5.イタリアン

中央区

トラットリア・ダ・オクムラ(TRATTORIA DA OKUMURA

 2017年にオープンした古いビルにあるイタリアン。地下へと続く階段を降りて一つ目のドアを開けると細長い通路があり、中古レコード店などが入った独特な雰囲気。一番奥にある扉を開けて店内に入ると、左側にオープンキッチンのカウンター席と右側に狭いテーブル席がある。オーナーシェフは、かつて円山にあった「クロ(閉店)」の奥村さんである。この店は奥さんと二人でやっており、こぢんまりとした店の雰囲気も含めて、かつての「サボ(→ 札幌グルメバイブル・イタリアンのページを参照)」を彷彿とさせる。
 ドリンクメニューを見てみると、グラスワインは1000円から、デカンタワインは1700円(250ml)から、ボトルワインは5000円からとリーズナブルで、この他にイタリアビールのモレッティやグラッパなどの蒸留酒などもある。ワインリストはなく、好みを言えば数本のボトルをテーブルまで持ってきてくれる。コースは、おまかせのフルコースとお腹がそれほど空いていない人のための前菜コースがあり、さらには、日替わりのアラカルトメニューもある。
 今回はアラカルトメニューを人数に合わせて作ってもらったが、出てきたそのボリュームが凄い。どちらかというと、豪快な体育会系イタリアンといった感じで、繊細な「サボ」のイタリアンとは対照的であるが、食べてワイワイ話しながらワインを飲むには打ってつけイタリアンであろう(2024年2月追加)

中央区南2条西4丁目 乙井ビル 地下1  
電話番号:011-215-0655
営業時間:16時~23
定休日:不定休
予算:おまかせコース7700円、前菜コース4500円、竹島さんの水牛のモッツアレラと生ハム3800
アクセス:地下鉄南北線、東西線、東豊線・大通駅の出口から、パルコや三越のある南1西4丁目交差点へ出て、薄野方面へ向かう。西へ向かう電車通りから2本薄野側(南側)の交差点(水のメガネ店)を右折して西へ進むと右側にある。地下鉄大通駅より徒歩3
最寄りのランドマーク:水野メガネ店、リッチモンドホテル札幌大通
お勧めポイント:ワインバーのような使い方もできる小さなイタリアン

この小さな古いビルです 地下へと続く階段を降りて一つ目のドアを開けると・・・
細長い通路があり、中古レコード店などが入った独特な雰囲気一番奥にある扉を開けて店内に入ると・・・
左側にオープンキッチンのカウンター席と右側に狭いテーブル席がある(テーブル席側からカウンター席を見たところ) ドリンクメニューを見てみると、グラスワインは1000円から、デカンタワインは1700円(250ml)から、ボトルワインは5000円からとリーズナブルで、この他にイタリアビールのモレッティやグラッパなどの蒸留酒などもある
コースは、おまかせのフルコースとお腹がそれほど空いていない人のための前菜コースがある
日替わりのアラカルトメニュー1
日替わりのアラカルトメニュー2
ワインリストはなく、好みを言えば数本のボトルをテーブルまで持ってきてくれる(泡)
今回はアラカルトメニューを人数に合わせて作ってもらったが、出てきたそのボリュームが凄い。「竹島さんの水牛のモッツアレラと生ハム」
「マガーリ」でも出てきた木更津のモッツアレラチーズ。フレッシュな生クリームの風味を感じて素晴らしい。ネットリとした生ハムの塩味ともぴったり
サルディニア島の石焼パン「カラサウ」は、煎餅のよう。小麦が香るドライな食感で、薄いのグリッシーニのよう
ワインリストはなく、好みを言えば数本のボトルをテーブルまで持ってきてくれる(赤ワイン)
「白トリュフのオムレツ」はシンプルで美味しいけど、値段ほどの価値はない
「ちぢみホウレン草のソテーとそら豆のピューレ」。やや食感はザラつくが、空豆の香りとホウレンソウの苦味がよくまとまっていて、味付け自体も悪くない
「アナゴのフリット」
カリッとあがっていて香ばしい。穴子に泥臭さはなく、塩味もしっかりめについている。レモン絞ってたべると、より味の輪郭はっきりとして旨みも感じる
「サワラ アサリとオーブン焼き」。いわゆるアクアパッツァで、イタリアンパセリが香り、シンプルで美味しい。塩味もドンピシャで、火の通りも抜群 「豆イカ オリーブ ケーパー アンチョビのスパゲッティ」
味は濃いめで、素材の味が際立っている

和みの器N.(エンネ)

 2022年にオープンした創作イタリアン。エレベーターを3階で降りて店内に入ると、明るく暖色系の店内。手前にオープンキッチンのカウンター席が6席あり、奥にテーブル席がある。テーブル席は4名用が3つと2名用が2つあり、トータルでは22席と比較的キャパが大きい。このキャパに対してキッチンは2人体制なので、混み合うと料理が出てくるのにどうしても時間がかかってしまうのが難点である。しかしながら、シェフは次々と手際よく調理している
 今回はアラカルトメニューをいただいたが、どの料理も塩味がピッタリ決まっていて、素材もなかなか良かった。料理は全て2人前を基本としているようだが、僕のような一人飯客のためにも、1人前の小さなポーションを用意してくれているのが有り難い。また、現時点でラストオーダーが夜中の2時までという点も、とても貴重である。しかしながら、暖房が脆弱なのか?冬は足元が冷えるのでご注意を。(2024年2月追加)

中央区南3条西3-1 プレイタウンふじ井ビル3階 
電話番号:011-596-7284
定休日:木曜
営業時間:18時~翌2時
予算:【おまかせコース】5500円、7700円、11000円、【アラカルトメニュー】穴子のフリット 百合根のマッシュと春菊ソース(2人前)1800円(1人前)1000円、ザリガニとあさつき、万願寺とうがらしのトマトソース(2人前)2000円、(1人前)1400円
アクセス:地下鉄南北線・すすきの駅1番出口を出て、ジャンカラの角を右折する。郵便局、G-DININGビルの前を通り、ファミマの角を右に曲がるとすぐ右側のビル。すすきの駅から徒歩2分
最寄りのランドマーク:すすきの交差点、東横INN札幌
お勧めポイント:深夜まで営業しているカジュアル創作イタリアン

このビルです
エレベーターを降りたらすぐの・・・ この店です! オープンキッチンのカウンター席
テーブル席
ドリンクメニュー
本日のアラカルトメニュー
色々なクラフトビールの中から選んだのは、このアメリカのクラフトビール
「地アジと紅まどんなの香草パン粉焼きとキャベツのコールスロー」
塩味はピッタリ。アジは皮目が炙られているが、身はレアでしっとり。紅まどんなの柑橘系の香りと甘みに加え、下に敷かれたコールスローとも合う
「穴子のフリット 百合根のマッシュと春菊ソース」
肉厚の穴子(北海道産?)は、外側がカリッと、中がふんわりとしており、火の通し方も合格。春菊ソースもインパクトあって美味しい。お勧め!
グラスの泡を注文
プロセッコは1杯1100円
”本日は混んでいて時間がかかっておりますので” ということでサービスで出された「パンチェッタ」
フルーティーなオリーブオイルにネットリと塩味があるパンチェッタは、メニューにあったら是非注文したい逸品
「ザリガニとあさつき 万願寺とうがらしのトマトソース」
やや細めのスパゲッティを使用。濃厚な甲殻類の香りとアサツキの深みでありながらも、ピリ辛でサッパリと仕上がっている。万願寺とうがらしの食感もアクセントになっていて、お勧め!
「赤豚 肩ロース 香草焼き」
火の通しも良く、ソースもシンプルで美味しいが、香草は香らない。この豚肉が美味しいか?と問われれば、ちょっと微妙かも
「メープルバニラのプリン ヘーゼルナッツのジェラート 花梨のコンポート」
プリン硬めで、ジェラートは普通。しかしながら、トータル的には悪くない

