15. ハラル料理

中央区

ラーレ LALE

 かつて薄野に、東京青山の有名トルコ料理店「ハレム(閉店)」のオーナーが経営していた「トルコ・ビストロ タファtafa」という店があった。グルメバイブルで2つ星を獲得するほどの名店であったが、惜しまれつつも閉店。その後、同店の料理長だったキサル・ムスタファさんが、「トルコキッチン ザ・ケバブ」の料理長を経て、この店をオープン。
 喫茶店のような雰囲気の店内は、入るとテーブル席が並び、左奥にはカウンター席もある。ハラル認証店ではあるがアルコールも置いており、ビールはトルコビール「エフェス」とザクロ味の「ノンアルコール・エフェス」がある。「エフェス」はサッパリとしたドライタイプのビールで、可もなく不可もなしといった感じ。水を加えると白く濁ることで有名なトルコ焼酎「ラク(ラキ)YENI RAKI」は、“ライオンのミルク”とも呼ばれる蒸留酒で、アニスの香りがする。どこか中国の「白酒」やギリシアの「ウーゾOuzo」にも似ているが、独特の香りに慣れてくると結構いける。トルコ産のワインなんてあったの?と驚くかもしれないが、この店には赤白のドライタイプのトルコワインもある。
 料理はどれも総じて美味しく、本格的なもの。しかし、「タファtafa」にあったドネルケバブ専用のロースターがなく、料理の品数も「タファ tafa」の頃に比べて少ないが、その分価格も低く設定されているので、「タファ tafa」と同等の評価とした。
 この店のお勧めは、トロトロとした食感のナス料理。冷たい前菜のイチオシは、茄子とトマトで作った「シャクシュカ(タファ tafaのメニューではキュベオール)」。まさに、イタリア料理「ラタトゥイユ」のトルコバージョンで、ケーキのように美しい。塩味もピッタリで、キサル・ムスタファさんの芸術的なセンスを感じさせる逸品。また、トルコ風のディップの「エズメ」もいい。「タファ tafa」では7種類のエズメがあったが、この日の「エズメ」は4種類。とくに、胡麻入りのパン「エキメキ」にのせて食べると美味しい。「タファ tafa」では、「ホウレン草ヨーグルト」と「ニンジンヨーグルト」、「空豆とディル」のエズメが良かったが、この日あったのは「ニンジンヨーグルト(ハウッチュ)」のみ。温かい前菜でのお勧めは、ナスとチーズの温かいペーストにローストした肉やマグロなどをトッピングした「ベエンディ」。とくに、「中トロの炙りのベエンディ」が最高だが、こちらはスペシャリティなので事前の予約が必要。しかし、通常メニューにあるラム肉のベエンディ「ヒュンキャル ベエンディ」も美味しく、こちらもお勧め。また、最近メニューに載った世界最小の水餃子「マントゥ」も、ヨーグルト味のサッパリとした一品。さらに、メニューには掲載されていないが、肉料理「ドネルケバブ(フライパンで焼いたチキンの炙り焼き)」や「スパイシーラムケバブ」、トルコ風デザートのライスプティング「ストラッチ」もお勧めであるが、これらも事前のリクエストが必要だ。(2024年7月更新)

中央区南6条西14丁目1-20 オギマンション1階  
電話番号:011-777-4139
定休日:日曜
営業時間:11時半〜14時、17時半〜22時
予算:エズメミックスプレート(大)2370円、(小)1980円、シャクシュカ(1〜2人前)1280円、(3〜4人前)1580円
アクセス:札幌市電・西線6条電停から徒歩1分
最寄りのランドマーク:札幌市電・西線6条電停
お勧めポイント:北海道では珍しい本格的なトルコ料理が食べられる

札幌市電・西線6条電停の前にあります ココです! 喫茶店のような雰囲気の店内は、入るとテーブル席が並び、左奥にはカウンター席もあります この店はハラル認証店ですが、アルコールも置いており、ビールはトルコビール「エフェス」とザクロ味の「ノンアルコール・エフェス」があります おつまみのメニュー 冷たい前菜のメニュー 温かい前菜のメニュー サラダメニュー ナス料理のメニュー メイン料理のメニュー トルコ風ピザのメニュー おすすめメニュー トルコ家庭料理のメニュー 最近メニューに載った世界最小の水餃子「マントゥ」 トルコアイスもあります テイクアウトもできます 「エフェス」はサッパリとしたドライタイプのビールで、可もなく不可もなしといった感じ 冷たい前菜のイチオシは、茄子とトマトで作った「シャクシュカ(タファ tafaのメニューではキュベオール)」 まさに、イタリア料理「ラタトゥイユ」のトルコバージョンで、ケーキのように美しい。塩味もピッタリで、キサル・ムスタファさんの芸術的なセンスを感じさせる逸品 世界最小の水餃子「マントゥ」。香り立つミントやローズマリーなどのハーブが香り、ヨーグルト風味のサッパリとした一品 「むきエビのガーリックハーブ炒め」。ニンニクの風味ながらサッパリとして汁たっぷり。スパイシー感こそないが、少々ピリ辛。悪くないがあまり特徴もない 「カウルマ」は、鶏肉と野菜とキノコの炒め物。水餃子と同じミックスハーブを使用しているのか?食べやすい。鶏肉をラム肉に変更することも可能 トルコの伝統的なデザート「バクラヴァ」 甘い蜜に浸ったパイ生地に、胡桃とヘーゼルナッツが加わっている。トルコで食べるよりも甘さ控えめ作っているらしいが、実際にはかなり甘め。でも、ココナッツパイのように美味しい(要予約) サービスの紅茶

