7.ラーメン

京都市右京区

ラーメン専門店 大輝

 京都の西の外れにあるラーメン店。郊外にあるせいか、客のほとんどは常連客で、行列をつくることは滅多にない。古そうな外観であるが、中はピカピカに磨かれて清潔感がある。店内はL字型のカウンター席が10席のみと狭く、聞くところによると、先代が引退して現在は2代目の若夫婦でやっているらしい。
 メニューを見ると「しょうゆラーメン」の他に「みそラーメン」もあるが、客の8割は「しょうゆラーメン」を注文するという。具材は茹でモヤシと九条ネギの他、薄く切られたモモチャーシューが6枚以上入り、 「本家 第一旭 たかばし本店(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 を彷彿させるようなラーメンである。スープは脂が浮いた薄濁りの豚骨ベースのスープで、見た目とは裏腹に後味がサッパリとしている。旨味とコクが備わった非常に美味しいスープである。「本家 第一旭」のスープに比べると、こちらの方が味が濃く脂も強めだ。先代の頃に比べると若干塩分が濃い気がする。麵は中細のストレート麵で、特にコシは感じられない。これでもう少し麵が良ければ評価を上げても良いかも。ちなみに、店内は全席禁煙である。(2014年10月追加)

右京区梅津西浦町16  
電話番号:075-882-9897
定休日:月曜
営業時間:11時〜15時、17時〜22時(日曜・祝日は20時まで)
予算:しょうゆラーメン(並)750円
アクセス:JR京都駅から市バス28系統嵐山大覚寺行きで12分、梅津西浦町下車、徒歩5分。阪急京都線、京福嵐山線・西院(さいいん)駅からタクシーで3分。
最寄りのランドマーク:サンコール
お勧めポイント:「本家 第一旭 たかばし本店」を彷彿させるラーメン

向かいあるサンコール

メニューはとてもシンプルで、ラーメンは「しょうゆ」と「みそ」の2種類

しょうゆラーメン

      

京都市上京区

らーめん キラメキノトリ

 神宮丸太町駅近くにある人気のラーメン店。以前、一乗寺のラーメン店を取材していたときにこの店の支店を見かけ、ネーミングが気になっていた。本店にあたるこの店は、店の前を通る度にいつも混み合っている。店内に入ると左にオープンキッチンのカウンター席が、そして右側にテーブル席がある。先ずは自動券売機で食券を購入。
 この店は鶏白湯の専門店なので、店のお勧めは、こってり鶏白湯スープの「鶏白湯らーめん」。この他に、鶏と煮干しのWスープの「にぼとり」がある。 「鶏白湯らーめん」はスープが白く混濁し、コラーゲンタップリで美味しいが、やや舌にざらつく感じが残る。チャーシューはイマイチで、穂先メンマは普通。 麵は中太からやや太めの自家製ストレート麵で、コシがあっていい。
 僕のお勧めは名古屋発祥の “まぜそば(→ 名古屋グルメバイブル・台湾まぜそば「麺屋 はなび」の頁を参照)”「直太朗」。京都で「まぜそば」というのもすこし変な気もするが、全国的にみても「まぜそば」は現在トレンドなので、食べたことのない方は味わってみてほしい。出てきた「直太朗」には、刻みネギ、ニンニク、海苔、ミンチ、魚粉、生卵の黄身がのっており、これに刻みニラが加われば、まさに名古屋「麺屋 はなび」の「元祖台湾まぜそば」とビジュアル的に同じである。味的は「麺屋 はなび」の方が花山椒が香り、よりスパイシーであるが、こちらもなかなか美味しい。麵を食べた残り汁に無料の小ライス「追い飯」を混ぜて食べれば、その美味しさを2度味わえる。(2014年11月追加)
http://kiramekinotori.main.jp/

上京区出水町281永田ビル1F  
電話番号:075-231-2505
定休日:不定休
営業時間:11時~14時半、18時~22時半
予算:まぜそば・直太朗(〆ご飯付き)小・並・大750円、特・メガ・ギガ850円
アクセス:京阪本線・神宮丸太町駅出入口1を出て鴨川を渡り、丸太町通を進む。河原町通を右折して下鴨方面に向かうと右側にある。神宮丸太町駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:河原町丸太町交差点
お勧めポイント:名古屋発のまぜそばが美味しい

鶏白湯らーめん

まぜそぼ「直太朗」と小ライス「追い飯」

刻みネギ、ニンニク、海苔、ミンチ、魚粉、生卵の黄身がのっている

食べる前に混ぜる

麵を食べた後の残り汁に「追い飯」を入れて食べる

ラーメン 扇

 ある日、有名蕎麦店である「かね井」へ行こうと貸自転車を走れらせているときに気になり、入ってみた。店内はL字型のカウンター席のみと非常に狭い。また、メニューには「ラーメン」と「チャーシューメン」の他、サイドメニューに「ぎょうざ」と「扇丼」があるだけ。
 この日は初めてだったので「ラーメン並」を注文。注文を受けると、店主は麺を茹で始め、チャーシューを切り、スープを準備する。出てきたラーメンにはタップリのネギがのせられ、スープは混濁した豚骨白湯である。5枚のっているチャーシューは意外と美味しい。スープはトンコツ臭さがなくとてもマイルドで、魚介系スープとのコンビネーションも絶妙。唯一の欠点は、使用している黄色い中太縮れ麺にコシがないこと。これでもっとコシのあるストレート麺であったなら、さらに評価がアップするかもしれない。それにしても、このエリアではトップクラスのラーメン店であるにもかかわらず、今のところ未だそれほど流行っていないのがとても残念。(2014年5月追加)

上京区堀川通寺之内上る2丁目下天神町675-2  
電話番号:075-411-8336
定休日:月曜
営業時間:【火曜〜土曜】11時〜13時半、18時〜22時半、【日曜・祝日】18時〜22時半
予算:ラーメン(並)650円、チャーシュー(並)800円、ミニラーメン550円
アクセス:地下鉄烏丸線・鞍馬口駅1番出口を出て烏丸通りを左へ。「Videkin(ビデオ近畿)」の角を右折し、上御霊前通を進む。室町通、衣棚通、新町通、小川通を過ぎ、堀川通の信号を渡るとすぐ左側。鞍馬口駅から徒歩13分。
最寄りのランドマーク:堀川通、妙蓮寺、茶道資料館
お勧めポイント:魚介豚骨スープの美味しい良質なラーメン

