石塚 タンエルダル 大学院卒業 2017年

 来日してから14年になりましたが、初めて日本に来た日がまるで昨日のことのように感じられます。映画フォレスト・ガンプの中の有名なセリフで、フォレスト・ガンプの母が「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」と言っています。日本に来た時には、博士になることをまるで想像していませんでした。北大眼科で勉強できたことは、非常に貴重な経験になりました(医局サッカー大会も楽しめました!)。
 私の博士課程研究テーマは炎症性眼疾患(結膜節外辺縁帯B細胞性リンパ腫と緑内障の線維柱帯)における(プロ)レニン受容体の病態形成への関与の検討でした。研究の結果は、興味深いことに、(プロ)レニン受容体は、網膜疾患に限らず、様々な眼疾患の病理に関与していることが分かりました。このような研究テーマは、(プロ)レニン受容体に関連する分子メカニズムを標的とする代替療法の開発に貢献する可能性を秘めています。
 周りにサポートして頂く方がいなければ、人生では何も達成することはできません。私に大学院進学の機会を下さりご指導を頂きました石田教授・野田准教授・神田特任講師に、実際の実験手技をご指導下さいました神田特任講師・村田特任助教に、臨床検体を採取して下さいました加瀬講師と新明診療講師、そしてスタッフの皆様、医局の先生方、研究室スタッフの皆様、大学院生の先輩・同期・後輩の先生方に深くお礼を申し上げます。