財務医長挨拶

 財務医長挨拶

 2015年4月1日より、北海道大学病院眼科財務医長として勤務しております。これまで当科の診療科目標として、4つのカテゴリー:診療、教育、研究、運営について数値目標を設定して参りました。診療・運営面につきましては病棟稼働率、手術件数、平均在院日数について毎年目標値を修正しております。在院日数と包括医療費支払い制度(DPC)における入院期間の適正化についても、関係各職員と意見交換をして参りました。DPCとは入院1日あたりの包括支払い方式であり、病名と診療内容をグループ化した上で、1日あたりの請求額を設定するシステムです。2022年9月時点での請求額等の簡易報告によりますと、診療報酬稼働額は前年度比116%で、稼働率、外来患者数、手術件数、入院患者数いずれも前年度よりも増加しております。これも臨床に従事する北大眼科医、看護師、病棟全ての協力の賜物であり、大変感謝しております。今後もこの良好な稼働率を維持しつつ、さらなる収益向上に努めてまいります。

 現在は新型コロナウイルスの感染拡大当初の減収を回復し、パンデミック前の状態に戻りつつあると考えます。しかしながら、手術時に作成する手術票の記入誤りが多発していると手術室より指摘されました。実際のところ、2021年度は手術票の記入漏れの割合が17%、記入漏れの点数が9万点にも上りましたので、今後の適正な記載に向けて、改めて医局員に情報共有したところです。  

 病棟では引き続き、感染対策に留意しつつDPCに準じた各眼疾患への適正な入院期間の検討を行っていきます。研究面では科研費を始めとする外部資金の獲得を目指し、教育面では眼科専門医の取得人数を確保することが必要です。言うまでもなく、このような数値目標の設定、および達成度の評価は私一人では到底施行することは不可能であり、石田 晋教授、南場診療教授、鎌田看護師長、齋藤病棟医長を始めとして、病院事務・医事科、経営企画課・経営分析係との連携も重要です。これからも多くの医局、病院スタッフとともに、より良い経営を達成すべく努めていく所存です。今後ともご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いします。