北区

ダワット カフェ DAWAT CAFE

 “ハラル”とはイスラム教の教えに基づき、「合法的なもの」あるいは「許されたもの」という意味のアラビア語らしい。イスラム教では豚やアルコール(アルコール成分を含む日本のみりんなども)などが禁止されているため、食品の場合はこれら禁止されている物を含まないものが“ハラル(フード)”となるのだ(ウェブから一部引用)。
 ハラルレストランには大きく分けて2タイプがあり、完全なハラルと呼ぶべきレストランと、日本の実情に合わせて既存メニューにハラルメニューを提供できる「ローカルハラル」を含む不完全なハラルレストランがある。例えば、札幌グルメバイブルで紹介しているトルコ料理の 「トルコ・ビストロ タファ tafa(→ 札幌グルメバイブル・ハラル料理の頁を参照)」 では、アルコール飲料を提供しているので、不完全なハラルレストランと言える。また、この他にローカルハラルを提供している各地の「ルスツリゾート」や札幌のインド料理店「タージ マハール」も同様である。この「ダワット カフェ」は、ハラル認証の食材を使用し、アルコールを提供しないだけでなく、アルコールに触れたり豚に触れたような食器や調理器具を一切使用しない真のハラルレストランである。もちろん、店主もイスラム教徒。
 この店はインドカリー専門店であり、特に表示はしていないが、サラッとしたルーの特徴や本格的なビリヤニなどがあるところを見ると、南インド系料理店に分類されるのかも知れない。客席は僅か7席しかなく、店主が一人でやっている。カリーは「チキン」、「マトン」、「ベジタブル」の3種類があり、どれも辛さやホールスパイスが感じられて良い。但し、マトンやチキンなどの肉類は冷凍肉ハラルなので、肉そのものの美味しさは感じられない。それでもどちらかと言えば、「チキンカリー」の方がお勧めである。辛さは何も言わなければ辛口くらいの辛さとなるが、これは調節してもらえる。また、カリーには通常の日本米が付くが、店が混んでいないときにはチャパティに変更することができる。本格的なインド料理を希望する方は、ぜひ追加料金を払って「バスマティライス」か「クミン入りバスマティライス」で食べることをお勧めしたい。“バスマティ”とは香りの女王というヒンディー語に由来し、独特の香りがする長粒米で、パラパラとした食感とサラッとしたルーが絶妙にマッチする。このバスマティライスを使った「(チキン)ビリヤニ」も、 「ジャドプール Jhad Pul(→ 札幌グルメバイブル・カレーの頁を参照)」 ほど本格的ではないが、スパイシーで美味しいビリヤニであ る。(売り切れ次第終了であるが予約をすれば用意してくれる)。ドリンク類では自家製ヨーグル トを使用した「「プレーンラッシー」が美味しい。グアバやマンゴーラッシーなどもあるが、プレーンに比べると甘くなるので、やはりプレーンがお勧め。さらに、生姜が効いた「チャイ」も悪くなかった。
 ちなみに、この店ではハラルの冷凍肉などの他、バスマティライスやスパイスなどの食品も販売している。(2015年5月追加)

北区北17条西4丁目1−11 ニューエルム1階  
電話番号:090-1383-9703
定休日:土曜
営業時間:12時~20時(金曜のみ13時半~20時)
予算:チキンカリー650円、バスマティライスへの変更+200円、クミン入りバスマティライスへの変更+300円
アクセス:地下鉄南北線・北18条駅2番出口を出て左へ進む。すぐに、北海道大学前郵便局のある信号を左折し、西5丁目樽川通(通称:北大通)を進むと、大塚眼科病院の手前にある。北18条駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:大塚眼科病院
お勧めポイント:完全ハラルのインドレストラン

店内は僅か7席と狭い

オープンキッチン

壁に貼ってあるおすすめメニュー

メニュー

メニュー

メニュー

マトンカリー

チキンカリー

バスマティライスを使った「(チキン)ビリヤニ」

生姜のきいたチャイ

ハラル認証を受けたいろいろな食料品を販売している

冷凍庫の中には

ハラル認証を受けた冷凍マトン

ハラル認証を受けた冷凍ラム

ハラル認証を受けた冷凍チキンレッグ

ハラル認証を受けた冷凍チキンナゲット