京都グルメバイブル

京都市

錦市場

 長らく京都市民の市場として親しまれてきた市場であるが、大阪の黒門市場や金沢の近江町市場と同様に、最近ではどちらかというと外国人客と中心とした観光客で賑わっている。
 今回は寺町・京極商店街のある寺町通りから見てみよう。まず、右側にある「有次(ありつぐ)」は、料理人あこがれの有名包丁店。右の「湯波吉」は、1790年創業の錦市場唯一の京ゆば専門店。右の「麩房 老舗」は、天保年間創業の生麩専門店。左の「錦 川政」は、京野菜や松茸で有名な八百屋。右の「田中鶏卵(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の京出汁巻き玉子は、京都ナンバーワンの美味しさ(お勧め!)。左の「箸や万作本店」は、人気の京竹箸シリーズを販売する店。右の「三木鶏卵」は、出汁巻きだけでなく、各種卵製品を販売する人気店。左の「錦 もちつき屋」は、店頭でついたいろいろな餅をその場で食べることができる。左の「SNOOPY茶屋」は、スヌーピーに特化したものを販売している。1階では食べ物のテイクアウトや京都伝統工芸とのコラボ製品などが販売され、2階はレストランとなっている。左の「打田漬物 西店」は、僕の一押しの漬物専門店。通年販売している「長いもわさび味」や「おんぶ漬」、春から初夏限定の「ぐりーんぼーるきむち」などがお勧め。店内では全ての商品を試食できるので、自分好みの漬物を購入しよう。左の「おちゃのこさいさい」は唐辛子の専門店。京都丹波産のハバネロなども販売している。左の「手作り箸工房 きっちん遊膳」は、800種類の箸が揃っている箸の専門店。右の「抹茶スイーツ処 茶和々 錦市場店」は、宇治茶にこだわったスイーツを販売する店。

〒604-8054 京都府京都市中京区西大文字町609番地   

「有次(ありつぐ)」は、料理人あこがれの有名包丁店 「麩房 老舗」は、天保年間創業の生麩専門店 「錦 川政」は、京野菜や松茸で有名な八百屋 田中鶏卵(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の京出汁巻き玉子は、京都ナンバーワンの美味しさ(お勧め!) 「三木鶏卵」は、出汁巻きだけでなく、各種卵製品を販売する人気店 「錦 もちつき屋」は、店頭でついたいろいろな餅をその場で食べることができる 「打田漬物 西店」は、僕の一押しの漬物専門店 通年販売している「長いもわさび味」や「おんぶ漬」、春の「竹の子山椒」、春から初夏限定の「ぐりーんぼーるきむち」などがお勧め。店内では全ての商品を試食できるので、自分好みの漬物を購入しよう 「手作り箸工房 きっちん遊膳」は、800種類の箸が揃っている箸の専門店「抹茶スイーツ処 茶和々 錦市場店」は、宇治茶にこだわったスイーツを販売する店

寺町・京極商店街〜
 三条名店街・新京極商店街を
        ぶらりショッピング

 四条通りと御池通りの間にある「寺町・京極商店街」と三条通りと四条通りの間にある「新京極商店街・三条名店街」の2つは、昭和のテイストが漂う京都を代表する商店街である。
 四条通り側から順に「寺町・京極商店街」を見てみよう。まず、入口には焼き栗で有名な「林万昌堂」があり、さらに進むと右に黒糖タピオカティーが大人気の「辰杏珠Shinanju京都寺町店」がある。その左のコアビル2階には、韓流グッズショップ「K DOL PARK」、右には北海道で大人気の焼きたてチーズタルト店「BAKE京都寺町店」、右にはミリタリーグッズやモデルガンなどが人気の「トイガン&ミリタリーコレクションショップやまもと寺町店」、右にレアなビーフカツの専門店「京都 勝牛」、左に外国人に大人気の浮世絵や版画を販売する「大書堂」、右に衣類にワッペンや家紋などを入れてくれる「川上ネーム店」と靴修理専門店「RESH.」がある。さらに、右に温泉街の遊技場の雰囲気が味わえる「大衆娯楽遊技場」、右にアニメフィギアやお面などを販売する「人参倶楽部」、右にオシャレスニーカー専門店「DRAGON BEARD京都店」、左に1683年創業の念珠専門店「安田念珠店」、右に明治6年創業のすきやき店「三嶋亭」があり、左に扇子の「白竹堂・三条寺町店(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」がある。ここで三条通りを通過すると、左に京都の有名甘味処である「梅園」、右に松茸や筍の季節になると賑わう「とり市老舗」、右に銀座の伊東屋のようなオシャレ文具店「文房具店tag寺町三条店」、右に仮店舗営業中の「京都鳩居堂本店(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」がある。
 次は、河原町通り側から「三条名店街商店街」、そしてそれに続く「新京極商店街」を見てみよう。右にある「吉田源之丞老舗」は、450年続く仏具・仏壇の専門店。両側にある「BIGBOSS京都」は、京都最大級のギター・ベースの専門店。右にある「大西京扇堂」は、天保年間から続く有名扇子店で、右の「伊織 京都三条通店」は今治タオルの専門店。左角の「永楽屋 細辻伊兵衛商店」は、復刻版手ぬぐいやアレンジ手ぬぐいを販売する店。左角の「つえ屋」は、世界中の杖や和の匠による杖まで、いろいろと取り揃えている。角を曲がって新京極商店街に入ると、左に関西最大のスクリーン数を誇る映画館「MOVIX京都」、右に箸で有名な「箸ギャラリー門・小夏」、左に外人受けしそうな和テイストのお土産品が揃っている「京極 井和井」、左にインスタ映えするデコレーションドーナッツで有名な「コエ ドーナッツkoe donuts」などがある。

〒604-8091 京都府京都市中京区永楽町  

「寺町・京極商店街」 黒糖タピオカティーが大人気の「辰杏珠Shinanju京都寺町店」 「黒糖ミルクティーM」 階段を上がった右側にあるのが、韓流グッズショップ「K DOL PARK」 北海道で大人気の焼きたてチーズタルト店「BAKE京都寺町店」 ミリタリーグッズやモデルガンなどが人気の「トイガン&ミリタリーコレクションショップやまもと寺町店」 レアなビーフカツの専門店「京都 勝牛」 外国人に大人気の浮世絵や版画を販売する「大書堂」 靴修理専門店「RESH.」 明治6年創業のすきやき店「三嶋亭」 京都の有名甘味処である「梅園」 松茸や筍の季節になると賑わう「とり市老舗」 銀座の伊東屋のようなオシャレ文具店「文房具店tag寺町三条店」 仮店舗営業中の「京都鳩居堂本店」 「三条名店街商店街」から、それに続く「新京極商店街」を見てみよう 「吉田源之丞老舗」は、450年続く仏具・仏壇の専門店 両側にある「BIGBOSS京都」は、京都最大級のギター・ベースの専門店 「伊織 京都三条通店」は今治タオルの専門店 「永楽屋 細辻伊兵衛商店」は、復刻版手ぬぐいやアレンジ手ぬぐいを販売する店 「つえ屋」は、世界中の杖や和の匠による杖まで、いろいろと取り揃えている 角を曲がって新京極商店街に入ると、左に関西最大のスクリーン数を誇る映画館「MOVIX京都」がある
外人受けしそうな和テイストのお土産品が揃っている「京極 井和井」インスタ映えするデコレーションドーナッツで有名な「コエ ドーナッツkoe donuts」

中村藤吉郎本店の「抹茶ガトーショコラ」

 中村藤吉郎本店は、宇治市にある1854年創業の茶舗。実はこの店、お茶だけでなく、いろいろなお茶関連のスイーツも販売している。
 中でも、ホワイトチョコレートを使用したガトーショコラは、カップケーキのように小振りなケーキ。現在のところ、「ほうじ茶ガトーショコラ」と「抹茶ガトーショコラ」の2種があるが、「ほうじ茶ガトーショコラ」の方はほうじ茶の香りに乏しい。しかし、「抹茶ガトーショコラ」の方は、食べると口一杯に抹茶の芳醇な香りが広がる。スポンジがシフォンケーキのように滑らかで、シットリとした食感もいい。
「ジェイアール京都伊勢丹(→ 京都グルメバイブル・ショッピングを参照)」や大丸京都店、中村藤吉京都駅店などの他、下記の中村藤吉郎本店のオンラインストアから購入もできる。(2019年9月追加) 
https://store.tokichi.jp

予算:1個680円

ホワイトチョコレートを使用したガトーショコラは、カップケーキのように小振りなケーキ。現在のところ、「ほうじ茶ガトーショコラ」と「抹茶ガトーショコラ」の2種がある。箱を開けると・・・ 紙に包まれたケーキが 包み紙を開けるとこんな感じ 「抹茶ガトーショコラ」の方は、食べると口一杯に抹茶の芳醇な香りが広がる。スポンジがシフォンケーキのように滑らかで、シットリとした食感もいい「ほうじ茶ガトーショコラ」の方はほうじ茶の香りに乏しい

中村藤吉本店の「マルトベイク・抹茶(抹茶フィナンシェ)」

 中村藤吉郎本店は、宇治市にある1854年創業の茶舗。実はこの店、お茶だけでなく、いろいろなお茶関連のスイーツも販売している。
 フィナンシェには、「抹茶フィナンシェ」と「ほうじ茶フィナンシェ」の2種類があるが、「ほうじ茶フィナンシェ」の方はほうじ茶があまり香らず、お勧めできるほどのレベルではない。一方、「抹茶フィナンシェ」は、抹茶特有の香りや苦みなどが感じられ、さらに、バターとアーモンドによるリッチなコクも加わり、生地もしっとりとしていて量産品とは思えない出来。
「ジェイアール京都伊勢丹(→ 京都グルメバイブル・ショッピングを参照)」や大丸京都店、中村藤吉京都駅店などの他、下記の中村藤吉郎本店のオンラインストアから購入もできる。(2019年9月追加) 
https://store.tokichi.jp

予算:1個280円

箱を開けると シンプルなデザインの包装 「抹茶フィナンシェ」は、抹茶特有の香りや苦みなどが感じられ、さらに、バターとアーモンドによるリッチなコクも加わり、生地もしっとりとしていて量産品とは思えない出来「ほうじ茶フィナンシェ」の方は、ほうじ茶があまり香らず、お勧めできるほどのレベルではない

日本茶菓SANOAH(サノア)の「十点(ジッテン)」

 「日本茶菓SANOAH」は、日本茶を使ったスイーツを展開するブランドで、茶葉の風味を活かしたさまざまなスイーツを販売している。現在のところ、「ジェイアール京都伊勢丹(→ 京都グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)」、「新宿伊勢丹」、「浦和伊勢丹」の3店舗で限定購入できるスイーツのようだ。
 茶師十段・小林裕氏が選んだという石臼挽き宇治抹茶は、しっかりと抹茶が香り、通常の抹茶フィナンシェが薄茶であれば、こちらは濃茶レベル。また、バターの風味も良く、塩味が味の輪郭を作っている。これで更に生地がシットリと滑らかであれば、完璧な和のフィナンシェとなるかも。
 なお、上記の伊勢丹百貨店の他、下記の伊勢丹のウェブサイトからも購入できる。
https://isetan.mistore.jp/onlinestore/brand/001695/list

予算:十点(3個)1070円

箱を開けると・・・ 個別にパッケージされています茶師十段・小林裕氏が選んだという石臼挽き宇治抹茶は、しっかりと抹茶が香り、通常の抹茶フィナンシェが薄茶であれば、こちらは濃茶レベル。また、バターの風味も良く、塩味が味の輪郭を作っている。これで更に生地がシットリと滑らかであれば、完璧な和のフィナンシェとなるかも

日本茶菓SANOAH(サノア)の
 「しっとりガトーショコラ 絹乃茶」

 「日本茶菓SANOAH」は、日本茶を使ったスイーツを展開するブランドで、茶葉の風味を活かしたさまざまなスイーツを販売している。現在のところ、「ジェイアール京都伊勢丹(→ 京都グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)」、「新宿伊勢丹」、「浦和伊勢丹」の3店舗で限定購入できるスイーツのようだ。
 「しっとりガトーショコラ 絹乃茶」は、フランス産チョコレートに 日本茶を加えて焼き上げたしっとりなめらかなガトーショコラ。冷やして食べると2倍美味しくなるそうだ。
 食べてみると、表面にシットリと柔らかなフランス産チョコとその下にスポンジケーキというよくありがちな組み合わせ。しかしながら、スポンジはシットリとしていて、甘さも程よく美味しい。何よりも、抹茶(抹茶、煎茶)やほうじ茶がしっかりと感じられ、お茶とガトーショコラの組み合わせが実に京都らしい。
 なお、上記の伊勢丹百貨店の他、下記の伊勢丹のウェブサイトからも購入できる。
https://isetan.mistore.jp/onlinestore/brand/001695/list

予算:しっとりガトーショコラ絹乃茶(3個)712円

箱を開けると・・・ 個別にパックされています ほうじ茶 煎茶抹茶

笹屋昌園の究極のわらび餅「至高」

 大正7年創業の和菓子店。この店を一躍有名にしたのは、究極のわらび餅といわれる「極(きわみ)」と、さらにその上位商品で完全受注生産の「至高」である。以前は、「ジェイアール京都伊勢丹」の地下食品売り場で購入できたが、現在はできなくなってしまった。
 国産最高峰の本わらび粉を100%使用したというわらび餅「至高」は、限界までトロトロ感を出すために固めることができない。なので、箱に流し込まれているタイプのわらび餅である。添えられている黒豆きな粉をかけて食べると、その滑らかな食感が何とも言えず美味しい。しかし、「KISSHOKARYO KYOTO吉祥菓寮の本わらび餅(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」ほどきな粉が香らず、この点だけは多少物足りない。もしも、「KISSHOKARYO KYOTO吉祥菓寮」のきな粉と合わせることができれば、夢の究極わらび餅になることは間違いない。
 しかしながらこの商品、下記ネットショップや楽天市場からも購入できる。楽天市場では、総合ランキング第1位、スイーツ部門第1位、和菓子部門第1位を獲得するほどの人気であるが、本店で購入する商品の方が、その日の朝に作られた新鮮なわらび餅なのでお勧め。(2022年11月更新)
http://sasayasyoen.jp
https://item.rakuten.co.jp/sasayasyoen/kiwami/

右京区谷口園町3-11   
電話番号:075-461-0338
定休日:火曜
営業時間:10時〜18時
予算:本わらび餅「極」(小200g)2200円
アクセス:京福北野線・龍安寺駅を出て龍安寺方向へ向かうと目の前。龍安寺駅より徒歩1分
最寄りのランドマーク:京福北野線・龍安寺駅
お勧めポイント:滑らかなトロトロ食感の本わらび餅

国産最高峰の本わらび粉を100%使用したというわらび餅「至高」 箱を開けると、きな粉が付いている 限界までトロトロ感を出すために固めることができない。なので、箱に流し込まれているタイプのわらび餅 スプーンですくうと、トロッとしていてかなり柔らかいことが分かる 皿に入れ・・・添えられている黒豆きな粉をかけて食べると、その滑らかな食感が何とも言えず美味しい。しかし、「KISSHOKARYO KYOTO吉祥菓寮の本わらび餅」ほどきな粉が香らず、この点だけ少し物足りない。もしも、「KISSHOKARYO KYOTO吉祥菓寮」のきな粉と合わせることができれば、夢の究極わらび餅になることは間違いない

京都市右京区

おきな

 嵐山の住宅街にひっそりとある日本料理店。かつて京都に住んでいたことがある「銀座 鮨 青木」の店主・青木利勝さんからいいと教えてもらった店である。店の看板には嵐山らしく「湯豆腐、京料理」の看板があるので、湯豆腐専門店かと思いきや、普通の日本料理店であった。入ってすぐ手前に個室があり、奥にカウンター席がある。2階には20名までの座敷もあるらしい。
 今回は初めての訪問だったので、おまかせコースを注文したが、常連客はアラカルトメニューから好みのものを注文していた。しかし、ビッシリと料理名が書かれていた手書きのメニューには価格表示がないので、常連客でなければ注文しにくいと思うが、恐らくそれほど高くはないものと思われる。
 まず出てきたのは、八寸のような「松茸のおひたし」と「鯖の棒寿司」、「子持ち鮎の甘露煮」、「手長海老と銀杏の素揚げ」などの盛り合わせ。そして、一品目のお造りは「ハタとバフンウニ」。トロみのある醤油ダレと弾力のあるハタの組み合わせがいい。二品目のお造り「ヨコワとブリ」は素材も良いが、厚く切られているので食感が抜群。お椀は「海老芋と蟹」で、汁が餡かけのようにトロミがあって美味しい。焼き物の「マナガツオの西京味噌焼きと鴨ロース」の鴨ロースが、ジューシーで肉の旨みがあって最高だった。特に、この厚く切られた鴨と芽ネギと一緒に食べると絶品である。揚げ物は「穴子と赤万願寺唐辛子の天ぷら」。藻塩でいただいたが、これはまあまあの味。特別に出してくれたご近所のものだという絹ごし豆腐は、非常に柔らかくて滑らかだったが、大豆の甘みや香りがあまりなかった。そして最後のご飯は、白米とじゃこ山椒、香の物であるが、今回はアラカルトメニューの中から単品で、「琵琶湖産・天然鰻の蒲焼き」を追加注文した。身が厚くものは良かったが、火が通り過ぎていて多少脱水気味だったのが残念。そして最後の水菓子「カラメルでコーティングしたアイスクリームと完熟した柿」で終了となった。
 この嵐山エリアの中では至極まっとうな日本料理店であり、嵐山で食事をとる際の選択肢に入れてもいい店である。(2019年9月追加)

右京区嵯峨釈迦堂大門町11  
電話番号:075-861-0604
定休日:水曜(祝日の場合には翌日)
営業時間:11時半~14時、17時~20時
予算:【昼】おまかせ料理6000円〜、【夜】10000円〜
アクセス:JR嵯峨嵐山駅・北口から出て直進し、2つ目の信号のある交差点を左折する。府道187号をしばらく進み、歩道橋のある交差点を右折する。「嵯峨嵐山・田中クリニック」、「京都愛宕郵便局」を過ぎ、「甘春堂」の交差点を左折すると左にある。JR嵯峨嵐山駅から徒歩15分
最寄りのランドマーク:JR嵯峨嵐山駅、京都愛宕郵便局、甘春堂嵯峨店
お勧めポイント:嵐山エリアの優良日本料理店

嵐山の住宅街にひっそりとある ココです! コース、定食、お弁当 奥にあるカウンター席 入ってすぐ手前にある個室。2階には20名までの座敷もあるらしい 常連客はこのアラカルトメニューから好みのものを注文していた。手書きのメニューには価格表示がないので、常連客でなければ注文しにくいと思うが、恐らくそれほど高くはないものと思われる まず出てきたのは、八寸のような「松茸のおひたし」と「鯖の棒寿司」、「子持ち鮎の甘露煮」、「手長海老と銀杏の素揚げ」などの盛り合わせ 「松茸のおひたし」 「鯖の棒寿司」、「子持ち鮎の甘露煮」、「手長海老と銀杏の素揚げ」 一品目のお造りは「ハタとバフンウニ」 トロみのある醤油ダレと弾力のあるハタの組み合わせがいい 二品目のお造り「ヨコワとブリ」 素材も良いが、厚く切られているので食感が抜群 お椀は「海老芋と蟹」で、汁が餡かけのようにトロミがあって美味しい 焼き物の「マナガツオの西京味噌焼きと鴨ロース」
「マナガツオの西京味噌焼き」 この「鴨ロース」が、ジューシーで肉の旨みがあって最高だった。特に、この厚く切られた鴨と芽ネギと一緒に食べると絶品である 揚げ物は「穴子と赤万願寺唐辛子の天ぷら」 藻塩でいただいたが、これはまあまあの味 特別に出してくれたご近所のものだという絹ごし豆腐は、非常に柔らかくて滑らかだったが、大豆の甘みや香りがあまりなかった 最後のご飯は、白米とじゃこ山椒、香の物であるが、今回はアラカルトメニューの中から単品で、「琵琶湖産・天然鰻の蒲焼き」を追加注文した 天然鰻は身が厚くものは良かったが、火が通り過ぎていて多少脱水気味だったのが残念 ご飯は悪くない最後の水菓子「カラメルでコーティングしたアイスクリームと完熟した柿」で終了となった

老松 嵐山店

 嵐山にある人気の甘味処。実はこの店、お土産で紹介した 「老松 北野店(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 の支店である。嵐山のメイン通り沿いにあり、京福電鉄・嵐山駅からも近くとても便利。入口側にはショップが、そして奥には甘味処のカフェがある。カフェは天井が高く左側に坪庭が見え、白を基調とした清潔感溢れる和洋折衷の造り。椅子と机にこだわっているらしく、デンマークのボーエンセンによるデザインである。また、窓側がイチイとケヤキ、他にクスノキ、ツガ、シオジなど、席毎に素材となる木が異なっている点も面白い。
 この店の僕のお勧めは、何と言っても作りたての「本わらび餅」。秋獲りの本わらび粉を使用しており、ほんのりと温めの絶妙な食感。 「ぎおん徳屋(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 や 「遊形 サロン・ド・テ(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 、 「洛叉庵(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 と並び、餡の入らないわらび餅としては京都トップクラスのわらび餅である。唯一残念だったのはきな粉の香りに乏しい点で、これで煎りたてのきな粉の香りがあれば完璧である。(2015年1月追加)

右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町20  
電話番号:075-881-9033
定休日:無休
営業時間:9時半~16時半(ショップは9時~17時)
予算:本わらび餅1296円
アクセス:京福電鉄・嵐山駅を出て、メインストリートを右(渡月橋とは反対方向)へ進む。「嵐山ちりめん細工館」を過ぎ、「天龍寺」に沿って300mほど進むと左側にある。嵐山駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:京福電鉄・嵐山駅、天龍寺
お勧めポイント:作りたての本わらび餅が美味しい

メニュー。抹茶や玉露、煎茶、ほうじ茶などのお茶には上生菓子が付きます

入口にあるショップ

お土産用の「本わらび餅」は試していません

これが本命の「本わらび餅」。お茶と黒みつが付いています

蓋を外すと「きな粉」が

きな粉の皿を外すと、氷水に入った生温かい本わらび餅が出現

箸で持ち上げると、かなり柔らかく粘り気があります

「抹茶」には上生菓子が付きます

選んだのは“きんとん”の「小倉山」

丹波栗と丹波大納言小豆と使った「栗善哉」には、塩昆布とお茶が付きます

「あんみつ」には黒みつとお茶が付きます

ラーメン専門店 大輝

 京都の西の外れにあるラーメン店。郊外にあるせいか、客のほとんどは常連客で、行列をつくることは滅多にない。古そうな外観であるが、中はピカピカに磨かれて清潔感がある。店内はL字型のカウンター席が10席のみと狭く、聞くところによると、先代が引退して現在は2代目の若夫婦でやっているらしい。
 メニューを見ると「しょうゆラーメン」の他に「みそラーメン」もあるが、客の8割は「しょうゆラーメン」を注文するという。具材は茹でモヤシと九条ネギの他、薄く切られたモモチャーシューが6枚以上入り、 「本家 第一旭 たかばし本店(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 を彷彿させるようなラーメンである。スープは脂が浮いた薄濁りの豚骨ベースのスープで、見た目とは裏腹に後味がサッパリとしている。旨味とコクが備わった非常に美味しいスープである。「本家 第一旭」のスープに比べると、こちらの方が味が濃く脂も強めだ。先代の頃に比べると若干塩分が濃い気がする。麵は中細のストレート麵で、特にコシは感じられない。これでもう少し麵が良ければ評価を上げても良いかも。ちなみに、店内は全席禁煙である。(2014年10月追加)

右京区梅津西浦町16  
電話番号:075-882-9897
定休日:月曜
営業時間:11時〜15時、17時〜22時(日曜・祝日は20時まで)
予算:しょうゆラーメン(並)750円
アクセス:JR京都駅から市バス28系統嵐山大覚寺行きで12分、梅津西浦町下車、徒歩5分。阪急京都線、京福嵐山線・西院(さいいん)駅からタクシーで3分。
最寄りのランドマーク:サンコール
お勧めポイント:「本家 第一旭 たかばし本店」を彷彿させるラーメン

向かいあるサンコール

メニューはとてもシンプルで、ラーメンは「しょうゆ」と「みそ」の2種類

しょうゆラーメン

      

京都市上京区

御料理 光安

 通りから少し入った小路にある一軒家の料理店。この店は、昼1組、夜2組限定の完全予約制の日本料理店である。扉を開けて上がり框を上がると、すぐに部屋があり、さらに調理場を通って奥に進むともう一つ部屋がある。入口の方は個室と言うほどの空間ではないが、奥の方はほぼ個室と言ってもよい部屋だ。今回通された個室はテーブル席で、畳には電気カーペットが敷かれていたので、冬だったにもかかわらず暖かかった。日本酒は13種類あったが、飲んだ日本酒はどれも美味しく良かった。特に、広島の「天寶一・うすにごり」と島根の「裏月山・無濾過原酒」が良かった。
 料理でまず出てきたのは、「蕪蒸し」のお椀。すり流しのようにトロミがついていたが、出汁が薄く、塩味が足りなかった。一つ目のお造り「甘鯛の昆布締め」は、ネットリと旨味があって美味しい。2つ目のお造り「ブリの炙り」は、ハラミの部分。タレに辛味大根や紫蘇の花を加えて食べると、味に一体感が出て最高だった。続くこの店の名物「野菜の八寸」は、塩味が付いた金時芋、京人参、菜の花などのいろいろな野菜が入っていて、意外に美味しかった。「蛤の雑炊」は、蛤の出汁が出ていて深みのある味わい。「炙った自家製カラスミと青首大根のおろし」は、舌に絡みつくようなカラスミ独特のコクがあって、酒のアテにはピッタリ。この日一番だったのは、シンプルな「モロコの炙り焼き」。フワッと焼かれていて甘みがあり、これまで食べた中での最高のモロコであった。今まで、冬の京都で食べる白味噌のお椀をそれほど美味しいと思ったことはなかったが、「蕎麦掻きの白味噌仕立て」は、サラッとしていて洗練された味わいだった。そして、締めの土鍋ご飯は、「香住ガニのご飯」。米は地元の米をブレンドしているという。浅葱と蟹ミソがタップリと入っていて、あまりの美味しさに、思わずおかわりをしてしまったほど。最後の水菓子は、珍しい「ミカン葛」で、トロッとしていてカボチャのような風味を感じた。また、女将さんのホスピタリティのあるサービスも良かった。(2019年9月追加)
http://kyoto-mitsuyasu.com

上京区千本通丸太町上ル二筋目東入  
電話番号:075-366-3138
定休日:日曜、月曜の昼
営業時間:【昼】12時~13時、【夜】18時~20時
予算:おまかせで15000円〜18000円くらい(素材によって変動する)
アクセス:地下鉄東西線・二条駅1番出口を出て左へ「」を北へ進む。「ライフ」、「スギ薬局」、「酒のやまや」、広い「丸太町通り」を過ぎ、2つ目のT字路を右折すると左側にある。二条駅から徒歩で15分
最寄りのランドマーク:千本丸太町交差点
お勧めポイント:シンプルでありながら美味しいと思えるような日本料理店

通りから少し入った小路にある一軒家 ココです! 扉を開けて上がり框を上がると、すぐに部屋があり、さらに調理場を通って奥に進むともう一つ部屋がある。入口の方は個室と言うほどの空間ではないが、この奥の方はほぼ個室と言ってもよい部屋だ。今回通された個室はテーブル席で、畳には電気カーペットが敷かれていたので、冬だったにもかかわらず暖かかった日本酒は13種類あったが、飲んだ日本酒はどれも美味しく良かった。特に、広島の「天寶一・うすにごり」と島根の「裏月山・無濾過原酒」が良かった 料理でまず出てきたのは、「蕪蒸し」のお椀。すり流しのようにトロミがついていたが、出汁が薄く、塩味が足りなかった 一つ目のお造り「甘鯛の昆布締め」は、ネットリと旨味があって美味しい 2つ目のお造り「ブリの炙り」は、ハラミの部分 タレに辛味大根や紫蘇の花を加えて食べると、味に一体感が出て最高だった 続くこの店の名物「野菜の八寸」は、塩味が付いた金時芋、京人参、菜の花などのいろいろな野菜が入っていて、意外に美味しかった 「蛤の雑炊」は、蛤の出汁が出ていて深みのある味わい 「炙った自家製カラスミと青首大根のおろし」舌に絡みつくようなカラスミ独特のコクがあって、酒のアテにはピッタリ この日一番だったのは、シンプルな「モロコの炙り焼き」。フワッと焼かれていて甘みがあり、これまで食べた中での最高のモロコであった 今まで、冬の京都で食べる白味噌のお椀をそれほど美味しいと思ったことはなかったが、「蕎麦掻きの白味噌仕立て」は、サラッとしていて洗練された味わいだった 締めの土鍋ご飯は、「香住ガニのご飯」米は地元の米をブレンドしているという。浅葱と蟹ミソがタップリと入っていて、あまりの美味しさに、思わずおかわりをしてしまったほど後の水菓子は、珍しい「ミカン葛」で、トロッとしていてカボチャのような風味を感じた

老松 北野店

 「老松」は京都の老舗和菓子店である。この店の僕のお勧めは、春から夏にかけて作られる「夏柑糖(なつかんとう)」。適度な寒天の食感と夏みかん特有のサッパリ感が何とも言えず美味しい。類似のグレーフルーツゼリーやオレンジゼリーなどと比較しても、食べた時の爽快感と後味が全く違うのである。
 ホームページによれば、「夏柑糖」は、純粋種の夏みかん果汁と寒天を合わせ、再び皮に注いで固めたもので、戦後間もない物のない時代に、庭にあった夏みかんの果実に少しの砂糖と寒天を合わせ、上七軒の数寄者のお客様方のために作ったのが最初らしい。日本原産種の夏みかんの強い酸を寒天で固めるのは非常に難しく、人工ゲル化剤が誕生するまでは、唯一のみかんの寒天菓子であったという。ところが、昭和50年以降、グレープフルーツの輸入自由化等により、夏みかんは甘夏に作付け転換され、その姿がほとんど消えてしまったのである。「老松」は、原産地である萩(山口県)の各農家に依頼し、種の保存と品物の確保に努め、その貴重な努力の結晶が「夏柑糖」なのである。毎年4月1日から製造を開始し、その年の夏みかんの取れ高により、終了の時期は変わるらしい。
 ちなみに、「夏柑糖」は、この店の他に京都では「京都大丸」と「嵐山店」で、その他の地域では「伊勢丹新宿」や「松屋銀座(曜日限定)」、「ジェイアール名古屋タカシマヤ(曜日限定)」などで購入出来る。(2014年12月追加)

【北野店】 
上京区今出川通御前東入ル社家長屋町675-2  
電話番号:075-463-3050
定休日:無休
営業時間:8時半〜18時
予算:夏柑糖1260円
アクセス:山陰本線・JR円町駅を出て、丸太町通「円町交差点」を左折して西大路通を北へ向かう。「ラッキー円町店」、「北野中学校」、「京都中央信用金庫」、「西大路一条交差点」を過ぎ、今出川通を右折する。「北野天満宮前」交差点を左折し、「北野天満宮」横の細い「御前通」を進む。広い交差点に出たら右折し、Y字路を右に進むとすぐ右側にある。JR円町駅より徒歩20分
最寄りのランドマーク:北野天満宮
お勧めポイント:寒天で作った至高の名品「夏柑糖」が購入できる

京わらびもちの茶洛

 西陣にある人気の蕨餅の専門店。久しぶりに調べてみると、以前の小さな店からいつの間にか表通り移転しており、定休日も週休2日になっていた。また、蕨餅以外の商品も、「あんみつ」や「ところてん」、「京もなか」など増えていた。この店は常に行列ができており、開店後すぐに売り切れるほどの人気店である。実はこの店の蕨餅は、「京都タカシマヤ」の「銘菓百選」のコーナーでも購入できることを知る人は少ない。なので、わざわざ並ばなくても入荷のタイミングさえ合えば「京都タカシマヤ」で購入すべきなのである。
 この店の「京わらびもち」は何と言ってもその食感が素晴らしい。付いてきた楊枝で持ち上げるてもすぐに崩れてしまうくらいプルプルなのである。「京都タカシマヤ」で購入できる「京わらびもち」は、“抹茶”と“ニッキ入りきな粉”のセットになっているが、本店では他に“抹茶”と“しょうが”のセットも購入できる。ニッキが入りのきな粉は、風味が独特なので好みが分かれるかも知れない。また、「京わらびもち」には予め抹茶とニッキ入りきな粉がかかっているが、追加の「抹茶粉」と「ニッキ入りきな粉」が付いてくる。抹茶の「京わらびもち」に追い抹茶粉をかけて食べるとさらに香りが増し、旨さが倍増するが、ニッキきな粉の蕨餅は元々ニッキの香りが強いため、追いニッキきな粉をかけない方が良いかも。(2014年2月更新)

上京区今出川大宮西入ル元北小路町147   
電話番号:075-431-2005
定休日:水曜、木曜
営業時間:11時~売り切れまで
予算:京わらび餅(10個入り)900円、(20個入り)1600円
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅6番出口を出て左へ進み、すぐに「烏丸今出川交差点」を左折する。今出川通を進み、「白峯神宮」、「堀川今出川交差点」、「鶴屋吉信京都本店」、「本家玉壽軒」を過ぎるとすぐ左側にある。今出川駅から徒歩15分。
最寄りのランドマーク:「鶴屋吉信京都本店」、「本家玉壽軒」
お勧めポイント:プルプルの食感の蕨餅

聚洸(じゅこう)

 この店の店主は、「わらび餅」で有名な名古屋の和菓子店 「芳光(→ 名古屋グルメバイブル・北大医局秘書が選ぶベストオブ名古屋土産の頁を参照)」 出身とのこと。独立して京都で開店し、現在では即日完売状態が続く人気店となった。販売しているのは上生菓子であるが、中でも「芳光」と同じ上生菓子タイプの「わらび餅」が人気である。上生菓子タイプのわらび餅と言えば、この店と並んで京都で人気なのが、以前紹介した木屋町の 「本家 月餅家(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 。両店とも中の漉し餡の甘さや滑らかさなどにはさほど違いはないが、異なるのはわらび餅の部分。「本家 月餅家」の方は餅の部分が薄く粘り気があり、ネットリと伸びる感じ。
 この店の餅は厚めで瑞々しく、水饅頭のようにプルプルしている。餅の部分が厚い分、食べたときの餅と餡のバランスが良い。但し、人気店なので、事前予約しなければ購入できないのでご注意を。(2012年10月追加)

上京区大宮寺之内上ル  
電話番号:075-431-2800
定休日:日曜・祝日、水曜 
営業時間:10時~17時 
予算:わらび餅320円 
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅4番出口を出て右へ。角を右に曲がり、今出川通を進む。「TSUTAYA」、「白峯神宮」、「鶴屋吉信」、「ねぎ太郎」を過ぎた次の信号を右折。大宮通を北に向かい、「中央信用金庫」、「薬ヒグチ」を過ぎ、しばらく進むと左側の3階建て土壁色の建物。今出川駅から徒歩20分。 
最寄りのランドマーク:鶴屋吉信、京都中央信用金庫大宮寺之内支店 

京つけもの きたの

 北野天満宮近くにある知る人ぞ知る漬物店。以前は「漬け物 丹波 北野店」と名乗っていたが、その後「京つけもの きたの」に改名。店は常に地元客で賑わっているが、それもそのはず。デパートなどには一切出店しないだけでなく、支店も持たない地元限定の店なのである。
 この店の漬け物は、一部の野菜を除き、基本的に洛北の自家菜園でとれる京野菜を使用している。職人が全行程を完全な手作業で添加物を一切使用せずに行い、野菜の香りや旨味を最大限に引き出している。塩味が絶妙で、どうすればこんなに野菜が美味しくなるの?と思うほど旨い。特にお勧めしたいのが、初夏から夏季にかけての加賀の「加賀太きゅうり」と泉州の「水茄子」。「加賀太きゅうり」は歯ごたえが絶妙で、瓜とキュウリの中間の食感。しかも、キュウリよりも遙かに深い味がするのだ。また、「水茄子」も瑞々しく自然の旨味に溢れている。ピクルスのような酸味のある漬け物が好みの方には「(青じそ)キャベツ」、サッパリとしたもの漬け物が好きな方には「柚子大根」がお勧め。
 その日その日に食べ頃を迎えた漬け物樽が店頭に並び、試食も出来る。好みの漬け物を量り売りで購入する人、お得なセットを買っていく人など様々であるが、夕方には多くの品が売り切れてしまうほどの人気店なので、行くなら品物が揃う午前がお勧め。ちなみに、下記の通販あるいはオンラインから購入も出来るが、電話で旬の品を聞いてから購入するのがベストかも。(2014年6月更新)
http://www.kyoto-kitano.jp/index.html

