臨床指導医制度の修了体験談(緑内障)

 臨床指導医制度の修了体験談
菊地 香澄

 

 

 2022年3月に大学院を卒業し、4月から緑内障部屋の住人となりました。緑内障トレーニングプログラムにも入り、現在、木嶋先生のご指導のもとトラベクレクトミーやiStent、suture-trabeculotomy(S-LOT)(眼内法)を勉強させていただいています。手術自体が4年ぶりで、ゴールデンウィーク明けに最初のトラベクレクトミーの執刀をした時は大変緊張しました。この記事を書いている11月現在(締め切り過ぎていて申し訳ありません)、トラベクレクトミーを始めてから約半年ですが、術中や術後トラブルに遭遇することもまだまだ多く、緑内障手術の奥深さに慄いています。

 

 最近では後期研修医の先生と手術することもありますが、そういう時は一層緊張します。そして術中トラブル時に電話すると外来から駆けつけてくださる新海先生、いつもありがとうございます。先日、初めてS-LOT (眼内法)にも挑戦しました。私が緑内障手術の助手をしていた後期研修医時代は、まだ眼外法しかなかったと思いますので、いつの間にかS-LOTのメインが眼内法に変わっていて少し浦島太郎な気分でした。S-LOTは術後管理がトラベクレクトミーより楽ですが、術中に何かあっても助手の先生の手が出せないという意味では、よりしんどい手術かもしれないなと感じています。

 

 これからも緑内障診療や手術、研究に邁進して参りますので、引き続きご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

 

指導医から一言:木嶋 理紀

 香澄先生は田川先生曰く「スーパー優秀」大学院生だった、と。そんな香澄先生が2022年度からは緑内障グループとして、バリバリ手術を担当してくれていますが、初回から完刀だけじゃなく、初回からシュレム管をバ ッチリ露出しちゃう才能に、同じく天才肌の新海先生もびっくりしていました。 でも私は香澄先生が研修医時代から只者じゃないのを知っています。陳先生が緑内障回診をしている時に、患者さんが立ち去り際に、陳先生に一礼した後、後ろに立っていた当時研修医の香澄先生に深々礼をしていました!!圧倒的な格(オーラ)の違い!!間違いなく北大緑内障グループの超中心人物です。

 でも相反するような謙虚で慎重で細やかな人柄が、魅力的だと思っています。