その他日本の旨い店

喜多方ラーメン


福島県の喜多方市は「蔵の街」として有名であるが、もう一つの名物はラーメン。市内には約120軒のラーメン店があり、人口当たりの店舗数は日本一である。32年前にこの地を訪れ、初めてラーメンを食べた時の感動は今も忘れられない。その後も何度も訪れる機会があり、いろいろな店を食べ比べてみた。しかし、結婚してからほとんど訪れる機会がなくなり、10年くらい前に家族と訪れたのが最後である。今回は郡山で仕事する機会があったため、レンタカーを借りて久々に訪れることに。今回改めて食べてみても、今なお日本トップレベルのラーメンであることは間違いない。最近は観光客が多いせいか、新しい店がかなり増えていた。しかしながら、まずは以前食べて美味しかった店から食べ歩くことに。 
 昔からの店と新しい店との決定的な違いは、老舗店の多くは朝から営業していること。つまり、いわゆる「朝ラー」を味わえるのである。驚くべきことに、地元客は朝からラーメンを食べる食習慣があるのだ。 
 「喜多方ラーメン」は基本的にサッパリとした醤油味の中華そばで、麺は太めの平打ち縮れ麺である。また、チャーシューメンでもないのに、豚バラチャーシューが3~4枚のっている。具はチャーシューの他、シナチクとネギだけのシンプルなスタイルが多い。また、スープは澄んだ豚骨と魚介系のWスープであるが、魚介系の風味は然程強くなく、サッパリとしていながら後を引く旨味を感じる。なるほど、朝からでも毎日食べたくなるような美味しさである。ちなみに、喜多方は新潟に近いせいか、多くのラーメン店や食堂のメニューにはラーメンとともに「ソースかつ丼」が見られる。

JR 仙台駅 牛たん通り・すし通り


「牛たん通り・すし通り」は、JR仙台駅3階にある牛タンと寿司に特化したテナントが集まるフードストリート。牛タン店は入り口から順に「伊達の牛たん 本舗」、「牛たん炭焼き 利久」、「味の牛たん 喜助」、「たんや 善治郎」の4店舗がある。今回はこの「牛たん通り」に入っている全店舗のスペシャリティの牛タン定食を食べ比べてみた。その結果、残念ながら4店舗とも1つ星以上の星を獲得することが出来なかったので、本来ならば掲載せずにボツとなる企画であったが、JR仙台駅を利用する知人が是非知りたいという要望があったので、この際、読者の皆様のためにも掲載することに決めた。しかしながら、その差は僅差であったのでランキング形式で掲載することに。

 津軽(青森)ラーメンについて

青森市のラーメンのレベルが高いことは、意外と知られていない。しかし、最近では地元の観光協会も「津軽(青森)ラーメンの街」として売り出すことにより、少しずつではあるが、全国的に知られるようになってきた。「津軽(青森)ラーメン」の特徴は、何と言っても「煮干し」や「焼き干し」をふんだん に使用していること。青森の「焼き干し」は、むつ湾で捕れた良質なイワシのハラワタを取って素焼きにし、それを干して作ったもの。煮干しに比べてかなりの手間暇がかかっているため、値段も高く高級素材でなのである。その「焼き干し」を使ったラーメン店は青森市に多く、「煮干し」を使ったものよりもエグ味がなく上品な味がする。店によっては「日本蕎麦の汁にラーメンを入れているのでは?」と思うくらいサッパリとした魚介系ラーメンなのである。その一方、内陸にある弘前市のラーメンは、「煮干し」を使っており、しかもスープが濁って見えないくらい煮干しを使用している店もあり、青森市のラーメンよりも魚介の風味がかなりキツイように思う。

餃天堂 シンボルロード店

 宇都宮で人気の餃子店。この日は日曜日で、開店15分前に到着したが、店の前には既に行列が。前日に隣にある有名店「生きている餃子バリス(宇都宮駅パセオにある「餃子といえば芭莉龍」の系列店)」を取材したが、この店の方が遙か上を行っていた。食べログの点数はほぼ同じなのに(系列の「餃子といえば芭莉龍」に至っては「餃天堂」よりも高得点)、味にこれだけ差があるとは・・・まさに食べログマジックである。
 扉を開けると店内は縦に細長く、手前にカウンター席が、奥にテーブル席がある。先ずはテーブルのQRコードを読み取り、携帯から注文。メニューは極めてシンプルで、餃子は「焼餃子」と「水餃子」しかない。つまみも同様で「ザーサイ」と「枝豆」、「サラダ風メンマ」、「キムチ」のみ。「生きている餃子バリス」や「餃子といえば芭莉龍」はつまみが豊富で、創作餃子や麺類もあったのとは対照的だ。こちらの店は食べたらすぐ出てもらい、あちらは飲んで食べていろいろ楽しんでもらおうという意図が見て取れる。実は、春に一度来店したときには「焼餃子」しか食べてなかったので、今回の来店はその再確認と水餃子を試してみることにある。
 店内の説明書きでは、焼き餃子は一味とマヨネーズで、水餃子は醤油と酢、ラー油で食べることを勧めている。確かに、水餃子はその通りだったが、焼き餃子に一味とマヨネーズはイマイチの組み合わせだった。結論としては、焼き餃子は味が付いているのでそのまま食べるのがベストで、今流行りの酢コショウは論外だが、付けて食べるならオーソドックスに醤油と酢、ラー油で食べる方が良かった。
 「水餃子」は表面がツルツルで、求肥のように皮がモッチリとして、厚さが全く気にならないほど。いや、むしろこの皮がある事で食感が心地よく感じられる。餡はやけどするくらい熱々かつジューシーで、味はとてもマイルド。これまで経験したことのないくらいの最高の水餃子で、これは絶対にお勧めだ!!「焼餃子」も水餃子同様噛むと餡の肉汁が溢れ出し、まるで、小籠包のように豚肉の旨味がぎっしりと凝縮していた。(2025年1月追加)

宇都宮市池上町1−11 
電話番号:028-689-8518
定休日:なし(年末年始を除く)
営業時間:10時半〜21時半
予算:餃天堂セット(焼餃子5個、水餃子3個)800円 、水餃子(5個)500円、焼餃子(5個)500円
アクセス:JR宇都宮駅東口から駅前大通(県道1→10号)を進む。宮の橋を渡り、足利銀行、宇都宮記念病院、りそな銀行、宇都宮二荒山神社を過ぎ、さらに野村證券を過ぎた本町交差点を左折すると左側にある。(JR宇都宮駅から徒歩12分)
最寄りのランドマーク:宇都宮二荒山神社
お勧めポイント:最高の水餃子が食べられる唯一無二の餃子店

ここです! 扉を開けると店内は縦に細長く、手前にカウンター席が、奥にテーブル席がある メニューは極めてシンプルで、餃子は「焼餃子」と「水餃子」しかない。つまみも同様で「ザーサイ」と「枝豆」、「サラダ風メンマ」、「キムチ」のみ この店の隣にある「生きている餃子バリス」のメニュー。この店とは対照的に、つまみが豊富で、創作餃子や麺類などもある。「餃天堂」は食べたらすぐ出てもらい、「生きている餃子バリス」は飲んで食べていろいろ楽しんでもらおうという意図が見て取れる 先ずはテーブルのQRコードを読み取り、携帯からの注文店内の説明書きでは、焼き餃子は一味とマヨネーズで、水餃子は醤油と酢、ラー油で食べることを勧めている 「水餃子」 表面がツルツルで、求肥のように皮がモッチリとして、厚さが全く気にならないほど。いや、むしろこの皮がある事が心地よく感じられる。餡はやけどするくらい熱々かつジューシーで、味はとてもマイルド。これまで経験したことのないくらいの最高の水餃子で、これは絶対にお勧め!! 「水餃子」に醤油と酢、ラー油を入れて食べると、確かに合う! 「焼餃子」焼餃子に一味とマヨネーズはイマイチの組み合わせ。結論としては、焼き餃子は味が付いているのでそのまま食べるのがベストで、今流行りの酢コショウは論外だが、加えて食べるならオーソドックスに醤油と酢、ラー油で食べる方が良かった

兄弟寿し

 新潟市の中心部にあるカウンター8席だけの人気寿司店。店内に入ると、和が漂う白木のカウンター席があり、42才という若き店主が出迎えてくれた。この店は一斉スタートの1日2回転。この日は1月の真冬だったが、店内は床暖房なのか足下はとても暖かかった。
 まずは、店主の軽妙な挨拶があり、コースがスタート。アルコール類はビールから焼酎、日本酒まで一通り揃っているが、地元新潟の日本酒がお勧めだ。中でも「加茂錦」が傑出しており、とくに「BRILLIANCE 出羽燦々」とこの店のオリジナル「兄弟寿司HONMA EDITION」が素晴らしかった。
 コースは、握りとつまみが交互に出てくるスタイルで、素材はどれも一級品。シャリは硬めながら、酢が柔らかくて万人受けするタイプ。雰囲気も含めて、銀座の寿司店と遜色ない充実ぶりで、2時間15分という時間があっという間に過ぎ去っていった。(2024年10月追加)
https://www.instagram.com/kyodaisushi_niigata/?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ%3D%3D
https://omakase.in/ja/r/bi912043

新潟市中央区東堀通8番1427-2  
電話番号:025-224-9581
定休日:日曜(不定休あり)
営業時間:17時半スタートと20時半スタートの2部制
予算:お任せコース22000円
アクセス:JR新潟駅西口から駅前通りを進み、萬代橋、ホテルオークラ新潟、第四北越銀行を過ぎ、ゆうちょ銀行新潟中店のある小路を右折する。広い新堀通り(右にホテル クラウンヒルズ新潟)を過ぎてさらに進むと右側にある。JR新潟駅から約2㎞
最寄りのランドマーク:第四北越銀行新潟支店、ゆうちょ銀行新潟中店
お勧めポイント:地方の域を超えた東京レベルの素晴らしい店

一軒家のココです 店内に入ると、和が漂う白木のカウンター席があり、42才という若き店主が出迎えてくれた ドリンクメニュー1 ドリンクメニュー2 最初に注文したのは、地元の酒蔵・八海山が造る地ビール・ライディーン 最初に出てきたのは、新潟県五泉市のブランド里芋「きぬおとめの唐揚げ」 次にいただいたのは、佐渡の銘酒「北雪 大吟醸YK35」。もちろん、美味しい! 握りの1貫目は「新潟の真鯛の昆布締めの握り」 握り2貫目は「佐渡の生鯖の握り」。アニサキス対策としてマイナス60度で冷凍にしてあるそうだが、食感は身がしっかりとした生鯖だ つまみの2品目は「真穴子の塩焼き」。大振りなので骨切りがされている。泥臭さは一切なく良質の穴子だが、やや火が入りすぎていてパサつく 握り3貫目は「甘エビ」。いつもは3本づけらしいが、今回は大振りなので2本とのこと。歯切れといい、甘みといい、最高レベルの南蛮海老だ 握り4貫目は、南蛮海老を食べて育っているという「佐渡産ノドグロの炙り」。かなり大きな個体らしく、南蛮海老の味噌を挟んでいる。とてもジューシーで身がみずみずしく、非常に脂がのっている つまみの3品目は「アオサと梅の茶碗蒸し」。アオサの香りが最高で、アオサがこれほど茶碗蒸しに合うとは、ちょっと意外だ 職人さんが、4日熟成した11キロの佐渡の寒ブリを捌くパフォーマンをしてくれたこの店のオリジナル「加茂錦 兄弟寿司HONMA EDITION」 捌いた後の寒ブリ 握り5貫目は「新潟産サワラの藁炙り」。サワラが柔らかくネットリとりとして香り良し 握り6貫目は、先ほど捌いてくれた「佐渡の寒ブリ」。微かにブリの香りがするが、本マグロの大トロと間違えてしまうくらいとろける つまみ4品目は「佐渡産真鱈の白子の塩焼き」。これは普通 「加茂錦」人気のシリーズ「荷札酒」。これは備前雄町米を使った純米大吟醸生酒 「加茂錦」人気のシリーズ「荷札酒」。これは渡船弐号米を使った純米大吟醸「短稈渡船 無濾過 仲汲み」 加茂錦「BRILLIANCE 出羽燦々」。特にお勧め! 握り7貫目は「新潟産コウイカ」。塩と生姜でいただくというのはかなり珍しい。歯切れ良く美味しい 握り8貫目は小西商店の「北方領土産バフンウニ」。オフシーズンであるこの時期のバフンウニとしては悪くなく、三河湾焼海苔の香りも最高 つまみ5品目は「糸魚川の雌ハタハタの塩焼き」。中骨が抜いてあり、干しているので味わい深い 握り9貫目は「本鮪トロの漬け」。醤油にスルメイカの肝を入れてコクを増しているという。漬けがかなり浅めなので言われなければ分からないが、確かに味わいに深みが増している 握り10貫目は「新潟産釣り真鰺」。擦ったネギが挟んでおり、鮮度も含めて美味しい つまみ6品目は、魚沼の牛木きのこ園のブランド椎茸「天恵菇(てんけいこ)の塩焼き」。ブランド椎茸というわりには北海道の「王様椎茸」ほどではない 箸休めの「大根漬け」。柚子の香りがいい 握り11貫目は「コウバコガニの手巻き」 内子、外子、蟹の身、全てを味わうことができて最高!!しかし、有明産焼き海苔は三河湾ほど香らなかったのが残念 「アラの味噌汁」。具材は一切入っていないが、魚のアラの旨味満点 握り12貫目は「穴キュウ」。新潟ならではのクルミが入った太巻き。玉子焼きだけでなく、大根漬けが入っているのも独特 締めの「玉子焼き」。江戸前風の海老が入った玉子焼きで、食感はふんわりとスフレのよう。甘み、香り、塩味のバランスが良い。そしてコースの最後は、村上産の紅茶で終了となった

金澤 せつ理

 店主の河田康夫さんは、金沢を代表する名料亭「つる幸」の二代目。大阪の「味吉兆」で修行し、若干28歳で「料理の鉄人」のアンコウ対決で道場六三郎氏と対戦。さらには、「情熱大陸」にも出演したという地元金沢では名の知れた料理人である。ところが、有名フレンチシェフである三国清三さんと同じく、目の前の客の反応を見ながら料理を提供したいという思いが募り、2018年に「つる幸」を閉め、2019年ついにこの店をオープンさせた。
 入口を入ると、カウンター席が6席と4名用の個室が1つだけの小さな店。カウンター正面には、現代の借景窓なのか?四季の金沢の風景を映し出すモニターがある。
 料理は18時半からの一斉スタート。吉兆系なので、まずは「おしるし(日本酒)」からいただく。酒は新潟県佐渡島の「北雪」。ドリンクメニューにもWEBページにも英語表記があるところをみると、インバウンド客も多いのかもしれない。アルコールは日本酒がメインで、ワインの種類こそ少ないが、ケンゾーエステートのワインもあった。
 この日は12月の雪の中での訪問であったので、コウバコガニ(ズワイガニのメス)やズワイガニ(オス)を堪能できるコースだった。料理はどれも一級品の素材を用い、吉兆系らしさも随所に感じられる素晴らしい内容だった。金沢を訪れたときには、また是非訪れてみたいと思える日本料理店である。(2024年8月追加)
https://kanazawa-seturi.com

金沢市高岡町4−5
電話番号:076-264-2375
定休日:日曜(不定休あり)
営業時間:18時半からの一斉スタート
予算:お任せコース20000円 〜(完全予約制で、値段は季節の素材によって異なる)
アクセス:JR金沢駅から金沢駅通りを通り、近江町市場を目指す。近江町市場と金沢エムザ前を過ぎ、「御宿 野乃」や「セブンイレブン」がある上堤町交差点を右折すると左側にある。JR金沢駅から徒歩12分
最寄りのランドマーク:近江町市場、金沢エムザ、上堤町交差点
お勧めポイント:金沢を代表する日本料理店

目立たないこの建物のようです 入口を入ると・・・ カウンター席が6席と4名用の個室が1つだけの小さな店。カウンター正面には、現代の借景窓なのか?四季の金沢の風景を映し出すモニターがある 店主お勧めのドリンク。ワインの種類こそ少ないが、ケンゾーエステートのワインもある ドリンクメニュー2 ドリンクメニュー3 コースがスタート。この日は12月の雪の中での訪問であったので、コウバコガニ(ズワイガニのメス)やズワイガニ(オス)を堪能できるコース 吉兆系なので、まずは「おしるし(日本酒)」からいただく。酒は新潟県佐渡島の「北雪」 一品目は「コウバコガニのカニ面の餡がけ」。酢の効いた餡はコウバコガニとの相性がとても良いが、生ウニがコウバコガニの味わいを邪魔している 二品目は「飯蒸し」。餅米を蒸したものに、富山の白エビとタラコがのっているが、両者は意外にも合う三品目は「カラスミのシャーベットと茶碗蒸し」 軽く混ぜていただく。茶碗蒸しは、鱈のような白身魚やチーズが入っていて濃厚。フレンチと言っても通用するくらいのフュージョン料理 四品目のお椀は「ズワイガニと湯葉の真丈」。石川県産「のと115椎茸」が入っている。出汁の引き方は吉兆系にしては弱めだが、余韻が長く味わい深い 五品目は「お造り」。手前から甘エビ、スルメイカ、白ソイ。輪島で獲れたという白ソイはスダチを絞っていただく。弾力があって味わい深く、熟成させているだけあってアミノ酸も感じる。北海道の真ゾイでは体感したことがない味 六品目は「2つめのお造り」。手前がバイ貝で奥が燻したサワラ。バイ貝は身が厚くて甘みある。燻したサワラはほぼマグロ色だったが、身の食感は確かにサワラだ。燻しているので、そのまま食べるよりも旨みが増している 七品目は「能登牛のシャトーブリアンの揚げ物」。衣は硬くクリスピーだが、肉は柔らかで、しっかりと味が付いている。そのまま食べるよりもレモンを絞った方が味の輪郭がハッキリする 八品目は「能登のノドグロと寒鰤のしゃぶしゃぶ」。ちり酢(ポン酢醤油)でいただく 目の前の鍋で、店主が素材をしゃぶしゃぶにしてくれる。春菊と大黒シメジ、レッドオニオンなどが入っており、レアな火の通しが最高に旨い 最後の締めのご飯は・・・ 銅鍋の釜で炊いた「コウバコガニと舞茸のご飯」 炊き方もコウバコガニの深い味わいも申し分ない。思わず、おかわりをしてしまったほど美味しい。エノキの味噌汁と香の物は糠漬け、 水菓子は「イチゴとデコポン、洋梨レクチェのフルーツのグラタン」。和食店とは思えないくらい味に柔軟性があって美味しい。アングレーズソースにゴマの風味が加わったような独特な美味しさ