上京区一条通御前西入大上之町65-4  
電話番号:075-462-0107
定休日:日曜・祝日と月曜
営業時間:10時~17時半
予算:水茄子450円、加賀太きゅうり400円
アクセス:山陰本線・JR円町駅を出て、丸太町通「円町交差点」を左折して西大路通を北へ向かう。「ラッキー円町店」、「北野中学校」、「京都中央信用金庫」を過ぎ、「西大路一条交差点」を右折する。一条通を進み、橋を渡って150mほど進むと左角にある。JR円町駅より徒歩15分。
最寄りのランドマーク:北野天満宮
お勧めポイント:野菜の香りや旨味を最大限に引き出したの漬け物

午後3時には樽は空に

加賀太きゅうり

水茄子

キャベツ

柚子大根

辛子高菜

虎屋菓寮 京都一条店

 京都御所近くにある「虎屋」直営の甘味処。四条にも支店あるが、こちらの方はビルの中にあり、銀座の店舗とほとんど変わらない。これに対し、「京都一条店」は烏丸通から少し入ったところにあるため、その閑静なロケーションが素晴らしい。しかも、建物はデザイナーズカフェのようにモダンな平屋建てで、入って左側にショップが、右側にカフェスペースがある。さらに、屋内のカフェスペースを挟むように、通り側と中庭側に庇のついたテラス席がある。気候の良い時期であれば、ぜひテラス席で頂きたいが、通り側のテラス席は時々車が通るので、芝のある中庭のテラス席の方がお勧め。
 この店で特にお勧めと言うほどのものはないが、オーソドックスに行くなら「季節の上生菓子」を食べるのが無難かも知れない。上生菓子にはお抹茶や煎茶など飲み物が付く。この店の人気は、かき氷の「宇治金時」と「青大豆の豆乳羹・お飲み物付き」であるが、「宇治金時」は抹茶の香りが豊かなわりには氷の削り方はごく普通。また、粒餡は少し甘すぎる感じがするが、量を半分にしてもらえるサービスは良い。「青大豆の豆乳羹」は甘さ控えめで豆乳の香りがいいが、食感も含めたトータルバランスはまあまあ。
 この店のスイーツは前述のように、わざわざそれだけを食べに行くほどのものではないが、このような素晴らしいロケーションのテラス席で、庭を見ながらのんびりとスイーツを楽しめる店は京都でもなかなか見当たらない。また、メニューには英語の解説もあり、外国人を連れて行くにもうってつけのカフェである。ちなみに、暑い夏には蚊に刺されることを覚悟しなければならないが、春や秋に訪れるなら最高のカフェであろう。休日はかなり混み合うので、開店時に行くのがベスト。(2014年7月追加)

京都市上京区一条通烏丸西入  
電話番号:075-441-3113
定休日:無休(元日を含めた不定休)
営業時間:10時〜18時
予算:青大豆の豆乳羹・抹茶グラッセ付き1145円
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅4番出口を出て烏丸通を右へ。「烏丸今出川交差点」を過ぎて進むと「虎屋 京都一条店」が見える。その角を右折するとすぐ右側にある。今出川駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:烏丸通、京都御所
お勧めポイント:閑静なロケーションが素晴らしい和のカフェ

虎屋 一条店

こちらが 虎屋菓寮 京都一条店

通り側のテラス席

通り側のテラス席

屋内のカフェスペース

中庭側のテラス席

中庭

中庭側のテラス席

英語解説付きのメニュー

季節の上生菓子のメニュー

青大豆の豆乳羹・抹茶グラッセ付き

宇治金時

季節の上生菓子・薄茶付き

紫竹餅(5月の上生菓子)

薄茶

神馬(しんめ)

 西陣の近くにある昭和9年創業の居酒屋。一軒家の扉を開けると、コの字型の大きなカウンター席と奥に長いテーブル席があり、良き昭和を感じる佇まい。カウンター内には昭和初期から使われてきたという銅製の燗付け器が置かれ、別の銅製器具には布がかけられ、一人前ずつ盛られた「鯖寿司」や「鱧寿司」の皿を置くテーブルとして使われている。ホワイトボードにはその日のメニューや壁にはお品書きの札が貼られている。
 この店の名物は、京都風の〆鯖「鯖きずし」や天然ものにこだわった「魚のお造り」、「すっぽん鍋」、「はもと胡瓜の酢の物」など。今回食べてみて特に美味しかったのは「韓国産・松茸のフライ」と「のどぐろ塩焼き」、「小芋唐揚げ」など。今回は1人飯だったのでいろいろな種類を食べられなかったのは残念だが、次回是非食べてみたいと思わせたメニューは「黒毛和牛・イチボのローストビーフ」、「黒毛和牛・ビーフカツ」、「奥村商店に別注した特撰・鯨ベーコン」、「はもと松茸のしゃぶしゃぶ」、「天草・天領岩がき」、「白ずいき・くず引き」など。日本酒もいくつかあり、この日のラインナップは京都の「聚楽第」と「松竹梅・白壁蔵」、滋賀の「喜楽長」、福井の「黒龍」、埼玉の「神亀」、山形の「くどき上手」、富山の「立山」、新潟の「久保田・千寿」と「菊水」、大阪の「呉春」、奈良の「篠峰・愛山」、岐阜の「小左衛門」など。
 年老いた2代目店主も女将さんもとてもフランクかつフレンドリーで、話していると癒される。また、帳場の木製レジは昭和の頃からの品でこれも必見。ちなみに、当然のことであるが人気店なので予約は必須である。(2014年7月追加)

上京区玉屋町38千本通中立売上ル西側  
電話番号:075-461-3635
定休日:日曜
営業時間:17時〜21時半(閉店)
予算:のどぐろの塩焼き(半身)1300円〜、松茸フライ1300円〜、小芋の唐揚げ700円
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅から今出川通を西へ進み、堀川通(堀川今出川交差点)を過ぎ、千本通(千本今出川交差点)を左折して400m進むと右側にある。今出川駅から徒歩25分
最寄りのランドマーク:千本中立売交差点、千本通
お勧めポイント:魅力的なメニューが揃う昭和の居酒屋

鯖寿司と鱧寿司

突き出し

お造り(手前左から湯引き鱧、ヨコワ=本マグロの幼魚、イカ、真鯛)

スッポン鍋

のどぐろの塩焼き

松茸フライ

湯引きしたサエズリ

にしん茄子煮

小芋の唐揚げ

帳場

木製レジ

蕎麦屋 にこら

 京都の蕎麦屋と言えば、「かね井」や「蕎麦工房 膳」、「蕎麦切塩釜」などが有名であるが、お酒を飲んで蕎麦をたぐるならこの店である。店は西陣の一角にあり、町家をリノベーションしたスタイリッシュな雰囲気。店を入ると左側にカウンター席、そして右側にテーブル席がある。トイレは奥の箱庭に一度出て入るという町家スタイル。
 この店のメニューを見ると、蕎麦屋とは思えないくらい酒とつまみが豊富。日本酒は静岡の「磯自慢・純米吟醸」や愛知の「醸し人九平次・純米大吟醸」、山口「獺祭・純米大吟醸」、福井の「黒龍・純米吟醸」など15種類、焼酎は鹿児島の「富乃宝山」や宮崎の「中々」など7種類、さらに赤ワインと白ワインは各2種類ずつある。また、この日のつまみは、「京赤地鶏花椒焼き」、「あぶり京鴨・九条葱ソース」、「生桜海老のかき揚げ」、「自家製 にしん棒」、「真鯛の昆布〆カルパッチョからすみ和え」など22種類。この他に、「仁挽き杏仁豆腐・そば蜜シロップ」と「そば白玉入りぜんざい」の2種類のデザートと蕎麦メニューがある。つまみはどれも蕎麦屋とは思えないくらいバラエティーに富み、そして美味しい。
 この店の蕎麦は、茨城県三和町の契約農家で無農薬栽培された「常陸秋蕎麦」の玄蕎麦を使用している。それを温度7℃、湿度60%の専用冷蔵庫で保管し、毎日石臼で挽きぐるみにして蕎麦粉100%の生粉打ちで供している。蕎麦は細めで食感はザラザラしている。生粉打ちなので、冷たい蕎麦がお勧めである。この日頂いた「ざるそば(せいろ)」は、たまたまだったのかも知れないが、以前と異なり、少しベチャッとした喉越しの良くないものだったため、今回は下げて評価した。蕎麦もつまみも全体的に価格設定が高めであるが、これは素材にこだわっているためとご理解頂きたい。
 ちなみに、デザートの「仁挽き杏仁豆腐・そば蜜シロップ」は独特のコクと香りがあり、お勧めである。また、店内は禁煙であり、クレジットカードは利用できないのでご注意を。(2014年5月追加)

上京区智恵光院通五辻上ル五辻町69-3   
電話番号:075-431-7567
定休日:木曜、第3火曜
営業時間:11時半〜14時、17時半〜20時半
予算:ざるそば950円、あぶり京鴨・九条葱ソース1300円、真鯛の昆布〆カルパッチョからすみ和え1200円
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅6番出口を出て左へ進み、すぐに「烏丸今出川交差点」を左折する。今出川通を進み、「白峯神宮」、「堀川今出川交差点」、「鶴屋吉信京都本店」、「京都市考古資料館」、「スズキアリーナ西陣」を過ぎた信号を右折する。智恵光院通を進み、交差点を1つ過ぎるとすぐ左側にある(本隆寺本坊の手前)。今出川駅から徒歩18分。 
最寄りのランドマーク:鶴屋吉信京都本店、京都市考古資料館、スズキアリーナ西陣
お勧めポイント:お酒を飲んで蕎麦をたぐるならこの店

あぶり京鴨・九条葱ソース

自家製 にしん棒

京赤地鶏花椒焼き

生桜海老のかき揚げ

真鯛の昆布〆カルパッチョからすみ和え

ざるそば(せいろ)

仁挽き杏仁豆腐・そば蜜シロップ

らーめん キラメキノトリ

 神宮丸太町駅近くにある人気のラーメン店。以前、一乗寺のラーメン店を取材していたときにこの店の支店を見かけ、ネーミングが気になっていた。本店にあたるこの店は、店の前を通る度にいつも混み合っている。店内に入ると左にオープンキッチンのカウンター席が、そして右側にテーブル席がある。先ずは自動券売機で食券を購入。
 この店は鶏白湯の専門店なので、店のお勧めは、こってり鶏白湯スープの「鶏白湯らーめん」。この他に、鶏と煮干しのWスープの「にぼとり」がある。 「鶏白湯らーめん」はスープが白く混濁し、コラーゲンタップリで美味しいが、やや舌にざらつく感じが残る。チャーシューはイマイチで、穂先メンマは普通。 麵は中太からやや太めの自家製ストレート麵で、コシがあっていい。
 僕のお勧めは名古屋発祥の “まぜそば(→ 名古屋グルメバイブル・台湾まぜそば「麺屋 はなび」の頁を参照)”「直太朗」。京都で「まぜそば」というのもすこし変な気もするが、全国的にみても「まぜそば」は現在トレンドなので、食べたことのない方は味わってみてほしい。出てきた「直太朗」には、刻みネギ、ニンニク、海苔、ミンチ、魚粉、生卵の黄身がのっており、これに刻みニラが加われば、まさに名古屋「麺屋 はなび」の「元祖台湾まぜそば」とビジュアル的に同じである。味的は「麺屋 はなび」の方が花山椒が香り、よりスパイシーであるが、こちらもなかなか美味しい。麵を食べた残り汁に無料の小ライス「追い飯」を混ぜて食べれば、その美味しさを2度味わえる。(2014年11月追加)
http://kiramekinotori.main.jp/

上京区出水町281永田ビル1F  
電話番号:075-231-2505
定休日:不定休
営業時間:11時~14時半、18時~22時半
予算:まぜそば・直太朗(〆ご飯付き)小・並・大750円、特・メガ・ギガ850円
アクセス:京阪本線・神宮丸太町駅出入口1を出て鴨川を渡り、丸太町通を進む。河原町通を右折して下鴨方面に向かうと右側にある。神宮丸太町駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:河原町丸太町交差点
お勧めポイント:名古屋発のまぜそばが美味しい

鶏白湯らーめん

まぜそぼ「直太朗」と小ライス「追い飯」

刻みネギ、ニンニク、海苔、ミンチ、魚粉、生卵の黄身がのっている

食べる前に混ぜる

麵を食べた後の残り汁に「追い飯」を入れて食べる

ラーメン 扇

 ある日、有名蕎麦店である「かね井」へ行こうと貸自転車を走れらせているときに気になり、入ってみた。店内はL字型のカウンター席のみと非常に狭い。また、メニューには「ラーメン」と「チャーシューメン」の他、サイドメニューに「ぎょうざ」と「扇丼」があるだけ。
 この日は初めてだったので「ラーメン並」を注文。注文を受けると、店主は麺を茹で始め、チャーシューを切り、スープを準備する。出てきたラーメンにはタップリのネギがのせられ、スープは混濁した豚骨白湯である。5枚のっているチャーシューは意外と美味しい。スープはトンコツ臭さがなくとてもマイルドで、魚介系スープとのコンビネーションも絶妙。唯一の欠点は、使用している黄色い中太縮れ麺にコシがないこと。これでもっとコシのあるストレート麺であったなら、さらに評価がアップするかもしれない。それにしても、このエリアではトップクラスのラーメン店であるにもかかわらず、今のところ未だそれほど流行っていないのがとても残念。(2014年5月追加)

上京区堀川通寺之内上る2丁目下天神町675-2  
電話番号:075-411-8336
定休日:月曜
営業時間:【火曜〜土曜】11時〜13時半、18時〜22時半、【日曜・祝日】18時〜22時半
予算:ラーメン(並)650円、チャーシュー(並)800円、ミニラーメン550円
アクセス:地下鉄烏丸線・鞍馬口駅1番出口を出て烏丸通りを左へ。「Videkin(ビデオ近畿)」の角を右折し、上御霊前通を進む。室町通、衣棚通、新町通、小川通を過ぎ、堀川通の信号を渡るとすぐ左側。鞍馬口駅から徒歩13分。
最寄りのランドマーク:堀川通、妙蓮寺、茶道資料館
お勧めポイント:魚介豚骨スープの美味しい良質なラーメン

京都市北区

らぁ麺 とうひち

 「ぴあ ラーメン・関西」の第5回究極のラーメン・グランプリを受賞し、ミシュランガイドにも掲載された人気店。この店のこだわりは、無化学調味料の鶏ガラスープにある。地元の地鶏である「丹波黒どり」をベースに、「名古屋コーチン」や「秋田比内地鶏」などをブレンドしているようだ。
 行列に並び、20分ほど待って店内に入ると、左側にL字型のカウンター席、右側にテーブル席がある。先ずは自動券売機で食券を購入。メニューは人気の「鶏醤油らぁ麺」の他、「鶏醤油つけそば」や「鶏油まぜそば」、「鶏白湯らぁ麺」、「煮干し魚介らぁ麺」などがある。
 この店の材料に対するこだわりは、半端ではない。前述の鶏の他に、醤油は木桶仕込みの天然醸造「日本一しょうゆ」などを使用し、非加熱の生揚げ醤油や生醤油などをブレンドして醤油ダレを作っているという。また、自家製麺も数種類の国産小麦に石臼挽き小麦を合わせて無添加の自家製麺を作っている。さらに、卵かけご飯には名古屋コーチンの卵、味玉用には京都の有精卵「七彩の風しずたま」といった使い分けもしている。
 出てきた「鶏醤油らぁ麺」の清湯スープは、鶏の旨味十分で非常に美味しい。但し、魚介系による重層感がなく、物足りなさが残る。大阪福島の「ラーメン人生JET」と同じようなイメージだ。なので、もしかすると「煮干し魚介らぁ麺」の方が美味しいのかも。チャーシューは豚と鶏の2種類で、柚子の香りがする鶏チャーシューが美味しい。鰹節が香るシナチクは、厚みもあって歯切れも良く秀逸。味玉は薄味ながら火の入り方が良かった。麺は中細のストレート平麺で、全体的にはまとまっており、ハイレベルなラーメンであることは間違いない。(2019年9月追加)

北区大宮北箱ノ井町33-6 セルリアンハイツ1階  
電話番号:075-432-8818
定休日:火曜
営業時間:11時~14時半、18時~21時半
予算:鶏醤油らぁ麺750円
アクセス:地下鉄烏丸線・北山駅4番出口を出て右へ、北山通りを進む。賀茂川を渡り、京都北郵便局、常徳寺、京都信用金庫紫竹支店を過ぎ、長次郎やサイゼリアの角を右折する。京都銀行紫竹支店を過ぎてしばらく進み、「みたらし団子」の看板が見えたら左側にある。北山駅から2.6㎞
最寄りのランドマーク:北山通り、サイゼリア京都紫竹店、京都銀行紫竹支店
お勧めポイント:鶏ガラスープにこだわる人気ラーメン店

この通りにあるのだが、全く目立ちません ココです! 行列に並び、20分ほど待って店内に入る 先ずは自動券売機で食券を購入する 左側にL字型のカウンター席 右側にテーブル席がある メニュー1 メニュー2 メニュー3 メニュー4 メニュー5 名物の「鶏醤油らぁ麺」 チャーシューは豚と鶏の2種類で、柚子の香りがする鶏チャーシューが美味しい 清湯スープは、鶏の旨味十分で非常に美味しい。但し、魚介系による重層感がなく、物足りなさが残る。大阪福島の「ラーメン人生JET」と同じようなイメージだ。なので、もしかすると「煮干し魚介らぁ麺」の方が美味しいのかも 麺は中細のストレート平麺味玉用の卵は京都の有精卵「七彩の風しずたま」。味玉は薄味ながら火の入り方が良かった

御倉屋

 京都府立植物園や大徳寺などがある洛北の紫竹にある小さな和菓子店。昭和22年の創業であるが、店主はこの世界では高名な方らしく、多くの有名人たちが顧客として名を連ねている。この店の上生菓子もなかなか良いらしいが、今回はお土産ということを考え、この店の名物である「旅奴」を紹介することに。
 最寄りの駅は地下鉄烏丸線・北山駅であるが、歩くと結構あるので今回は北山駅からタクシーで向かう。実際に行ってみると、住宅街にひっそりとある目立たない店で、タクシーの運転手も知らなかった。戸を開けると、手前左側にガラスのショーケースがあり、奥に坪庭と小さなテーブル席が見える。声をかけたが店員がいないので、ショーケースの中を見ていると、この日の上生菓子は5種類で、この他に干菓子や羊羹、最中、饅頭、さらにお目当ての「旅奴」などがあった。さらに、テーブル上の表示を見ると、どうやらこのテーブル席でもこの場でお菓子が頂けるようだ。 
 ブザーや呼び鈴らしきものがないので、呼び続けてしばらくすると、奥の戸が開き、女性が出てきた。「旅奴」と日持ちしそうな「霜のあさ」を注文すると、女性はまた扉の奥に戻ってしばらく出てこなかった。どうやら、最初から包んだ品物があるわけではないらしく、一つ一つを包んで包装しているらしい。
 その後我が家へ持ち帰り、早速食してみる。「旅奴」は小さなボール状のお菓子で、柔らかい“かりんとう”風味のカステラといった感じだ。ありそうでなかった唯一無二の素朴なお菓子で、これは本当にお勧めである。一方、「霜のあさ」はまさに典型的な干菓子で、これも悪くはなかったが、お勧めと言うほどではなかった。(2015年1月追加)

北区紫竹北大門町78  
電話番号:075-492-5948
定休日:1日と15日
営業時間:9時〜18時
予算:旅奴(1袋)972円
アクセス:地下鉄烏丸線・北山駅から車で5分
最寄りのランドマーク:大宮交通公園(前交差点)、玄以通
お勧めポイント:有名人が購入する名物菓子「旅奴」が購入できる

入口には小さなガラスのショーケースが

奥には坪庭と2名用のテーブル席が

本日のお菓子

この扉が開いて女性店員が出てきた

これがこの店の名物の「旅奴」

袋を空けるとこんな感じ

旅奴の断面

これが「霜のあさ」

洛叉庵(らくしゃあん)

 北山にある知る人ぞ知るわらび餅の専門店。この店はテイクアウト専門で、しかも注文を受けてから作り始める。これは「出来たてのわらび餅をお召し上がり頂きたい」という店主のポリシーによるものらしい。なので、受け取りたいと思う4時間以上前に注文しておかなければならない。前日の昼に電話をすると、その日は予約で一杯とのことだったので、翌日の午後3時に受け取ることに。「四季わらび餅」は、家用の小さな8個入り簡易なパック詰めとそれより大きいお土産用の箱詰めとがあるが、今回は家用パックをチョイス。
 店に伺うと、え〜ここなの?と思うくらいごく普通の住宅と言おうか喫茶店のように地味な佇まい。ドアを開けると、テーブルの上に名前が書かれた紙袋が幾つも並べられている。早速受け取ってホテルに戻って開けてみる。包装紙に貼られたラベルを見ると、防腐剤などの添加物は一切使用していないため、賞味期限は1日で、保管は要冷蔵らしい。パックを開けると見るからにムニュっとしていて柔らかそうだ。箸で持ち上げてみると、思った通りの素晴らしい食感。 「ぎおん徳屋(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 や 「本家 月餅家(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 のわらび餅を上回る美味しさにビックリ。しかもこの価格でこの味とは、実に良心的で素晴らしい店だ。今のところ予約すれば簡単に入手できるが、評判が高まれば入手困難店になるかも。(2014年6月追加)

北区紫竹下芝本町22  
電話番号:075-494-2551
定休日:不定休
営業時間:11時〜17時(完全予約制)
予算:四季わらび餅540円
アクセス:地下鉄烏丸線・北山駅3番出口を出て左へ、北山通を「京都府立植物園」方面へ進む。賀茂川の橋を渡ってさらに北山通を進み、堀川通との「堀川北山交差点」を過ぎた次の細い通りを左折するとすぐ右側にある。北山駅より徒歩20分(タクシーでワンメーター)。
最寄りのランドマーク:堀川北山交差点、ゆうちょ銀行・ 京都北店
お勧めポイント:今までに味わったことのない出来たてのわらび餅

紫蔵(しくら)

 京都では珍しい横浜・家系ラーメン店。もともと学生の多い京都では、「博多長浜ラーメン みよし」や「天天有」、「天下一品」などの濁ったトンコツスープが人気。なので、京都には横浜・家系ラーメンがすんなりと受け入れられる素地が整っているのである。店内は通常のカウンター席のラーメン店と同じくらいの広さ。外には長い行列ができているが、行列の原因は人気だけではなさそうである。並んでみていると、通常の人気店より客の回転が異常に悪いのである。中に入って気がついたのは、店主の作る段取りや店員の注文をとるタイミングが悪く、これも行列の大きな要因となっている。
 ラーメンは、太麺に味が濃いめの茶色いトンコツスープ、そして表面に鶏皮からとった鶏油(チーユ)が浮かんでいる。これら麺の硬さやスープの濃さ、鶏油の量などを注文の際に調整できるのが家系ラーメンの特徴。また、具にほうれん草や多めの海苔がのっているのも家系のお約束である。茶色に濁ったトンコツスープは丁寧にとられており、臭みがほとんどなく、とても円やかなで美味しい。この店のもう一つの売りは、厚切りのチャーシュー。脂身が少ない割りにはとろける様に美味しい。なので、チャーシュー麺が1番人気なのだが、チャーシュー麺は夕方には完売することもしばしば。並ぶときには駐車場前には並べないので、赤いパイロンとパイロンの間を離れて並ばなければならないのでご注意を。(2012年8月追加)

北区平野宮北町14番地  
電話:075-462-3737 
定休日:水曜 
営業時間:11時半~14時半、17時~22時半(売り切れ次第終了) 
予算:らーめん(並)650円、ちゃーしゅーめん850円 
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅から今出川通を西へ進み、北野天満宮を過ぎて、西大路通信号を右折。しばらく進むと平野神社が見えるので、その北角近く。地下鉄烏丸線・今出川駅から約2㎞。京都駅からタクシーで2000円くらい。 
最寄りのランドマーク:平野神社、北野天満宮 
お勧めポイント:京都では珍しい横浜・家系ラーメン

焼肉・塩ホルモン アジェ
      木屋町団栗店

 今、京都で最も勢いのある焼肉チェーン店である。京都市内にはこの店の他に「松原本店」と「北店」があり、昨年12月には名古屋市中村区に「名古屋店」もオープンした。店内は左側にカウンター席、中央と右側にテーブル席がある。肉のほとんどが700円前後とお手頃価格なせいか、客の多くは若者である。店内は常に混み合っており、この騒然とした雰囲気が何ともいい。また、この種の店にしては換気が良く、店員のサービスも秀逸である。
 席に着くと、まずは生ビールと一緒に名物の「蒸し豚」をいただく。この店の「蒸し豚」は、大分県の「耶馬溪(やばけい)黒豚」を使用した逸品である。蒸し立てなので生温かく、まさにとろける様な柔らかさだ。突き出しの「生キャベツ」は、ゴマ油風味のイタリアンドレッシングのようなものがかかっており、口直しとして最適。メニューを見ると、肉やホルモンはどれも「塩」か「タレ」を選べるようだ。漬けダレで味付けされた肉やホルモンにはニラとタマネギが入った独特の薄味のタレが付く。冷麺のスープを甘くしたような感じなので、肉に味を付けるというよりもむしろ洗い流してサッパリとさせるのであろう。なので、特につける必要もなく、この店では基本的にタレはないと考えた方が良いかも。「ホソ・塩」にも類似のタレが付くが、やはり脂っこいホソをサッパリと食させるのが目的のようだ。
 僕の一押しは「ホソ・塩」。「ホソ」とは脂のタップリと付いた小腸のことで、他の地方では「シロ」、「丸腸」、「ホルモン」などと呼ばれているもの。この店の「ホソ」は実に質が良くて美味しい。その他のお勧めは、きめ細やかな霜降りの「三角カルビ・タレ」と「上サガリ・タレ」、「上ハラミ・タレ」である。「上サガリ」と「上ハラミ」の違いは、「上ハラミ」の方が脂身が多く、「上サガリ」は脂身が少なめで厚めに切っているとのこと。「上タン塩」は生でも食べられる鮮度だそうで、サッと焼いてネギを挟んで食べる。「牛せせり・塩」はサーロインのように脂肪の割合が多い。京都でよく見る「アギ(牛のアゴ肉)」は、コリコリとした軟骨を含んでいて非常に硬い。僕の好みではないが、京都では大人気の必須アイテムである。「キムチ三種盛り」は「白菜キムチ」と「カクテキ(大根キムチ)」の他に、「オイキムチ(キュウリキムチ)」かと思いきや、意外なことに「水キムチ」であった。しかも、「カクテキ」はキューブ型ではなくスライスタイプであり、これは京都特産の聖護院大根を使っているためという。
 さらに、サイドメニューの変わり種では、「天然どじょう汁」や「真っ赤ラーメン・卵入り」などがある。ちなみに、予約は開店時に入店できる方限定で、「北店」は土日の昼も営業していて便利である。(2015年1月追加)

下京区河原町木屋町団栗下る東側  
電話番号:075-371-2727
定休日:不定休(水曜多し)
営業時間:【月~金】18時~23時、【土日・祝日】17時~23時
予算:蒸し豚800円、ホソ600円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面へ進む。「お菓子のデパート よしや」を過ぎて高瀬川を渡り、「マクドナルド」の手前の通りを右折してしばらく進むと左側にある。阪急河原町駅より徒歩4分
最寄りのランドマーク:高瀬川、木屋町通
お勧めポイント:京都で今最も勢いのある人気焼肉店

ホルモンのメニュー

肉のメニュー

生肉のメニュー

サイドメニュー

店のお勧めメニュー

口直しのキャベツはイタリアンドレッシングのようなものがかかっている

ニラとタマネギが入っているのがタレ肉のダレ

ネギが入っているのが「ホソ」のタレ

これが一押しの「ホソ・塩」1人前

プリップリの脂肪が甘い

大根キムチ(オイキムチ)

白菜キムチ

水キムチ

これも必須の「蒸し豚」

蒸し立てなので、生温かくジューシー

「極上タン」は売り切れだったので「上タン・塩」を注文

「上タン・塩」ネギを包んでいただく

「牛せせり・塩」はサーロインのように脂肪の割合が多め

「アギ(牛のアゴ肉)・塩」は非常に硬いので僕の好みではないが、京都の方にはとても人気がある部位

「アギ・塩」を焼いているところ

三角カルビ

上ハラミ

上サガリ

陶然亭

ミシュランガイドで1つ星を獲得した人気の日本料理店。2018年に現在の建物に移転してきた。旧店舗は町家を改装した店であったが、現在の店舗は新しい住宅のような外観である。また、以前は個室や小上がりなどはなかったが、新しい店舗には、カウンター席の他、テーブル席が2卓ある。
 実は、新しくなった店を、未だ僕は訪れてはいない。かつての旧店舗時代に、昼の7000円のコースを食べる機会があったが、店主は言葉少なく、一人で黙々と料理を作っていた。料理は非常にテンポ良く出され、どの料理も塩加減が絶妙。店主の作り出す料理は、どれもセンスを感じさせる創作性の高い料理である。奮闘する女将さんの接客も心地よく、コストパフォーマンスも優れた良心的な日本料理店である。カジュアルな雰囲気ではあるが、料理だけで評価するなら堂々の2つ星であろう。(2019年更新)

北区小松原南町31-1
電話番号:075-461-7866
定休日:不定休
営業時間:12時〜13時、18時〜20時半
予算:【昼】3000円〜3999円、【夜】10000円〜14999円
アクセス:京福北野線・北野白梅町駅を出て左へUターンして、線路沿いの道を進む。「京都バレエ専門学校」を過ぎ、交差点を右折する。1つめの十字路を過ぎ、T字路を過ぎた次の交差点の左側。
最寄りのランドマーク:北野白梅町駅、京都バレエ専門学校
お勧めポイント:店主のセンスを感じさせる創作性の高い日本料理

焼きハモとアスパラ、エンドウ豆だと思います

お造り4種 煎りゴマ添え

魚の照り焼き ?添え(白髪ネギではなかったのですが、魚も含めて何か忘れました)

シャコの胡麻ムース?(忘れました)

五島列島うどんのぶっかけアオサ海苔のせ

混ぜたところ

季節野菜とアワビの餡かけ

じゃこご飯と自家製漬け物

しば漬けおかか昆布

しば漬けおかか昆布をじゃこご飯に入れて食べると美味しさ倍増

クレームブリュレ

和食店では珍しいコーヒー

    

京 上賀茂 御料理秋山

 京都北山の住宅街にひっそりとある日本料理店。この店は古民家を改装したのであろうか?まるで古い農家のような佇まいである。裏は山になっており、虫の囁きが聞こえてきて何とも言えない風情がある。店の中へ入ると、まずは右横の囲炉裏の小部屋に案内される。そこで待っている間に、夏は冷たいドクダミ茶が供される。スタート時間の午後6時半を過ぎると席に案内され、客全員がほぼ一斉のスタートとなった。この店はオープンキッチンのカウンター席が12席のみと、建物から想像できないくらいの狭さである。店主の秋山さんは未だ若いが、同世代の 「前田(→ 京都グルメバイブル・日本料理店の頁を参照)」 の店主と共に、次世代の京都日本料理を担う料理人である。
 彼の料理は、ともかく美味しいものを食べさせたいという想いが伝わってくる。その手法は、 「祇園 さヽ木(→ 京都グルメバイブル・日本料理店の頁を参照)」 の店主にかなり近いものを感じる。まずは店主が大きな声で料理の説明をし、それを聞きながら客が料理を楽しむという劇場型の手法なのである。しかし、料理に対するアプローチの仕方は異なっており、最も大きな違いは日本料理というものに対する考え方の違いであろう。同じ美味しいものを出すとはいっても、佐々木さんは日本料理という枠に捕らわれずに中華や洋風などもありなのに対し、秋山さんはあくまでも日本料理という枠の中でトコトン追求していくタイプである。厳選されたいろいろな素材を使い、それを緻密に組み立て、そこにはサプライズも仕掛けられているのである。例えば、この日の最初の刺身の中で利尻産のバフンウニを出し、後で淡路島由良産の赤ウニを再び出したり、巨大穴子を鱧のように骨切りして料理したりといった具合。また、メインのコース料理の間に出されるつまみのような小料理もアクセントがあっていい。そして、薪で炊かれた銀シャリがこれまた美味しい。パリパリのお焦げもよそってもらえるので、お替わりをする際には是非リクエストしたい。
 ちなみに後で気がついたことだが、午後6時半にスタートして終わったのが10時であったので、計3時間半食べ続けたことになる。しかしながら、その長さを感じさせないくらいの至福の時間だった。(2014年9月追加)

北区上賀茂岡本町58  
電話番号:075-711-5136
定休日: 水曜、月末の木曜
営業時間:12時〜、18時半〜
予算:【昼】4200、【夜】8000円、10000円、12500円
アクセス:地下鉄烏丸線・北山駅2番出口からタクシーでワンメーター
最寄りのランドマーク:北山駅、鞍馬街道
お勧めポイント:京都若手トップの料理人が作る至高の料理

まずはここで待ちます

冷たいドクダミ茶

12500円のコースの最初は生のカボチャやイクラの入った酢の物だったかなあ

タコと梨の柚コショウ味

お椀は出汁が深くて最高!!サワラのつみれに中秋の名月を意識した「ん」が2回付く素材「万願寺唐辛子」、「南京カボチャ」、「インゲン豆」、「銀杏」、「レンコン」

お造り・左から「利尻産バフンウニ」、「太刀魚の炙り」、「大穴子の刺身」、「モミジ鯛(真鯛)」

追加で出てきたフリットしてクリーミーで上質な「淡路島由良産の赤ウニ」

追加で出てきた穴子の皮目焼きだったかな?

