8.中華料理・餃子

中央区

おやじ中華 ナリケン

 狸小路7丁目に面した“たぬきスクエア”1階にある中華の店。建物の前にある看板には「ダメ人間の巣、ダメ人間製造所」という、何とも意味不明な言葉が書いてある。通路を一番奥まで進みドアを開けると、手前にオープンキッチンのカウンター席、奥にテーブル席が2つある。店内には懐かしい昭和歌謡曲が流れており、テーブルに灰皿があるところをみると、今時では珍しい喫煙可の店のようだ。
 メニューは、グランドメニューと季節メニューがあり、ビールは瓶ビールのみ。まず、ビールを注文すると、日替わりの突き出しが出てきた。ある日の突き出しは何と刺身とレバニラで、また別なある日の突き出しは、一人一品ずつの異なる中華料理の突き出しが出てきた。
 店主はどちらかというと、季節のメニューを注文した方が嬉しそうで、“どうしようかなあ〜”と独り言を呟きながら料理している。僕のお勧めは、「羊の麻辣煮込み」や「鹿の黒胡椒炒め」、「麻婆豆腐」、「レバニラ」、「エビチリ」、「ハチノスの葱風味」、「マコモ茸の春巻き」など。つぶやく言葉とは裏腹に、店主の作る料理は至極真っ当な中華料理で、既成調味料や化学調味料に頼らない姿勢にも好感が持てる。一見、気むずかしそうに見える店主は、時々ピント外れのジョークも言うが、これに関してはまともに取り合わないで聞き流して欲しい。店主のキャラが濃いのが玉に瑕だが、予約して出かければ、きっとコスパの良い美味しい中華が食べられるはず。(2023年12月追加)

中央区南3条西7丁目6−4 たぬきスクエア1階  
電話番号:011-241-1515
定休日:不定休
営業時間:18時〜24時(予約時に要確認)
予算:羊の麻辣煮込み800円
アクセス:地下鉄南北線すすきの駅2番出口を出て、ファミリーマート側の信号を渡り、市電線路沿いに月寒通を進む。「駐車場ジャンボ1000」の交差点を過ぎ、市電の線路が左に曲がって月寒通からなくなる資生館小学校前の交差点を右折する。2つ目の狸小路7丁目商店街を左折すると左側にある。地下鉄南北線すすきの駅より徒歩8分
最寄りのランドマーク:狸小路7丁目商店街
お勧めポイント:比較的夜遅くまでコスパの良い中華が食べられる

ここが17店舗の小さな店が集まる「たぬきスクエア」 建物の前にある看板には「ダメ人間の巣、ダメ人間製造所」という、何とも意味不明な言葉が書いてある 通路を一番奥まで進み・・・ ドアを開けると・・・ 手前にオープンキッチンのカウンター席、奥にテーブル席が2つある グランドメニュー1 グランドメニュー2 季節のメニュー1 季節のメニュー2 突き出しはその日によって変わる。この日は「レバニラ」と・・・ 「マグロの刺身」。確か・・・ホホ肉と尾の身だったような気がする ある日の突き出しは、4名とも異なる中華料理の突き出しが出てきた 「蒸し鶏のねぎ山椒ソース」。胸肉だったのはマイナス点だが、全体的にしっとりしていて火の通し方は合格。味付けも山椒がアクセントになっている 「ロメインレタスの粒マスタード炒め」は、ロメインレタスの苦みが嫌いでなければ美味しいかも 「ハチノスの葱風味」 ハチノスは柔らかく、弾力が心地よい。臭みもなく、醤油ベースのタレにネギやパクチーの香りがよく合う 「エビチリ」は、プリプリで間違いない美味しさ 「豚肉と卵、キクラゲの炒め」は、火の通し方は抜群だったが少し甘め「自家製ラー油の麻婆豆腐」は、甘めで本格的というほどではないが、お好みの辛さに調節してもらえるのがいい 最初はそのまま食べ、残りはご飯と一緒に食べると2度楽しめる この日の食材を使った季節メニューの「生のホタテと鮑の湯引き」。優しい醤油の味付けで、シンプルで美味しい 季節メニューの「マコモ茸の春巻」は、味が付いているのでそのままいただく。食感が独特で胡椒の風味も良い。また、ベーコンが入っているのでスモーキー 季節メニューの「アオリイカの柚子胡椒炒め」は、火の通しや塩味もピッタリだけど、トータルな味はそこそこ 季節メニューの「鹿の黒胡椒炒めは、臭みがなく柔らか。そのまま食べても良いが、レモンを絞って味変させても美味しい グランドメニューの「羊の麻辣煮込み」には、生椎茸が入っており・・・ 辛さと酸味、甘みのバランス良い 「杏仁豆腐」。硬めで杏仁が香らずミルキーな風味だが、これはこれで美味しい

