4年間は少し長いと思っていましたが...
通常の大学院生は4年で卒業する ところを、わたくしの場合は結果が なかなかまとまらず1年延長の5年 間での卒業となりました。入学した ときには4年間は少し長いなと思っ ていましたが、結局それをオーバー して在籍していました。ご指導くだ さった先生方や医局の皆様方にはご 迷惑をおかけしたかと存じますが、大変有意義な大学院生活 を送れたと感謝しております。
私の在学中のテーマはドライアイでしたが、特にドライア イと神経について基礎的な実験を中心に臨床的な検討もまじ えて研究を行わせて頂きました。ドライアイは眼が乾くだけ の疾患で、大した病気ではないと思われることもあります が、実際には人によって症状も重症度も千差万別で、強い痛 みや絶え間なく続く乾燥感に悩まされている患者さんもたく さんいます。そのなかには、角膜の知覚神経に何らかの異常 をきたしている症例もあり、ドライアイと神経は現在、急速 に注目を集めつつある分野です。振り返ってみると研究自体 は実験をすれば仮説とは真逆の結果が出て、また仮説を立て 直して実験をすると、さらに真逆の結果が出るという紆余曲 折の連続でしたが、実験自体はとても楽しく、特に深夜に予 想外の結果をみたときの興奮は今でも鮮明に思い出されま す。ドライアイに対して基礎と臨床の両面から存分に迫るこ とができ、公私ともに充実した時間を過ごすことができまし た。
最後に私に大学院進学の機会を与えて下さりご指導を頂きました石田教授、自由な研究遂行を承認し全面的に支えて下さった野田准教授をはじめ研究委員会の先生方、共同研究者の皆様方、そして公私ともに支えてくださいました医局の先生方、研究室スタッフの皆様、大学院の先輩・同期・後輩の先生方にこの場をお借りして厚く御礼を申し上げます。