喜多方ラーメン
福島県の喜多方市は「蔵の街」として有名であるが、もう一つの名物はラーメン。市内には約120軒のラーメン店があり、人口当たりの店舗数は日本一である。32年前にこの地を訪れ、初めてラーメンを食べた時の感動は今も忘れられない。その後も何度も訪れる機会があり、いろいろな店を食べ比べてみた。しかし、結婚してからほとんど訪れる機会がなくなり、10年くらい前に家族と訪れたのが最後である。今回は郡山で仕事する機会があったため、レンタカーを借りて久々に訪れることに。今回改めて食べてみても、今なお日本トップレベルのラーメンであることは間違いない。最近は観光客が多いせいか、新しい店がかなり増えていた。しかしながら、まずは以前食べて美味しかった店から食べ歩くことに。
昔からの店と新しい店との決定的な違いは、老舗店の多くは朝から営業していること。つまり、いわゆる「朝ラー」を味わえるのである。驚くべきことに、地元客は朝からラーメンを食べる食習慣があるのだ。
「喜多方ラーメン」は基本的にサッパリとした醤油味の中華そばで、麺は太めの平打ち縮れ麺である。また、チャーシューメンでもないのに、豚バラチャーシューが3~4枚のっている。具はチャーシューの他、シナチクとネギだけのシンプルなスタイルが多い。また、スープは澄んだ豚骨と魚介系のWスープであるが、魚介系の風味は然程強くなく、サッパリとしていながら後を引く旨味を感じる。なるほど、朝からでも毎日食べたくなるような美味しさである。ちなみに、喜多方は新潟に近いせいか、多くのラーメン店や食堂のメニューにはラーメンとともに「ソースかつ丼」が見られる。