私のワークライフ バランス

北海道大学大学院医学研究科
眼科学分野 医員
竹 本 裕 子

 ワークライフバランスという言葉が広く使われるようになりました。でも、実際にそのバランスをうまく保つことは、特に女性には難しいことだと思います。

 私事で恐縮ですが、私は5歳と、2歳の双子の3人の子供がいます。大学を卒業して11年経ちますが、私の大学の同級生100人余りのうち、女性は16人いました。卒後の詳細を知らない2人を除いた14人のうち、未婚数名、既婚子供なしが数名、既婚子供一人が一番多く、既婚子供複数人は今のところ私だけだと思います。子供が一人いる人の中には非常勤で働いている数名を含め、外科系医師は一人もいません。その点、現在の北大眼科はとても恵まれていると思います。子供がいても関連病院で非常勤として働いている人、関連病院で常勤として働き手術も執刀している人、私のように大学病院で17時まで働き執刀もさせてもらっている人、大学病院でスタッフとして働き多くの手術を執刀している人。様々な選択肢の中からその人にとってベストなワークライフバランスが保てる働き方を選ぶことができるからです。

 幼い今しか見られない子供たちの成長を傍らで見守りつつも、子供たちが成長した後に自分の仕事、自分の社会が持てるよう仕事を続けている。私にとってはいまがベストなワークライフバランスだと思っています。

(2011年アニュアルレポートより)