神経眼科外来 Neuro-Ophthalmology 

【責任医師】田川 義晃

【担当医師】新明 康弘、荻野 陽、韓 昇煕、新海晃弘

副鼻腔炎を合併した、重症筋無力症の症例。
重症筋無力症治療前に、抗真菌薬による副鼻腔炎治療が必須であった。

 2023年度の神経眼科外来は、新明先生から田川が責任医師を引き継がせて頂きました。

 メンバーの新海先生は、以前から視神経症関連の発表を積み重ねていました が、最近では抗体製剤を用いた視神経炎治療にも精通しており、道内の視神経炎関連の講演会では若きオピニオンリーダーとして登壇し、大活躍されています。

 荻野先生はもともとぶどう膜炎のエキスパートですが、2023年度からは神経眼科にも参加してくれて、サルコイドーシスやVZVのようなぶどう膜炎併発の神経眼科疾患にも精力的に取り組んでくれています。

 藤田先生も2023年度から加わってくれていますが、納得いくまで粘り強く診療を続けてくれていて、神経眼科学会では眼瞼痙攣の特徴である光に対する過敏性についての検討をポスター発表までしてくれました。

 また、近年、視神経脊髄炎、重症筋無力症などの従来コントロールが難しかった難治性疾患に対して抗体製剤による新規治療が続々と登場しており、神経眼科疾患の治療に大きな変革をもたらしています。その潮流は現在もなお留まるところを知らず、2023年度は甲状腺眼症に対して複数の治験に北大神経眼科外来も参加させて頂いています。治験は新規治療法の創出には不可欠なステップですが、一方で事務的な仕事や患者さんのリクルート、診療などはそれなりの労力を費やしますが、新海先生、荻野先生、藤田先生の尽力でなんとか多くの業務をこなしています。

 中村先生には2023年度も引き続き神経眼科外来でご指導頂いておりますが、最近も「ボトックス、中村先生に打って欲しいんです!」という中村ファンからの声援に応えてくれています。

 そして、前責任医師の新明先生には当然ながら2023年度も大変お世話にな っております、金曜午後は新明先生の診察室には患者さんではなくコンサルトを持ち掛ける神経眼科外来医師が行列を作って並んでいます。特に、複雑な眼球運動障害や眼振などの疾患は難解な眼球運動理論や画像読影に精通する新明先生に頼り切っているのが現状です。新明先生、中村先生、今後ともよろしくお願いします。最後に、神経眼科へいつも患者さんをご紹介頂いている同門の先生方、 2024年度以降も神経眼科外来を何卒よろしくお願い申し上げます。