オステリア バッコ

 新潟大学医学部近くの住宅街にあるイタリアン。2024年8月にリニューアルオープンしたらしいが、今回の記事は、リニューアル前の2024年1月当時のものである。
 マンションの1階の扉を開けると、入口近くにワインセラーがあり、夫婦2人でやっているにしてはキャパが大きめで、ゆったりとした家庭的な雰囲気。また、窓が広く大きいせいか?取材の1月時には、店内の足元は冷え冷えとしていた。
 今回はランチコースの7700円(リニューアルオープン後の現在は、何故か6600円にプライスダウン)をいただいたが、どの料理も塩味がピッタっと決まっており、実に味が洗練されていた。地元新潟の新鮮食材をシンプルかつ最大限に引き出している三善シェフのスキルは、ただ者ではないと感じさせた。東京で評価するなら2つ星相当であろうが、地方都市でこの価格とクオリティの料理を提供できていることを考慮して、今回は3つ星とした。
 ちなみに、料理は全て前日までの予約が必要なのでご注意を。次回、新潟を訪れた際には、ディナーコースを味わってみたいと思わせるような素晴らしいリストランテであった。(2024年8月追加)
https://www.osteria-bacco.com

新潟市中央区西大畑町591−1 異人池ハウス1階 
電話番号:025-211-4994
定休日:火曜と水曜
営業時間:12時〜13時半、18時〜19時半(最終入店時間)
予算:(前日までの予約が必要)ランチコース6600円 、ディナーコース8800円と12100円
アクセス:JR新潟駅から萬代橋を渡り、古町通り、西堀通りを過ぎ、三井住友銀行を過ぎてもなお直進する(ここで道路が片道一車線に細くなる)。新潟中央警察署を過ぎ、左の丘に新潟大学医学部を見ながら緩やかに右に曲がった坂を上がると、正面に大きなえんじ色の建物が見える。JR新潟駅から車で12分
最寄りのランドマーク:新潟中央警察署、どっぺり坂
お勧めポイント:地方レベルとは思えないコスパ抜群な美食イタリアン

左の丘に新潟大学医学部を見ながら緩やかに右に曲がった坂を上がると、正面に大きなえんじ色の建物が見える 白い壁のココです マンションの1階にある扉を開けると、入口近くにはワインセラーがあり、取材当時の店は、ご夫婦2人でやっているにしてはキャパが大きめで、ゆったりとした家庭的な雰囲気 窓が広く大きいせいか?取材時の1月には、店内の足元は冷え冷えとしていた ドリンクメニュー。4950円(3〜4杯で少なめ)と8800円のペアリングワインもある 今回はランチコースの7700円(リニューアルオープン後の現在は、何故か6600円にプライスダウン)をいただいた 食後酒のメニュー 「鰤のバットゥータ」 紅芯大根などを合わせた鰤のタルタルで、ほんのりとヴィネガーを感じる。紅芯大根のシャキシャキとした食感とケイパーの風味が鰤とよく合う。塩味、酸味、鰤と野菜とのバランス、全てが洗練されている 「穴子のフリット」 穴子の下にはチーズやトマト、カポナータなどが。サクッと揚がった大振りの地物穴子は、北海道の真穴子に近く、鱧のようにプリッとしている。やはり塩味はピッタリで、モッツアレラチーズやスプラウト、トマトとの相性も最高 バゲットのようなハード系パンとバジルのフォカッチャ。バゲットよりもフォカッチャの方が圧倒的に美味しい 「真鱈の白子のジェノヴェーゼ タリアテッレ」 タリアテッレは、生パスタのような食感。白子を使ったパスタは一般的に塩味が多いと思うが、マイルドで優しいジェノヴェーゼソースなので、以外にも白子の風味は損なわれていない 「トランペット茸のカヴァテッリ」。カヴァテッリは馬の蹄を模したパスタで、イノシシとトランペット茸のボロネーゼのようなパスタ。パスタのモチモチした食感と新潟産イノシシの旨み、トランペット茸による独特の香り、全てが調和している「エゾ鹿のロースト」エゾ鹿の質、その火の通し方、菊芋のピューレ、ブイヨンにマルサラとマスタードを加えたソース、どれを取っても文句のつけようのないくらい完璧な出来
お口直しのグラニテは「ハーブのシャーベット」。ハーブの香りが強めだ デザートは「苺とマスカルポーネ・サーバ」 サクッと焼かれたメレンゲが切ると、中は芳醇なマスカルポーネが。上にはミルクジェラートがのっており、食感、味、甘み、ブドウを煮詰めたハッシュソース、全てのバランスが素晴らしく、また食べたい!と思わせる逸品 飲み物はハーブティーかコーヒー、エスプレッソ。ハーブティーには地元新潟・野山のボタニカル茶もある 小菓子はどれも美味しいエスプレッソは普通

天ぷら 小泉

 ミシュランガイド2021で2つ星を獲得した人気の天ぷら店。店は片町の大通から少し入った住宅街にある一軒家で、隣には同じくミシュランガイド2つ星の有名フレンチ店がある。入口を抜けると手前に個室があり、奥には白木のカウンター席もある。カウンター内にいた坊主頭の店主は、恰幅が良い割りには若く見える。初の今回は、19800円のおまかせコースで注文。飲み物のメニューはなく、グラスワインは白のみ(この日はマコン・ヴィラージュ)。店主は日本酒に造詣が深いようで、日本酒の品揃えはいろいろあるようだ。
 突き出しとして出てきた1品目は、「ズワイガニの抱き身と菊、春菊、大根」。蟹の香りに野菜の食感がマッチしている。2品目の「アオリイカと氷見の寒鰤の刺身」。アオリイカは塩とスダチでいただく。寒鰤は辛味大根と醤油でいただいたが、かなり脂がのっていたので、地元の柚子南蛮を加えて食べた方がより美味しかった。3品目は、「生湯葉とコウバコガニのべっ甲餡がけ」。生湯葉はクリーム様にトロトロで、これにコウバコガニの内子や外子、さらに蟹味噌が加わって最高の一品となった。
 ここからは天ぷらとなる。天つゆはやや甘めで、胡麻油の香りがしない関西風の天ぷらだ。スタートは「ハタハタ」から。魚からのスタートとは珍しい。大根おろしと天汁でいただいたが、ハタハタ特有の身の食感が良かった。天ぷら2品目の「天然ホタテ」は、レモンと塩でいただく。塩単独で食べるよりもレモンを少し絞った方がより甘味が感じられた。3品目は「ムカゴの天ぷら」。ネットリと香りが強いので、こちらは塩よりも天つゆの方が良かった。4品目は「加賀蓮根」。皮と身の両方が出されたが、やっぱり身の方がシャキシャキして美味しい。口直しは、「皮を湯引きしたミニトマトとクレソン、らっきょう」。天ぷらの6品目は、「海苔の天ぷら 生ウニのせ」。塩をかけて食べると海苔のサクサク感とバフンウニのネットリトロトロした食感が絶妙。7品目は、「ズワイガニの蟹味噌のせ」。凝縮した蟹の旨味が爆発で、これは今日一番の美味しさだった。8品目は、「雲子(真鱈の白子;タチ)の大葉まき」。外がサクッと、中がトロッとしていていい。9品目となる「能登の原木椎茸」は、衣がほとんどないせいか油が染みてしまい油っぽい。また、閉じ込められているはずの椎茸エキスのジューシーさもなく、失敗作と言っても良いくらいの出来。10品目は「能登牡蠣」。レモンと塩でいただいたが、ふっくらとクリーミー。11品目の「サワラ」は、醤油と浅葱でそのままいただく。味は濃いめだが、火の通りが素晴らしく、これは本当に美味しい!!12品目は「七尾の牛蒡」。出汁で煮込んで味が染みているので、そのままいただく。13品目の「穴子」は天つゆで食べてみたが、やっぱり天つゆが甘いので、レモンを絞って塩で食べた方が良かった。
 いつになったら天ぷらの王道である車海老が出てくるのかな?と思っていたら、ご飯物となってしまった。ご飯物は、「天茶」、「天丼」、「ばら天丼」の中から選ぶことができるが、今回は「天茶」をチョイス。具材は海老のかき揚げで、出汁ではなく煎茶と塩による天茶だった。これが妙に油っぽく感じられたので、天丼の方が良かったのかも。そして、水菓子の「岐阜の富有柿とシャインマスカット」でコースが終了となった。
 天ぷら自体は良かったが、天つゆが甘めなことと胡麻油が香らない点や、車海老が出てこなかったことなどは、海老好きの僕的にとってはマイナス評価となった。(2022年12月取材/2023年9月追加)
https://tempura-koizumi.jp

金沢市池田町4番丁34 
電話番号:076-223-0023
定休日:日曜(不定休あり)
営業時間:12時〜、18時〜20時
予算:【ランチ】おまかせコース13200円、【ディナー】おまかせコース14300円と19800円
アクセス:JR金沢駅の鼓門を出て、金沢駅通りを近江町市場方向へ向かう。金沢エムザ(mZA)のある交差点を右折し、百万石通りを香林坊方面へ向かう。みずほ銀行、東横イン、大和・香林坊店、スターバックスコーヒーの入っている香林坊東急スクエアを過ぎ、北國銀行のある片町交差点を左折して犀川大通りを進む。2つ目の大工町交差点の信号を右折して進む。有料パーキングの間の小路を左折して進むと右側にある。JR金沢駅から約1.7㎞
最寄りのランドマーク:金沢エムザ(mZA)、大和・香林坊店、香林坊東急スクエア、犀川大通り、大工町交差点
お勧めポイント:金沢ナンバーワンの天ぷら店

店は片町の大通から少し入った住宅街にある一軒家で、隣には同じくミシュランガイド2つ星の有名フレンチ店があります ココです! 入口を抜けると手前に個室があり、奥には白木のカウンター席も。カウンター内にいた坊主頭の店主は、恰幅が良い割りには若く見える(後ろ姿) 初の今回は、19800円のおまかせコースで注文。突き出しとして出てきた1品目は、「ズワイガニの抱き身と菊、春菊、大根」。蟹の香りに野菜の食感がマッチしている 2品目は「アオリイカと氷見の寒鰤の刺身」 アオリイカは塩とスダチでいただく。寒鰤は辛味大根と醤油でいただいたが、かなり脂がのっていたので、地元の柚子南蛮を加えて食べた方がより美味しかった
3品目は、「生湯葉とコウバコガニのべっ甲餡がけ」 コウバコガニの身はもちろん 下に入っている生湯葉はクリーム様にトロトロで、これにコウバコガニの内子や外子、さらに蟹味噌が加わって最高の一品 飲み物のメニューはなく、グラスワインは白のみ(この日はマコン・ヴィラージュ)。店主は日本酒に造詣が深いようで、日本酒の品揃えはいろいろあるようだ ここからは天ぷらとなる。天つゆはやや甘めで、胡麻油の香りがしない関西風の天ぷら スタートは「ハタハタ」から。魚からのスタートとは珍しい。大根おろしと天汁でいただいたが、ハタハタ特有の身の食感が良かった 天ぷら2品目の「天然ホタテ」は、レモンと塩でいただく。塩単独で食べるよりもレモンを少し絞った方がより甘味が感じられた 3品目は「ムカゴの天ぷら」。ネットリと香りが強いので、こちらは塩よりも天つゆの方が良かった 4品目は「加賀蓮根」。皮と身の両方が出されたが、やっぱり身の方がシャキシャキして美味しい 口直しは、「皮を湯引きしたミニトマトとクレソン、らっきょう 天ぷらの6品目は、「海苔の天ぷら 生ウニのせ」。塩をかけて食べると海苔のサクサク感とバフンウニのネットリトロトロした食感が絶妙 7品目は、「ズワイガニの蟹味噌のせ」。凝縮した蟹の旨味が爆発で、これは今日一番の美味しさだった 8品目は、「雲子(真鱈の白子;タチ)の大葉まき」。外がサクッと、中がトロッとしていていい9品目となる「能登の原木椎茸」は、衣がほとんどないせいか油が染みてしまい油っぽい。また、閉じ込められているはずの椎茸エキスのジューシーさもなく、失敗作と言っても良いくらいの出来 10品目は「能登牡蠣」。レモンと塩でいただいたが、ふっくらとクリーミー 11品目の「サワラ」は、醤油と浅葱でそのままいただく。味は濃いめだが、火の通りが素晴らしく、これは本当に美味しい!! 12品目は「七尾の牛蒡」。出汁で煮込んで味が染みているので、そのままいただく 13品目の「穴子」は天つゆで食べてみたが、やっぱり天つゆが甘いので、レモンを絞って塩で食べた方が良かった いつになったら天ぷらの王道である車海老が出てくるのかな?と思っていたら、ご飯物となってしまった。ご飯物は、「天茶」、「天丼」、「ばら天丼」の中から選ぶことができるが、今回は「天茶」をチョイス 具材は海老のかき揚げで、出汁ではなく煎茶と塩による天茶だった。これが妙に油っぽく感じられたので、天丼の方が良かったのかも そして、水菓子の「岐阜の富有柿とシャインマスカット」でコースが終了となった

金のシュークリーム

 JR金沢駅構内の金沢百番街にある「ル ミュゼ ドゥ アッシュ 百番街店」が販売する人気のシュークリーム。この店は有名パティシエ・辻口博啓(つじぐちひろのぶ)が石川県内に展開するスイーツ店の1つ。この「金のシュークリーム」の他、「YUKIZURI雪吊り(→ その他日本の旨い店・金沢市を参照)」や「オリジナル バウム(金のバウム・大麦バウム)」なども販売している。
 このシュークリームは加賀百万石をイメージしているのか?シュークリームの表面にはなんと!金箔がトッピングされているのだ。味に関係しない金箔など無駄という考え方もあるが、とにかくお土産としてのインパクトはあるのだ。
 パイやバゲットの表面を彷彿とさせるシュー皮はまさにクロッカンシューで、サクサク、カリカリ、ザクザクなどいったいろいろな食感を楽しめる。また、ハチミツ入りのカスタードクリームも甘さ控えめかつ滑らかで、実に美味しい。同じフロア内にある「ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ フレ(→ その他日本の旨い店・金沢市を参照)」が販売する「ミュゼ」と一緒に購入して、列車内で是非食べてみては。(2022年12月取材/2023年9月追加)

金沢市木ノ新保町1-1 JR金沢駅 金沢百番街あんと内  
電話番号:076-234-1660
定休日:無休
営業時間:8時半〜20時
予算:金のシュークリーム351円
アクセス:JR金沢駅構内
最寄りのランドマーク:JR金沢駅
お勧めポイント:JR金沢駅内で有名パティシエ・辻口博啓のケーキが購入できる

JR金沢駅構内の金沢百番街「あんと」の中にあります ココです! これが「金のシュークリーム」。表面にはなんと!金箔がトッピングされている パイやバゲットの表面を彷彿とさせるシュー皮はまさにクロッカンシューで、サクサク、カリカリ、ザクザクなどいったいろいろな食感を楽しめる ハチミツ入りのカスタードクリームも甘さ控えめかつ滑らかで、実に美味しい

ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ フレ

 JR金沢駅構内にある金沢百番街は、金沢土産の専門店が集まる「あんと」とコンビニなどが入る「あんと西」、そしてファッション・雑貨・カフェの「Rinto」という3つのエリアに分かれている。この「ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ フレ」は、石川県立美術館内にあるカフェ「ル・ミュゼ・ドウ・アッシュKANAZAWA(→ その他日本の旨い店・金沢市を参照)」と同じく、有名パティシエ・辻口博啓(つじぐちひろのぶ)によるスイーツのテイクアウト店である。同じフロア内には、「YUKIZURI雪吊り(→ その他日本の旨い店・金沢市を参照)」「金のシュークリーム(→ その他日本の旨い店・金沢市を参照)」、「オリジナル バウム(金のバウム・大麦バウム)」などを販売する「ル ミュゼ ドゥ アッシュ 百番街店」も入っており、いずれの店も朝から営業しているので、列車に乗る前に金沢土産を購入する際にとても重宝する。
 店名のFrais(フレ)とは、フランス語で“新鮮”を意味し、この店では旬の新鮮な果実を用いたスイーツを販売している。僕のイチオシは、何と言っても店名にもなっている「ミュゼ」。とろけるようにミルキーなチョコムースと、中心のレモングラスが香るハチミツクリームとの相性が絶妙。甘さも程よく、チョコレートケーキとしてはほぼ100点満点の出来だ。その他のお勧めとしては、「セゾン・ド・ガトー」や「ピスターシュ」、「クラシック・ショコラ」など。「セゾン・ド・ガトー」とは、いわゆる季節のショートケーキ(この時はイチゴ)のことで、とにかく生クリームが洗練されていて秀逸。また、スポンジも玉子の風味がして美味しいが、きめ細やかさに欠けるのがちょっと残念。「ピスターシュ」は、濃厚で重層感のあるピスタチオの存在感が抜群で、ケーキ「オペラ」のピスタチオ版といった感じ。上に散らしたピスタチオやクランチ、フランボワーズジャムなども素晴らしいアクセントになっている。「クラシック・ショコラ」は、濃厚なカカオの香りが最高で、ドライな生地の食感と生クリームとの相性もいい。(2022年12月取材/2023年9月追加)

金沢市木ノ新保町1-1 JR金沢駅 金沢百番街あんと内  
電話番号:076-234-1660
定休日:無休
営業時間:8時半〜20時
予算:ミュゼ594円
アクセス:JR金沢駅構内
最寄りのランドマーク:JR金沢駅
お勧めポイント:JR金沢駅内で有名パティシエ・辻口博啓のケーキが購入できる

