
「病棟医長交代」
2021年4月より病棟医長に就任致しました安藤 亮と申します。9年間病棟を支えられた大口 剛司先生が退局され、その後を担うという大役を仰せつかりました。まずは、大口先生、本当にお疲れ様でした。大口先生を始めとする医局スタッフの配慮で木嶋 理紀先生が副病棟医長に配置され、助けてもらいながら運営しています。大口先生が辞められる1~2か月前から定期手術を組んでいて少し慣れたつもりでしたが、実際にやってみると細かなミスが出てしまいます。医局員の先生方が指摘、フォローしてくれるおかげで問題となる前に解決することができ、感謝しています。毎週25件以上ある手術を組みながら、日々変わる病棟の状況を把握し運営することの難しさを痛感し、改めて大口先生の偉大さを実感しています。
「COVID-19、病床縮小」
2021年は5月から6月にかけて新型コロナ第4波の影響で病床数が大きく減り、手術は、急がないといけない緑内障、網膜、狭隅角の白内障しかできない状況となりました。後期研修医の手術機会もなくなりました。そして手術待ちの患者数は大きく増え、通常の白内障手術は半年以上待っていただく状況となってしまいました。その後病床数が戻り、現在は通常通りの運営となりましたが、一度増えた手術待ち患者さんの数はなかなか減りません。
現在は入院患者全員にコロナ検査を行っているのですが、週末は検査ができないため24時間眼圧測定の入院も平日にしか行えなくなっています。それでも多数の予定手術患者や即入患者を受けつつ、24時間眼圧患者の入院も受け入れることができているのは菊池病棟師長の敏腕のおかげです。2021年度で定年退職されてしまうので、とても残念ですし、2022年度が心配です。
北大病院では、発熱した職員のコロナ検査を行う職員PCR外来や、コロナ患者受け入れ病棟を全科が輪番制で手伝っています。後期研修医の先生たちがその役割を担ってくれていますが、眼科と関係のない慣れない業務にストレスも多いと思います。この場を借りて感謝申し上げます。
手術は、今後もしばらくは至急の患者さんを中心に行いながら、急がない手術の患者さんを合間に入れるような形で行われると思います。そのような中でも研修医や医員の先生方がスキルアップできる環境を作っていきたいと思います。また、最近は白内障手術時に眼圧下降目的で使われるiStentというデバイスの手術がだいぶ増えてきました。しかし術者は緑内障専門医の数名しかいない状況です。専門グループの枠を越えてiStentを扱える医師を増やせると良いなと考えています。
これからも、医師や看護師が働きやすく、患者さんが安心して安全に治療を受けられるように病棟を運営していきたいと思います。今後ともご指導の程、宜しくお願い申し上げます。