京都市北区

らぁ麺 とうひち

 「ぴあ ラーメン・関西」の第5回究極のラーメン・グランプリを受賞し、ミシュランガイドにも掲載された人気店。この店のこだわりは、無化学調味料の鶏ガラスープにある。地元の地鶏である「丹波黒どり」をベースに、「名古屋コーチン」や「秋田比内地鶏」などをブレンドしているようだ。
 行列に並び、20分ほど待って店内に入ると、左側にL字型のカウンター席、右側にテーブル席がある。先ずは自動券売機で食券を購入。メニューは人気の「鶏醤油らぁ麺」の他、「鶏醤油つけそば」や「鶏油まぜそば」、「鶏白湯らぁ麺」、「煮干し魚介らぁ麺」などがある。
 この店の材料に対するこだわりは、半端ではない。前述の鶏の他に、醤油は木桶仕込みの天然醸造「日本一しょうゆ」などを使用し、非加熱の生揚げ醤油や生醤油などをブレンドして醤油ダレを作っているという。また、自家製麺も数種類の国産小麦に石臼挽き小麦を合わせて無添加の自家製麺を作っている。さらに、卵かけご飯には名古屋コーチンの卵、味玉用には京都の有精卵「七彩の風しずたま」といった使い分けもしている。
 出てきた「鶏醤油らぁ麺」の清湯スープは、鶏の旨味十分で非常に美味しい。但し、魚介系による重層感がなく、物足りなさが残る。大阪福島の「ラーメン人生JET」と同じようなイメージだ。なので、もしかすると「煮干し魚介らぁ麺」の方が美味しいのかも。チャーシューは豚と鶏の2種類で、柚子の香りがする鶏チャーシューが美味しい。鰹節が香るシナチクは、厚みもあって歯切れも良く秀逸。味玉は薄味ながら火の入り方が良かった。麺は中細のストレート平麺で、全体的にはまとまっており、ハイレベルなラーメンであることは間違いない。(2019年9月追加)

北区大宮北箱ノ井町33-6 セルリアンハイツ1階  
電話番号:075-432-8818
定休日:火曜
営業時間:11時~14時半、18時~21時半
予算:鶏醤油らぁ麺750円
アクセス:地下鉄烏丸線・北山駅4番出口を出て右へ、北山通りを進む。賀茂川を渡り、京都北郵便局、常徳寺、京都信用金庫紫竹支店を過ぎ、長次郎やサイゼリアの角を右折する。京都銀行紫竹支店を過ぎてしばらく進み、「みたらし団子」の看板が見えたら左側にある。北山駅から2.6㎞
最寄りのランドマーク:北山通り、サイゼリア京都紫竹店、京都銀行紫竹支店
お勧めポイント:鶏ガラスープにこだわる人気ラーメン店

この通りにあるのだが、全く目立ちません ココです! 行列に並び、20分ほど待って店内に入る 先ずは自動券売機で食券を購入する 左側にL字型のカウンター席 右側にテーブル席がある メニュー1 メニュー2 メニュー3 メニュー4 メニュー5 名物の「鶏醤油らぁ麺」 チャーシューは豚と鶏の2種類で、柚子の香りがする鶏チャーシューが美味しい 清湯スープは、鶏の旨味十分で非常に美味しい。但し、魚介系による重層感がなく、物足りなさが残る。大阪福島の「ラーメン人生JET」と同じようなイメージだ。なので、もしかすると「煮干し魚介らぁ麺」の方が美味しいのかも 麺は中細のストレート平麺味玉用の卵は京都の有精卵「七彩の風しずたま」。味玉は薄味ながら火の入り方が良かった

紫蔵(しくら)

 京都では珍しい横浜・家系ラーメン店。もともと学生の多い京都では、「博多長浜ラーメン みよし」や「天天有」、「天下一品」などの濁ったトンコツスープが人気。なので、京都には横浜・家系ラーメンがすんなりと受け入れられる素地が整っているのである。店内は通常のカウンター席のラーメン店と同じくらいの広さ。外には長い行列ができているが、行列の原因は人気だけではなさそうである。並んでみていると、通常の人気店より客の回転が異常に悪いのである。中に入って気がついたのは、店主の作る段取りや店員の注文をとるタイミングが悪く、これも行列の大きな要因となっている。
 ラーメンは、太麺に味が濃いめの茶色いトンコツスープ、そして表面に鶏皮からとった鶏油(チーユ)が浮かんでいる。これら麺の硬さやスープの濃さ、鶏油の量などを注文の際に調整できるのが家系ラーメンの特徴。また、具にほうれん草や多めの海苔がのっているのも家系のお約束である。茶色に濁ったトンコツスープは丁寧にとられており、臭みがほとんどなく、とても円やかなで美味しい。この店のもう一つの売りは、厚切りのチャーシュー。脂身が少ない割りにはとろける様に美味しい。なので、チャーシュー麺が1番人気なのだが、チャーシュー麺は夕方には完売することもしばしば。並ぶときには駐車場前には並べないので、赤いパイロンとパイロンの間を離れて並ばなければならないのでご注意を。(2012年8月追加)

北区平野宮北町14番地  
電話:075-462-3737 
定休日:水曜 
営業時間:11時半~14時半、17時~22時半(売り切れ次第終了) 
予算:らーめん(並)650円、ちゃーしゅーめん850円 
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅から今出川通を西へ進み、北野天満宮を過ぎて、西大路通信号を右折。しばらく進むと平野神社が見えるので、その北角近く。地下鉄烏丸線・今出川駅から約2㎞。京都駅からタクシーで2000円くらい。 
最寄りのランドマーク:平野神社、北野天満宮 
お勧めポイント:京都では珍しい横浜・家系ラーメン