JR金沢駅構内にある金沢百番街の「あんと」の中にあります 「あんと」のフロア内には、金沢土産の専門店が集まっています この店の僕の一押しは、店名を冠した「ミュゼ」。「ミュゼ」の詳しい説明イラスト これが実際の「ミュゼ」 とろけるようにミルキーなチョコムースと、中心のレモングラスが香るハチミツクリームとの相性が絶妙。甘さも程よく、チョコレートケーキとしてはほぼ100点満点の出来 「ピスターシュ」は、濃厚で重層感のあるピスタチオの存在感が抜群で、ケーキ「オペラ」のピスタチオ版といった感じ。上に散らしたピスタチオやクランチ、フランボワーズジャムなども素晴らしいアクセントになっている 「クラシック・ショコラ」は、濃厚なカカオの香りが最高で、ドライな生地の食感と生クリームとの相性もいい 「ルージュエノワール」。フランボワーズのソースとオペラを圧縮したような食感のアールグレイチョコケーキのバランスは良い。しかし、お勧めというほどではない 「フロマージュ クラッシック青山椒」。滑らかでコクがあり、塩味を感じる。柑橘系の様な青山椒とキャラメルが、味わいをかなり複雑にしている。評価が分かれる品 「セラヴィ」。ホワイトチョコムースはミルク感がなく、ラズベリーチョコムースともマッチしていない 「セラヴィ」の解説イラスト 実際の「セラヴィ」の断面 「モンブラン」。運ぶ途中で崩れてしまったのでそのまま試食。生クリームたっぷりな割に、栗の風味が弱い 「モンブラン」の下のベースはメレンゲなのでサクサク 「アンフレーズ」 イチゴのソースが強過ぎで、イチゴのムースも硬め。中心に入っている小豆とも合わない 「能登ミルクプリン」。そもそも食感が硬めで、僕好みではない。ミルクキャラメルクリーム、生クリーム、プリン、カラメルの4層仕立ての割には深みに欠ける

勝鹿 KATSUSHIKA HAMAノMACHI

 ベルナード観光通りを散歩していたときに、気になって入ってみた店である。調べてみると、長崎新地中華街の近くに本店を構え、長崎市内にある3店舗のうち、この「浜の町店」が最も新しい店舗のようだ。
 扉を開けて入ると、入ってすぐ手前にカウンター席があり、奥にテーブル席がある。店内にはジャズが流れ、スタイリッシュで木の温もりが感じられるトンカツ屋らしからぬインテリア。メニューを見ると、名物は地元長崎の若寿豚を使用した「厚切り上ロースかつ(200g)」らしく、さらに大きい「BIG上ロースかつ(300g)」もある。初の今回は、通常の上ロースかつにエビフライ1つと勝鹿メンチ1つ、さらに牡蠣フライ1つを追加注文した。
 注文してすぐにソースと漬物、サラダが出てきた。ドレッシングは和風かゴマを選べるが、和風ドレッシングはごく普通。出てきたカツの盛り合わせには、塩と玉ねぎソースが添えられていた。厚切り上ロースかつは、多店舗展開している店とは思えないくらい絶妙な火の通し加減でジューシー。SPF豚だという若寿豚も臭みなど一切なく、塩でもいけるほど美味しい。有名店にもありがちな衣の剥がれなども一切なく、素晴らしい出来だ。この200gの上ロースくらいが丁度良いベストな厚みで、これ以上だと一口で食べるのが難しくなるかも。しかしながら、玉ねぎソースだけは微妙な味なので不要だと思う。
 シーフードには更に粗めのパン粉を使用しており、これがサクッとしていて実に良かった。海老は塩でもソースでもいけるが、牡蠣はソースの方が圧倒的にいい。しかし、何故かソースと辛子は少ししか出てこなかったので、すぐに追加を頼んだ。また、勝鹿メンチもジューシーで決して悪くないが、ハンバーグのようなナツメグの香りがするので、こちらは好み分かれそう。残念なことに、とんかつ店の重要アイテムであるご飯はごく普通で、九州という土地柄のせいか?味噌汁が少し甘めなのが気になった。これでご飯と味噌汁がもっと美味しければ、完璧な2つ星評価となるのだが・・・。そういうわけで、今回の評価は1.5つ星くらいの評価であるが、地方店ということを考えて2つ星の評価となった。サービスの対応も良く、熊本の「勝烈亭 新市街本店(→ 熊本グルメバイブル・肉料理の頁を参照)」と並ぶ九州地方の優良とんかつ店である。(2023年9月追加)
https://www.katsu-shika.com

長崎市万屋町3-13(観光通りアーケード)  
電話番号:095-801-0828
定休日:不定休
営業時間:11時半〜15時、17時〜20時半
予算:上ロースかつ(200g)定食1800円、BIG上ロースかつ(300g)定食2400円
アクセス:長崎電気軌道・観光通電停で降り、ベルナード観光通りのアーケードを最後まで進むと左側にある(ココカラファイン、セブンイレブンの向かい側)。観光通電停から徒歩5分
最寄りのランドマーク:ベルナード観光通り
お勧めポイント:上ロースかつとシーフードかつが美味しい店

ベルナード観光通りを散歩していたときに・・・ココカラファインの向かいにあったこの店のとんかつ店が気になったので、入ってみました扉を開けて入ると、入ってすぐ手前にカウンター席があり奥にテーブル席があります。店内にはジャズが流れ、スタイリッシュで木の温もりを感じるトンカツ屋らしからぬ洗練されたインテリアです飲み物のメニューとんかつのメニュー1とんかつのメニュー2とんかつには、やっぱりビールでしょう注文してすぐにソースと漬物、サラダが出てきた。ドレッシングは和風かゴマを選べるが、和風ドレッシングはごく普通初の今回は、通常の上ロースかつにエビフライ1つと勝鹿メンチ1つ、さらに牡蠣フライ1つを追加注文した出てきたカツの盛り合わせには、塩と玉ねぎソースが添えられていたが、玉ねぎソースだけは微妙な味なので不要だと思う厚切り上ロースかつは、多店舗展開している店とは思えないくらい絶妙な火の通し加減でジューシー。SPF豚だという若寿豚も臭みなど一切なく、塩でもいけるほど美味しい。有名店にもありがちな衣の剥がれなども一切なく、素晴らしい出来だ。この200gの上ロースくらいが丁度良いベストな厚みで、これ以上だと一口で食べるのが難しくなるかもシーフードには更に粗めのパン粉を使用しており、これがサクッとしていて実に良かった。海老は塩でもソースでもいけるが、牡蠣はソースの方が圧倒的にいい勝鹿メンチもジューシーで決して悪くないが、ハンバーグのようなナツメグの香りがするので、こちらは好み分かれそう残念なことに、とんかつ店の重要アイテムであるご飯はごく普通で、九州という土地柄のせいか?味噌汁が少し甘めなのが気になった。これでご飯と味噌汁がもっと美味しければ、完璧な2つ星評価となるのだが・・・

乙女寿司

 金沢の繁華街にある知る人ぞ知る有名寿司店。店内に入ると、白木でなく民芸居酒屋のようなカウンター席があり、照明はやや暗め。この時は未だコロナ禍と言うことで、客席もカウンター内もパーティションで仕切られていた。カウンター席は7席で、奥には小上がりもある。店内は暖房が十分ではなく、足元は冷え冷えとしていた。
 まず注文したのは地ビール「奥能登ビール 日本海倶楽部ヴァイツエン」。味は特に秀でているところがなかった。また、日本酒はほぼ地酒である。
 先ず出てきたのは、「平目とボタン海老の刺身」。平目の弾力が素晴らしく、ボタン海老も新鮮そのもの。2品目は、「ブリとバイ貝の刺身」。氷見の寒ブリについては言うまでもないが、北陸産のバイ貝は歯応えと甘味あって実に美味しい。3品目は「コウバコガニ(香箱蟹)」。セイコガニ(セコ蟹)とも呼ばれるが、この雪の降る時期にわざわざやってきた理由は、これを食べたかったからである。この日はあいにくの悪天候だったが、内子外子ともに味が濃厚で、今回旅一番のコウバコガニだった。食べた後に甲羅の中に日本酒を注いでくれ、甲羅酒としてもいただく。4品目は焼き物で、「ノドグロの味噌漬け」。非常に脂がのっており、焼き方素晴らしくジューシー。5品目は、「雲子の擦り流し」。雲子とは北海道でいうタチ(真鱈の白子)のこと。塩味もピッタリで、飲んだ後に香る白子の旨味や余韻も良かった。
 ここからは握りとなる。シャリの大きさはやや小ぶりで、酢飯は酸味、塩味ともに控えめで食べやすい。先ず出てきたのは「甘エビ」。金沢に来て良かったと思える最高レベルの甘エビだ。また、一貫2匹づけなので、フワッと歯切れの良い食感もいい。握り2貫目は、地物の「クエ」。弾力といい脂ののりといい、とにかく抜群。3貫目は、「メジマグロ」。メジマグロとは本マグロの幼魚であるが、サッパリとしていてほどほど脂がのっていた。4貫目は、「赤イカ」。隠し包丁が施されているので歯切れが良く、甘味あって美味しい。それ故に煎った白胡麻の香りは不要と感じられた。5貫目は、「本マグロのトロ」。この時期としては個体が小さいのか?脂ののりも味の深みもイマイチだった。6貫目は、「コハダ」。酢の締め具合が浅くも深くもなく、丁度良かった。7貫目は、地物の「真鯵」。弾力があって新鮮そのもの。天候の悪い日にこれだけの青魚を仕入れることができるとは驚きだ。8貫目は、「ズワイガニ」。香りから、茹でてそれほど時間が経ってないことが分かる。いくらでも食べられるくらい美味しい。この後、「能登の天然岩海苔の味噌汁」が出て、9貫目は「ノドグロの炙り」。口に入れた瞬間に消えてしまうくらい脂があってとろける。凄い!の一言。10貫目は北海道浜中産の「バフンウニ」。この時期のバフンウニとしては秀逸。そして11貫目の「穴子」で終了となった。「穴子」は山椒の葉が香り、臭みなくふんわりと柔らかだった。どの素材も素晴らしく、間違いなく、金沢のトップレベルの寿司店である。(2022年12月取材/2023年9月追加)

金沢市木倉町4-10   
電話番号:076-231-7447
定休日:水曜、日曜・祝日
営業時間:12時〜14時、17時〜19時半
予算:お任せで20000円くらい
アクセス:JR金沢駅の鼓門を出て、金沢駅通りを近江町市場方向へ向かう。金沢エムザ(mZA)のある交差点を右折し、百万石通りを香林坊方面へ向かう。みずほ銀行、東横イン、大和・香林坊店、スターバックスコーヒーの入っている香林坊東急スクエアを過ぎ、北國銀行のある片町交差点を右折して中央通りを進む。パーキングのある2つ目の交差点をさらに右折して進むと突き当たり。JR金沢駅から約1.5㎞
最寄りのランドマーク:金沢エムザ(mZA)、大和・香林坊店、香林坊東急スクエア
お勧めポイント:金沢トップレベルの寿司店

茶色いビルと駐車場の間の・・・ 小路を抜けると・・・ 店があります 店内に入ると、白木でなく民芸居酒屋のようなカウンター席があり、照明はやや暗め。この時は未だコロナ禍と言うことで、客席もカウンター内もパーティションで仕切られていた。カウンター席は7席で、奥には小上がりもある 飲み物のメニュー 日本酒は石川の地酒 ワインリスト(白ワイン) ワインリスト(赤とスパークリングワイン)まず注文したのは地ビール「奥能登ビール 日本海倶楽部ヴァイツエン」。味は特に秀でているところがなかった 先ず出てきたのは、「平目とボタン海老の刺身」。平目の弾力が素晴らしく、ボタン海老も新鮮そのもの
2品目は、「ブリとバイ貝の刺身」。氷見の寒ブリについては言うまでもないが、北陸産のバイ貝は歯応えと甘味あって実に美味しい 3品目は「コウバコガニ(香箱蟹)」 セイコガニ(セコ蟹)とも呼ばれるが、この雪の降る時期にわざわざやってきた理由は、これを食べたかったからである。この日はあいにくの悪天候だったが、内子外子ともに味が濃厚で、今回旅一番のコウバコガニだった 4品目は焼き物で、「ノドグロの味噌漬け」。非常に脂がのっており、焼き方素晴らしくジューシー食べた後に甲羅の中に日本酒を注いでくれ、甲羅酒としてもいただく 5品目は、「雲子の擦り流し」。雲子とは北海道でいうタチ(真鱈の白子)のこと。塩味もピッタリで、飲んだ後に香る白子の旨味や余韻も良かった ここからは握りとなる。シャリの大きさはやや小ぶりで、酢飯は酸味、塩味ともに控えめで食べやすい。先ず出てきたのは「甘エビ」。金沢に来て良かったと思える最高レベルの甘エビだ 握り2貫目は、地物の「クエ」。弾力といい脂ののりといい、とにかく抜群3貫目は、「メジマグロ」。メジマグロとは本マグロの幼魚であるが、サッパリとしていてほどほど脂がのっていた 4貫目は、「赤イカ」。隠し包丁が施されているので歯切れが良く、甘味あって美味しい。それ故に煎った白胡麻の香りは不要と感じられた 5貫目は、「本マグロのトロ」。この時期としては個体が小さいのか?脂ののりも味の深みもイマイチだった 6貫目は、「コハダ」。酢の締め具合が浅くも深くもなく、丁度良かった 7貫目は、地物の「真鯵」。弾力があって新鮮そのもの。天候の悪い日にこれだけの青魚を仕入れることができるとは驚きだ 8貫目は、「ズワイガニ」。香りから、茹でてそれほど時間が経ってないことが分かる。いくらでも食べられるくらい美味しい この後、「能登の天然岩海苔の味噌汁」が出たが、これはごく普通 9貫目は「ノドグロの炙り」。口に入れた瞬間に消えてしまうくらい脂があってとろける。凄い!の一言 10貫目は北海道浜中産の「バフンウニ」。この時期のバフンウニとしては秀逸 そして11貫目の「穴子」で終了となった。「穴子」は山椒の葉が香り、臭みなくふんわりと柔らかだった

金沢 棒乃菓寮

 JR金沢駅で人気のお土産。金沢発祥といわれる焙煎された香ばしい棒ほうじ茶を使用した加賀棒茶のサンドクッキーである。
 袋を開けるとメープルのような香りがして、食感がパリッとおかきっぽい。でいながら、コーンフレークを使用しているためか、噛むとザクザクとした全粒粉ビスケットのような食感が面白い。おかきやウエハース、全粒粉ビスケットを足して3で割ったような独特の和洋折衷の食感。中のきなこクリームは甘さ控えめで、円やかで良くできている。JR金沢駅で買える日持ちする土産としてお勧めである。ちなみに、楽天市場などからも購入が可能できる。(20239月追加)

予算:820円(6個入)

アンナータ

 高知中心部の“はりやま橋”からほど近いところにあるレストラン。Googleマップで調べながら向かったが、なかなか店が見つからない。それもそのはず。店には看板などは一切無く、リアルに隠れ家的な店なのである。調べてみると、シェフは神戸のモダン・スパニッシュレストラン「カセント(→ 神戸グルメバイブル・フレンチ、イタリアン)」の出身。カセントもスペイン料理と標榜しながらも、和食やイタリアンに近い地中海風の料理を出している。
 階段で2階まで上がり、入口で靴を脱いで店内に入ると、右側に4名用の個室があり、左奥にはメインとなるカウンター席がある。カウンター席は、モノトーン調のインテリアに木のカウンターというシンプルな造り。コロナ禍のオフシーズンの日曜日だったせいか、ラッキーなことに、この日の客は僕一人だけという貸し切り状態。料理もサービスも若いシェフ一人だけのワンオペなので、18時からの一斉スタートである。この日のコースは9900円のお任せのワンコースだけであったが、以前は2コースがあったようだ。写真撮影は、お客様が写らないよう料理のみ可とのこと。
 最初の1皿目は、「赤海老のタルタル」。赤海老の下には菊芋タルトとピューレ、そして上にはハート型のクローバーのようなカタバミがのっている。手でつまんで一口で頬張ると、トロトロな食感と甘みを感じる。赤海老のタルタルの塩加減がピッタリで、この店は当たりの予感が・・・。2皿目は、「モクズガニの出汁でとったジュレとモクズガニの身の和え」。濃厚なモクズガニの出汁に刻んだ長芋の食感、そして生姜とハーブの香りが複雑に絡み合う。これとそっくりな料理をカセントで食べたことがあるが、こちらの方がより繊細。3皿目は、「原木椎茸の肉詰め」。上にはブラウンマッシュルームのスライスがのっており、これに椎茸でとったとろみのあるソースをかけてくれる。噛むと、ジューシーな肉と椎茸エキスが爆発する。ほんのりヴィネガーの酸味を感じる優しいソースとの相性も最高である。4皿目の「野菜サラダ」は、生野菜に乳清スープを注いで温野菜状態に。乳清スープは、トムヤムクンの様な酸味のある独特の香りがする。ここで出てきた全粒粉のパンは、皮がカリッとしていて中はモチモチ。塩味は強めで、ライ麦が入っているのか?若干の酸味を感じる。5皿目は、「ケンサキイカのイカ墨スパゲッティ」。ピリ辛でケイパーが香る。パスタの硬さも良く、コクがあって大根の角切りともよく合う。6皿目は、魚料理の「金目鯛の松皮揚げ」。身がシットリ、皮がカリッとして火の通し方はパーフェクト。下には刻んだリンゴが敷かれ、柑橘系の香りと豆乳ソースも含めて味的には微妙。7皿目は、メインの肉料理「岩手産ほろほろ鳥の炭火焼き」。ほろほろ鳥はシットリ柔らかく、ほんのり甘いマデラ酒のソースとも合う。とくに、ナッツと一緒に食べると味に深みが出て更に良かった。8皿目はデザートで、「四万十栗のムース」。アールグレイの香りが、栗の繊細な香りを抑えてしまっていた。その後は、コーヒーか紅茶の飲み物で終了となった。
 それにしても、地方店とは思えないくらい洗練された料理を供し、この値段でやっていけるのかと心配になるくらいコスパの良い店である。(2022年11月取材/2023年8月追加)

高知市南はりまや町1丁目17-23 MPビル2階 
電話番号:088-821-7222
定休日:不定休
営業時間:18時からの一斉スタート(完全予約制)
予算:お任せコース9900円(8皿)
アクセス:路面電車が交叉する「はりまや橋電停」の交差点にある「パチンコ&スロット123+N」裏の角のビル。とさでん交通・はりまや橋電停から徒歩1分
最寄りのランドマーク:はりまや橋電停、パチンコ&スロット123+Nはりまや橋店
お勧めポイント:食材にこだわった洗練された料理

