宮崎県

一心鮨 光洋

 住宅街にひっそりと佇む食べログで人気の高級寿司店。立派な暖簾をくぐって奥へ進むと、右側のスペースには広いカウンター席とテーブル席があり、庭を挟んだ左側には個室もある。寿司店としては、恐らく札幌の「すし善・本店」以上の大箱店である。席に着くと、大将をはじめとした店員たちが一斉に挨拶をする。店内の雰囲気は最高だが、この大声での唱和は高級寿司店としてはちょっと違和感を感じてしまう。
 この店で美味しいものを食べたいのならおまかせコースでという話を予め聞いていたので、今回の取材は高いコースの方で予約。コースは前半につまみが7品出て、後半は玉子焼きを含めた握りが15貫、そして最後にプリンで締めとなる。率直な感想としては、長男である若い大将の握りはいいが、それ以外の職人はまだ発展途上の段階であり、トータルな印象としては微妙である。しかしながら、使っている素材はどれも一級品で、九州の寿司店の中でもトップクラスの素材であろう。また、寿司店にしてはお酒の種類が豊富で、グラスワインも含めてワインもいろいろとある。四男の方がソムリエらしく、日本酒やワイン、日本茶などに造詣が深い。加えて、店内が完全禁煙なのも好感が持てる。(2017年5月追加)
http://www.isshinzushi.com

宮崎市昭和町21  
電話番号:0985-60-5005
定休日:不定休
営業時間:11時半~13時半、18時~20時半
予算:【おまかせコース】19440円と24840円、【握り】8640円(10貫)、10800円(12貫)、12960円(15貫)
アクセス:JR宮崎駅の東口を出て、「リッチモンドホテル」を過ぎて駅前通を進む。「宮脇町」交差点の信号を右折し、右に「中央公園」を見ながら進む。「宮崎学園高校体育館」、「宮崎学園高校」、「ファミリーマート」を過ぎ、一つ目の信号を過ぎると右側にある。JR宮崎駅より徒歩13分
最寄りのランドマーク:宮崎市中央公園、宮崎学園高校
お勧めポイント:宮崎が誇る高級江戸前寿司店

店名を記した石碑が建っています ココです 暖簾をくぐると 受付があります 受付の横にはウェイティングスペースもあります 左側の廊下には個室が5つあります 右側にあるカウンター席は広く、庭がライトアップされて高級感が漂う お茶を給仕する四男のソムリエ。この方が給仕長らしく、ホテル並みにサービスがいい まず出てきた刺身は、「金目鯛」だったような気がする(忘れました) 「ふろふき大根」 2つ目の刺身は、五島産の「アラ」だったような気がする 3つ目の刺身は「真鰹」だが・・・このワサビの量は・・・? 大将のジョークでした!(驚いた顔を見て、すぐに普通のワサビと交換) 鰹はこの様に厚く切って食べるのがネットリとした食感が感じられて最高だ 「あん肝」 「真鱈の白子(雲子、タチ)焼き」 日本酒のリスト(もちろん、この他にもありますので要相談) 「ノドグロの焼き物」 握りのスタートは「本マグロの赤身」 「本マグロの中トロ」 「コハダ」 「真鯛」 「アオリイカ」には隠し包丁が入っています 「平貝」 「真サバ」 「真アジ」 茹でたて「車エビ」は香り抜群 「赤貝」は手渡しで 「サワラ」 唐津の「赤ウニ」 「穴子」 「玉子焼き」 「太巻き」はマグロと穴子、キュウリがまかれ、上にイクラがのっている 本日のデザートは「プリン」 蒸留酒(ウィスキー?)をかけていただく 

