(2014年)

水門 由佳

 私は北大89期生であり、北大病院にて初期研修を行い、2年目の7?9月の3ヶ月間、北大眼科で研修させて頂きました。
最初の2週間程度は主に外来で見学や患者さんの病歴聴取を行い、残り2ヶ月半は主に病棟での諸々の業務や、担当患者さんの診察、手術に参加しました。
 想像以上に手術の助手に入ることができ、間近で多くの手術を見学しました。顕微鏡を初めて覗いたときは眼が立体的に見えることに驚き、特に硝子体手術になると、眼底の構造がはっきりと見え、大げさかもしれませんが、まるで眼底という海底に潜水艇でもぐり、探検しているような気持ちになりました。
 研修3ヶ月目になると、執刀させて頂く機会を得ました。
 一番面白かったことは、野田実香先生と石嶋漢先生のご指導の下、小児の眼瞼内反症の執刀をさせて頂いたことです。事前に石嶋先生に丁寧に指導して頂き、イメージトレーニングをして臨みましたが、実際にやってみて、道具の使い方、瞼板の色や硬さなどに初めて気づきました。そして残念だったことが、次に執刀させて頂いた、帯状角膜変性症のキレーティングです。多くの先生方からの「簡単だから大丈夫」との優しいお声掛けを鵜呑みにして、あまりに予習が足らず、大口剛司先生にご迷惑をお掛けしました。私の一番の反省点です。