追加出てきたノドグロの塩焼き

黒米のお粥

こちらも中秋の名月を意識した「鯵とツルムラサキとしば漬け」、「海老の白和え」の2品

鮎の塩辛・うるか

天然鮎の干物・餅米と餡かけ

にしん素麺

松茸と鱧のタマネギ鍋(沖縄レモン・シークワッシャーを絞って食べる)

竈で薪で炊かれた銀シャリ

1杯目は銀シャリ

お替わりはお焦げ

水菓子はフルーツの盛り合わせ

フルーツホオズキ

食後は再び囲炉裏でお菓子と抹茶を頂く

店主の秋山さんがお薄を立てる

       

京都市左京区

チェンチcenci

 今、京都で、「キメラ(→ 京都グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」と共に、最も予約が取りにくいイタリアンである。店名はフィレンツェの方言で、素朴なという意味。イタリア料理店とはとても思えない外観の建物は、元々普通の日本家屋だったものを、地下に掘り下げてリノベーションしたものだという。なので、現在の2階が元の1階であり、1階のメインダイニングの部分は地下にあたる。
 ドアを開けるとアンティークなイメージの不思議な空間。ドアが2つあり、正面のドアは2階に、そして左はカウンター席とメインダイニングへ繋がっている。木材をふんだんに使用したメインダイニングは吹き抜けになっており、中央にはヨーロッパ的なR(丸み)をイメージした木の柱が鎮座している。このような斬新なインテリアのレストランを見たのは初めてで、一見の価値があるデザインだ。
 この日はランチだったが、ディナーと同じ12000円のコースで予約。まずは、オーナーシェフである坂本さんが挨拶に来てくれ、その後「グリッシーニ」とオリーブオイルが運ばれてきた。ドリンクメニューにあった料理毎に出てくるペアリングワインは、酒の弱い人ならば少量にしてくれる。料金は飲んだ分に換算してもらえ、これはありそうでなかなかない優れたサービスだ。
 続いて、新潟産の豚を使って岐阜で作ったという国産のパルマ風生ハム「ペルシュウ」に、作り立てのモッツァレラチーズ、刻んだ蓮根が入った蓮根餅、そして自家製「熊本高菜のマスタード」が添えられて出てきた。作り立てのモッツァレラチーズは、焼いた「カチョカヴァロ」のような美味しさで、極薄にスライスされた「ペルシュウ」は、出来としては悪くはないが、豚肉の嫌な香りが少し気になった。「フォカッチャ」は、パンは表面がカリッとしていてオイリーで、バゲットのように香ばしくて美味しい。「青森マグロのカツレツ・カルダモンのサワークリームソース」は、マグロがレアに揚げられているので、マグロの旨味が感じられる。また、香ばしい焼きナスとカルダモン、オリーブオイル、マグロと一体となっていて調和していた。全粒粉で作ったという「冷たいトレネッテ・牡蠣とオクラ、ツルムラサキのタルタルのせ」は、広島県産のレモンを絞っていただく。酢の物のように酸味が前面に出てしまい、牡蠣が生かされていなかったが、ペアリングで、酸味のある食べ物とリースリング種(白ワイン)が合うことだけは分かった。「伝助穴子と椎茸、舞茸のスープ仕立て」は、プルンとした肉厚な伝助穴子とバジル、キノコ、松の実のスープがよく合う。「アボカドムースと生ウニ ビーフコンソメジュレ」は、茶豆や冬瓜、カボチャなどが複雑なパズルとなった微妙な美味しさ。「岩手県産ホロホロ鳥のロースト」は、トウモロコシのピューレとブルーベリー、スモークしたメキシコ産唐辛子パウダーが添えられていた。トウモロコシのピューレは甘いので、唐辛子パウダーに付けて食べた方が美味しかった。また、胸肉よりもモモ肉の方が旨味があって良かった。「フレッシュトマトとニラ、サザエのスパゲティ」は、鷹の爪が入ったピリ辛味。悪くはないが、例えて言うなら中華料理っぽく、洗練された味とは言えない。1つ目のデザート「銀杏のクレープ・晩柑のコンフィチュール」は、クレープというよりもモチっとした「どら焼き」の皮に近い感じ。なかなか美味しいが、銀杏の実は不要かなと感じた。2つ目のデザート「蓮根餅カカオパウダー」は、食感も含めてイマイチだった。3つ目のデザート「桃とマスカットのデザート・ヨーグルトソース 酒粕アイス添え」は、まさに想像通りの味。飲み物の「カプチーノ」には、店名を冠した素朴なクッキーが添えており、これにて終了となった。
 なお、下記ホームページからはネット予約も可能なので、ネットで予約した方が便利である。(2019年10月追加)
http://cenci-kyoto.com

左京区聖護院円頓美町44-7  
電話番号:075-708-5307
定休日:月曜(月に2回、不定で日曜休みがある)
営業時間:12時〜13時、18時〜20時
予算:【ランチ】6000円、10000円、12000円、【ディナー】12000円
アクセス:京阪本線・神宮丸太町駅出入口1を出て、丸太町通を東へ進む。「京都大学・熊野寮」、「熊野神社」のある東大路通りを過ぎて次の信号を右折すると、すぐ右側にある。神宮丸太町駅より徒歩12分
最寄りのランドマーク:熊野神社、丸太町通り、東大路通り、平安神宮
お勧めポイント:古い日本家屋をリノベーションしたアーティスティックなモダンイタリアン

2階を見ると、古い日本家屋であることが分かる これがドア ドアを開けるとアンティークなイメージの不思議な空間。木材をふんだんに使用したメインダイニングは吹き抜けになっており、中央にはヨーロッパ的なR(丸み)をイメージした木の柱が鎮座している。これは2階のテーブル席からの様子で、直接1階のメインダイニング席は見えないが、中央の柱だけは垣間見える ドリンクメニュー1。料理毎に出てくるペアリングワインは、酒の弱い人ならば少量にしてくれる。料金は飲んだ分に換算してもらえ、これはありそうでなかなかない優れたサービスだ ドリンクメニュー2 本日のコースについて 本日のコースの素材だけが表示されている まずは、「グリッシーニ」とオリーブオイルが運ばれてきた 続いて、新潟産の豚を使って岐阜で作ったという国産のパルマ風生ハム「ペルシュウ」に、作り立てのモッツァレラチーズ、刻んだ蓮根が入った蓮根餅、そして自家製「熊本高菜のマスタード」が添えられて出てきた。作り立てのモッツァレラチーズは、焼いた「カチョカヴァロ」のような美味しさで、極薄にスライスされた「ペルシュウ」は、出来としては悪くはないが、豚肉の嫌な香りが少し気になった 「フォカッチャ」は、パンは表面がカリッとしていてオイリーで、バゲットのように香ばしくて美味しい 青森マグロのカツレツ・カルダモンのサワークリームソース」 マグロがレアに揚げられているので、マグロの旨味が感じられる。また、香ばしい焼きナスとカルダモン、オリーブオイル、マグロと一体となっていて調和していた 全粒粉で作ったという「冷たいトレネッテ・牡蠣とオクラ、ツルムラサキのタルタルのせ」広島県産のレモンを絞っていただく 酢の物のように酸味が前面に出てしまい、牡蠣が生かされていなかったが、ペアリングで、酸味のある食べ物とリースリング種(白ワイン)が合うことだけは分かった
「伝助穴子と椎茸、舞茸のスープ仕立て」に、スープを注いでいるところ プルンとした肉厚な伝助穴子とバジル、キノコ、松の実のスープがよく合う 「アボカドムースと生ウニ ビーフコンソメジュレ」は、茶豆や冬瓜、カボチャなどが複雑なパズルとなった微妙な美味しさ 「岩手県産ホロホロ鳥のロースト」 トウモロコシのピューレとブルーベリー、スモークしたメキシコ産唐辛子パウダーが添えられていた。トウモロコシのピューレは甘いので、唐辛子パウダーに付けて食べた方が美味しかった。また、胸肉よりもモモ肉の方が旨味があって良かった 「フレッシュトマトとニラ、サザエのスパゲティ」は、鷹の爪が入ったピリ辛味。悪くはないが、例えて言うなら中華料理っぽく、洗練された味とは言えない 飲み物のメニュー1 飲み物のメニュー2 香りをかぐことを出来る1つ目のデザート「銀杏のクレープ・晩柑のコンフィチュール」は、クレープというよりもモチっとした「どら焼き」の皮に近い感じ。なかなか美味しいが、銀杏の実は不要かなと感じた2つ目のデザート「蓮根餅カカオパウダー」は、食感も含めてイマイチだった 3つ目のデザート「桃とマスカットのデザート・ヨーグルトソース 酒粕アイス添え」は、まさに想像通りの味 「カプチーノ」「カプチーノ」には、店名を冠した素朴なクッキーが添えられていた

パティスリー タツヒト サトイ Patisserie TATSUHITO SATOI

パティスリー タツヒト サトイ Patisserie TATSUHITO SATOI 2つ星
 北白川の京大農学部近くにある人気のスイーツ店。想像していたオシャレな外観とは異なり、街によくあるパン屋のような地味な外観。店内に入っても同様で、シックと言うよりも垢抜けない暗めイメージである。入ってすぐにケーキのショーケースとパン類並べられており、左側には小さなイートインスペースがある。
 店主の里井は、かつて神奈川県スイーツ部門第1位を獲得した「スイーツガーデン ユウジアジキ」の出身。「スイーツガーデン ユウジアジキ」はケーキや焼き菓子が人気であるが、この店はケーキの他に、バゲットやクロワッサンなどのパンも人気らしい。
 まずは、この店一番人気という焼きたての「達人ロール」をいただく。フレッシュなミルクの風味を感じる生クリームは、甘さは控えめ。クリーム自体は大阪の「堂島ロール」には及ばないものの、柔らかくシルクのようにキメが細やかなスポンジは、玉子や小麦の風味を感じて美味しい。ケーキの一押しは「ハニーハント」。プロヴァンス産ハチミツのムースとバニラのクレームブリュレがトロトロで、まるでカスタードクリームのよう。下がシットリとしたスポンジとなっており、真ん中にのせられたビターなキャラメルと一緒に食べると、もう最高。もう一つのお勧めは、下がサクッとしていて真ん中に栗のスポンジケーキが入っている「ジヴァラ」。上にのったヴェローナ社のチョコムースも、濃厚かつ滑らかでいい。(2019年9月追加)
https://www.facebook.com/Pâtisserie-TATSUHITO-SATOI-978434895584033/

左京区北白川追分町2 Eフラット北白川1階
電話番号:075-285-1171
定休日:水曜(不定休あり)
営業時間:8時~19時
予算:ハニーハント480円、ジヴァラ470円、達人ロール350円
アクセス:地下鉄烏丸線・今出川駅を出て、今出川通りを東へ進む。同志社大学の前を通って鴨川を渡り、京阪・出町柳駅を過ぎて百万遍交差点へ出る。「進々堂・京大北門前」を過ぎ、「京大農学部・京大理学研究科1号館」を過ぎるとすぐ左側にある。今出川駅から1.5㎞
最寄りのランドマーク:百万遍交差点、進々堂・京大北門前、京大農学部・京大理学研究科1号館
お勧めポイント:焼きたての「達人ロール」とムース系ケーキの美味しい店

今出川通りの・・・ ココです! ケーキのショーケース イートインスペースは狭い ケーキの一押しは「ハニーハント」。プロヴァンス産ハチミツのムースとバニラのクレームブリュレがトロトロで、まるでカスタードクリームのよう。下がシットリとしたスポンジとなっており、真ん中にのせられたビターなキャラメルと一緒に食べると、もう最高! 「デリス」は、ショコラブランやフランボワーズ、ピスタチオの3層ムースに、ココアのビスキュイ もう一つのお勧めの「ジヴァラ」。下がサクッとしていて真ん中に栗のスポンジケーキが入っている。ヴェローナ社のチョコムースも、濃厚かつ滑らかでいい この店一番人気という焼きたての「達人ロール」フレッシュなミルクの風味を感じる生クリームは、甘さは控えめ。クリーム自体は大阪の「堂島ロール」には及ばないものの、柔らかくシルクのようにキメが細やかなスポンジは、玉子や小麦の風味を感じて美味しい

京都ハンディクラフトセンター
         (アミタ本店)

 「京都ハンディクラフトセンター(アミタ本店)」は、外国人観光客向けのお土産品のデューティーフリーショップ。しかも、日本人でも海外へお土産として持って行く場合、税込みで10800円以上購入すると、消費税分が無料になるのだ。ビルの1階から3階までがショップ、その上の階はレストランとなっている。
 店内を覗いてみると、着物や浴衣、英語版の漫画、日本料理や禅など日本に関する英訳本、刀剣、甲冑、浮世絵、蒔絵などの漆器、日本人形などが所狭しと並べられている。全フロアにはジャパニーズカルチャーが全て揃っており、よくぞこういう店を作ったなあと感心するほど。これまで何度も京都に足を運んだ僕でも、この種の店があったことさえ気がつかなかった。この店を見つけたのは、レンタサイクルで通りがかった単なる偶然なのである。
 どの店員さんも全員英語で対応でき、購入した商品を海外発送してくれたり、ドルやユーロの両替も可能。また、建物の中には国際観光振興機構(JNTO)より、外国人対応可能な観光案内所として認定を受けた「ビジット・ジャパン案内所」があるので、神社仏閣や文化施設の紹介やアクセスはもちろん、ガイドブックには載っていないような隠れた名所、各地で行われている期間限定のイベントや催事など、京都の旬な情報も教えてもらえる(もちろん、日本人でも教えてもらえる)。ビルの前にある自動販売機までが外国人受けしそうな蒔絵風になっており、ぜひ外国人観光客に教えてあげたい店である。通りを挟んですぐ向かいには 「京都 東山堂 聖護院店(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 もあるので、訪れた際にこちらの方も寄ってみても良いかも。(2014年12月追加)
http://kyotohandicraftcenter.com/

左京区聖護院円頓美町17  
電話番号:075-761-7000
定休日:無休
営業時間:10 時〜19時
アクセス:京阪本線・神宮丸太町駅出入口1を出て、丸太町通を東へ進む。「京都大学・熊野寮」を過ぎ、「熊野神社」のある東大路通を過ぎると、すぐ左側にある。神宮丸太町駅より12分
最寄りのランドマーク:熊野神社、丸太町通、東大路通
お勧めポイント:ジャパニーズカルチャーを集めた外国人観光客に優しいデューティーフリーショップ

店の前にある蒔絵風自動販売機

鉄瓶もいろいろあります

蒔絵風のお土産

浮世絵もいろいろ

イスラム圏女性向けの商品も

僕も買いたいと思った魔法瓶

子供向け商品もあります

京都 東山堂(とうざんどう)聖護院店

 甲冑・日本刀や居合刀を中心に取り扱うのが東山堂の聖護院店。築100年以上の町屋を、アメリカ人建築家のジェフリー・ムーサスが設計施工し作られたデザイナーズショップである。国内外のテレビ・雑誌等で多数取り上げられることもあるため、店内は外国人客がかなり目立つ。入口左側にある2階への階段を上ると、高価な甲冑・日本刀を展示するショールームもある。この他に、アイテムは少ないものの、木刀、居合用品、合気道、空手、弓道用品も扱っている。本店は西陣にあり、こちらは剣道具を中心に、合気道着、木刀などの武道具を幅広く取り扱っている。(2014年11月追加)
http://www.tozando.com/

左京区聖護院円頓美町24  
電話番号:075-762-1341
定休日:無休
営業時間:10時〜19時
アクセス:京阪本線・神宮丸太町駅出入口1を出て、丸太町通を東へ進む。「京都大学・熊野寮」を過ぎ、「熊野神社」のある東大路通を過ぎると、すぐ右側にある。神宮丸太町駅より12分
最寄りのランドマーク:熊野神社、丸太町通、東大路通

1階の売り場

2階への階段には各流派の木刀が展示販売

2階の売り場

短刀でも38万円もする

甲冑は意外と安い

ロードバイク専門店

 両店に共通しているのは、ママチャリなどを売っていない所謂マニア向けのスポーツ自転車店。なので、完成品が販売されているのはもちろん、オーダーメイド販売なども行っている。また、自転車のタイヤやホイールやシューズ、グローブ、ウェアなども充実している。これからサイクリングを始めたいという方、ロードバイクが気になっていたという方は、京都に来たついでに是非一度立ち寄ってみてはいかがだろうか。(2019年10月追加)

 

【Y’s Road 京都店】
 蛸薬師通沿いにある大型ロードバイクショップ。イタリア有名ブランドBIANCHIを販売している店としては、国内初・西日本初となる。完成車は約300台というから、国内最大級かつ京都最大規模のロードバイクショップと言える。ウェアパーツも充実しており、ホイールや他のアクセサリーパーツに至るまで選り取り見取り。
http://ysroad.co.jp/kyoto/feature
中京区裏寺町595グランレジェイド京都河原町1階  
電話番号:075-254-7827
定休日:第2月曜(祝日を除く)
営業時間:12時〜20時
アクセス:阪急京都河原町駅・4番出口を出て、「四条河原町交差点」から河原町通りを三条方向へ向かう。「スギ薬局」を過ぎ、信号を左折して蛸薬師通りを進む。1つ目の交差点を過ぎたら右側にある。京都河原町駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:四条河原町交差点、蛸薬師通り
お勧めポイント:繁華街にある京都最大のロードバイクショップ

【一条アルチメイトファクトリー】
 川端通をレンタサイクルで走っていたときに見つけたロードバイクショップ。この店の他に、大阪市や宝塚市、箕面市にも店舗があるようだ。この店は「トレック」を専門に扱うトレックストアの店舗である。
http://www.1jyo.com/kyoto/
左京区川端二条下がる孫橋町32-1   
電話番号:075-771-6311
定休日:木曜日(木曜日が祝日の場合は前日の水曜日)
営業時間:10時~20時(11月~3月 11時~20時)
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅1番出口を出て高瀬川と鴨川を渡り、突き当たりの川端通を右折するとすぐ。京都市役所前駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:京阪三条駅・出入口2の目の前
お勧めポイント:京都の川端通沿いにあるロードバイクのプロショップ

【Y’s Road 京都店】

【一条アルチメイトファクトリー】

美玉屋

 北大路通にある老舗の和菓子店。以前、「ジェイアール京都伊勢丹」で購入してその味に感動し、それ以来のファンである。今回は「ジェイアール京都伊勢丹」の入荷日ではなかったので、久しぶりに本店まで出向いてみた。地下鉄烏丸線・北大路駅からこの「美玉屋」まで続く北大路通には、何故かグルメ心をくすぐるような有名店が集まっている。なので、胃袋に自信のある方は、まずは「茶寮 宝泉(ほうせん)」でわらび餅など和のスイーツを頂き、続いて「 いいちょ(→ 京都グルメバイブル・ラーメン、蕎麦、餃子の頁を参照) 」でラーメンを、さらにこの「美玉屋」で黒蜜団子を購入し、最後に「 ハンデルスベーゲン(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照) 」で、デザートのジェラートを頂くという強行軍ツアーも可能なのである。ちなみに、今回は帰りの新幹線で包みをほどき、車内で久しぶりに食べてみることに。口に含むと、ネットリとした絶妙な柔らかさの団子が歯と粘膜に絡みつき、同時にジェル状に固まった黒蜜が口の中で溶け出してくる。さらに、舌にまとわりつくような“きな粉”の香りが鼻腔をくすぐる。甘さはどちらかというと甘めであるが、それが全く気にならないくらい美味しく、昼食後にも関わらず、神戸に到着するまでの間に全てを完食してしまった。とてもシンプルでクラシックなスイーツではあるが、食感、口溶け、香り、全てが計算し尽くされた奥深い京都スイーツである。もしも本店に行けない場合は、曜日限定ながら「大丸京都店(日曜、月曜、木曜、金曜)」か「ジェイアール京都伊勢丹(木曜と土曜)」、「京都タカシマヤ(日曜、月曜、木曜、金曜、土曜)」の地下食品売り場で購入が可能である。(2012年11月更新)

京都市左京区下鴨東本町18(北大路下鴨高木町バス停西入)  
電話番号:075-721-8740 
定休日:火曜 
営業時間:9時半~19時 
予算:黒蜜団子1050円 
アクセス:地下鉄烏丸線・北大路駅3番出口を出て左へ。滋賀銀行を過ぎて信号を渡る。賀茂川を渡り、しばらく北大路通を直進して「あさひ北大路店」、「クリーニング ぴいぷる」、「音羽酢」、「LUCKY」、「京都銀行下鴨支店」を過ぎ、「ビジョンメガネ」と「ジャンカラ」が見えたらすぐ右側。地下鉄烏丸線・北大路駅から徒歩18分。 
最寄りのランドマーク:滋賀銀行北大路支店、北大路通、京都銀行下鴨支店
お勧めポイント:食感、口溶け、香り、全てが計算し尽くされた奥深い京都スイーツ

瓢亭本店

 2005年以来の7年ぶりの訪問。僕が夏に京都を訪れたときの楽しみは、この店での朝粥を食べること。通常のコースに比べるとお手頃な価格で「瓢亭 本店」の味と雰囲気が楽しめ、しかも午前8時から頂ける。庭に面した離れで頂く朝粥は、味も風情も日本最高の朝粥である。夏季に京都を訪れたときには必ず食べてみてほしい。入り口には草わらじが掛けられ、南禅寺を訪れる参拝客をもてなしていた頃そのままの往時が偲ばれる佇まい。
 「瓢亭」は本店の他、隣りにカジュアルな別館があるが、やはりお勧めは本店である。本店の庭には3つの離れがあり、それぞれ互いに見えないような草庵になっている。最も大きい一番奥の離れだけは左右3つの部屋に分かれており、畳みの茶室とテーブル席の茶室、そして広間がある。従って、奥の離れだけは隣や奥の部屋の声が聞こえるが、入り口近くの2つは、お膳を運ぶ仲居さんの下駄の音と鳥の鳴き声だけが聞こえる完全個室となっている。静寂さを求めるなら手前の離れの方が良いだろう。但し、奥の離れ以外は座布団に座って寄りかかれないので、お年寄りや外国人はかなりつらいかも。一番奥の離れの向かいには400年前に建てられた草葺きの建物があり、現在はお手洗いとして使用されている。男性用の自動小便器の中には、小便の跳ねよけと臭いよけのための杉の葉が入れられていて面白い。自動小便器になる前からの古来の知恵らしいが、自動となってからもそのまま受け継がれているのは京都らしい。トイレも含め、離れの室内はどこも暗いので、本店の離れで食べるのなら、朝か昼の明るい時間帯に訪れるのをお勧めしたい。この日の昼のコースのお椀は、鱧とジュンサイのお吸い物。奇しくも昨日の「阪川」の椀と同じ素材。素材こそ「阪川」の方が上質であったが、出汁に関しては「京都吉兆」同様の深遠さを感じさせる旨味があった。この店の刺身で必ず出る明石鯛は本当に旨い。プリプリ感に加え、旨味があるのだ。刺身には土佐醤油、トマト醤油、塩がつくが、刺身をトマト醤油につけて食べると、塩とグルタミン酸の旨味だけがして、トマトの青臭さなどは感じられない。しかし、直接舐めてみると僅かにトマトを感じて不思議な味だ。この店を訪れていつも感心するのは料理を入れる器の素晴らしさ。そして、鮎は予め骨が抜いてあるなどの細かな配慮。それにしても、美味しい店は何を食べても美味しい。例え添えられた枝豆に至るまで隙が無いくらい美味しいのだ。しかも、伝統に裏打ちされた中にも斬新さを感じさせるような料理なのである。この「瓢亭」と「菊乃井本店」、「京都吉兆嵐山本店」の3店は同じ共通点を感じさせ、僕も認める真の3つ星店といえる。本店は空いていれば今回の僕のように1人でもOKだが、基本的には2人からとなっている。 (2012年7月)

左京区南禅寺草川町35  
電話:075-771-4116
定休日:第2,第4火曜日(都合により変更となることも)
営業時間:11時~19時半(朝粥は8時~10時までの2時間)
予算:朝粥(7/1~8/31)6000円(12月~3/15うずら粥12100円)。昼:23000円~ 、夜27000円~
アクセス:。地下鉄東西線・蹴上駅の2番出口を出て左へ向かい、右に南禅寺を見ながら直進する。ウェスティン都ホテル前の信号を渡り、右に南禅寺を見ながらさらに細い仁王門通を進む。右に白壁を見ながら直進すると、右側に見える。南禅寺前の信号が見えたら、交番の角を左折する。地下鉄東西線蹴上駅より徒歩7分。 
最寄りのランドマーク:南禅寺、ウェスティン都ホテル 
お勧めポイント:伝統に裏打ちされた中にも斬新さを感じさせるような料理。日本最高峰の朝粥もお勧め。

茶寮 宝泉

 板塀で囲まれた風情のある外観。外の暖簾をくぐると正面に玄関が、右側には庭園が。更に、入り口の格子戸を開けて中に入ると、右側には喫茶の座敷が、左側には土産品のショップがある。入り口には、“就学前(小学生未満)の子供連れや席で静かに出来ないお子様は喫茶の利用が出来ない”とうレギュレーションの掲示が。靴を脱いで上がると、広めの畳敷きとなっており、そこから庭園を眺めることが出来る。席に座ると、まずほうじ茶と小菓子(干菓子と黒豆甘納豆)が運ばれる。店員が注文を取りに来る様子を見ていると、ほとんどの客が「本日の生菓子と抹茶」のセットか、「わらび餅」を注文している。人気の「わらび餅」は、希少な国産本わらび粉を丹念に練り上げて作られ、オーダーを受けてから作るので、15分くらい時間がかかるのだそうだ。しかし、僕が認定する日本ナンバーワンわらび餅店  「ぎおん徳屋(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」  と比べると、ヒンヤリと締まった感じに欠け、きな粉も付かないので、どうしても物足りなく感じてしまう。「本日の生菓子とお茶のセット」は、飲み物によって値段はそれぞれ異なり、抹茶以外に冷抹茶や煎茶、玉露などを選択できる。「丹波大納言小豆ぜんざい」は、最高級の丹波の大納言小豆をフンワリ柔らかに炊きあげ、自家製の焼き餅を添えたもので、こちらも悪くない。どの品も味が最高とは言えないが、とても京都っぽく、観光客や外人客に喜ばれそうなスイー ツ店である。(2013年1月追加) 

左京区下鴨西高木町25  
電話番号:075-712-1270
定休日:水曜(祝日の場合には翌平日) 
営業時間:10時~17時 
予算:生菓子と抹茶840円、わらび餅950円 
アクセス:地下鉄烏丸線・北大路駅3番出口を出て左へ。滋賀銀行を過ぎて信号を渡る。賀茂川を渡り、しばらく北大路通を直進して「あさひ北大路店」、「クリーニングぴいぷる」、「音羽酢」、「LUCKY」、「京都銀行下鴨支店」、「ビジョンメガネ」を過ぎ、「かごの屋」が見えたらすぐ小路を右折。2つ目の角を曲がるとすぐ右側。地下鉄烏丸線・北大路駅から徒歩18分。 
最寄りのランドマーク:滋賀銀行北大路支店、北大路通、京都銀行下鴨支店、かごの屋 
お勧めポイント:観光客や外人に喜ばれそうな京都らしいスイーツ店

入り口にある菓子を販売するショップ

座敷はこんな感じ

席に座ると、まずほうじ茶と小菓子(干菓子と黒豆甘納豆)が

本日の上生菓子のサンプル

上生菓子「高雄」と薄茶

わらび餅

丹波大納言小豆ぜんざい

パティスリー タンドレス

 「瓢亭本店」を訪れたついでに、一乗寺にある人気スイーツ店「パティスリー タンドレス」でデザートを頂く。この店は土曜~月曜の3日間しか営業していないという変わった店である。しかも、イートインスペースはわずか4テーブル6席だけなので、13時のイートインタイムになるとすぐに満杯となってしまう。なので、この店で食べたければ、イートインがスタートする10分前の12時50分に到着し、まずは並ばず店内に入って名前を告げ、そしてケーキを選んでからドアの前に並ぶのがこの店のルール。ガラスケースの中を見ると、この日のテイクアウト可能なケーキは7種、他にイートイン限定のケーキが1種であった。ほとんどがムース系のケーキであるところを考えると、この店のパティシエはムース系のケーキが得意なのであろう。確かに食べてみると、とろける様な瑞々しい食感とその適度な甘さは、僕の理想に近い思った通りの美味しさ。
 イートイン限定「ベルル・ダジ」は、フロマージュブランを使ったライチ味のレアチーズケーキで、中がブドウとモモのムースになっていた(特にお勧め!)。もう一つ頂いた「ディジョネーズ」は、ブルゴーニュ産カシスのムースとまろやかなバニラのババロアのコントラストがなかなかいい。この日人気で売り切れだったのは「キャフェ・フランボワーズ」。何気なくお土産に買った「サンブルナール」も、しっとりとしたオレンジとアーモンドの焼き菓子で美味しかった。この店のポリシーは、“ケーキは食べるのに最適な温度がある”ということ。従って、店内で出すときにはもちろん、テイクアウト時にもどの温度で食べるかの説明書きが添えられている。(2012年7月追加)

左京区一乗寺花の木町21-3  
電話:075-706-5085
定休日:火曜~金曜
営業時間:テイクアウト:11時半~19時、イートイン:13時~18時
予算: ベルル・ダジ800円、ディジョネーズ580円
アクセス:銀閣寺方面からだと、白川通の「一乗寺下り松町」バス停(「焼肉屋さかい」や「リサイクル アーク京都」がある)信号を右折。京料理「魚晋」を過ぎ、2つ目の角を左折するとすぐ左側に見える。地下鉄烏丸線・鞍馬口駅からタクシーで10分。
最寄りのランドマーク:「一乗寺下り松町」バス停、本願寺北山別院南禅寺からタクシーで10分、1500円くらい。
お勧めポイント:「イデミ・スギノ」出身の山口シェフの店

京うどん生蕎麦 おかきた

 平安神宮の近くにある蕎麦とうどんの店。この店の並びには1時間以上待ちが当たり前の行列・讃岐うどん店「山元麺蔵」があるが、この店も昼時には行列ができる人気店なのである。ドアを開けると天井が高く、大きな生け花が飾られている。奥には坪庭があり、竹と木を使った特注の家具や江戸唐紙など、和を感じさせるモダンなインテリアがいい。また、ジャズが流れ、直接光や間接光などもそれを効果的に演出している。案内された席は僕1人であるにも関わらず、相席ではなく4名用のテーブル席であった。
 この店のメインは蕎麦とうどんであるが、最近の一番人気はいかにも京都らしい「天とじ丼」である。出てきたその姿は、大きめの海老天2本にフンワリトロトロの玉子とじがかかっており、ビジュアル的にも食欲がそそられる。海老天の衣は玉子とじの水分を吸ってベチャッとしているかと思いきや、江戸前天丼のようにカリッと揚がっていた。ほんのりダシが効いた薄めの味付けは、親子丼の有名店 「ひさご(→ 京都グルメバイブル・親子丼の頁を参照)」 よりもやや甘めなので、山椒よりも七味をかけた方がマッチする。白菜の浅漬けやしば漬けは美味しかったが、湯葉入りの赤出汁は後味が苦めでごく普通。ちなみに、店内は禁煙であり、小食の方や隣の「山元麺蔵」もハシゴしたいという方のために「ミニ丼」や海老天1本のものも用意されている。
 店主を中心としたきめ細かなサービスはうどん店としては抜きん出ており、さらに行列店でありながら相席を要求しない点も素晴らしい。行列は開店後にできるので、行くなら開店直前か14時以降がベストであろう。(2014年4月追加)

左京区岡崎南御所町34  
電話番号:075-771-4831
定休日:火曜
営業時間:11時〜20時
予算:天とじ丼1200円(ミニ丼650円、海老1本の天とじ丼1000円)
アクセス: 地下鉄東西線・東山駅1番出口を出て三条通を左へ進む。橋を渡り、「三条神宮道交差点」の信号を過ぎ、さらに左にある小さな鳥居を過ぎたすぐの信号(岡崎通)を左折する。細い岡崎通を300mほど進むと急に開けて通りが広くなり、左に「京都市美術館」、右に「京都市動物園」が見える。さらに進むと、左に「岡崎公園」のテニスコートが見え、右に「山元麺蔵」の行列が見えるので、その先。東山駅から徒歩15分。
最寄りのランドマーク:岡崎公園地下駐車場・動物園側出入り口、岡崎通沿い
お勧めポイント:フワフワトロトロの玉子とじの「天とじ丼」が美味しい

山元麺蔵

 京都一行列のできるうどん店である。どの時間帯に行っても常に行列ができており、そのもの凄い人気ぶりが窺える。平日お昼の平均待ち時間は約1.5時間、土日・祝日のお昼の平均待ち時間は2時間くらいの覚悟が必要。夕方の4時半〜5時くらいが最も空いているが、場合によっては売り切れになっていることもあるので、夕方の訪問には電話での確認が必要だ。
 この店のお勧めは人気の「鶏ささみ天ざる」。麵は讃岐うどんらしい角張った太麺である。表面がツルツルしていてコシがあり、歯ごたえ十分。麵だけなら全国的に見てもトップクラスの美味しさである。しかしながら、ほぼ一般的な麵の長さの温かいうどんに比べると、冷たい「ざるうどん」の麵は何故か異様に長く、コシがある分切りづらい。このため、プラスチック製の麵切り道具が付いてくる。つけ汁は出汁の香りや甘みもほどほどで、口当たりが良く食べやすい。最後にサービスでミニ杏仁豆腐が付くが、これは食べても食べなくても良いくらいのレベル。人気の温かいうどん「京カレーうどん」は、店員からスパイシーで辛いと説明されていたが、実際はそれほどではなく中辛程度の辛さ。具材の刻み揚げは甘過ぎで、総合的にお勧めではない。また、人気の「土ゴボウ天丼」の“ごぼう天”は悪くはないものの、特にお勧めというレベルではない。さらに、コショウが効いた「鶏ささみ天」もそれなりに美味しいが、外側がカリッとして中がシットリした東京の 「うどん 丸香(→ 銀座グルメバイブル・うどんの頁を参照)」 や札幌の 「手打ちうどん 寺屋(→ 札幌グルメバイブル・うどんの頁を参照)」 のものには残念ながら及ばない。
 外で待っている客に対しておしぼりやお茶のサービスがあるなど、店員の接客はこの種の人気店にしてはすこぶる良い。ちなみに、僕が思うお昼の最も効率的な並び方は、開店1時間前に並ぶことである。およそ1時間前に店が開くため、もしも先頭から10人くらいであれば、外でなく店内の椅子に座って待つことが出来るため楽なのである。いずれにせよ、待ってまでも食べたいか?と聞かれれば、僕は正直それほどではないと思う。(2014年6月追加)

左京区岡崎南御所町34  
電話番号:075-751-0677
定休日:木曜、第4水曜(祝日の場合には翌日休業)
営業時間:11時〜19時45分(水曜日は11時〜14時半、売り切れ次第終了)
予算:鶏ささみ天ざる945円
アクセス: 地下鉄東西線・東山駅1番出口を出て三条通を左へ進む。「白川橋」を渡り、「三条神宮道交差点」の信号を過ぎ、さらに左にある小さな鳥居を過ぎたすぐの信号(岡崎通、「お好み焼・鉄板焼 きらく」があり)を左折する。細い岡崎通を300mほど進むと急に開けて通りが広くなり、左に「京都市美術館」、右に「京都市動物園」が見える。さらに進むと、左に「岡崎公園」のテニスコートが見え、右に「山元麺蔵」の行列が見えるので、その先。東山駅から徒歩15分
最寄りのランドマーク:岡崎公園地下駐車場・動物園側出入り口、岡崎通沿い 
お勧めポイント:京都で頂ける本格的な讃岐うどん

日曜日の午前11時半の行列

平日午後5時の行列

鶏ささみ天ざる

鶏ささみ天

プラスチック製の麵切り道具

京カレーうどん

土ゴボウ天丼

土ゴボウ天の下には卵の黄身と刻み海苔が

薬味

サービスのミニ杏仁豆腐

麺屋 極鶏

 一乗寺にある人気の鶏白湯ラーメン店。実は、北大路通の「高野交差点」からこの店までの約1㎞の東大路通沿いには、ラーメン専門店が何と13軒もあり、京都でも屈指のラーメン銀座の様相を呈している。この日は真夏の炎天下の午前というコンディションにも関わらず、写真の様に店の前には開店前から既に長い行列ができていた。店内は思ったよりも狭く、右側に5つのカウンター席と、そして右奥に小上がりと左奥にテーブル席がそれぞれ1つずつある。
 メニューを見ると、店のお勧めの超濃厚肉濁鶏白湯スープの「極鶏・鶏だく」の他、これに厳選された唐辛子を丼ぶり一面にかけた「極鶏・赤だく」、自家製マー油を加えた「極鶏・黒だく」、魚介系味の「極鶏・魚だく」の計4種類がある。今回はもちろん、この店の基本スープである「極鶏・鶏だく」をチョイス。
 この店の売りは、何と言っても“超濃厚肉濁鶏白湯”と命名しているように、ドロドロとした鶏白湯スープが売りなのである。「天下一品」や「天天有」などの白濁した鶏白湯ラーメンは、今や “京都ラーメン”の代名詞となっているが、ついにはこのドロドロ系ラーメンに極まったという感がある。ドロドロの豚骨白湯であれば、かつて薄野にあった先代の「麺処まるは 健松丸」など多数の店が思い浮かぶが、鶏白湯では東京新橋の 「濃厚鶏そば 麺屋 武一(→ 銀座グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 やチェーン店「天下一品」の「こってり」を超えるようなドロドロ系鶏白湯には出会ったことがない。
 出てきた「極鶏・鶏だく」のスープはドロドロの薄茶色で、まるでベジポタ系か濃厚豚骨背脂スープのようにも見える。レンゲですくって一口含むと、それはまるで鶏エキスたっぷりのポタージュスープのよう。いや、ポタージュスープなんてもんじゃないくらい半端なく濃厚なのである。それはラーメンと言うよりも、濃厚系ラーメンと名古屋の 「麺屋 はなび(→ 名古屋グルメバイブル・まぜそばの頁を参照)」 の“元祖台湾まぜそば”の中間に位置するような別種のラーメンと言っても良いくらい。具材は青ネギと白髪ネギのダブルネギに、厚めのシナチクと肩ロースのチャーシュー。麵は低加水の中太ストレート麵で、このスープに合っているかどうかは別として、これはこれで悪くないと思う。但し、スープの濾しが甘いせいか、スープの底に鶏の骨の細かい欠片が見受けられ、これがスープを飲んだときの食感を悪くしている。しかしながら、ここまで濃厚な鶏白湯は珍しく、怖いもの見たさではないが、京都に来たなら一度味わってみてはいかがだろうか。(2014年10月追加)