local Chinese foodシーファン

 以前中国を訪れたときに、「家常菜(ジャーチャンツァイ)」という看板をよく目にした。一緒に行った金先生によると、「家庭料理」のことだという。つまり、「北京家常菜」とは北京の家庭料理、「南方家常菜」は中国南地方の家庭料理という意味となる。そんな看板の出ている店に入ってみると、どの店もセロファンのような透明シートでラッピングされた食器類が予めテーブルにセッティングされていた。出てきた料理を、各自がそれを使って取り分けて食べるのである。なぜラッピングされているの?と金先生に尋ねると、その方が中国人が清潔そうに感じるからと答えた。「家常菜」のメニューは、現地の高級中華料理店とも異なり、日本の中華料理店ではあまり見かけないようなメニュー並んでいる。最近東京では、「ガチ中華」と呼ばれるこのような「家常菜」の店が増えてきているようだが、やっと札幌にもこの流れが押し寄せてきたようである。
 薄野にある古いビルの3階でエレベーターを降り、店内に入ると、右側にオープンキッチンのカウンターが、そして左側にテーブル席がある。中華料理店としてはやや狭めであるが、店主がワンオペで営業することもあるので、この広さが限界なのかも。
 ドリンクメニュー見てまず目に留まったのは「青島ビールIPA」。口に含むと、カラメルのような濃厚な香りに、ほんのりとした甘みが加わる。IPAであるにもかかわらず苦味が抑えられており、フルーティーさもあって飲みやすい。フードメニューには、いろいろな魅力的なメニューが並んでいる。ローカルチャイニーズフードと言いながらも、メニューは四川料理が中心となっている。何時も言っていることだが、良い店はお通しからして美味しい。ある日のお通しは「ビン長マグロのワサビ刻みガリ醤油和え」だった。意表を突くように和風だったが、それはそれでシンプルで美味しかった。また、ある日の「サクラマス(本マス)のマヨネーズ和え」は、身がしっとりとして火の通し方が完璧。作り置きでないこだわり感じた。
 フードメニューの一押しは、「四川風麻婆豆腐」。なんと!北海道でも東京でも滅多に見かけない葉ニンニクを使用しており、花椒の香りも唐辛子の辛さもドンピシャで最高の逸品。前菜としてビールにピッタリなのが「干し豆腐の辛味和え」と「パクチーサラダ」、「ハチノスの麻辣和え」、「よだれ鶏」、「センマイの香辣ごまソース添え」など。「干し豆腐の辛味和え」は、パクチーの香りと唐辛子の辛味、そして干し豆腐の食感がビールとよく合う。「パクチーサラダ」は、ラー油味と酸味、パクチーが一体となっており、パクチーが苦手な僕でも美味しいと感じられる。「ハチノスの麻辣和え」は濃いめの味付けながら、ハチノスの柔らかい弾力が素晴らしい。さらに、花椒の香りとニンニク、ラー油、そしてパクチーと白髪ネギとの相性も絶妙だ。「よだれ鶏」は、甜麺醤の甘みとラー油の辛味のバランスが良く、ソースが洗練されていてパクチーともよく合う。「センマイの香辣ごまソース添え」は、いわゆる棒棒鶏ソース味。センマイの歯応えがよくサッパリと臭みもなくお勧め。
 点心のお勧めは「焼売」。点心専門店ではないので作り置きだと思うが、とてもジューシー。少し甘めの味付けながら、豚肉の粗挽き感がとても良い。もしも作り立てのものなら、「茶月斉(→ 札幌グルメバイブル・中華料理の頁を参照)」の「千歳・原木椎茸シュウマイ」と並ぶ北海道でトップクラスの焼売かもしれない。
 熱菜でお勧めなのは前出の「四川麻婆豆腐」の他に、「鶏モミジの豆豉蒸し」と「豚バラ軟骨の海老味噌揚げ」、「本日の青菜炒め」。「鶏モミジの豆豉蒸し」は、豆豉とパクチーのバランス良く美味しい。「豚バラ軟骨の海老味噌揚げ」はジューシーで、海老味噌とは思えないくらいクセがなく、塩味もピッタリ。「本日の青菜炒め」は青菜のピリ辛ニンニク炒めだが、シンプルなだけにスキルを感じる品。ターツァイや空心菜いずれも美味しいが、とくにシャキシャキ感の強い空心菜がお勧め。
 この店ではWoltのデリバリーも行っているせいか、薄野エリアにあるにもかかわらず、昼から夜までの通し営業で行っている。なので、昼飲みのパラダイスと言っても過言ではない。ハッピーアワーには、通常のグランドメニューの他に、ハッピーアワー限定のメニューもある。ハッピーアワー限定の「海老のスパイスパン粉がけ」は、プリプリとした海老の食感にクミンが香り、お勧め。「本日の青菜炒め」も、ハッピーアワー限定の方が安い。
 店主はまだ若く、塩味や甘みのブレは多少あるものの、どの料理も質が高く将来性を感じさせる。正直なところ、今は1.5星くらいであるが、トップクラスの麻婆豆腐が食べられることや、北海道ではなかなか食べられないローカル中華が食べられることなどを考慮して、今回は2つ星とした。ちなみに、食べログからでも予約ができ、昼間から質の高い料理とともに飲めるなど、とても使い勝手がよい店である。(2023年6月追加)
https://www.instagram.com/xihuan.915/

中央区南4条西5丁目10-1 つむぎビル3階 
電話番号:080-6089-5760
定休日:不定休(食べログの予約サイトで確認できる)
営業時間:13時〜23時
予算:ハチノスの麻辣和え780円、四川麻婆豆腐980円、豚バラ軟骨の海老味噌揚げ890円
アクセス:地下鉄・南北線すすきの駅2番出口を出て、オレンジ色の札幌東急REIホテルが見える方向に進む。ファミリーマートを過ぎ、F45ビルが見えたらその隣のビル。すすきの駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:薄野交差点、札幌東急REIホテル
お勧めポイント:通常の中華料理店ではあまり食べられないローカル料理が味わえる

このビルの・・・ 3階でエレベーターを降りて・・・ 店内に入ると・・・ 右側にオープンキッチンのカウンターが・・・ そして左側にテーブル席がある。中華料理店としてはやや狭めであるが、店主がワンオペで営業することもあるので、この広さが限界なのかも ドリンクメニュー 飲み放題もあります フードメニュー(前菜) フードメニュー(点心) フードメニュー(熱菜1) フードメニュー(熱菜2) フードメニュー(麺、飯) フードメニュー(デザート、火鍋) コース料理は650円と10000円の2コース(2日前までの予約が必要) ドリンクメニュー見てまず目に留まったのは「青島ビールIPA」。口に含むと、カラメルのような濃厚な香りに、ほんのりとした甘みが加わる。IPAであるにもかかわらず苦味が抑えられており、フルーティーさもあって飲みやすい 何時も言っていることだが、良い店はお通しからして美味しい。この日のお通しは「ビン長マグロのワサビ刻みガリ醤油和え」だった。意表を突くように和風だったが、それはそれでシンプルで美味しかった また、ある日の「サクラマス(本マス)のマヨネーズ和え」は、身がしっとりとして火の通し方が完璧。作り置きでないこだわり感じた フードメニューの一押しは、「四川風麻婆豆腐」。なんと!北海道でも東京でも滅多に見かけない葉ニンニクを使用しており、花椒の香りも唐辛子の辛さもドンピシャで最高の逸品 「干し豆腐の辛味和え」 パクチーの香りと唐辛子の辛味、そして干し豆腐の食感がビールとよく合う 「パクチーサラダ」は、ラー油味と酸味、パクチーが一体となっており、パクチーが苦手な僕でも美味しいと感じられる 「ハチノスの香辣和え」 濃いめの味付けながら、ハチノスの柔らかい弾力が素晴らしい。さらに、花椒の香りとニンニク、ラー油、そしてパクチーと白髪ネギとの相性も絶妙 「よだれ鶏」は、甜麺醤の甘みとラー油の辛味のバランスが良く、ソースが洗練されていてパクチーともよく合う 「センマイの香辣ごまソース添え」は、いわゆる棒棒鶏ソース味。センマイの歯応えがよくサッパリと臭みもなくお勧め 「蒸し鶏の葱ソース掛け」。鶏の質自体は骨付き鶏でないのでそれほどではないものの、味付けは結構いい 「ピータンとピーマンの和えもの」は、甘めの味付けながらもピーマンがパリパリしていて美味しい 点心のお勧めは「焼売」。点心専門店ではないので作り置きだと思うが、とてもジューシー。少し甘めの味付けながら、豚肉の粗挽き感がとても良い。もしも作り立てのものなら、「茶月斉」の「千歳・原木椎茸シュウマイ」と並ぶ北海道でトップクラスの焼売かもしれない 「海老ワンタン甘辛ソース」。冷凍しているせいか?皮はベチャっとしているが、餡自体は美味しい。辛くなく、甜麺醤ソースも良い 「鶏モミジの豆豉蒸し」は、豆豉とパクチーのバランス良く美味しい 「豚バラ軟骨の海老味噌揚げ」はジューシーで、海老味噌とは思えないくらいクセがなく、塩味もピッタリ 「本日の青菜炒め(空心菜)」は青菜のピリ辛ニンニク炒めだが、シンプルなだけにスキルを感じる品。とくにシャキシャキ感の強い空心菜がお勧め「本日の青菜炒め(ターツァイ)」 「豚バラ軟骨と高菜の炒め」は、ウスターソースぽっい味付け 「ラム肉のクミン炒め」は甘めで、オイスターソースっぽい味 ハッピーアワー限定の「海老のスパイスパン粉がけ」は、プリプリとした海老の食感にクミンが香り、お勧め 「熟成黒酢の酢豚」は、揚げていないのか?黒酢ソースはあまりトロミがなく、酢豚っぽくない味 「ハチノスの豆豉炒め」は味的に美味しいが、ハチノスに若干の臭みがある  「白麻婆豆腐」は、意外にも豆鼓と花椒の風味。麻婆豆腐っぽいが深みに欠け、お勧めできない 「パクチー焼きそば」は、パクチーたっぷりで辛めの味付け  「太春雨と白菜の麻辣煮込み」は、クリーミーながら塩味強め。唐辛子の辛さを感じさせる東南アジアのエスニック料理 味が濃いめで、太春雨の食感も悪くない 「海老の辛味焼きそば」 「チャーハン」 味付けは甘く、生姜やセロリの香りがタップリ デザートの「テキーラ」は、デザートではなく本当のテキーラだった