京都市左京区

麺屋 極鶏

 一乗寺にある人気の鶏白湯ラーメン店。実は、北大路通の「高野交差点」からこの店までの約1㎞の東大路通沿いには、ラーメン専門店が何と13軒もあり、京都でも屈指のラーメン銀座の様相を呈している。この日は真夏の炎天下の午前というコンディションにも関わらず、写真の様に店の前には開店前から既に長い行列ができていた。店内は思ったよりも狭く、右側に5つのカウンター席と、そして右奥に小上がりと左奥にテーブル席がそれぞれ1つずつある。
 メニューを見ると、店のお勧めの超濃厚肉濁鶏白湯スープの「極鶏・鶏だく」の他、これに厳選された唐辛子を丼ぶり一面にかけた「極鶏・赤だく」、自家製マー油を加えた「極鶏・黒だく」、魚介系味の「極鶏・魚だく」の計4種類がある。今回はもちろん、この店の基本スープである「極鶏・鶏だく」をチョイス。
 この店の売りは、何と言っても“超濃厚肉濁鶏白湯”と命名しているように、ドロドロとした鶏白湯スープが売りなのである。「天下一品」や「天天有」などの白濁した鶏白湯ラーメンは、今や “京都ラーメン”の代名詞となっているが、ついにはこのドロドロ系ラーメンに極まったという感がある。ドロドロの豚骨白湯であれば、かつて薄野にあった先代の「麺処まるは 健松丸」など多数の店が思い浮かぶが、鶏白湯では東京新橋の 「濃厚鶏そば 麺屋 武一(→ 銀座グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 やチェーン店「天下一品」の「こってり」を超えるようなドロドロ系鶏白湯には出会ったことがない。
 出てきた「極鶏・鶏だく」のスープはドロドロの薄茶色で、まるでベジポタ系か濃厚豚骨背脂スープのようにも見える。レンゲですくって一口含むと、それはまるで鶏エキスたっぷりのポタージュスープのよう。いや、ポタージュスープなんてもんじゃないくらい半端なく濃厚なのである。それはラーメンと言うよりも、濃厚系ラーメンと名古屋の 「麺屋 はなび(→ 名古屋グルメバイブル・まぜそばの頁を参照)」 の“元祖台湾まぜそば”の中間に位置するような別種のラーメンと言っても良いくらい。具材は青ネギと白髪ネギのダブルネギに、厚めのシナチクと肩ロースのチャーシュー。麵は低加水の中太ストレート麵で、このスープに合っているかどうかは別として、これはこれで悪くないと思う。但し、スープの濾しが甘いせいか、スープの底に鶏の骨の細かい欠片が見受けられ、これがスープを飲んだときの食感を悪くしている。しかしながら、ここまで濃厚な鶏白湯は珍しく、怖いもの見たさではないが、京都に来たなら一度味わってみてはいかがだろうか。(2014年10月追加)

左京区一乗寺西閉川原町29-7  
電話番号:075-711-3133
定休日:月曜
営業時間:11時半~22時(スープが無くなり次第終了)
予算:極鶏・鶏だく700円
アクセス:北大路通と東大路通の交差点「高野交差点」から東大路通を北へ1㎞。叡山電鉄・一乗寺駅を出て曼殊院道を右へ進む。信号のある交差点を右折して東大路通を400mほど進むと左側に見える。一乗寺駅から徒歩6分。
最寄りのランドマーク:北大路通、東大路通、一乗寺駅
お勧めポイント:日本一濃厚な鶏白湯スープのラーメン

7月のこの日は、朝から35℃越えだったにもかかわらずこの行列。取材でなかったらパスしたかったなあ。

中に入っても店内の壁に沿ってこの行列

通路が狭いのでパイロンが置かれていた

メニューはシンプル

「玉子かけご飯セット」が気になったが、この後の取材を考え我慢

「極鶏・鶏だく」が登場

白髪ネギの上には唐辛子が

厚めのシナチク

肩ロースのチャーシュー

レンゲですくうと、ベジポタスープのようにドロッとしている

中太ストレート麵を持ち上げる

やはりスープが異様に絡んでくる

中華そば 高安

 週末になると常に行列ができる京都の人気ラーメン店。店内は白の椅子と木のテーブルが印象的で、まるでデザイナーズカフェのよう。アーティスティックで、ラーメン店としてはある意味ミスマッチとも思えるインテリアでもある。手前に円形のカウンター席、右にはなだらかな流線型をしたL字型のカウンター席、さらに左側にはテーブル席がある。この店の人気は「中華そば」と「からあげ3個」がセットになった「からあげ定食」であるが、他の客が食べている「からあげ」を見ると、通常の2倍くらいはあろうその大きさにびっくり。この日は既にラーメン店を1軒食べ終えた後だったので、敢えて「中華そば」だけを注文することに。後で分かったことだが、この店の名物である「からあげ」はカレー風味で、食べきれなかった「からあげ」はお持ち帰りもできるらしい。メニューを見ると、麵はこの他に「中華そば」に牛スジがのった数量限定の「スジラーメン」と「チャーシューメン」の計3つだけととてもシンプル。
 「中華そば」のスープは、鶏ガラベースに豚骨が加わったと思われる白湯スープ。同じ一乗寺にある有名ラーメン店「天天有」の鶏白湯スープにも近いような気がする。一見すると濃厚そうであるが、これがまた絶妙なバランスで、最後まで飲み干せるほどサッパリとしている。また、物足りないと感じる方は、テーブルに置かれた食べ放題の「辛子ニラ」や「辛子味噌」を入れると更にパワーアップし、個性的なラーメンに変身する。麵は中細のストレート麵で適度なコシがあるものの、どちらかと言えば柔らかめなので、硬めと注文した方がよいかも。具材はシンプルで、チャーシューが4枚とシナチク、そして葱のみ。どちらかと言えば、オーソドックスな優しいタイプのラーメンで、ガツンとハマル味ではないが、実に京都らしい美味しいラーメンである。
 ちなみに、無休で夜の遅くまで通し営業しており、大食漢の方には、土日・祝日を除くランチタイムにはライスが無料となるのも嬉しい。(2014年8月追加)

左京区一乗寺高槻町10  
電話番号:075-721-4878
定休日:無休
営業時間:11時半〜24時
予算:中華そば700円、からあげ定食1020円
アクセス:北大路通と東大路通の交差点「高野交差点」から東大路通を北へ600m。叡山電鉄・一乗寺駅を出て曼殊院道を右へ進む。信号のある交差点を右折して東大路通りを200mほど進むと右側に見える。一乗寺駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:北大路通、東大路通り、一乗寺駅
お勧めポイント:京都らしい白湯スープでありながらサッパリとした中華そば