左京区一乗寺西閉川原町29-7  
電話番号:075-711-3133
定休日:月曜
営業時間:11時半~22時(スープが無くなり次第終了)
予算:極鶏・鶏だく700円
アクセス:北大路通と東大路通の交差点「高野交差点」から東大路通を北へ1㎞。叡山電鉄・一乗寺駅を出て曼殊院道を右へ進む。信号のある交差点を右折して東大路通を400mほど進むと左側に見える。一乗寺駅から徒歩6分。
最寄りのランドマーク:北大路通、東大路通、一乗寺駅
お勧めポイント:日本一濃厚な鶏白湯スープのラーメン

7月のこの日は、朝から35℃越えだったにもかかわらずこの行列。取材でなかったらパスしたかったなあ。

中に入っても店内の壁に沿ってこの行列

通路が狭いのでパイロンが置かれていた

メニューはシンプル

「玉子かけご飯セット」が気になったが、この後の取材を考え我慢

「極鶏・鶏だく」が登場

白髪ネギの上には唐辛子が

厚めのシナチク

肩ロースのチャーシュー

レンゲですくうと、ベジポタスープのようにドロッとしている

中太ストレート麵を持ち上げる

やはりスープが異様に絡んでくる

中華そば 高安

 週末になると常に行列ができる京都の人気ラーメン店。店内は白の椅子と木のテーブルが印象的で、まるでデザイナーズカフェのよう。アーティスティックで、ラーメン店としてはある意味ミスマッチとも思えるインテリアでもある。手前に円形のカウンター席、右にはなだらかな流線型をしたL字型のカウンター席、さらに左側にはテーブル席がある。この店の人気は「中華そば」と「からあげ3個」がセットになった「からあげ定食」であるが、他の客が食べている「からあげ」を見ると、通常の2倍くらいはあろうその大きさにびっくり。この日は既にラーメン店を1軒食べ終えた後だったので、敢えて「中華そば」だけを注文することに。後で分かったことだが、この店の名物である「からあげ」はカレー風味で、食べきれなかった「からあげ」はお持ち帰りもできるらしい。メニューを見ると、麵はこの他に「中華そば」に牛スジがのった数量限定の「スジラーメン」と「チャーシューメン」の計3つだけととてもシンプル。
 「中華そば」のスープは、鶏ガラベースに豚骨が加わったと思われる白湯スープ。同じ一乗寺にある有名ラーメン店「天天有」の鶏白湯スープにも近いような気がする。一見すると濃厚そうであるが、これがまた絶妙なバランスで、最後まで飲み干せるほどサッパリとしている。また、物足りないと感じる方は、テーブルに置かれた食べ放題の「辛子ニラ」や「辛子味噌」を入れると更にパワーアップし、個性的なラーメンに変身する。麵は中細のストレート麵で適度なコシがあるものの、どちらかと言えば柔らかめなので、硬めと注文した方がよいかも。具材はシンプルで、チャーシューが4枚とシナチク、そして葱のみ。どちらかと言えば、オーソドックスな優しいタイプのラーメンで、ガツンとハマル味ではないが、実に京都らしい美味しいラーメンである。
 ちなみに、無休で夜の遅くまで通し営業しており、大食漢の方には、土日・祝日を除くランチタイムにはライスが無料となるのも嬉しい。(2014年8月追加)

左京区一乗寺高槻町10  
電話番号:075-721-4878
定休日:無休
営業時間:11時半〜24時
予算:中華そば700円、からあげ定食1020円
アクセス:北大路通と東大路通の交差点「高野交差点」から東大路通を北へ600m。叡山電鉄・一乗寺駅を出て曼殊院道を右へ進む。信号のある交差点を右折して東大路通りを200mほど進むと右側に見える。一乗寺駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:北大路通、東大路通り、一乗寺駅
お勧めポイント:京都らしい白湯スープでありながらサッパリとした中華そば

辛子ニラ

辛子味噌

中華そば

辛子ニラを投入

辛子ニラを入れるとスープが赤くピリ辛になり、コクが出ます

いいちょ

 京都で人気の行列ラーメン店。北大路通から目を凝らしてみると、ちょっと入った左側の細い通りに黄色いスタンド看板が見える。行列こそ見られなかったが、開店直後にもかかわらず、店内は既に多くの常連客で溢れていた。客層はどちらかというと中高年客が目立つ。
 一押しの「ラーメン」は背脂が浮いた醤油味で、スープが少し濁っている。トンコツと鶏ガラがブレンドされたスープはとてもコクがあり、見た目とは裏腹にサッパリとしていて飽きが来ない。非常にアバウトな表現をすれば、たかばしにある「本家 第一旭 たかばし本店」と北白川の「ますたに」の中間的なイメージのラーメンである。中太ストレート麺のコシも丁度良く、実に完成度の高いラーメンだ。また、福知山産モチ豚を使った薄切りのチャーシューも美味しく、常連客の多くは200円増しで「チャーシュー麺」にしている。
 ちなみに、今回は食べられなかったが、この店の「焼きめし」も美味しいという噂だ。店主や店員の対応もフレンドリーで温かく好感触。帰りに、地下鉄駅までの道沿いにある 「美玉屋(→ スイーツの頁を参照)」で黒蜜団子を、さらに 「ハンデルスベーゲン(→ スイーツの頁を参照)」 でアイスクリームを食べれば、大満足すること間違いなしの鉄板B級グルメツアーコース。 (2012年10月追加)

左京区下鴨東半木町70-10  
(府立大学前交差点北西角) 
電話番号:075-711-0141 
営業時間:11時~15時15分、17時半~21時(売り切れ次第終了) 
定休日:木曜(祝日は営業)、不定休日あり 
予算:ラーメン(並)600円(+200円でチャーシュー麺に)、焼きめし(並)400円(ラーメンと焼きめしを一緒に注文すれば100円引きに) 
アクセス:地下鉄烏丸線・北大路駅3番出口を出て左へ。滋賀銀行を過ぎて信号を渡る。賀茂川を渡り、しばらく北大路通を直進して「あさひ北大路店」、「クリーニングぴいぷる」を過ぎ、右に「音羽酢」が見えたら左に三角のグリーンベルトが見えるので左折すると左奥に見える。地下鉄烏丸線・北大路駅より徒歩12分。 
最寄りのランドマーク:滋賀銀行北大路支店、北大路通、あさひ 
北大路店、クリーニングぴいぷるお勧めポイント:京都で人気の背脂醤油ラーメン

キッチン ごりら

 叡山電鉄・元田中駅近くにある人気の洋食店。住宅街の中にポツンとあり、店舗の照明も暗いため、夜に訪れると分かりづらい。店舗は住宅の1階を改造したもので、店の前にはゴリラのウェルカムボードがある。店内は洋食屋とは思えないくらい木の優しさが漂うモダンなインテリア。右側にオープンキッチンのカウンター席、そして左側にテーブル席がある。調理は全て若い店主1人で行っているが、非常にスキルが高いため、見事なくらい手際よく次々と仕上げていく。
 メニューを見ると、品数はそれほどない。肉は「丹波鶏のグリル」や「ポークステーキ」、「ロースカツ」、「ビフカツ」、「ハンバーグ」の他、銘柄牛である島根産「たちすずかビーフ」のステーキ(サーロイン、ミスジ、モモ)のみ。魚は「エビフライ」と「カキフライ(季節メニュー)」しかないが、1個から追加でできるサイドメニューとして、「ホタテフライ」と「サーモンフライ(季節メニュー)」、「エビフライ」、「カニクリームコロッケ(2個)」がある。
 この店の一番人気は「ロースカツ」と「ポークステーキ」であるが、僕のお勧めは「ポークステーキ」。どちらも同じ厚めの豚ロースを使用しているが、「ロースカツ」は脂身を取り除いた芯の部分のみを使用し、「ポークステーキ」は敢えて脂身を入れ、焼いたときに収縮しないようスジ切りをしている点が異なる。「ポークステーキ」は「バルサミコ」か「にんにく醤油」のいずれかのソースを選べるが、今回は和風の「にんにく醤油」をチョイス。説明によると、「ハンバーグ」はつなぎを使っていないため、ミンチ肉そのものの食感で、しかも豚肉なので好みが分かれるという。
 見ていると、「ポークステーキ」は最初強火で焼き、後は蓋をかぶせてゆっくりと蒸し焼き状態にしている。出てきた「ポークステーキ」は火の通し方が絶妙で、中心部がほんのりと僅かなピンク色をしていた。にんにく醤油ソースもニンニクの味が出過ぎておらず、塩加減も丁度良く、ツヤツヤの白米や味噌汁とも良く合っていた。次回は、島根産黒毛和牛の「たちすずかビーフ(ミスジ)ステーキ」や「丹波鶏のグリル」なども試してみたいと思わせるようなステーキであった。
 一方、揚げ物では、「ビフカツ」の火の通し方が良く、半分をオリーブオイルと塩で、もう半分をデミグラスソースで頂ける様に盛られていた。また、サイドメニューの「サーモンフライ」と「カニクリームコロッケ」も追加して食べてみたが、どちらも高いレベルにあった。ちなみに、ビールは瓶ビールのみで、「サッポロ」、「アサヒ」、「キリン」の3つ。「キリン」はハートランドビールであった。(2014年11月追加)
https://www.facebook.com/kitchen.golira

左京区田中樋ノ口町17-3  
電話番号:075-702-3905
定休日:不定休(電話あるいはFacebookで要確認)
営業時間:12時~14時半、18時~21時半
予算:ポークステーキ1300円、丹波鶏のグリル1100円、島根産黒毛和牛の「たちすずかビーフ(ミスジ)ステーキ3000円/200g(いずれもご飯、味噌汁付き)
アクセス:今出川通を東に進み、東大路通との交差点「百万遍」を左折して北に進む。「田中里ノ前」交差点を右折して3筋目を左折すると、2つ目の交差点の角。地下鉄烏丸線・今出川駅から車で5分
最寄りのランドマーク:東大路通、田中里ノ前交差点、京都田中樋ノ口郵便局
お勧めポイント:京都トップレベルの洋食店

昼の店舗

メニュー

追加のサイドメニュー

島根産黒毛和牛「たちすずかビーフ」ステーキのメニュー

キリンのハートランドビールでまずは一杯

ポークステーキ

ビフカツは半分はデミグラスソースで、もう半分をオリーブオイルがかけられた塩でいただく

サイドメニューの「サーモンフライ」にはほんのりと酸味のあるタルタルソースが

サイドメニューの「カニクリームコロッケ(2個)は火傷するくらい熱々

  

ビィヤント

 東大路通沿いの京大病院前にある人気のカレー店。店内はL字型のカウンター席があるだけと、非常に狭い。それは、奥の席に行くときにも狭くて通りづらいほど。カウンターの中には女性店員(おばちゃん2人)だけの日と、日によって男性店員がいる日もあり、どの店員もすべからく客への対応が良い。
 この店の一番人気は「カツカレー」で、女性客を含めてほとんどの客が「ビーフカツカレー」を注文する。メニューを見ると、辛さを選べるのは「ビーフカレー」だけのようで、辛さは甘口、中辛、辛口の3種類。この他に、「チキンカレー」や「シーフードカレー」、「ベジタブル」などがあるが、これらは全て甘口となる。初日にお勧めの「ビーフカツカレー」を食べたかったが、既にラーメンを1軒取材した後だったのでこの日はカツを諦め、まずは「ビーフカレー」の中辛を試してみた。黄色いターメリックライスの上にかけて出されるカレーのルーは、まるでスープカレーのようにサラサラとしているため、ライスの下に染みて隠れてしまうほど。ビーフよりもチキンの方がよりサラサラ感が強いような気がする。見た目はビーフが溶けてしまっているので、ほとんど肉の形がない。食べてみると唐辛子の辛さなのか、とてもスパイシーでタマネギの甘さを感じる。「CoCo壱番屋」の1〜2辛相当と、通常の中辛に比べると辛めだ。このような辛めのカレーには、やはり福神漬けよりも紅ショウガの方がピッタリくる。別な日に改めて「チキンカツカレー」を注文。チキンカレーは甘口とのことだが、実際は中辛であった。つまり、この店の甘口は一般にいう中辛で、中辛が辛口、辛口は恐らく激辛相当なのである。カツは肉が薄めで衣がカリッとしている。一口大に細かく切られているので食べやすい。
 店内にはS&Bの業務用の大きなカレー粉の缶が並べられているが、この店のメインスパイスはもしかするとS&Bのカレー粉なのかも。それにしても、忘れた頃にまた食べたくなるような後を引くカレーであり、やはり「ビーフカツカレー」の中辛が一押しである。ちなみに、唯一の不満は、ルーの量が少ないことで、ルーをもうひとかけしてほしいと感じた。(2014年5月追加)

左京区東大路通丸太町上ル東側聖護院西町12  
電話番号:075-751-7415
定休日:金曜
営業時間:11時〜22時15分
予算:ビーフカツカレー950円
アクセス:京阪鴨東線・神宮丸太町駅出入り口1番を出て丸太町通を左へ(川端通りと反対側へ)。「日本基督教団・京都丸太町教会」、「熊野神社」を過ぎ、東大路通を左折する。200mほど進むと左側に京都大学医学部附属病院が見えるのでその向かい側(右側)。
最寄りのランドマーク:京都大学医学部附属病院、東大路通
お勧めポイント:ビーフカツカレーが美味しいカレー店

ビーフカレー(中辛)

チキンカツカレー(甘口)

コムシコムサ

 東山二条のマンションの1階にあった大人気のフレンチ店。2015年に東山動物園の北側路地奥に移転した。僕はまだ新しい店舗には行ったことはないが、ホームページで見る限り、前店と比べるとかなり広くなり、シックで落ち着いた雰囲気になったようだ。厨房では禅僧のように口数の少ないシェフが黙々と調理をしており、サービス担当のマダムの軽妙なトークとのコントラストが何ともいい。
 ランチ、ディナーともお任せの1コースのみで、この日頂いたディナーは、前菜が4品、メインの魚料理と肉料理、そして締めのお茶漬け(あるいはチース盛り合わせ)、デザート、コーヒー、小菓子という内容。ソースは全体的に軽めだが、どれも塩味のしっかりとしたメリハリのある料理である。それにしても、全国各地から仕入れた厳選素材と、その魅力をとことん引き出すシェフのスキルが素晴らしい。また、ほうじ茶と鰹出汁で引かれた貝茶漬けも実に京都らしい一品。素材や料理内容を考えると、日本でもトップクラスのコストパフォーマンスのフレンチであろう。加えて、グラスワインやマールなどのチョイスもなかなか良い。
 ちなみに、予約は2カ月前から受け付けるが、サービス担当がマダムしかいないため、予約できる時間帯はオフタイムに限定される(10時〜11時半、16時〜17時半、22時〜22時半がベスト)。また、店内ではシャッター音のする写真撮影やフラッシュを使った撮影は禁止なのでご注意を。(2019年9月追加)
http://comme-ci-comme-ca.net/

左京区岡崎法勝寺町124-4
電話番号:075-771-0296
定休日:月曜・火曜
営業時間:【水曜〜木曜】18時〜20時、【金曜〜日曜】12時〜13時、18時〜17時半
予算:【ランチ】お昼のおまかせコース5440円、【ディナー】夜のおまかせコース10800円
アクセス: 地下鉄東西線・東山駅1番出口を出て三条通りを左へ進む。「白川橋」を渡り、「三条神宮道交差点」の信号を過ぎ、さらに左にある小さな鳥居を過ぎたすぐの信号(「お好み焼・鉄板焼 きらく」があり)を左折して、岡崎通りを進む。細い岡崎通りを300mほど進むと急に開けて通りが広くなり、左に「京都市美術館」、右に「京都市動物園」が見える。「岡崎公園」手前の信号を右折して二条通りを進むとすぐ左に「権太呂・岡崎店」があり、その角を左折するとすぐ右側の住宅。東山駅から徒歩15分
最寄りのランドマーク:京都市美術館、京都市動物園、岡崎公園、二条通り
お勧めポイント:コスパのいい秀逸なフレンチ

ホタルイカと生ハムの盛り合わせ、静岡産掛川トマトを添えて

一つ目のパンにタップナード(黒オリーブとアンチョビペースト)を添えて

アワビと椎茸のオーブン焼き(アワビの肝ソース)

あまりに美味しかったので肝ソースをパンをつけて食べた

フォアグラとアンディーブのソテー(食べかけ)

2つめのパン(バゲット)

詳しくは忘れたが魚料理

仏シャラン産窒息鴨のローストココナッツソース

ほうじ茶と出汁を使った貝茶漬け(or チーズをチョイス可)

Pizzeria Napoletana Da Yuki
       (ダ・ユウキ)

 なぜ京都にピザ職人が多いのかは不明だが、自転車で街をぶらぶらしているととにかくピッツェリアが目に付く。この店も岡崎の 「旬席 鈴江(→ 京都グルメバイブル・日本料理店の頁を参照)」 へ行く時に店の前の行列が気になり、後に取材してみたナポリピザ専門店である。調べてみると、この店は京都でも屈指の人気店のようだ。ウィンドウ越しに外から薪釜が見え、店内はかなり狭く窮屈そうである。店に入ると左側に外から見えたピザ釜と薪が、右側にカウンター席、そして窓際にテーブル席があり、かなり小さな店である。
 この日のメニューを見ると、レギュラーのピザが15種類、そして日替わりのピザが7種類あった。さらに、ピザ以外の料理もピッツェリアとは思えないくらい豊富で、ピッツェリアというより通常のイタリア料理店のようなラインナップ。この店で使用する水牛のモッツアレラチーズは、ナポリで出来上がって24時間以内に日本に直送されるという。メニューの中で特に気になったのは、京都らしいネーミングの「KAGUA(馨和)」というビール。白と赤があり、今回は白(Blanc)の方を注文。味はスモーキーかつフルーティで、サッパリとした感じ。しかしラベルを見てみると、中身は京都でなくやはりベルギービールであった。
 今回はピザ以外のメニューの中から「間人(たいざ)産白イカのリピェーノソテー」を、そしてレギュラーのピザメニューから「マルゲリータD.O.C.」を注文した。通常の「マルゲリータ」と「マルゲリータD.O.C.」の違いは、乳牛のモッツアレラチーズか水牛のモッツアレラチーズかの違いである。この店自慢の水牛モッツアレラチーズは確かに美味しく、ピザ生地も少し塩味が効いていてモチモチとして旨い。但し、トマトソースだけはシンプルすぎて何かしらの物足りなさを感じてしまう。「間人産白イカのリピェーノソテー」は、魚介をミンチにしてイカに詰めてソテーしたもので、これもなかなかイケル。
 ちなみに、ピザ職人の男性が1人とカウンター内に男性料理人が2人、そしてサービス担当の女性が1人でやっているが、人気店にも関わらず店員の接客は良かった。今回の取材では、1人取材であるという物理的・時間的な都合上、ピザは「マルゲリータD.O.C.」の1品しか食べていないが、これまでの経験からこの評価でほぼ間違いないと思う。人気店なので事前の予約は必須である。(2014年9月追加)

左京区岡崎円勝寺町36-3  
電話番号:075-761-6765
定休日:月曜(祝日の場合には翌日が休み、不定休があるので要確認)
営業時間:12時〜15時、18時〜22時半
予算:マルゲリータD.O.C.1900円
アクセス:地下鉄東西線・東山駅1番出口を出て三条通を右へ進む。「古川町商店街」の真向いの道(古川町通)を左折して進む。「田村豆腐店」を過ぎ、右に「京都文教学園」を見ながら進むと広い仁王門通へ出る。「京都文教中学高等学校」を過ぎ、平安神宮の堀のあたりに「左京消防署岡崎消防出張所」が見えるのでその隣。東山駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:古川町通、京都文教学園、仁王門通、左京消防署岡崎消防出張所
お勧めポイント:京都ナンバーワンの人気ピッツェリア

外から見たピザ釜と薪

ランチ時は開店と同時にすぐに満席となります

「KAGUA(馨和)」の白(Blanc)

ラベルを見てみるとベルギービール。確かに「ヒューガルデン」っぽい味だ

「間人産白イカのリピェーノソテー」

イカを含む魚介をミンチにてイカに詰め込んだ断面

水牛のモッツアレラチーズを使った「マルゲリータD.O.C.」

  

中華料理 華祥(かしょう)

 叡山電鉄・元田中駅近くにある人気の中華料理店。1階はL字型のオープンキッチンのカウンター席があり、2階はテーブル席となっている。メニューを見た限りでは、この店は基本的に四川料理店のようだが、広東料理も混じっていて実のところはよく分からない。また、メニューには「フカヒレの姿煮」のような本格的な料理もあるが、コースで食べるような本格的な中華というよりもむしろ、大衆的なB級カジュアル中華というような位置づけであろう。なので、この店の一番人気は「あんかけ焼きそば」、2番人気は「麻婆丼」と「麻婆豆腐」なのである。
 「あんかけ焼きそば」の麵は中太のやや平麺になっており、かん水の香りや卵の香りが感じられる。麵は表面がカリッと焼かれていて食感がいい。具材は白菜、イカ、エビ、豚肉、ニンジン、青梗菜、キクラゲなどが入っているが、白菜が特に多めだ。素材の火の通し方や塩味も丁度良く、餡かけのトロミ具合もいい。2番人気の「麻婆豆腐」は、豆豉が効いていて味に深みはあるが、花山椒の香りは僅かで、全く辛くなくインパクトがない。なので、「麻婆豆腐」は特にお勧めというレベルにはなく、僕のお勧めは、あくまでも「あんかけ焼きそば」である。(2014年11月追加)
http://www.kasyou.jp/index.html

左京区田中里ノ内町41-1  
電話番号:075-723-5185
定休日:水曜
営業時間:11時〜14時、17時半〜21時半
予算:あんかけ焼きそば800円(ランチタイムは850円で、ご飯、唐揚げ、ザーサイ付きのセットがある)
アクセス:今出川通を東に進み、東大路通との交差点「百万遍」を左折して北に進むと「田中里ノ前」交差点の角にある。地下鉄烏丸線・今出川駅から車で5分
最寄りのランドマーク:東大路通、田中里ノ前交差点
お勧めポイント:あんかけ焼きそばが美味しい中華料理店

お昼のメニュー

1階のオープンキッチンのカウンター席

あんかけ焼きそば

麻婆豆腐

黒い粒が豆豉(トウチ=大徳寺納豆に近い味)

  

旬席 鈴江

 平安神宮にほど近いところにひっそりと佇む隠れ家的な日本料理店。先斗町から移転して今年で9年目を迎える店の前には、夏になると白川に蛍が舞い、ロケーション的にもなかなか良い。店はこぢんまりとしていて小さく、左側にカウンター席、右側に小上がりがある。掘りごたつになっている小上がりは、3つの個室に仕切ることが出来るが、開放すれば最大14名までの座敷としても利用できる。
 僕はこれまで、ミシュランガイドで最高評価の日本料理店「京都吉兆 嵐山本店」や「未在」、「菊乃井 本店」、「瓢亭 本店(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 、 「吉泉(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 などいろいろと食べてきたが、実はこの店の料理に最も感銘を受けたのである。店主の鈴江さんが仕入れている素材は驚くほど厳選されたもので、魚などは産地直送で仕入れているという。しかも、その最高の素材を最高の状態で調理し、素材の旨味を余すことなく引き出しているのである。素材の特徴を熟知したその料理法には感動すら憶えるほど。
 専属のサービス担当はおらず、料理人だけのサービスなので、ミシュランガイドなどではどうしても評価が低くなってしまうのかもしれないが、間違いなく日本最高峰の料理が頂ける今旬な店である。(2014年8月追加)

左京区岡崎神宮道仁王門白川南入ル  
電話番号:075-771-7777
定休日:不定休(8月中旬、年末年始)
営業時間:17時〜20時
予算:お任せコース3万円くらい
アクセス:地下鉄東西線・東山駅1番出口を出て三条通を左へ。白川を渡り、「三条神宮道交差点」信号を左折し、神宮道を進む。平安神宮の堀の手前・仁王門通を左折する。すぐに白川が見えるので左折して川沿いに進むとすぐ右側にある。東山駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:平安神宮、みやこめっせ、京都観世会館、左京消防署岡崎消防出張所
お勧めポイント:日本最高峰の和食が頂ける

白川のほとりの小道を歩いて行きます

分かりにくいですが、行灯の見えるところが店の入り口です

カウンター席

カウンター席と小上がりの間の通路

小上がりの座敷

先ずはエゾバフンウニのワサビ添え

混ぜると中から蓴菜(ジュンサイ)が

真鯛の刺身とその白子添え

あしらい(飾り葉)をどけた状態

煮アワビの柚子風味

南天の葉の右に見えるものが本日の炭火焼きの素材

手前が生のトリ貝、奥がハモ

店主の鈴江さんが軽く炭火で焼いてくれます

焼きハモ 塩をワサビで頂きます

焼いたトリ貝 やはり塩とワサビで頂きます

焼き鴨ロース

だし汁が旨い!!

北海道産毛ガニ カニ味噌添え

握り寿司2種

本マグロ中トロの握り寿司

ハモの握り寿司

デザートのフルーツ大福?(素材は求肥?詳細は忘れました)

  

中善

 北白川の裏通りにある食べログで人気の日本料理店。店内はカウンター6席と4人掛けテーブル席が1つだけで、割とこぢんまりとしている。料理人は店主も含めて2人だけなので、この人数くらいが丁度良いのかも知れない。店主は「露庵 菊乃井 木屋町店」出身で、とても人当たりが良くなかなかの好人物。料理はどれも悪くないが、「露庵 菊乃井 木屋町店」ほど料理にキレは感じられない。なので、これは!というような逸品もなかった。コストパフォーマンス的には決して悪くなく、比較的遅くまでやっているので使い勝手もよさそうだ。人気店であるため、平日は中々予約がとれないが、日曜日はかなり空いているそうである。日本料理店にしては比較的ワインが揃っており、女将さんも含めて好印象の店である。(2012年10月追加)

左京区北白川久保田町26  
電話番号:075-708-7519 
定休日:水曜
営業時間:17~23時
予算:コース7000円、10000円 
アクセス:白川通今出川交差点を北に向かうと、スーパー「大国屋白川店」があるので角を左折すると左側にある。 
最寄りのランドマーク:白川通今出川交差点 
お勧めポイント:比較的遅くまでやっている優良日本料理店

瓢亭本店

 2005年以来の7年ぶりの訪問。僕が夏に京都を訪れたときの楽しみは、この店での朝粥を食べること。通常のコースに比べるとお手頃な価格で「瓢亭 本店」の味と雰囲気が楽しめ、しかも午前8時から頂ける。庭に面した離れで頂く朝粥は、味も風情も日本最高の朝粥である。
 夏季に京都を訪れたときには必ず食べてみてほしい。入り口には草わらじが掛けられ、南禅寺を訪れる参拝客をもてなしていた頃そのままの往時が偲ばれる佇まい。「瓢亭」は本店の他、隣りにカジュアルな別館があるが、やはりお勧めは本店である。本店の庭には3つの離れがあり、それぞれ互いに見えないような草庵になっている。最も大きい一番奥の離れだけは左右3つの部屋に分かれており、畳みの茶室とテーブル席の茶室、そして広間がある。従って、奥の離れだけは隣や奥の部屋の声が聞こえるが、入り口近くの2つは、お膳を運ぶ仲居さんの下駄の音と鳥の鳴き声だけが聞こえる完全個室となっている。静寂さを求めるなら手前の離れの方が良いだろう。但し、奥の離れ以外は座布団に座って寄りかかれないので、お年寄りや外国人はかなりつらいかも。一番奥の離れの向かいには400年前に建てられた草葺きの建物があり、現在はお手洗いとして使用されている。男性用の自動小便器の中には、小便の跳ねよけと臭いよけのための杉の葉が入れられていて面白い。自動小便器になる前からの古来の知恵らしいが、自動となってからもそのまま受け継がれているのは京都らしい。トイレも含め、離れの室内はどこも暗いので、本店の離れで食べるのなら、朝か昼の明るい時間帯に訪れるのをお勧めしたい。この日の昼のコースのお椀は、鱧とジュンサイのお吸い物。奇しくも昨日の「阪川」の椀と同じ素材。素材こそ「阪川」の方が上質であったが、出汁に関しては「京都吉兆」同様の深遠さを感じさせる旨味があった。この店の刺身で必ず出る明石鯛は本当に旨い。プリプリ感に加え、旨味があるのだ。刺身には土佐醤油、トマト醤油、塩がつくが、刺身をトマト醤油につけて食べると、塩とグルタミン酸の旨味だけがして、トマトの青臭さなどは感じられない。しかし、直接舐めてみると僅かにトマトを感じて不思議な味だ。
 この店を訪れていつも感心するのは料理を入れる器の素晴らしさ。そして、鮎は予め骨が抜いてあるなどの細かな配慮。それにしても、美味しい店は何を食べても美味しい。例え添えられた枝豆に至るまで隙が無いくらい美味しいのだ。しかも、伝統に裏打ちされた中にも斬新さを感じさせるような料理なのである。この「瓢亭」と「菊乃井本店」、「京都吉兆嵐山本店」の3店は同じ共通点を感じさせ、僕も認める真の3つ星店といえる。本店は空いていれば今回の僕のように1人でもOKだが、基本的には2人からとなっている。 (2012年7月)

左京区南禅寺草川町35  
電話:075-771-4116
定休日:第2,第4火曜日(都合により変更となることも)
営業時間:11時~19時半(朝粥は8時~10時までの2時間)
予算:朝粥(7/1~8/31)6000円(12月~3/15うずら粥12100円)。昼:23000円~ 、夜27000円~
アクセス:。地下鉄東西線・蹴上駅の2番出口を出て左へ向かい、右に南禅寺を見ながら直進する。ウェスティン都ホテル前の信号を渡り、右に南禅寺を見ながらさらに細い仁王門通を進む。右に白壁を見ながら直進すると、右側に見える。南禅寺前の信号が見えたら、交番の角を左折する。地下鉄東西線蹴上駅より徒歩7分。 
最寄りのランドマーク:南禅寺、ウェスティン都ホテル 
お勧めポイント:伝統に裏打ちされた中にも斬新さを感じさせるような料理。日本最高峰の朝粥もお勧め。

吉泉(きちせん)

 まずタクシーを降りて驚いたのは、店の入り口で袴姿の男性が出迎えてくれたことである。このようなビジュアル的な演出以外に、建物や食器なども素晴らしく、京都らしさを求める観光客や外人客を連れて行くには打ってつけの店である。特に、この店の座敷が素晴らしいとのことだが、僕は1人客であるため、残念ながら座敷を利用する機会が未だない。僅か5席のカウンター席も決して悪くないが、カウンター席に着くには、まず玄関で靴を脱いで上がり、何故かすぐ右横の入り口から草履に履き替えて席に向かわなければならない。しかも草履には鼻緒があるため、ソックスやストッキングを履いていると、足下が落ち着かない感じがする。やはりこの点は、ビジュアルよりも機能的な和風テイストのスリッパにするか、草履を履かなくてもカウンターに座れるようにしてほしいところ。カウンターに座ったときのもう一つのデメリットは、コース終盤に関西人丸出しの店主が、積極的に話しかけてくることであろう。話し好きの僕は気にならなかったが、これがネット上では不評のようだ。しかし、料理はどちらかというと、素朴な中にも華があって僕の好みである。中でも、夜の本会席のコースはランチのコースに比べるとより華やかなので、予算が許せば、昼でも夜のコースを頼んでみては。コストパフォーマンス的には微妙なところであるが、京都らしい雰囲気と美味しい日本料理に出会える素晴らしい店である。ちなみに、タクシーは呼んでもすぐには来ないので、早めに頼んでおいた方が良い。(2012年6月)

左京区下鴨森本5番地  
電話:075-711-6121 
定休日:不定休 
営業時間:12時~15時、16時半~22時
予算:昼:8000円、10000円、12000円、夜:14000円、17000円、20000円、22000円 
アクセス:下鴨本通と御蔭通との交差点から北へ200m:下鴨本通沿いの右側。地下鉄今出川駅よりタクシーで5分。JR京都駅からタクシーで15分。 
最寄りのランドマーク:糺(ただす)の森 、河合神社(下鴨神社の摂社)
お勧めポイント:京都らしい雰囲気と美味しい日本料理に出会える素晴らしい店

京都市下京区

タレカツ 京都本店

 東京を中心に多店舗展開する新潟カツ丼チェーン店。関東以外の店舗は、この京都本店しかないようだ。僕はかつて「吉祥寺店」で一度食べたことがあるが、新潟で食べた「とんかつ太郎」や「とんかつ政ちゃん」などといった有名店とほぼ変わらない味で、ファストフード店としてはなかなか良い店だと思っていた。まさか、京都で再びお目にかかれるとは思ってもみなかったが、関西では珍しいローカルB級グルメなので掲載することに。
 そもそも「新潟カツ丼」とは、薄く叩いた豚肉のモモ肉あるいはヒレ肉(店によっては牛肉もある)に細かなパン粉を塗して揚げ、天丼のタレに似た甘辛醤油ダレにさっと潜らせてご飯にのせたもの。玉子やソース、キャベツなどといった余分なものは一切入ってないシンプルなカツ丼なのである。
 店内は、木とコンクリートを組み合わせた和モダンな造りで、常に若者たちで混雑している。基本のメニューは、モモ肉を使った「カツ丼」とヒレ肉を使用した「ヒレカツ丼」の2種類であり、カツの枚数とご飯の量によって「ミニカツ丼orミニヒレカツ丼」、「カツ丼orヒレカツ丼」、「二段盛りカツ丼or二段盛りヒレカツ丼」の3つのボリュームに分かれている。この他にトロロがのった「とろろカツ丼」や海老フライがのった「海老丼」、豚カツと海老フライがのった「合いもり丼」などがある。「カツ丼」と「ヒレカツ丼」は、どちらも見た目は同じだが、「ヒレカツ丼」の方が柔らかくて肉質も良くお勧めである。
 ちなみに、この店のタレは、有機栽培で育てられた大豆を天然酵母で醸造した最高級の「有機醤油」に、砂糖や特製スープを注ぎ足したタレだという。豚肉は「和豚もちぶた」を使用し、純正ラードでカラッと揚げられていていい。しかし、米は新潟米を少し硬めに炊いているため、食感が良くなくイマイチだ。カツとご飯をそのまま食べても良いし、卓上にある辛子をカツにつけて食べても旨い。なお、ほとんどのメニューはテイクアウトもできる。(2019年10月追加)
http://tarekatsu.jp

下京区綾小路柳馬場下がる塩屋町44  
電話番号:075-341-8350
定休日:無休
営業時間:【月曜〜土曜】11時〜22時、【日曜・祝日】11時〜21時
予算:ヒレカツ丼1120円
アクセス:地下鉄烏丸線・3番出口を出て左をすぐに左折し、綾小路通りを進む。東洞院通り、高倉通り、堺町通りを過ぎ、次の交差点の右側(柳馬場通りとの交差点)。
最寄りのランドマーク:綾小路通り、柳馬場通り
お勧めポイント:京都唯一の新潟カツ丼専門店

綾小路通りを進むと・・・ ココです! 店内は、木とコンクリートを組み合わせた和モダンな造りで、常に若者たちで混雑している基本のメニューは、モモ肉を使った「カツ丼」とヒレ肉を使用した「ヒレカツ丼」の2種類であり、カツの枚数とご飯の量によって「ミニカツ丼orミニヒレカツ丼」、「カツ丼orヒレカツ丼」、「二段盛りカツ丼or二段盛りヒレカツ丼」の3つのボリュームに分かれている。この他にトロロがのった「とろろカツ丼」や海老フライがのった「海老丼」、豚カツと海老フライがのった「合いもり丼」などがある ほとんどのメニューはテイクアウトもできる プラス50円で辛いタレにも変更できる カツとご飯をそのまま食べても良いし、卓上にある辛子をカツにつけて食べても旨い 「ヒレカツ丼」と追加の「カツ丼」の肉1枚 「カツ丼」と「ヒレカツ丼」は、叩いて薄く揚げているので、どちらも見た目は同じだが、「ヒレカツ丼」の方が柔らかくて肉質も良くお勧めだ