きっちょううどん 橘通店

 宮崎県に多店舗展開するファストフードうどん店。学食のように広い店内は、全てがテーブル席である。客層を見ると、観光客と思しき人は僕だけで、そのほとんどが地元客のようだ。まずは、正面のカウンターで注文し、支払いを済ませてうどんを受け取る。うどんのメニューは全部で24種類とかなり多い。また、うどん店でありながら、全てのメニューは蕎麦に変更することも可能だ。
 僕のお勧めは、シンプルな「たぬきうどん」。価格は280円と駅の立ち食い蕎麦よりも安く、しかも、7時〜10時までの時間帯は、「たぬきうどん」と「卵かけご飯」がセットになった「朝うどんセット」が340円でいただけるのだ。しかし、セルフでトッピングする天ぷらはお勧めではない。
 この店の特筆すべき点は、うどんの出汁が他県で食べるものとは明らかに異なる点である。鰹節や旨味調味料を一切使わず、愛媛産煮干しと利尻昆布で作られた「煮干しうどん」なのである。その出汁はインパクト絶大で、最近流行の「煮干し中華そば」のスープに近い感じがする。「煮干し中華そば」同様、最初は「うん!?」と思うが、食べ進めていくにつれ、後引く味へと変化する。また、九州の醤油は一般に甘いというイメージがあるが、この店のうどんの出汁は全くそれを感じさせない。加えて、「たぬきうどん」に入っている天かすが出汁を吸ってフワフワトロトロに膨らみ、食感も含めてうどんと絶妙な相性をみせるのだ。うどん自体は九州うどん特有の柔らかくコシのないうどんであり、最近の讃岐うどんに慣れた者にとっては物足りない感じがしないこともないが、これはこれで美味しいと思う。初めに一味唐辛子を入れて食べ、途中でカウンター前に置かれている生の青唐辛子を加えて食べると、一味とは違った鮮烈な辛さが楽しめる。  年中無休であり、しかも早朝から深夜までやっているので、朝食として、あるいは飲んだ後の締めの麺としても最高である。(2017年2月追加) http://www.kitchouudon.com

宮崎市橘通西3-3-27 宮崎アートセンタービル1階  
電話番号:0985-26-8889
定休日:無休
営業時間:6時〜翌3時
予算:たぬきうどん280円、朝うどんセット340円
アクセス:JR宮崎駅の西口を出て、駅前通りを進む。「宮崎山形屋百貨店」がある「橘通3丁目交差点」の信号を左折し、一つ目の信号(一番街商店街)を過ぎたら右側にある。JR宮崎駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:宮崎山形屋百貨店、一番街商店街
お勧めポイント:旨味たっぷりの出汁とフワフワ天かすが絶妙な煮干しうどん

県庁通り沿いにあります ココです うどんのメニュー 「朝うどんセット」は格安! 店内は天井が高くて広い カウンターで注文してうどんを受け取る。左にはセルフの天ぷらとおにぎりが・・・ カウンター横には青唐辛子も。これが鮮烈な味わい 僕のお勧めの「たぬきうどん」 天かすが出汁を吸ってフワフワトロトロに膨らみ、うどんと絶妙な相性をみせる 麺は九州うどん特有の柔らかくコシのないうどんで、最近の讃岐うどんに慣れた者にとっては物足りない感じがしないこともないが、これはこれで美味しい 出汁は透明だが・・・ 食べ終える頃には、天かすが溶けてこの様な混濁状態に 「たぬきうどん」に平天が加わった「天かうどん」 