お酒とお料理 Roba

 かつて二条市場の近くに、「OSTERIA BOZU」という小さなイタリアンがあった。その「OSTERIA BOZU」の後に居抜きでオープンしたのが、同じイタリアンである「Picchu」。「Picchu」はその後、薄野交差点近くに一度移転し、2022年11月に「お酒とお料理 Roba」へと店名を変更し、この場所に移転してリニューアルオープンした。このビルの名称が別な場所にある大洋ビルと似ているため、時々間違えてしまう客もいるそうなので、注意していただきたい。
 ビルの1階にある店舗の扉を開けると、白を基調とした明るい店内。入って左側にオープンキッチンのカウンター席があり、右側に4名用のテーブル席が2つある。女性サービスが一人いるものの、料理は全てオーナーシェフ1人で調理しているので、このキャパでもオーダーが立て込むと、かなり時間がかかってしまう。
 店名に”お酒”と書かれているように、この店のコンセプトは酒と料理である。なので、ダイニングバーに入れようかと思ったほど。また、料理はイタリアンをベースにしてはいるものの、メニューには和食や中華などの品々がラインナップされている。生ビールはサントリーの「マスターズドリーム」で、瓶ビールは「Sapporo黒ラベル」。この日の日本酒は12種類あり、焼酎とウイスキーはそれぞれ4種であった。グラスワインは泡、白、赤が各1種類ずつで、ボトルワインは5500円から。ワインリストはないが、サービスの女性に言えば、好みに合いそうなボトルを数本テーブルまで持ってきてくれる。しかし面倒でなければ、ワインボトルには説明と値段の書いた札がかけられているので、自らワインセラーの中に入って選んだ方が良いかも。
 食事のメニューを見ると、酒に合いそうな魅力的な品々が並んでいる。前述のように、料理はイタリアンをベースとしていものの、「春巻き」や「よだれラム」といった中華メニューや「ヤリイカのコッチョリ」などといったコリアンメニュー、さらには、「からすみ餅」や「真鱈の白子のタチカマ」などといった和のメニューまで、とにかくお酒が進むメニューが目白押しなのである。メニューの中には、「Picchu」時代からの「白レバーペースト」や「毛蟹のサルシッチャ」などといった名物料理も並んでいる。この日の客層は中高年の常連客と思しき客がほとんどであったが、バラエティーに富んだ酒に合うメニューが、常連客の心をガッチリとつかんでいるのかも。かつて、グルメバイブル3つ星として掲載されていた名店「うさぎや(閉店)」にも、どこか似ているなあと感じたのは僕だけだろうか。(2024年1月追加)

中央区南2条西6丁目17-5 TAIYO bld.2・6  
電話番号:011-261-6868
定休日:日曜(不定休あり)
営業時間:17時半~22時
予算:タコとアボカドの海苔和え1540円、Picchuの白レバーペースト990円、毛蟹のサルシッチャ2640円
アクセス:地下鉄南北線、東西線、東豊線・大通駅の出口から、パルコや三越のある南1西4丁目交差点へ出て、薄野方面へ向かう。西へ向かう電車通りから1本薄野側(南側)の通りを右折して西へ進む。「太陽パーキング」、「東急ステイ」、「ネストホテル」、「味覚園」、「The JOHNSON STORE」、「Fino HOTEL」を過ぎた交差点を左折すると、左側にある。地下鉄大通駅より徒歩7分
最寄りのランドマーク:南1西4丁目交差点、東急ステイ、The JOHNSON STORE
お勧めポイント:ジャンルにとらわれないお酒に合う美味しい料理がいただける

このビルの1階にある・・・ ココです! ビルの1階にある店舗の扉を開けると・・・白を基調とした明るい店内。入って左側にオープンキッチンのカウンター席があり、右側に4名用のテーブル席が2つある 食事メニュー(前菜と酒のお供) 食事メニュー(焼き揚げ蒸し料理、締め料理、デザート) 日本酒メニュー アルコールメニュー ワインリストはないが、サービスの女性に言えば、好みに合いそうなボトルを数本テーブルまで持ってきてくれる しかし面倒でなければ、ワインボトルには説明と値段の書いた札がかけられているので、自らワインセラーの中に入って選んだ方が良いかも ボトルに掛けられている札は、こんな感じ この日いただいたイタリアのスパークリング。ビールやシードルに使用される金属の栓がされており、底には澱がビッシリ。キリッとした辛口で、意外にも食事には良く合う 「Picchu」時代からの名物である「白レバーペースト」 鶏レバーペーストとブルーベリーソース。この組み合わせは間違いのない美味しさ 「真つぶとみょうがのサラダ」真ツブは鮮度抜群で、マヨネーズソースとの相性もなかなか 「タコとアボカドの海苔和え」。どのように茹でたのか?タコの食感が素晴らしく、アボガドや海苔とも調和している。お勧め! 「自家製ロースハムと春菊のサラダ」。自家製ハムはシットリとしているものの、ヴィネガーの酸味が前面に出ていて春菊と合っているかは微妙 「茶路めん羊牧場のよだれラム」。意外にも辛くはなく、ミントの香りとレタスの食感が合っている。お勧め! 「メヒカリの春巻き」。メヒカリの食感は良いが、お菓子のような香りがする春巻きの皮とは合っていない 「Picchu」時代からの名物である「毛蟹のサルシッチャ」 口に含むと、毛蟹の香りと旨味が爆発する。ソースは、アメリケーヌソースほどくどくなく、コクがありながら洗練されている。また、下に敷かれたマッシュポテトが味を円やかにしている。お勧め! 「新得地鶏の手羽先揚げ 自家製柚子胡椒で」。かなり弾力のあるごく普通の手羽先揚げ 「牛たんRobaラーメン」。低加水の極細ストレート麺のコシは、まさに生パスタの食感。スープは塩味強めで、スープパスタとしては悪くはないが、ラーメンとしてはお勧めできない「カラスミのペペロンチーノ」のスパゲッティの茹で方は柔らかめ。柚子の香りがして想像通りの味。とくにお勧めはしない

吉花(きっか)