辛子ニラ

辛子味噌

中華そば

辛子ニラを投入

辛子ニラを入れるとスープが赤くピリ辛になり、コクが出ます

いいちょ

 京都で人気の行列ラーメン店。北大路通から目を凝らしてみると、ちょっと入った左側の細い通りに黄色いスタンド看板が見える。行列こそ見られなかったが、開店直後にもかかわらず、店内は既に多くの常連客で溢れていた。客層はどちらかというと中高年客が目立つ。
 一押しの「ラーメン」は背脂が浮いた醤油味で、スープが少し濁っている。トンコツと鶏ガラがブレンドされたスープはとてもコクがあり、見た目とは裏腹にサッパリとしていて飽きが来ない。非常にアバウトな表現をすれば、たかばしにある「本家 第一旭 たかばし本店」と北白川の「ますたに」の中間的なイメージのラーメンである。中太ストレート麺のコシも丁度良く、実に完成度の高いラーメンだ。また、福知山産モチ豚を使った薄切りのチャーシューも美味しく、常連客の多くは200円増しで「チャーシュー麺」にしている。
 ちなみに、今回は食べられなかったが、この店の「焼きめし」も美味しいという噂だ。店主や店員の対応もフレンドリーで温かく好感触。帰りに、地下鉄駅までの道沿いにある 「美玉屋(→ スイーツの頁を参照)」で黒蜜団子を、さらに 「ハンデルスベーゲン(→ スイーツの頁を参照)」 でアイスクリームを食べれば、大満足すること間違いなしの鉄板B級グルメツアーコース。 (2012年10月追加)

左京区下鴨東半木町70-10  
(府立大学前交差点北西角) 
電話番号:075-711-0141 
営業時間:11時~15時15分、17時半~21時(売り切れ次第終了) 
定休日:木曜(祝日は営業)、不定休日あり 
予算:ラーメン(並)600円(+200円でチャーシュー麺に)、焼きめし(並)400円(ラーメンと焼きめしを一緒に注文すれば100円引きに) 
アクセス:地下鉄烏丸線・北大路駅3番出口を出て左へ。滋賀銀行を過ぎて信号を渡る。賀茂川を渡り、しばらく北大路通を直進して「あさひ北大路店」、「クリーニングぴいぷる」を過ぎ、右に「音羽酢」が見えたら左に三角のグリーンベルトが見えるので左折すると左奥に見える。地下鉄烏丸線・北大路駅より徒歩12分。 
最寄りのランドマーク:滋賀銀行北大路支店、北大路通、あさひ 
北大路店、クリーニングぴいぷるお勧めポイント:京都で人気の背脂醤油ラーメン

京都市下京区

石田食堂

 「京都市中央卸売市場」は築地市場と同様、場内市場エリアと場外市場のエリアに分かれている。「石田食堂」は水産棟奥の左側の場外エリアの11号棟にある。この11号棟と隣の12号棟には、朝からやっている食堂やラーメン店が入っているのだ。ドアをスライドさせて店内に入ると、ご夫婦なのか?お父さんとお母さんが温かく迎えてくれた。壁のメニューを見ると、食堂らしくカレーライスや焼飯などもあるが、やはりラーメンなどの麵類がメインのようだ。テーブル上のドンブリには無料のゆで卵が積まれている。
 「(醤油)ラーメン」を注文すると、麵は中細のストレート麵でコシはほどほど。スープは豚骨ベースのスープに魚介系と野菜の旨味が加わり、その魚介に由来する酸味が特徴の美味しいスープだ。色は白醤油を使っているのか?醤油ラーメンのスープにしては色が薄く、塩と醤油の中間のような色で、少し混濁している。シナチクは入っておらず、薄い味付けのチャーシューが4枚とたっぷりの九条葱しか入っておらず、具材はとてもシンプル。朝から食べても決して胃にもたれない京都らしくサッパリとしたラーメンである。
 ちなみに、市場の食堂とは思えないくらい接客が良く、何となくホッとする心地よい店である。(2014年7月追加)

下京区朱雀分木町80 中央卸売市場内11号棟  
電話番号:075-311-5288
定休日:日曜・祝日、中央卸売市場の休場日(HPで要確認)
営業時間:6時半〜13時
予算:ラーメン600円
アクセス:JR山陰本線・丹波口駅を出て左へ。五条通を左折して高架下をくぐり、歩道橋を過ぎた入り口から中央卸売市場へ入る。直進して水産棟奥を左折すると10号棟が見えるので、その奥の11号棟。JR丹波口駅から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:中央卸売市場・水産棟
お勧めポイント:朝から食べても胃にもたれない美味しい京都ラーメン

新宿めんや 風花(ふうか) 本店

 「○鮨(→ 札幌グルメバイブル・寿司の頁を参照)」 の店主・川崎さんから美味しいから・・・と教えてもらった塩ラーメンの専門店。川崎さんは京都に滞在中、あまりの美味しさに連日通ってしまったとのこと。店名の「新宿」とは、新宿から進出したラーメンチェーン店と間違われてしまいそうだが、実は全く関係ないらしい。店内には大きなL字型のカウンター席と小さなカウンター席の2つがある。ご夫婦でやっているのだろうか?年輩の店主がラーメンを作り、女性がサービスを行っている。
 基本具材はホウレン草とネギ、シナチクだけとシンプル。厚く切られたチャーシューは3日間かけて煮込まれたものだが、少し甘めで脱水気味。スープは、鶏ガラと豚ゲンコツベースから抽出されたスープに干しエビやアゴ、鰹節などの魚介系のテイストが加わり、塩ラーメンのスープとは思えないほど深くコクがある。麵はモチモチした自家製の中太縮れ麺で、繊細な塩ラーメンにはミスマッチかと思いきや、これが意外と合うのである。
 この店の定番ラーメンは「天然塩らーめん」、「ちゃーしゅーめん」、「帆立塩らーめん」、「野菜塩らーめん」の4つ。川崎さんのお勧めは数量限定の「炭火焼地鶏塩らーめん」だが、この日は既に売り切れだったため、同じ限定品である「豚トロ塩らーめん」を注文。トントロはチャーシューかと思いきや、鉄板で焼いた焼きトントロであった。焼いたトントロから出た脂がラードのようにスープの表面に油膜をつくり、まるで札幌ラーメンのようにオイリーな塩ラーメンだった。また、基本となる「天然塩らーめん」は前述のようにチャーシューがイマイチな上に甘めで、スープにも厚みがない。僕の一押しは、やはり川崎さんが推す「炭火焼地鶏塩らーめん」。鶏チャーシュー自体大したことがないが、スープに鶏の香ばしい香りが移り、スープに重層感が生まれている。「帆立塩らーめん」は悪くはないが、注文するほどのものではない。
 ちなみに、店主のこだわりなのか?小学生未満の子供は入店できなかったり、店内は禁煙などといったレギュレーションがある。完全無化学調味料の店ではないが、それを気にしなければ京都ナンバーワンの塩ラーメンであり、特に飲んだ後に食べるなら最高の一杯だ。(2014年7月追加)

