北大眼科知床セミナー2011

陳 進輝

 9月17日〜19日の3連休に、7年ぶりに「北大眼科知床セミナー」が開催されました。この会は、渓流沿いの露天風呂の風情が良い養老牛温泉「湯宿だいいち」に泊まり、知床での釣りを満喫しようという欲張りな企画で、今年で6回目を迎えました。この会に参加予定だった同門の大野教授や大橋先生、そして相原先生(東大)、富田先生(東邦大・大橋)、鈴間先生(長崎大)、森先生(埼玉医大)、篠田先生(慶大)、江口先生(函館)などの多くが都合で参加できなくなったため、今回は地元の粂田先生と田邊先生を併せても15名という、これまでで最も小規模な会となりました。最も遠方からの参加されたのは、熊本の出田先生ご一家(出田眼科病院)で、続いて田村先生(明石市)、小椋先生(名古屋市立大)でした。

 釣りのメインは、知床半島先端の番屋で、カラフトマスを釣ろうというもの。朝霧が立ち込める中、車5台で早朝5時に旅館を発ち、午前7時に道路が行き止まりとなる相泊港に到着。しかし、天候は生憎の小雨で、多少の波もあります。漁船に乗り込み、ライフジャケットを装着すると、漁船は波のない静かな港を出航。港の外は思っていたよりも波があり、その中をモーターボート?と驚くくらいの猛スピードで船が波間を飛ぶように進みます。船上から眺める知床半島の雄大さに感動しつつも、心配なのは、別の船に乗っている新明先生と出田先生の息子さん(6歳)は大丈夫のか?ということ。30分くらいで番屋に到着すると、意外にも元気な二人の姿にホッとする間もなく、今度は、釣りを開始早々、新明先生の息子・弘基(ひろき)君が波際で転倒し、あわや海中に引き込まれそうになるアクシデントが。にもかかわらず、海水と小雨でずぶ濡れになりながらも、その後も黙々と釣りをしていた弘基君の姿に、将来、お父さん以上の大物になるのでは?という予感が。

 開始2時間後、いつもなら爆釣するはずのカラフトマスも今年は既に遡上してしまい、釣れたのは僕の1匹だけという残念な結果で納竿。主催者としては大変申し訳ない気持ちで一杯でしたが、何分にも自然相手のことなので・・・。僕の釣ったカラフトマスはメスだったため、旅館で身を南蛮漬けに、イクラを醤油漬けにしてもらって皆で美味しく頂きました。

 これとは別に行った忠類川源流での渓流釣りでは、いつものようにヤマベとオショロコマが爆釣状態で、石田先生も僕のコーチングなしに、一人で次々と釣り上げていました。しかし、後で感想をお伺いしたところ、「釣っていたら、いつの間にか周りに誰もいなくなったので、いざという時のためにと陳先生から渡されたナイフを抜こうとしたら、錆び付いていて抜けず、熊が出たらどうしよう!とかなりビビった!!」と話していました。釣ったヤマベとオショロコマは唐揚げにしてもらい、送ってもらった「○鮨」謹製のイクラとともに食卓を彩りました。連夜に渡って食べきれないくらいの料理が夕食に並び、皆さん大満足のようでした。

 それにしても、開催された3日間のうち、台風の影響で晴れたのは最終日だけという悪天候にもかかわらず、何とか釣りもできて、怪我人もなく無事に終えることができて本当に良かったです