 二条市場近くのビルにある完全予約制のイタリアン。実は、かつての「Osteria YOSHIE」が移転してリニューアルオープンした店である。吉江シェフは上磯町(現・北斗市)の漁師の家に生まれ育ち、それゆえにシーフードに対する思い入れが強いらしい。グランドホテルのフレンチからスタートし、その後寿司職人を経て現在のイタリアンのシェフになったという。現在の店はカウンター6席のみで、シェフ一人でのワンオペである。そのため、ランチタイムの営業はなくなり、ディナー営業のみとなった。三国清美シェフと同様に、カウンター少人数でのワンオペこそ、料理人の最終型なのかもしれない。また、ワンオペなので、コース終了までに2時間半くらいかかることも覚悟しなければならない。
 コースのスタート前に、まずはシェフが本日の食材を披露してくれる。そして、好みのナイフと箸(ステンレスか木)を選び、これをコースを通して使用する。使用している水なども含め、素材にはかなりこだわっているようだ。またペアリングワインも用意されており、ワインのセレクトもなかなか良かった。
 コースの一品目は「自家製ミンククジラのベーコンのウネス(下顎から腹にかけての部分)」。塩味がしっかりとしていて赤ピーマンのシェリーヴィネガーソースともよく合う。2品目は「ホタルイカの炙り焼き」。ホタルイカは香ばしく濃厚で、スクランブルエッグソースもサッパリとまろやかで美味しい。3品目は「サクラマスの炙り」。サクラマスは脂がのっており、火の通し方がレアなのでネットリとしている。春菊ソースが添えられているが、カラスミとミモレットチーズだけでシンプルに食べた方がより美味しかった。また、添えられたカタクリとウドのピクルスもサッパリとしていて良かった。4品目は「毛蟹の混ぜご飯」。寿司をイメージしたのか、バルサミコ酢を用いたた酢飯に、麦とレンコンの食感がアクセントとなっている。これに毛蟹の身と蟹味噌、山ワサビなどが加わることで、絶妙なハーモニーを醸し出している。5品目は「アスパラのグリルとホッキ貝の炙り」。アスパラはワシントン種ではなく、ウェルカム種を使用しているという。炙ったホッキ貝の身と貝柱、塩水ウニ、アスパラのグリルは、どれも素材が凝縮していて味わい深い。6品目は「鴨と七飯町・福田農園の王様椎茸のグリル」。王様椎茸(→札幌グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)は、味が濃厚かつ肉厚でジューシー。ポルチーニ塩やタップナード、りんご、山ワサビなどが添えられるが、ポルチーニ塩がベストだった。7品目の締めのパスタは「手打ちタリオリーニのカラスミがけ」。パスタの食感が良く、塩味もピッタリだった。8品目となる最後のデザートは「プリン」か「北海道産チーズ」を選べるが、プリンをチョイスした。カラメルの深い香りに加えて、濃厚なプリンの風味が良かった。さらに、「熊本の晩白柚 オレンジワイン漬け」が出て、飲み物で終了となった。
 どの料理も素材の鮮度が抜群で、それを活かすための調理法も極めてシンプル。イタリアンというよりも、どちらかといえば日本料理に近いイメージである。なので、イタリアンとして評価するなら1つ星が妥当なところだが、ジャンルを考えずに美味しい料理として評価するならば2つ星で良いのではないかと思う。ちなみに、ワンオペでやっているため、営業時間内の予約の電話は繋がらないのでご注意を。もしも予約をする場合には、昼間に電話かけるか、下記のInstagramやFacebookのダイレクトメールで予約することをお勧めしたい。(2023年6月追加)
https://www.instagram.com/chicca_yoshie/?hl=ja
https://www.facebook.com/2020chicca/

中央区南2条東2丁目1-1 エクセレントハウス東1階
電話番号:011-231-2778(営業時間中は電話が繋がらないので、昼間にかけるか、InstagramかFacebookのダイレクトメールで予約)
定休日:不定休
営業時間:18時の一斉スタート
予算:コース料理12000円(税・サ料込14520円)
アクセス:地下鉄大通駅34番出口を出て右へ。南1条通を進み、「秋野総本店薬局」を過ぎ、広い石狩街道を渡る。「上村漢方堂薬局」を過ぎ、「北門信用金庫」の角を右折して進む。「neoビル」を過ぎて進むと右角にある(二条市場の手前の天坊が入っているビル)。大通駅から徒歩7分
最寄りのランドマーク:二条市場
お勧めポイント:素材にとことんこだわったシーフードが美味しいイタリアン

二条市場近くのビルの1階の ココです!暖簾が掛かっていて、日本料理店風の外観です コースの一品目は「自家製ミンククジラのベーコンのウネス(下顎から腹にかけての部分)」。塩味がしっかりとしていて赤ピーマンのシェリーヴィネガーソースともよく合う 2品目は「ホタルイカの炙り焼き」。ホタルイカは香ばしく濃厚で、スクランブルエッグソースもサッパリとまろやかで美味しい 3品目は「サクラマスの炙り」 サクラマスは脂がのっており、火の通し方がレアなのでネットリとしている。春菊ソースが添えられているが、カラスミとミモレットチーズだけでシンプルに食べた方がより美味しかった。また、添えられたカタクリとウドのピクルスもサッパリとしていて良かった 4品目は「毛蟹の混ぜご飯」 寿司をイメージしたのか、バルサミコ酢を用いたた酢飯に、麦とレンコンの食感がアクセントとなっている。これに毛蟹の身と蟹味噌、山ワサビなどが加わることで、絶妙なハーモニーを醸し出している 5品目は「アスパラのグリルとホッキ貝の炙り」 アスパラはワシントン種ではなく、ウェルカム種を使用しているという。炙ったホッキ貝の身と貝柱、塩水ウニ、アスパラのグリルは、どれも素材が凝縮していて味わい深い 6品目は「鴨と七飯町・福田農園の王様椎茸のグリル」 王様椎茸(→札幌グルメバイブル・ショッピングの頁を参照)は、味が濃厚かつ肉厚でジューシー。ポルチーニ塩やタップナード、りんご、山ワサビなどが添えられるが、ポルチーニ塩がベストだった 7品目の締めのパスタは「手打ちタリオリーニのカラスミがけ」 パスタの食感が良く、塩味もピッタリだった 飲み物のメニュー 8品目となる最後のデザートは「プリン」か「北海道産チーズ」を選べるが、プリンをチョイスした。カラメルの深い香りに加えて、濃厚なプリンの風味が良かった さらに、「熊本の晩白柚 オレンジワイン漬け」が出て・・・ 飲み物で終了となった

DAL 1982

 2017年にオープンした南円山にある人気のイタリアン。開店間もない頃に訪れ、美味しかったと記憶しているが、当時は他の地域のグルメバイブルの制作中で忙しく、ついつい掲載しないままでいた。その後コロナ禍になって再取材することもできず、コロナが落ち着いた今回、やっと取材できることに。
 スタート当初のディナーは、アラカルトとコースの二本立てであったが、コロナ後はお任せのコースのみとなってしまった。ディナーは、品数6種の6000円と7種の7000円、そして8種の8000円の3コースで、アルコールは、サッポロクラシック生や伊モレッティの瓶ビールの他、赤、白、スプマンテなどといったお手頃ワインがそれなりに揃っている。ボトルワインの価格は、3300円のハーフの国産スパークリングからフルボトル66000円のシャンパン・ベル・エポックまでいろいろとあるが、品揃えはそれほど魅力的ではない。
 久しぶりなので、今回は最も品数が多い8000円のコースに。先ず出てきたのは、2種類のパン「百合根のフォカッチャと王様椎茸・胡桃のフォカッチャ」。フワフワで素材の味も感じられ、塩味が効いていて美味しい。料理の一品目は、「北斗市の峩朗(がろう)ガキとシャインマスカット、フロマージュのジュレがけ」。昆布出汁でサッと火を通したという牡蠣は、生のようにフレッシュ。余市産のナイアガラワインのジュレともよく合う。二品目は、「帯広産牛蒡のスープ」。スープと言いながらも、春菊やポロネギ、真鱈の白子などといった具材がタップリとが入っている。塩味もドンピシャで、まさに和のイタリアンといった感じ。三品目は、「戸井産本マグロのカツレツ」。本マグロはレアに仕上がっていて、林檎がアクセントになっている。四品目は、「タラバガニとフキノトウのスパゲッティ」。シンプルな塩味ながら、カニの香りが高く複雑さもあり、最高レベルのスパゲッティだ。五品目は、「百合根のリゾット」。喜茂別町にある「牧場タカラ(→ その他北海道の旨い店・道央・喜茂別町を参照)」のチーズを使用しており、百合根が甘くチーズとの相性も絶妙。六品目は、「サクラマスのサフラン風味」。皮がカリッと焼かれ、身もミディアムレアに火が通り、ホレンソウも含めて抜群に美味しい。七品目は、「北斗市・おぐに牧場のイチボステーキ」。レアに火が通され、ジューシーで柔らかく赤身の旨みも感じられる。最後を飾るデザートは幾つかの品から選べるが、僕は「ガトーショコラ ほうじ茶のジェラート添え」をチョイス。しかし、デザートはごく普通で、とくにコメントすることはない。
 塩味に多少ブレを感じるなどのマイナス点もあるが、現時点では1.5星くらいの評価をつけても良いと思う。使用している素材の質の良さに加え、コストパフォーマンスが良いことなどのプラス点も加え、今回は総合的に2つ星評価とした。(2023年3月追加)