鼎泰豐(ディンタイフォン)
   札幌ステラプレイス店

 2021年9月にオープンした世界的にも有名な小籠包の店。本店は台湾の台北にあるが、日本では中国デザート専門店「唐朝」などを展開する“アール・ティー・コーポレーション(高島屋が100%出資)”が運営している。日本では当初、高島屋の食堂街を中心に店舗数を増やしてきたが、現在は全国各地のテナントビルや高島屋以外の百貨店にも展開している。この札幌ステラプレイス店を含めると、日本では26店舗となった。日本国外では、中国と台湾各地に多数の店舗がある他、オーストラリア、インドネシア、シンガポール、マレーシア、アメリカなどにもある。
 JR札幌駅からステラプレイスの6階まで上がると、平日の開店前にもかかわらず、店の前には既に10mくらいの行列ができていた。平日であるせいか、客の9割以上は女性客。今のところ予約をすることはできないので、1回転目で入店するには、10時50分前までに到着していなければならない。入口横には、ガラス越しに小籠包を作る職人さんの姿を眺めることができる。
 コロナ禍なので、まず入口にてアルコール消毒して検温し、食物アレルギーの有無について確認される。メニュー以外にも、使用している食材(アレルギー)一覧も用意されており、さすがはグローバルなレストランチェーン店である。
 これまで、銀座店(→ 銀座グルメバイブル・小籠包の頁を参照)、日本橋店、新宿店、名古屋店(→ 名古屋グルメバイブル・点心・小籠包の頁を参照)熊本店(→ 熊本グルメバイブル・中華料理の頁を参照)などを訪れたことがあるが、札幌店は他店舗に比べて、キャパこそ小さいものの、モダンでゴージャスなインテリアとなっている。窓からの光が差す明るい店内は、天井が高くテーブル間隔が広く取られており、コロナ対策もしっかりとされている。コロナ禍で注文システムが変更されたのか?香港の飲茶店のように、客がオーダー表に記入し、店員に渡すシステムとなっていた。
 この店の僕のお勧めは、もちろん店の名物でもある小籠包である。小籠包は定番の小籠包の他、季節毎に変わる小籠包(取材した4月はバジル)がある。中でもお勧めしたいのは、「小籠包(豚肉)」と「蟹みそ入り小籠包」の2つ。最近では、札幌市内にも小籠包の専門店がいくつか出来たが、残念ながら鼎泰豐レベルには至っていない。当然のことかもしれないが、鼎泰豐の小籠包は、僕がこれまで食べた中国や香港、台湾の小籠包専門店の中でも、トップレベルの小籠包である。
 小籠包の美味しさは、極薄の皮とジューシーな餡にあるが、良くない店は皮が厚めで、箸で持ち上げると皮が伸びずに破れてしまうことも。店の説明文には、まず小籠包をレンゲにのせて皮を破った後、タレに浸した生姜を載せて食べると書いてあるが、これでは餡のスープを味わう小籠包の醍醐味は味わえないと思う。ベストだと思う食べ方は、小籠包を2〜3秒タレに浸してクールダウンさせてレンゲにのせ、さらに、タレに浸した生姜を数切れのせて一口で食べる方法。そうすることで、口の中で小籠包が破れ、餡のスープが一気に溢れ出て美味しく味わえるのだ。もしも、タレに浸さずにレンゲにのせてほおばると、口の中が火傷することがあるのでご注意を。
 小籠包以外のお勧めとしては、もしもビールと一緒にいただくのなら、「メンマは太切り」と「えび入り棒春巻き」、「チョウヅメ(腸詰め)」などがいい。「メンマは太切り」は、ほんのりとした酸味があり、ピリ辛で食感も柔らか。まさに、ビールのアテとして、無限ループの美味しさである。「えび入り棒春巻き」は、細長いスティック状で、歯切れがよく、濃厚な海老のテイストもピッタリ。粗挽きソーセージのような「チョウヅメ(腸詰め)」は、そのまま食べると何てことのない味だが、辛子味噌をつけてネギと一緒に食べると、ビールのアテとして最高。その他のお勧めとしては、「ピリ辛ゆでワンタン」と「小えびのフリッターマヨネーズソース」。「ピリ辛ゆでワンタン」は八角が香り、ピリ辛のラー油がアクセントになっている。海老と豚挽肉のバランスも良く、ジューシーでお勧め。「小えびのフリッターマヨネーズソース」は、衣が軽くサクッと軽く、白髪ネギとオーロラソースとの相性も良い。
 逆に、この店でわざわざ食べるまでもないものとしては、「えびと豚肉入り焼き餃子」、「トリュフ入り小籠包」、「黒きくらげの黒酢あえ」、「茄子の醤油煮」、「大根もち」など。また、炒め物や麺類などの料理も悪くはないが、こちらは平均レベルの中華と考えて欲しい。また、デザートでは「マンゴ杏仁豆腐」がお勧めだが、より台湾っぽいものを求めるのなら、「愛玉ゼリー」か「仙草ゼリー」。しかし、「仙草ゼリー」だけは、漢方薬のような独特の香りがあるので微妙である。(2022年5月追加)
http://d.rt-c.co.jp

中央区北5条西2丁目 札幌ステラプレイスセンター6階 
電話番号:011-209-5274(現在は予約を受け付けていない)
定休日:ステラプレイスに準ずる
営業時間:11時〜20時
予算:小籠包(4個)640円、(6個)960円、小えびのフリッターマヨネーズソース900円
アクセス:JR札幌駅と地下鉄さっぽろ駅から直結
最寄りのランドマーク:JR札幌駅、大丸札幌店
お勧めポイント:本格的小籠包が食べられる世界的な台湾のチェーン店