下京区高辻通東洞院東入ル三軒町551  
電話番号:075-344-6623
定休日:不定休
営業時間:11時半〜13時50分、18時〜21時50分(スープがなくなり次第終了)
予算:炭火焼地鶏塩らーめん850円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅5番出口を出て左へ。「ダイワロイネットホテル」を過ぎた信号を左折し、高辻通を進む。「ホテル日航プリンセス京都」を過ぎると左側にある。四条駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:ダイワロイネットホテル京都四条烏丸、ホテル日航プリンセス京都
お勧めポイント:京都ナンバーワンの塩ラーメン

豚トロ塩らーめん

天然塩らーめん

炭火焼地鶏塩らーめん

帆立塩らーめん

麺屋 猪一(いのいち)本店

 2019年の5月に近くに移転オープンした鶏清湯ラーメン店。あまりの人気のぶりに、「ホテル日航プリンセス京都」や「仏光寺」のある高辻通りに「麺屋 猪一 離れ」という支店をオープンさせたほど。
 2013年にオープンした以前の店(現在の本店)も小綺麗な店だったが、今回の店はカウンター席がゆったりと広くなり、まるで割烹料理店のよう。2015年版の頃のメニューと比べると、メニューが一部変更になった。以前の麺は、「支那そば」と「鶏そば」、「和牛そば」の3つであったが、現在は「支那そば」と「鶏そば」、「冷やしだしそば」、そして限定の「炙り甘エビの冷やし出汁そば」と「冷やし貝出汁そば」。限定品以外は、濃い口醤油を使用した「黒」と白醤油を使用した「白」のいずれかを選ぶことができる。また、サイドメニューも一部変更され、「こだわり和牛めし」や「蒲焼きチャーシュー丼」、「杏仁豆腐」などがなくなり、「赤玉生卵かけご飯」、「山芋とろろの岩のりご飯」、「炙り帆立と豆腐のだしマヨ丼」、「肉豆腐めし」、「自家製・焼売(テイクアウト可)」、「自家製・杏仁豆腐」、「飲むサラダ(緑黄色野菜のスムージー)」、「すりおろし梨ジュース」となった。また、店内での写真撮影も禁止となった。
 「支那そば(白)」は、言われなければ塩ラーメンと勘違いしてしまうようなビジュアル。透明なスープは、魚介の旨味と野菜の甘みを感じて悪くないが、多少物足りなさを感じてしまう。食べログでは香味油が気になるような表現も見受けられたが、僕としては特に違和感はなかった。麵は比較的コシのある中細ストレート麺で、これでもう少し加水率が高ければモチッとしていてパーフェクトである。さらに、極太のシナチクは、味はまあまあだがとても歯切れが良く、チャーシューや味玉はごく普通。僕のお勧めは「鶏そば(黒)」。「白」に比べると、濃い口醤油によって圧倒的に深みが増し、鶏ガラベースのスープとの相性も抜群。あまりに美味しいので、ライスを入れて“おじや”にして食べたいと思うほど。さらに、胸肉を使った鶏チャーシューもミディアムレアな食感が絶妙に美味しい。この店では卓上に無料の「とろろ昆布」があるが、入れても味に変化が出るが、特に相乗効果はみられない。つまり、それだけスープの完成度が高く、何も入れない方がむしろ美味しいのである。
 ちなみに、ランチタイムよりもディナータイムの方が圧倒的に待ち時間が短いが、もしもランチタイムに行くなら、開店10分前の11時20分に並ぶのがお勧め。ラーメン店にしては珍しく店員の対応も良く、とても好感が持てる。(2019年9月更新)

下京区恵美須之町寺町通仏光寺下ル542
電話番号:非公開
定休日:日曜
営業時間:11時半〜14時半、17時半〜22時
予算:鶏そば黒950円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅、阪急京都線・烏丸駅19番出口を出て、四条通を河原町方面へ向かう。「三菱UFJ信託銀行」を過ぎ、「藤井大丸」を過ぎた角を右折して寺町通を進む。「エディオン」を過ぎて進むと左側にある。四条駅、烏丸駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:みずほ銀行京都支店、藤井大丸、寺町通、エディオン寺町店
お勧めポイント:京都で人気のアッサリ系鶏清湯ラーメン

拳ラーメン KOBUSHI

 新しくオープンした「京都水族館」の近くにある人気のラーメン店。この店の売りは看板にもある“鮮魚ダシ”と“塩釜チャーシュー”。店内は手前に大きめのテーブル席があり、奥にはL字型のカウンター席がある。
 メニューを見ると、「塩系」4種と「醤油系」4種、「つけ麺」3種、「濃厚ラーメン・豚にぼWING」、「汁なし担々麺」、「黄金鶏和え麺」、そして季節の麺(この日は石焼きアジアン味噌和え麺)がある。
 「塩系」と「醤油系」では麺の太さが異なり、「塩系」は粒々の全粒粉の中細ストレート、「醤油系」はリングイネのような太めの平麺である。歯ごたえや喉越しは圧倒的に「醤油系」平麺の方が良い。もともとこの店は塩ラーメンが美味しいと有名になった店だが、「塩系」のスープそのものは悪くないもののインパクトがなく、麺とも調和していない。なので、僕のお勧めは「醤油系・拳ラーメン」。醤油のスープは、丸鶏の圧倒的な旨味、控えめな魚介の風味、野菜の甘みなどが一体となっていて重層感を感じる。スープだけであれば間違いなく3つ星であり、京都ラーメン店の中でもトップレベルの美味しさ。
 拳ラーメン(通常のラーメンに煮卵が入ったもの)の共通具材は、「塩系」、「醤油系」共にネギとシナチク、味玉、海苔である。これらに対し、「塩系・拳ラーメン」は鶏チャーシューと豚モモチャーシュー、三つ葉、「醤油系・拳ラーメン」は豚バラチャーシューと豚肩チャーシュー、そして水菜とレッドオニオンスライスと具材が異なっているが、具材に関しては「塩系」の方がいい。
 実は今回、最近評判の「黄金鶏和え麺」が食べたくなっての訪問であったが、このメニューの具材である“キンカン(鶏の未成熟卵)”の入荷のめどが立たないとして、しばらくの間休止しているらしい。残念であったが、次回にまたチャレンジしたい。ちなみに、昼間は行列ができて待たなければならないが、夜は空いているので締めのラーメンとしても良いかも。また、近くには豚骨スープが自慢の姉妹店「拳10ラーメン KOBUTON」もある。(2014年3月追加)