中央区南6条西22丁目3-39  
電話番号:011-513-1982
定休日:月曜(祝日の場合は火曜定休)
営業時間:11時半〜12時、18時〜19時
予算:【ランチ】2000円(パスタランチ)、3000円(+メイン1品)、4000円(+メイン2品)の3コース、【ディナー】6000円(6品)、7000円(7品)、8000円(8品)の3コース
アクセス:地下鉄東西線・円山公園駅4番出口を出て右へ、大通を進み、西25丁目の信号を右折して南へ向かう。「愛育病院」を過ぎ、「信廣寺」の信号を左折する。1つ目の「パールモンドール」のある交差点を右折すると、すぐ左側にある。円山公園駅より徒歩13分
最寄りのランドマーク:信廣寺、パールモンドール南6条店
お勧めポイント:コスパ抜群な良質イタリアン

ココです!ドアを開けると・・・ 入口側にオープンキッチンのカウンター席があり・・・ 奥にテーブル席がある オープン当初はこの様なアラカルトメニューもあった(前菜)が、現在は3つのお任せコースメニューのみ オープン当初のアラカルトメニュー(パスタ) オープン当初のアラカルトメニュー(メインとチーズ) 現在のワインリスト(スプマンテ、シャンパン) 現在のワインリスト(白) 現在のワインリスト(赤) 先ず出てきたのは、2種類のパン「百合根のフォカッチャと王様椎茸・胡桃のフォカッチャ」。フワフワで素材の味も感じられ、塩味が効いていて美味しい 料理の一品目は、「北斗市の峩朗(がろう)ガキとシャインマスカット、フロマージュのジュレがけ」 昆布出汁でサッと火を通したという牡蠣は、生のようにフレッシュ。余市産のナイアガラワインのジュレともよく合う 二品目は、「帯広産牛蒡のスープ」 スープと言いながらも、春菊やポロネギ、真鱈の白子などといった具材がタップリとが入っている。塩味もドンピシャで、まさに和のイタリアンといった感じ 三品目は、「戸井産本マグロのカツレツ」 本マグロはレアに仕上がっていて、林檎がアクセントになっている 四品目は、「タラバガニとフキノトウのスパゲッティ」 シンプルな塩味ながら、カニの香りが高く複雑さもあり、最高レベルのスパゲッティだ 五品目は、「百合根のリゾット」 喜茂別町にある「牧場タカラ(→ その他北海道の旨い店・道央・喜茂別町を参照)」のチーズを使用しており、百合根が甘くチーズとの相性も絶妙 六品目は、「サクラマスのサフラン風味」。皮がカリッと焼かれ、身もミディアムレアに火が通り、ホレンソウも含めて抜群に美味しい 七品目は、「北斗市・おぐに牧場のイチボステーキ」 レアに火が通され、ジューシーで柔らかく赤身の旨みも感じられる 食後の飲み物のメニュー 最後を飾るデザートは幾つかの品から選べるが、僕は「ガトーショコラ ほうじ茶のジェラート添え」をチョイス。しかし、デザートはごく普通で、とくにコメントすることはない 熊本産・金木犀のほうじ茶

リストランテ カノフィーロ

 2002年にオープンしたイタリアン。当初は「リストランテ テルツィーナ」としてオープンしたが、その後現在の店名に変更となった。シェフの小川さんは、堀川シェフの「トラットリア テルツィーナ」で腕を磨き、その後「リストランテ カノフィーロ」のオープンに伴って異動となった才能溢れるシェフである。
 エレベーターでビルの2階に上がり、店内に入ると、シックで落ち着いた空間が広がる。思っていたよりも大箱であり、ボックス席のような背もたれの高い席もある。また、最大10名までの個室も用意されている。今回は僕が払わない会なのでコースの値段は不明だが、恐らく高い方のコースだと思われる。ソムリエは「焼き鳥&ワイン しろSHIRO(→ 札幌グルメバイブル・焼鳥の頁を参照)」にいた安戸さんである。メニューは、アラカルトはなくコースのみである。
 最初の一皿目は、「北あかりのニョッキと白トリュフオイル」。一口サイズのジャガイモのニョッキで、トリュフの香りと上手くマッチしている。二皿目の「オマール海老のトンナートソース」のトンナートソースとは、ピエモンテ州で食べられているアンチョビ風味のツナマヨソース。自家製パンはまあ普通で、添えられたバターは、最近流行のバターやオリーブオイル、クリームなどを混ぜたソフトバターだ。三皿目の「石狩産羊乳ロビオラチーズと和梨のインサラータ(カプレーゼ)」は、チーズと梨を使ったサラダで、チーズと梨の相性が意外に良かった。四皿目の「天然しめじとパンチェッタ、秋トリュフのソース タリアッテレ」は、幅広の麺と塩辛いパンチェッタにトリュフの香りが加わることで、相乗効果を発揮していた。五皿目の「オーストラリア産仔羊の背肉のグリーリア」は、仔羊の火の通し具合が絶妙で、外がカリッと、中がジューシーに仕上がっていて、ソースも素晴らしかった。何故か、最後の六皿目となる締めは「さつま芋とフォアグラ リゾット」で、これも良かった。また、デザートの「ゴルゴンゾーラとくるみのセミブレッド ハチミツとブドウ」は、アイスクリームのようなデザートで美味しい。「エスプレッソ」は普通だが、この店の名物ともいえるチョコレートのワゴンサービスは華やかでいい。
 料理全般に言えるのは、火の通し方、塩味、素材の組み合わせ、全てが申し分ないことだ。また、雰囲気やワインの品揃えも良く、「マガーリ(→ 札幌グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)と並び、北海道を代表する素晴らしいイタリアンである。(2019年5月追加)
http://www.canofilo.jp/index.html

中央区南2条西1丁目 アスカビル2階  
電話番号:011-242-0808
定休日:不定休
営業時間:【ランチ】11時半~13時半、【ディナー】18時~20時半
予算:【ランチ】1800円、3000円、5000円、7000円、【ディナー】6500円、8000円、12000円(税・サービス料別)
アクセス:地下鉄大通駅36番出口を出て右へ進む。「ダイソー」と「BOOK OFF」のある交差点を左折して進むと、最初の交差点の右角にあるビル。地下鉄大通駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:丸井今井本店一条館、ザ・ダイソー札幌中央店
お勧めポイント:コスパのいい優良イタリアン

このビルの2階です シックで落ち着いたインテリア。手前にボックス席のような背もたれが高い席があり、そして一番奥に見えるのが個室である 個室は最大10名まで対応できる 本日のメニュー 最初の一皿目は、「北あかりのニョッキと白トリュフオイル」 一口サイズのジャガイモのニョッキで、トリュフの香りと上手くマッチしている二皿目は「オマール海老のトンナートソース」 クリーム色をしたトンナートソースとは、ピエモンテ州で食べられているアンチョビ風味のツナマヨソース 自家製パンはまあ普通で、添えられたバターは、最近流行のバターやオリーブオイル、クリームなどを混ぜたソフトバター 三皿目は「石狩産羊乳ロビオラチーズと和梨のインサラータ(カプレーゼ)」 チーズと梨を使ったサラダで、チーズと梨の相性が意外に良かった 四皿目は「天然しめじとパンチェッタ、秋トリュフのソース タリアッテレ」 幅広の麺と塩辛いパンチェッタにトリュフの香りが加わることで、相乗効果を発揮していた 五皿目のメインは「オーストラリア産仔羊の背肉のグリーリア」 仔羊の火の通し具合が絶妙で、外がカリッと、中がジューシーに仕上がっていて、ソースも素晴らしかった 日本流なのか?何故か、最後の六皿目となる締めは「さつま芋とフォアグラ リゾット」 この組み合わせも意外に良かった デザートの「ゴルゴンゾーラとくるみのセミブレッド ハチミツとブドウ」は・・・ アイスクリームのようなデザートで美味しい 「エスプレッソ」は普通 この店の名物ともいえるチョコレートのワゴンサービスは華やかでいい