「パチンコ&スロット123+N」裏の角のビル このビルです このビルの2階です。入口右側の4名用の個室が見えます 階段で2階まで上がり、入口で靴を脱いで店内に入る 入店前にガラス越しに撮影した入口左側にあるカウンター席。モノトーン調のインテリアに木のカウンターというシンプルな造り。コロナ禍のオフシーズンの日曜日だったせいか、ラッキーなことに、この日の客は僕一人だけという貸し切り状態(1席だけが準備されているのが分かる) ドリンクメニュー 最初の1皿目は、「赤海老のタルタル」 赤海老の下には菊芋タルトとピューレ、そして上にはハート型のクローバーのようなカタバミがのっている。手でつまんで一口で頬張ると、トロトロな食感と甘みを感じる。赤海老のタルタルの塩加減がピッタリで、この店は当たりの予感が・・・ 2皿目は、「モクズガニの出汁でとったジュレとモクズガニの身の和え」。濃厚なモクズガニの出汁に刻んだ長芋の食感、そして生姜とハーブの香りが複雑に絡み合う。これとそっくりな料理をカセントで食べたことがあるが、こちらの方がより繊細 3皿目は、「原木椎茸の肉詰め」。上にはブラウンマッシュルームのスライスがのっており、これに椎茸でとったとろみのあるソースをかけてくれる これで完成 噛むと、ジューシーな肉と椎茸エキスが爆発する。ほんのりヴィネガーの酸味を感じる優しいソースとの相性も最高 4皿目の「野菜サラダ」は、生野菜に乳清スープを注いで温野菜状態に 乳清スープは、トムヤムクンの様な酸味のある独特の香りがする ここで出てきた全粒粉のパンは、皮がカリッとしていて中はモチモチ。塩味は強めで、ライ麦が入っているのか?若干の酸味を感じる 5皿目は、「ケンサキイカのイカ墨スパゲッティ」。ピリ辛でケイパーが香る。パスタの硬さも良く、コクがあって大根の角切りともよく合う 6皿目は、魚料理の「金目鯛の松皮揚げ」 身がシットリ、皮がカリッとして火の通し方はパーフェクト 下には刻んだリンゴが敷かれ、柑橘系の香りと豆乳ソースも含めて味的には微妙 7皿目は、メインの肉料理「岩手産ほろほろ鳥の炭火焼き」ほろほろ鳥はシットリ柔らかく、ほんのり甘いマデラ酒のソースとも合う。とくに、ナッツと一緒に食べると味に深みが出て更に良かった 8皿目はデザートで、「四万十栗のムース」。アールグレイの香りが、栗の繊細な香りを抑えてしまっていた その後は、コーヒーか紅茶の飲み物で終了となった

ニューコウジヤ

 目的であった蕎麦屋「來輪(→ その他日本の旨い店・岡山県を参照)」が臨時休業だったので、通りがかったこちらの店に急遽予定を変更して取材することに。調べてみると、かつて北区天神町の「カフェ工房Tenjin」で借り営業をしていた店らしく、店主はスパイスカレー激戦区・大阪の人気店「旧ヤム邸」出身らしい。
 店内に入るとL字型のカウンター席のみというこぢんまりとした小さな店である。この店のメニューは、「カモシカリー」をメインとした「3種あいがけプレート」だけというから凄い。なので、注文はご飯の量のみのオーダーである。「3種あいがけプレート」は、メインである「カモシカリー」と「キーマカリー(この日はホウレン草のサグキーマカリー)」、「豆カリー(この日はシラスとキャベツの豆カリー)」の3種カリー他に、2種類の副菜が付いている。この日の副菜は、「長芋とインゲンのトッポギ仕立て」と「イモとヒジキのマサラキンピラ」であった。メインの「カモシカリー」はポークリブカレーで、ほんのりとした酸味があり、インディカ米とよく合う。しかし、シチューに近く、洋風カレーのように円やかで物足りない。これに対して、「サグキーマカリー」はホールスパイスが香り、スパイシーかつ間違いない王道の味である。さらに、「シラスとキャベツの豆カリー」もガツンとくる辛さで、今まで食べたことのない素晴らしい味。しかし、「ラッシー」は濃厚で甘すぎだった。(2023年1月取材)

岡山市北区京橋町1-10 
電話番号:不明
定休日:水曜と木曜(不定休あり)
営業時間:11時〜14時半(売り切れ次第終了)
予算:カモシカリー1300円(副菜2品とキーマカリー、豆カリーの合いがけ)
アクセス:西大寺町電停で下車し、西大寺町商店街とは逆の岡山城方向へ進む。最初の交差点を右折すると左側にある。西大寺町電停から徒歩1分
最寄りのランドマーク:岡電東山線・西大寺町電停、川崎医科大学・総合医療センター
お勧めポイント:岡山では珍しい本格的なスパイシーカリー

目的であった蕎麦屋「來輪」が臨時休業だったので、通りがかったこちらの店に急遽予定を変更して取材することに ココです 店内に入るとL字型のカウンター席のみというこぢんまりとした小さな店である この店のメニューは、「カモシカリー」をメインとした「3種あいがけプレート」だけ ドリンクメニュー 「3種あいがけプレート」 メインの「カモシカリー」はポークリブカレーで、ほんのりとした酸味があり、インディカ米とよく合う。しかし、シチューに近く、洋風カレーのように円やかで物足りない 「サグキーマカリー」はホールスパイスが香り、スパイシーかつ間違いない王道の味
「シラスとキャベツの豆カリー」もガツンとくる辛さで、今まで食べたことのない素晴らしい味 この日の副菜は、「長芋とインゲンのトッポギ仕立て」と「イモとヒジキのマサラキンピラ」 インディカ米のターメリックライスに、何故か梅干しがのっている 「ラッシー」は濃厚で甘すぎだった

鮨 柳屋

 ジーンズで知られる繊維の町・児島にある有名寿司店。倉敷市中心部からはタクシーで20分くらいかかる。タクシー運転手によると、夜は倉敷や岡山からの同伴出勤客で賑わう店だという。靴を脱いで店内に上がると、確かに、一見して高級寿司店の雰囲気が漂っている。手前に個室があり、奥にはベンチシートのカウンター席がある。足元の床板は床暖房となっており、寒い冬でも快適。白木のカウンター内では店主が一人で作業している。
 この店は完全予約制のお任せコースのみで、昼も夜も一斉スタートの1回転。この日はランチコースでの訪問。まずは、大将の挨拶があり、アレルギーの有無を聞かれる。アルコールは、白ワインとスパーリングが多く、生ビールはプレミアムモルツ。グラスワインはなく、ワインはハーフサイズのボトルから。 
 まず出てきたのは、地物の「イイダコの煮物」。瀬戸内産の蛸は歯切れが良く、甘みが抑えられた味付けもいい。続く2品目は「イクラ丼」。酢飯は、酢のしっかりとした赤酢の酢飯である。イクラの皮は柔らかく、柚子皮の香りとも合う。3品目は、「ワタリガニの茶碗蒸し」で、ここから握りがスタート。
 1貫目の握りは「ヒラメ」。熟成しているのか?弾力のない平目だ。酢飯は先程のイクラと同じ酢飯で、塩も酢もしっかりとしており、炊き方は硬め。これは好みが分かれるところだろう。2貫目の握りは「カワハギ」。ネタの間に肝を挟んでいるが、やはり肝は上にのせたほうが美味しい。3貫目の「春子鯛」は普通で、4貫目の地物の「ハリイカ(甲いか)」は、ネットリと柔らか。5貫目は、宮城県塩釜の「本鮪の剥がし」。赤身ながら、鮪の香りがあっていい。6貫目は「サワラの漬け」。ブラックペッパーを使っているのは意外だが、身は繊維が細かく、こちらもネットリと柔らかくて美味しい。7貫目の「しめ鯖」は、鯖の香りと白板昆布のバランス良く最高。8貫目の「車海老」は、海老の香りと甘み共に申し分なし。9貫目は「生のホッキ貝」で、10貫目は「蒸し牡蠣」。「蒸し牡蠣」と言いながらも、サッと火を通したレア状態で、ポン酢や柑橘と塩ではなく、甘いツメが意外にも合う。11貫目は北海道産の「バフンウニ」で、さらに、味噌薄めの味噌汁が出て、12貫目は「煮穴子」。小ぶりのメソアナゴながら、味が濃くて美味しい。13貫目の「手巻きのトロタク」は、とろける様に美味しい。そして、「芝海老の卵焼き」と「抹茶の小豆餡入りシャーベット」が出て終了となった。
 味的には1つ星くらいだが、最高の素材を使用する高級店とは思えないくらいコスパが良く、地方の寿司店としてはかなり魅力的なため、総合的に考えて2つ星とした。(2022年11月取材)
https://sushi-yanagiya.jp

倉敷市児島下の町4丁目12-52-1  
電話番号:086-474-0088(受付時間14時半‒16時)
定休日:不定休(ホームページのお知らせから確認)
営業時間:12時と18時の一斉スタート
予算:ランチコースは9000円くらい(季節や仕入れによって変動する)
アクセス:JR瀬戸大橋線・上の町駅から徒歩15分。倉敷市内からタクシーで20分(4700円)
最寄りのランドマーク:中国銀行・田ノ口支店、おかやま信用金庫・琴浦支店
お勧めポイント:コスパ抜群な高級寿司店

JR瀬戸大橋線・上の町駅は無人駅で、駅前にはタクシーなど含めて何もない寂しい駅 このセブンイレブンの裏にある この駐車場の広い一軒家ですが、駐車場からは入口が見えません 近づくと、奥に通路があって・・・ 奥に灯りと暖簾が見えます 暖簾をくぐって店内に入ると・・・ 石畳の通路があって、手前に個室があり・・・ 奥にはベンチシートのカウンター席がある。足元の床板は床暖房となっており、寒い冬でも快適。白木のカウンター内では店主が一人で作業しているアルコールメニュー。白ワインとスパーリングが多く、生ビールはプレミアムモルツ。グラスワインはなく、ワインはハーフサイズのボトルから まず出てきたのは、地物の「イイダコの煮物」 瀬戸内産の蛸は歯切れが良く、甘みが抑えられた味付けもいい 続く2品目は「イクラ丼」 酢飯は、酢のしっかりとした赤酢の酢飯である。イクラの皮は柔らかく、柚子皮の香りとも合う 3品目は、「ワタリガニの茶碗蒸し」 ここから握りがスタート。1貫目の握りは「ヒラメ」。熟成しているのか?弾力のない平目だ。酢飯は先程のイクラと同じ酢飯で、塩も酢もしっかりとしており、炊き方は硬め。これは好みが分かれるところだろう 2貫目の握りは「カワハギ」。ネタの間に肝を挟んでいるが、やはり肝は上にのせたほうが美味しい 3貫目の「春子鯛」は普通 4貫目の地物の「ハリイカ(甲いか)」は、ネットリと柔らか 5貫目は、宮城県塩釜の「本鮪の剥がし」。赤身ながら、鮪の香りがあっていい 6貫目は「サワラの漬け」。ブラックペッパーを使っているのは意外だが、身は繊維が細かく、こちらもネットリと柔らかくて美味しい 7貫目の「しめ鯖」は、鯖の香りと白板昆布のバランス良く最高 8貫目の「車海老」は、海老の香りと甘み共に申し分なし 9貫目は「生のホッキ貝」10貫目は「蒸し牡蠣」。「蒸し牡蠣」と言いながらも、サッと火を通したレア状態で、ポン酢や柑橘と塩ではなく、甘いツメが意外にも合う 11貫目は北海道産の「バフンウニ」 さらに、味噌薄めの味噌汁が出て 12貫目は「煮穴子」。小ぶりのメソアナゴながら、味が濃くて美味しい 13貫目の「手巻きのトロタク」は、とろける様に美味しい 「芝海老の卵焼き」は、甘めの味付けながら、海老の香りがしっかりと香る そして、「抹茶の小豆餡入りシャーベット」が出て終了となった。

食堂やまと

 岡山で人気の老舗の洋食店。洋食店とは言っても、この店の人気メニューは岡山のB級グルメを代表する岡山中華そばとデミソースカツ丼である。この店は洋食店であるが、岡山市のラーメン店では、ラーメンと共にデミカツ丼を出す店も多い。この日は冬の平日であったが、開店前より既に行列ができていた。入口を入るとすぐ左側にオープンキッチンのカウンター席があり、右側にテーブル席が4つある。人気店なので、混雑するとテーブル席は相席となることもあるようだ。しかしながら、調理場が次々とオーダーをこなして行くので、驚くほど客の回転は早い。
 メニューを見ると、中華そばとカツ丼のセットメニューこそないが、中華そばとカツ丼の両方食べたい方向けに、大、中、小の3サイズの量を選べる。今回は「カツ丼(小)」と「中華そば(中)」を注文。すぐに出て来たのはカツ丼。小サイズながら豚バラとヒレの2種類が入っており、好みでヒレだけあるいはバラだけに変更も可能である。肉は柔らかく、パン粉は細かくカリッと硬め。ソースのデミグラスソースはトマトの酸味を感じ、まるでハヤシライスのソースのよう(もしかして、この店のハヤシライスのソースと共通?)。新潟のソースカツ丼ほど僕好みではないが、これはこれで個性的で、アリかなと思う。

 続いて出てきたのは「中華そば(中)」。岡山市のラーメンは豚骨醤油で、少し甘めの味付けというが、混濁した豚骨スープは鰹節が香る。サッパリとしていながら濃厚で奥深く、どこかしら煮干しが香る今時の津軽ラーメンとも通じる味である。低加水のストレート細麺は、コシがあってこのスープに合っており、茹でた細モヤシと麺の相性もいい。デミカツよりも、むしろこちらをメインに食べたいくらい美味しかった。ちなみに、この店の中華そばは、下記のサイトより冷凍で取り寄せることもできる。(2023年1月取材)
https://www.shokudou-yamato.com

岡山市北区表町1丁目9−7 
電話番号:086-232-3944
定休日:火曜
営業時間:11時〜19時
予算:中華そば(大)930円、(中)780円、(小)550円、カツ丼(大)980円、(中)830円、(小)550円
アクセス:JR岡山駅(ホテルグランヴィアやビックカメラのある東側)を出て、路面電車の走る駅前通(県道42号)を岡山城方向へ進む。ジャンカラ、ワシントンホテルプラザ、三菱UFJ銀行を過ぎ、円いシンフォニービルの手前のアーケードを右折する。アーケードを進んで「キムラヤのパン」の信号を左折し、次の交差点を右折すると右側にある。JR岡山駅から徒歩12分
最寄りのランドマーク:三菱UFJ銀行・岡山駅前支店、西川緑道公園電停
最寄りのランドマーク:シンフォニービル、キムラヤのパン・表町1丁目店
お勧めポイント:岡山中華そばが美味しい老舗洋食店

この日は冬の平日であったが、開店前より既に行列ができていた 3代続く老舗の洋食店で、NHKのテレビ番組でも取り上げられたよう 入口を入ってすぐ左側にオープンキッチンのカウンター席があり、右側にテーブル席が4つある。人気店なので、混雑するとテーブル席は相席になることもあるようだ。しかしながら、調理場が次々とオーダーをこなして行くので、驚くほど客の回転が早いメニュー1。洋食店とは言っても、この店の人気メニューは岡山のB級グルメを代表する中華そばとデミソースカツ丼 メニュー2。もちろん洋食屋らしいメニューもあるメニュー3 テイクアウトもできる 中華そばは、冷凍で取り寄せることもできる すぐに出て来たのはカツ丼。小サイズながら豚バラとヒレの2種類が入っており、ヒレだけあるいはバラだけにも変更が可能である。肉は柔らかく、パン粉は細かくカリッと硬め。ソースのデミグラスソースは、トマトの酸味を感じ、まるでハヤシライスのソースのよう(もしかして、この店のハヤシライスのソースと共通?)。新潟のソースカツ丼ほど好みではないが、これはこれで個性的でありかなと思う 続いて出てきたのは「中華そば(中)」 岡山市のラーメンは豚骨醤油で、少し甘めの味付けというが、混濁した豚骨スープは鰹節が香る。サッパリとしていながら濃厚で奥深く、どこかしら煮干しが香る今時の津軽ラーメンとも通じる味 低加水のストレート細麺は、コシがあってこのスープに合っており、茹でた細モヤシと麺の相性もいい。デミカツよりも、むしろこちらをメインに食べたいくらい美味しかった

ミザンセーヌ Mise-en-scène

 岡山駅から徒歩8分の西川沿いにある完全予約制のフレンチ店。エレベーターで3階まで上がって店内に入ると、右にカウンター席と左の窓側にテーブル席あり、テーブル席からは西川と木々が見える素敵なロケーションである。この店は、基本的にランチもディナーもお任せの1コースのみであるが、ディナー限定で、客が食べたい食材や料理のリクエストに応じてくれるオートクチュールコースなるものもある(7日前までの予約が必要)。やっているのはご夫婦なのか?男性シェフ一人とサービスの女性が2人だけである。このため、入店時間の制限もあり、営業中は電話に出られないことも。シェフはワインにも造詣が深いのか、グラスワインのセレクトも良かった。料理に合わせたペアリングワインは9000円からあるという。
 本日はランチタイムでの訪問。先ず出てきた一品目は、アミューズの「茨城県志筑鴨のテリーヌ」。発酵イチジクを使った酸味のあるフルーティーなソースで、鴨のコクが感じられる。続く2品目は、前菜の「島根県産カマスとアオリイカのビネガー風味」。カマスのシットリと繊細な身に、胡桃やピーカンナッツ、ヘーゼルナッツの香ばしさが複雑に絡み合う。さらに、富有柿の甘みとワインヴィネガーの酸味、アオリイカのネットリとした食感が味に重層感を増している。3品目は、「活穴子のカダイフ揚げ」。カダイフの衣はカリッとしていながらとても繊細。バターナッツカボチャの甘みとアナゴの濃厚さという組み合わせは一見複雑に思えるが、実際にはシンプルで美味しい。4品目は、魚料理の「チカメキントキのソテー 魚介エキスソース」。魚介エキスソースとは、魚の骨からとったエキスにイタリア魚醤を加えたソースらしい。島根県産のチカメキントキはクエの様な弾力があり、地元産の有機温野菜も良かった。5品目は、メインの肉料理である「鳥取県産ニホン鹿のロースト」。ソースは鹿肉のフォンとベリー系フルーツを使ったソース。鹿の火の通し方が抜群なので、柔らかくて旨味がある。6品目はデザートの「ガトーフロマージュ カシスとフランボワーズのソルベ キャラメルソース」で、この後は小菓子と飲み物で終了となった。それにしても、女性サービスの対応も良く、実に洗練された良質なフレンチであった。(2022年11月取材)
https://www.mise-en-scene-okayama.com