茶寮翠泉 高辻本店

 高辻通りにある人気のスイーツ店。古いビルの1階にある店内に入ると、手前にスイーツを販売するショップとショーケースがあり、右手前と奥にテーブル席がある。まるでシックな雰囲気の喫茶店のようで、今流行の明るい和モダンテイストのインテリアではない。
 この店のスイーツは総じて高いレベルとは言えないが、季節限定の「出来立て抹茶わらび餅」と「出来たてわらび餅」の2つだけは美味しい。わらび餅にはこの他に、冷たい「手作りわらび餅(通常のものと抹茶の2種)」というテイクアウトできるものもあるが、出来たての方が圧倒的にいい。
 出てきた「出来たてわらび餅」は、ほんのりと温かく、まるで笹屋昌園の究極のわらび餅「至高(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」のように滑らかでとろけるような柔らかさ。それは、あまりにトロトロ過ぎて直ぐにスプーンから脱落してしまうほど。箸を使っても絡まずに食べづらいので、両方を上手く使って食べるのがお勧めだ。また、好みかもしれないが、通常の「出来たてわらび餅」よりも「出来たて抹茶わらび餅」の方が、和三盆と抹茶の両方を入れて練り上げられている分、抹茶の苦味と和三盆の甘味の重層感が味わえてお勧め。そのままきな粉や小豆と一緒に食べた方が抹茶の風味がよく分かるが、もちろん黒蜜をかけて食べても美味しい。
 一方、「濃茶ソフトクリーム」は滑らかかつ濃厚で、ミルキーさこそないが、逆に濃茶のニュアンスを感じられて悪くない。「濃茶チーズケーキ」は、カッテージチーズのようにボソッとして舌にくっつく食感が良くなかった。(2019年10月追加)
https://saryo-suisen.com

下京区高辻通東洞院東入稲荷町521  
電話番号:075-278-0111
定休日:無休
営業時間:10時半〜17時半
予算:出来たて抹茶わらび餅(玉露茎ほうじ茶付き)1460円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅5番出口を出て左へ。「ダイワロイネットホテル京都四条烏丸」を過ぎた「烏丸高辻交差点」を左折する。高辻通りを進み、「ホテル日航プリンセス京都」を過ぎると右側にある。四条駅より徒歩3分
最寄りのランドマーク:烏丸高辻交差点、ホテル日航プリンセス京都
お勧めポイント:出来たてトロトロの本わらび餅が味わえる

「烏丸高辻交差点」から近い高辻通り沿いの・・・ ココです! 古いビルの1階にある店内に入ると、手前にスイーツを販売するショップとショーケースがあり、右手前と奥にテーブル席がある。まるでシックな雰囲気の喫茶店のようで、今流行の明るい和モダンテイストのインテリアではない メニュー1 メニュー2 メニュー3 メニュー4 メニュー5 メニュー6 「出来たて抹茶わらび餅(玉露茎ほうじ茶付き)」 説明文 和三盆と抹茶の両方を入れて練り上げられている分、抹茶の苦味と和三盆の甘味の重層感が味わえてお勧め。そのままきな粉や小豆と一緒に食べた方が抹茶の風味がよく分かるが、もちろん黒蜜をかけて食べても美味しい。 「出来たてわらび餅(玉露茎ほうじ茶付き)」 説明文
「出来たて抹茶わらび餅」に比べるとシンプルな味わい 濃茶ソフトクリーム」は滑らかかつ濃厚で、ミルキーさこそないが、逆に濃茶のニュアンスを感じられて悪くない「濃茶チーズケーキ」は、カッテージチーズのようにボソッとして舌にくっつく食感が良くなかった

ムジャラ

 2016年にオープンしたスパイシーカレー店。土日には、開店前から行列を作るほどの人気店である。店はマンションの1階にあり、まるで古い喫茶店のよう。店内に入ると人民帽をかぶった店主がおり、何とも怪しい雰囲気である。まるで、大阪の「バンブルビー Bumblebee(→ 大阪グルメバイブル・カレーの頁を参照)」を思わせるちょっと変わった雰囲気だ。
 この日のカレーは「ブタバラカレー」と「ミントチキンカレー」の2種類しかなかったので、2種の合いがけにしたが、通常は3種類あるようだ。どちらのカレーも、ホールスパイスを感じさせるスパイシーかつ複雑な味わいで美味しい。辛さは中辛程度なので、辛さ強くしたいという方は、注文の際に告げる必要がある。バスマティライスは香り良く、カレーの見た目は量が多そうだが、実際にはそれほどではないので、意外にサラッと食べられてしまう。(2019年9月追加)
https://twitter.com/mujara_kyoto

下京区高辻通大宮西入坊門町832 イツワマンション1階  
電話番号:080-9161-1191
定休日:日曜、水曜
営業時間:11時半〜売り切れまで(金曜のみ11時半〜)
予算:本日のカレー【1種】1050円、【2種】1200円、【3種】1400円(ディナータイムは200円増し)
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅6番出口を出て、反対方向の京都駅方面へ向かう。京都府警下京警察署を過ぎた高辻通りを右折して、しばらく進む。室町通り、新町通、西洞院通り、油小路通り、堀川通、大宮通り(センチュリー21のある大宮高辻交差点)を過ぎ、1つ目の交差点を過ぎたら右側にある(京都市立松原中学校の向かい)。四条駅より徒歩で20分
最寄りのランドマーク:高辻通り、大宮通り、大宮高辻交差点、京都市立松原中学校
お勧めポイント:京都で味わえる本格的なスパイシーカレー

2016年にオープンしたスパイシーカレー店。土日には、開店前から行列を作るほどの人気店 店はマンションの1階にあり、まるで古い喫茶店のよう 店内に入ると人民帽をかぶった店主がおり、何とも怪しい雰囲気 この日のカレーは「ブタバラカレー」と「ミントチキンカレー」の2種類しかなかったので、2種の合いがけにしたが、通常は3種類あるようだ ドリンクメニュー 「ブタバラカレー」と「ミントチキンカレー」の合いがけ 「ブタバラカレー」 「ミントチキンカレー」

京都タワーサンドKYOTO TOWER SANDO

 京都タワーと言えば、京都観光の定番中の定番スポットであるが、タワー下のビルが改装されたのはご存じだろうか。地下1階から地上2階までは「京都タワーサンドKYOTO TOWER SANDO」としてリニューアルされ、かつて昭和の香りが漂っていた寂しげな店内は、劇的な変化を遂げた。
 地下1階にあるフードコート「FOOD HALL」には、京都の有名B級グルメ店が集まっている。お勧めは、二条城近くに本店がある「ラーメン しゃかりき」。この店を含めて4店舗を展開しているが、何故か、タンドリーチキンがメニューにあるのが不思議である。ラーメンはトッピングの違いにより、「座」、「洛」、「紫」の3種類があり、この他に「つけそば」と「まぜそば」がある。ラーメンは冷めないよう、真空のステンレスドンブリに入っている。麺はストレートの平太麺で、コシもほどほどあり、表面は滑らか。鶏油が浮かぶ醤油スープは色が濃いめで、新福菜館に似た感じのスープだ。具材では、豚チャーシューが美味しかった。わざわざ本店まで食べに行くという程のレベルではないが、京都駅から帰るときに時間があれば食べてもいいくらいのレベル。もう一つのお勧めは「ぎょうざ処 亮昌」。かつて、京都グルメバイブル2015の取材で本店を取材したことがあるが、結果的に掲載されず、今回も掲載しなかった。しかし、京都駅を出発する前に、もしも時間があればビールと一緒に食べてもいいかも。この店の餃子は、京都らしく「和だし餃子」を売りにしているのだが、実際には出汁の風味はあまり感じられない。表面がカリッと焼かれていて、小振りの京都らしい餃子ではあるが、餃子の餡は僕好みではない。
 1階には各種お土産品店があり、中でも僕のお勧めは、「KISSHOKARYO KYOTO吉祥菓寮(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の「本わらび餅」と「きなの宮サンド」、さらに「洋菓子ぎをん さかい(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の「京さんど」と「鞠すふれ」、「花くるみ」などである。
 2階は今流行の体験型観光施設となっており、和菓子の老舗「七條甘春堂」の和菓子作り教室や、寿司握り体験ができる「大起水産」の寿司セミナー、「清水焼」の窯元「あかね屋」がプロデュースする絵付けワークショップ、食品サンプルの「でざいんぽけっと」がプロデュースする食品サンプル作り体験などで、これらはインバウンドの外国人客に受けること間違いなし。さらに、地下2階には大浴場「YUU」があり、7時~21時半までお風呂を楽しむことができる。
 京都タワー展望室からは、京都市内360度を見渡すことができるが、今時のタワーとしては俯瞰視点が低いため、どうしても満足度は低くなる。ちなみに、世界緑内障週間の「日本緑内障学会 ライトアップ in グリーン運動」の時には、京都タワーが緑にライトアップされる
(2019年9月追加)
(下記アドレスを参照)。
http://www.ryokunaisho.jp/infomation/wgwgreenlightup2019.html#Kyoto
https://www.kyoto-tower-sando.jp

下京区烏丸通七条下る 東塩小路町 721-1
電話番号:075-361-3215
定休日:無休
営業時間:【地下1階FOOD HALL】11時〜23時、【1階・2階】9時〜21時、【京都タワー展望室】9時〜20時40分
予算:京都タワー展望券770円
アクセス:地下鉄烏丸線・京都駅、JR京都駅中央口を出ると目の前
最寄りのランドマーク:JR京都駅中央口(烏丸口)
お勧めポイント:リニューアルされたビル施設と定番の京都タワー

京都タワーと京都タワーサンド、京都タワーホテル地下1階にあるフードコート「FOOD HALL」には、京都の有名B級グルメ店が集まっている お勧めは、二条城近くに本店がある「ラーメン しゃかりき」。この店を含めて4店舗を展開しているが、何故か、タンドリーチキンがメニューにあるのが不思議 ラーメンはトッピングの違いにより、「座」、「洛」、「紫」の3種類があり、この他に「つけそば」と「まぜそば」がある もちろん、外国語メニューもある ラーメン(座)は冷めないよう、真空のステンレスドンブリに入っている 鶏油が浮かぶ醤油スープは色が濃いめで、新福菜館に似た感じのスープだ。具材では、豚チャーシューが美味しかった 麺はストレートの平太麺で、コシもほどほどあり、表面は滑らか。わざわざ本店まで食べに行くという程のレベルではないが、京都駅から帰るときに時間があれば食べてもいいくらいのレベル フードコート共用席 もう一つのお勧めは「ぎょうざ処 亮昌」 メニュー 餃子以外のつまみ 店のこだわり 「ビールセット」 京都らしく「和だし餃子」を売りにしているのだが、実際には出汁の風味はあまり感じられない。表面がカリッと焼かれていて、小振りの京都らしい餃子ではあるが、餃子の餡は僕好みではない 京都タワーのチケット売り場 自動券売機もある 大人770円は高い? このエレベーターで11階へ向かう ここで展望台へのエレベーターに乗り換える 世界緑内障週間の「日本緑内障学会 ライトアップ in グリーン運動」の時には、京都タワーが緑にライトアップされる展望台京都タワーから北方向を望む(手前に東本願寺が見える)

市原平兵衛商店

 後輩の新田先生から教えてもらった老舗の箸店。実はこの店、創業が明和元年(1764年)で、宮内庁御用達というから凄い。しかし、実際に店に行ってみると、外観はまるで鄙びた田舎の雑貨店のよう。最近、街でも小綺麗な箸の専門店を見かけるようになったが、この店の箸は美しいディスプレイなどとは一切無縁で、昔ながらの実質剛健な箸一筋の店なのである。食箸、揚げ箸、焼き物箸、盛りつけ箸、菜箸などの400種類もの品揃えも凄いが、この店が最も凄いと思うことは、老舗ゆえに最高の素材を入手できるルートを持っていること、そしてそれを加工する素晴らしい技術を持っていることである。まさに、それを体感できるのが「みやこばし すす竹食箸」である。
 「みやこばし すす竹食箸」は、約150年間囲炉裏などで燻された古い竹を使用したレア品で、この店以外で入手するのは非常に難しい。長い年月を経て乾燥した竹は非常に丈夫で、しかも反りにくいのである。しかも、この店の箸は細く先端は更に細い。それは、つかむと折れるのでは?と心配になるほど。この細さが重要で、とにかく手に馴染み、どんな小さなものでも滑らずにつかむことが出来るのである。後輩の新田先生は一家でこの箸を愛用しており、もちろん、我が家でも愛用している。
 以前、銀座グルメバイブルで銀座の有名箸店  「夏野 本店(→ 銀座グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)」  を取材したときに、実はこの箸を捜した事がある。その結果、あるにはあったものの現物がなく入荷待ちの状態で、値段もこの店よりも高かったように記憶している。とにかく、一度この箸を使うと他の箸が使えなくなるくらい素晴らしく、まさにジャパンプレミアムと言っても良い品である。普通の箸に比べると値段はかなり高いが、素晴らしい伝統文化を手に入れたと思えば、決して後悔はしないと思う。ちなみに、太さや長さによって値段が異なるので、実際に持ってみて自分にしっくりくるものを選ぼう。(2014年1月追加)

下京区堺町通四条下る小石町118-1  
電話番号:075-341-3831
定休日:不定休
営業時間:【平日】10時〜18時半、【日曜・祝日】11時〜18時
予算:みやこばし すす竹食箸3360〜12600円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅1番出口を出て右へ進み、四条通を右折する。東洞院通、高倉通を過ぎ、SMBC日興證券手前の堺町通を右折するとすぐ左側。四条駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:SMBC日興證券京都支店
お勧めポイント:究極の箸・みやこばし すす竹食箸を購入できる

Mannekenマネケン JR京都駅店

 大阪吹田市の「株式会社ローゼン」が展開する焼きたてワッフルの店。日本初の本格ベルギーワッフルの店として梅田にオープン以来、現在は西日本を中心に出店している。僕は大阪の梅田で初めて購入して以来ファンとなり、神戸に行くと 「JR三宮駅店(→ 神戸グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 で購入し、東京に行っては 「銀座マネケン(→ 銀座グルメバイブル・お土産・銀座周辺の頁を参照)」 や「JR秋葉原駅店」で購入している。
 ワッフルは小麦粉と砂糖というシンプルな材料で作るがゆえに味に差が出やすい。「マネケン」ではベルギー産の粒状パールシュガーにこだわり、表面をカリッと香り高く仕上げているという。その場ですぐ食べると、香りとサクサク感をさらに楽しむことができる。通常のレギュラーワッフルや季節限定のワッフルなど種類はいろいろあるが、持ち帰って温め直して食べることを考えれば、シンプルな「プレーン」か「メープル」が最もお勧め。また、時間をおいて食べる場合には、オーブントースターで軽く焼いて食べるのがお勧め。なお、伊丹空港(大阪国際空港)から帰る方は、ターミナル2階にも支店がある。また、ネット上での通信販売も行っている。(2014年2月追加)
http://www.manneken-ec.co.jp/

京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 JR京都駅構内  
電話番号:075-352-3163
定休日:無休
営業時間:7時〜21時
予算:プレーン126円、メープル147円
アクセス:JR京都駅西口(2階)の駅ナカ通路にある。キップ売り場の隣り
最寄りのランドマーク:JR京都駅西口
お勧めポイント:日本初の本格ベルギーワッフル

村上重 本店

 この店の創業は天保年間というから、かれこれ180年以上になる.店の入り口に掛かる暖簾は薩摩・島津家の家紋であるが、これは幕末に高瀬舟を利用した島津の殿様がこの店の近くで休憩をとっていた時に、お茶請けとしてこの店の漬け物を出したところいたく気に入り、○に十の紋の使用を許されたとのこと。また、日本酒の造り酒屋の軒先に吊されている「杉玉」は、初代・村上重右衛門がもともと醤油や味噌の製造販売を行っていた名残だという。
 この店の漬け物はどれも昆布の旨味がタップリで美味しい。その昆布エキスの濃厚さは半端でなく、糸を引くくらい凄いのである。しかもこの店では最上級の数種類の昆布を使用し、産地はもとより、昆布の切り方にまで工夫を凝らしている。また、季節による気温や湿度を踏まえ、重石の調整や漬け込み日数を加減することで、野菜本来の味と昆布の旨みを最大限に引き出しているという。中でも冬に販売される「千枚漬」はこの店の看板商品である。同じ京都「大安」の特別限定品「別樽仕込み 千枚漬」と共に日本最高峰の千枚漬である。この他のお勧めは、定番の「白菜昆布漬」や「聖護院だいこん(青じそ入)」、「こぶ大根」、そして新商品であるピリッと辛い「本干しだいこん唐辛子風味」などである。
 ちなみに、「京都タカシマヤ」や福岡「岩田屋」にも支店があり、また、日本橋、新宿、玉川、名古屋、大阪の各タカシマヤの味百選コーナーでも購入が可能だ。(2014年2月追加)

下京区西木屋町四条下る船頭町190  
電話番号:075-351-1737
定休日:無休
営業時間:9時〜19時(土日・祝日は19時半まで)
予算:千枚漬(1袋)1000円、(1号樽370g)3150円
アクセス:「京都タカシマヤ」から四条通を祇園方面へ向かい。「京都マルイ」並びの「お菓子のデパート よしや」の角を右折したら突き当たりにある。
最寄りのランドマーク:京都タカシマヤ、京都マルイ
お勧めポイント:昆布の旨味タップリの日本一の千枚漬けを購入できる

JR京都伊勢丹

 「ジェイアール京都伊勢丹」の食品売り場はお土産の宝庫。特に地下2階にある有名料理店の弁当を販売する「老舗・名店弁当」がお勧め。「菊乃井」、「紫野和久傳」、「辻留」、「菱岩」、「吉兆」、「瓢亭(土日限定)」、「祇園 にしかわ(水曜限定)」など、名だたる有名料亭のお弁当を購入できる(前日までに要予約)。新幹線や飛行機に乗る前に購入し、駅弁や空弁の代わりに旅の途中で食べるのも良し、お土産として買って帰るのもいい。特に「吉兆」の5400円の弁当は、お造りやデザートまで付いていて非常に魅力的。一部の弁当は下記のアドレスからネット予約も出来る。その他に、 「いづう(→ 京都グルメバイブル・寿司の頁を参照)」 の鯖寿司や1万円を超える高級鯖寿司で知られる「朽木旭屋」の鯖寿司も購入できる。
 また、地下1階の売り場にある「京銘菓」コーナーでは、曜日によって「美玉屋の黒蜜団子(木、土の11時~)」や「出町ふたばの名代豆餅(月、水、金、日の12時~)」、「中村軒の麦代餅(木、日の11時〜)」、「長五郎餅本舗の長五郎餅(火、日の10時〜)」、「今西軒の名物おはぎ(土の11時〜)」、「京本山高台寺 洛匠の草わらび餅(毎日)」などが購入できる。「京本山高台寺 洛匠」の草わらび餅は、きな粉の香りは立たないがその食感が魅力。また、 「紫野 和久傳(→ お土産の頁を参照)」 の売り場で買える「西湖」は、蓮根と和三盆でつくった水仙粽のようなお菓子で、笹の葉の香りとプルンとした食感がいい。「れんこん餅」は西湖ときな粉のコラボレーションお菓子でこれもいい。また、 「京都北山 ぷちぽち→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」 は一口サイズのラスクで、これが意外に美味しい。特に甘い「抹茶チョコ」と塩味の「七味マヨ」や「サラダ」がお勧め。
 京都限定販売の和菓子も魅力的なものが多い。大島糖の黒蜜羊羹に信州産クルミが入った「亀屋清永」の「月影」や、「俵屋吉富」の銘菓「雲龍」の抹茶版・限定菓子「龍鳳 抹茶味」もなかなかの完成度。さらに、桜餅好きには堪えられない嵐山「鶴屋壽」の桜餅や、鍋や汁物のスパイスとして最適な原了郭の「黒七味」なども購入できる。肉売り場には、すき焼きで有名な京都の「三嶋亭」や名古屋コーチンで有名な鶏専門店「三和」もある。(2014年12月更新)

 食品売り場はお土産の宝庫。特に地下2階にある有名料理店の弁当を販売する「老舗・名店弁当」はお勧めだ。「菊乃井」、「紫野和久傳」、「辻留」、「菱岩」、「吉兆」、「瓢亭(曜日限定)」、「祇園 にしかわ(曜日限定)」など、名だたる有名料亭のお弁当を購入できるのである(前日までに要予約)。新幹線や飛行機に乗る前に購入し、駅弁や空弁の代わりに旅の途中で食べるのも良し、お土産として家に買って帰るのもいい。特に「吉兆」の5400円の弁当は、お造りやデザートまで付いており非常に魅力的。この他に、 「いづう(→ 京都グルメバイブル・寿司の頁を参照)」の鯖寿司なども購入できる。
 また、地下1階のフロアにある「紫野 和久傳(→ お土産の頁を参照)」 の売り場で買える「西湖」は、蓮根と和三盆でつくった水仙粽のようなお菓子で、笹の葉の香りとプルンとした食感がいい。また、「パンのAWASEエリア」には、7つの有名パン店がある。中でも「パンSPOT」では週替わりで、関西の有名パン店の商品を購入できる。また、「和洋菓子SPOT」は2店舗があり、現在の和の店舗は「京本山高台寺 洛匠」で、「草わらび餅」が購入できる。きな粉はそれほど香り立たないが、そのムニュっとした食感が魅力的。洋の店舗は2〜4週ごとに、全国各地の有名店と入れ替わる。
 京都限定販売の和洋菓子も魅力的なものが多い。大島糖の黒蜜羊羹に信州産クルミが入った「亀屋清永」の「月影」や、「俵屋吉富」の銘菓「雲龍」の抹茶版・限定菓子「龍鳳 抹茶味」もなかなかの完成度。「洋菓子ぎをん さかい(→ 京都グルメバイブル・お土産に頁を参照)」の「京さんど」や「鞠すふれ」、「花くるみ」、「日本茶菓SANOAH(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の「しっとりガトーショコラ 絹乃茶」と「十点」、「KISSHOKARYO KYOTO吉祥菓寮の「本わらび餅」と「きなの宮サンド」、「中村藤吉郎本店(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の「抹茶ガトーショコラ」と「抹茶フィナンシェ」、究極のわらび餅といわれる「笹屋昌園(→ 京都グルメバイブル・お土産の頁を参照)」の「極(きわみ)」と、さらにその上位商品の「至高」。さらには、鍋や汁物のスパイスとして最適な原了郭の「黒七味」なども購入できる。肉売り場には、すき焼きで有名な京都の「三嶋亭」や名古屋コーチンで有名な鶏専門店「三和」もある。(2019年9月更新)
http://kyoto.wjr-isetan.co.jp/floorevent/bento/meiten.html

下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹地下1階  
電話番号:075(352)1111
定休日:不定休(ジェイアール京都伊勢丹に準じる)
営業時間:10時~20時
アクセス:JR京都駅から直結
最寄りのランドマーク:JR京都駅

地下2階の「老舗・有名弁当」のコーナー

5400円の京都吉兆の弁当

4860円の菱岩の弁当

5400円の瓢亭の弁当

5400円の辻留の弁当

期間限定の美山荘の弁当

御幸町つばきの弁当

菊乃井のお総菜

エッグスンシングス
  Eggs ‘n Things 京都四条

 ある日街をブラブラしていると、長い行列が目に止まった。聞いたことのある名前だったのでホテルに帰って調べてみると、やはりハワイで人気のパンケーキ店であった。 海外初出店となった東京「原宿店」が、かつてあまりの人気ぶりにニュースや番組で何度も取り上げられたため、記憶に残っていたのだ。関東では「原宿店」の他、「横浜山下公園店」、「湘南江の島店」、「お台場店」、「銀座店」が、そして関西では、大阪「心斎橋店」と「神戸ハーバーランド店」、そしてこの「京都四条店」がある。この店のコンセプトは“All Day Breakfast”ということで、朝に限らず、昼でも夜でも美昧しくボリューム感のあるブレックファーストメニューを楽しめるのである。ホームページによれば、料理は朝食アラカルトを中心としたボリューム感のあるグランドメニュー、17時以降のディナータイムには、ハワイを感じられるロコフードやボリュームのあるアメリカンな料理など等が楽しめるらしい。
 店のコンセプト通り、この店は朝の9時から営業しているため、朝食を食べるにはうってつけの店なのである。しかしながら、平日でも開店前から店の前には行列ができ、土日・祝日は子供連れ客で長い行列となる。
 店内は白を基調とした明るい雰囲気で、1階だけでなく2階にもテーブル席があり、かなりの大箱店である。入店すると「おはようございます!アロハ〜!!」というディズニーランドのキャストのようなノリで、明るい声をかけられる。
 メニューを見ると、人気のパンケーキやワッフル、クレープの他、肉卵料理、オムレツ、そして地元ハワイアンに人気のスペシャルメニューなどがある。もちろん、この店の名物はホイップクリームが山盛りのパンケーキであるが、朝から山盛りのホイップクリームはちょいと厳しいので、朝食にお勧めしたいのが、もう一つの人気商品「エッグス・ベネディクト」。これはイングリッシュマフィン(食べてみるとほぼ食パンのよう)にベーコンとホウレン草の炒めものをのせ、そこに更にポーチドエッグをのせてオランデーズソース(薄いマヨネーズのようなソース)をかけたもの。これが意外にも美味しく、朝食としてはお勧めである。付け合わせに皮付きのフライドポテトが大量に付いてくるが、塩味だけだと飽きるので、後半はハインツのケチャップをつけて食べるといい。飲み物の定番は、ブラジル原産のアサイーを使った「アサイーバナナヨーグルト」。アサイー自体には若干香りがあるものの、酸味や甘みなどの個性はないので、バナナとヨーグルトがそれを補っていて飲みやすい。ちなみに、パンケーキには生地がプレーンのものと、生地に好みのフルーツやチョコなどを入れて焼いたものの2種類がある。生地に素材を入れたパンケーキにはホイップクリームが付かないが、プラス200円で追加することも可能。この店の一番人気は「ストロベリーホイップクリームとマカデミアナッツ」のパンケーキである。
 この日の店内はほぼ満員状態だったにもかかわらず、料理は注文後10分くらいで出てきた。この種の店としては回転が早い方なので、行列に並んでも思ったほど待たされないかも。しかしながら、開店15分前の8時45分に並べば、ほぼ1回転目で食べられるので、その方がより確実かも知れない。店内は禁煙であり、ベビーカーも利用できるなど、子供連れの客に対する細かな配慮がなされているのもいい。(2014年11月追加)
https://www.eggsnthingsjapan.com/

下京区東洞院通四条下る元悪王子町47-4  
電話番号:075-353-5009
定休日:不定休
営業時間:9時~21時
予算:エッグスベネディクト1200円、アサイーバナナヨーグルトドリンク700円
アクセス:阪急京都線・烏丸駅、地下鉄烏丸線・四条駅の出入口5番を出て、四条通を河原町方向へ進む。「TOKYU HANDS」を過ぎた交差点を右折し、東洞院通を進むとすぐ左側。烏丸駅、四条駅より徒歩2分
最寄りのランドマーク:TOKYU HANDS、東洞院通
お勧めポイント:本格的なハワイアン・ブレックファーストが食べられる

開店1時間前は全く人の気配が無し

しかし、開店10分前になると既に長い行列が

開店10分前に行列最後尾に並ぶ

「おはようございます!アロハ〜!!」というディズニーランドのキャストのような明るい声が

2階の客席

赤ちゃん用の椅子が用意されている

オムレツメニュー

肉卵料理のメニュー

この店の3大人気メニュー

パンケーキ用ソース

アサイーバナナヨーグルト

エッグス・ベネディクト

ポーチドエッグを割ると・・・

全体の断面はこんな感じ

皮付きフライドポテトにハインツのケチャップを

他の客が注文した「ストロベリーホイップクリームとマカデミアナッツ」のパンケーキ

レジ横で販売されている店のグッズ

新福菜館 本店

 京都駅近くの「たかばし」にある老舗ラーメン店。この店は、京都を代表して「新横浜ラーメン博物館」にも出店したほどの有名店。隣にある「本家 第一旭」とともに、早朝から多くの客で賑わっている。両店とも、早朝から比較的夜遅くまで通しでやっているので、とても便利。以前はこの店の方が圧倒的に人気だったが、今回改めて行ってみると何故か逆転し、「本家 第一旭」の方が更なる行列店となっていた。また、テレビや雑誌にでも取り上げられたのか?この店の方は、以前と違って若い女性客が目に付く。しかも、女性客なのに、「中華そば(小)」と「ヤキメシ」の両方を食べているのだ。
 “京都ラーメン”は、緑色の九条ネギがタップリとのっているのが特徴の一つ。この店も他のラーメン店と同様、京都産の九条ネギがのっているが、スープの色は他店とは異なり、「伊勢うどん」のように“タマリ醤油”を彷彿させる真っ黒な色なのである。一見濃くてクセがありそうだが、魚介系の味はごく僅かで動物系スープも強くなく、味は意外にサッパリとしている。中太ストレートの麺も悪くない。今回訪れたときには、前述のように「中華そば(小)」を注文している女性客が目立った。隣の「本家 第一旭 たかばし本店」にも小さいサイズのラーメンがあるが、これは、両店を同時に食べ比べてみたい方や、量が食べられない女性客や年配客にとっては嬉しいサービス。もちろん「中華そば」も美味しいが、僕はここの黒い ヤキメシ(チャーハン)が大好物で、京都に来るとよく朝食代わりに食べている。若い頃には、「ヤキメシ」と「中華そば」の両方を食べていたほど美味しい。 パラパラに炒められた「ヤキメシ」は、味が濃いめで香ばしいチャーシューと醤油の香りが何とも言えない。「まかないどん」なる新作メニューも登場し、今回新たにトライしてみた。御飯の上に薄く切られたチャーシューとモヤシ、そして九条葱がのっている。それに、チャーシューを煮たタレとタップリのコショウがかけられていて、これは美味しい!また、スープを取る一番ダシを使って作られたテイクアウト専用の「冷凍まかないカレー(300円)」も登場した。ちなみに、京都市内にはいくつかの支店があるが、早朝から営業しているのはこ

下京区東塩小路向畑町569  
電話:075-371-7648 
定休日:水曜 
営業時間:9時~22時 
予算:中華そば(並)650円、中華そば(小)550円、ヤキメシ500円 
アクセス:JR京都駅の中央口を出て右へ向かう。「メルパルク京都」を過ぎ、塩小路通沿いの線路側の歩道の信号を渡る。「TOPΣ京進」前を過ぎ、次の高倉塩小路交差点を右折すると上りの「たかばし」が見えるので、その右側。JR京都駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:JR京都駅、TOPΣ京進、たかばし

フルーツパーラー ヤオイソ

 フルーツサンドで有名な人気のスイーツ店。元々この店の数軒隣りにある本店の果物屋2階にあったパーラー部門が独立した店である。店内は暖色系のポップなインテリアで、いつもに女性客で溢れている。また、本店(ヤオイソ四条大宮店)では果物の他、テイクアウト用のフルーツサンドも販売されている。
 季節によってメインとなるフルーツの種類が変わり、春はイチゴ、夏は桃やマンゴーとなる。この日の季節の果物はイチゴ。メニューを見てみると、「いちごパフェ」や「いちごサンド」、「いちごフロート」、「いちごジュース」等の他、「いちごづくし」のようなフルコースセットもあった。
 この店を一躍有名にしたフルーツサンドは、通常の「フルーツサンド」の他、マスクメロンとマンゴーが入った「ロイヤルフルーツサンド」やフルーツサンドの具材を大きめにカットにした「スペシャルフルーツサンド」などいろいろある。さらに、高級フルーツで知られる静岡産のマスクメロンを使用した「静岡マスクメロンサンド」なるものもある。どのフルーツサンドも、シットリと軽い生クリームがフルーツと良く合い、いくら食べても食べ飽きない美味しさ。もちろん、これまで僕が食べたフルーツサンドの中でナンバーワンであり、僕的には「ロイヤルフルーツサンド」が一押しである。
 パフェはマスクマロンを使った「静岡マスクメロンパフェ」や店員お勧めの「季節のフルーツパフェ」などいろいろあるが、今回は折角なので旬の「いちごパフェ」をチョイス。また、「いちごパフェ」にはMサイズとLサイズがあるが、Mサイズの方を選択。「いちごパフェ」は生クリームとバニラアイスを取り囲むようにイチゴが並べられ、生クリームやアイスクリームも甘さ抑えめでいい。また、関西以外の客なら、やはり関西名物の「ミックスジュース」が気になると思うが、口に含むとバナナやリンゴの香りが広がり、トロッと濃厚でありがら後味はサッパリとしている。店員お勧めの「完熟パインフロート」はやはりドロッと濃厚で悪くはないが、お勧めというほどではない。
 客のほとんどはフルーツサンドと生ジュースの両方を注文しているが、これらが予めセットになったお得なメニューもいろいろある。ちなみに、昼を過ぎるとかなり混み合うため、もしも並ぶのが嫌なら10時前か夕方ぐらいの方が良い。しかしながら、喫茶店の様に長居する客は少ないので、並んでいても比較的回転は早い方だ。また、朝の9時半からやっているので、京都へ来たときの朝食としてもいいかも。(2014年5月追加)

下京区四条大宮東立中町496  
電話番号:075-841-0353
定休日:無休
営業時間:9時半〜16時45分
予算:ロイヤルフルーツサンド1080円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅(阪急烏丸駅)2番出口を出て、四条通を西に進む。新町通、西洞院通、堀川通を過ぎ、「須磨屋」を過ぎたらすぐ左側。四条駅から徒歩10分。阪急京都線・大宮駅や京福電気鉄道嵐山本線・四条大宮駅の目の前。
最寄りのランドマーク:阪急京都線・大宮駅、京福電気鉄道嵐山本線・四条大宮駅
お勧めポイント:至高のフルーツサンド「ロイヤルフルーツサンド」が食べられる

ロイヤルフルーツサンド

いちごパフェ

ミックスジュース

完熟パインフロート

本店(ヤオイソ四条大宮店)

マールブランシュ カフェ

 「マールブランシュMALEBRANCHE」は、京都限定菓子・お濃茶ラングドシャ「茶の菓」で知られる北山の有名菓子店。実はこのカフェは、その名の通り「マールブランシュ」が経営する店なのである。
 カフェはショップの横にあり、木と白を基調としたインテリアである。木製の家具は特注品?と思うほど素敵なつくりで、随所に和を意識した間接光や暖色系照明を取り入れているのでとても落ち着いた感じだ。また、テーブル上ののミルクや砂糖入れなども直接見えないよう木の箱の中にスッキリと収まっていてオシャレ。
 先ずは、入り口にあるレジで注文と会計を済ませ、番号が書かれたプレートを受け取って好きなテーブルに座る。注文した品は店員が運んできてくれる。僕の一押しは「お濃茶・ケーキソフト」。抹茶のソフトクリームにサクサクの抹茶のラングドシャを砕いて振り掛けたもので、抹茶の香りや苦みがほどほどで、何よりもサッパリとした甘さがいい。「ケーキソフト」はこの他に「モンブラン・ケーキソフト」と季節のケーキソフトがある。また、この店の名物「お濃茶フォンダンショコラ・生茶の菓」は、宇治・白川の濃茶を使った抹茶テリーヌである。ネットリとしており、ホイップクリームや柚子ソースにつけて食べる。まるで抹茶の生チョコのような食感で、濃厚なだけに好みが分かれるところ。しかしながら、濃茶や抹茶好きの方にとっては良いと思う。セットに付く飲み物はコーヒーか紅茶であるが、どうせなら、京都らしい鉄瓶で供される紅茶の方をお勧めしたい。
 わざわざこの店のために来るほどではないが、早朝からやっており、JR京都駅の八条口側の1階にあるので、待ち合わせや待ち時間があるときに使える店である。(2014年2月追加)

京都府京都市下京区東塩小路釜殿町31-1 近鉄名店街みやこみち  
電話番号:075-661-3808
定休日:不定休(近鉄名店街みやこみちに準じる)
営業時間:9時〜20時半
予算:お濃茶・ケーキソフト480円(この品だけは11時からの注文となる)
アクセス:JR京都駅八条口、近鉄京都駅1階の「近鉄名店街みやこみち」にある
最寄りのランドマーク:JR京都駅八条口、近鉄京都駅
お勧めポイント:有名菓子店が経営するJR、近鉄京都駅にあるカフェ

