斜視・小児眼科外来 Strabismus and Pediatric Ophthalmology
【責任医師】安藤亮
【担当医師】清野有紀子、福津佳苗、木野田さくら、中村佳代子、門郁

いつも患者さんをご紹介いただき、誠にありがとうございます。 2020年に引き続いて、2021年も斜視・小児眼科外来は火曜日午前・午後(午前は主に新患)に行っております。医師は安藤 亮と、産休から復帰した清野 有紀子先生、福津 佳苗先生、庄子 尚子先生の3名、非常勤の中村 佳代子先生、門 郁先生の2名です。総勢6名と過去最大人数となりました。産休明けの3名は小さいお子さんがいる中でも診療してくれて、自分もがんばらなければという気持ちにさせてくれます。中村先生は午後の忙しい時間帯を、門 郁先生は午前の新患の時間帯を担ってくれていて、心強い限りです。
斜視手術は2020年が32件、2021年は45件でした(神経眼科での斜視手術を除く)。COVID-19の影響によって手術件数が減っています。 2021年は5~6月に第4波の影響で北大のコロナ病床が拡大し、それによって眼科病床が減らされてしまいました。その時期は斜視手術を入れることができませんでした。
小児白内障手術は2020年が7件、2021年は5件でした。当院では2歳以上にIOLを入れるようにしています。
2021年は、2020年ほど外来診療への影響は大きくありませんでした。それでも遠方の患者さんは札幌に来ることを拒まれることも多く、近隣の病院に経過観察をお願いすることも少なくありませんでした。診療をしてくださっている病院、医院にはこの場を借りて御礼申し上げます。今後とも、当外来をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
アイカルディ症候群の眼底写真(左眼)
生後3か月の女児。てんかんの精査目的に小児科に入院、眼科的異常がないかと紹介となった。両小角膜、右瞳孔線維膜、右虹彩後癒着、左虹彩コロボーマ、両乳頭周囲ぶどう腫、右乳頭低形成、両網脈絡膜ラクナがみられた。てんかん、脳梁欠損、網脈絡膜ラクナの3主徴からアイカルディ症候群の診断となった。写真では、乳頭周囲に本症に特徴的な網脈絡膜ラクナが多数みられる。その面積と精神発達が相関するという報告がある。本症例はこの1か月後に右網膜剥離を発症したが、治療適応無しと苦渋の判断をせざるを得なかった。