閉店 リストランテ カプリカプリ

 開店20年目を迎えたイタリア料理店。2012年に札幌郊外にある南郷18丁目から移転してきた店である。この店の売りは何と言っても道産素材を使った料理。「足寄町石田牧場」のサウスダウン種の羊や「えりも短角牛」、「大樹町古川牧場」のアップルポーク、「白糠・酪恵舎」のチーズ、「洞爺・佐々木ファーム」や「瀬棚・ソガイ農園」の無農薬野菜など、枚挙に暇がない。さらに、自家菜園でハーブや花ズッキーニなどを作るといったこだわりようだ。
 木をふんだんに使ったシックな店内は、テーブル席のみでカウンター席はない。オーナーシェフの塚本さんと若手料理人が料理を担当し、マダムがサービスとソムリエールを担当している。店内にはワインセラーがあり、グラスワインも含めてリーズナブルなワインが揃っている。メニューはコース料理の他にアラカルトメニューが豊富だ。なので、基本的にはアラカルトメニューで注文し、シェアして食べるのがお勧めである。料理はどれも火の通し方が良く、塩味にブレがない。もしも、メニューの中に「イタリア産フレッシュポルチーニ茸と栗のフリット」や「ポリート ミスト」を見つけたら、是非注文してみて欲しい。「イタリア産フレッシュポルチーニ茸と栗のフリット」はえも言われぬフレッシュポルチーニの妖艶な香りを堪能できる。また、「ポリート ミスト」はソーセージ(サルシッチャ)や仔羊、鶏などが入ったポトフのような北イタリア名物の煮込み料理で、素直に美味しいと思える。さらに、デザートの「ココナッツのビアンコマンジャーレ・ブドウと白ワインのジュレ」もとろけるような食感でいい。
 ちなみに、今回は1つ星としたが、正確に言えばあと一歩で2つ星という評価である。(2016年3月追加)

札幌市中央区南1条東2丁目13  
電話番号:011-222-5656
定休日:水曜、第2火曜
営業時間:【ランチ(土日・祝日限定)】12時〜13時半、【ディナー】17時半〜22時(日曜・祝日は21時まで)
予算:【ランチ】1,700円、2,600円、3,500円、【ディナー】5,400円(前日までの予約で8,640円と10,800円のスペシャルコースがある)
アクセス:地下鉄東西線・バスセンター駅3番出口を出て右へ。すぐに「大通東1交差点」を右折するとすぐ右側。バスセンター駅より徒歩2分(地下鉄大通駅よりさっぽろテレビ塔方向から出て徒歩4分)
最寄りのランドマーク:さっぽろテレビ塔、大通東1交差点、バスセンター
お勧めポイント:道産食材にこだわったイタリアン

このビルの1階にあります店内1店内2前菜の前のメニュー前菜のメニューパスタのメニューメインのメニューデザートのメニュー「釧路仙鳳趾産殻付きカキとぶどうの海水ジュレ」「自家菜園で収穫したシシリアンルージュのドライトマトのブルスケッタ」「日高・銀聖のスモークサーモンとリコッタチーズ、イクラを添えて」「イタリア産フレッシュポルチーニ茸と栗のフリット」崩すと栗も出てきてこんな感じ。えも言われぬフレッシュポルチーニの妖艶な香りを堪能できる「スモークした根室産サンマとジャガイモ、自家製アンチョビのスパゲッティーニ」盛り付けたところ「釧路仙鳳趾産カキとノリのリゾット」「ポリート ミスト」ソーセージ(サルシッチャ)や仔羊、鶏などが入ったポトフのような北イタリア名物の煮込み料理で、素直に美味しいと思えるそのままでも美味しいが、4種類の調味料(ソース)を入れて食べると、また別な美味しさに変身する「足寄町石田めん羊牧場の仔羊の炭火焼き」はシンプルな美味しさ「ココナッツのビアンコマンジャーレ・ブドウと白ワインのジュレ」はブランマンジェのようにトロトロで美味しい「瀬戸内産尾道レモンのジャムのタルトと紅茶のジェラート」ここからはある日の3500円のランチコースパンはフォカッチャスープと前菜の盛り合わせメインは煮込み料理デザートは百合根のモンブランだったかな?

閉店 オステリア イル ソリト

 薄野近くにある小さなイタリアン。現在この店の料理を担当するのは、斎藤 一(さいとう はじめ)シェフである。僕が彼の料理を初めて食べたのは 「イタリアンバール カンティネッタ サリュ(→ 札幌グルメバイブル・バーの頁を参照)」 でのこと。実はこの時、「イタリアンバール カンティネッタ サリュ」の本誌の星は、料理の高評価から一時的ではあるが3つ星となったことがある。その後彼は退店し、どうするのかと思っていたらこの店のシェフとなっていた。この店を経営するのは、近くにある「クッチーナ イタリアーナ リッチ」である。近くにありながら「クッチーナ イタリアーナ リッチ」は南イタリア料理、この店は北イタリア料理という棲み分けをしているようだ。両店とも取材してみたが、結果的に掲載はこの店のみとなった。
 店内に入ると、天井が高いロフト風のインテリア。奥がオープンキッチンのカウンター席となっており、入口側にはテーブル席がある。現在サービスは 「焼き鳥&ワイン しろ SHIRO(→ 札幌グルメバイブル・焼鳥の頁を参照)」 にいた絹川さん一人が担当し、調理も斉藤シェフ一人で行っている。この日は混んでいなかったので問題なかったが、もしかすると、混んでいるときには、料理が出てくるのに時間がかかるかもしれないのでご注意を。
 ちなみに、料理はコースの他にアラカルトメニューもある (→ 下記ウェブから参照) 。どの料理も塩味にブレがなく、火の通し方もいい。また、素材の組み合わせもユニークで面白かった。シェフ1人でやっているのでデザートまでは期待していなかったが、意外なことにデザートも含めて美味しかった。(2015年5月追加)

中央区南2条西5-31-4 スカレッタビル1階  
電話番号:011-200-4557
定休日:火曜
営業時間:12時~14時(金曜〜日曜・祝日のみ)、17時半~24時
予算:【ランチ】1480円、2980円、【ディナー】3880円、7020円
アクセス:地下鉄・大通駅10番出口を出て、札幌駅前通りを反対方向の「4丁目プラザ」方向へ向かう。「ピヴォ」を過ぎてすぐ信号を右折し、さらに「ピヴォ」の南側を過ぎ、2つめの信号を右折すると右側に見えるビル。大通駅より徒歩5分
最寄りのランドマーク:4丁目プラザ、ピヴォ
お勧めポイント:北イタリア料理が美味しい小さなイタリアン

アラカルトメニュー

基本のコースメニューは2種類

この他に季節の特別コースもある

ワインメニューはイタリアの若いワインが中心

ワインメニュー

ワインメニューの中には2万を超える高級ワインもあった

道産・浜ボウフウとヨモギのフリット・ヨーグルトソース

厚岸産白魚のセルクル焼き・ブロッコリーのピューレ添え

追分産ホワイトアスパラガスのソテー

富山産・白エビと道産・姫竹のイカスミソース・スパゲッティで

自家製穴子の燻製とフキノトウのリゾット・赤ワインソース

オーストラリア産仔羊骨付きロースのロースト・黒ニンニクとアンチョビソース

道産・赤牛ハツと山菜のソテー

この「苺のミルフィーユ」が美味しかった

サカエ sacae

 円山エリアにオープンした期待のイタリアン。というのも、シェフの佐藤さんは、 「サボSABOT(→ 札幌グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」 の小池シェフのもとで修行したのをかわきりに、「コントラスト」や 「ファイφ(→ 札幌グルメバイブル・ワインバーの頁を参照) でシェフを務め、今年4月に独立してこの店をオープンさせた。彼が在任中のグルメバイブルの両店の評価はいずれも3つ星であり、彼の料理に対するセンスとスキルの高さを伺わせる。
 店舗は「サボSABOT」の旧店舗を居抜きで使用しているが、外装や内装、そして中のインテリアなどは若干落ち着いた雰囲気となった。店内は奥にオープンキッチンのカウンター席と入口側にテーブル席が4つある。
 現在はかつての店で働いていたサービス担当の女性スタッフと2人だけでやっているため、メニューは試行錯誤中である。おまかせのフルポーションコースとワインを飲みながら少し食べたいという方向けミニコースの2種類のみであるが、これから様子を見て、これをプリフィックスのコースにするのか、アラカルトを含めたコースにするかは検討中とのこと。この日は4500円のコースをいただいたが、コスパを考えるとかなり良かった。しかしながら、人によってパスタの太さの好みや苦手な食材などもあるので、アラカルトを加えるか、せめて、それぞれ2〜3種類の中から選べるプリフィックスのコースにすれば、人気の店になるかも。ちなみに、店名の“サカエ sacae”とは、シェフの祖母の名前から名付けたという。(2015年4月追加)

