厳選された道産豚骨を使用し、8時間煮込んで作られるらしい。丁寧に取られたトンコツスープは全く臭みがなく、とてもマイルドでコクがある。また、旭川ラーメンにしては魚介系の風味が抑えられており、バランスが良く、中細の縮れ麺とも良く合う。さらに、脇役のチャーシューも結構美味しい。店のお勧めの「トントロチャーシューメン」は塩味のトンコツのラーメンで、博多ラーメンをイメージしているようだが、「醤油ラーメン」ほどの完成度ではない。しかし、チャーシューはこちらの方がトロトロで美味しいので、可能ならば「トントロチャーシューメン」を「醤油ラーメン」のスープで食べたいほど。ラーメンだけでなく、餃子やラーメン屋のカレーなどメニューは多彩であるが、何と言っても「醤油ラーメン」が1番美味しい。(2012年10月追加)

旭川市豊岡12条1-4-16  
電話番号:0166-31-8900
営業時間:11時~21時 
定休日:水曜 
予算:醤油ラーメン650円、トントロチャーシューメン850円 
アクセス:JR新旭川駅から1.3㎞ 
最寄りのランドマーク:ベストプライス、旭川脳神経外科病院 
お勧めポイント:スープとチャーシューが美味しい優良旭川ラーメン店

かどわき

 繁華街のビルの1階にある鰻の専門店。外観は本格派の鰻店のような良さげな感じだが、店内に入るとテレビが流れていて、サービスも含めて大衆鰻店のような感じ。初めはこのギャップに多少戸惑ったが、すぐに名古屋を取材していたときには、こんなもんだったかなと納得。この店の「蒲焼き」はもちろん関東風であるが、蒸し時間が短いせいか、ふっくらしている割には鰻の身の食感が残っていてベチャッとしていない。タレの辛さはごく普通で、焼き方は焦げ目がなく上出来。但し、御飯が美味しくないことと、肝吸いがイマイチなことが頂けない。「白焼き」は皮目がカリッと焼かれていて香ばしくて美味しい。添えられる薬味は本ワサビではなく、本ワサビと山ワサビ(ホースラディッシュ)が混ぜられたものだったが、これが意外にも白焼きに合っていた。(2012年10月追加)

旭川市二条通7丁目 3仲通  PLANET2・7 1階  
電話番号:0166-24-4282
営業時間:11時半~13時半、16時半~20時半 
定休日:日曜
予算:うな重2900円 
アクセス:JR旭川駅を出て、買い物公園通りを進む。「西武旭川店」、「マルカツデパート」を過ぎ、ミスタードーナッツの交差点を左折。通りに入るとすぐに左側にある「FOOD HILLS」の隣のビル。JR旭川駅より10分。

最寄りのランドマーク:買い物公園通り、ミスタードーナッツ

お勧めポイント:旭川では珍しい真っ当な鰻専門店

ら~めん 蔵

 「ラーメンWalker北海道2000」で、旭川唯一のラーメン殿堂店に選ばれた店。この店の特徴はとにかく客層が若いこと。客の半分は学生なのである。このことからも若者受けする味であることが想像できる。僕のお勧めは「しおら~めん」。一見すると博多風のトンコツラーメンであるが、博多ラーメンのようなストレートなトンコツ白湯ではなく、複雑でありながらどこかで飲んだことのあるような分かりやすい味でもある。恐らく、コンビニのカップラーメンとしてそのまま売り出しても売れそうな美味しさ。しかしながら、旭川ラーメンでお馴染みの中細縮れ麺とは合わないような気がする。「しょうゆら~めん」も透明度がなく乳化したスープである。旭川ラーメンにしては珍しく魚介系の風味が抑えられていて、むしろ豚骨の臭いを感じるくらい。この店は北海道産素材にこだわっており、スープに使用している豚のげんこつやネギはもちろん、「やわらかちゃ~しゅ~めん」に使用している豚バラ肉は上富良野産、「ほほ肉ちゃ~しゅ~めん」に使用している頬肉は網走産といった具合。チャーシューは日によって多少味が濃いこともあるが、トロッとしていて美味しい。(2012年9月追加)