JR札幌駅からステラプレイスの6階まで上がると・・・ 平日の開店前にもかかわらず、店の前には既に10mくらいの行列ができていた。平日であるせいか、客の9割以上は女性客。今のところ予約をすることはできないので、1回転目で入店するには、10時50分前までに到着していなければならない 入口横には、ガラス越しに小籠包を作る職人さんの姿を眺めることができる 札幌店は他店舗に比べて、キャパこそ小さいものの、モダンでゴージャスなインテリアとなっている。窓からの光が差す明るい店内は、天井が高くテーブル間隔が広く取られており、コロナ対策もしっかりとされている コロナ禍で注文システムが変更されたのか?香港の飲茶店のように、客がオーダー表に記入し、店員に渡すシステムとなっていた 季節のお勧めメニュー お勧めのセットメニュー グランドメニュー1 グランドメニュー2 グランドメニュー3 グランドメニュー4 テーブルには無料のお茶(ポット)と小籠包のタレ、黒酢などが置かれている 「メンマは太切り」は、ほんのりとした酸味があり、ピリ辛で食感も柔らか。まさに、ビールのアテとして、無限ループの美味しさ 「茄子の醤油煮」は、和食でいう茄子の煮浸しの豚挽肉風味といったところ。酒のアテとしては悪くはないが、敢えてこの店で食べるようなメニューでもない 「蒸し鶏・ねぎソース」。「鶏肉の紹興酒漬け」と同様に、鶏肉自体は丸鶏を使っていないので良くないが、味付けそのものはどちらも良い 「黒きくらげの黒酢あえ」は、甘酢が効いた冷菜。これの何が美味しいのか理解不能 「A菜の炒め・ニンニク風味」。A菜は台湾で人気の野菜で、中国でいう油麦菜という野菜です。茎はシャキシャキとして僅かに苦みがあり、小松菜のような野菜 「えび入り棒春巻き」は、細長いスティック状 歯切れがよく、濃厚な海老のテイストもピッタリ 「小えびのフリッターマヨネーズソース」は、衣が軽くサクッと軽く、白髪ネギとオーロラソースとの相性も良い 「大根もち」は、やや甘くて硬めで、平均レベル以下 店の説明文には、まず小籠包をレンゲにのせて皮を破った後、タレに浸した生姜を載せて食べると書いてあるが、これでは餡のスープを味わう小籠包の醍醐味は味わえないと思う 「小籠包」が到着 刻み生姜に小籠包のタレを入れる ベストだと思う食べ方は、小籠包をつまんで小籠包を2〜3秒タレに浸してクールダウン レンゲにのせ、さらに、タレに浸した生姜を数切れのせて一口で食べる方法。そうすることで、口の中で小籠包が破れ、餡のスープが一気に溢れ出て美味しく味わえるのだ。もしも、タレに浸さずにレンゲにのせてほおばると、口の中が火傷することがあるのでご注意を 「おすすめ小籠包3種盛り」(真上:トリュフ。右上:バジル、左下2つ:豚肉) 「えびと豚肉入り焼売」。焼売というよりもほぼ小籠包。ジューシーで焼売特有の豚肉の食感ゼロ。焼売だと思えばダメだが、創作小籠包だと思えば美味しい 「ピリ辛ゆでワンタン」は八角が香り、ピリ辛のラー油がアクセントになっている 「マンゴピン(マンゴーかき氷)」 氷ではなく、ミルクを凍らせて削ったフワッと系淡雪タイプのかき氷。本物の氷ではないので、アイスのような感じ。マンゴーソースとの相性も良く、デザートとして悪くはない

グリ GRIS

 今、札幌で最も熱いグルメエリア・狸小路7〜9丁目にある創作中華料理店。特に、狸小路8丁目にはこの店の他に同じ創作中華料理が売りの「チムウォック」がある。両店とも2回にわたって取材したが、「チムウォック」は人気の「トロトロ牛すじ煮込みの麻婆豆腐」は美味しかったものの、総合的にはこの店の方が良かった。
 ビルの名前が分からないほど古いビルの階段を上がると、1階のアンティーク店(オーナーらしい)の商品が階段に雑然と置かれ、廃墟のような雰囲気に大丈夫?と思ってしまう。しかしながら、店のドアを開けると、スタイリッシュでオシャレな昭和テイストのインテリアにビックリ。
 入って右側にオープンキッチンの調理場があり、正面にカウンターのように長いテーブル席がある。さらに、左側にテーブル席が3つと奥に個室がある。この店は若い店主と奥さん(小野さん夫婦)の2人でやっており、店主は 「maruyama 檀(→ 札幌グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 のシェフを務めていた方である。メニューを見ると、本格的な中華と言うよりはむしろ、和のテイストを取り入れた創作中華である。
 今回人気だったのは「鯛そぼろのせいろご飯」。2回とも売り切れで、食べることができなかった。食べた中で良かったのは、「塩の真鯛と新ごぼうとウドのカルパッチョ」、「グリの焼売」、「今日の春巻き」、「鶏だんごの甘酢あん」などであるが、デザート類はイマイチだった。
 中華料理店というよりも中華居酒屋という位置づけの店なので、原則1人ワンドリンクを注文しなければならない。また、雰囲気を壊さないよう子供連れの場合は、個室を利用しなければならない。ちなみに、平日は15時から、休日は13 時から営業しているので、まだ明るいうちから飲むことができて便利。(2015年5月追加)

中央区南2条西8丁目5-4 FABcafeビル4階  
電話番号:011-206-8448
定休日:火曜
営業時間:15時~22時、(日曜・祝日13時~20時)
定休日:火曜・第1月曜
予算:グリの焼売(1個)200円、今日の春巻き700円〜
アクセス:地下鉄南北線・すすきの駅2番出口を出て、サンクスの方へ信号を渡って進み、「資生館小学校」西角の信号を右折。2つ目の信号(狸小路の屋根のないところ)を左折するとすぐ左側。すすきの駅より徒歩10分
最寄りのランドマーク:資生館小学校、狸小路8丁目
お勧めポイント:明るいうちから飲める創作中華の店

アンティーク店の左にある入口から入ります

何のビルか分かりません

これが入口ですが、既に何か立てかけてあります

1階の階段を少し上って入口を振り返るとこんな感じです

2階部分は鉄板がたくさん立てかけてあって不思議な感じです

これが入口です。昭和テイストの縦模様のガラスが素敵です

右側にあるキッチンで働くご夫婦

入口正面にある長いテーブル席

左奥にあるテーブル席のテーブルは狭めです

窓のガラスも昭和テイスト。隙間風が入ってきます

針金で作られたオブジェのようなランプ

床は味わいのある木の板

日替わりの食事のメニュー

日替わりの食事のメニュー

レギュラーメニュー

ドリンクメニュー(生ビールはサッポロクラシックで、日本酒もあります)

ワインメニューには日本のものも

塩の真鯛と新ごぼうとウドのカルパッチョ

「今日の春巻き」。この日は海老とインゲン豆の食感が良かった

「今日の春巻き」。この日は筍とチャーシューだったかな?