中央区南1条西25丁目2−1  
電話番号:011-612-5565
定休日:不定休
営業時間:18時〜翌2時
予算:おまかせコース4500円〜(予約すれば高いコースも可能)、ミニコース2500円
アクセス:地下鉄東西線・円山公園駅4番出口を出て右へ。大通西25丁目交差点の信号を右折するとすぐ右側。円山公園駅より徒歩2分
最寄りのランドマーク:大通西25丁目交差点
お勧めポイント:「コントラスト」や「ファイφ」の料理長だった佐藤シェフのイタリアン

SABOTの頃と比べ、ドアが明るいパステルカラーのブルーになりました

店内も若干ですが、シックになりました

オープンの御祝いの花がたくさん

一皿目は「スモークしたホタルイカとパルミジャーノチーズ」 。これがミスマッチかと思いきや意外にも旨い

二皿目は「トリッパの冷菜」。トリッパの臭みが残っていてイマイチ

三皿目は「ウサギのテリーヌとウサギのコンソメ」

魚料理は「アラカブ(カサゴ)のソテー」

パスタは「ホロホロ鳥のパッパルデッレ(幅広パスタ)」

肉料理は「シャラン鴨と熊本産筍のロースト」

デザートは「チョコテリーヌと伊予柑のソルベ」

クロッキオ Crochio

 狸小路8丁目にある人気のイタリアン。店内は天井が高く、木を使ったパーティションが印象的だ。入り口にはオープンキッチンとカウンター席が、そして左側には4名用のテーブル席が2つと奥に2名用のテーブル席が4つある。イタリアンとはいっても、BGMにロックやポップミュージックが流れるカジュアルスタイルのイタリアンなので、料理は基本的にシェアして食べるスタイル。スタッフはシェフを含めて全て女性で、どのスタッフもキビキビとフットワークが良く客対応もいい。
 この店の料理はどれもアイディアに富んでおり、何よりもカジュアル店とは思えないくらい盛りつけが美しく、しかも味が洗練されている。フレンチの要素も取り入れているのか?フュージョン系イタリアンのようなイメージである。メニューは日替わりとレギュラーメニューがあり、そのバリエーションの豊富さには驚かされる。しかもどれを頼んでも美味しく、ピザ以外は全てがお勧めである。特に、この店のスペシャリティとも言える人気メニュー「サバのテリーヌ」や「スモークホタテ・カニ・アボガドのタルタル」、「新冠産・黒豚肩ロース肉のロースト」は必ず注文してほしい逸品。また、デザートなら、ブランマンジェのような「ココナッツのビアンコ マンジャーレ」がいい。
 この日のグラスワインは5種類(500円〜650円)で、ボトルワインはイタリアを中心に2800円〜6800円までのお手頃なものが揃っていた。店内は常に満員で、キッチンとサービスを含めて5人のスタッフで行っているので、出てくるのに時間がかかることを覚悟してほしい。また、人気店なだけに早めの予約が必要だ。唯一の欠点は、禁煙あるいは分煙されていないことで、どちらかと言えば奥の席の方が煙たくないようだ。ちなみに、クレジットカードは使えないのでご注意を。(2013年9月追加)

中央区南3条西8丁目7−4 遠藤ビル1階  
電話番号:011-207-3522
定休日:日曜、月1回月曜
営業時間:17時〜23時
予算:サバのテリーヌ1,300円、スモークホタテ・カニ・アボカドのタルタル850円
アクセス:地下鉄南北線・すすきの駅2番出口を出て、サンクスの方へ信号を渡って進み、「資生館小学校」西角の信号を右折。2つ目の信号(狸小路の屋根のないところ)を左折するとすぐ左側。すすきの駅より徒歩10分
最寄りのランドマーク:資生館小学校、狸小路8丁目
お勧めポイント:どれを食べても美味しい洗練されたカジュアルイタリアン

サボ SABOT

 

 マスコミへの露出が少なくあまり目立たない店だが、北海道を代表するイタリアンである。今年4月に旧店舗から500mほど離れた現在の店に移転し、リニューアルオープンした。以前の店に比べると、やや広くなって雰囲気も一段と良くなった。店内のガラスやドアなどは、古い家屋を収集しているコレクターから譲り受けたものだという。あたかも、古い家屋をリフォームしたような昭和テイストを感じさせるインテリアで、若い頃にデザイナーであった小池シェフのセンスが遺憾なく発揮されている。
 オーナーシェフである小池シェフの料理は、移転後も絶好調だ。素材、火の通し方、塩味、全てにおいてブレがない。特にフリットが素晴らしく、この日頂いた「フキノトウのフリット」は、中に豚肉とモッツアレラチーズが詰まっており、想像を超える美味しさであった。また、夏にだけ登場する「ヤマベのフリット」は、滅多に出会えない至高の品だ。さらに、「生ハムとルッコラのピザ」はオーブンで焼いたとは思えないクリスピーな美味しさで、他店では味わえない逸品。また、季節毎に変わる旬の食材を使ったスープや前菜の「豚肉と野菜の温かいサラダ・シュンギクソース」、「イタリア産白ウサギのインボルティーニ」なども、頼まずにはいられないオリジナリティ溢れる美味しさ。道外の方なら「ツブ(サザエのような貝)のトマトマリネ」や道内産ウニやカニを使ったパスタやリゾットなどもお勧め。さらに、「三元豚の田舎風パテ」や「トリッパと牛テールのトマト煮」、「旬の魚のカルパッチョ」なども外せない。そして、僕のお気に入りの「ズッキーニのスパゲッティ・トマトソース」も、晴れて裏メニューからレギュラーメニューへ昇格した。このパスタはシンプルなだけに、ストレートにトマトの美味しさが味わえ、小池シェフのスキルの高さを実感できる美味しさである。
 この店では、基本的にアラカルトメニューをシェアして食べるのがお勧めだが、どうしてもコースで注文したいという方には、料理5品とデザートのコースが1コースだけ用意されている。但し、5名以上でコースをいただく場合には、前日までの予約が必要となる。ちなみに、店内は禁煙であり、クレジットカードは使えないのでご注意を。(2015年4月更新)

中央区南5条西24丁目1−1 キネブチビル1階  
電話番号:011-796-6632
営業時間:18時〜21時
定休日:火曜、不定休あり
予算:豚肉と野菜の温かいサラダ・シュンギクソース1200円、コースは5000円(5名以上は前日までの予約が必要)
アクセス:地下鉄東西線・円山公園駅4番出口を出て右へ大通を進み、西25丁目の信号を右折して南へ向かう。愛育病院とエネオスGSの信号を左折するとすぐ右側の建物。地下鉄円山公園駅より徒歩10分
最寄りのランドマーク:愛育病院
お勧めポイント:小池シェフのセンスとスキルを体感できるイタリアン

昼の店の前

夜になるとこうなります

入って右奥にあるカウンター席

カウンター席から入口側のテーブル席を望む

奥のテーブル席

奥のテーブル席はパーティションで仕切られており、6〜8名で利用すると、半個室状態で良い

奥のテーブル席のガラス窓からは厨房が見える

オープンキッチンの前店の狭い厨房とは見違えるように広くなった(小池シェフ)

パスタメニュー

メインメニュー

デザートメニュー

この日のカルパッチョは「にしんのカルパッチョ・茄子とブロッコリーのタルタルソース」

貝(この日はホタテ、ホッキ貝)アボガド、ホワイトアスパラのタルタル

「フキノトウのフリット」は、中に豚肉とモッツアレラチーズが詰まっていて、小池シェフのセンスを感じさせる美味しさ

定番の「あじとキャベツのスパゲッティ」は、塩味でシンプルながら美味しい!