フルーツパーラー ヤオイソ

 フルーツサンドで有名な人気のスイーツ店。元々この店の数軒隣りにある本店の果物屋2階にあったパーラー部門が独立した店である。店内は暖色系のポップなインテリアで、いつもに女性客で溢れている。また、本店(ヤオイソ四条大宮店)では果物の他、テイクアウト用のフルーツサンドも販売されている。
 季節によってメインとなるフルーツの種類が変わり、春はイチゴ、夏は桃やマンゴーとなる。この日の季節の果物はイチゴ。メニューを見てみると、「いちごパフェ」や「いちごサンド」、「いちごフロート」、「いちごジュース」等の他、「いちごづくし」のようなフルコースセットもあった。
 この店を一躍有名にしたフルーツサンドは、通常の「フルーツサンド」の他、マスクメロンとマンゴーが入った「ロイヤルフルーツサンド」やフルーツサンドの具材を大きめにカットにした「スペシャルフルーツサンド」などいろいろある。さらに、高級フルーツで知られる静岡産のマスクメロンを使用した「静岡マスクメロンサンド」なるものもある。どのフルーツサンドも、シットリと軽い生クリームがフルーツと良く合い、いくら食べても食べ飽きない美味しさ。もちろん、これまで僕が食べたフルーツサンドの中でナンバーワンであり、僕的には「ロイヤルフルーツサンド」が一押しである。
 パフェはマスクマロンを使った「静岡マスクメロンパフェ」や店員お勧めの「季節のフルーツパフェ」などいろいろあるが、今回は折角なので旬の「いちごパフェ」をチョイス。また、「いちごパフェ」にはMサイズとLサイズがあるが、Mサイズの方を選択。「いちごパフェ」は生クリームとバニラアイスを取り囲むようにイチゴが並べられ、生クリームやアイスクリームも甘さ抑えめでいい。また、関西以外の客なら、やはり関西名物の「ミックスジュース」が気になると思うが、口に含むとバナナやリンゴの香りが広がり、トロッと濃厚でありがら後味はサッパリとしている。店員お勧めの「完熟パインフロート」はやはりドロッと濃厚で悪くはないが、お勧めというほどではない。
 客のほとんどはフルーツサンドと生ジュースの両方を注文しているが、これらが予めセットになったお得なメニューもいろいろある。ちなみに、昼を過ぎるとかなり混み合うため、もしも並ぶのが嫌なら10時前か夕方ぐらいの方が良い。しかしながら、喫茶店の様に長居する客は少ないので、並んでいても比較的回転は早い方だ。また、朝の9時半からやっているので、京都へ来たときの朝食としてもいいかも。(2014年5月追加)

下京区四条大宮東立中町496  
電話番号:075-841-0353
定休日:無休
営業時間:9時半〜16時45分
予算:ロイヤルフルーツサンド1080円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅(阪急烏丸駅)2番出口を出て、四条通を西に進む。新町通、西洞院通、堀川通を過ぎ、「須磨屋」を過ぎたらすぐ左側。四条駅から徒歩10分。阪急京都線・大宮駅や京福電気鉄道嵐山本線・四条大宮駅の目の前。
最寄りのランドマーク:阪急京都線・大宮駅、京福電気鉄道嵐山本線・四条大宮駅
お勧めポイント:至高のフルーツサンド「ロイヤルフルーツサンド」が食べられる

ロイヤルフルーツサンド

いちごパフェ

ミックスジュース

完熟パインフロート

本店(ヤオイソ四条大宮店)

パティスリーS PATISSERIE S

 マンションの1階にあり、狭いながらもイートインスペースを備えている。この店のムースは全般的にやや硬め。
 店名の名前を冠した「エス」は、フロマージュブランとラズベリーなどの赤いベリーを使ったムース状のレアチーズケーキ。もう少し柔らかければパーフェクトなだけに実に惜しいが、僕のお勧めの一つ。もう一つのお勧めは「ムラング・グロゼイユ」。底のパイ生地と最上層のフワッとしたメレンゲ、そして中のカスタードクリームが何とも言えない重層感のある食感を生んでいていい。更にもう一つ選ぶなら「タルト・オランジェ」がいい。トロトロのキャラメルタルトの上に載っている焼きオレンジがほろ苦く、甘いキャラメルと絶妙の相性を見せる。しかし、全てのケーキが平均して美味しいわけではなく、中にはかなり甘めのものや硬めのものもある。
 ちなみに、マカロンはふっくらとしておらず食感がイマイチでお勧めできないが、フィナンシェなどの焼き菓子は悪くない。(2012年8月追加)

下京区高辻通室町西入繁昌町300-1  
カノン室町四条1階 
電話:075-361-5521
定休日:木曜、水曜不定休
営業時間:11時~19時 
予算:エス550円、ムラング・グロゼイユ520円 
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅の南改札口を出て、6番出口を出ると反対方向へ向かう。「からすま京都ホテル」を過ぎ、下京警察署を過ぎた角を右折。200m程進むと右側に見えるマンションの1階。地下鉄烏丸線・四条駅より徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:からすま京都ホテル、下京警察署
お勧めポイント:どちらかというと甘めのケーキが好きな方にお勧め

クラフトマンCRafT MAN

 京都の人気オーセンティックバー 「バー K家(→ 京都グルメバイブル・バーの頁を参照)」 が手がけるクラフトビール専門のバー。「クラフトビール東京( http://craftbeer-tokyo.info/about-craftbeer/ )」のホームページによると、“クラフトビール(Craft Beer)”とは、小規模なビール醸造所でビール職人が精魂込めて造っているビールのことで、ビール職人が造り出す高品質なビールを“手工芸品(Craft)”に例えて、クラフトビールと呼ぶのだそうだ。また、小規模なビール工房のことは、“マイクロ ブルワリー(Micro Brewery)”と呼ぶらしい。
 小さなビルの1階から3階までの全フロアが客席となっており、1階の入口側はスタンディングバー、奥にはこぢんまりとした4席のカウンター席がある。さらに、2階と3階はテーブル席となっていて比較的広めである。この店では常時25種類の生ビールを取り扱っており、恐らく京都ナンバーワンであろう。この日は全国各地の地ビール23種類の他、ヱビスビールとドイツビールの計25種類があった。1階のスタンディングバーの壁には25の注ぎ口が見え、壮観である。
 メニューを見ると、クラフトビールの価格はグラスのサイズ毎に異なっており、一部を除き、どのビールも基本的に価格は同じである。その日のお勧めのクラフトビール3種が味わえる「お任せ3種飲み比べセット」が若干お得になっている。いろいろと試してみた結果、大阪の「箕面ビール」が最も香り高く、レベル的に傑出していた。もちろん、バーなので、ビールだけでなくワインやウィスキー、焼酎なども取り揃えており、ワインはボトルで5000円〜15000円くらいの価格帯である。
 この店は四条烏丸交差点から徒歩1分というとてもアクセスの良い場所にあり、しかも比較的遅くまでやっているので、2軒目や3軒目の店として使いやすい。しかしながら、イタリアンダイニングバーとは言っても、正直なところ、あまり食べ物には期待しないで頂きたい。(2014年10月追加)
http://www.kyoto-craftman.com/

下京区二帖半敷居町643-1  
電話番号:075-371-7676
定休日:日曜
営業時間:17時〜翌1時
予算:Sサイズ(250ml)650円、Mサイズ(350ml)850円、Lサイズ(450ml)1050円、お任せ3種飲み比べセット1800円
アクセス:阪急烏丸駅、地下鉄烏丸線・四条駅・4番出口を出てすぐ左側(からすま京都ホテルの並び)。
最寄りのランドマーク:四条烏丸交差点、からすま京都ホテル
お勧めポイント:京都では珍しいクラフトビール専門のバー

入口にある立ち飲みスペース

壁には25個のビールの注ぎ口がある

奥には4席のカウンター席が

料理のメニュー

クラフトビールのメニュー

箕輪ビールのペールエール

突き出しのグリッシーニの味噌添え(合っているかどうかは微妙)

香草マヨネーズをかけた半熟卵は美味しい

サクサクビール衣を使った丹波鶏のフリット・トリュフ風味

黒胡椒とパルミジャーノチーズたっぷりのスパゲティーニ

ロッキングチェア Bar Rocking chair

 この店の店主の坪倉さんは京都の名門バー「K6」の出身。彼は暖炉のあるバーを作りたいという想いでこの店を作ったという。格子戸を開け、細長い庇のついた石畳を抜けるとバーの入口がある。町家を改装した店内に入ると、静かなクラッシック音楽が聞こえてくる。向かって左側が暖炉のあるエリアで、ペアのロッキングチェアがあり、4名くらいが入れそうなくらいの広さ。現在のような温かい時期には、フェイクの灯りが暖炉に灯っている。さらに、右側にはメインエリアがあり、こちらの方は広くシックで落ち着いた雰囲気。手前にカウンター席があり、さらに奥にはライトアップされた中庭とやはりロッキングチェアがある。最近2階に2つの個室が出来たが、常連客にしか公開していないという。 一つはソファーのある洋間で、こちらは通常の2倍のチャージ(1000円)がかかり、最大5名様までである。もう一つは5名〜12名までの座敷で、こちらは3倍のチャージ(1500円)とワインかウィスキーのボトルを1本注文しなければならない。
 メニューを見ると、オーセンティックバーとは思えないくらいフードメニューが豊富で、ドリアやパスタ、サンドイッチ、デザートなどもある。オイルサーディンはイマイチだったが、サラミのようなテイストの「和牛の手作りビーフジャーキー」は結構美味しかった。また、店主のこだわりなのかポートワインも10種類くらいある。
 それにしても、この店はスタンダードカクテルのレベルがすこぶる高く、京都ナンバーワンと言い切っても良いくらい。フルーツカクテルの方が美味しいという店は数々あれど、スタンダードカクテルが美味しいという実力店は実際それ程多くはないのである。バーテンダーは店主も含めて3名いるが、カクテルだけは店主1人で作っているため、「ギムレット」を注文すると“少し時間を頂きますけどよろしいでしょうか?”と告げられた。さらに加糖した方が良いかどうかも聞かれたが、「ギムレット」を注文してジンの種類は聞かれても、甘さについて聞かれることは滅多になく、店主のこだわりが感じられる。特に、僕がお勧めしたいのが「マティーニ」である。銀座 「リトル スミス(→ 銀座グルメバイブル・バーの頁を参照)」 のトロッとしたマティーニに近い味である。
 カクテルが美味しい上にコスパも良いせいか、客の多くは常連客のようだ。聞くところによると、暖炉に火が灯る時期は特に良いらしいらしいので、是非寒い時期に暖炉のあるロッキングチェア席を予約して行って頂きたい。(2014年6月追加)

下京区御幸町通仏光寺下る橘町434-2  
電話番号:075-496-8679
定休日:火曜
営業時間:17時〜翌2時
予算:スタンダードカクテル1000円〜、フルーツカクテル1500円〜
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅5番出口を出て左の交差点を左折して仏光寺通を進む。「洛央小学校」を過ぎ、「仏光寺」の塀を右に見ながら進む。「りんりんコンセプトNO5」の手前交差点を右折し、「御幸町通」を進むと、八つ橋の「白心堂」の並びにある。四条駅から徒歩5分。
最寄りのランドマーク:洛央小学校、仏光寺、仏光寺通、御幸町通
お勧めポイント:京都ナンバーワンのカクテルが頂けるオーセンティックバー

暖炉のあるエリア

カウンター席

奥の中庭席のロッキングチェア

ギムレット

チャーム(突き出し)

和牛の手作りビーフジャーキー

マティーニ

オイルサーディン

宮崎マンゴーのカクテル

メゾンドヴァン鶉亭

 この店は築80年以上の鶉の水炊き店だったらしいが、3代目にあたる現・オーナーのソムリエが、ワインを飲めるダイニングバーとしてリニューアルオープンさせたのである。長い間ホテルのソムリエを務められた方のようで、未確認だが 「ぶどうの蔵 VINFIN(→ 京都グルメバイブル・バー居酒屋の頁を参照)」 にもいたことがあるそうだ。
 建物は鴨川に面した素晴らしいロケーションにあるため、ワインバーでありながら、夏には川床の席でワインや料理を楽しむことが出来る。1階にカウンター席、2階にはテーブル席があり、1階からはガラス越しに地下のワインセラーを覗くことができる。地下にはフランスから新大陸までの素晴らしいワインが揃っており、400種・900本のワインがあるという。1階のカウンター席もかなり良いが、特に京都らしい和のテイストを感じる2階の鴨川に面した窓側のテーブル席がお勧め。特筆すべきはグラスワインが充実していることで、赤白合わせて15種類くらいある。また、料理とワインのマリアージュをテーマにしたダイニングバーと言うだけあって、フレンチベースの料理も充実している。コースの中に「京地鶏の水炊きコース」があるのは、前述のようにこの店が“鶉の水炊き店”だった名残かもしれない。料理はどれも平均的なレベルで、特にこれは!という料理に今まで出会えていない。なので、ワインバーとしての評価は2つ星だが、食べ物を含めたダイニングバーとしての評価は1つ星である。(2013年1月更新)

●メゾンドヴァン鶉亭
下京区木屋町通四条南団栗上ル斎藤町140-16  
電話番号:075-351-4005
定休日:日曜、第2月曜 
営業時間:17時半~24時 
予算:グラスワイン1300~3000円、甘鯛の焦がしバターソース2500円、Aコース(メインディッシュ1品)、Bコース(メインディッシュ2品)ともに6500円(税サービス料別)、京地鶏の水炊きコース7000円(前日までに予約が必要。税サービス料別) 
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。最初の信号(マクドナルド)を右折して高瀬川沿いに進む。「ビジネスホテル秀仙閣」を過ぎ、「ニュー木屋町ビル」を過ぎたら左から道が合流するので、その左側。阪急河原町駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:マクドナルド、高瀬川、ビジネスホテル秀仙閣 
お勧めポイント:夏には川床が楽しめる素晴らしいロケーションのワインバー

和美処 互(なごみどころ たがい)

 高瀬川沿いにある人気のB級居酒屋。この店は看板を出しておらず、入り口にある“カエルが酒を飲んでいる?”小さなオブジェが目印である。酔っているとかなり危なそうな木造の急階段を上ると、階段途中に出っ張りがある。背が高ければ絶対に頭をぶつけそうなので要注意。
 中に入ると喫茶店の様な店内。カウンターの他、最大8名までの小上がりがあり、カウンター席の前にはカエルなどのフィギアが並んでいる。このチープなインテリアが何故か居心地が良い。しかし、ここが人気居酒屋であることを事前に知っていなければ、絶対に入らないと思う。メニューを見ると目移りするくらい種類が豊富で、店の雰囲気に似合わないくらいの本格的なこだわりメニューもみられる。この店の雰囲気とメニューのギャップのサプライズ感が人気の理由なのであろう。
 「西京味噌で煮込んだ牛スジコンニャク」や「手作り豆富」、「京都地鶏のユッケ」など京都らしいメニューもあり、稲庭うどんを使用した「カレーうどん」などの魅力的なメニューも多数。店主や店員の対応も良く、癒されるようなホスピタリティ感がある不思議な店だ。この店の料理は比較的ボリュームがあるため、僕のような1人飯の人にはボリュームを調整してくれる点もありがたい。日本酒の品揃えはまあまあだが、焼酎や梅酒は比較的充実している。(2012年10月追加)

下京区西木屋町仏光寺上ル市之町260-2  
電話番号:075-352-7538
定休日:日曜 
営業時間:18時~翌3時 
予算:鶏せせりの柚こしょう炒め730円、豚トロのマスタード焼き750円 
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。最初の信号(マクドナルド)を右折して高瀬川沿いに進む。「SCORPIONE吉右」を過ぎ、「あと村」、「近喜」の前を右折して小さな橋を渡る。すぐ突き当たりを左折するとすぐ左側に「ここ家」のちょうちんが見えるのでその2階。阪急河原町駅より徒歩4分。 
最寄りのランドマーク:高瀬川、SCORPIONE吉右、あと村、近喜 
お勧めポイント:実に京都らしいB級居酒屋

たかはし

 分かりにくいビルの2階にある隠れ家のような日本酒バーである。この店の日本酒はかなりマニアックだ。さらに、酒のつまみにもかなりのこだわりが見て取れる。加えて、酒の出し方が常温と冷温の2種類というのも面白い。しかし、残念ながら僕好みの酒は「十四代」と「秋鹿」だけだった。店内は暗めで、土壁風の壁にウッディなインテリア。そして、BGMにはクラッシック音楽のピアノが鳴り響く。何だろう?この居心地の良い空間は!酔っているせいか会話のざわめきは気にならなくなり、ピアノの音だけが脳裏に鳴り響く。目を閉じれば夜の森にいるような錯覚も。坊主頭の店主も実にフランクで話しやすく、1人で行っても退屈しない。カウンター8席、4人掛けテーブル席1つだけの狭い店なので、すぐに満杯となってしまう。(2012年7月追加)

京都市下京区高材木町228  
京阪ビル2階(高倉通四条下ル) 
電話:090-3825-1654
定休日:月曜 
営業時間:18時半~25時 
予算:十四代750円、秋鹿700円、白カビソーセージ450円、さば燻製500円、干ホタルイカ450円、自家製手打ち蕎麦(並)800円 
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅、阪急京都線・烏丸駅の1番出口を出て右へ。角を右折し、四条通を進む。西村証券を過ぎ、左に大丸京都店が見えたら、次の信号を右折し、高倉通に入る。右に居酒屋「京都ハナビ」が見えたらその向かいのビル。地下鉄烏丸線・四条駅、阪急京都線・烏丸駅より徒歩3分。
最寄りのランドマーク:大丸京都店、高倉通

石田食堂

 「京都市中央卸売市場」は築地市場と同様、場内市場エリアと場外市場のエリアに分かれている。「石田食堂」は水産棟奥の左側の場外エリアの11号棟にある。この11号棟と隣の12号棟には、朝からやっている食堂やラーメン店が入っているのだ。ドアをスライドさせて店内に入ると、ご夫婦なのか?お父さんとお母さんが温かく迎えてくれた。壁のメニューを見ると、食堂らしくカレーライスや焼飯などもあるが、やはりラーメンなどの麵類がメインのようだ。テーブル上のドンブリには無料のゆで卵が積まれている。
 「(醤油)ラーメン」を注文すると、麵は中細のストレート麵でコシはほどほど。スープは豚骨ベースのスープに魚介系と野菜の旨味が加わり、その魚介に由来する酸味が特徴の美味しいスープだ。色は白醤油を使っているのか?醤油ラーメンのスープにしては色が薄く、塩と醤油の中間のような色で、少し混濁している。シナチクは入っておらず、薄い味付けのチャーシューが4枚とたっぷりの九条葱しか入っておらず、具材はとてもシンプル。朝から食べても決して胃にもたれない京都らしくサッパリとしたラーメンである。
 ちなみに、市場の食堂とは思えないくらい接客が良く、何となくホッとする心地よい店である。(2014年7月追加)

下京区朱雀分木町80 中央卸売市場内11号棟  
電話番号:075-311-5288
定休日:日曜・祝日、中央卸売市場の休場日(HPで要確認)
営業時間:6時半〜13時
予算:ラーメン600円
アクセス:JR山陰本線・丹波口駅を出て左へ。五条通を左折して高架下をくぐり、歩道橋を過ぎた入り口から中央卸売市場へ入る。直進して水産棟奥を左折すると10号棟が見えるので、その奥の11号棟。JR丹波口駅から徒歩4分。
最寄りのランドマーク:中央卸売市場・水産棟
お勧めポイント:朝から食べても胃にもたれない美味しい京都ラーメン

新宿めんや 風花(ふうか) 本店

 「○鮨(→ 札幌グルメバイブル・寿司の頁を参照)」 の店主・川崎さんから美味しいから・・・と教えてもらった塩ラーメンの専門店。川崎さんは京都に滞在中、あまりの美味しさに連日通ってしまったとのこと。店名の「新宿」とは、新宿から進出したラーメンチェーン店と間違われてしまいそうだが、実は全く関係ないらしい。店内には大きなL字型のカウンター席と小さなカウンター席の2つがある。ご夫婦でやっているのだろうか?年輩の店主がラーメンを作り、女性がサービスを行っている。
 基本具材はホウレン草とネギ、シナチクだけとシンプル。厚く切られたチャーシューは3日間かけて煮込まれたものだが、少し甘めで脱水気味。スープは、鶏ガラと豚ゲンコツベースから抽出されたスープに干しエビやアゴ、鰹節などの魚介系のテイストが加わり、塩ラーメンのスープとは思えないほど深くコクがある。麵はモチモチした自家製の中太縮れ麺で、繊細な塩ラーメンにはミスマッチかと思いきや、これが意外と合うのである。
 この店の定番ラーメンは「天然塩らーめん」、「ちゃーしゅーめん」、「帆立塩らーめん」、「野菜塩らーめん」の4つ。川崎さんのお勧めは数量限定の「炭火焼地鶏塩らーめん」だが、この日は既に売り切れだったため、同じ限定品である「豚トロ塩らーめん」を注文。トントロはチャーシューかと思いきや、鉄板で焼いた焼きトントロであった。焼いたトントロから出た脂がラードのようにスープの表面に油膜をつくり、まるで札幌ラーメンのようにオイリーな塩ラーメンだった。また、基本となる「天然塩らーめん」は前述のようにチャーシューがイマイチな上に甘めで、スープにも厚みがない。僕の一押しは、やはり川崎さんが推す「炭火焼地鶏塩らーめん」。鶏チャーシュー自体大したことがないが、スープに鶏の香ばしい香りが移り、スープに重層感が生まれている。「帆立塩らーめん」は悪くはないが、注文するほどのものではない。
 ちなみに、店主のこだわりなのか?小学生未満の子供は入店できなかったり、店内は禁煙などといったレギュレーションがある。完全無化学調味料の店ではないが、それを気にしなければ京都ナンバーワンの塩ラーメンであり、特に飲んだ後に食べるなら最高の一杯だ。(2014年7月追加)

下京区高辻通東洞院東入ル三軒町551  
電話番号:075-344-6623
定休日:不定休
営業時間:11時半〜13時50分、18時〜21時50分(スープがなくなり次第終了)
予算:炭火焼地鶏塩らーめん850円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅5番出口を出て左へ。「ダイワロイネットホテル」を過ぎた信号を左折し、高辻通を進む。「ホテル日航プリンセス京都」を過ぎると左側にある。四条駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:ダイワロイネットホテル京都四条烏丸、ホテル日航プリンセス京都
お勧めポイント:京都ナンバーワンの塩ラーメン

豚トロ塩らーめん

天然塩らーめん

炭火焼地鶏塩らーめん

帆立塩らーめん

麺屋 猪一(いのいち)本店

 2019年の5月に近くに移転オープンした鶏清湯ラーメン店。あまりの人気のぶりに、「ホテル日航プリンセス京都」や「仏光寺」のある高辻通りに「麺屋 猪一 離れ」という支店をオープンさせたほど。
 2013年にオープンした以前の店(現在の本店)も小綺麗な店だったが、今回の店はカウンター席がゆったりと広くなり、まるで割烹料理店のよう。2015年版の頃のメニューと比べると、メニューが一部変更になった。以前の麺は、「支那そば」と「鶏そば」、「和牛そば」の3つであったが、現在は「支那そば」と「鶏そば」、「冷やしだしそば」、そして限定の「炙り甘エビの冷やし出汁そば」と「冷やし貝出汁そば」。限定品以外は、濃い口醤油を使用した「黒」と白醤油を使用した「白」のいずれかを選ぶことができる。また、サイドメニューも一部変更され、「こだわり和牛めし」や「蒲焼きチャーシュー丼」、「杏仁豆腐」などがなくなり、「赤玉生卵かけご飯」、「山芋とろろの岩のりご飯」、「炙り帆立と豆腐のだしマヨ丼」、「肉豆腐めし」、「自家製・焼売(テイクアウト可)」、「自家製・杏仁豆腐」、「飲むサラダ(緑黄色野菜のスムージー)」、「すりおろし梨ジュース」となった。また、店内での写真撮影も禁止となった。
 「支那そば(白)」は、言われなければ塩ラーメンと勘違いしてしまうようなビジュアル。透明なスープは、魚介の旨味と野菜の甘みを感じて悪くないが、多少物足りなさを感じてしまう。食べログでは香味油が気になるような表現も見受けられたが、僕としては特に違和感はなかった。麵は比較的コシのある中細ストレート麺で、これでもう少し加水率が高ければモチッとしていてパーフェクトである。さらに、極太のシナチクは、味はまあまあだがとても歯切れが良く、チャーシューや味玉はごく普通。僕のお勧めは「鶏そば(黒)」。「白」に比べると、濃い口醤油によって圧倒的に深みが増し、鶏ガラベースのスープとの相性も抜群。あまりに美味しいので、ライスを入れて“おじや”にして食べたいと思うほど。さらに、胸肉を使った鶏チャーシューもミディアムレアな食感が絶妙に美味しい。この店では卓上に無料の「とろろ昆布」があるが、入れても味に変化が出るが、特に相乗効果はみられない。つまり、それだけスープの完成度が高く、何も入れない方がむしろ美味しいのである。
 ちなみに、ランチタイムよりもディナータイムの方が圧倒的に待ち時間が短いが、もしもランチタイムに行くなら、開店10分前の11時20分に並ぶのがお勧め。ラーメン店にしては珍しく店員の対応も良く、とても好感が持てる。(2019年9月更新)

下京区恵美須之町寺町通仏光寺下ル542
電話番号:非公開
定休日:日曜
営業時間:11時半〜14時半、17時半〜22時
予算:鶏そば黒950円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅、阪急京都線・烏丸駅19番出口を出て、四条通を河原町方面へ向かう。「三菱UFJ信託銀行」を過ぎ、「藤井大丸」を過ぎた角を右折して寺町通を進む。「エディオン」を過ぎて進むと左側にある。四条駅、烏丸駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:みずほ銀行京都支店、藤井大丸、寺町通、エディオン寺町店
お勧めポイント:京都で人気のアッサリ系鶏清湯ラーメン

拳ラーメン KOBUSHI

 新しくオープンした「京都水族館」の近くにある人気のラーメン店。この店の売りは看板にもある“鮮魚ダシ”と“塩釜チャーシュー”。店内は手前に大きめのテーブル席があり、奥にはL字型のカウンター席がある。
 メニューを見ると、「塩系」4種と「醤油系」4種、「つけ麺」3種、「濃厚ラーメン・豚にぼWING」、「汁なし担々麺」、「黄金鶏和え麺」、そして季節の麺(この日は石焼きアジアン味噌和え麺)がある。
 「塩系」と「醤油系」では麺の太さが異なり、「塩系」は粒々の全粒粉の中細ストレート、「醤油系」はリングイネのような太めの平麺である。歯ごたえや喉越しは圧倒的に「醤油系」平麺の方が良い。もともとこの店は塩ラーメンが美味しいと有名になった店だが、「塩系」のスープそのものは悪くないもののインパクトがなく、麺とも調和していない。なので、僕のお勧めは「醤油系・拳ラーメン」。醤油のスープは、丸鶏の圧倒的な旨味、控えめな魚介の風味、野菜の甘みなどが一体となっていて重層感を感じる。スープだけであれば間違いなく3つ星であり、京都ラーメン店の中でもトップレベルの美味しさ。
 拳ラーメン(通常のラーメンに煮卵が入ったもの)の共通具材は、「塩系」、「醤油系」共にネギとシナチク、味玉、海苔である。これらに対し、「塩系・拳ラーメン」は鶏チャーシューと豚モモチャーシュー、三つ葉、「醤油系・拳ラーメン」は豚バラチャーシューと豚肩チャーシュー、そして水菜とレッドオニオンスライスと具材が異なっているが、具材に関しては「塩系」の方がいい。
 実は今回、最近評判の「黄金鶏和え麺」が食べたくなっての訪問であったが、このメニューの具材である“キンカン(鶏の未成熟卵)”の入荷のめどが立たないとして、しばらくの間休止しているらしい。残念であったが、次回にまたチャレンジしたい。ちなみに、昼間は行列ができて待たなければならないが、夜は空いているので締めのラーメンとしても良いかも。また、近くには豚骨スープが自慢の姉妹店「拳10ラーメン KOBUTON」もある。(2014年3月追加)

下京区朱雀正会町1-16  
電話番号:075-351-3608
定休日:水曜
営業時間:11時半〜14時半、18時〜22時
予算:醤油系・拳ラーメン750円
アクセス:JR嵯峨野線・丹波口駅を出て右へ、中央卸売市場と線路の間の「千本通」を進む。「中央信用金庫」を過ぎて300mほど進むと七条通に出るので左折。すぐ左側に「京都トヨペット」が見えるのでその手前。丹波口駅から徒歩10分。
最寄りのランドマーク:中央信用金庫、京都トヨペット
お勧めポイント:重層感のある素晴らしいスープの醤油ラーメン

新福菜館 本店

 京都駅近くの「たかばし」にある老舗ラーメン店。この店は、京都を代表して「新横浜ラーメン博物館」にも出店したほどの有名店。隣にある「本家 第一旭」とともに、早朝から多くの客で賑わっている。両店とも、早朝から比較的夜遅くまで通しでやっているので、とても便利。以前はこの店の方が圧倒的に人気だったが、今回改めて行ってみると何故か逆転し、「本家 第一旭」の方が更なる行列店となっていた。また、テレビや雑誌にでも取り上げられたのか?この店の方は、以前と違って若い女性客が目に付く。しかも、女性客なのに、「中華そば(小)」と「ヤキメシ」の両方を食べているのだ。
 “京都ラーメン”は、緑色の九条ネギがタップリとのっているのが特徴の一つ。この店も他のラーメン店と同様、京都産の九条ネギがのっているが、スープの色は他店とは異なり、「伊勢うどん」のように“タマリ醤油”を彷彿させる真っ黒な色なのである。一見濃くてクセがありそうだが、魚介系の味はごく僅かで動物系スープも強くなく、味は意外にサッパリとしている。中太ストレートの麺も悪くない。今回訪れたときには、前述のように「中華そば(小)」を注文している女性客が目立った。隣の「本家 第一旭 たかばし本店」にも小さいサイズのラーメンがあるが、これは、両店を同時に食べ比べてみたい方や、量が食べられない女性客や年配客にとっては嬉しいサービス。もちろん「中華そば」も美味しいが、僕はここの黒い ヤキメシ(チャーハン)が大好物で、京都に来るとよく朝食代わりに食べている。若い頃には、「ヤキメシ」と「中華そば」の両方を食べていたほど美味しい。 パラパラに炒められた「ヤキメシ」は、味が濃いめで香ばしいチャーシューと醤油の香りが何とも言えない。「まかないどん」なる新作メニューも登場し、今回新たにトライしてみた。御飯の上に薄く切られたチャーシューとモヤシ、そして九条葱がのっている。それに、チャーシューを煮たタレとタップリのコショウがかけられていて、これは美味しい!また、スープを取る一番ダシを使って作られたテイクアウト専用の「冷凍まかないカレー(300円)」も登場した。ちなみに、京都市内にはいくつかの支店があるが、早朝から営業しているのはこの本店だけである。(2012年11月更新)

下京区東塩小路向畑町569  
電話:075-371-7648 
定休日:水曜 
営業時間:9時~22時 
予算:中華そば(並)650円、中華そば(小)550円、ヤキメシ500円 
アクセス:JR京都駅の中央口を出て右へ向かう。「メルパルク京都」を過ぎ、塩小路通沿いの線路側の歩道の信号を渡る。「TOPΣ京進」前を過ぎ、次の高倉塩小路交差点を右折すると上りの「たかばし」が見えるので、その右側。JR京都駅より徒歩3分。 
最寄りのランドマーク:JR京都駅、TOPΣ京進、たかばし

本家第一旭 たかばし本店

 以前は、京都に来るとホテルで朝食をとらずに、この「本家 第一旭 たかばし本店」か、隣の「新福菜館 本店」で朝食をとるのが楽しみで、自分の家族や後輩たちとよく食べたものだ。この店の出身者が神戸や名古屋の有名ラーメン店のオーナーとして成功を収めているところをみると、この店の味は万人に好まれる味なのかも知れない。本日は午前9時に来店した時点で既に行列ができていたが、前日の23時くらいに通りがかったときにも長い行列を作っていた。以前からそこそこの人気店だったことは間違いないが、夜以外にはあまり長い行列を見かけたことがなく、最近どこかのマスコミで取り上げられたのだろうか?店内は「新福菜館 本店」と同じような間取りで、左にカウンター席、右にテーブル席がある。
 小皿に載せられて出てくる「ラーメン」は、5~6枚のチャーシューと茹でモヤシ、そしてたっぷりの九条ネギがのっている。チャーシューは脱水しすぎのこともあるが、澄んだ濃めの醤油スープとシャキシャキの茹でモヤシとよく合う。麵は中細ストレート麵でこちらも悪くない。「特製ラーメン」はいわゆるチャーシュー麺のことで、チャーシューがさらにてんこ盛りの状態で、満足すること請け合い。30年くらい食べて続けているが、味は全く変わらず、どこか懐かしさを感じさせる中華そばである。(2014年12月更新)

下京区東塩小路向畑町845  
電話:075-351-6321 
定休日:木曜 
営業時間:5時~翌2時
予算:ラーメン650円、特製ラーメン850円 
アクセス:JR京都駅の中央口を出て右へ向かう。「メルパルク京都」を過ぎ、塩小路通沿いの線路側の歩道の信号を渡る。「TOPΣ京進」前を過ぎ、次の高倉塩小路交差点を右折すると上りの「たかばし」が見えるので、その右側。JR京都駅より徒歩3分 
最寄りのランドマーク:JR京都駅、TOPΣ京進、たかばし

入って左側にあるオープンキッチンのカウンター席

右側にあるテーブル席は間隔がキツキツ。混むと相席になることもある

特製ラーメンはチャーシューがビッシリ入っている

ネギの下には茹でモヤシがタップリ

チャーシューもタップリ

スープは比較的澄んでいる

 

 

和ごころ 泉

 ミシュランガイド2014年で2つ星を獲得した日本料理店。ビルの1階にありながら個室がわずか3つだけと(掘りごたつ2室、テーブル席1室)、思った以上に小さな店である。にもかかわらず、店主の泉さんはありがたいことに僕のような1人飯客にも個室を使わせてくれた。
 料理はどれもハズレのない美味しさであったが、特にこれはというようなインパクトのあるものはなかった。これは店主が修行した「桜田」やそのルーツである「招福楼」系出身者の店と多少イメージが被るような気がする。実はこの店のスペシャリティは「(琵琶湖産半天然)鮎の塩焼き」なのである。なんでも、1時間近くかけてじっくりと焼き上げているらしく、鮎の塩焼きと言うよりも鮎の干物もしくは骨酒に使用する川魚に近い感じだ。店主の説明によれば、じっくり火を通すことで鮎の脂分の流出を抑え、カリッと焼くことができるということであるが、僕的にはちょっと脱水し過ぎで、鮎を美味しく味わうための調理法としては意見が分かれるところだと思う。しかしながらそれを差し引いても、素晴らしいホスピタリティと素材の力を引き出すシンプルな料理は良かった。(2014年10月追加)

下京区四条新町下ル四条町366 四条敷島ビル1階  
電話番号:075-351-3917
定休日:水曜および月末
営業時間:11時半〜13時、17時半〜19時半
予算:【昼】5250円〜、【夜】11300円、16950円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅の北改札を出て、もしくは阪急京都線・烏丸駅の西改札を出て、26番出口(京都産業会館・きらっ都プラザ出口)から四条通を西へ100mほど進み、新町通を左折すると右側にある。四条駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:四条通、新町通
お勧めポイント:素材の力を引き出すミシュラン2つ星の日本料理

1人飯なのに個室を利用

まずは「おしるし」の日本酒を頂く

ビールと先付けの車エビは火の通し方が最高

お椀はハモとジュンサイ、冬瓜

お造り(鴨、金目鯛、アオリイカ、真鯛、本マグロ、サワラ?)