下京区朱雀正会町1-16  
電話番号:075-351-3608
定休日:水曜
営業時間:11時半〜14時半、18時〜22時
予算:醤油系・拳ラーメン750円
アクセス:JR嵯峨野線・丹波口駅を出て右へ、中央卸売市場と線路の間の「千本通」を進む。「中央信用金庫」を過ぎて300mほど進むと七条通に出るので左折。すぐ左側に「京都トヨペット」が見えるのでその手前。丹波口駅から徒歩10分。
最寄りのランドマーク:中央信用金庫、京都トヨペット
お勧めポイント:重層感のある素晴らしいスープの醤油ラーメン

新福菜館 本店

 京都駅近くの「たかばし」にある老舗ラーメン店。この店は、京都を代表して「新横浜ラーメン博物館」にも出店したほどの有名店。隣にある「本家 第一旭」とともに、早朝から多くの客で賑わっている。両店とも、早朝から比較的夜遅くまで通しでやっているので、とても便利。以前はこの店の方が圧倒的に人気だったが、今回改めて行ってみると何故か逆転し、「本家 第一旭」の方が更なる行列店となっていた。また、テレビや雑誌にでも取り上げられたのか?この店の方は、以前と違って若い女性客が目に付く。しかも、女性客なのに、「中華そば(小)」と「ヤキメシ」の両方を食べているのだ。
 “京都ラーメン”は、緑色の九条ネギがタップリとのっているのが特徴の一つ。この店も他のラーメン店と同様、京都産の九条ネギがのっているが、スープの色は他店とは異なり、「伊勢うどん」のように“タマリ醤油”を彷彿させる真っ黒な色なのである。一見濃くてクセがありそうだが、魚介系の味はごく僅かで動物系スープも強くなく、味は意外にサッパリとしている。中太ストレートの麺も悪くない。今回訪れたときには、前述のように「中華そば(小)」を注文している女性客が目立った。隣の「本家 第一旭 たかばし本店」にも小さいサイズのラーメンがあるが、これは、両店を同時に食べ比べてみたい方や、量が食べられない女性客や年配客にとっては嬉しいサービス。もちろん「中華そば」も美味しいが、僕はここの黒い ヤキメシ(チャーハン)が大好物で、京都に来るとよく朝食代わりに食べている。若い頃には、「ヤキメシ」と「中華そば」の両方を食べていたほど美味しい。 パラパラに炒められた「ヤキメシ」は、味が濃いめで香ばしいチャーシューと醤油の香りが何とも言えない。「まかないどん」なる新作メニューも登場し、今回新たにトライしてみた。御飯の上に薄く切られたチャーシューとモヤシ、そして九条葱がのっている。それに、チャーシューを煮たタレとタップリのコショウがかけられていて、これは美味しい!また、スープを取る一番ダシを使って作られたテイクアウト専用の「冷凍まかないカレー(300円)」も登場した。ちなみに、京都市内にはいくつかの支店があるが、早朝から営業しているのはこの本店だけである。(2012年11月更新)

下京区東塩小路向畑町569  
電話:075-371-7648 
定休日:水曜 
営業時間:9時~22時 
予算:中華そば(並)650円、中華そば(小)550円、ヤキメシ500円 
アクセス:JR京都駅の中央口を出て右へ向かう。「メルパルク京都」を過ぎ、塩小路通沿いの線路側の歩道の信号を渡る。「TOPΣ京進」前を過ぎ、次の高倉塩小路交差点を右折すると上りの「たかばし」が見えるので、その右側。JR京都駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:JR京都駅、TOPΣ京進、たかばし

本家第一旭 たかばし本店

 以前は、京都に来るとホテルで朝食をとらずに、この「本家 第一旭 たかばし本店」か、隣の「新福菜館 本店」で朝食をとるのが楽しみで、自分の家族や後輩たちとよく食べたものだ。この店の出身者が神戸や名古屋の有名ラーメン店のオーナーとして成功を収めているところをみると、この店の味は万人に好まれる味なのかも知れない。本日は午前9時に来店した時点で既に行列ができていたが、前日の23時くらいに通りがかったときにも長い行列を作っていた。以前からそこそこの人気店だったことは間違いないが、夜以外にはあまり長い行列を見かけたことがなく、最近どこかのマスコミで取り上げられたのだろうか?店内は「新福菜館 本店」と同じような間取りで、左にカウンター席、右にテーブル席がある。
 小皿に載せられて出てくる「ラーメン」は、5~6枚のチャーシューと茹でモヤシ、そしてたっぷりの九条ネギがのっている。チャーシューは脱水しすぎのこともあるが、澄んだ濃めの醤油スープとシャキシャキの茹でモヤシとよく合う。麵は中細ストレート麵でこちらも悪くない。「特製ラーメン」はいわゆるチャーシュー麺のことで、チャーシューがさらにてんこ盛りの状態で、満足すること請け合い。30年くらい食べて続けているが、味は全く変わらず、どこか懐かしさを感じさせる中華そばである。(2014年12月更新)

下京区東塩小路向畑町845  
電話:075-351-6321 
定休日:木曜 
営業時間:5時~翌2時
予算:ラーメン650円、特製ラーメン850円 
アクセス:JR京都駅の中央口を出て右へ向かう。「メルパルク京都」を過ぎ、塩小路通沿いの線路側の歩道の信号を渡る。「TOPΣ京進」前を過ぎ、次の高倉塩小路交差点を右折すると上りの「たかばし」が見えるので、その右側。JR京都駅より徒歩3分 
最寄りのランドマーク:JR京都駅、TOPΣ京進、たかばし

入って左側にあるオープンキッチンのカウンター席

右側にあるテーブル席は間隔がキツキツ。混むと相席になることもある

特製ラーメンはチャーシューがビッシリ入っている

ネギの下には茹でモヤシがタップリ

チャーシューもタップリ

スープは比較的澄んでいる

 

 

