黄斑外来 Medical Retina and Macula
【責任医師】安藤亮
【担当医師】齋藤 理幸、董 震宇、清野有紀子、清野 修平、谷向 哲矢、成田 真央、三田村 瑞穂

2020年以降に発売された抗VEGF薬は第2世代と呼ばれることもあり、 2012年以前に発売されたものと区別されます。2024年には、バビースモが網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫にも使えるようになり、アイリーア8mgが加齢黄斑変性と糖尿病黄斑浮腫への適応をもって発売されました。どの第2世代もゲームチェンジャーとなる程のものではありませんでしたが、確実に診療の質を向上させてくれたと感じております。費用や頻回投与の問題はまだまだ続きますが、これからも新しい薬剤の登場で少しずつ改善していくものと期待しています。
2024年9月には、新生血管型加齢黄斑変性の診療ガイドラインが発表されました。2008年の診断基準、2012年の治療指針以来12年ぶりの改訂でした。滲出型から新生血管型と名称がかわり、サブタイプの名称がかわり、前駆病変が早期・中期の加齢黄斑変性となり欧米の分類と足並みがそろいました。パキコロイドが含まれたのはとても画期的で、非常に意義の大きい改訂だったと感じております。日眼のホームページからも見れますので、ぜひご一読ください。
2024年度の黄斑外来は、加瀬、齋藤、董、福津、清野(有)、清野(修)、三田村、安藤が担当しております。引き続きご指導ご鞭撻、温かいご支援のほどお願い申し上げます。

進行の早かった治療抵抗性の癌関連網膜症の1例。71歳女性、両眼のかすみがあり、1週間後硝子体混濁が出現し紹介となった。1か月前まで子宮癌の治療を受けていた。両眼とも視力は指数弁、眼底は硝子体混濁以外に所見なく、OCTで網膜外層障害が非常に強く、ERGはフラット。発症2週間後にステロイドパルス療法を開始したが、効果なく光覚弁となった。治療後、外顆粒層は消失していた(写真下段)。