旭川市豊岡5条2丁目4-3  
電話番号:0166-32-2345
営業時間:11時~20時半(スープなくなり次第閉店)
定休日:不定休
予算:しおら~めん750円 
アクセス:JR旭川四条駅から1㎞
最寄りのランドマーク:豊岡5条2丁目および豊岡6条1丁目交差点
お勧めポイント:トンコツ白湯の塩ラーメンが美味しい」

旭川ラーメン さいじょう旭川本店

 この店は、旭川ラーメン大賞・塩部門第1位に輝いた店。この本店の他、旭川ラーメン村店と東京品達店とがある。塩ラーメンには、トンコツベースの通常の「塩ラーメン」と、鶏ガラベースの「烏骨鶏塩ラーメン」がある。スープは両方ともうっすらと混濁している。「烏骨鶏塩ラーメン」の方がやや値段が高いが、通常の「塩ラーメン」の方がスープに重層感があってお勧めである。サッパリとした「烏骨鶏塩ラーメン」はアッサリ感を補うために、擦った生姜が添えられているが、これはそれなりにスープにマッチしている。しかし、スープとは対照的に、旭川ラーメンっぽくない低かん水の中細の縮れ麺は、コシがなく物足りなさを感じる。そのせいか、常連客らしき人は「麺硬めに!」と注文していた。また、脇役のチャーシューは多少塩辛いものの決して悪くはなく、太めのシナチクも美味しかった。(2012年8月追加)

旭川市春光6区2条3丁目  
電話番号:0166-55-1698
営業時間:11時~15時、17時~20時
定休日:木曜
予算:塩ラーメン700円 
アクセス:JR新旭川駅から3㎞
最寄りのランドマーク:MEGAドンキホーテ、旭川医療センター 
お勧めポイント:重層感のあるスープが美味しい塩ラーメン

らーめんや天金 四条

 20年近く前に僕が富良野に住んでいた頃、旭川に買い物に来ると旧店舗の「天金」か「青葉」でラーメンを食べるのが楽しみの1つであった。旧店舗は5条7丁目あたりに店を構えていたと思うが、10年くらい前に現在の場所に移転してきたらしい。広めの駐車場ができたので車で行きやすくなった。現在の新しい店舗では若い方が作っているが、代替わりでもしたのだろうか?旧店舗の頃に比べると、魚介系の香りを上回るくらいトンコツの風味が強くなり、魚介系スープとのバランスが悪くなった。しかしながら、スープが冷めないようたっぷりのラードで表面を覆い、魚介系と動物系のダブルスープに加水率の低い中細縮れ麺という旭川ラーメンの中では、決して悪くはないと思う。実際、食べログでの評価が高いのは、人によっては癖になるからなのかも知れない。人気店らしく英語、中国語、韓国語の3カ国語メニューまであった。(2012年7月追加)

旭川市四条9丁目1704-31  
電話番号:0166-27-9525
営業時間:11時~19時45分
定休日:不定休
予算:正油ラーメン700円 
アクセス:JR旭川駅を出て広い横断歩道を渡り、右へ進む。トヨタレンタリースのある信号を左折し、グリーンベルトのある広い緑橋通を進む。稚内しんきんを過ぎ、有名ラーメン店「青葉」を過ぎてから2つ目の信号手前右に北大学力増進会とホテルレオパレス旭川が見えるのでそちらへ渡る。少し戻り、日本旅行の角を左折するとすぐ。JR旭川駅より13分。
最寄りのランドマーク:北大学力増進会、ホテルレオパレス旭川、日本旅行
お勧めポイント:トンコツ風味の濃厚な旭川ラーメン