「イタリア産白ウサギのインボルティーニ」も、ウサギとは思えない美味しさ

マガーリ(CUCINA ITALIANA MAGARI)

 かつて食べログ北海道エリア・ナンバーワン(2012年7月の時点で。しかし、移転に伴い点数がリセットされた)にも輝いたこともある北海道を代表するイタリアン。一時、札幌市郊外の双子山へ移転し、その後現在の札幌中心部へと再び戻ってきた。
 大通沿いの目新しいビルの1階のドアをあけると、宮下シェフが経営する総菜や食品、雑貨などを売るセレクトショップ「CHIOSCO(キオスコ)」がある。このショップにはバーカウンターがあり、待ち合わせ場所として一杯飲んだり、食事後に軽いつまみやお酒を飲んだりできるスペースもある。この店の奥にあるドアを開けると、リストランテであるマガーリがある。右側にはオープンキッチンのカウンター席、そして左側にはガラス張りのワインセラー、さらにそれに続く縦長に配置されたテーブル席がある。店内のインテリアは双子山時代のアーティスティックなものから、オーソドックスでシックなものへと生まれ変わった。
  双子山時代から変わった点がいくつかある。まずは、ランチタイムの営業を再開したことである。以前とは違い、ランチタイムもディナータイムも同じワンコースのおまかせコースのみとなった。そして最も変わった点は、宮下シェフの料理スタイルの変化である。多くのインバウンド客が来店する東京のフレンチでよく見かける和のエッセンスを取り込んだ料理に近く、そのまま日本料理として出してもおかしくないような本当にイタリアン?と思われるようなものもある。しかしながら、宮下シェフのスタイルはこれらトレンドとは一線を画しており、流行を追い求めた結果なのではなく、ストイックに素材の美味しさを追求した結果、このようなスタイルに変化したと言った方が正確なのかもしれない。


 かつてのスペシャリティ「江戸前穴子の香草蒸し・冷たいトマトのケッカソース」、「鮎の炭火焼き・加賀太キュウリのサラダ仕立て(夏限定)」、「フォアグラのコロッケ」、「ホワイトアスパラと雉の温泉玉子(春限定)」、「モッツァレラチーズのスフォルマートとトリュフ」、「えりも短角牛、あべ牛のハラミの炭火焼き」、「温野菜のバーニャカウダ」、「焼きトウモロコシとタレッジチーズのグラタンとサマートリュフ」などはもちろんお勧めであるが、新作もなかなか面白い。それでもスペシャリティを食べてみたいという方は、事前に要相談である(素材によっては追加料金がかかることも)。

 宮下シェフの料理は、「アロマフレスカ(→ 銀座グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」時代の料理をベースに、宮下流のエッセンスが加えられて独自に進化し、もはや本家を上回る美味しさとなった。特筆すべきは、宮下シェフの作るパスタはどれも美味しいことである。加えて、右腕である菊池シェフの技術も素晴らしく、この店の料理に死角なしである。

 実は、この店の奥には別なカウンター席があり、宮下シェフが完全予約制で「天ぷら 枠」という店を不定期で開いている。宮下シェフは、僕が愛する天ぷら店「美かさ(→ 横浜グルメバイブル・天ぷらの頁を参照)」の店主に教えを請い、現在も趣味で天ぷら店を開いているのである。常設店ではないのでグルメバイブルに掲載はしていないが、こちらは1つ星相当の評価である。(2024年2月更新)

中央区大通西14丁目1-14 NEOビル1階  
電話番号:070-5288-8172
定休日:木曜
営業時間:12時〜13時半、18時〜
予算:お任せコース15000円(税サービス料込みで18000円)
アクセス:地下鉄東西線・西18丁目駅の5番出口を出て大通を右へ。ITCセンタービル、ローソンを過ぎ、北海道信用保証協会と光塩学園調理専門学校の並びのビル。西18丁目駅から徒歩6分
最寄りのランドマーク:大通、光塩学園調理専門学校
お勧めポイント:北海道ナンバーワンのイタリアン

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大通り沿いにあるこの目新しいビルの1階です ココです! ドアをあけると、宮下シェフが経営する総菜や食品、雑貨などを売るセレクトショップ「CHIOSCO(キオスコ)」がある。このショップにはバーカウンターもあり、待ち合わせ場所として一杯飲んだり、食事後に軽いつまみやお酒を飲んだりできるスペースもある お総菜や、自家製のハム、ソーセージ、パテなどを販売している お酒や雑貨なども販売している オリーブの木で作ったという食器や道具 北海道在住の漆作家の器も販売している セレクトショップの奥にはもう一つの扉がある ドアを開けると、左手前にワインセラーがあり、それに続くテーブル席がある テーブル席は縦長 右側には、オープンキッチンのカウンター席が5席ある

ワインセラー
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大通沿いの目新しいビルの1階にあります 宮下シェフが経営する総菜や食品、雑貨などを売るセレクトショップ「CHIOSCO(キオスコ)」。このショップにはバーカウンターもあり、待ち合わせ場所として一杯飲んだり、食事後に軽いつまみやお酒を飲んだりできるスペースもある この店の奥にあるドアを開けると・・・ リストランテのマガーリがある。右側にはオープンキッチンのカウンター席 調理場に立つ宮下シェフ 宮下シェフの右腕・菊池シェフ 左側にはガラス張りのワインセラー さらにそれに続く縦長に配置されたテーブル席がある。以前の双子山時代のアーティスティックなインテリアに比べると、オーソドックスでシックな感じに生まれ変わった 「岐阜県で日本人が作る唯一のパルマ式2年熟成生ハムと千葉県の水牛のモッツアレラチーズ」。モッツアレラチーズはフレッシュでバターのような濃厚さがあり、生ハムは本場ものそのもののネットリとした深い味わい。写真を撮り忘れたが、この後に「忠類村の月光・百合根のトルテッリ リコッタチーズ」が出された。甘みがあって滑らかで美味しかった 「江戸前穴子の香草蒸し・冷たいトマトのケッカソース」 この店のスペシャリティの一つ。穴子はトロトロに蒸され、フレッシュトマトとケーパーの香りのマリアージュが素晴らしい。写真を撮り忘れたが、この後に「ししゃもののフリット ナスとニンニクドライトマト」、その後「マガーリ風 ブイヤベース」が出てきた 「鰻の炭火焼きのリゾット」 鰻は少し泥臭さがあるが、リゾット自体は美味しい 「赤平産 ひよ鳥 鶏白湯汁無しパスタ」 タケノコの食感と椎茸の香り 細麺の生パスタも含めてイタリアンパスタでないような不思議な美味しさ 「新潟ジビエ 真鴨のフィレとハンバーグ 鴨出汁とウニのソース」 しっとりと旨みのある鴨肉とハンバーグに、脇役の芹や下仁田ネギ、ウニの旨味などが加わることで美味しさ倍増飲み物は、中国茶とハーブティー各3種、さらにコーヒーとエスプレッソがある 洋梨・レクチェのコンポートとジェラート どけるとこんな感じ エスプレッソと小菓子で終了 カウンター席の奥には「枠」と染められた暖簾が・・・・ 暖簾をくぐると、和のしつらえのカウンター席がある。ここは宮下シェフが完全予約制で開いている「天ぷら 枠」という店。宮下シェフは、僕が日本一だと考えている天ぷら店「美かさ」の店主に教えを請い、趣味で天ぷら店を開いているのだ