京都市中京区

高倉二条

 高倉二条にある人気のラーメン店。この店は「和醸良麵 すがり」や「工房 まちや」、「台湾縁」などを展開するグループ店である。店内はL字型のカウンター席のみで、それほど広くない。
 先ずは自動券売機で食券を購入。メニューは非常にシンプルで、「らーめん」と「つけめん」、「カレーつけめん」の3種類。これに、「味玉」や「チャーシュー」のトッピングができる。店のお勧めは「つけめん」。「らーめん」と「つけめん」のスープは混濁した魚介系豚骨ベースの醤油味で、オーソドックスな魚介由来の酸味を感じる旨みのあるスープだ。しかも、無化学調味料なので後味が抜群にいい。一方、麵は小麦の香りを感じる全粒粉の中太麵で、これは「つけめん」、「らーめん」とも共通。ゆず麵か定番麵のどちらかを選べ、「つけめん」には1.5玉分入っている。麵はコシがあるものの、含水率が少ないのかモチモチ感に欠け、これは好みが分かれると思う。
 「つけめん」のチャーシューは細くブロック状に切られたチャーシューで、「らーめん」のチャーシューは炙りチャーシュー。いずれのチャーシューも普通に美味しい。どちらにもビネガーに漬けたような酸っぱいプチトマトが入っている。シナチクは太く歯通りが良くて美味しい。味玉はネットリとした黄味が美味しく、火の通り方も良い。
 ちなみに、「つけめん」のスープは鉄鍋で供され,カウンター上のIH調理器で温め直すことが出来るのがいい。もちろん最後はつけ汁をスープ割りして飲みます。(2015年1月追加)

中京区観音町64-1  
電話番号:075-255-9575
定休日:無休
営業時間:【月~金】11時~14時50分、18時~21時50分、【土日・祝日】11時~14時50分、18時~20時50分
予算:味玉つけめん850円
アクセス:地下鉄烏丸線・東西線・烏丸御池駅1番出口を出て御池通を進む。セブンイレブンを過ぎた高倉通を左折し、2つ目の右角にある。烏丸御池駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:御池通、高倉通
お勧めポイント:つけ麺が美味しい新進気鋭のラーメン店

「カレーつけめん」のためなのか?コショウだけでなくガラムマサラと山椒もあります

味玉らーめん

全粒粉なので粒々が見えます

味玉つけめん

味玉も美味しい

これが「つけめん」のスープを温め直すIH調理器

最後はスープ割りで飲みます

らーめん セアブラノ神 壬生本店

 壬生のマンションの1階にある「背脂煮干そば」が評判の店。先ずは、自動券売機で食券を購入。店内はカウンター席しかなく、カウンター席の後ろには比較的広い待合席がある。メニューを見ると、通常のラーメンのみならず、今時の麵である“つけ麺”や“まぜそば”、“汁なし和え麵”などもあるようだ。平日限定と書かれたメニューがいろいろあるが、現在はいつでも昼夜関係なく全てのメニューを注文できる。
 初めての訪問である今回は、「背脂煮干そば」に味玉をトッピングした「味玉煮干そば」にトライ。麵は太麺か中太麵から選べるが、中太麵をチョイス。背脂は増量した「鬼脂」もあるようだが、“初めて来店の方にはお勧めしておりません”との記載があったので、今回は通常のものを。麵はモチッとした感じではあるが、コシはそれ程ない。スープは塩味が若干薄めで、煮干しの風味は強くない。スープの表面にはタップリの背脂が浮いているが、背脂は少し硬めだ。鶏ガラベースと豚骨のブレンドなのか、醤油スープは比較的アッサリとしていて美味しい。具材のネギは九条ネギとタマネギのダブルネギで、シナチクやチャーシューはごく普通。この他に、10食限定の白湯スープ「背脂煮干白湯そば」や背脂が苦手という人のために背脂の入らないアッサリ鶏ガラベースの「地鶏醤油そば」や「地鶏塩そば」などもある。
 ちなみに、全てのメニューを店主1人で作り、年輩のおばさんがサービスをしているので、オペレーションが悪く、出てくるのにかなり時間がかかるのがマイナス点だ。最近人気が出てきたのか、下記の支店もできたようだ。(2019年9月追加)

中京区壬生相合町25-4 デイスターアベニュー1階  
電話番号:080-3119-8558
定休日:水曜、第3日曜
営業時間:11時半〜14時半、18時〜20時(売り切れ次第終了)
予算:背脂煮干しそば700円
アクセス:阪急京都線・大宮駅を出て、大宮通を南側(バス乗り場や嵐電・四条大宮駅側)へ進む。「FRESCO」、「洛友中学校」を過ぎ、高辻通を右折する。「松原中学校」を過ぎるとすぐ右側。大宮駅より徒歩7分
最寄りのランドマーク:洛友中学校、松原中学校
お勧めポイント:背脂入りチャッチャ系の中華そば

【伏見剛力店】
伏見区深草柴田屋敷町23-27
電話番号:075-642-5252
定休日:火曜
営業時間:11時半~15時、18時~23時
アクセス:近鉄京都線・伏見駅出入口2を出たら目の前
最寄りのランドマーク:伏見駅出入口2

待合席からカウンターを見たところ

「背脂煮干そば」に煮玉子トッピングした「味玉煮干そば」

背脂がビッシリとスープの表面を覆う。「鬼脂」はいったいどうなる?

タマネギと九条ネギのダブルネギ

味玉の断面

山崎麵二郎

 ランチタイムには常に行列ができる人気のラーメン店。食べログなどで調べてみると、どうやら「塩ラーメン」が有名な店のようである。店主は大阪・上本町の「麵乃家」で修業後、この地で独立したらしい。特に麵にこだわりがあるらしく、3種類あるラーメンの麵全ての小麦の配合や太さを変えて作っているという。店内は広めのL字型のカウンター席しかなく、カウンター内では若いご夫婦が黙々と作業をしている。最近改めてお昼に訪問したところ、奥さんはおらずアルバイトの男性店員が新たに加わっていた。
 メニューは「らーめん」、「塩らーめん」、「つけめん」の3種類。中でも僕の一押しは「らーめん」。「らーめん」は薄濁りの醤油ラーメンで、鶏ガラベースのスープに魚介の風味がほんのりと香り、絶妙なバランス。具材はモモ肉のチャーシューの他、メンマと白髪ネギ・青ネギのダブルネギ。特にメンマが特徴的で、分厚い割には最適な大きさに切られているため、歯切れが抜群。麵は中細のストレート麵で、角が立っていて非常にコシのある麺。例えて言えば、札幌の人気ラーメン店 「麵eiji平岸ベース(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 のような麺である。しかしながら、完成度の高いこのスープにはこの麵が上手く絡まないような気がする。「塩ラーメン」も同様で、スープ自体は塩ラーメンのスープとしては最高レベルの鶏清湯スープであるが、使用している麺が平打ちの太麺なのである。この麺自体もモッチリしていて美味しいが、スープとの相性に関しては今一つなのである。常連に人気の「つけめん」は、“ひやもり”の太麺で、モチモチツルツルとした食感。通常のつけ麺店のようなコシのある極太麺ではないので多少物足りなく感じてしまうが、つけ汁とのバランスを考えると僕はこれで良いのではないかと思う。つけ汁は今流行の魚粉で強調された豚骨魚介系スープではなく、とても上品で素晴らしい鶏魚介系醤油スープ。なので、添えられているスダチは不要と感じた。ちなみに、トッピングの「味付け玉子」はおいしいので是非注文されたい。(2014年9月追加)