丸万焼鳥 支店

 かつて宮崎を訪れたときに、この店の「もも焼き」のあまりに香ばしくレアな美味しさに感動。またいつしか食べたいなあと思っていたところ、久々に宮崎を訪れる機会を得た。
 実は、丸万焼鳥には、この「丸万焼鳥 支店」の他に「丸万焼鳥 本店」があり、距離もかない近いところにある。両店のルーツは同じようだが、現在は経営なども含めて一切関係はないという。今回は折角なので、その違いを調べるために両店とも訪れてみた。「丸万焼鳥 本店」の方はかなりの大箱店で、1階にカウンター席、2階席には小上がりがある。もちろん料金が表示されたメニューも用意されているが、「丸万焼鳥 支店」の方にはメニューがなく、料金も明示されていない。しかも、「丸万焼鳥 支店」の方は、昭和の居酒屋の風情が漂う狭いカウンター席と奥に小さな小上がりしかない。料理の品数は両店とも大差ないが、「丸万焼鳥 支店」の方は「もも焼き」と「とりタタキ」、「お茶漬け」の3つしかなく、「丸万焼鳥 本店」は、「もも焼き」と「とりタタキ」の他、「手羽焼き(塩・タレ)」や「とり刺し」、「砂ずり焼き」、「もつ焼き」、「野菜サラダ」、「おにぎり」など若干多くなっている。
 席に着くと、まず飲み物の注文と「もも焼きを焼きますか?」と聞いてくる。「もも焼き」は、骨付きのままかバラして食べやすくしてもらえるが、もちろん、ワイルドな骨付きのままを注文。すぐに、生のキュウリに塩を振りかけただけの「塩キュウリ」がお通しとして出てきた。これ食べながら生ビールを飲んでいると、骨付きの「もも焼き」がステンレス製の皿にのせられての登場。このビジュアル、どこかで見たような気がすると思っていたら、横浜や大阪グルメバイブルの取材で訪れた 「一鶴 横浜西口店(→ 横浜グルメバイブル・焼き鳥の頁を参照)」 や 「一鶴 西梅田店(→ 大阪グルメバイブル・肉料理の頁を参照)」 と同じであることを思い出した。「一鶴」は四国・丸亀市の人気店で、「骨付鳥(おやどり、ひなどり)」が名物。両者の決定的な違いは、「一鶴」の「骨付鳥」は鉄板で焼かれているため、皮がパリッと脂が皿にしたたり、ピリ辛味のスパイスが効いている。一方、「丸万焼鳥」の「もも焼き」は炭火で焼かれているため、脂が落ちて、しかも香ばしくシンプルな塩味なのである。肉質は若干硬めで、「一鶴」の「おやどり」よりもやや柔らかめ程度の硬さである。しかし、予め切れ目が入れられ、あまり硬くならないようレアで焼かれているため、「一鶴」よりもジューシーで、実に美味しい。また、「丸万焼鳥 支店」の方が「丸万焼鳥 本店」よりも焼き方が繊細でお勧めである。最後に「鶏のスープ」が出てくるが、こちらは両店とも差がなかった。(2017年1月追加)

宮崎市橘通西3-8-7  
電話番号:0985-25-5451
定休日:月曜
営業時間:18時〜翌1時
予算:もも焼き1100円〜1200円(モモの大きさによるらしい)
アクセス:JR宮崎駅の西口を出て、駅前通りを進む。「宮崎山形屋百貨店」がある「橘通3丁目交差点」の信号を左折し、更に一つ目の信号を右折する。「一番街商店街」を進み、2つ目の交差点を左折すると左側にある。JR宮崎駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:宮崎山形屋百貨店、一番街商店街
お勧めポイント:レアでありながら香ばしい最高の地鶏もも焼きがいただける

一番街商店街の横の通りの・・・ココです店内はかなり狭く、キャパは小さい。奥には小上がりがあるがそこも狭そう店主が目の前で焼いています塩を振っただけの生キュウリがお通しもも焼きに付けるスパイスは、一味と柚子胡椒これが「もも焼き」。肉質が硬いので予め細かく切れ目が入れられているモモの根元を紙ナプキンで包んでワイルドにいただく「もも焼き」のアップ。炭焼きなので、表面はうっすらと黒く、外観からはレア感はあまり感じられない一口噛み切るとこんな感じ。このレア感がクセになる。「丸万焼鳥 支店」の方が焼き方が丁寧なのでジューシー最後に出てくるスープもサッパリとしていて美味しい