教育主任挨拶

 2023年4月より教育主任を拝命し、2年目に入りました。2023年は、教育主任の1年間の業務内容を把握しきれておらず、秘書の塩垣さんや多くの先生方に助けていただき、なんとか無事に一年間の任務を終えることができました。この場をお借りして感謝申し上げます。さて、現在は、学生の講義や実習は対面式が当たり前となり、コロナ禍のWebで行っていた頃がすでに懐かしく思えます。やはり、対面式では学生の反応を見ながら講義を行うことができるため、教える我々にとってもやりがいがあり、また学生側からも、質問がしやすい環境になったと思います。

 北大眼科の教育体制のなかで、2024年度大きな変化を遂げたのはイブニングクルズスです。2023年度まではイブニングクルズスを夕方の医局カンファレンス後などに行っていたのですが、いくつか問題点がありました。1つ目の問題点は、カンファレンスが長くなると、クルズスの開始時間が遅くなってしまうことです。2つ目の問題点は、特に病棟係の研修医は臨時手術に入 っていることが多いため、クルズスに参加できないことが多々あることです。さらに、現在は医師の過重労働が問題になっており、北大病院全体で医師の働き方改革が進んでいます。例えば、これまでは病院当直で医師が病院に泊まる必要がありましたが、現在はオンコールと称し、専用携帯とパソコンを自宅へ持ち帰ることで病院に泊まることなく急な事態へ対応できるようになりました。上述した問題点を解決し、またこのような働き方改革の流れに沿い、勤務時間内にイブニングクルズスを行う方針となりました。研修医がこの時間に一斉に不在になることで、外来や手術ともにマンパワーが減り、業務に支障が出てしまう懸念がありましたが、クルズスの時間を毎月最後の金曜日14時半から16時半までと決め、その時間は必ず研修医全員がクルズスに参加できるよう医局員へ周知し協力を仰ぎました。限られた時間となり従来よりコマ数を減らす必要があったため、各専門グル ープで講義内容を見直していただき、ブラッシュアップされた内容となりました。このイブニングクルズスの時間だけは、研修医全員がしっかりクルズスに参加できるように配慮してくれ、協力してくれている医局員に感謝申し上げます。実際に1年間を通して行ってみた結果、改善点が多々出てくる可能性はありますが、これまでのところ特に問題なく遂行できています。例年北大眼科の専門医試験合格率は高く、2024年は100%という結果でした。この高い合格率を維持できるよう、より良い教育体制の整備を図っていきたいと思います。

 このように、北大眼科では、医局員が日々成長できるような教育環境を整えるべく、今後も継続的に教育体制を見直し、適宜改善していく所存です。関連病院の先生方におかれましても、引き続きのご指導・ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い致します。

東京都医学総合研究所の原田研究分野長の講演

初診カンファレンス