岡山市北区錦町8-11 フェリス錦町3階  
電話番号:086-289-6194
定休日:水曜(その他不定休あり)
営業時間:【ランチ】12時入店、【ディナー】18時〜19時半
予算:【ランチコース】7700円、【ディナーコース】13500円(7日前までの予約が必要なオートクチュールコース19800円もある)
アクセス:JR岡山駅(ホテルグランヴィアやビックカメラのある東側)を出て、路面電車の走る駅前通(県道42号)を岡山城方向へ進む。ジャンカラ、ワシントンホテルプラザを過ぎた西川と交番がある交差点を右折する。200mほど進み、HOTEL LiVEMAXが見えたら向かい角の茶色いビル。JR岡山駅から徒歩8分
最寄りのランドマーク:HOTEL LiVEMAX岡山、西川緑道公園筋
お勧めポイント:食材にこだわった洗練されたフレンチ

HOTEL LiVEMAXが見えたら、向かい角のこの茶色いビル エレベーターで3階に上がります ココです!店内に入ると、右にカウンター席と左の窓側にテーブル席あり・・・テーブル席からは西川と木々が見える素敵なロケーション 本日のランチのメニューには素材だけが書かれている先ず出てきた一品目は、アミューズの「茨城県志筑鴨のテリーヌ」 発酵イチジクを使った酸味のあるフルーティーなソースで、鴨のコクが感じられる 続く2品目は、前菜の「島根県産カマスとアオリイカのビネガー風味」 カマスのシットリと繊細な身に、胡桃やピーカンナッツ、ヘーゼルナッツの香ばしさが複雑に絡み合う。さらに、富有柿の甘みとワインヴィネガーの酸味、アオリイカのネットリとした食感が味に重層感を増す パン3品目は、「活穴子のカダイフ揚げ」。カダイフの衣はカリッとしていながらとても繊細。バターナッツカボチャの甘みとアナゴの濃厚さという組み合わせは、一見複雑でありながら、実際にはシンプルで美味しい 4品目は、魚料理の「チカメキントキのソテー 魚介エキスソース」 魚介エキスソースとは、魚の骨からとったエキスにイタリア魚醤を加えたソースらしい。島根県産のチカメキントキはクエの様な弾力があり、地元産の有機温野菜も良かった 5品目は、メインの肉料理である「鳥取県産ニホン鹿のロースト」 ソースは鹿肉のフォンとベリー系フルーツを使ったソース。鹿の火の通し方が抜群なので、柔らかくて旨味がある6品目はデザートの「ガトーフロマージュ カシスとフランボワーズのソルベ キャラメルソース」 この後は小菓子と・・・ 飲み物で終了となった

移転 そば切り 來輪(くるり)

 古民家を改装した人気そば店。古い外観とは裏腹に、中はまるでカフェのようなインテリア。手前に大きな8名用のテーブル(この頃はコロナ禍だったので、アクリル板で2名毎にパーティションされていた)と、奥に2名掛けのテーブルが3つある。メニューを見ると、蕎麦メニューの他に酒肴のメニューもある。手間のかかる「玉子焼き」だけは、客足が一服する14時を待たなければならないが、基本的には肴とお酒で一杯やって、最後に蕎麦で締めることができる店のようだ。蕎麦メニューは基本的に冷たい蕎麦だけで、温かい蕎麦は11月から3月の寒い時期限定だけのメニューらしい(取材時は冬だったのであった)。
 僕のお勧めは、小サイズの蕎麦掻きと冷たい蕎麦がセットになった「そばがきセット」と「くるりセット」。「そばがきセット」の蕎麦はいわゆるもり蕎麦で、通常の冷たいつけ汁が付いてくる。「くるりセット」には、もり蕎麦のつけ汁の他、温かい鴨せいろのつけ汁のが付いてくるので、もり蕎麦と鴨せいろの両方を楽しむことができ、お勧め。それぞれのセットの冷たい蕎麦は、「細切り」と「手挽き粗挽」のどちらかを選べる。「手挽き粗挽」の方が値段が100円高くなるものの、人気故にすぐに売り切れとなってしまう。ネット上の写真で見る限りでは、「細切り」も「手挽き粗挽」もどちらも細切りの蕎麦であり、「細切り」は殻を取り除いた挽きぐるみで、「手挽き粗挽」は黒い殻付き玄そばを使った挽きぐるみのようだ。
 今回は「くるりセット」の「手挽き粗挽」の方で注文。まず出てきた蕎麦掻きは、小サイズといっても十分大きい。薬味は辛味大根である。通常の蕎麦粉よりもかなり粗挽きであり、粒々が見える。そのせいか、今まで食べた並粉の蕎麦掻きに比べると、より甘みが感じられる。おはぎの様にふっくらとした食感で、柔らかくてネットリしている。これは本当にお勧め!「手挽き粗挽」の蕎麦は、殻の黒い粒々が見える。薬味は、擦った本わさびとネギである。細切りの割にはしっかりとしたコシがあるが、食感と言おうか、喉越しを考えると、通常の「細切り」の方が良いのではないかと思う。しかし、唯一の欠点はつけ汁である。冷たいつけ汁は薄めで弱く、鴨の温かいつけ汁は甘さが足りていないのである。それでも、蕎麦湯はトロッと濃厚で美味しかった。(2023年8月追加)

岡山市北区京橋町5-2 
電話番号:086-238-3632
定休日:木曜と第4水曜
営業時間:11時〜17時(蕎麦がなくなり次第終了)
予算:くるりセット(手挽き粗挽)2300円 、(細切り)2200円
アクセス:西大寺町電停で下車し、西大寺町商店街とは逆の岡山城方向へ進む。最初の交差点を右折し、1つめの交差点を過ぎると右側にある。西大寺町電停から徒歩1分
最寄りのランドマーク:岡電東山線・西大寺町電停、川崎医科大学・総合医療センター
お勧めポイント:日本トップレベルの蕎麦掻きが食べられる

古民家を改装した人気そば店 ココです古い外観とは裏腹に、中はまるでカフェのようなインテリア。手前に大きな8名用のテーブル(この頃はコロナ禍だったので、アクリル板で2名毎にパーティションされていた)と、奥に2名掛けのテーブルが3つある 酒肴メニュー。手間のかかる「玉子焼き」だけは、客足が一服する14時を待たなければならないが、基本的には肴とお酒で一杯やって、最後に蕎麦で締めることができる店のよう 季節限定の酒肴として「蕎麦屋の牡蠣のオイル漬け」もあった 小サイズの蕎麦掻きと冷たい蕎麦がセットになったセットメニューには、「そばがきセット」と「くるりセット」がある。「そばがきセット」の蕎麦はいわゆるもり蕎麦で、通常の冷たいつけ汁が付いてくる。「くるりセット」には、もり蕎麦のつけ汁の他、温かい鴨せいろのつけ汁のが付いてくるので、もり蕎麦と鴨せいろの両方を楽しむことができ、お勧め。それぞれのセットの冷たい蕎麦は、「細切り」と「手挽き粗挽」のどちらかを選べる。「手挽き粗挽」の方が値段が100円高くなるものの、人気故にすぐに売り切れとなってしまう。ネット上の写真で見る限りでは、「細切り」も「手挽き粗挽」もどちらも細切りの蕎麦であり、「細切り」は殻を取り除いた挽きぐるみで、「手挽き粗挽」は黒い殻付き玄そばを使った挽きぐるみのようだ冷たい蕎麦の単品メニュー 温かい蕎麦メニュー。温かい蕎麦は、11月から3月の寒い時期限定だけらしい(取材時は冬だったのであった) 今回は「くるりセット」の「手挽き粗挽」の方で注文。まず出てきたのは蕎麦掻き 醤油と辛味大根でいただく 小サイズといっても十分大きい 通常の蕎麦粉よりもかなり粗挽きであり、粒々が見える。そのせいか、今まで食べた並粉の蕎麦掻きに比べると、より甘みが感じられる。おはぎの様にふっくらとした食感で、柔らかくてネットリしている。これは本当にお勧め! 「手挽き粗挽」の蕎麦と温かい鴨せいろのつけ汁。鴨のつけ汁は、甘みが足りないので深みに欠ける 「くるりセット」なので、もり蕎麦の冷たいつけ汁と薬味(擦った本わさびとネギ)も付いてくる。冷たいつけ汁は、薄くて弱い 「手挽き粗挽」の蕎麦は、殻の黒い粒々が見える 細切りの割にはしっかりとしたコシがあるが、食感と言おうか、喉越しを考えると、通常の「細切り」の方が良いのではないかと思う 蕎麦湯はトロッと濃厚つけ汁に入れると、鰹節の風味が増して美味しい

はすのみ

 ここ20年くらいの間に、一人一皿ずつ提供するフレンチのような中華料理店が増えて来たが、銀座や赤坂、代々木上原などにある有名店も含めて、あまり美味しかったという記憶がない。良かった店と言えば、広尾の「春秋(→ 銀座グルメバイブル・中華料理の頁を参照)」や京都の「中国彩膳 にじょう(→ 京都グルメバイブル・中華の頁を参照)」、大阪の「一碗水(→ 大阪のグルメバイブル・中華の頁を参照)」くらいかも。そのようなわけで、この種の中華料理店にはあまり美味しいというイメージがなかった。しかしそんな中で、岡山という地方にありながら、この店はまさに“鄙にも稀なる素晴らしい中華店”なのである。
 扉を開けると、中華料理店とは思えないシックで清潔感あふれる店内。入ってすぐ右側にテーブル席が、奥には長いオープンキッチンのカウンター席がある。ドリンクメニューを見ると、ボトルワインはスパークリングが多く(シャンパンが9種とその他が2種)、日本酒は香川県の悦凱陣 (よろこびがいじん)が中心。客と店主とのやりとりを聞いていると、店主はワインに造詣が深く、ナチュラルワインにこだわっているようだ。グラスワインの他、料理に合わせたペアリングワインなどもある。この店のメニューはお任せの1コースのみで、あらかじめ苦手なものを告げてからいただく。この日のスタッフは、調理場が2人とサービスが2人で、サービスはバイト風だが、澱みなくサービスを行っていた。調理は若い店主がほぼ一人で行っており、もう一人はサポート的な存在のよう。
 コースの最初に出てきたのは、「松の実と山芋のお粥」。店主は懐石料理の心得があるのか、中華料理ではまず見られないスターターである。胃に優しく、うっすらとした塩味の中にカラスミと松の実が生かされている。続く2品目は、「赤貝の老酒漬け」。地元産の赤貝は身が厚くコリッとした歯応えがあり、寿司屋で使うようなトップレベルの素材であった。ほんのり甘い醤油と老酒の風味がお酒のアテとしても最高である。3品目は、「蒸し鶏の四川風辛味ソースがけ」。蒸し鶏は胸肉を低温調理しているのか、シットリとしている。酸味の効いた甘辛い醤油ダレに、刻みパクチーや松の実が深い奥行きを与えている。4品目は、「紅芯大根(こうしんだいこん)と干し貝柱の山椒オイル和え」。細切りにされた紅芯大根の食感と干し貝柱の旨み、山椒の痺れるスパイスが渾然一体となっている。5品目は、「真鱈の白子の春巻き」。皮はカリッと、中は火傷するくらいの熱くトロトロで、塩梅も文句なし。6品目は「涼粉(リャンフェン;緑豆のゼリー)と鮒ミンチの唐辛子餡」。豆板醤と酸味が効いた四川の川魚料理をイメージした一品。緑豆ゼリーはわらび餅のようにネットリとしており、鮒ミンチは鶏ミンチかと勘違いするくらいサッパリとして美味しい。7品目は、「穴子と香味野菜の炒め物」。薄くそぎ切りにされた地元産穴子の弾力ある食感と生姜と黄ニラの優しい香りが、まさにジャストフィット。8品目は、「自家製の干し肉の炙り」。豚バラ肉を使用しているためか、目を瞑って食べると、味付けも含めてまさに豚の腸詰そのものの味。9品目は、「紅ズワイガニの淡雪仕立て」。蟹味噌の濃厚さと卵白のフワッと感に加え、擦ったレモン皮の香りと揚げた菊芋チップスのサクサク感が、シェフのセンスを感じさせる。10品目は、「フカヒレとアワビの煮物」。フカヒレが姿煮でなかったのは残念だが、トロミのあるソースは絶妙な美味しさ。アワビも干しアワビほどではないが、旨味十分で柔らか。11品目は、「オコゼの蒸し物」。清蒸鮮魚(チンジョンシェンウィ)は、日本料理の煮魚的な甘い味付けの店もあるが、この店のソースは醤油が少なめで素材が生きている。鮮度抜群なオコゼの弾力のある皮は、アンコウの皮の様なゼリー状で、久々に美味しい清蒸鮮魚であった。12品目は、「熟成豚肉と発酵白菜の酸辣煮込み」。豚のアキレス腱を含むモモの部分なのか?コラーゲン感溢れる筋肉質で、しかも柔らかい。また、酸味のある白菜やニラ、春雨に、花椒の香りが重層感を与え、今までに食べたことのない味であった。13品目は、「牡蠣とキノコのおこげ」。酸味がなく四川風ではない。美味しいことには間違いないが、本日の中では驚きが感じられないごく普通の料理だった。これでコースの食事は終了となるが、まだ食べたい方は別料金でお好みの料理を追加することができ、麻婆豆腐を追加している常連客もいた。デザートの最初は、「杏仁豆腐」。とりける様に柔らかく、酸味のあるソースとも相まってサッパリとして良かった。デザート2品目は、「キンモクセイの香りの甘酒に浸った白玉」。白玉の中にピーナッツ餡が入った温かいスイーツである。デザート3品目は、「えんどう豆を練った宮廷菓子」。豆の練り切りと水羊羹を、いいとこ取りしたようにしっとりと滑らか。
 それにしても、この店の料理はどの品もワクワク感があって美味しく、しかも洗練されている。今はまだ予約が取れるが、今後は予約の取れない人気店となることは間違いない。また、カウンター中心の店なので一人飯にも最高であり、地方店の中華とは思えないほど素晴らしい店だ。来店する度にまた新しい味に出会えそうな予感がして、この店を食べるだけに旅に出ても良いくらい魅力的である。(2023年8月追加)

岡山市北区平和町1-11  
電話番号:086-238-8403(営業日の正午より予約受付)
定休日:火曜(不定休あり)
営業時間:18時〜21時
予算:お任せコース13000円
アクセス:JR岡山駅(ホテルグランヴィアやビックカメラのある東側)を出て、路面電車の走る駅前通(県道42号)を岡山城方向へ進む。ジャンカラ、三井住友銀行、三菱UFJ銀行をすぎ、次の小路(つるの玉子)を右折するとすぐ右側
最寄りのランドマーク:三菱UFJ銀行・岡山駅前支店、西川緑道公園電停
お勧めポイント:ワクワク感が感じられるハイセンスな中華

路面電車の走る西川緑道公園電停近くの小路を入ると、岡山B級グルメで人気の「カツ丼野村」があり、その隣の・・・ ココです 扉を開けると、中華料理店とは思えないシックで清潔感あふれる店内。入ってすぐ右側にテーブル席が、奥には長いオープンキッチンのカウンター席がある アルコールメニュー1 アルコールメニュー2。ボトルワインはスパークリングが多く(シャンパンが9種とその他が2種)、日本酒は香川県の悦凱陣 (よろこびがいじん)が中心。客と店主とのやりとりを聞いていると、店主はワインに造詣が深く、ナチュラルワインにこだわっているようだ。グラスワインの他、料理に合わせたペアリングワインなどもある コースの最初に出てきたのは、「松の実と山芋のお粥」。店主は懐石料理の心得があるのか、中華料理ではまず見られないスターターである。胃に優しく、うっすらとした塩味の中にカラスミと松の実が生かされている 地元産の赤貝は身が厚くコリッとした歯応えがあり、寿司屋で使うようなトップレベルの素材であった。ほんのり甘い醤油と老酒の風味がお酒のアテとしても最高である 3品目は、「蒸し鶏の四川風辛味ソースがけ」。蒸し鶏は胸肉を低温調理しているのか、シットリとしている。酸味の効いた甘辛い醤油ダレに、刻みパクチーや松の実が深い奥行きを与えている4品目は、「紅芯大根(こうしんだいこん)と干し貝柱の山椒オイル和え」。細切りにされた紅芯大根の食感と干し貝柱の旨み、山椒の痺れるスパイスが渾然一体となっている 5品目は、「真鱈の白子の春巻き」。皮はカリッと、中は火傷するくらいの熱くトロトロで、塩梅も文句なし 6品目は「涼粉(リャンフェン;緑豆のゼリー)と鮒ミンチの唐辛子餡」。豆板醤と酸味が効いた四川の川魚料理をイメージした一品。緑豆ゼリーはわらび餅のようにネットリとしており、鮒ミンチは鶏ミンチかと勘違いするくらいサッパリとして美味しい 7品目は、「穴子と香味野菜の炒め物」。薄くそぎ切りにされた地元産穴子の弾力ある食感と生姜と黄ニラの優しい香りが、まさにジャストフィット 8品目は、「自家製の干し肉の炙り」。豚バラ肉を使用しているためか、目を瞑って食べると、味付けも含めてまさに豚の腸詰そのものの味 9品目は、「紅ズワイガニの淡雪仕立て」。蟹味噌の濃厚さと卵白のフワッと感に加え、擦ったレモン皮の香りと揚げた菊芋チップスのサクサク感が、シェフのセンスを感じさせる 10品目は、「フカヒレとアワビの煮物」 フカヒレが姿煮でなかったのは残念だが、トロミのあるソースは絶妙な美味しさ。アワビも干しアワビほどではないが、旨味十分で柔らか 11品目は、「オコゼの蒸し物」。清蒸鮮魚(チンジョンシェンウィ)は、日本料理の煮魚的な甘い味付けの店もあるが、この店のソースは醤油が少なめで素材が生きている。鮮度抜群なオコゼの弾力のある皮は、アンコウの皮の様なゼリー状で、久々に美味しい清蒸鮮魚であった 12品目は、「熟成豚肉と発酵白菜の酸辣煮込み」 豚のアキレス腱を含むモモの部分なのか?コラーゲン感溢れる筋肉質で、しかも柔らかい。また、酸味のある白菜やニラ、春雨に、花椒の香りが重層感を与え、今までに食べたことのない味であった 13品目は、「牡蠣とキノコのおこげ」。酸味がなく四川風ではない。美味しいことには間違いないが、本日の中では驚きが感じられないごく普通の料理だった。これでコースの食事は終了となるが、まだ食べたい方は別料金でお好みの料理を追加することができ、麻婆豆腐を追加している常連客もいた デザートの最初は、「杏仁豆腐」。とりける様に柔らかく、酸味のあるソースとも相まってサッパリとして良かった。ここから写真を撮り忘れたが、デザート2品目は、「キンモクセイの香りの甘酒に浸った白玉」。白玉の中にピーナッツ餡が入った温かいスイーツである。デザート3品目は、「えんどう豆を練った宮廷菓子」。豆の練り切りと水羊羹を、いいとこ取りしたようにしっとりと滑らか