「鶏だんごの甘酢あん」は美味しかったが、鶏だんごがもう少しフンワリしていれば最高なのだが

「江別産・島豚ヒレ肉と青梗菜・菜の花の豆豉炒め」も悪くない

「新冠産・三元豚の雲白肉」はイマイチ

「長いものポテトサラダ」は長芋が生かされているかどうか微妙

「フルーツトマトのタマゴ炒め」は玉子に火が入りすぎ

北海道産若鶏のパリパリロースト

砂肝わさび

「グリの焼売」はジューシーで美味しい

「豚チャーシューのせいろご飯」はほとんど日本料理

いちごとブルーチーズのミルフィーユ

ヘーゼルナッツのアイスクリーム

ピスタチオのプリン

移転 飲茶 はるのそら

 古いビルの1階にある中華料理店。店内はまるで中華料理店らしからぬ喫茶店のような雰囲気。フロア正面にはカウンター席が6席、手前左には計10席のテーブル席がある。料理は店主が一人で調理し、女性がサービスを担当。ビルや店の雰囲気から想像するに、この店はディナータイムよりランチタイムの方が混んでいるのかも。メニューを見ると中華料理店としては、品数がかなり少なめである。
 おすすめの料理を紹介すると、前菜は「蒸し鶏のネギソース」がいい。サッパリとしていながらネギが香り、ビールのお供にピッタリ。メインのお勧めは「上海風黒酢の酢豚」や「麻婆豆腐」、「エビチリソース」、「卵と蝦の炒め」など。「上海風黒酢の酢豚」はタレの甘さと酸味が絶妙で、肉の火の通し方がもう少し浅ければ最高である。ルネッサンスサッポロホテルの「美麗華」の黒酢酢豚にかなり近い感じだ。「麻婆豆腐」はひき肉が多めで、豆豉の深みに花山椒が香り、とてもバランスが良い。「エビチリソース」は卵入りで、エスタにある「四川飯店」のものに似ている。「卵と蝦の炒め」は卵に火が入りすぎだが、蝦がプリッとしていて塩味もいい。麺は「担々麺」、ご飯は「五目チャーハン」がお勧め。「担々麺」は意外と辛くなく胡麻の風味のスープが最高で、「五目チャーハン」は、米がパラリとしていて塩味もピッタリ。看板に飲茶と書かれているが、點心類はどれもイマイチで、食べても良いのは「エビ蒸し餃子」と「焼きニラまんじゅう」くらい。「蝦蒸し餃子」はエビがプリッとして味も良いが、餡の具材が少なすぎて物足りない。デザート類も、王道の「杏仁豆腐」や「マンゴープリン」はイマイチであるが、「金木犀入り上海風白玉団子」が金木犀のお茶と胡麻白玉の組み合わせがさっぱりとしていて良かった。また、意外なことに「アフォガード」も悪くなかった。
 試していないが、ランチタイムには「週替わり中華粥と点心のセット」などのいろいろなセットメニューがあるようだ。それにしても、コストパフォーマンスが良く、店主のスキルの高さを感じられる中華料理店である。しかしながら、メニューの品数が少ないだけに、店主に実力を発揮してもらうためには是非次回はお任せコースで頂きたい。ちなみに、前日までの予約で予算を言ってもらえれば、お任せコースも可能であるとのこと。(2014年2月追加)

中央区南1条西6丁目8-1 第2三谷ビル1階  
電話番号:011-221-0211
定休日:日曜・祝日
営業時間:11時〜14時、15時半〜22時(早めに閉店することあるので要確認)
予算:蒸し鶏のネギソース700円、上海風黒酢の酢豚900円、麻婆豆腐700円
アクセス:地下鉄大通駅10番出口を出て、「4丁目プラザ」の信号を西へ右折。「藤井スポーツ」の信号を過ぎ、「東急ハンズ」を過ぎたらすぐ左のビル。地下鉄大通駅から徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:4丁目プラザ、藤井スポーツ、東急ハンズ
最寄りのランドマーク:東急ハンズ
お勧めポイント:コストパフォーマンスの良いビルの小さな中華料理店

菜香楼

 2007年度版に初めて掲載した中華料理店である。中華料理店とは言っても通常の日本的な中華料理ではなく、日本人の味に合わせていない現地に近い料理を出す。しかし、中華料理とは言っても高級店の料理ではなく、家庭料理なので、基本的に味付けは濃い。しかし、これらがビールとよく合うのである。なので、もしも中華・居酒屋的なポジションで利用すれば、値段も安くユーティリティーの高い店である。お勧めは、揚げ鶏皮とネギやスパイスで炒めた「五香焦塩鶏皮」、中華風マグロの漬け「冷鮪」、ホウレン草と海老を使った餡かけ料理「翡翠芙蓉蝦」、エノキ茸と鶏肉の黒胡椒炒め「黒椒金針菜」、「砂肝の醤油煮込み」、「棒味鶏」、「北京炒合菜」、「皮蛋菠菜」など。没個性的な札幌の中華料理店にあって、中国本土の家庭料理(家常料理)店に最も近い味である。以前に琴似にあった支店を閉めたため、現在はこの店だけとなった。(2013年4月更新)

中央区北2条西13丁目1-14 エイケービル1F・2F  
電話番号:011-280-6884
営業時間:11時半〜14時半、17時〜22時(土日・祝日は20時45分まで)
定休日:火曜
予算:棒味鶏590円、五香焦塩鶏皮650円、北京炒合菜690円、皮蛋菠菜690円
アクセス:地下鉄東西線・西11丁目駅1番出口を出て、南大通を西(右)へ向かう。しばらく進むと、右に見える大通公園内に「札幌市資料館」が見えるので、その手前の信号を右折。左に「教育文化会館」を見ながら、右に「ニトリ文化会館(旧・札幌厚生年金会館)」を見ながら進み、しばらく行くと左に見える建物。西11丁目駅から徒歩12分。 
最寄りのランドマーク:ニトリ文化会館(旧・札幌厚生年金会館) 
お勧めポイント:リーズナブルな値段で現地の味の中国料理を味わえる

