臨床指導医制度の修了体験談(眼形成)

 臨床指導医制度の修了体験談
渡邉竜也

 

 4月から眼形成トレーニングプログラムに参加し水門先生に指導を頂き、9月に水門先生が産休に入ってからは加瀬先生、石嶋先生に指導を行って頂いております。

 眼形成では今まで私が行なってきたその他の眼科のマイクロサージェリーと違い、扱う対象が皮膚や筋肉などが主となります。そのため必然的に糸の太さや結紮の際の手の動かし方も大きくなり、どちらかというと一般外科に近いものがあり今までの感覚とかなり異なるために当初は苦労する事も多々ありました。しかしながら眼形成という特性上術後の仕上がりに関してはより美しさを求められ、術前のデザインにしっかりと時間をかけ、縫合の一つ一つも妥協なく丁寧に行うことが求められます。

 元々美的感覚にあまり自信がなく不安な気持ちもありましたが、お忙しい中加瀬先生、石嶋先生、水門先生に丁寧な指導を賜わることができとても幸せに存じます。術後初回受診の抜糸の際には毎回緊張感もありますが仕上がりに満足頂いたとの言葉を頂けた時には白内障手術などとはまた違った喜びを感じることができました。

 眼形成という分野は眼瞼手術だけではなく涙道や腫瘍、またオキュラーサーフェスとの関わりも強く学問の探究に終わりはないと存じます。

 今後ともご指導ご鞭撻の程何卒宜しくお願い申し上げます。

 

指導医から一言:水門 由佳

 眼形成手術は術前の計画・デザインが命で、それに沿っていかに低侵襲で手術を終えられるかで、術後の結果が変わります。美容医療ではありませんが、綺麗に仕上がると喜んで頂けるので、非常にやりがいのある分野です(綺麗に仕上がらないとお互いに残念な気持ちになるというシビアな分野とも言えます)。渡邉先生は、私の下に初めてついてくれたフェローです。私が産休・育休に入ったため、教えられた期間はわずかでしたが、私が不在の間も着々と経験を積んでいるようです。渡邉先生は角膜グループでの知識も生かして、眼表面を特に意識した治療をされていくことでしょう。渡邉先生、これからも一緒に頑張っていきましょう。