小料理 ひざくら

 今年、日ハムの名護キャンプを訪れた際に、ふらりと入ってみた店。扉を開けると、手前にオープンキッチンのカウンター席9席と奥に小上がりのテーブル席がある。カウンター内では、女性店主が一人で調理を担当し、若い女性が一人で懸命にサービスを行っていた。
 メニューを見るとまず、名護の地ビール「オリオンビール」のクラフトビール「75BEER」や地元食材を使った料理が目を引く。さらに、小料理店としては珍しく、やんばる(沖縄北部)を中心とした泡盛の品揃えも凄いことに気付く。もちろん、日本酒やワインなどのアルコール類も一通りあり、BGMにジャズが流れていることなども含めて、女性店主の細やかなこだわりを感じる。
 まずは、「75BEER」を2種類注文して飲み比べてみた。「ピルスナー」はフルーティーで、柔らかな泡立ち。名護産シークヮーサーが入った「IPA」は更にフルーティーで、このフルーティーな香りと苦みのバランスが絶妙。どちらもかなり高いレベルのクラフトビールで、お勧めできる。泡盛は地元・津嘉山酒造所の泡盛「国華(43度)」の古酒がお勧めで、古酒の香りに加え、ほんのり甘く華やか。舌触りが実に滑らかで、これまで味わった中では最高レベルの泡盛だ。口当たりが良いので、そのまま割らずにチェイサーと共にストレートでいただきたい。
 突き出しは、季節に合わせて「恵方巻き(鉄火巻き)」が出てきたが、これは普通に美味しかった。「本日の刺身盛り合わせ・3点盛り」は、1人前と言いながらも、沖縄流なのかかなりのボリューム。その内容は、マグロ(左がキハダ?右が本鮪?)とガーラ(ヒラアジ)、タコ。マグロのコメントは特にないが、ガーラは脂がのっていて、北海道のソイのようなイメージ。タコも明石蛸のような歯切れの良い歯応えで、北海道の水蛸よりも美味しかった。特にお勧めしたいのが、「チマグー(豚足)の塩焼き」と「近海魚(この日はビタロー:ハナフエダイ)のバター焼き」。「チマグーの塩焼き」は、ニンニクのスライスと共に焼かれていて、ネットリと美味しい。豚足特有の臭みもなく、ビールと共に味わうと、無限に食べていられるくらい美味しい。「ビタローのバター焼き」は、ニンニクバターが香り、身はイシモチとノドグロの中間のような味わい。塩は薄めにしてあるので、好みで塩を加えるよう店主に言われたが、僕的にはちょうど良かった。また、添えられた温野菜(皮剥きしたトマトやレタス)も美味しかった。気になった「ふわふわチーズオムレツ」は、スフレのように含気率が高めでしっとり感に欠ける。しかし、それをトロトロのチーズが補っている。チーズとケチャップの相性も良く、お勧めというほどではないものの、注文しても悪くないというくらいのレベル。最後の締めを「特上 牛ロースステーキ1580円」にしようか?「沖縄そば880円」にしようか?と迷ったあげく、お腹いっぱいだったので、スルッと入りそうな「沖縄そば」をチョイス。甘めの味付けのバラ肉3枚とかまぼこ2枚が入って、ビジュアル的には合格。僅かに混濁したスープも鰹節の香りがして美味しかったが、低加水の細平麺のうどんのような麺が、乾麺に近い風味と食感で良くなかった。
 沖縄のほんわかとしたホスピタリティにも癒され、沖縄の地方店としてお勧めできる店だ。(2023年月2追加)
https://nago-love.okinawa/やんばる育ちの地酒x地元食材の逸品を味わえる

名護市城1丁目15−6 
電話番号:0980-53-1396
定休日:日曜
営業時間:17時〜24時
予算:チマグーの塩焼き750円,近海魚のバター焼き(L)2180円、(M)1880円
アクセス:国道58号線を北に進むと、「城歩道橋」と「右折71号線・名護市街」の看板が見えるので、「城1丁目交差点(左が名護漁港)」の信号を右折する。最初の信号(城十字路)を左折すると左側にある
最寄りのランドマーク:名護漁港、名護市営市場
お勧めポイント:地元やんばる(沖縄北部)の泡盛やオリオンクラフトビール「75BEER」が味わえる女性店主こだわりの居酒屋

ココです! 扉を開けると・・・ 手前にオープンキッチンのカウンター席9席と奥に小上がりのテーブル席がある。カウンター内では、女性店主が一人で調理を担当し、若い女性が一人で懸命にサービスを行っていた メニューを見るとまず、名護の地ビール「オリオンビール」のクラフトビール「75BEER」や・・・ 地元食材を使った料理が目を引く 札幌に帰ってから調べてみると、「すーちか〜(自家製豚の塩漬け焼き)」や「すくがらす豆腐(沖縄県産アイゴ稚魚の塩漬が入った豆腐)」などが、この店の名物のようだ 時間のかかるメニュー 小料理店としては珍しく、やんばる(沖縄北部)を中心とした泡盛の品揃えも凄い。泡盛は地元・津嘉山酒造所の泡盛「国華(43度)」の古酒がお勧めで、古酒の香りに加え、ほんのり甘く華やか。舌触りが実に滑らかで、これまで味わった中では最高レベルの泡盛だ。口当たりが良いので、そのまま割らずにチェイサーと共にストレートでいただきたい もちろん、日本酒やワインなどのアルコール類も一通りある まずは、「75BEER」を2種類注文して飲み比べてみた。「ピルスナー」はフルーティーで、柔らかな泡立ち 名護産シークヮーサーが入った「IPA」は更にフルーティーで、このフルーティーな香りと苦みのバランスが絶妙 これは「IPA」。どちらもかなり高いレベルのクラフトビールで、お勧めできる 「本日の刺身盛り合わせ・3点盛り」は、1人前と言いながらも、沖縄流なのかかなりのボリューム。その内容は、マグロ(左がキハダ?右が本鮪?)とガーラ(ヒラアジ)、タコ。マグロのコメントは特にないが、ガーラは脂がのっていて、北海道のソイのようなイメージ。タコも明石蛸のような歯切れの良い歯応えで、北海道の水蛸よりも美味しかった 「チマグーの塩焼き」は、ニンニクのスライスと共に焼かれていて、ネットリと美味しい。豚足特有の臭みもなく、ビールと共に味わうと、無限に食べていられるくらい美味しい 「ビタローのバター焼き」は、ニンニクバターが香り、身はイシモチとノドグロの中間のような味わい。塩は薄めにしてあるので、好みで塩を加えるよう店主に言われたが、僕的にはちょうど良かった。また、添えられた温野菜(皮剥きしたトマトやレタス)も美味しかった 気になった「ふわふわチーズオムレツ」は、スフレのように含気率が高めでしっとり感に欠ける しかし、それをトロトロのチーズが補っている。チーズとケチャップの相性も良く、お勧めというほどではないものの、注文しても悪くないというくらいのレベル 甘めの味付けのバラ肉3枚とかまぼこ2枚が入って、ビジュアル的には合格。僅かに混濁したスープも鰹節の香りがして美味しかったが、低加水の細平麺のうどんのような麺が、乾麺に近い風味と食感で良くなかった

メキシコ

 宜野湾市にあるタコス専門店。実はこの店、2009年前に沖縄コンベンションセンターで開催された学会の時に、知り合いから勧められて一度訪れた店である。タコスなんて・・・と、当時はさほど期待しないで食べため、写真も撮らず、その情報もグルメバイブルに掲載せずにいた。今回の沖縄訪問を機にその味を再確認し、グルメバイブルに掲載するために、再度訪れてみることに。
 店はコンベンションセンターから1.5㎞くらいのところにある。周囲は飲食店街というよりもマンションや通常の商店が立ち並ぶような静かな環境下にある。この日は土曜のランチタイムのタイミングとなってしまったため、店の前には行列ができていた。
 喫茶店のような店内の入口には、イートイン待ちの名簿があり、イートインの場合には、まず名前と人数を記入して、店員から呼ばれるまで外で待たなければならない。テイクアウトの場合にはそのまま店の奥にあるレジカウンターまで進み、注文して支払うと(支払いは現金のみ)、ポケベルを渡され、出来上がったら呼ばれるというシステム。メニューはタコスと飲み物だけという本物の専門店である。タコスは4個、5個、6個の3セットがあり、1ピースあたり170円で追加オーダーできる。この時はレンタカーだったので、アルコールは飲めなかったが、この店のタコスには絶対に地元のオリオンビールが合うと思うので、是非試してみて欲しい。時間がないのでイートインは諦め、テイクアウトとした。
 25分ほどでポケベルがなったので、ポケベルと交換で紙袋を受け取り、レンタカーの中で食べてみた。紙袋から取り出すと、タコスは透明なプラスチック容器に入っていた。サルサソースが別容器となっており、食べるときにスプーンですくってのせて食べる。一見すると、トルティーヤは揚げられているかのような色にも見えるが、実際はモチモチで柔らかい。フレッシュ感のあるサルサソースが、ピリ辛のタコミート(ひき肉)やシャキシャキの刻みレタスと渾然一体となって口の中で調和する。あまりお腹が空いていなかったので、4個では多いか?と思って食べてみたが、あまりの美味しさに、あっという間に完食してしまった。これまで食べたタコスの中では間違いなくトップレベルのタコスであり、コスパも含めてお勧めである。(2023年2月追加)
https://www.instagram.com/mexico_ginowan/

宜野湾市伊佐3-1-3 
電話番号:098-897-1663
定休日:火曜と水曜
営業時間:10時半〜18時(売り切れ次第終了)
予算:タコス4個680円、5個850円、6個1020円(追加170円/ピース)
アクセス:沖縄コンベンションセンターから徒歩20分
最寄りのランドマーク:法務局宜野湾出張所、宜野湾バイパスと国道58号の合流点、camp Foster
お勧めポイント:日本最トップレベルのタコス専門店

周囲は飲食店街というよりもマンションや通常の商店が立ち並ぶような静かな環境下にある。この日は土曜のランチタイムのタイミングとなってしまったため、店の前には行列ができていた ココです!店員がイートイン待ちの客を外に呼びに来ているところです 店の周りには10台分の駐車場があります 自動ドアですが、店の前に常に行列ができるので、自動ドアのスイッチを切っているようです 少し照明を落とした喫茶店のような店内。イートインの場合には、入口横の名簿にまず名前と人数を記入して、店員から呼ばれるまで外で待たなければならない。テイクアウトの場合にはそのまま店の奥にあるレジカウンターまで進み、注文して支払う メニューはタコスと飲み物だけという本物の専門店である。タコスは4個、5個、6個の3セットがあり、1ピースあたり170円で追加オーダーできる。この時はレンタカーだったので、アルコールは飲めなかったが、この店のタコスには絶対に地元のオリオンビールが合うと思うので、是非試してみて欲しい ポケベルを渡され、出来上がったら呼ばれる 紙袋から取り出すと・・・ タコスは透明なプラスチック容器に入っていた サルサソースが別容器となっており、食べるときにスプーンですくってのせて食べる。一見すると、トルティーヤは揚げられているかのような色にも見えるが、実際はモチモチで柔らかい フレッシュ感のあるサルサソースが、ピリ辛のタコミート(ひき肉)やシャキシャキの刻みレタスと渾然一体となって口の中で調和する。あまりお腹が空いていなかったので、4個では多いか?と思って食べてみたが、あまりの美味しさに、あっという間に完食してしまった

YUKIZURI雪吊り

 ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ(→ その他日本の旨い店・石川県金沢市を参照)は、パティシエ界で有名な辻口博啓(つじぐちひろのぶ)が展開するスイーツ店。辻口の実家は元々石川県七尾市にあった和菓子店「紅谷」であったことから、和の素材に対する思いが強く、これまで「和ラスク(→ 銀座グルメバイブル・お土産の頁を参照)」などといった和洋折衷の商品を発売してきた。このYUKIZURI(雪吊り)もその延長線にある商品であり、ふるさと兼六園の雪吊りの縄をイメージして作られたお菓子である。現在のところ、プレーンに当たる「YUKIZURI」の他、抹茶風味の「YUKIZURI福井」、ショコラ味の「YUKIZURI富山」、さつまいも五郎島金時と金箔を組み合わせた「YUKIZURI金箔」、柚子風味の「YUKIZURIゆず」が発売されている。
 いずれの商品にも共通しているのは、表面にかけられた白い砂糖菓子とパイやビスケットが混じったような独特の食感。とくに、「YUKIZURI」は、大豆とアーモンドによる硬めのパイのような食感に加えて、シンプルなバター、小麦、玉子などの風味が感じられる。それほど甘くなく、ほんのりとした梅の酸味がアクセントになっているのもいい。この他に「YUKIZURI」の特徴はそのままに、抹茶の香りが前面に出ている「YUKIZURI福井」もお勧めできる。
 JR金沢駅などの各お土産店の他、ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ直営店やオンラインショップでも購入できる。(202年1月追加)
https://le-musee-de-h.jp/sweets/yukizuri.html

予算:「YUKIZURI」6本783円、10本1296円、22本2592円

1.左から「YUKIZURI福井」、「YUKIZURI富山」、「YUKIZURI」、「YUKIZURIゆず」。各6本入り 2.プレーンにあたる最もシンプルな「YUKIZURI」12本入り 3.箱の中はこの様に個別包装されています 4.「YUKIZURI」は、大豆とアーモンドによる硬めのパイのような食感に加えて、シンプルなバター、小麦、玉子などの風味が感じられる 5.それほど甘くなく、ほんのりとした梅の酸味がアクセントになっているのもいい 6.「YUKIZURI」の特徴はそのままに、抹茶の香りが前面に出ている「YUKIZURI福井」 7.柚子風味の「YUKIZURIゆず」は、味のバランスが悪い 8.ショコラ味の「YUKIZURI富山」は、カカオの味が強すぎて「YUKIZURI」の繊細な味を台無しにしている

勢麟(せいりん)

 浜松市の眼科医である高田先生に連れて行ってもらった日本料理店。店舗は浜松市中心部のマンションの1階にあり、カウンター席だけの小さな店である。コースはお任せ26000円の1コースのみで、季節によってメインとなる料理は異なる。1〜3月は河豚とジビエ、4〜5月は天ぷら、6〜7月は鱧、8〜10月は鰻や海鰻、11〜12月は河豚といった具合。今回の訪問は7月であったが、海で獲れる天然の鰻(海鰻)が例年よりも早く入荷したということで、わざわざ変更してくれた。アルコール類は色々あるが、ノンアルコールメニューにあるお茶は、静岡の店だけに自家抽出したお茶である。とくに、冷たい煎茶が秀逸で、お酒の飲めない方だけでなく、アルコールのチェイサーとしてもお勧めしたい。
 コースのスタートは、「甘鯛の擦り流し」から。とろろ素麺のような料理で、甘鯛の冷たい出汁が爽やかで心地よかった。2品目は「朝取りとうもろこしの天ぷら」。柵状ではなくバラで揚げられた天ぷらで、ツブツブの甘い食感が良かった。3品目は、「天龍川の天然鮎の塩焼き」。まさに、日本料理の夏の大定番である。4品目の「御前崎で獲れた3日熟成したカンパチの刺身」は、茗荷と共にいただく。歯どおりがよく、淡白な味ながら適度に脂があって美味しい。5品目は、「大和蛤とアワビのお椀」。シンプルな潮汁であるが、心にしみいる味の深みを感じる。6品目は、本日1つ目のメイン料理である「浜松産・天然海鰻の白焼き」。丸いコロッケのように見えるのは醤油入りの大根おろしで、これに塩とワサビも添えられている。身が厚いかなり大ぶりな鰻であるが、淡水で獲れる鰻よりも脂ののりが凄く、しかも大味でない。見事なくらい皮目がカリッと焼かれ、とろけるような美味しさ。この時期に行ってまで、絶対に食べるべき逸品であった。7品目は、「メソ鰻の八幡巻き」。小ぶりな鰻ながらも脂のノリが良く、歯応えある牛蒡の香りとタレで焼かれた鰻が、最高の相性をみせる。8品目は、「能登のモズクとフルーツトマト」。能登産の天然モズクは線維が細く、とても繊細でサッパリとした味わいがいい。9品目は、「アカメフグの唐揚げ」。とても小さいフグだが、唐揚げにすると実に美味しく、花山椒の風味も最高。10品目は地元・静岡県御前崎の郷土料理「鯵のガワ」。生の青魚をすり潰して作る冷たい味噌汁で、白胡麻の香りがする。11品目は、羽釜で炊いたご飯に、関西風に焼かれた海鰻の蒲焼きをのせた「鰻丼」。白焼きも良かったが、地焼きにされた海鰻はさらにそれを上回る美味しさ。水茄子の漬物と共にいただく。この店は「麟(りん)」という昼間限定の鰻の蒲焼きの専門店もやっているので、さすがに美味しい!最後のデザートは「作りたてのアイスクリーム・40年物のアルマニャックがけ」。日本料理で作り立てのアイスクリームを食べたのは、伊豆修善寺の温泉旅館「あさば」以来で、最後のデザートに至るまで素晴らしい出来だった。
 ちなみに、この店は電話での予約はできないので、ネット予約サービスOMAKASEから予約しなければならない。また、お酒は1本3000円で持ち込める。(2022年8月追加)
https://www.instagram.com/seirin.2018/
https://omakase.in