閉店 札幌四川飯店

 東京の 「赤坂 四川飯店(→ 札幌グルメバイブル・中華の頁を参照)」 から暖簾分けされた四川料理店。この店は「四川飯店」と名乗ってはいるが全く別の店で、ホテル札幌カーデンパレス内にある「赤坂 四川飯店」の方が東京の直営店である。もちろん、直営の「赤坂 四川飯店」の方が陳建民氏のオリジナルレシピに限りなく近く、“エビチリ”などは直営店の方が圧倒的に美味しい。20年くらい前までは、この店も「赤坂 四川飯店」の料理にかなり近かったが、現在は料理人が変わったのか、創作中華の要素が強くなり、「バンバンジー(棒々鶏)」や「エビチリ」などは独自の味となってしまった。しかし、料理の選択を誤らなければ、安くて美味しい四川料理を味わえる。まず前菜は「薄切り豚肉ガーリックソース」、炒め物は「芝エビのチリソース」や「豚肉細切りザーサイ炒め」、煮物は「干し貝柱入り白菜煮」や「牛肉とハルサメの辛子煮」などがお勧め。しかし何と言ってもこの店のスペシャリティは、「激辛マーボドウフ(陳麻婆豆腐)」と「カニのあんかけチャーハン」の2つ。「陳麻婆豆腐」は、「赤坂 四川飯店」と共に北海道ナンバーワンの陳麻婆豆腐である。「カニのあんかけチャーハン」はメニューにはない裏メニューだが、“陳先生の「カニのあんかけチャーハン」をお願いします!”と言えば作ってもらえる。札幌という地域性とコストパ考えれば、ギリギリであるが1つ星合格である。特に予め予約しておくと、宴会などのコース料理には普段メニューにない創作料理も登場する。直営の「赤坂 四川飯店」に比べると、こちらの店の方が価格設定が安く、コストパフォーマンスが良い。(2013年3月追加)

中央区北5条西2丁目 エスタ10階  
電話番号:011-213-2603
定休日:無休(エスタに準ずる) 
営業時間:11時〜22時 
予算:薄切り豚肉ガーリックソース(小)1500円、激辛マーボドウフ(陳麻婆豆腐)(小)1500円、宴会料理は3000円〜 
アクセス:JR札幌駅直結 
最寄りのランドマーク:JR札幌駅 
お勧めポイント:コストパフォーマンスが良い四川料理店

茶月斎

 昨年9月で20周年を迎えた人気の中華料理店。NTT東日本札幌病院近くにオープンし、その後大洋ビルの近くの場所に移転。さらにその後、この大洋ビル2階に移転してきた。昨年、同ビルの地下1階へ3度目の移転をしたと聞きつけ、再取材することに。
 地下の通路を抜けて店内に入ると、入口にオープンキッチンのカウンター席が12席あり、奥にテーブル席がある。端のカウンター6席分は、対面式のカウンタ席となっており、大人数のときに利用すれば便利。前店に比べるとやや狭くなったが、明るくこぢんまりとした感じが逆に良くなった。また、一時期はコースのみしか注文できない頃もあったが、現在はコースとアラカルト両方のメニューを楽しめていい。
 アラカルトのお勧めは、名物「千歳・原木椎茸シュウマイ」と各種の炒め物である。千歳で路地栽培された椎茸と道産豚を使った「千歳・原木椎茸シュウマイ」は、道産小麦を使った皮で作られた無添加シュウマイである。プリッとした食感で、コクと食べ応えがあり、冷凍したもの(6個入1300円)を、お土産としてお持ち帰りすることもできる。コースは8000円からあり、お勧めは前日までの予約が必要な「茶月斎おまかせコース(2人様以上)」。この他に、5日前までの予約が必要な「茶月斎贅沢なコース10000〜15000円(2人様以上)」もある。また、ワインは自然派のナチュールワインを置いている。
 ちなみに、この店は店主一人が全てを調理しているので、サービスを含めて至らぬことがあるかもしれないが、その点はご承知願いたい。また、支払いは現金のみで、クレジットカードは使えないのでご注意を。(2019年3月更新)
https://www.chagetusai.com

中央区南3条西8丁目7 大洋ビル地下1階 
電話番号:011-272-4202
営業時間:18時~23時
定休日:日曜
予算:茶月斎おまかせコース8000円、千歳・原木椎茸シュウマイ300円(1個)
アクセス:南北線地下鉄すすきの駅2番出口を出て、「モスバーガー」角の信号を左折。「ノルベサ」前を通り、資生館小学校を過ぎ、「コンフォートホテル」の看板が見える南西の角。南北線地下鉄すすきの駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:資生館小学校、コンフォートホテル
お勧めポイント:創作性の高い中華料理が味わえる

この古いビルの地下です 地下1階の通路を進むと・・・ ココです! 店の外の看板 注意書き 入口にオープンキッチンのカウンター席が12席あり、奥にテーブル席がある。端のカウンター6席分は、対面式のカウンタ席となっており、大人数のときに利用すれば便利。前店に比べるとやや狭くなったが、明るくこぢんまりとした感じが逆に良くなった 店主の小蕎さんが料理を全て作っている アラカルトメニュー1 アラカルトメニュー2 お酒のメニュー 「ザーサイと干しエビのポテサラ350円」 「噴火湾ボタンエビ紹興酒漬け700円」 「鰹のお刺身たっぷり薬味和え1000円」 「地物ホワイトアスパラ蒸し・自家製オリーブ醤の香り1200円」 「ホタテと独活の春巻き800円(2本)」 春巻きの断面はこんな感じ 「牛ハラミと行者ニンニク醤油炒め1400円」 行者ニンニクがインパクト強め 「自家製干し肉と熊本の竹の子炒め1400円」 「九州産アカハタの豆豉蒸し1500円」

閉店 中国料理 インズ yinzu

 薄野にあるGallusグループが展開する創作中華料理店。この店のコンセプトは中華料理とお酒である。とくに、ワインの品揃えは中華料理店とは思えないほど秀逸で、さすがはGallusグループと感心するラインナップ。なので、この店をフルネームで言うと「中華料理とワイン yinzu」というらしい。しかも、お酒はワインだけにとどまらず、山形の「十四代」や福島の「寫楽」、静岡の「磯自慢」、山口の「獺祭」、福井の「黒龍」などのプレミアム日本酒や厳選された焼酎なども置いているので、酒好きにはたまらない店だ。
ビルの中の通路を抜け、鹿の角のようなドアの取っ手を開けると両側にワインセラーがある。さらに通路を右に進むと、左側にオーセンティックバーのようなカウンター席があり、右側にテーブル席がある。南国リゾートのようなウッディなテーブル席は、全てがパーティッションされた半個室となっていていい。
 メニューを見てまず目に付いたのは、「道産ヒグマの拳白湯土鍋煮(指1~2本分)6000円」という乾物メニュー。北海道らしいと言おうか、熊の手は満漢全席でしか味わえない珍しい料理だ。コースは4000円と5500円、そしてフカヒレの入った8000円の3コースで、前日までの予約に限り、4500円の「四川麻辣鍋コース」と11000円の「すっぽんフルコース」がいただける。コースはコスパが良いものの、折角この店に来たなら、豊富なアラカルトメニューから注文してシェアして食べたい。まずは、生ビールと共に名物の「ミルクのフリット」をいただく。外カリ・中フワッのミルクフリットは、山椒塩あるいは蜂蜜で食べるのだが、どちらで食べても甲乙つけがたいくらい美味しい。更にこの店の素晴らしいところは、化学調味料に頼らないシンプルな味付けであることに加え、どの料理も香港や中国本土では決して見かけることのない、旬の素材を用いたオリジナル創作中華であることだ。(2016年5月追加)
http://gallus.jp/yinzu/maine/topics.cgi

