勢麟(せいりん)
浜松市の眼科医である高田先生に連れて行ってもらった日本料理店。店舗は浜松市中心部のマンションの1階にあり、カウンター席だけの小さな店である。コースはお任せ26000円の1コースのみで、季節によってメインとなる料理は異なる。1〜3月は河豚とジビエ、4〜5月は天ぷら、6〜7月は鱧、8〜10月は鰻や海鰻、11〜12月は河豚といった具合。今回の訪問は7月であったが、海で獲れる天然の鰻(海鰻)が例年よりも早く入荷したということで、わざわざ変更してくれた。アルコール類は色々あるが、ノンアルコールメニューにあるお茶は、静岡の店だけに自家抽出したお茶である。とくに、冷たい煎茶が秀逸で、お酒の飲めない方だけでなく、アルコールのチェイサーとしてもお勧めしたい。
コースのスタートは、「甘鯛の擦り流し」から。とろろ素麺のような料理で、甘鯛の冷たい出汁が爽やかで心地よかった。2品目は「朝取りとうもろこしの天ぷら」。柵状ではなくバラで揚げられた天ぷらで、ツブツブの甘い食感が良かった。3品目は、「天龍川の天然鮎の塩焼き」。まさに、日本料理の夏の大定番である。4品目の「御前崎で獲れた3日熟成したカンパチの刺身」は、茗荷と共にいただく。歯どおりがよく、淡白な味ながら適度に脂があって美味しい。5品目は、「大和蛤とアワビのお椀」。シンプルな潮汁であるが、心にしみいる味の深みを感じる。6品目は、本日1つ目のメイン料理である「浜松産・天然海鰻の白焼き」。丸いコロッケのように見えるのは醤油入りの大根おろしで、これに塩とワサビも添えられている。身が厚いかなり大ぶりな鰻であるが、淡水で獲れる鰻よりも脂ののりが凄く、しかも大味でない。見事なくらい皮目がカリッと焼かれ、とろけるような美味しさ。この時期に行ってまで、絶対に食べるべき逸品であった。7品目は、「メソ鰻の八幡巻き」。小ぶりな鰻ながらも脂のノリが良く、歯応えある牛蒡の香りとタレで焼かれた鰻が、最高の相性をみせる。8品目は、「能登のモズクとフルーツトマト」。能登産の天然モズクは線維が細く、とても繊細でサッパリとした味わいがいい。9品目は、「アカメフグの唐揚げ」。とても小さいフグだが、唐揚げにすると実に美味しく、花山椒の風味も最高。10品目は地元・静岡県御前崎の郷土料理「鯵のガワ」。生の青魚をすり潰して作る冷たい味噌汁で、白胡麻の香りがする。11品目は、羽釜で炊いたご飯に、関西風に焼かれた海鰻の蒲焼きをのせた「鰻丼」。白焼きも良かったが、地焼きにされた海鰻はさらにそれを上回る美味しさ。水茄子の漬物と共にいただく。この店は「麟(りん)」という昼間限定の鰻の蒲焼きの専門店もやっているので、さすがに美味しい!最後のデザートは「作りたてのアイスクリーム・40年物のアルマニャックがけ」。日本料理で作り立てのアイスクリームを食べたのは、伊豆修善寺の温泉旅館「あさば」以来で、最後のデザートに至るまで素晴らしい出来だった。
ちなみに、この店は電話での予約はできないので、ネット予約サービスOMAKASEから予約しなければならない。また、お酒は1本3000円で持ち込める。(2022年8月追加)
https://www.instagram.com/seirin.2018/
https://omakase.in
浜松市中区元城町222-25 アルスビル1階
電話番号:非公開
定休日:不定休
営業時間:18時〜
予算:コース26000円のみ(入店は13才以上)
アクセス:JR浜松駅北口を出て、「遠鉄百貨店」横の北口広場を通り抜け(D-1出口)、浜松郵便局前へ出る。遠鉄の高架橋をくぐり、「みずほ銀行」の交差点を右折して田町中央通りを進む。「静岡銀行」、さらにアーケードを通った「岡三証券」がある田町交差点を過ぎた1つ目の交差点を左折する。一方通行の道を進み、1つ目の交差点を通過すると、アルスウィング立体駐車場の向かい(右側)にある。JR浜松駅北口から徒歩12分
最寄りのランドマーク:JR浜松駅北口、浜松郵便局、田町中央通り、静岡銀行浜松営業部、田町交差点
お勧めポイント:地方にある日本料理店としては最高レベルの店
店舗は浜松市中心部のマンションの1階にある
ココです!
カウンター席だけの小さな店
コースはお任せ26000円の1コースのみで、季節によってメインとなる料理は異なる。1〜3月は河豚とジビエ、4〜5月は天ぷら、6〜7月は鱧、8〜10月は鰻や海鰻、11〜12月は河豚といった具合。今回の訪問は7月であったが、海で獲れる天然の鰻(海鰻)が例年よりも早く入荷したということで、わざわざ変更してくれた。コースのスタートは、「甘鯛の擦り流し」から。とろろ素麺のような料理で、甘鯛の冷たい出汁が爽やかで心地よかった
2品目は「朝取りとうもろこしの天ぷら」。柵状ではなくバラで揚げられた天ぷらで、ツブツブの甘い食感が良かった
3品目は、「天龍川の天然鮎の塩焼き」。まさに、日本料理の夏の大定番
4品目の「御前崎で獲れた3日熟成したカンパチの刺身」は、茗荷と共にいただく。歯どおりがよく、淡白な味ながら適度に脂があって美味しい
5品目は、「大和蛤とアワビのお椀」。シンプルな潮汁であるが、心にしみいる味の深みを感じる
これが夏に近海で獲れる鰻。淡水で獲れる鰻に比べて二回り大きい
鰻のアップ
白焼きにした状態。横から見ると、かなり分厚いのが分かる
6品目は、本日1つ目のメイン料理である「浜松産・天然海鰻の白焼き」。丸いコロッケのように見えるのは醤油入りの大根おろしで、これに塩とワサビも添えられている
身が厚いかなり大ぶりな鰻であるが、淡水で獲れる鰻よりも脂ののりが凄く、しかも大味でない。見事なくらい皮目がカリッと焼かれ、とろけるような美味しさ。この時期に行ってまで、絶対に食べるべき逸品であった
7品目は、「メソ鰻の八幡巻き」
小ぶりな鰻ながらも脂のノリが良く、歯応えある牛蒡の香りとタレで焼かれた鰻が、最高の相性をみせる
8品目は、「能登のモズクとフルーツトマト」
能登産の天然モズクは線維が細く、とても繊細でサッパリとした味わいがいい
9品目は、「アカメフグの唐揚げ」。とても小さいフグだが、唐揚げにすると実に美味しく、花山椒の風味も最高
10品目は地元・静岡県御前崎の郷土料理「鯵のガワ」。生の青魚をすり潰して作る冷たい味噌汁で、白胡麻の香りがする
11品目は、羽釜で炊いたご飯に・・・
関西風に焼かれた海鰻の蒲焼きをのせた「鰻丼」
白焼きも良かったが、地焼きにされた海鰻はさらにそれを上回る美味しさ。水茄子の漬物と共にいただく
この店は「麟(りん)」という昼間限定の鰻の蒲焼きの専門店もやっているので、さすがに美味しい!
最後のデザートは「作りたてのアイスクリーム・40年物のアルマニャックがけ」
日本料理で作り立てのアイスクリームを食べたのは、伊豆修善寺の温泉旅館「あさば」以来で、最後のデザートに至るまで素晴らしい出来だった