福原淳一 大学院卒業 2013年

 色々あった4年間の大学院生生活ですが、思い返せば入学前に実験をしたのは学部生時代の実習以来でした。入学時、実験手技は素人同然(以下?)のため、ピペットで液体を吸ったり出したりと、基本的なことから手取り足取り教えて頂きました。また定期的に行われる研究進捗状況報告でプレゼンテーションのイロハを教えていただきました。おかげで発表用資料の作成や口頭発表のスキルは入学時に比べると上達したと思います。ありがとうございます。

 入学して良かった事は、疾患についての理解が深まった事です。以前は診療を行っていても「病態はよくわからないけど診断がつけば良い」という感じで診療を行っていました。しかし、炎症や免疫などの基礎的なことを勉強し現在では病態を多少なりとも理解して診療にあたる事ができるようになりました。

 また、多くの学会に参加できたのも幸運でした。入学後は毎年ARVO と日本眼科学会総会で発表する機会を頂きました。以前は僕にとって学会は非常にストレスフルなものでした。スライド準備は大変だし、予行では医局員の皆様に“ありがたい”ご指導を賜り原形をとどめない改変を余儀なくされ、また発表当日もすごく緊張し、質問をされても全く答えられない、という一連の流れを想像するだけで吐きそうでした。そんな嫌なことずくめの学会に参加して何が良かったかと言うと、他大学に所属する多数の先生達とお知り合いになれたことです。昼は会場で、また夜も交流会などで色々な話を聞くことができ、とても勉強になり刺激になりました。元来友人の少ない僕ですが、学会に参加する度に人の輪が広がって行くことを実感しますので、「また是非学会に行こう!」とのモチベーションがあがります。この人と人との縁が大学院生になってからの僕の一番のかけがえのない財産です。また、学会に参加することで幸いにも結婚相手を見つけることもできました!大学院に入って本当に良かったです(笑)。

 大学院卒業後も幸い留学という機会を与えて頂きましたので研究を続けていきます。ぜひ若い先生もこれから大学院に入学して沢山楽しい思い出を作って頂きたいと思います。