旭川らうめん青葉 本店

 旭川駅からほど近いところにある有名ラーメン店。「蜂屋」と共に現存する旭川ラーメン店の中では最も古い部類に入る。この店は有名人がよく訪れることでも知られ、古くは中曽根康弘元首相が、最近ではチャン・グンソクさんがこの店の醤油ラーメンを味わっている。店内に入ると、左側にはL字型のカウンター席が、右側にテーブル席がある。
 この店の名物は、何と言っても旭川ラーメンを代表する「正油らぅめん」。スープの表面にはラードがタップリと浮かび、まるでタマリ醤油のように黒っぽいスープである。口に含むと、ほんのりと魚介系の風味を感じる。醤油と魚介系に由来する酸味と苦みのバランスがとても良く、味に深みを感じる。麺は旭川ラーメンの定番である中細縮れ麺よりもやや太めの自家製麺で、コシも適度にあってスープと上手くマッチしている。僕のもう一つのお勧めは「塩らぅめん」。スープをレンゲですくうと、うっすらと濁っている。口に含むと、豚骨と鶏ガラの香りに、昆布や煮干し、野菜などの旨味が加わり、函館塩ラーメンを遙かに凌ぐ重層感のあるさっぱり系スープである。なるほど、細木数子さんが美味しいと言ったのもうなずける味だ。この本店の他に、 「旭川ラーメン村」に支店(→ その他北海道の旨い店・道央版の頁を参照) があるが、支店よりも本店の方がスープのバランスが良く、チャーシューも大ぶりで美味しい。ちなみに、朝の9時半から営業しているので、“朝ラー”として味わってみてもいいかも。

旭川市二条8丁目 2条ビル名店街  
電話番号:0166-23-2820
営業時間:月曜~土曜:9時半~14時、15時半~19時50分、日曜・祝日:9時半~14時、15時半~18時50分
定休日:水曜
予算:正油らうめん750円 
アクセス:JR旭川駅を出て横断歩道を渡り右へ進む。トヨタレンタリースのある信号を左折し、グリーンベルトのある広い緑橋通を進む。稚内しんきんが見えたらその隣り。JR旭川駅より10分。
最寄りのランドマーク:トヨタレンタリース、稚内しんきん
お勧めポイント:洗練された完成度の高い旭川ラーメン

深川市

ムッシュ サンダカン

 北海道を代表する米どころ・深川にある無国籍料理の店。無国籍料理を名乗るだけあって、釜飯からカレー、洋食、パスタ、自家製ソーセージまである。山小屋風の店内は結構広い。どのセットメニューも、プラス300円で通常のライスから「釜炊き銀シャリ」に変更が可能である。釜炊き銀シャリは、精米してから1週間以内の深川産「おぼろづき」と「ななつぼし」をブレンドして使用している。釜の蓋を開けると、炊きたての米の香りが立ちのぼり、見た目にもツヤツヤとしていて、口に含むと粘りと甘みがある。これは京都や東京の有名日本料理店の土鍋御飯でも味わったことのない美味しさで、こういうものを“真の銀シャリ”と呼ぶべきなのであろう。お勧めは、釜炊き銀シャリと自家製ソーセージがセットになった「釜炊き銀しゃりとソーセージセット」。ウィンナーが2本とフランクフルト、骨付きフランクが各1本ずつにサラダが付いている。これを野菜炒めの甘辛い醤油ベースのタレに絡めて食べると美味しい。ちなみに、ヒレカツのセットもあるが、カツは衣が厚く歯ごたえが悪いのでお勧めできない。また、この店のもう一つの名物である釜飯は、「道の駅・ライスランド ふかがわ」の2階にある姉妹店「味しるべ 駅逓」でも味わえるが、この店とは具材が異なっており、「味しるべ 駅逓」の方がバライエティに富んでいる。「味しるべ 駅逓」の入り口では、「ムッシュ サンダカン」でも販売しているハム・ソーセージやシフォンケーキなども販売している。ちなみに、釜飯や釜炊き銀シャリは出来上がるまで約15分を要するので、時間に余裕を持って出かけよう。1番人気の「鶏釜飯」は鶏がパサつき、この日の季節の釜飯「さんま釜飯」の方が美味しかった。しかし、釜飯よりも釜炊き銀シャリの方が遙かに美味しいので、やはり「ムッシュ サンダカン」で「釜炊き銀シャリ」を食べることをお勧めしたい。(2012年10月更新)