中央区南7条西4丁目 札幌74Lビル1階  
電話番号:011-807-5000
定休日:日曜(日曜と月曜が連休の場合は日曜が営業となって月曜休みに)
営業時間:17時半〜翌1時(金曜・土曜は翌2時まで)
予算:おまかせコース4000円、5500円、8000円、ミルクのフリット(8個)800円
アクセス:地下鉄南北線・すすきの駅5番出口を出て、札幌駅前通を右へ向かう。「カラオケ館」、「すすきの市場」、「かに本家」を過ぎ、「豊川稲荷」の角を右折すると左側のビル。すすきの駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:豊川稲荷
お勧めポイント:深夜まで営業しているワインと創作中華の店

このビルの1階です自動ドアを抜けると・・・L字型の通路が・・・さらに、鹿の角のようなドアの取っ手を引くと・・・左右にワインセラーが・・・(右側のワインセラーは陰になっていますので、通路を右折したら見えます)右側のワインセラー南国のリゾートのようなテーブル席は、全てパーティッションされていますオーセンティックバーのようなカウンター席もあるので、一人飯の方もOKです「おつまみ、前菜のメニュー」「点心、揚げ物のメニュー」「乾物、麺類、ご飯、デザートのメニュー」「炒め物、煮物のメニュー」「コースメニュー」「日本酒、梅酒、焼酎、白酒のメニュー」「グラスワイン、ビール、カクテル、老酒のメニュー」「突き出し」「ミルクのフリット」は山椒塩か蜂蜜につけていただく「自家製黒豆豆腐・烏骨鶏のピータンソース」は、通常のピータン豆腐とは明らかに異なるオリジナルテイスト「春竹の子と青梗菜の炒め煮」「春巻(海老と新ごぼう)」は普通でお勧めできない「ホタルイカとうるいの塩炒め」「本日の鮮魚の潮州風酸辣煮」「毛ガニと春菊の金沙粉炒め」は、殻付きなので非常に食べづらい「鶏セセリとウドの香り炒め」はシンプルで美味しい「麻辣豆腐」は「麻婆豆腐」とは若干異なった豆豉メインの辛い料理。「麻婆豆腐」のイメージで食べると違和感があり、あまりお勧めではない「カニ玉のせあんかけご飯」「杏仁豆腐」

北区

侑膳(ゆうぜん)

 都心から少し離れた北区にあるため、アクセスこそ良くないが、札幌中華を語る上で絶対に外せない店である。オーナーシェフの海老さんは、広東料理の名店「香港・福臨門」と、日本における四川料理のパイオニア「赤坂・四川飯店」の両方で修行したため、料理のレパートリーが実に広い。お勧めは、メニューの最初のページに載っている手書きの季節メニューだが、まずは定番メニューの前菜「棒々鶏」を注文しよう。さらに、フワフワの肉団子とトロトロのソースが最高な「肉だんごのやわらか煮」は、絶対に外せない。また、何とも言えない食感の手作りコンニャクと山椒の香りが鮮烈な新作の「コンニャクの山椒煮込」も、絶対に外せない逸品だ。もしも予算に余裕があれば「フカヒレの姿煮」も美味しい。その他、サッパリとした油の香りと蓮根の食感が絶妙な「エビの塩味炒め」やタイ料理のようにスパイシーな「鶏肉の山椒煮込み」、豆豉を使った料理にしては苦みが少なく洗練された「牛肉とブラックビーンズ炒め」などもいい。メニューにはないが、注文すれば肉だけで作った「黒酢酢豚」なども作ってもらえる。そして、デザートの「メロンの杏仁豆腐」もトロトロで旨い。ちなみに、ランチに付いてくる杏仁豆腐と単品の杏仁豆腐は全くの別物なのでご注意を。しかしながら、ランチでつい注文したくなるような四川料理の定番料理「麻婆豆腐」や「担々麺(汁無しも含めて)」、そして「挽肉とレタスの炒飯」などは味がごく普通である点や、店内に片付けられていない荷物があったりする点などは減点である。それはともかく、もしもこの店の醍醐味を味わいたいと思ったら、ランチメニューではなく、単品メニューから注文することを是非お勧めしたい。(2012年11月更新)

北区北33条西12丁目4-16  
電話番号:011-708-0509 
営業時間:11時半~14時半、17時~21時 
定休日:水曜 
予算:肉だんごのやわらか煮1500円、コンニャクの山椒煮込1500円、蒸し鶏胡麻ソース(棒々鶏)1100円、メロンの杏仁豆腐400円 
アクセス:①車で行くなら北大通り(西5丁目樽川通)を北に進み、高速道路(札幌新道)下の交差点5叉路を斜め左へ入る。3つ目の信号の琴似栄町通を左折するとすぐ左側。マックスバリュ手前。 
②地下鉄南北線麻生駅の8番出口を出て、左にあるローソンの交差点を右折し、斜め通りを北西に進む。琴似栄町通との交差点を左折し、ケーズデンキを過ぎてしばらく進むと左側角。マックスバリュ手前。南北線地下鉄麻生駅から徒歩15分。 
最寄りのランドマーク:ケーズデンキ、マックスバリュ 
お勧めポイント:札幌北区ナンバーワンの中華料理店

豊平区

餃子の花家

 札幌ドームからほど近い住宅街にある中華料理店。中華料理店とは言っても、店名からも分かるとおり、餃子に対して並々ならぬ力を注いでいる店である。飲食店としては珍しく週休二日であり、ディナータイム営業は金曜と土曜日だけという、基本ランチタイムのみの店だ。店の横にある駐車場(4台分のスペース)に車をとめて店内に入ると、白を基調としたカフェの様な明るい雰囲気。入口側にカウンター席があり、奥にテーブル席がある。
 ランチメニューを見ると、「餃子セット」の他、「四川麻婆豆腐のセット」や「油淋鶏のセット」、「白ごま/黒ごま担々麺のセット」、「チャーハン」などがある。ディナーメニューは、これに加えて、炒め物や麺、チャーハンなどがいろいろとあるが、中華料理店としては全体的にかなりメニュー数が少ない方だ。
 お勧めは何と言っても「焼き餃子」である。かなり高めの値段設定ではあるが、その分厳選された食材を使用している。餃子の餡は、化学調味料やラードなどを使用せずに道産鶏のスープを用い、生の上富良野ポーク・地養豚のブロック肉を、毎朝包丁で叩いて混ぜて作っているという。さらに、食感を残したキャベツは、近くの八紘学園の低農薬のものを使用し、それに青森産ニンニクや高知産生姜、道産(季節によって本州産)のニラなどを混ぜて作っているらしい。道産小麦「春よ恋」を使用した餃子の皮も、もちろん毎日手作りしているという。
 ラー油を垂らした酢醤油につけて食べると、表面がカリッとしていて、皮は厚めでありながらそれを感じさせないモチッとした食感に仕上がっている。もちろん、餡は豚肉の旨味が感じられ、ジューシーで抜群に美味しい!とくに、この店は焼き方が秀逸で、食感だけでなくジュアル的にも素晴らしい出来映えの焼き餃子だ。この様に、餡、皮、焼き方の三拍子が揃っている店は、網走市にある街中華の店「中華料理&居酒屋 むぎた(→ その他北海道の旨い店・網走市を参照)」くらいしか思い当たらないほど。北海道の餃子専門店のレベルの低さを考えると、両店は間違いなく抜きんでている。
 ちなみに、ホスピタリティーのあるサービスではないが、店内は全面禁煙であり、清潔感があって快適である。また、生餃子の販売はしていないが、焼き餃子のテイクアウトは可能である。(2018年9月追加)
https://ja-jp.facebook.com/gyouzanohanaya/