生の鴨は意外と美味しい

八寸

八寸の鯖の笹巻き寿司

これがスペシャリティ「(琵琶湖産半天然)鮎の塩焼き」

天然の岩ガキ

岩ガキの断面はこんなに厚い

煮物は賀茂茄子の白味噌あんかけ

1人客でもちゃんと土鍋御飯で炊いてくれます。この日は生姜の炊き込み御飯

高いコースを頼んだせいか、赤出汁や香の物の他に、自家製のローストビーフが付いて豪華です

水菓子

薄茶(お抹茶)

余った御飯はお握りにしてくれた

とくを

 木屋町にある小さな日本料理店である。美しい桜が咲く高瀬川沿いを進むと間口の小さな入り口が見える。入り口を抜けると、店内は手前にL字型のカウンター席、そして奥に掘りごたつの個室がある。この店は京都の人気店にしては珍しく観光客よりも常連客の方が多く、地元の方に愛されている店なのであろう。
 料理は比較的しっかりとした味付けがされており、どれも外れなく美味しい。今回頂いた中では、特に丸鍋(スッポン鍋)が良かった。また、最後を締める肉料理は、和牛のシャトーブリアン(ヒレの中心部)を使用したもので、予め塩が振って焼かれており、追加の塩やタレなどはつけずにワサビを添えて頂くスタイル。とてもシンプルな和風ステーキではあるが、柔らかくてとても美味しい。
 お酒は比較的充実しており、日本酒が12種類と焼酎が10種類あり、ワインなども置いている。コースの途中で、常連客が通常のコースに入っていない「鯖寿司」を注文されていたが、このような注文にも柔軟に対応してもらえる点もこの店が愛される理由の一つなのであろう。今回唯一残念だったのは、最後に出された季節のご飯(この日は新筍ご飯)で、客毎ではなくまとめて炊かれているのか、時間が経ってボソボソとした感じで美味しくなかった。それにしても、常連客中心の店でありながら、女将さんも含めた店員の対応は極めて良く、初めての客でも快くもてなしてもらえた。(2014年6月追加)

下京区木屋町通り仏光寺上る天王寺町151  
電話番号:075-351-3906
定休日:日曜、祝日の月曜日
営業時間:12時〜12時半、17時半〜20時半
予算:【昼会席】5000円、【夜会席】10000円、15000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面へ進む。「お菓子のデパート よしや」を過ぎて高瀬川を渡り、「マクドナルド」の手前の通りを右折してしばらく進むと、すぐ左側。阪急河原町駅より徒歩3分。
最寄りのランドマーク:高瀬川、木屋町通り
お勧めポイント:常連客に愛される素晴らしい日本料理店

八寸と生ビール(キリン・ハートランド)

お造り(手前から、赤貝、湯引き車エビ、本マグロの中トロ、真鯛、平貝)

ノドグロの煮付け

甘鯛と鯛の白子焼き

自家製カラスミと大根スライス

丸鍋(スッポン鍋)

赤貝とイカのぬた

和牛シャトーブリアンのステーキ

新筍ご飯と赤出汁

緒方

 ミシュラン2つ星を獲得して以来、大人気の日本料理店である。店内はカウンター席だけと狭く、奥にはライトアップされた小さな庭が見える。また、この店は夜しか営業しておらず、コースも1つだけしかない。
 それにしても、この店の店主・緒方さんの感性は実に素晴らしい。それは素材を見極める力だけに留まらず、素材を最大限に引き出した繊細な味付けには感動すら覚える。例えば、この日のスタートは(茶)懐石スタイルのご飯(カラスミご飯)からのスタート。この炊きたての白飯にのったカラスミが半端なくでかく、そして旨いのだ!!“カラスミは粒の食感が大事”という店主のこだわりによるものらしいが、これは正解であった。引き続いて出てきたのがダシの汁だけで、さらにそれに続いて出たのが毛ガニと山芋の「毛ガニ椀」というからサプライズ感満載。また、桂剥きされた大根の上を泳ぐように配置された「サヨリの刺身」や4年物の分厚い「赤貝の黄身酢」も最高レベルの美味しさ。圧巻は目の前で焼かれた「モロコの炭火焼き」である。山椒の葉を散らしたタレにつけて食べると、ワカサギや稚鮎などを遙かに凌駕する美味しさに驚く。さらに、この日の最後の締めを飾るご飯は「シロウオの玉子とじ丼」と「ウニ丼」、「鴨せいろ蕎麦」の3つで、この中からどれか1つでも全てでもお好み次第。もちろん、僕は3つ全てを食したが、大満足であった。但し、しっかりとした味が好みの方は、 「露庵 菊乃井(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 や 「祇園 さヽ木(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 、 「瓢亭 本店(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 の方がより満足が得られると思う。ちなみに、この店はカウンター席が僅かしかないので、かなり早めの予約が必要。(2014年4月追加)

下京区綾小路西洞院東入新釜座町726番地  
電話番号:075-344-8000
定休日:月曜不定休
営業時間:18時〜21時
予算:コース26000円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅から四条通側に出る。四条通を西側(河原町と反対方向)に進む。「四条新町交差点」を過ぎ、「やよい軒」の角を左折するとすぐ左側。四条駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:四条新町交差点
お勧めポイント:素晴らしい素材とそれを最大限引き出す繊細な料理

いはら田

 飲食店が少ない京都西エリアにある小さな日本料理店。店内に入ると1階がカウンター席になっており、2階には20名まで対応可能な座敷がある。カウンター内での調理は、店主ともう1人の料理人の2人で行っている。この店は開店して11年目を迎えたらしいが、店主は未だ若く、20代でこの店を開店したという。なので、逆に長く修行した料理人が陥りがちな既成概念にとらわれない斬新な料理を作る。
 例えば、「ブリの幽庵焼き」はブリのアラで取ったスープをかけ、さらにそのスープでギリギリまで含め煮た白菜を添えて味わうなど、料理は料理人の持つ感性(センス)あるいは芸術性であることを感じさせる料理である。どの料理も食感にコントラストがあり、味には重層感がある。思わず何の味だろう?とイマジネーションをかき立てられる。通常、味の組み合わせが複雑になればなるほど、素材の良さが逆に打ち消しされてしまい、意図の分からないちぐはぐな料理となることが多いが、この店の料理は見事なハーモニーを奏でている。
 特に、15000円以上のコースでは、二カ月熟成したドライエイジングビーフの炭火焼きがコースに加わるのでお勧めである。ちなみに、この日の肉は丹波牛のヒレ肉。ワサビ、フライドガーリック、湯布院・無量塔(むらた)の粒マスタードなどの薬味が添えられてきたが、肉が素晴らしいだけに、そのまま食べるか、摺りたての本わさびだけを載せて食べるのがベストである。最後の季節のご飯(この日はフグ)の米の水分不足と口直しのアイスクリームのザラザラ感が少し気になったが、それ以外の料理はどれも完璧に近く素晴らしいものだった。(2014年1月追加)

下京区西7条比輪田町26  
電話番号:075-314-8899
定休日:日曜
営業時間:18時~22時
予算:コース8000円、10000円、12000円、15000円、18000円
アクセス:JR京都駅中央口からタクシーで1000円前後、ライフ西七条店の並び、西大路通沿い
最寄りのランドマーク:ライフ西七条店
お勧めポイント:店主のセンスを感じる素晴らしい料理

露庵 菊乃井

 マスコミに露出度の高い有名日本料理人・村田さんの店。京都にはこの店の他に、円山公園近くに「菊乃井 本店」、東京には「菊乃井 赤坂店」がある。僕が行った限り、これら菊乃井のグループの中でのグレードは、「菊乃井 本店」、「菊乃井 赤坂店」、「露庵 菊乃井」の順である。雰囲気なども含めたトータルなクオリティでは確かに両店に一歩譲るものの、料理の値段や内容を考えれば、この店最もがコストパフォーマンスに優れていると思う。
 扉を開けると正面には2階へ続く階段と1階奥にはお会計場が見える。入ってすぐに右に進むと、奥にはカウンター席と小上がりがある。2階には通常の座敷の他に薄暗い茶室もあり、「瓢亭」の離れのようなこの茶室が最も京都らいしい趣がある。しかしながら、茶室ではテーブルがないため、低く小さなお膳で食べなければならず、どうしても座っていると疲れてしまう。なので、接待などのときには、通常の2階のテーブルのある個室の方がお勧め。
 お昼のコースは、4000円、7000円、10000円の3つのコースがある。4000円と7000円では素材のクオリティが異なり、10000円は7000円のコースに品数が1品増えるという説明だったので、今回は真ん中の7000円のコースを頂くことに。
 席に着くとまず、食前酒の形で“おしるし”の日本酒が注がれる。菊乃井の素晴らしいところは、「京都 吉兆」同様にお椀が美味しいこと。口の中にジンワリと押し寄せる出汁の深い余韻が素晴らしい。また、素材に対する柔軟性も高く、例えば、この日の「鶉のゆり根饅頭」の餡がトリュフ餡であったり、季節のご飯にチャーハンをイメージした熱々のネギ油をかけたりと言った具合である。これは、村田さんの考える日本料理とは「出汁を使った旨味のある料理」という大きなくくりの概念であり、これを逸脱しない限り柔軟に創作できるのである。さらに、コースの最後には必ず季節のご飯(この日は甘鯛のご飯)が付き、一組毎に陶製のお釜で炊きあげるというのも特筆すべきである。もちろん、写真の様に余ったご飯はお持ち帰りも可能で、翌日の朝食として食べることもできる。この釜飯スタイルを始めたのは、「祇園(建仁寺)丸山」の店主という話(本人談)だが定かではない。それにしても、数ある京都の日本料理店の中でも、最高のコストパフォーマンスを誇る店である。(2014年1月更新)

下京区木屋町四条下ル  
電話番号:075-361-5580
定休日:水曜
営業時間:12時~13時半、17時~20時半
予算:【昼】4000円、7000円、10000円、【夜】10000円、13000円、15000円、18000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面へ進む。「お菓子のデパート よしや」を過ぎて高瀬川を渡り、マクドナルドの手前の通りを右折すると、すぐ左側。阪急河原町駅より徒歩2分。
最寄りのランドマーク:高瀬川
お勧めポイント:菊乃井グループの中で最もコストパフォーマンスの良い店

これでも1人用の甘鯛のご飯

これでも1人用の甘鯛のご飯

お持ち帰りした甘鯛のご飯

お持ち帰りした甘鯛のご飯

京都市中京区

京都夷餃子 なかじま

 夷川児童公園前の住宅街にある格安餃子店。今年2月にオープンしたという店内は、カウンター席とテーブル席が26席と意外に広い。印刷会社をリノベーションして造ったという店内は、所々にその面影が残るレトロな大衆食堂のような雰囲気。さすがはデザイン会社が経営しているというだけあって、インテリアやアイデアに関してはなかなかいい。例えば、瓶ビールは壁に固定された栓抜きを使って自分で栓を抜き、栓を床に落とすシステムで、飲み物のジョッキに芸能人の名前が書かれてあるのも面白い。
 メニューを見ると、餃子は「ディープ」と「フレンチ」2種類があり、「ディープ」はニンニク入りで、「フレンチ」はニンニクなしである。この他の人気メニューは、「ポテトサラダ」、「エッグチャーシュー」、「なかじまの鳥肝煮」、「肉味噌炒め」、カレー風味の「天津飯」、生麺を使用した「焼きそば」など。
 餃子は京都らしい小ぶりな餃子で、5個で270円と格安。餃子は2種類あり、「ディープ」はニンニクありで、「フレンチ」はニンニクなしである。しかし、ニンニク入りの「ディープ」はそれほどニンニクの風味が強くないため、「ディープ」と「フレンチ」には大きな差はない。餡はキャベツのシャキシャキ感があるが、京都ポークの食感はあまり感じられない。皮はカリッと焼かれていて良いが、皮が低加水なのか、食感がイマイチだ。また、酢は黒酢と普通の酢の2種があり、黒酢は「ク」、醤油は「シ」と容器に書かれている。店員からは辛子あるいは酢・胡椒で食べることを勧められたが、やはり、酢・醤油とラー油の組み合わせがベストであった。また、ゆで卵が入った「ポテトサラダ」は、カリカリとしたポテトチップスのような玉葱フレークがかけられており、その食感が何とも言えない。タレがかかった「エッグチャーシュー」は、煮豚ではなくローストされた本格的なチャーシューの香りがする。卵黄と絡めて食べると美味しく、お勧めである。さらに、「なかじまの鳥肝煮」は意外にも冷製のつまみであり、酒のアテには良かった。
 ちなみに、昼は比較的空いているが、夜は行列ができるほどの人気店なので、夜に行くなら開店時の17時くらいが確実。また、この店では、10個単位で生餃子や焼き餃子をテイクアウトもできる。(2019年10月追加)

中京区西洞院通夷川下る薬師町652-1  
電話番号:075-223-0141
定休日:火曜
営業時間:11時〜13時、17時〜21時半
予算:ぎょうざ(ディープ、フレンチ)270円、エッグチャーシュー580円
アクセス:地下鉄東西線・二条城前駅1番出口を出て、右斜め前にある建物「ANAクラウンプラザ京都」を目指して進む。二条城に沿って広い東堀川通りを北に進み、押小路通り、二条通りを過ぎて、次の夷川通りを右折する。油小路通り、小川通りを過ぎると、左に「夷川児童公園」が見えるのでその右側。二条城前駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:二条城、ANAクラウンプラザ京都、東堀川通り、夷川通り、夷川児童公園
お勧めポイント:小振りな京都餃子を格安で食べられるB級居酒

夷川通りを進むと「夷川児童公園」が見えるが・・・
ココです!(開店前に到着) お持ち帰りのメニュー 開店した カウンター席とテーブル席が26席と意外に広い メニューはどの品も格安 酢は黒酢と普通の酢の2種があり、黒酢には「ク」、醤油は「シ」と容器に書かれている 飲み物のジョッキに芸能人の名前が書かれてあるのも面白い ゆで卵が入った「ポテトサラダ」は、カリカリとしたポテトチップスのような玉葱フレークがかけられており、その食感が何とも言えない タレがかかった「エッグチャーシュー」 煮豚ではなくローストされた本格的なチャーシューの香りがする。卵黄と絡めて食べると美味しく、お勧め! 「なかじまの鳥肝煮」は意外にも冷製のつまみであり、酒のアテには良かった ニンニク入りの「ディープ」 ニンニクなしの「フレンチ」店員からは辛子あるいは酢・胡椒で食べることを勧められたが、やはり、酢・醤油とラー油の組み合わせがベストであった

西富家 要庵

 「ミシュラン京都・大阪・神戸・奈良」で、7年連続で1つ星を獲得している有名旅館。このためか、客の8割が外国人客だという。実は、この旅館では宿泊しなくても、数寄屋造りの個室で朝食を味わえるのである。個室は最大10名まで収容可能で、1日5組が朝食をいただくことができる。また、来年の2020年3月15日からは、6席限定のカウンター席の店「要・Kaname」がオープン予定であり、夜に10品コース(20000円)が味わえるという。
 「ミシュラン京都・大阪・神戸・奈良」で、7年連続で1つ星を獲得している有名旅館。このためか、客の8割が外国人客だという。実は、この旅館では宿泊しなくても、数寄屋造りの個室で朝食を味わえる。個室は最大10名まで収容可能で、1日5組が朝食をいただくことができるのである。また、来年の2020年3月15日からは、6席限定のカウンター席の店「要・Kaname」がオープン予定であり、夜に10品コース(20000円)が味わえるという。
 この日は、もちろん予約したうえでの訪問。名前を告げて上がり框で靴を脱ぎ、2階にある食事専用の個室へ案内される。この日は一人飯であったが、広い個室でゆったりと食事ができた。この旅館の主人はよほどの酒好きなのか、一階にある2つのワインセラーにはブルゴーニュとボルドーワインが、さらに黒龍の「石田屋」と「仁左衛門」などがあった。2階のセラーにはシャンパンやイタリアワインなどがあり、ガラス越しにジャックセロスやジャクソンなどの有名シャンパン、サッシカイアやティニャネロなどの有名イタリアワインなどが見られた。(2019年10月追加)
https://www.kanamean.co.jp/meal/bf.html

中京区富小路通六角下る  
電話番号:075-211-2411
定休日:無休
営業時間:8時〜10時
予算:朝食4000円(税・サービス料別)
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅20番出口を出て左へ進み、5本目の富小路通りを左折する。錦市場を過ぎ、蛸薬師通りを過ぎたら左側にある(生祥小学校の向かい)。四条駅から徒歩8分
最寄りのランドマーク:富小路通り、錦市場、生祥小学校
お勧めポイント:ミシュランガイド1つ星旅館の個室でゆったりと味わえる朝食

富小路通り沿いの・・・ ココです! 入口を入って通路を進む 上がり框で靴を脱ぎ、1階のレセプションにあるワインセラーには、ブルゴーニュとボルドーワインがある 2階のセラーにはシャンパンやイタリアワインなどがあり、ガラス越しにジャックセロスやジャクソンなどの有名シャンパン、サッシカイアやティニャネロなどの有名イタリアワインなどが見られた。
食事用の個室へ案内された。この日は一人飯であったが、広い個室での食事となった 出てきた朝食は、「茄子の煮浸し」、「出汁巻玉子」、「青菜のおひたし」、「豆とヒジキ」、「車海老、満願寺唐辛子、冬瓜の冷やしに煮物」、「鱧の白焼き」、「ちりめんじゃこ」、「香の物」
「茄子の煮浸し」は、間違いのない美味しさ 「香の物」は、長芋の漬物、梅干し、しば漬け。シャキシャキしたピリ辛の長芋の漬け物が美味しい 「車海老、満願寺唐辛子、冬瓜の冷やし煮物」は美味しい! 「豆とヒジキ」も、ヒジキの食感が柔らかくて塩梅も絶妙 「青菜のおひたし」は、辛子が効いている 「ちりめんじゃこ」は、間違いのない美味しい 木の芽の香りの「鱧の白焼き」は、可もなく不可もなしの普通 「出汁巻玉子」は、比較的美味しい お櫃に入れられて出てきたご飯 お櫃に入って出てきたご飯は炊きたてなのか、ネットリとしてツヤツヤしていて美味しい 「ワカメの味噌汁」は、深みがあって最高 水菓子紅茶

なる屋

 今年で6年目を迎えた錦市場近くの日本料理店。現在は店主一人でやっているが、もうすぐ若い店員が入る予定だという。カウンター僅か7席だけの小さな店ではあるが、常連客が多く観光客は少ないようだ。今回は初めてなので、真ん中のコースを予約。
 ワインはボトル売りしかなかったので、まずは生ビールを注文。まず出てきたのは、何と!「長野産天然シメジと菊の花の小鍋」。天然しめじは歯ごたえが良く、出汁も繊細かつ優しい味で、コース最初の一品として悪くない。続いて出てきた「イチジクと柿、揚げ小芋の胡麻ソース」は、シットリ系の果物とネットリとした小芋に、濃厚な胡麻ソースが絶妙にマッチしている。さらに、カリカリに炒られた胡麻の食感がアクセントになっていた。お造りの「本鮪の黄身醤油と山椒のスプラウト」はイマイチだったが、「クエのしゃぶしゃぶ・青ギリみかんと大根おろし添え」は、まあまあの美味しさ。お椀は「玉ねぎと芋茎の卵とじ」で、スッポンの出汁が味に更なる深みを与えている。飲んだ後の余韻が長く、まるでグランクリュのワインのような美味しさ。焼き物は「金目鯛と海老芋」で、これらは特に可もなく不可もなしといった感じだ。「菱の実とイクラ」は、イクラの皮が硬かったのが残念だったが、ポン酢ゼリーの酸味と栗のような菱の実の取り合わせが実に面白かった。「香茸のすき焼き」は、じっくりと甘辛く濃く味付けされているにもかかわらず、それに負けない香茸の香りが素晴らしかった。「天然舞茸とカマス」の煮物は、香茸の後だったせいもあって舞茸が香らずイマイチだった。秋を感じさせる「子持ち鮎の土鍋ご飯」は、山椒が香り、なかなか良かった。しかし、一緒に出された「赤出汁の味噌汁」は、何故か塩辛くてダメだった。デザートの「バナナアイスのモナカ」と「きな粉のプリン」は美味しかったが、「卵のプリン」は硬く卵の香りに乏しくてイマイチだった。そして、最後の薄茶で終了となった。(2019年10月追加)

中京区堺町通錦小路上ル539  
電話番号:075-252-1199
定休日:月曜(不定休あり)
営業時間:18時〜22時
予算:13000円、16000円、18000円
アクセス:地下鉄烏丸線・四条駅20番出口を出て左へ。東洞院通り、高倉通りを過ぎ、次の堺町通りを左折する。錦市場を過ぎると右側にある。四条駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:堺町通り、錦市場
お勧めポイント:実直な美味しさが光る日本料理店

錦市場から堺町通りを進むと・・・ 右側にあるココです! 店主一人でやっているカウンター僅か7席だけの小さな店 まず出てきたのは、何と!「長野産天然シメジと菊の花の小鍋」。天然しめじは歯ごたえが良く、出汁も繊細かつ優しい味で、コース最初の一品として悪くない続いて出てきた「イチジクと柿、揚げ小芋の胡麻ソース」は、シットリ系の果物とネットリとした小芋に、濃厚な胡麻ソースが絶妙にマッチしている。さらに、カリカリに炒られた胡麻の食感がアクセントになっていたお造りの「本鮪の黄身醤油と山椒のスプラウト」はイマイチ 「クエのしゃぶしゃぶ・青ギリみかんと大根おろし添え」は、まあまあの美味しさ お椀は「玉ねぎと芋茎の卵とじ」で、スッポンの出汁が味に更なる深みを与えている。飲んだ後の余韻が長く、まるでグランクリュのワインのような美味しさ 焼き物は「金目鯛と海老芋」 海老芋には味噌が塗られ、蓮根や蕪、マコモ茸なども添えられているが、これらは特に可もなく不可もなしといった感じだ 「菱の実とイクラ」は、イクラの皮が硬かったのが残念だったが、ポン酢ゼリーの酸味と栗のような菱の実の取り合わせが実に面白かった 「香茸のすき焼き」は、じっくりと甘辛く濃く味付けされているにもかかわらず、それに負けない香茸の香りが素晴らしかった 「天然舞茸とカマス」の煮物は、香茸の後だったせいもあって舞茸が香らずイマイチだった 秋を感じさせる「子持ち鮎の土鍋ご飯」 白く粒々の鮎の子の食感に加えて山椒が香り、なかなか良かった 香の物 一緒に出された「赤出汁の味噌汁」は、何故か塩辛くてダメだった デザートの「バナナアイスのモナカ」と「きな粉と卵のプリン」 パリッとしたモナカとバナナアイスが合う白い「きな粉のプリン」は美味しかったが、オレンジ色の「卵のプリン」は硬く卵の香りに乏しくてイマイチ最後の薄茶で終了となった

オルトORTO

 烏丸三条から西の路地に入ったところにある小さなイタリア料理店。「ORTO」とは、イタリア語で「菜園」という意味で、この店の料理には随所に旬の野菜が盛り込まれている。このため、この店にはベジタリアンやビーガンメニューもあるという。
 町家をリノベーションしたという店内は、1階は吹き抜けとなっていて白木のカウンター席がある。2階はテーブル席となっており、2名〜12名様までの個室区切りが可能。しかしながら、吹き抜けとなっている2階はどうしても1階の音が反響してしまうため、1階の客の話し声の大きさによっては接待などには向かないことも。ドリンクメニューを見ると、グラスワインは1200円からで、生ビールがあるのがいい。この日はランチに訪れたが、折角なのでディナーコースと同じコースで予約した。
 最初に、「サワークリームを挟んだ黒炭入りビスケット」が出てきた。オレオを模したビスケットは本物よりも硬めで、サワークリームは柚子七味風味。黒色のペーストは黒ニンニクによるもの。「シナモン風味のサツマイモの冷たいポタージュ」自体は、塩味が足りずぼやけた味だが、生イクラには塩味があるのでトータル的には丁度いい。焼き立ての「胡麻のパン」は、表面がカリッとしていて中がふっくらとしている。胡麻の香りは良いが、小麦の香りに欠ける。写真を撮り忘れた「鰻と青リンゴ(ブラムリー)」は、鰻が甘酸っぱいリンゴと合わないわけではないが、ベストマッチとは言えない。店名のオルト(菜園)をモチーフにした「秋分のサラダ」には、洋梨のピューレにローズマリーのジュレとスダチの皮が入っている。野菜そのものは美味しいが、このソースと合うかと言えば微妙だ。むしろ、こんな多くの野菜を混ぜて食べると、それぞれの野菜の美味しさが分からなくなってしまうので、温野菜のようにもっとシンプルでもよいのではないだろうか。「マナガツオのソテー・バターナッツと青ミカンソース」は、マナガツオの火の通り方がミディアムレアで最高だ。キリッと塩味の効いた青ミカンのソースも良かった。「冬瓜と子持ち鮎の自家製フェットチーネ」は、タイのグリーンカレーのような味付けで、これは美味しい!「焼きナスのジェラート・粒ヘシコとキノコのマリネ添えて」は、ジェラートの焼きナス以外は、ほぼ和食と言っても良いくらいの味で微妙だ。「京都で養殖された七谷鴨のフリットとロースト」は、モモがフリット、ロースがローストに調理されており、ピーナッツソースはまあまあ。締めの「鴨カレー」は、スパイシーな辛口のカレー。これはもはや、イタリア料理店のレベルと言うよりもカレー専門店のレベルだ。「台湾ウーロン茶のゼリーと梨」は、梨がシャーベット、すりおろし、角切りといろいろ混ざっていて、サッパリとして美味しい。「イチジクのコンポートとシナモンのジェラート」は、コーヒーで炊いた小豆がアクセントになっている。そして、エスプレッソと小菓子で終了となった。
 どの品も、どちらかというと、味よりも見た目やサプライズ重視の傾向があり、この店にも京都イタリアンやフレンチにありがちな問題が出てしまっている。それにしても、最近のモダンイタリアンやモダンフレンチの店では、コースメニューには素材しか書いておらず、パフォーマンスとして詳細な料理の説明してくれる店が多いが、素材の説明が並列的でダラダラと長すぎ、全く頭に入ってこない。味も含めて、もっと簡潔に料理のポイントを表現できないものかと、いつも思ってしまう。(2019年10月追加)
http://orto-kyoto.jp

中京区衣棚通三条下ル三条町337-2  
電話番号:050-5592-2088
定休日:月曜(不定休あり)
営業時間:12時〜13時、18時〜20時
予算:【ランチ】4500円、5000円、8500円、【ディナー】8500円
アクセス:地下鉄烏丸線、東西線・御池駅6番出口を出て右へ、烏丸通りを四条通方向へ進む。次の三条通り(スターバックス、みずほ銀行)を右折し、「三井ガーデンホテル京都三条」、「京都医健専門学校」を過ぎた交差点を左折すると右側にある。御池駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:三条通り、三井ガーデンホテル京都三条、京都医健専門学校
お勧めポイント:野菜にこだわったコスパの良いイタリアン

烏丸三条から西の路地に入ったところにある・・・ ココです! 2階はテーブル席となっており、2名〜12名様までの個室区切りが可能。しかしながら、吹き抜けとなっている2階はどうしても1階の音が反響してしまうため、1階の客の話し声の大きさによっては接待などには向かないことも 本日のメニューの素材 「秋分のサラダ」に使われる野菜とハーブの一覧 「サワークリームを挟んだ黒炭入りビスケット」 オレオを模したビスケットは硬めで、サワークリームは柚子七味風味。黒色のペーストは黒ニンニクによるもの 「シナモン風味のサツマイモの冷たいポタージュ」自体は、塩味が足りずぼやけた味 しかし、生イクラには塩味があるのでトータル的には丁度いい 焼き立ての「胡麻のパン」 表面がカリッとしていて中がふっくらとしている。胡麻の香りは良いが、小麦の香りに欠ける 「鰻と青リンゴ(ブラムリー)」は写真を撮り忘れ、続く店名のオルト(菜園)をモチーフにした「秋分のサラダ」には、洋梨のピューレにローズマリーのジュレとスダチの皮が入っている 野菜そのものは美味しいが、このソースと合うかと言えば微妙だ。むしろ、こんな多くの野菜を混ぜて食べると、それぞれの野菜の美味しさが分からなくなってしまうので、温野菜のようにもっとシンプルでもよいのではないだろうか 「マナガツオのソテー・バターナッツと青ミカンソース」 マナガツオの火の通り方がミディアムレアで最高だ。キリッと塩味の効いた青ミカンのソースも良かった 「冬瓜と子持ち鮎の自家製フェットチーネ」 タイのグリーンカレーのような味付けで、これは美味しい! 「焼きナスのジェラート・粒ヘシコとキノコのマリネ添えて」 ジェラートの焼きナス以外は、ほぼ和食と言っても良いくらいの味で微妙だ 「京都で養殖された七谷鴨のフリットとロースト」は、モモがフリット、ロースがローストに調理されており、ピーナッツソースはまあまあ 締めの「鴨カレー」 スパイシーな辛口のカレー。これは、もはやイタリア料理店のレベルと言うよりもカレー専門店のレベルだ 「台湾ウーロン茶のゼリーと梨」は、梨がシャーベット、すりおろし、角切りといろいろ混ざっていて、サッパリとして美味しい 「イチジクのコンポートとシナモンのジェラート」コーヒーで炊いた小豆がアクセントになっている エスプレッソと小菓子で終了となった小菓子

リストランテ野呂

 二条城の南側にある人気のイタリアン。オープンキッチンのカウンター席の店内には、ゆったりとジャズが流れている。厨房内の4人の料理人は、キビキビとしていて動きに無駄がない。
 本日のグラスワインは、スパークリングワインが1種類と赤白各2種類ずつで、この他にプレミアムモルツの生ビールもあった。昼はコースメニューしかないようだが、逆に夜はアラカルトメニューしかなく、シェアして食べるスタイル。手書きのアラカルトメニューを見ると、とにかく魚貝類が豊富だ。とくに冷前菜は、目移りするほどの品揃えである。「香住のかにクリームコロッケ・トマトソースで」や「リストランテ野呂のメンチカツ・デミグラスバルサミコで」、「京丹波高原豚のトンテキ・りんごじょうゆソースで」などといったこれってイタリアン?と思うようなメニューも見受けられるが、これはシェフが「洋食 おがた」にいたことが影響しているものと思われる。アラカルトメニューには価格が表示されていないが、実際には京都の日本料理ほどの値段ではなかった。また、この店の一皿は通常の1.5人前ほどであるが、僕のような一人飯客でも、品数が食べられるよう量を調整してもらえるのがありがたい。
 まず、出てきた突き出しの「人参のマリネ」は、ほんのりと甘く、サッパリとしていた。本日の冷前菜の盛り合わせは、「天然真鯛」、「マナガツオの炙り」、「ハマチのタタキ」、「金目鯛の炙り」、「海老と完熟アボガドのタルタル」などが良かった。スモールポーションにしてくれた「香住のかにクリームコロッケ・トマトソースと」は、トマトソースで食べるよりも、ウスターソースで食べた方が美味しかった。「スナップえんどうのカルボナーラ仕立て」は、濃厚な黄身ソース自体は良かったが、スナップエンドウには火が通り過ぎていたのが残念。人気の「リストランテ野呂のメンチカツ・デミグラスバルサミコで」も、スモールポーションにしてくれた。マスタードをたっぷりと塗り、ソースと絡めるように食べると美味しい。しかし、ナイフで切ると肉汁が溢れ出してしまうので、切らずにそのまま食らいついた方が、もっと美味しく食べられるかも。また、付け合わせのマッシュポテトをソースに絡めて食べても最高だった。パスタは素材を選び、客の好みの味をリクエストできる。この日の素材は、「活オマール海老」、「釜揚げシラス」、「天然真鯛の一夜干し」、「アサリ」、「海老」など。僕は「活オマール海老」をチョイスし、トマトソース味、スパゲッティを50gで注文。残念ながらトマトソースには深みがなく、オマール海老の旨味が十分出ているとは言えなかったが、それでも、十分合格点を出せるレベルであった。また、この日のデザートは、「番茶のパンナコッタ」と「ヘーゼルナッツセミブレッド」、「グレープフルーツのプリン」の3つであったが、珍しい「グレープフルーツのプリン」をチョイス。トロトロとした食感に加え、クレームブリュレのように濃厚な味だ。カラメルソースに微かにグレープフルーツの香りが感じられて美味しかった。料理は全般的に非常にテンポ良く出され、ホスピタリティーを感じるサービスも良かった。(2019年8月追加)

中京区西ノ京職司町67-14  
電話番号:075-823-8100
定休日:月曜(月1回火曜)
営業時間:11時半~13時半、17時半~22時
予算:【ランチ】1800円のセット、4500円のおまかせコース【ディナー】価格表示のないアラカルトメニューのみ(一人1万円くらい)、グラスワイン800円〜
アクセス:地下鉄東西線・二条城前駅3番出口を出て左へ。二条城に沿って進み、2つ目の交差点(最初の信号)を左折して進むと、信号のある御池通りに出る。右折して進むと祇園祭で有名な「神泉苑」が見え、更に1つ目の信号を過ぎ、「株式会社 中蔵」が見えると、そのすぐ先にある。二条城前駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:二条城、神泉苑、御池通り
お勧めポイント:洋食とイタリアンの両方を楽しめるハイブリッドイタリアン

二条城南側の御池通りの・・・ ココです! 明るいオープンキッチンのカウンター席の店内には、ゆったりとジャズが流れている ドリンクメニュー。本日のグラスワインは、スパークリングワインが1種類と赤白各2種類ずつで、この他にプレミアムモルツの生ビールもあった昼はコースメニューしかないようだが、逆に夜はアラカルトメニューしかなく、シェアして食べるスタイル。手書きのアラカルトメニューを見ると、とにかく魚貝類が豊富だ。とくに冷前菜は、目移りするほどの品揃えである 「香住のかにクリームコロッケ・トマトソースで」や「リストランテ野呂のメンチカツ・デミグラスバルサミコで」、「京丹波高原豚のトンテキ・りんごじょうゆソースで」などといったこれってイタリアン?と思うようなメニューも見受けられるが、これはシェフが「洋食 おがた」にいたことが影響しているものと思われる。アラカルトメニューには価格が表示されていないが、実際には京都の日本料理ほどの値段ではなかった。また、この店の一皿は通常の1.5人前ほどであるが、僕のような一人飯客でも、品数が食べられるよう量を調整してもらえるのがありがたい 京都のイタリアンらしく箸もある まず、出てきた突き出しの「人参のマリネ」は、ほんのりと甘く、サッパリとしていた 本日の冷前菜の盛り合わせを、1名用のスモールポーションにしてくれた。中でも「天然真鯛」、「マナガツオの炙り」、「ハマチのタタキ」、「金目鯛の炙り」、「海老と完熟アボガドのタルタル」などが良かった。 こちらもスモールポーションにしてくれた「香住のかにクリームコロッケ・トマトソースと」 トマトソースで食べるよりも、ウスターソースで食べた方が美味しかった 「スナップえんどうのカルボナーラ仕立て」は、濃厚な黄身ソース自体は良かったが、スナップエンドウには火が通り過ぎていたのが残念 バゲット 人気の「リストランテ野呂のメンチカツ・デミグラスバルサミコで」も、スモールポーションにしてくれた マスタードをたっぷりと塗り、ソースと絡めるように食べると美味しい。しかし、ナイフで切ると肉汁が溢れ出してしまうので、切らずにそのまま食らいついた方が、もっと美味しく食べられるかも。また、付け合わせのマッシュポテトをソースに絡めて食べても最高だった パスタは素材を選び、客の好みの味をリクエストできる。この日の素材は、「活オマール海老」、「釜揚げシラス」、「天然真鯛の一夜干し」、「アサリ」、「海老」など。僕は「活オマール海老」をチョイスし、トマトソース味、スパゲッティを50gで注文 残念ながらトマトソースには深みがなく、オマール海老の旨味が十分出ているとは言えなかったが、それでも、十分合格点を出せるレベル  この日のデザートは、「番茶のパンナコッタ」と「ヘーゼルナッツセミブレッド」、「グレープフルーツのプリン」の3つであったが、珍しい「グレープフルーツのプリン」をチョイストロトロとした食感に加え、クレームブリュレのように濃厚な味だ。カラメルソースに微かにグレープフルーツの香りが感じられて美味しかった

