医療法人社団 済安堂 札幌・井上眼科クリニック
院長 酒井 正人
2024年4月1日に「札幌・井上眼科クリニック」の院長に就任させていただきました。当院は2019年に開院し、1881年(明治14年)から140年以上続く井上眼科グループの一員として札幌の眼科医療に従事しております。大通駅直結の札幌シャンテ1階にあり、冬の北海道でも比較的通院しやすく患者さんにとって利便性の高い立地だと思います。
私は北海道大学病院、手稲渓仁会病院、時計台記念病院などで勤務し、網膜硝子体分野を専門として診療をして参りました。その際には同門の先生方におかれましては、非常に多くの患者さんを紹介していただき誠にありがとうございました。この場をお借りして改めて感謝を申し上げます。
当院の特徴としては、これまでの経験を活かして日帰りの「白内障手術」、「硝子体手術」を実施しております。眼内レンズ偏位、水晶体脱臼、黄斑円孔、網膜前膜、難症例白内障などの手術に対応しています。硝子体手術はできるだけ早期に、白内障手術も現時点では初診から1か月半~2か月以内には手術できるよう日程を組んでおります。白内障では多焦点眼内レンズも使用することができ、iStent inject® Wやマイクロフックロトミーによる「低侵襲緑内障手術」も行っています。
外来では硝子体注射、霰粒腫切開、涙道内視鏡、網膜光凝固、SLT、YAGレーザー、ボトックスなどの手技に加え、眼科一般を広く診療しております。また、月に2回、御茶ノ水の本院から井上 賢治医師を招き緑内障専門外来をしていただいています。 OCTAも備えており、造影検査無しで無還流領域や新生血管をおおよそ判定できるのは、患者にとっても医師にとっても負担が減り非常に有用な検査だと感じています。
クリニックで勤務するようになり、ドライアイやアレルギー性結膜炎、緑内障の多さはある程度想像しておりましたが、霰粒腫やコンタクトレンズ関連の角膜炎、EKC、虹彩炎や強膜炎などが想像よりかなり多く、こういった症例は開業医の先生が診てくださっていたんだなと今更ながら気付かされています。専門分野以外は疎かになりがちだったので、また一から幅広く勉強しております。講演会等で会うたびに色々な疑問に答えてくれる先輩の先生方には助けられっぱなしです。
また、常勤医1名、入院施設なしでやっていると、臨時手術や全身麻酔での手術を行うことが難しく、そういった症例は大学病院、関連病院に紹介させてもらっていますが、いつも快く引き受けていただき本当にありがとうございます。
大学を離れてからも多くの先生方にサポートをしていただいて何とかやっていけています。逆に何かお力になれることがございましたら、遠慮なく相談していただけますと幸いです。今後ともご指導のほど何卒よろしくお願い申し上げます。