浜松市中区元城町222-25 アルスビル1階  
電話番号:非公開
定休日:不定休
営業時間:18時〜
予算:コース26000円のみ(入店は13才以上)
アクセス:JR浜松駅北口を出て、「遠鉄百貨店」横の北口広場を通り抜け(D-1出口)、浜松郵便局前へ出る。遠鉄の高架橋をくぐり、「みずほ銀行」の交差点を右折して田町中央通りを進む。「静岡銀行」、さらにアーケードを通った「岡三証券」がある田町交差点を過ぎた1つ目の交差点を左折する。一方通行の道を進み、1つ目の交差点を通過すると、アルスウィング立体駐車場の向かい(右側)にある。JR浜松駅北口から徒歩12分
最寄りのランドマーク:JR浜松駅北口、浜松郵便局、田町中央通り、静岡銀行浜松営業部、田町交差点
お勧めポイント:地方にある日本料理店としては最高レベルの店

店舗は浜松市中心部のマンションの1階にある ココです! カウンター席だけの小さな店コースはお任せ26000円の1コースのみで、季節によってメインとなる料理は異なる。1〜3月は河豚とジビエ、4〜5月は天ぷら、6〜7月は鱧、8〜10月は鰻や海鰻、11〜12月は河豚といった具合。今回の訪問は7月であったが、海で獲れる天然の鰻(海鰻)が例年よりも早く入荷したということで、わざわざ変更してくれた。コースのスタートは、「甘鯛の擦り流し」から。とろろ素麺のような料理で、甘鯛の冷たい出汁が爽やかで心地よかった 2品目は「朝取りとうもろこしの天ぷら」。柵状ではなくバラで揚げられた天ぷらで、ツブツブの甘い食感が良かった 3品目は、「天龍川の天然鮎の塩焼き」。まさに、日本料理の夏の大定番 4品目の「御前崎で獲れた3日熟成したカンパチの刺身」は、茗荷と共にいただく。歯どおりがよく、淡白な味ながら適度に脂があって美味しい 5品目は、「大和蛤とアワビのお椀」。シンプルな潮汁であるが、心にしみいる味の深みを感じるこれが夏に近海で獲れる鰻。淡水で獲れる鰻に比べて二回り大きい 鰻のアップ 白焼きにした状態。横から見ると、かなり分厚いのが分かる 6品目は、本日1つ目のメイン料理である「浜松産・天然海鰻の白焼き」。丸いコロッケのように見えるのは醤油入りの大根おろしで、これに塩とワサビも添えられている身が厚いかなり大ぶりな鰻であるが、淡水で獲れる鰻よりも脂ののりが凄く、しかも大味でない。見事なくらい皮目がカリッと焼かれ、とろけるような美味しさ。この時期に行ってまで、絶対に食べるべき逸品であった 7品目は、「メソ鰻の八幡巻き」 小ぶりな鰻ながらも脂のノリが良く、歯応えある牛蒡の香りとタレで焼かれた鰻が、最高の相性をみせる 8品目は、「能登のモズクとフルーツトマト」 能登産の天然モズクは線維が細く、とても繊細でサッパリとした味わいがいい 9品目は、「アカメフグの唐揚げ」。とても小さいフグだが、唐揚げにすると実に美味しく、花山椒の風味も最高 10品目は地元・静岡県御前崎の郷土料理「鯵のガワ」。生の青魚をすり潰して作る冷たい味噌汁で、白胡麻の香りがする 11品目は、羽釜で炊いたご飯に・・・ 関西風に焼かれた海鰻の蒲焼きをのせた「鰻丼」 白焼きも良かったが、地焼きにされた海鰻はさらにそれを上回る美味しさ。水茄子の漬物と共にいただく この店は「麟(りん)」という昼間限定の鰻の蒲焼きの専門店もやっているので、さすがに美味しい! 最後のデザートは「作りたてのアイスクリーム・40年物のアルマニャックがけ」日本料理で作り立てのアイスクリームを食べたのは、伊豆修善寺の温泉旅館「あさば」以来で、最後のデザートに至るまで素晴らしい出来だった

一湖房(いっこぼう)

 鴨ロースは関西の日本料理店でよく見かけるポピュラーなメニューであるが、関東以北ではあまりなじみのない料理である。しかしながら、鴨を味わう調理法としてはベストであり、日本酒だけでなく、赤ワインとも最高のマリアージュが味わえる。なので、僕的には御飯のおかずというよりも、酒のアテといった位置づけの方がシックリとくる。
 初めてこの鴨ロースの存在を知ったのは、大阪の食通である桑山先生からの情報。それまで、美味しい鴨ロースは、関西の割烹やおばんざい店などといった日本料理店で食べるものだと思っていたが、この一湖房の「合鴨ロース煮」を知ってからは、家で味わえる最高のアテとなった。それほどまでに一湖房の「合鴨ロース煮」は美味しく、むしろ、この味を上回る日本料理店の方が少ないくらい。「合鴨ロース煮」は、250gのレギュラーサイズの他、125gのハーフサイズと315gの「プレミアム合鴨ロース煮」の3つがラインナップされている。ちなみに、通常の合鴨ロース煮とプレミアム合鴨ロース煮は、味的には大きな差はない。
 合鴨ロース煮は、皮面がきっちりと焼き落とされ、特製のダシ醤油で煮浸された状態で仕上げられている。切るとほんのりとしたロゼ色で、低温調理されたような肉色をしている。噛むと皮面は弾力があって少し硬めだが、脂ののった皮下脂肪の甘さが感じられる。肉は鉄分タップリで柔らかく、深遠な鴨肉の旨味が口に広がる。お酒や魚介系出汁が入ったタレをつけなくても、中までよく味が染みていて美味しい。そのまま食べても良いが、山椒の葉(なければ山椒の粉)や白髪ネギ、和がらしなどと一緒に食べると、さらに味に深みが出る(とくに、和がらしがいい)。また、残ったタレは美味しいので、煮物やドレッシングとして使うのもいい。
 この店のもう一つの名物である「鴨みそ」は、鴨ロースを作るときにでる肉の切れ端を、ニンニクと玉葱で炒めて味噌やみりん、お酒などで味を調えたもの。しかしながら、お勧めというほどのレベルではない。
 なお、「合鴨ロース煮」は、タカシマヤ・東京店、新宿店、大阪店、堺店、泉北店、JR名古屋店、梅田阪神百貨店、JR大阪三越伊勢丹、三越・日本橋本店、福岡店、名古屋星ヶ丘店、西武渋谷店、岡山平翠軒、名古屋伊勢福などの他、楽天市場や下記ネットショップからも購入できる。(2022年7月更新)
 
https://shop.ikkobou.com

滋賀県長浜市三ツ矢元町11-20  
電話番号:0749-65-3978
定休日:日曜・祝日
営業時間:9時半~17時半
予算:合鴨ロース煮(125g)2214円、(250g)4320円、プレミアム合鴨ロース煮(315g)5400円
アクセス:JR長浜駅から駅前通りを進み、「元浜町」信号を左折。「曳山博物館」を過ぎ、600mほど進むと左側にある。JR長浜駅から900m
最寄りのランドマーク:三ツ矢大神宮、曳山博物館
お勧めポイント:日本トップレベルの「鴨ロース」が味わえる

特製のダシ醤油で煮浸された状態でパックされ、冷蔵で送られてくる切るとほんのりとしたロゼ色で、低温調理されたような肉色をしている噛むと皮面は弾力があって少し硬めだが、脂ののった皮下脂肪の甘さが感じられる。肉は鉄分タップリで柔らかく、深遠な鴨肉の旨味が口に広がる御飯のおかずとしても美味しいが、酒のアテといった位置づけの方がシックリとくるこの店のもう一つの名物である「鴨みそ」鴨ロースを作るときにでる肉の切れ端を、ニンニクと玉葱で炒めて味噌やみりん、お酒などで味を調えたもの結構甘めであるが鴨の旨味タップリで、ご飯にのせても良し、生野菜のディップとして使っても良し、薬味としても美味しい

名物 万代そば

 新潟市のソウルフードといえば「バスセンターのカレー」と焼きそばにミートソースをかけた「みかづきのイタリアン」が有名。とくに、「秘密のケンミンSHOW」で紹介された後には、両店とも爆発的な人気を博した。「バスセンターのカレー」とはあくまでも通称で、バスセンターの1階にある立ち食いそば屋「名物 万代そば」のカレーのことなのである。その歴史は意外と新しく、平成の初め頃にそばに掛けるカレーを作ったところ、カレーライスの方が人気となったために生まれたという。イタリアンで有名な「みかづき」も同じバスセンター内の2階にあるため、今回両店とも食べてみたが、残念ながら、「みかづき」の方は紹介するようなレベルではなかった。
 朝8時からの営業ということなので、早めにホテルを出て、開店前の朝7時50分にバスセンターに到着。しかし、既に自動券売機の前には、20人近くの行列が。券を購入後、「食券はコチラ」と赤く書かれた調理場のカウンター内にいるおじさんに食券を渡す。すると、真っ黄色のカレーライスが受け渡し口からすぐに出てきた。普通サイズでもかなりのボリュームがあるため、朝食ならば「ミニカレーライス」でも十分である。具材は大きめに切られたタマネギとニンジン、豚肉などであるが、具材のほとんどはタマネギである。この大きめに切られたタマネギの甘さと食感がこのカレーを更に引き立てている。また、通常よりも黄色めで、小麦粉か片栗粉でトロみをつけたようなルーも特徴的だ。ビジュアル的には、昭和感が漂う家庭のカレーといった感じであるが、豚骨ベースのスープで作ったというカレーは、思っていたよりも香り高くスパイシー。このスパイシーさがなければ単なる家庭のカレーであるが、このスパイシーさがクセになり、近くにあったらまた通いたくなるような味に変わるのである。
 ちなみに、ここ「バスセンターのカレー」にはお土産用のレトルトもあるが、現在は人気のため、予約待ちのようだ。(2018年10月追加)

新潟市中央区万代1丁目6-1 バスセンタービル1階  
電話番号:025-246-6432
定休日:無休(1月1日と2日のみ正月休み)
営業時間:8時~19時
予算:ミニカレーライス380円、普通カレーライス470円、大盛カレーライス550円
アクセス:JR新潟駅・北口から駅前通を萬代橋方面へ向かう。歩道橋手前にあるファッションビル「LaveLa万代」と「LaveLa万代2」の間を左折すると、すぐ右側(LaveLa万代の裏側)。JR新潟駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:萬代橋、NBF新潟テレコムビル、LaveLa万代
お勧めポイント:朝からやっている立ち食いそば屋の美味しいカレー

バスセンターの中に入ると・・・ 乗り場の一角に「そば、うどん、カレー」の文字が・・・ そちらに向かうと、柱の陰にある自動券売機の前には、開店前から行列が・・・ 20人近くはいそう 立ち食いそば屋なのでそばとうどんがメインだが、上の段の左側には「カレーはこちら」という表示が。注文客の9割以上がカレーを注文していた 券売機のメニュー 券を購入後は、調理場のカウンターに並ぶ
「食券はコチラ」と赤く書かれた調理場のカウンター内にいるおじさんに食券を渡 カウンター内の調理場では、段取りよくカレーが盛られていく あまりの人気故か、ライスは外注のようだ 雨上がり決死隊の宮迫さんがこのカレーのファン 「秘密のケンミンSHOW」で紹介された後に爆発的な人気を博した 2017年の地元グルメランキングでも2位に! 真っ黄色のカレーライスが受け渡し口からすぐに出てきた。普通サイズでもかなりのボリュームがあるため、朝食ならば「ミニカレーライス」でも十分。具材は大きめに切られたタマネギとニンジン、豚肉などであるが、具材のほとんどはタマネギである。この大きめに切られたタマネギの甘さと食感がこのカレーを更に引き立てている通常よりも黄色めで、小麦粉か片栗粉でトロみをつけたようなルーも特徴的。ビジュアル的には、昭和感が漂う家庭のカレーといった感じであるが、豚骨ベースのスープで作ったというカレーは、思っていたよりも香り高くスパイシー。このスパイシーさがなければ単なる家庭のカレーであるが、このスパイシーさがクセになり、近くにあったらまた通いたくなるような味に変わるのである

はつね寿司 本店

 新潟市の繁華街・古町エリアにあるカウンター8席だけの小さな寿司店。扉を開けると通路があり、「心で握る」という看板が目に付く。更に奥の扉を開けると、心地よい木の香りとともに、ゆったりとしたL字型のカウンター席見える。この店は3代目である若いご主人と女将さんの二人だけでやっているので、このくらいの席数が丁度良いのかもしれない。
 まずは生ビールを注文し、出てきた「南蛮海老の昆布締め」をいただきつつ、日本酒のメニューを眺める。日本酒は淡麗な新潟のものだけに限られていたのが残念だったが、唯一フルボディである清泉の「亀の翁・純米大吟醸」を置いているのはマルだ。できれば、「緑川」や「萬寿鏡」など、新潟でも淡麗でない個性的な酒もラインナップしてほしいものである。
 この店は何と言っても酒のアテが美味しい!なので、コースは是非つまみとお寿司のコースでいただくことをお勧めしたい。小振りな握りも江戸前の仕事がされていて決して悪くはないが、酢も塩もしっかりと効いている酢飯が硬く、味も食感が僕好みではなかった。これで酢飯が良ければ3つ星でも良いと思う。
 ちなみに、ご主人も女将さんもとても感じが良く、ホスピタリティーを感じさせる素晴らしい店である。また、食べログからも24時間ネット予約ができてとても便利。(2018年9月追加)

新潟市中央区上大川前通7番町1238
電話番号:025-222-5231(050-5593-7534)
定休日:日曜他、新潟漁協休場日に準ずる(その他不定休あり)
営業時間17時〜23時
予算:つまみと握りのおまかせで15000円くらい
アクセス:JR新潟駅・北口から駅前通を進む。LoveLa、萬代橋、ホテルオークラ新潟を過ぎ、上大川前交差点を右折すると、すぐ右角にある。JR新潟駅から徒歩15分
最寄りのランドマーク:萬代橋、ホテルオークラ新潟、上大川前交差点
お勧めポイント:酒とつまみで一杯やって最後に握りを食べたいという方に最高な店

角にあるこの店です 外の扉を開けると・・・ 中に通路があり、壁には「心で握る」という看板が 更に奥の扉を開けると、心地よい木の香りとともに、ゆったりとしたL字型のカウンター席が 日本酒のメニューは、全て新潟県のもの 日本酒のメニュー2 まず出てきたアテは「南蛮海老の昆布締め」
地元産の「アラ(九州や和歌山のアラとは別物のスズキの仲間)の刺身」 スダチを絞った塩でいただく トロリと脂がのった「メヒカリのあぶり焼き」は尻尾まで美味しく、本日二番のアテだった 同じく、スダチを絞った塩でいただくのは、「佐渡産のアワビの芯の刺身」 「佐渡産のアワビの肝ポン酢」は苦みがなく、甘みを感じる。まるで生ウニのようだ
「煮アワビ」は、味が薄く凝縮感に欠け、香りも乏しかった
厚く切った宮城の「戻り鰹」は・・・ ニンニクの香りに近いタマネギ醤油でいただくと、脂と相まってもう最高! 「北海道産ホタテの磯辺焼き」は、少し火が通り過ぎていた 「せいかい(ウスメバル)の干物」は、味が濃厚で美味しい 「北海道産の真鰯の海苔巻き」は、酢で締めたフックラとしたイワシに大葉がアクセントになっていて今日一番のアテだった 「バイ貝の酢のもの」 握りのスタートは「マコガレイ」は、歯ごたえの中にも甘味を感じる 隠し包丁が施された「赤いか」はネットリと甘い 「本マグロの赤身」 中トロというほど脂がのっていない「本マグロの小トロ(大将の表現です)」 「コハダ」はやはり美味しい 青森県産の「ムラサキウニ」は、ミョウバンの苦みがあってイマイチ 「熟成ブリ」は、言われなければ本マグロのトロと間違えてしまうほど、風味が良く味に深みを感じた 「新ものの生イクラ」は、玉子の黄身のような味が薄く、塩味も足りない。出す前に煮きり醤油を塗った方が良いと思う 大ぶりの「宮城県産の煮穴子」は、臭みがないうえに、柔らかくフックラと仕上がっていた 芝エビではなく南蛮海老を使って作るという「玉子焼き」は、食感が硬く、海老や魚介の香りに乏しい。同じ新潟市の寿司店「鮨 奈可久 星野」ほどの美味しさではなかった「海老味噌の味噌汁」

鮨 大門

 JR富山駅から「魚津あいの風とやま鉄道線」で24分の魚津駅前にある人気の寿司店。扉を開けると、手前に小上がりのテーブル席があり、奥にカウンター席がある。白木のカウンターが何とも美しく、ネタケースは「すし善」系列の店と同じく氷を敷き詰めたガラスケースだ。それもそのはずで、実は、店主は札幌の「すし善」をかわきりに、小樽の寿司店でも修行した経歴を持つ寿司職人なのである。現在は大将と見習いの2人体制でやっているが、9月から見習い職人が函館に戻ってしまうため、カウンター7席だけにしようかと思案中とのこと。
 この日はまず、地物の「モズク酢」が出てきた。線維が非常に太く、昆布とモズクの中間といったような歯ごたえがいい。また、大将が魚津市の飲食店ではココだけでしか飲めないという魚津の地酒「名誉北洋・大吟醸・酒造年度」を勧めてくれたので注文。札幌の地酒「千歳鶴・吉翔」を彷彿させる華やかな味わいで、しかも力強い。続いて出てきた「富山県産ヒラメの昆布締め・アスパラ添え」は、柚子皮の香りがして、アスパラにまで昆布の味が染み渡った一品。さらに、「富山県産のアラ(注:九州のアラとは別物のスズキの仲間)のポン酢」、「白エビの昆布締めと炙ったムラサキウニ」と続き、本日一番の美味しさだった「イシモチの炙り」が出てきた。言われなければノドグロのように脂がのっていて、しかも身が繊細で抜群に美味しい。続く「富山産ミズダコのジュレ」は、ジュレに入っている青のりの磯の香りが柔らかなミズダコと良く合う。「アイナメの蒸し物」は、身の柔らかなアイナメと新筍の相性が抜群。富山の春と言えば、脂ののったサクラマスと香り高い山菜コシアブラであるが、「サクラマスの塩焼きとコシアブラの天ぷら」は、どちらも春を感じさせる最高の一皿だった。さらに、「太刀魚と梅干しの蒸し物」は、梅干しの酸味がアクセントになっていてこれも良かった。
 地の魚による素晴らしい料理のあとは、握りとなる。握りはどれも小振りで、「すし善」というよりも、むしろ「銀座 久兵衛」のよう。握りは全て煮切りを塗って供される本格的な握りであるが、全国的に評価すれば1つ星くらいのの評価となるであろう。しかし、寿司以外の地物食材を使ったアテや料理なども含めた満足度で評価すれば、地方店としては2つ星でよいと思う。(2018年7月追加)