木山

 マンションの1階にある完全予約制の日本料理店。マンションの1階とは言っても、入口は全く別になっており、和の雰囲気を感じさせる外観となっている。入口を抜けると、手前と奥にテーブル席の個室が1つずつあり、奥の扉を開けるとカウンター席がある。カウンター席は京都らしい雰囲気があって良いが、後ろの空間が狭く、決して快適とは言えない広さである。
 まずは、井戸水を沸かした白湯が出てきた。この店の日本酒は基本純米酒で、プレミアム的なものはなかった。日本酒の品揃えを見ると、料理を邪魔しない淡麗系のものがメインで、アルコール類が充実していないことが、この店最大の問題点なのかもしれない。今回は昼の訪問であったが、昼の1万円のコースではなく、取材なので、敢えて夜の2万円のコースを注文。
 おしるしは、福岡の地酒「天縁」で、かなり淡麗で辛口な日本酒であった。最初の料理は「蓮根豆腐」で、スッポンの煮こごりと生姜、ネギ、天草のウニなどが入っている。ネットリした蓮根餅に歯応えのある刻み蓮根が入っており、食感のコントラストに加え、力強いスッポンの出汁と生姜の香りが最高だった。続く「黒アワビの煮物」には、万願寺唐辛子とアラレが入っており、アワビの旨味を最大限に引き出していた。
 ここで、2種類の鰹節(1年ものと2年もの)とマグロ節の3つをその場で削るというパフォーマンスを見せてくれ、削り立てを、先ずはそのまま味見させてくれた。さらに、削り立ての出汁を少し飲ませてくれる。塩が入っていないのにもかかわらず、十分に濃厚な香りと旨味が感じられた。
 料理に戻って、「車海老の冷たい海老出汁・白味噌仕立て」が出てきた。さっとレアな状態に油通しされた車海老に、濃厚な海老出汁と真空調理された桃とイチジクの甘さがアクセントになっていた。そして、先程の3種の削り節で出汁をとった「ハモと賀茂茄子のお椀」が登場。薄塩ながら、旨味が口腔内を覆い尽くし、逆に出汁の味が引き立った。1つ目のお造りは、「フエダイの赤シソソース」。フエダイの身自体はそれほどではなかったが、酸味のある赤シソソースがサッパリとして出汁による旨味もあった。2つ目のお造りは、「マグロの酢飯ペースト」。トロミのあるポン酢のようなソースが、青ネギ、海苔と良く合う。「千葉鴨川の天然鮎」は小振りなので身も骨も柔らかく、酸味が柔らかい蓼酢も美味しかった。「天草の天然牡蠣」は、プルプルしたジュンサイの食感とクリーミーな岩牡蠣の食感が、爽やかなライムの酸味とよく合った。「蛸の柔らか煮と茶豆の天ぷら」は、添えられた揚げバチコ(ナマコの卵巣)やクラゲの胡麻和えなども含めて良かった。炊き合わせの「鰻の白焼きと炊いた冬瓜」は、この日唯一印象のない味であった。そしてフィナーレは、この店名物の締めご飯である。4種類の中から幾つでも選べ、おかわりもできるのだ。この日のご飯は「玉子餡かけのローストビーフ丼」、「削り立てのかつお節とちりめん山椒の玉子かけごはん」、「ハモ寿司」、「北海道ホタテと岩モズクの雑炊」と目移りするほど。もちろん、僕は全てを少しずついただいたが、「玉子餡かけのローストビーフ丼」と「削り立てのかつお節とちりめん山椒の玉子かけごはん」の2つがお勧めだ。水菓子は「ゼリーと季節のフレッシュフルーツのフルーツポンチ」で、薄茶と茶菓子で終了となった。
 それにしても、最近京都で食べた店では、「富小路 やま岸(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」と並ぶお勧め店である。両店とも現時点でミシュランガイド1つ星であるが、将来的は2つ星以上を獲得することは間違いないであろう。「京都和久傳」の料理長だったという店主はまだ若そうだが、料理センスは抜群であり、どの料理も塩加減が絶妙であった。ちなみに、隣の客が昼の1万円コースであったが、水菓子を含めて料理の素材や品数に結構違いがあったので、やはり昼でも2万円のコースがお勧めである。(2019年9月追加)

中京区絹屋町136 ヴェルドール御所1階  
電話番号:075-256-4460
定休日:不定休
営業時間:12時〜13時半、18時〜19時半
予算:【昼】10000円、(20000円)、【夜】15000円、20000円
アクセス:地下鉄烏丸線・丸太町駅7番出口を出て右へ進み、次の交差点を右折して竹屋町通りを進む。右に「竹間公園」を見ながら進み、3つ目の交差点を右折するとすぐ右側にあるマンションの1階。丸太町駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:竹屋町通り、竹間公園
お勧めポイント:料理を美味しい!と思わせる魅せる日本料理店

普通のマンションの1階にあります マンションの1階玄関の左側に進むと・・・ マンションとは思えない和の雰囲気を感じさせる外観となっている入口を抜けると、手前と奥にテーブル席の個室が1つずつあり、奥の扉を開けるとカウンター席がある。カウンター席は京都らしい雰囲気があって良いが、後ろの空間が狭く、決して快適とは言えない広さ まずは、井戸水を沸かした白湯が出てきたおしるしは、福岡の地酒「天縁」で、かなり淡麗で辛口な日本酒 最初の料理は「蓮根豆腐」 葉をどけると、器にはスッポンの煮こごりと生姜、ネギ、天草のウニなどが入っている。ネットリした蓮根餅に歯応えのある刻み蓮根が入っており、食感のコントラストに加え、力強いスッポンの出汁と生姜の香りが最高だった 「黒アワビの煮物」には、万願寺唐辛子とアラレが入っており、アワビの旨味を最大限に引き出していた ここで、2種類のかつお節(1年ものと2年もの)とマグロ節の3つをその場で削るというパフォーマンスを見せてくれた これが削り立てのもの 2種の削り立てのカツオ節と1種のマグロ節を、先ずはそのまま味見する さらに、削り立ての出汁を少し飲ませてくれる。塩が入っていないのにもかかわらず、十分に濃厚な香りと旨味が感じられた 「車海老の冷たい海老出汁・白味噌仕立て」が出てきた。さっとレアな状態に油通しされた車海老に、濃厚な海老出汁と真空調理された桃とイチジクの甘さがアクセントになっていた
先程の3種の削り節で出汁をとった「ハモと賀茂茄子のお椀」が登場。薄塩ながら、旨味が口腔内を覆い尽くし、逆に出汁の味が引き立った 1つ目のお造りは、「フエダイの赤シソソース」。フエダイの身自体はそれほどではなかったが、酸味のある赤シソソースがサッパリとして出汁による旨味もあった 2つ目のお造りは、「マグロの酢飯ペースト」。トロミのあるポン酢のようなソースが、青ネギ、海苔と良く合う 「千葉鴨川の天然鮎」は小振りなので身も骨も柔らかく、酸味が柔らかい蓼酢も美味しかった 「天草の天然牡蠣」は、プルプルしたジュンサイの食感とクリーミーな岩牡蠣の食感が、爽やかなライムの酸味とよく合った 「蛸の柔らか煮と茶豆の天ぷら」は、添えられた揚げバチコ(ナマコの卵巣)やクラゲの胡麻和えなども含めて良かった 炊き合わせの「鰻の白焼きと炊いた冬瓜」は、この日唯一印象のない味であった フィナーレは、この店名物の締めご飯である。4種類の中から幾つでも選べ、おかわりもできる。もちろん、僕は全てを少しずついただいた。最初は「ハモ寿司」 「玉子餡かけのローストビーフ丼」 「北海道ホタテと岩モズクの雑炊」 「削り立てのかつお節とちりめん山椒の玉子かけごはん」 この「削り立てのかつお節とちりめん山椒の玉子かけごはん」と「玉子餡かけのローストビーフ丼」の2つがお勧め 水菓子は「ゼリーと季節のフレッシュフルーツのフルーツポンチ」
茶菓子薄茶

御幸町 田がわ

 2017年にオープンした人気の日本料理店。町家を改装した店内に入り、上り框を上がると、掘りごたつ式のオープンキッチンのカウンター席がある。ベンチシートのような畳座には座布団が敷いてあるだけなので、できれば、背もたれのある座椅子がほしいところだ。スタッフは店主と女性料理人の2人だけで、専属のサービス担当はいない。料理は16000円の1コースのみで、アルコールは日本酒、シャンパン、赤白ワインなど色々あるが、プレミアム的なものはないようだ。
 今回は18時の一斉スタートであった。最初は店主の地元である三重県鳥羽の「煮アワビ」。肝ソースや芋茎、冬瓜、芽ネギなどの組み合わせがいい。お椀は「明石のアコウダイのお椀」で、揚げたアコウダイに千両茄子や松茸、そして針生姜が入っている。優しく香る出汁の余韻は長く、とても味わい深い。一品目のお造りは、「愛媛県八幡産の甘鯛」。ちり酢でいただくと、ネットリとした旨味がある。二品目のお造りは、「皮目を炙った淡路島のハモ」。ハモはほぼ生に近いが香ばしく、骨切りされているために舌触りがいい。ほんのりと山椒が香る山椒醤油ともよく合う。八寸の中では、「鱧の粽寿司」と「鯵と梅肉タタキオクラかけ」が美味しかった。「琵琶湖のビワマスの付け焼き」は、皮目がカリッと焼かれており、ハラミの部分のせいか、淡水魚にも関わらずかなり脂がのっていた。「宮崎牛イチボの炭火焼と蒸し野菜」は、サッパリとしたゴマポン酢でいただいたが、これは想像通りの美味しさ。「北海道産毛ガニのおこわ・湯葉あんかけ」は薄味であったが、カニの旨味のある餡が良かった。そして締めは、この店の名物となった「天草産・天然岩牡蛎のシャブすき」。ゴボウ、大根おろし、しらたき、豆腐などが入った醤油ベースの濃めの出汁に、生の岩牡蛎サッとくぐらせ、生卵に浸して食べると、甘くないので思いのほか美味しい。炊きたての土鍋ご飯も銀舎利状態で素晴らしく、牡蠣と玉子をすくってご飯にのせて牡蠣玉子丼として食べると最高に旨い。
 デザートの水菓子は「わらび餅と季節のフルーツ」であるが、作りたてのわらび餅にしてはそれほど感動がなかった。料理は全般的にシンプルで分かりやすく、料理に実直な大将の考え方が伝わってくるような料理だ。(2019年9月追加)
https://www.gokoumachi-tagawa.com

中京区夷川通御幸町西入松本町575-1  
電話番号:075-708-5936
定休日:不定休(完全予約制)
営業時間:18時~20時半
予算:おまかせコース16000円
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅を出て、「御幸町通り」を京都御所方向(北側)へ進む。「押小路通り」、「二条通り」を過ぎ、次の「夷川(えびすがわ)通り」を左折するとすぐ右側にある。京都市役所前駅より徒歩6分
最寄りのランドマーク:京都市役所前駅、御幸町通り、夷川通り
お勧めポイント:ミシュランガイドで1つ星を獲得した人気の日本料理店

夷川(えびすがわ)通り沿いにあります ココです! 上り框を上がると、掘りごたつ式のオープンキッチンのカウンター席がある店主の地元である三重県鳥羽の「煮アワビ」 肝ソースや芋茎、冬瓜、芽ネギなどの組み合わせがいい お椀は「明石のアコウダイのお椀」で、揚げたアコウダイに千両茄子や松茸、そして針生姜が入っている。優しく香る出汁の余韻は長く、とても味わい深い 一品目のお造りは、「愛媛県八幡産の甘鯛」 ちり酢でいただくと、ネットリとした旨味がある 二品目のお造りは、「皮目を炙った淡路島のハモ」 ハモはほぼ生に近いが香ばしく、骨切りされているために舌触りがいい。ほんのりと山椒が香る山椒醤油ともよく合う 八寸の中では、「鱧の粽寿司」と「鯵と梅肉タタキオクラかけ」が美味しかった 「キスの磯辺揚げ」「枝豆とクチコの翡翠玉」 「鯵と梅肉タタキオクラかけ」 「蓮根の白和え」 「イチジクのコンポート」と「モズク酢」 「鱧の粽寿司 」 「琵琶湖のビワマスの付け焼き」は、皮目がカリッと焼かれており、ハラミの部分のせいか、淡水魚にも関わらずかなり脂がのっていた 「宮崎牛イチボの炭火焼と蒸し野菜」 サッパリとしたゴマポン酢でいただいたが、これは想像通りの美味しさ 「北海道産毛ガニのおこわ・湯葉あんかけ」は薄味であったが、カニの旨味のある餡が良かった 締めは、この店の名物となった「天草産・天然岩牡蛎のシャブすき」と土鍋ご飯 この日は天草産の岩牡蛎 土鍋ご飯 炊きたての土鍋ご飯は、銀舎利状態で素晴らしい セットが完成。ゴボウ、大根おろし、しらたき、豆腐などが入った醤油ベースの濃めの出汁に、生の岩牡蛎サッとくぐらせ、生卵に浸して食べると、甘くないので思いのほか美味しい 牡蠣と生玉子をすくってご飯にのせ、牡蠣玉子丼として食べると最高に旨い デザートの水菓子は「わらび餅と季節のフルーツ」作りたてのわらび餅にしてはそれほど感動がなかった

二条 有恒(ありつね)

 ワンランク上の「大人の居酒屋」をコンセプトに、お酒と旬の食材が楽しめる店。入って左側にオープンキッチンのカウンター席、右奥に2名用のテーブル席があり、さらに2階には4〜6名用の個室もある。
 この店にはコース料理はなく、アラカルトメニューの中から好きなものを頼んで食べるスタイル。メニューには値段表示がないが、よほど特別なものをたくさん頼まない限り、料理予算は1万円くらいと考えておけばよい。日本酒は純米酒がメインで、プレミアム的なものこそないが、島根の「出雲富士」の特別純米や三重の「作」の純米大吟醸などといった僕好みのものがあった。ワインは国産ワインが中心である。
 まず出てきた突き出しは、「冷やし茶碗蒸し」。酸味のある餡が夏らしく、車海老と芋茎の食感もいい。注文した「お造りの盛り合わせ」は、バフンウニ、本鮪の中トロ、真イカの3種であったが、それぞれの素材の良さを感じられて良かった。続いて注文したのは、この店の名物である八寸。「未熟メロンの浅漬け明太子詰め」、「サツマイモの蜜煮」、「ハモ寿司」、「トコブシ煮」、「トウモロコシのすり流し」、「水前寺草の胡麻和え」、「枝豆」、「胡麻豆腐」、「長芋酢とシシトウ」、「ジャコ万願寺唐辛子」が盛り付けられていた。焼きものは、しっとりと焼かれた「グジの炭火焼」。グジの皮は剥がされてカリカリに揚げられていたが、塩がかけられていないのが良くない。身は薄塩であるが旨味があり、醤油をかけた大根おろしと一緒に食べるといい。「びふかつ」は、和食屋らしく塩とワサビでいただく。モモ肉なのか?肉は旨味があって悪くないが、油切れが良くないので、お勧めというほどでない。また、塩ワサビだけでは飽きてしまったので、ウスターソースをリクエストしたが、やはり、ウスターソースの方がビフカツ合う。「龍のたまごの玉子かけご飯・カラスミがけ」は、ご飯が醤油ご飯になっていて、トロロに削られたカラスミと黄身を混ぜて食べると、ムース状のトロロと醤油ご飯の海苔の香りが絶妙だった。(2019年9月追加)

中京区二条寺町西入丁子屋町694-3  
電話番号:075-212-7587
定休日:月曜(月に1回火曜も休みに)
営業時間:17時〜22時
予算:1万円くらい
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅を出て、「寺町通り」を京都御所方向(北側)へ進む。少し通りが広くなった「二条通り」を左折するとすぐ右側にある。京都市役所前駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:京都市役所前駅、二条通り
お勧めポイント:京都ならではの割烹風大人の居酒屋

二条通り沿いの・・・ ココです! 入って左側にオープンキッチンのカウンター席、右奥に2名用のテーブル席があり、さらに2階には4〜6名用の個室もある カウンター席から見た厨房 ドリンクメニュー1。日本酒は純米酒がメインで、プレミアム的なものこそないが、島根の「出雲富士」の特別純米や三重の「作」の純米大吟醸などといった僕好みのものがあった。ワインは国産ワインが中心である ドリンクメニュー2 本日のメニュー1(全て単品メニュー)。メニューには値段表示がないが、よほど特別なものをたくさん頼まない限り、料理予算は1万円くらいと考えておけばよい 本日のメニュー2 本日のメニュー3 本日のメニュー4 まず出てきた突き出しは、「冷やし茶碗蒸し」。酸味のある餡が夏らしく、車海老と芋茎の食感もいい 注文した「お造りの盛り合わせ」は、バフンウニ、本鮪の中トロ、真イカの3種であったが、それぞれの素材の良さを感じられて良かった この店の名物である八寸。「未熟メロンの浅漬け明太子詰め」、「サツマイモの蜜煮」、「ハモ寿司」、「トコブシ煮」、「トウモロコシのすり流し」、「水前寺草の胡麻和え」、「枝豆」、「胡麻豆腐」、「長芋酢とシシトウ」、「ジャコ万願寺唐辛子」が盛り付けられていた 左から「長芋酢とシシトウ」、「枝豆」、「ジャコ万願寺唐辛子」 手前左から「トウモロコシのすり流し」、「水前寺草の胡麻和え」、「胡麻豆腐」、奥左からキウイのような「未熟メロンの浅漬け明太子詰め」、「サツマイモの蜜煮」、「ハモ寿司」、「トコブシ煮」 しっとりと焼かれた「グジの炭火焼」 グジの皮は剥がされてカリカリに揚げられていたが、塩がかけられていないのが良くない。身は薄塩であるが旨味があり、醤油をかけた大根おろしと一緒に食べるといい 「びふかつ」は、和食屋らしく塩とワサビでいただく。モモ肉なのか?肉は旨味があって悪くないが、油切れが良くないので、お勧めというほどでない

竹ざき

 押小路通りにひっそりとある7席だけの小さな日本料理店。靴を脱いで店内に入ると、足元が掘りごたつになったL字型のカウンター席がある。ガラス越しに、綺麗にライトアップされた坪庭が見える。聞くところによると、店主は「京料理 木乃婦」出身らしい。
 まずは、おしるしをいただく。先付は「栗の白和え」。クリームチーズも入っているようで、コクがあって美味しい。お凌ぎは「穴子の飯蒸し」。これは穴子がフックラとしていて良かった。お造りは「カマス、バフンウニがのったモンゴウイカ、真鯛」で、皮目を炙ったカマスが特に美味しかった。この店の真骨頂はやはりお椀で、この日は「真丈と松茸」。出汁は吉兆系や「富小路 やま岸(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」のように濃くて味わい深い。揚げ物は「甘鯛」で、皮がパリパリに揚げられていたが、これはイマイチ。口直しの「シャーベット」に続いて、「スッポンの茶碗蒸し」が出てきた。スッポンらしい深みのある旨味が絶品である。「雲子のムースと真鯛のポン酢」は、見た目とは違ってイマイチだった。炊き合わせに「黒アワビと海老芋」が出て、更に、締めの土鍋ご飯の「白米」と「香の物」が出てきた。また、ご飯のお供として、「イクラの醤油漬け」や「鯛茶漬け」が出てきた。続くデザートの「ピスタチオのアイスクリーム」は最高に美味しく、水菓子の「完熟柿」、「芋きんつば」、「薄茶」で終了となった。
 この店は、店主と女将さんの2人でやっているのだが、この日は二人の連携が悪かったせいか、料理のテンポが悪く、料理の段取りもイマイチだった。北海道であれば1.5つ星くらいの評価だが、京都で評価するならば1つ星が妥当であろう。(20199月追加)

中京区押小路通高倉東入竹屋町150  
電話番号:075-744-1661
定休日:不定休
営業時間:12時スタート、18時〜20時半
予算:コース16000円
アクセス:地下鉄烏丸線・烏丸御池駅を出て、御池通りを東(鴨川方向)へ向かう。東洞院通り、間之町通りを過ぎ、高倉通りを左折する。1つ目の交差点を右折して押小路通りに入るとすぐ左側にある。烏丸御池駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:高倉通り、押小路通り
お勧めポイント:お椀が絶品の日本料理店

押小路通りにひっそりとある 通路を抜け靴を脱いで店内に入ると・・・ 足元が掘りごたつになったL字型のカウンター席がある。ガラス越しに、綺麗にライトアップされた坪庭が見える まずは、おしるしをいただく 先付は「栗の白和え」 クリームチーズも入っているようで、コクがあって美味しい お凌ぎは「穴子の飯蒸し」。これは穴子がフックラとしていて良かった お造りは「カマス、バフンウニがのったモンゴウイカ、真鯛」
皮目を炙ったカマスが特に美味しかった この店の真骨頂はやはりお椀で、この日は「真丈と松茸」。出汁は吉兆系や「富小路 やま岸(→ 京都グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」のように濃くて味わい深い 揚げ物は「甘鯛」で、皮がパリパリに揚げられていたが、これはイマイチ 直しの「シャーベット」 「スッポンの茶碗蒸し」が出てきた。スッポンらしい深みのある旨味が絶品である 雲子のムースと真鯛のポン酢」 美しい見た目とは違ってイマイチだった 炊き合わせに「黒アワビと海老芋」 締めの土鍋ご飯の「白米」と「香の物」が出てきた ご飯のお供として、「イクラの醤油漬け」と・・・ 白米に掛けていただく 「鯛茶漬け」が出てきた続くデザートの「ピスタチオのアイスクリーム」は最高に美味しい 水菓子の「完熟柿」 「芋きんつば」「薄茶」で終了となった

二条城 ふる田

 ANAクラウンプラザ京都のすぐそばにあるミシュランガイド1つ星の日本料理店。店内はカウンター席が6席と4名用のテーブル席が1つだけの小さな店である。ドリンクメニューを見ると、シャンパンや赤白ワイン、焼酎など一通りあるが、種類が少なく、酒に関してはあまり期待しない方がよいかも。夜のコースは、13000円(全9品)と30000円(全10品)の2コースで、値段にあまりにも開きがあるため、初回なので13000円のコースで予約した。
 まず出てきたのは「そうめんカボチャ」。コリコリとした食感と酸味のある出汁の組み合わせが実に夏らしい。お椀は「アコウダイと冬瓜、焼きナス」。冬瓜はすり流しのような状態で、出汁は濃すぎず薄過ぎず美味しい。続いて「ハモの温かい落とし・紫蘇の花と梅肉ソース」。茹でたての温かいハモの落としは初めてだが、コチラの方が食感がフワッと柔らかく、ハモの香りも感じることができて良い。そして、「トウモロコシと新生姜のかき揚げ」、「揚げ賀茂茄子のそぼろ味噌」、「鮎の塩焼き」へと続く。「鮎の塩焼き」の鮎があまりに小さく、焼モロコかと思ったが、むしろ、この大きさの方が一口で骨まで食べられ、内臓の苦みも少なくていい。「徳島の半田麺と北海道噴火湾のモズク」には、紫蘇の葉が入っており、爽やか鰹節の出汁も深い。さらに、「イサキとジュンサイ、白芋茎の小鍋」が出てきた。暑い日(この日の京都は36度)に、グツグツと沸騰した小鍋はどうかと思ったが、プルンとしたジュンサイと白芋茎の食感に加え、生姜が効いたトロミがある汁はなかなか良かった。締めの土鍋ご飯は、「万願寺唐辛子と新小芋の炊き込みご飯」まあまあの出来。米は店主の実家から取り寄せているという。そして、「季節のフルーツとメロンアイス」で終了となった。
 既成の調理法にとらわれない、若い店主の料理に対するポリシーを感じさせる料理であった。料理はシンプルで、素材の味を最大限に引き出す玄人好みの料理ともいえる。御夫婦2人と見習い料理人の3人だけであったが、サービスも問題なく、むしろホスピタリティを感じるものだった。ちなみに、この店での支払いは現金のみで、クレジットカードは使えないのでご注意を。(2019年9月追加)
https://nijyoujyoufuruta.gorp.jp

中京区押小路通小川西入ル古城町371  
電話番号:075-254-8377
定休日:不定休
営業時間:【昼】12時~14時半(完全予約制)、【夜】17時〜20時半
予算:【昼】13000円、【夜】13000円、30000円
アクセス:地下鉄東西線・二条城前駅1番出口を出て、右斜め前にある建物「ANAクラウンプラザ京都」を目指して進む。「ANAクラウンプラザ京都」横の押小路通りを進み、「ANAクラウンプラザ京都」を過ぎるとすぐ右側にある。二条城前駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:二条城、ANAクラウンプラザ京都
お勧めポイント:シンプルで素材の味を最大限に引き出す玄人好みの店

ANAクラウンプラザ京都のすぐそばにあります ココです! まず出てきたのは「そうめんカボチャ」。コリコリとした食感と酸味のある出汁の組み合わせが実に夏らしい お椀は「アコウダイと冬瓜、焼きナス」。冬瓜はすり流しのような状態で、出汁は濃すぎず薄過ぎず美味しい 「ハモの温かい落とし・紫蘇の花と梅肉ソース」。茹でたての温かいハモの落としは初めてだが、コチラの方が食感がフワッと柔らかく、ハモの香りも感じることができて良い 「トウモロコシと新生姜のかき揚げ」 「揚げ賀茂茄子のそぼろ味噌」 「鮎の塩焼き」の鮎があまりに小さく、焼モロコかと思ったが、むしろ、この大きさの方が一口で骨まで食べられ、内臓の苦みも少なくていい 「徳島の半田麺と北海道噴火湾のモズク」 紫蘇の葉が入っており、爽やか鰹節の出汁も深い 「イサキとジュンサイ、白芋茎の小鍋」 暑い日(この日の京都は36度)に、グツグツと沸騰した小鍋はどうかと思ったが、プルンとしたジュンサイと白芋茎の食感に加え、生姜が効いたトロミがある汁はなかなか良かった締めの土鍋ご飯は、「万願寺唐辛子と新小芋の炊き込みご飯」 米は店主の実家から取り寄せているというが、まあまあの出来 ちりめん山椒 赤だしとちりめん山椒とのそろい踏み「季節のフルーツとメロンアイス」で終了

旬菜いまり

 六角通りにある人気の朝食店。正確には居酒屋であるが、今回のお勧めは、この居酒屋がやっている「京の朝ごはん」である。店内は縦長のレイアウトで、手前にテーブル席、奥にカウンター席とテーブル席がある。オペレーションの関係上、朝食時には入口側のテーブル席は使用せず、奥だけを使用しているようだ。
 開店時間の7時半に伺うと、既に店の前には行列が。予約せずに並んでいた客もいたが、空いていても予約がない場合には全て断られていた。その理由は、客が来店する時間に合わせて土鍋ご飯を炊き、料理を用意しているからである。なので、たとえ予約していたとしても時間厳守なのである。
 着席して10分くらいですぐに料理と土鍋ご飯が出てきた。「ナスのオランダ煮」は、味がよく染みていて柔らかくて美味しい。「鮭の西京味噌焼き」は、バーナーで温めなおして出てくるが、味噌はやや甘め。「菜っ葉のおひたし」と「出汁巻き玉子」は、どちらも美味しい。「ナスとミョウガの味噌汁」と「水菜のサラダ梅ドレッシング」は、まあまあの出来。「ミョウガとパプリカのぬか漬け」は意外と美味しい。そして、メインの土鍋ご飯であるが、土鍋ご飯は味の変化を少しずつ楽しむべきだということを、「朝食 喜心(→ 京都グルメバイブル・朝から食べるの頁を参照)」で学んだ。最初の1杯は水分多めで僅かに芯が残るが、時間が経った2杯目からは丁度良くなってくる。
 あくまでも居酒屋の朝食なので、完璧な朝食というには程遠いが、値段を考えればギリギリ1つ星といったところである。それにしても、オプションでもよいので、僕的には白米には生卵や納豆などが欲しいところ。(2019年9月追加)
https://kyoto-imari.com

中京区六角通り新町西入ル西六角町108
電話番号:075-231-1354
定休日:火曜
営業時間:7時半〜10時(京の朝ご飯)
予算:京の朝ごはん1500円(完全予約制)
アクセス:地下鉄烏丸線・四条22番出口を出て、烏丸通りを北(御池通り方向)へ進む。錦小路通り、蛸薬師通りを過ぎ、次の六角通りを左折する。1つ目の交差点、T字路、2つ目の交差点を過ぎると、左の京都逓信病院が見えるので、その向かい側。四条駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:六角通り、京都逓信病院
お勧めポイント:居酒屋が作る良質な朝食

開店前から行列ができています 開店時間となりました 手前通路の右にテーブル席がありますが、朝食時には使わないようです カウンター席の奥にもテーブル席があります カウンター席から入口側を見たところ 朝食からビールも飲めます 本日の朝食の説明図 実際の朝食 炊きたての土鍋ご飯(一人用) 炊きたてなのでツヤツヤ 「水菜のサラダ梅ドレッシング 」はまあまあで、「出汁巻き」はふっくらしていて美味しい 「鮭の西京味噌焼」きはやや甘めの味付けで、焼きたてでなく、バーナーで温めなおしているのでイマイチ 「ミョウガとパプリカのぬか漬け」は美味しい。「昆布の佃煮とカツオふりかけ」は普通「菜っ葉のおひたし」は美味しい。「ナスのオランダ煮」は味がよく染みていて柔らかく旨い。「ナスとミョウガの味噌汁」はまあまあ

サボ SABOT

 昭和の風情が残る町家で、店主がひっそりとやっているカレー店。寺町通りから二条通り、さらにそこから北へ向かう細い通りを進むと、ネコのマネキン人形が立っている門がある。門をくぐって通路を進むと、猫グッズを販売している町家猫喫茶「うたねこ堂」があり、さらに奥にこの店がある。目立つ暖簾や看板らしきものはなく、普通の家の玄関前に、店名の書かれた赤い木の板が置かれているだけである。思わず、福岡の「Tiki(→ 福岡グルメバイブル・カレーの頁を参照)」を彷彿とさせるような不思議なカレー店である。
 扉を開けて靴を脱ぎ、もう一つの扉を開けて店内に入ると、中はリノベーションして裸電球が灯るフローリングの室内。2名用の狭いテーブル席が3つとカウンター席という狭いスペース。路地の奥にあるせいか、静寂の中にウィスパーな音楽が流れ、時間がゆったりと流れている。
 開店当初と変わったことが2点ほどある。以前はホールスパイスやギー、長粒米などの販売をしていたが、現在は行っていないこと。そして、オープン時には「チキンカレー」1本だったが、今は日替わりカレーが2つ加わり、「チキンカレー」とあいがけができるようになったことだ。
 僕のお勧めは、何と言っても開店当初からある「チキンカレー」。ホールスパイスが感じられる南インド・スリランカ風カレーで、辛さは選べないものの、中辛〜辛口程度の辛さである。今回初めていただいた日替わりの「キノコのキーマカレー」は、スパイスが抑えられていて非常にマイルド。パルメザンチーズをかけたり、パクチーをのせたライスと一緒に食べると、味の輪郭がハッキリと感じられて更に美味しい。これらに対して、「チャイ」はあまりスパイスが香らない。(2019年9月)
https://twitter.com/sabotkyoto?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

中京区新烏丸通二条上る橘柳町155-3  
電話番号:非公開(上記ツイッターにて確認)
定休日:木曜
営業時間:【平日】11時半〜20時、【日曜】11時半〜17時
予算:ハーフ&ハーフ(チキンカレーと日替わりのあいがけ)950円
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅を出て、御池通りから寺町通りを北(京都御所側)へ向かう。寺町通りが広くなる2本目の交差点の二条通りを右折し、すぐ次のT字路を左折するとすぐ左側にある。京都市役所前駅から徒歩4分
最寄りのランドマーク:京都市役所、寺町通り、二条通り
お勧めポイント:昭和の風情が残る町家で楽しめる本格カレー

寺町通りから二条通り、さらにそこから北へ向かう細い通りを進むと・・・ 左側に変な猫のマネキン人形が 門の奥の路地には・・・ 4つの店舗があるらしい 路地を進むと・・・ 猫グッズを販売している町家猫喫茶「うたねこ堂」があり さらに奥にこの店がある 目立つ暖簾や看板らしきものはなく、普通の家の玄関前に、店名の書かれた赤い木の板が置かれているだけである 扉を開けて靴を脱ぎ、もう一つの扉を開けて店内に入ると・・・ 中はリノベーションして裸電球が灯るフローリングの室内 2名用の狭いテーブル席が3つとカウンター席という狭いスペース。路地の奥にあるせいか、静寂の中にウィスパーな音楽が流れ、時間がゆったりと流れている メニュー 僕のお勧めは、何と言っても開店当初からある「チキンカレー」 ホールスパイスが感じられる南インド・スリランカ風カレーで、辛さは選べないものの、中辛〜辛口程度の辛さ 副材の野菜 ハーフ&ハーフ(チキン+日替わりカレー) 「チキンカレー」 今回初めていただいた日替わりの「キノコのキーマカレー」は、スパイスが抑えられていて非常にマイルド。パルメザンチーズをかけたり、パクチーをのせたライスと一緒に食べると、味の輪郭がハッキリと感じられて更に美味しい ライス「チャイ」はあまりスパイスが香らない

カーヴ ド ケイ Cave de K

 この建物の2階にある「BAR K6(→ 京都グルメバイブル・バーの頁を参照)」が、2014年にオープンさせたワインバー。1階にあるこの店の隣には、同じく「BAR K6」が経営する会員制ウィスキーバー「バー ケラー Bar Keller」がある。
 ドアを開けると、ジャズソングが流れる大人の空間が広がる。ゆったりとしたカウンター席があり、右側には多数のワインカーヴがある。こういう店のワインカーヴは、往々にしてガラス張りの部屋タイプのものが多いが、インテリアコーディネーターが考えたのだろうか?この店のワインカーヴは小型の冷蔵庫タイプで、しかも2段に積み重ねられている。また、床がガラス張りになっており、床下にもワインが貯蔵されている。入口を入ってすぐ右側には、8名までの個室もあるようだ。
 この日のスパークリングワインは5種類、赤ワインは3種類、白ワインは3種類であった。ボトルワインの品揃えも悪くはない。フードメニューを見ると、「BAR K6」と同様にフードメニューが充実している。軽い前菜から肉料理、パスタ、デザートに至るまでいろいろとある。聞くところによると、現在のシェフは「BAR K6」にいた方で、2階の「BAR K6」の厨房とは全く別になっているが、会員制ウィスキーバー「Bar Keller」のフードはこちらで作っているという。確かに、カウンター背後の壁の戸棚が隠し扉となっており、隣の「Bar Keller」へ食べ物を運ぶときに開かれていた。さらに、この店はナチュラルチーズの品揃えもいい。今回いただいた「宮崎牛のハンバーグ」は、デミグラスソースはまあまあで悪くはなかったが、肉はジューシーさに欠けた。(2019年8月追加)
http://www.ksix.jp/cavedek/

中京区木屋町二条東入ル481 ヴァルズビル1階  
電話番号:075-231-1995
定休日:火曜
営業時間:11時~翌2時(17時からはチャージ1000円)
予算:グラスワイン1500円〜、チャージ1000円(税、サービス料10%)
アクセス:地下鉄東西線・京都市役所前駅2−3番出口を出て、広い御池通りを鴨川方向へ向かう。「やまや」の横を左折して疎水に沿って木屋町通りを進み、さらに「がんこ 二条苑」を過ぎると、二条通りに突き当たるのでそこにある。京都市役所前駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:木屋町通り、がんこ 二条苑、二条通り
お勧めポイント:食事も楽しめるハイセンスなワインバー

ココです! カウンター席 カウンター席の背後には多数のワインカーヴがある。こういう店のワインカーヴは、往々にしてガラス張りの部屋タイプのものが多いが、インテリアコーディネーターが考えたのだろうか?この店のワインカーヴは小型の冷蔵庫タイプで、しかも2段に積み重ねられている フードメニュー1 フードメニュー2 フードメニュー3 デザートメニュー グラスワイン ナチュラルチーズの品揃えが充実している 盛り合わせたところ 「宮崎牛のハンバーグ」デミグラスソースはまあまあで悪くはなかったが、肉はジューシーさに欠けた

ワインバー ミュゼ Wine Bar Musée

 今年で11年目を迎える四条烏丸の近くにあるワインバー。エレベーターでビルの3階へ上がり、店内に入ると、思っていたよりもコンパクトな店内。手前に小さなワインセラーと4人掛けのテーブル席が2つあり、奥にはライトアップされた坪庭が見えるガラス張りのカウンター席がある。どうやら、店長がサービスと調理の両方を一人でやっている小さなワインバーのようである。なので、混んでくると料理もサービスにも時間がかかるであろう。 
 ボトルワインは若いブルゴーニュがメインのようだ。グラスワインの価格帯は1400円〜4500円で、この日のグラスワインは、シャンパンが2種、白ワインが4種、赤ワインが5種、そしてデザートワインに96年のディケムもあった。
 店主は、元はフレンチかイタリアンのシェフだったのだろう