豊平区月寒東4条16丁目1-1 
電話番号:011-851-5880
定休日:月曜と火曜(不定休あり、餃子がなくなり次第終了)
営業時間:11時半〜14時半(金曜と土曜のみ夜も営業:18時〜21時半)
予算:ランチの餃子ライスセット780円(4個)、830円(5個)、880円(6個)、餃子単品550円(4個)、650円(5個)、750円(6個)
アクセス:地下鉄東豊線・福住駅4番出口を出て「洋服の青山」、「日産ブルーステージ」方面に進む。歩道橋がある「ヤナセ」、「札幌ドーム」前の交差点を左折して向ヶ丘通を進む。「STRA」、「エアフォーター月寒灯油センター」、「はま寿司」、「しらかば台月寒東クリニック」を過ぎ、「札幌農林株式会社」、「セイコーマート」を過ぎたらすぐ右側。福住駅4番出口から徒歩で23分
最寄りのランドマーク:札幌ドーム
お勧めポイント:モチッとした食感の焼き餃子が美味しい

向ヶ丘通沿いのセイコーマートの隣にある・・・ ココです! 営業時間の案内板には「餃子がなくなり次第閉店となります」との表示が・・・。やはり、中華料理店ではなく、餃子専門店なのか? 入口近くのカウンター席奥にあるテーブル席 ランチメニュー
お勧めの焼き餃子は、単品とライスセットがあり、4〜6個まで選択できる 金曜と土曜のみ夜も営業する 夜のメニュー(一品料理) 夜のメニュー(麺料理) 夜のメニュー(ご飯もの) 夜のメニュー(デザートとソフトドリンクメニュー) お勧めの焼き餃子 見事な焼き色 餃子の餡は、化学調味料やラードなどを使用せずに道産鶏のスープを用い、生の上富良野ポーク・地養豚のブロック肉を、毎朝包丁で叩いて混ぜて作っているという。さらに、食感を残したキャベツは、近くの八紘学園の低農薬のものを使用し、それに青森産ニンニクや高知産生姜、道産(季節によって本州産)のニラなどを混ぜて作っているらしい。道産小麦「春よ恋」を使用した餃子の皮も、もちろん毎日手作りしているという 「四川麻婆豆腐のセット」 中辛を選択したが、花山椒は効いているものの、辛さはそれほどではなく、本場のようなクセになるようなインパクトはない 濃厚さはなく、少し水っぽい感じがする。悪くはないが、お勧めと言うほどのレベルではない花家の杏仁豆腐」は、柚子の皮のママレードのようなジャムがのっている。杏仁豆腐自体はネットリと杏仁とミルクが香り悪くはないが、柚子の風味が強すぎる。よけてそのまま食べた方が美味しかった

厚別区

仙雲

 「ホテル エミシア(旧・シェラトンホテル札幌)」の30階にある中華料理店。この店は、かつては東京恵比寿のウェスティンホテル「龍天門」の料理長・陳 啓明氏の監修を受けていた広東料理店である。
 2013年の取材以来久しぶりに訪れてみたが、素材やその火の通し方、塩味などはかつてと同じ高いレベルであった。点心は残念ながら「龍天門」の点心とは全くの別物で、前回と同様な印象。敢えて食べて良いものといえば「小籠包」と「あげ大根もち」くらい。特に表面がカリッと揚がった「あげ大根もち」はお勧めである。点心以外の料理は、全国レベルのものだけに非常に残念ではあるが、料理そのものはデザートに至るまで、料理長・緑川氏の素晴らしいセンスと創作性が感じられてとても素晴らしいものだった。
 ちなみに、今回食べた中での一押しは、何と言っても「3年熟成黒酢の酢豚」と「五目炒飯」。「3年熟成黒酢の酢豚」は、深みのある餡が絶品で、外がカリッとしていて中がシットリとした豚肉の火の通し方は最高である。全国的に見ても、このレベルの黒酢酢豚に出会えることは滅多にない。「五目炒飯」に至っては、ご飯自体はパラッと仕上がっているのに、海老などの素材には火が通り過ぎていないのはさすがで、高いスキルを感じさせる。その他では、「毛蟹とフカヒレのスープ」がボリュームタップリで、コクのある素晴らしい清湯スープであった。また、エスニック風の「茄子のガーリック蒸し・ナンプラーソース」は春雨との相性抜群で良かった。
 それにしても、この店はコースが3500円からあり、ホテルの中華とは思えないほどコストパフォーマンスが良く、客席から見える30階からの眺めも素晴らしい。さらに、個室もあるので使い勝手が良く、新札幌エリアナンバーワンのお勧め店だ。(2016年7月更新)

厚別区厚別中央2条5丁目5-25   
ホテル エミシア(旧・シェラトンホテル札幌)30階
電話番号:011-893-6933(または011-895-8811)
営業時間:11時半~14時、17時半~21時半 
定休日:無休
予算:ランチコース1600円〜5000円、ディナーコース4000円、5000円、7000円
アクセス: 地下鉄東西線・新さっぽろ駅の9番出口を出ると目の前。地下鉄東西線・新さっぽろ駅より徒歩1分
最寄りのランドマーク:地下鉄東西線・新さっぽろ駅、JR新札幌駅、札幌北辰病院
お勧めポイント:コストパフォーマンス抜群でハイレベルな広東料理店

「毛蟹とフカヒレのスープ」は2人前かと思うくらいボリュームタップリで、深みとコクのある素晴らしい清湯スープ「あげ大根もち」は外がカリッとしていて、干しエビの風味と食感のバランスが最高!!もちろん、「焼き大根もち」もあるが、揚げた方がコントラストがあってお勧め。ビールとの相性が絶妙「あげ大根もち」の断面チリソースが付いてくるが、これは不要。そのまま食べた方が美味しいが、飽きたらつけても良いかな「3年熟成黒酢の酢豚」深みのある餡が絶品で、外がカリッとしていて中がシットリとした豚肉の火の通し方は最高。全国的に見ても、このレベルの黒酢酢豚に出会えることは滅多にないガーリックパウダーが添えられるが、餡の完成度が高いだけにこれは不要カレーパウダーも添えられてくるが、これも不要エスニック風の「茄子のガーリック蒸し・ナンプラーソース」は春雨との相性抜群で良かった春雨とネギをどけると、皮がとられた蒸し茄子が見える「五目炒飯」ご飯自体はパラッと仕上がっているのに、海老などの素材には火が通り過ぎていないのはさすがで、非常に高いスキルを感じさせる