中京区西の京北円町1−8  
電話番号:075-463-1662
定休日:月曜
営業時間:11時半〜14時、18時〜22時
予算:らーめん650円、味付け玉子100円
アクセス:JR山陰本線・円町駅を出て丸太町通を右へ進む。「パチンコKING」、「三井住友銀行」のある円町交差点(丸太町通と西大路通の交差点)を左折するとすぐ左側にある。JR円町駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:丸太町通、西大路通
お勧めポイント:完璧なスープを味わえる人気のラーメン店

開店直後の店内

開店15分後の店内

らーめん

分厚いメンマが美味しい

角が立ったコシのある中細ストレート麵

塩らーめんに味付け玉子をトッピング

柚子皮がのっている

味付け玉子は必須トッピングアイテム

塩スープには平打ちの太麺

つけめん

意外にも混濁していない清湯系つけ汁

モチモチツルツルの太麺

  

京都市伏見区

大黒ラーメン 本店

 京都の伏見にある人気のラーメン店。通りから少し入った目立たないところにあるが、店内はいつも常連客で溢れている。信号のような暖簾をくぐって店内に入ると意外と広く、活気に溢れている。奥にオープンキッチンのカウンター席が、そして入口側にはテーブル席がある。
 壁に貼られたメニューを見ると、基本的にラーメンは1種類のみ。バリエーションとして、「ラーメン」、「ラーメン大盛り」、「ラーメンメンマ入り」、「チャーシュー麺」、「チャーシュー麺大盛り」があるのみ。しかも、特筆すべきはその値段の安さ。「ラーメン」は今時何と500円で、「チャーシュー麺」でも630円という良心的な価格なのである。この日は夜の10時の訪問であったが、ビールで「キムチ」をつまんでいる方、「ラーメン」を食べ、さらに「焼めし」をシェアして食べている常連客らしき方を多く見かけた。このパターンは、 「新福菜館 本店(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照) 」でよく見かけるシーンである。
 この店はチャーシューも美味しいので、僕のお勧めは「チャーシュー麺」。「チャーシュー麺」は、京都らしく九条ネギと茹でモヤシがタップリとのっており、チャーシューが隠れてしまうほど。シナチクなどは入っていないので、食べたい方は「ラーメンメンマ入り」で注文しよう。スープは混濁しており、豚骨と鶏ガラをブレンドした醤油味のスープ。とてもマイルドで旨味のあるスープだ。これに対し、麵はストレートの中細麺で、コシがなく物足りない。これで、麵が良ければもっと評価を上げても良いと思う。(2014年11月追加)

伏見区京町大黒町118  
電話番号:075-612-3153
定休日:月曜
営業時間:11時~23時(スープ無くなり次第終了)
予算:ラーメン500円、チャーシュー麺630円
アクセス:近鉄京都線・桃山御陵前駅(地下鉄烏丸線乗り入れ)出口を出て右へ進む。最初の交差点を右折し、100mほど進むと右に見える。桃山御陵前駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:近鉄京都線・桃山御陵前駅
お勧めポイント:ワンコインで食べられる良質な京都ラーメン

このチャーシュー麺が何と630円

九条ネギをよけたら茹でモヤシが

九条ネギをよけららチャーシューが

  

京都市南区

ラーメン大栄 本店

 九条にある人気のラーメン店。京都市内には丸太町の「大栄」と嵐電天神川の「ラーメンかみのばし大栄」という同じ名前のラーメン店があるが、暖簾分けなのかどうかは分からない。古びた店内はL型のカウンター席のみで、席の後ろには雑然と物が置かれており、後ろを通るのにも窮屈なくらい。ご夫婦なのだろうか?カウンター内では店主と女性がテキパキとラーメンを作っていく。
 実は、この店には「みそラーメン」と「しょうゆラーメン」の2種類しかないが、僕のお勧めは「しょうゆラーメン」である。タップリの九条ネギの下には細めの茹でモヤシと薄めのチャーシューがタップリと入っており、どこかしら「本家 第一旭 たかばし本店(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 と似ている。大きな違いと言えば、茹でモヤシが細くて食べやすいことやスープの味が濃いこと、メンマが大振りで美味しいことくらい。第一旭と同じスタイルのラーメン店が京都に多い理由は、第一旭の出身者が多いためなのか?この様な味が好まれるためなのか?は不明である。
 この店の「しょうゆラーメン」スープは、薄濁りの豚骨ベースのスープ。魚介系の酸味も感じられ、深みのあるスープだ。しかし、第一旭に比べるとさらに味が濃いめなせいか、建築土木関係の方が多いようだ。麵は細麺であるが、ほどほどコシがある。更にコシを求める常連客は、「麵硬めに!」と告げていた。作るのを眺めていると、チャーシューが自動スライサーで次々とスライスされていく。チャーシューは薄めなのでいくらでも食べられ、とても美味しい。なので、僕の一押しは「しゅうゆチャーシューメン」である。しかし、通常の「しょうゆラーメン」でもチャーシュー麺並みに入っているので、小食の方は「しょうゆラーメン」でよいかも。
 テーブルには入れ放題の擦りニンニクと関西定番の辛いニラが置かれている。目に付くと、ついついニラを入れたくなってしまうが、美味しいスープの味が全く変わってしまうので、僕的には入れない方がいいと思う。(2015年1月追加)

南区東九条西明田町20  
電話番号:075-661-5406
定休日:日曜
営業時間:11時〜20時(現在試験的に22時まで。但し、祝日は20時まで)
予算:しょうゆチャーシューメン950円
アクセス:地下鉄烏丸線・九条駅4番出口を出て烏丸通を右へ。左に烏丸市営住宅を見ながら烏丸通りを進む。最初の信号を右折して札辻通を200mほど進むと左側にある。九条駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:札辻通、烏丸通、殿田公園
お勧めポイント:チャーシュー麺が美味しい老舗ラーメン店

メニューはこれだけ

これがチャーシューの自動スライサー

しょうゆチャーシューメン

キムチのような辛いニラは入れ放題

しかし、スープに入れると全く別な味に