深川市6条20-8  
電話番号:0164-22-7704
営業時間:11時~21時 
定休日:月曜 
予算:釜炊き銀しゃりとソーセージセット1300円 
アクセス:JR深川駅を出て直進し、57号線を左折。1㎞ほど進むと右にホーマック深川店やクスリのツルハなどが見えるので、総合体育館方向へ信号を右折するとすぐ右側。JR深川駅から徒歩25分。 
最寄りのランドマーク:ホーマック深川店、総合体育館 
お勧めポイント:日本トップクラスの釜炊き銀シャリが旨い店

ムッシュ サンダカン

釜炊き銀しゃりとソーセージセット

道の駅・ライスランド ふかがわ

鶏釜飯

さんま釜飯

美瑛町

自家焙煎珈琲店 ゴーシュGosh

 美瑛町の中心部から少し離れた美馬牛エリアにある人気のダイニングカフェ。美馬牛中学校裏の住宅街にあり、ええ!!こんなところに?と思うようなひっそりとした場所にある。入り口ではハード系を中心としたパンや自家焙煎のコーヒー豆などが販売されている。店内は天井が高く、白い白壁と木の温もりを感じさせる素敵なインテリア。夏季にはオープンデッキのテラス席でも食事を頂けるらしい。
 この店のシェフはフレンチ出身なのであろうか。食事は何を食べても一定のレベル以上で、素人とは思えないくらいのスキルである。フードメニューを見ると、「Goshのビーフシチュー」や「豚肉とプルーンの煮込み」、「ゴーシュのキーマカレー」、「本日のお勧め料理(この日は赤井川産豚ヒレ肉のロースト・春の野菜とブルードシャンピニオン)」には、日替わりの4種類のパンと飲み物、ミニサラダがセットになっている。この他のフードメニューとしては「美瑛・歩人(ほびっと)のベーコン・BLTオープンサンド」、「美瑛・歩人(ほびっと)のシャンボンハムとブルーチーズのサンド」、「自家製ローストビーフのサンドイッチ」、「シュリンプサラダのふわふわサンドイッチ」、「ツナメルトオーブンサンド」、「チキンのホットサンドイッチ」などがある。また、日替わりのスイーツも常時6〜7種類あり、本日のコーヒーとセットでも頂ける。
 この店の自家焙煎豆は全てがフレンチローストのような深煎りで、ホットコーヒーは基本のペーパードリップの他、ネルドリップもオーダーできる。しかしながら、煎り方が強いせいなのか?豆の個性や香りが引き出されておらず、酸味や香りなどに乏しくお勧めできない。また、ハード系パンも特に買って帰るほどのものではなく、スイーツ類も今一つである(黒ごまの食パンは良かった)。
 しかしながら、店員の対応がすこぶる良く、混んでいない時間帯に行くと、雰囲気も含めてとても癒される良い店だ。ちなみに、雪のある冬期は比較的空いているが、それ以外の時期はいつも観光客で混み合っているため、開店時に行くことを是非お勧めしたい。(2014年5月追加)

美瑛町美馬牛北3-4-21  
電話番号:0166-95-2052
定休日:火曜
営業時間:10時〜17時
予算:ゴーシュのキーマカレーとパン1100円
アクセス:JR美馬牛駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:美馬牛中学
お勧めポイント:美馬牛エリアにある人気のダイニングカフェ