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パリパリのカラザウ(オリーブオイルと共に)味に深みのあるフォカッチャ(オリーブオイルと共に)フォアグラのコロッケ・サマートリュフの香りで鮎の炭火焼き・加賀太キュウリのサラダ仕立て賀茂茄子と海水ウニの冷製カッペリーニフレッシュポルチーニと短角牛のソテー白老あべ牛・ハラミの炭火焼きチョコレートのテリーヌ

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セッシオーネ SESSIONE

https://eye.med.hokudai.ac.jp/gourmet_bible/%e3%82%bb%e3%83%83%e3%82%b7%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%83%8d-sessione/

 二条市場の裏通りにひっそりとある隠れ家的イタリアン。かつてこの場所は、「ボーズ(閉店)」や「アグーリ(倶知安に移転)」といった人気イタリアンがあった場所だ。店内に入ると、特徴のあるオープンキッチンのL字型のカウンター席があり、3店目となった現在のインテリアも「ボーズ」の頃から全く変わっていない。
黒板に書かれたメニューを見ると、羊のペコリーノチーズを使ったメニューとニセコ「奥土農場」のパンのメニューが目を引く。シェフによると、この店では5種類のペコリーノチーズを、メニューによって使い分けているという。また、自家農場で育てたライ麦を使用した「奥土農場」のパンは、シェフがニセコにいた頃に気に入り、現在も宅配で取り寄せているという。
料理はどれも火の通り方、塩味ともにビシッと決まっており、スパイスと素材の組み合わせも絶妙だ。特に、「鴨内臓炒め煮」や「白糠羊トリッパトマト煮込みペコリーノチーズ」などの内臓料理が秀逸である。かつて、 「サボ SABOT(→ 札幌グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」 の小池シェフや 「マガーリ(→ 札幌グルメバイブル・イタリアンの頁を参照)」 の宮下シェフの料理を初めて食べた頃と同じイメージで、将来の3つ星店候補となりうるシェフの才能を感じる。これらの美味しい料理に対し、忙しくて手が足りないせいなのかもしれないが、デザートだけはイマイチセンスを感じられなかった。
現在のところ、サービスの担当がおらず、シェフ一人で全てを行っているため、料理が出てくるのに多少時間がかかることは了承して行っていただきたい。(2017年4月追加)
https://www.facebook.com/sessione.italiana/

中央区南3条東1丁目5-1-2  
電話番号:011-200-9450
定休日:不定休(日曜もしくは月曜のこと多い)
営業時間:17時〜24時
予算:鴨内臓炒め850円、白糠羊トリッパトマト煮込みペコリーノチーズ1400円
アクセス:地下鉄すすきの駅、東豊すすきの駅、大通駅から狸小路1丁目へ向かう。創成川通の信号を渡って二条市場へ向かい、その間の小路を抜けると左角にある。各駅から徒歩で10分以内
最寄りのランドマーク:狸小路1丁目、二条市場
お勧めポイント:素材にこだわった白眉のイタリアン

創成川通の1本東側の通りにあります ココです L字型のカウンター席は昔と変わらず 黒板に書かれた本日のメニュー 赤ワインのリスト。ワインボトルリストにはヴィンテージが書かれていないが、値付けはリーズナブル まずはビールを注文したが、どちらもイマイチ。特に左側のビールはビネガー?と思うほど酸味が強い。やっぱり、日本のハートランドビールにすべきだったと後悔・・・ 突き出しのグラタンのようなプディング。美味しい店は突き出しから美味しい 「バッカラマンティカート」は塩漬けタラのペーストで、トウモロコシのパンのようなものと一緒に食べる 「鴨内臓炒め煮」 ハツ、ズリ、レバーなどのとソースの旨味が渾然一体となって押し寄せてくる 「白糠羊トリッパトマト煮込みペコリーノチーズ」 羊のモツの臭みがペコリーノチーズによって旨味に昇華している ニセコ奥土農場ライ麦パンのクロスティーニ(左がドライ空豆のラグー、右が鶏レバーペースト) 「鶏テリーナ・フィノッキオのサラダ」 手羽などの入った鶏のテリーヌを香ばしく焼いていて、焼き鳥風 「アサリ貝、トマト、バジルのフレゴーラ」 クスクスではありません。つぶつぶの独特の食感のパスタで美味しい 「菜の花、ペコリーノチーズのリングイネ」 サッパリモチモチの美味しさ 「イベリコ豚のホホ肉のストッファート」は普通に美味しい デザートの「グラッパ入りカスタードクリーム ドライアプリコットのせ」は濃厚すぎる上に、フルーツもドライフルーツなので最後まで食べられず。カスタードをもっと滑らかにするか、サッパリ系ジェラートと組み合わせれば美味しいのだが・・・

白石区

ピッツェリア・ダ・マッシモ

 若い店主が1人でやっている札幌郊外のナポリ風ピッツェリアで、カウンター席が6席、テーブル席が3つだけという小さな店である。店主のピザに対するこだわりと情熱は尋常ではない。薪の石窯を使用しているのだが、火力にはかなりこだわっており、通常90秒で焼き上げるところを60秒で一気に香ばしく焼き上げる。また、生地の発酵にもこだわっており、通常生地は1日寝かせて使用するところを、この店では4日間寝かせて使用しているという。こうすることでデンプン質がより糖質へと変化し、焼いたときのデンプンの苦みが少なくなり、糖質が香ばしいカラメル様に変化するという。確かに、生地の焦げ目の苦みは少なく、より香ばしいような気がする。 
 メニューもとてもシンプルで、ピザは「マリナーラ」と「マルゲリータ」の2種類しかなく、ランチメニューなども一切ない。2種類に限定した理由は2つあり、1つは原材料の仕入れを少なくすることで価格を下げ、本場イタリアのピッツェリアように安く食べてほしかったこと。もう1つは日本ではマイナーな漁師風あるいは船乗り風ピザ「マリナーラ」の美味しさを広めたかったという。 
 「マリナーラ」はナポリピザのルーツとも言われるピザで、漁師風と言ってもシーフードが入っているわけではない。トマトソースにオレガノとニンニク、オリーブオイルというシンプルな美味しさ。18世紀にナポリの漁師たちがなじみのパン屋にあり合わせのトマトとオリーブオイルを使って作らせたのがきっかけだそうで、その後にオレガノやニンニクが加わり、現在の形になったという。「マルゲリータ」もナポリピザを代表するピザで、イタリア王妃マルゲリータ・ディ・サヴォイアに由来する。店内には王妃の写真が飾られているので、行ったときにご覧になって頂きたい。どちらのピザもカリッとモチモチに焼かれており、生地に塩味が効いていていい。本当にどちらも甲乙つけがたい美味しさなのだ。テイクアウトはお勧めできないが、容器代100円を支払えば持ち帰りもOKである(2013年7月追加)。

白石区川下2条5丁目2-8  
電話番号:011-875-7116
定休日:水曜 
営業時間:11時半〜14時半、17時半〜20時半 
予算:マリナーラ700円、マルゲリータ900円 
アクセス:JR千歳線・平和駅出入り口1番を出て右へ進む。300mくらいで「札幌信用金庫」に面した北13条北郷通に出るので右折。さらに500mほど進んで「コープさっぽろ」、「北海道銀行」を過ぎ、「サッポロドラッグストア」が見えたらその右向かい。平和駅より徒歩15分。 
最寄りのランドマーク:コープさっぽろ川下店、サッポロドラッグストア川下店 
お勧めポイント:若き店主が作るモッチモチの完璧なナポリピザ