ドライアイ外来 Dry Eye

 

【責任医師】田川 義晃

【担当医師】長谷 敬太郎、菊地 香澄、金谷 莉奈

 

 

 

重篤な眼部帯状疱疹後に炎症がおさまって長期経過しているにも関わらず、重症の涙液減少型ドライアイを呈する症例の前眼部写真。

 2022年度は、菊地先生、西村先生がドライアイ外来に新たに加わってくれました。ドライアイ外来は眼痛の方も診察するので、ときに眼瞼痙攣による眼痛や羞明を訴える方ではボトックス治療も必要になります。二人ともこの外来の参加をきっかけにボトックスの資格も取得してくれて精力的に眼痛治療に取り組んでくれています。西村先生は自身もドライアイを抱えており、夕方になるとホットアイマスクや目薬をしている姿をしばしば見かけますが、自分自身への良い治療法も見つかるように頑張って欲しいです。

 ドライアイ外来に来てくださるドライアイ患者さんには様々な方がいますが、大学ならではの重症例も多くいらっしゃいます。なかでも、三叉神経第一枝領域の帯状疱疹の際に、眼窩や涙腺にも炎症を起こすような重篤な症例では回復後も涙腺機能低下と角膜神経障害が生じて重症ドライアイをきたす症例が複数経験され、金谷先生が学会発表をしてくれました。また、偏食に起因したビタミンA欠乏から眼球乾燥症を呈した症例では、角結膜の角化のみならず角膜神経までもが減少していることを発見してORT竹田さんが学会発表してくれました。私、田川も眼と歯が連動して痛くなる眼痛と歯痛の関連痛を呈した症例をペインクリニック学会で発表させて頂きました。

 ドライアイ外来というと、シェーグレン症候群の方が集まっているんでしょうか??と尋ねられることがしばしばありますが、まだドライアイ外来開設3年目ではありますが、すでに非常に多様かつ貴重な症例が集まっていることを実感する毎日です。これも一重に同門の先生方の日々のご協力のおかげと大変感謝しております。今後ともドライアイ外来へのご紹介よろしくお願い申し上げます。