洋食の店 じゅんぺい

 僕が富良野赴任時代によく行った洋食店である。元は喫茶店からスタートしたらしく、確かに当時はJR美瑛駅近くの古い小さな店舗だった。その後は本格洋食店として広い店舗に移転し、2014年の4月からは3店舗目となる現在の地に再度移転した。新店舗の入り口には大きな暖簾がかかり、名物となっていた大量の漫画本もなくなって、喫茶店ぽかった前店舗とはかなり異なる本格的洋食店の趣に。店内に入ると、正面に厨房とそれを挟むように両側にカウンター席が、そして両側の奥にはテーブル席がある。ガイドブックにでも掲載されているのか?最近は中国人客が多いのだそうだ。
 この店の一押しは何と言っても“揚げ物”である。毎日挽いて作っているという粗挽きの自家製パン粉がサクサクとしていて、他店では味わえない絶妙な食感。特に僕の一押しは、海老フライを使った「えび丼」。「えび丼」はご飯の上にエビフライをのせ、それに醤油ベースの甘辛ソースをかけたもの。例えて言うなら、海老天丼のフライバージョンといった感じ。このサクサクとした衣が天ぷらの衣よりもむしろ甘辛醤油タレに良く合うのだ。また、そのファストフードバージョンとも言える「ジュンドッグ」も面白い。実は「ジュンドッグ」は、具材をご飯で巻いたライスロールで、以前は北大病院の売店でも販売していた。具材は海老フライの他、カレーソーセージなどもある。ライスは海苔などで巻いていないため、崩れて食べづらいが、ファストフードと考えれば比較的美味しい。こちらは店内で頂くというよりも、むしろお土産としてお勧めしたい。ところで、旭川の東光11条に、「JUN DOGジュンドッグ」というこの店と同じイラストを使ったジュンドッグの販売店がある。この店の経営者はかつて美瑛で一緒にやっていた方らしいが、現在はこの店と全く関係のない店という。もう一つのお勧めは「メンチかつ」。後輩の新田先生も富良野赴任時代に良く通ったらしく、今でも時々この「メンチかつ」の話が話題に出るほど。僕の記憶違いでなければ、当時は「赤メンチ(和牛モモ肉と豚モモ肉を挽いたもの)」と「白メンチ(鶏挽肉)」の2種類があったはずだが、現在は当時「赤メンチ」と呼んでいたもの1種類(現在は「メンチかつ」という名称)しかない。現在も人気メニューで、昼で売り切れになることもあるらしい。大食漢の方には、この「メンチかつ」と「オムライス」がセットになった「オムライスとフライ料理のコンビ」や、「えび丼」と「チーズチキンロール」あるいは「大葉チキンロール」がセットになった「デラックスえび丼」などもある。(2014年7月更新)

町本町4丁目4-10  
電話番号:0166-92-1028
定休日:月曜
営業時間:10時半〜19時半
予算:えび丼(竹3本)1100円、(松4本)1310円
アクセス:富良野市内から富良野国道273号進み、美瑛町内に入ったら左に「モダ セルフGS」、右に「ENEOS」と「セブンイレブン」、「ふじスーパー」がある信号が見えるので、右折する。線路を越えた「酒正 土井」の信号を右折。「矢野金物店」のある交差点を左折して進むと、「JAグリーンセンター」、「ホクレンショップびえい店」、「美瑛町立病院」が見えるのでその右側。JR美瑛駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:ふじスーパー 、ホクレンショップびえい店、美瑛町立病院
お勧めポイント:えび丼とメンチカツが美味しい洋食店

デラックス海老丼(海老丼+チーズチキンロール)

チーズチキンロール

海老丼(松4本)

海老丼のアップ

味噌汁

サラダ

オムライスとフライ料理のコンビ(メンチカツ)

メンチカツ

メンチカツのアップ

メンチカツ断面

オムライス

オムライスのアップ

ジュンドックのパッケージ

ジュンドックを開封

一口食べた断面