魚津市釈迦堂1-2-3 地図 
電話番号:0765-32-5868
定休日:月曜
営業時間:17時〜22時半
予算:お任せで17000〜18000円くらい
アクセス:魚津あいの風とやま鉄道線・魚津駅のロータリーのすぐ目の前
最寄りのランドマーク:魚津あいの風とやま鉄道線・魚津駅
お勧めポイント:美味しい酒のアテも楽しめる本格的な寿司店

魚津駅を出ると・・・ これが魚津駅前。左手に見える青いバス停方向に進むと・・・ 左手に見える青いバス停の奥に灯りのともる店が ココです! 扉を開けると・・・
白木のカウンターが何とも美しく、ネタケースは「すし善」系列の店と同じく氷を敷き詰めたガラスケースだ この日はまず、地物の「モズク酢」が出てきた。線維が非常に太く、昆布とモズクの中間といったような歯ごたえがいい 続いて出てきた「富山県産ヒラメの昆布締め・アスパラ添え」 柚子皮の香りがして、アスパラにまで昆布の味が染み渡った一品 「富山県産のアラ(注:九州のアラとは別物のスズキの仲間)のポン酢」
「白エビの昆布締めと炙ったムラサキウニ」
大将が魚津市の飲食店ではココだけでしか飲めないという魚津の地酒「名誉北洋・大吟醸・酒造年度」を勧めてくれたので注文。札幌の地酒「千歳鶴・吉翔」を彷彿させる華やかな味わいで、しかも力強い 本日一番の美味しさだった「イシモチの炙り」 言われなければノドグロのように脂がのっていて、しかも身が繊細で抜群に美味しい 「富山産ミズダコのジュレ」 ジュレに入っている青のりの磯の香りが柔らかなミズダコと良く合う 「アイナメの蒸し物」
身の柔らかなアイナメと新筍の相性が抜群 「サクラマスの塩焼きとコシアブラの天ぷら」は、どちらも春を感じさせる最高の一皿だった 「太刀魚と梅干しの蒸し物」は、梅干しの酸味がアクセントになっていてこれも良かった 「キスの昆布締め」 「コハダ」 「真鯛の昆布締め」「サワラ」 七尾産の「生のトリ貝」「スミイカ」 「岩海苔の味噌汁」 この時期(5月)に、富山に生の「沖縄産の天然マグロ」が入荷するのは珍しい 「甘エビの漬け」はとろける美味しさ 「サヨリ」 「サクラマスの漬け」も美味しい!
「ノドグロの炙り」 「ムラサキウニ」はミョウバンの苦みを感じてイマイチ 「穴子」は江戸前のものなのか?泥臭かった。お任せのコースはここまでせっかくなので、修業先の「すし善」が元祖の「トロタク」を追加注文

鮨の間(すしのま)

 開店して8年目を迎えた松山市の人気の寿司店。今年発売されたミシュランガイド特別版で、何と2つ星を獲得!ビルの1階にある店内に入ると、正面に白木のカウンター席があり、右手に小上がりのテーブル席がある。この日は、愛媛大学の先生たちとその重鎮であり、ワインコレクターとしても知られるI先生との会食。店は若い大将と女将さんの2人でやっており、瀬戸内の素材にこだわっているようだ。
 まずは突き出しが2品出され、続いて酒のアテである刺身や焼き魚などが出てきた。魚の質がかなり厳選されているせいか、刺身が抜群に旨い。特に、この日のメジナやテナガダコ、岬(はな)アジなどは最高だった。その後、煮きり醤油が塗られた握りが供される。握りは、銀座の「久兵衛」を彷彿させる小振りな寿司だ。また、酢飯はしっかりと酢が感じられるため、人によって好みが分かれるかもしれない。イクラを除き、どの握りも江戸前の仕事がされていて、地方レベルの握りとは思えない洗練されたものだった。加えて、大将の人柄や女将さんのホスピタリティーも素晴らしく、コストパフォーマンスも抜群である。(2018年7月追加)

松山市二番町1丁目5-18 アヴェニール神戸館1階  
電話番号:050-5263-2677
定休日:日曜・祝日
営業時間:18時~22時半
予算:おまかせで1万円くらい
アクセス:伊予鉄道城南線・勝山町電停から愛媛銀行が見える「勝山交差点」へ向かい、右折する。「河原ビューティモード専門学校」を過ぎた2つ目の進入禁止の交差点(ファミリーマートあり)を右折すると、1つ目の交差点の角にある。勝山町電停から徒歩2分
最寄りのランドマーク:勝山交差点、河原ビューティモード専門学校
お勧めポイント:瀬戸内産の素材にこだわる良質な寿司店

このビルの1階です! ミシュランガイド2つ星を獲得したお祝いの品が・・・カウンター席(大将と女将さん)。テーブルには突き出しの2品が置かれている 小上がりのテーブル席 刺身1(アコウとメジナはどちらも脂がのっていて旨い!) メジナ アコウ塩昆布をヒラメで巻いたもの アオリイカはネットリと甘くて美味しい 車海老の頭の焼き物 さっと火を通した車海老は甘い! 軽く火を通したオリーブオイル風味のテナガダコは、タコとは思えないくらい歯通りがよく、まるでスミイカのよう。ずうっと食べていたいくらい美味しい! 2種類の岬(はな)アジ。左はシメサバをスモークして炙ったもので柔らかい。右は関アジのようにコリコリとした生の新鮮な食感 愛媛はハモが有名だが、実は穴子もいい。後に出てくる握りの「煮穴子」よりも、こちらの一夜干しの方が味が凝縮されていて抜群に美味しい!そのまま食べて良し、柚子胡椒を塗って食べても美味しい!! 蒸しアワビは甘いツメでなく、煮きり醤油で供される キスの昆布締めは旨し! 紫蘇を挟んだサヨリも美味しい 岬(はな)アジの握りには擦ったネギがのっている 茹でたての車海老も最高レベルの美味しさ 地物産の赤ムツ(ノドグロ)は炙っているのでトロトロ 煮穴子は一夜干しの方が美味しかった 本マグロの中トロはマグロの深い香りを感じる 赤ウニは濃厚な美味しさイクラは生の醤油漬けではないのでイマイチ

鮨 猪股

 新進気鋭の寿司職人が営むマニア注目の寿司店。店舗はJR川口駅近くの住宅街にある古いマンションの1階である。店内に入ると、左側に清潔感漂う白木のカウンター席がある。僅か8席だけの小さな店であるが、恰幅の良い坊主頭の若い大将と女将さんの2人だけでやっているため、このくらいのキャパが丁度良いのかもしれない。システムは、完全予約制による同時スタートの2回転制。
 この店の素晴らしいところは、店主の素材に対する貪欲な姿勢である。それは、僕がこれまでに出会ったどの寿司職人よりも意欲的である。若さ故なのかもしれないが、とにかく、アンテナを張りめぐらして全国の優れた素材を見つけは、直で取り寄せているようだ。また、この店は酒を置いてはいるものの、酒のアテやつまみなどは一切なく、握り21貫と玉子焼きだけのおまかせコースのみとなっている。このように、刺身やつまみなどが一切出てこない握りだけの純粋な寿司店は、九州JR小倉駅近くにある某有名店ぐらいしか思い当たらない。
 握りだけのコースにも関わらず、店主の仕事は決して早くない上に、その場でネタを捌いたり、丁寧な仕込みをすることなどもあって、コース終了までに2時間20分を要した。しかし、空気を含んだ握りはフワッと口の中に広がり、赤酢を使った酢飯も美味しく、食べた後の感想としてはそれなりに満足度が高かった。それでも、正直、2つ星〜2つ星半くらいの評価であったが、今回は発展途上にある若さと店主の意欲に期待を込めての3つ星評価である。
 今回食べて残念だった点は、「春子」と「キス」に挟んで供される「おぼろ」である。酸味が強めで、リンゴのようなフルーティーな風味と赤酢の酢飯の相性が良くないのだ。加えて、江戸前の穴子が泥臭かったこと。それにしても、東京の有名寿司店や穴子専門店は、なぜ江戸前の穴子をありがたがって使うのかが理解に苦しむ。どんなに美味しく脂がのった良質な穴子でも、東京湾の泥臭さが移ってドブ臭ければ台無しである。僕のこれまでの経験では、江戸前の穴子が泥臭くなかったことは、10回に1回くらいである。(2018年6月追加)

川口市幸町1丁目12-23 サンリーブ幸町コートハウス  
電話番号:048-211-4175(完全予約制)
定休日:日曜・祝日
営業時間:14時〜と18時〜の同時スタート2部制
予算:2万〜2万5千円(仕入れるネタによって変動する)
アクセス:JR川口駅東口を出て、直結する歩道橋を直進する。「SOGO川口店」前の階段を下り、「SOGO川口店」を正面に見て手前に走る産業道路を左へ進む。「幸町小学校西」交差点の信号を右折する。道に沿って進み、タワーマンション「川口パークタワー」を過ぎたら左側にあるマンションの1階。JR川口駅から徒歩13分
最寄りのランドマーク:川口パークタワー
お勧めポイント:究極のネタを追い求める若き職人の店

古い白いマンションの1階です ココです!外観は昭和の風情で「どうかな?」いう感じだったが・・・ 店内は清潔感漂う白木のカウンター席が8つ スタートは、丁寧な隠し包丁が施された「白イカ」 大分名産の「城下カレイ」は最高レベルの美味しさ 「スズキ」は歯ごたえがいい 余市産の「ムラサキウニとバフンウニの小丼風」 左の白いのがムラサキウニで、右のオレンジ色がバフンウニ 肝醤油が塗られた「煮アワビ」 「サクラマス」だったかな? 「真鰹」に擦ったネギをのせて 「甘エビ」 鳥取の境港で水揚げされたという60㎏の「本マグロの赤身の漬け」 鹿児島・出水(いずみ)のブランド鰺である「幻の真鰺」は、小振りながら、ネットリ・サッパリとしていて脂ものった最高レベルの逸品 「煮ハマグリ」 「ナガスクジラの尾の身」は、擦りネギと相性ピッタリ。しかも、脂がのって最高! 「春子」はおぼろを挟んで供される 佐賀の「赤ウニ」 「バフンウニ」よりも濃厚だ! 江戸前の「焼き穴子」。ツメでなく塩味なので、かなり泥臭さを感じた。それにしても、東京の有名寿司店や穴子専門店で、なぜ江戸前の穴子をありがたがって使うのかが理解に苦しむ。どんなに美味しく脂がのった良質な穴子も、東京湾の泥臭さが移ってドブ臭ければ台無しである。僕のこれまでの経験では、江戸前の穴子が泥臭くなかったことは、10回に1回くらいにすぎない 鳥取の境港で水揚げされた「本マグロの中トロ」 鳥取の境港で水揚げされた「本マグロのカマトロ」 「キス」はおぼろを挟んで供される 「煮ダコ」 手巻きの「鉄火」 簾巻きの「かんぴょう」玉子焼きは海老が香ってなかなか良かった

日本料理e

 変わったネーミングで人気を集めている日本料理店。人気を二分するもう一つの食べログ高得点の店も訪れてみたが、トータルでこの店の方が優れていたのでこちらを掲載することに。この白と黄色の建物?!かつて、2階に年配のマダムがやっていたイタリア料理店があったような気がする。この1階も何度か入れ替わっているようだ。
 店内に入ると、木と白を基調とした明るくモダンな雰囲気。奥にカウンター席があり、入口手前側にパーティションで仕切られたテーブル席2つがある。全ての内装はリニューアルされているようだが、トイレだけは古いそうなので、前店のものをそのまま使用しているのかも。
 この店は完全予約制なので、もしも当日予約であれば、少なくとも2時間前までの予約が必要。また、ランチタイムでも夜のコースを注文可能である。出てきた店主は、若くて腰が低く、とても良い感じ。料理は特にずば抜けて美味しいというものはなかったももの、全体的な印象としては、とにかくコスパが良い。1万円のコースで、地方レベルでこのレベルの料理が食べられればお得かな、といった感じだ。とくに、最後を締める炊きたての土鍋ご飯が良かった。今回は干した鮎をカリッと焼き上げてのせた「鮎ご飯」であるが、とにかく炊き方が抜群で、赤だしの味噌汁も美味しかった。残ったご飯は、お土産としておにぎりにしてる心遣いもまた嬉しい。日本酒の品揃えはそれほど多くはないものの、品揃えのセンスが良かった。(2018年3月追加)
http://www.cuisine-e.jp

仙台市青葉区片平1丁目1ー18 バレンタインハウス1階  
電話番号:022-797-7668
定休日:月曜(祝日の場合は翌火曜)
営業時間:12時~13時半、18時~19時半
予算:【昼】4500円、【夜】10500円
アクセス:仙台地下鉄東西線・大町西公園駅の東1出口を出て、青葉通りを左へ進む。一つ目の信号(ENEOSがある)を過ぎ、2つ目の信号(晩翠草堂前交差点)手前にある右のT字交差点を右折するとすぐ左側にあるマンションの1階
最寄りのランドマーク:良覚院丁公園、晩翠草堂前交差点、青葉通り
お勧めポイント:コスパ抜群な洗練された日本料理

この白と黄色の建物?!かつて、2階に年配のマダムがやっていたイタリア料理店があったような気がする。この1階も何度か入れ替わっているようだ 1階にある白いココです! 前の店のもの?日本料理店としては違和感を感じるドア 木と白を基調とした明るくモダンな雰囲気。奥にあるカウンター席 入口手前側にパーティションで仕切られたテーブル席2つがある テーブルには箸だけでなく、外国人客を意識しているのか、ナイフ、フォーク、スプーンがセッティングされていた 日本酒の品揃えは多くないものの、品揃えのセンスは良い その他のドリンクメニュー 最初に出てきた蛤は旨味が十分出ていて美味しかった 真鯛の揚げ出しはちょっと火が通り過ぎていて、塩味も少し足りなかった 八寸は盛りたくさん クラやウニ、コーンなどが入ったゼリー寄せ 生タコの黄身酢 鶏レバーのレンコンの挟み揚げと、焼き魚は甘鯛?あるいは金目鯛?だったかなあ 青のりの入った茶碗蒸しにはフォアグラが入っていたが、繊細な味にはフォアグラはは不要だと思った ホタテ豆腐には冬瓜とミョウガが入っていて、これは意外と旨い! 鰺の笹寿司は美味しかったが、酢飯に少し塩味が足りない お椀は「甘鯛のお吸い物」 甘鯛の他に玉子豆腐、ジュンサイが入っていた。出汁は意外なことに鰹節よりも昆布の香りと旨味が勝っていて美味しい 「お造り」は、シマアジとマコガレイ マコガレイのプリプリとした食感が良かったが、どちらも切り方が若干薄く物足りない印象 焼き物は、南部せんべいのような姿をした「イサキの南部焼き」 火の入りは良かったが、塩味に欠けてぼんやりとした味わいに「タコの柔らか煮」は美味しい 食感も味付けも完璧! 仙台牛のステーキももちろん美味しい 焼き方はミディアムでジューシー 今回は「鮎ご飯」 とにかく炊き方が抜群で、赤だしの味噌汁も美味しかった 鮎出汁で炊いたご飯に、干した鮎をカリッと焼き上げてのせたもの 水菓子は,キウイ,温室ミカン、メロン、ブルーベリー 黒蜜入りの「葛切り」 美味しそうなその姿とは裏腹に、味は普通だった残ったご飯をお土産としておにぎりにしてる心遣いが嬉しい

一心鮨 光洋

 住宅街にひっそりと佇む食べログで人気の高級寿司店。立派な暖簾をくぐって奥へ進むと、右側のスペースには広いカウンター席とテーブル席があり、庭を挟んだ左側には個室もある。寿司店としては、恐らく札幌の「すし善・本店」以上の大箱店である。席に着くと、大将をはじめとした店員たちが一斉に挨拶をする。店内の雰囲気は最高だが、この大声での唱和は高級寿司店としてはちょっと違和感を感じてしまう。
 この店で美味しいものを食べたいのならおまかせコースでという話を予め聞いていたので、今回の取材は高いコースの方で予約。コースは前半につまみが7品出て、後半は玉子焼きを含めた握りが15貫、そして最後にプリンで締めとなる。率直な感想としては、長男である若い大将の握りはいいが、それ以外の職人はまだ発展途上の段階であり、トータルな印象としては微妙である。しかしながら、使っている素材はどれも一級品で、九州の寿司店の中でもトップクラスの素材であろう。また、寿司店にしてはお酒の種類が豊富で、グラスワインも含めてワインもいろいろとある。四男の方がソムリエらしく、日本酒やワイン、日本茶などに造詣が深い。加えて、店内が完全禁煙なのも好感が持てる。(2017年5月追加)
http://www.isshinzushi.com

宮崎市昭和町21  
電話番号:0985-60-5005
定休日:不定休
営業時間:11時半~13時半、18時~20時半
予算:【おまかせコース】19440円と24840円、【握り】8640円(10貫)、10800円(12貫)、12960円(15貫)
アクセス:JR宮崎駅の東口を出て、「リッチモンドホテル」を過ぎて駅前通を進む。「宮脇町」交差点の信号を右折し、右に「中央公園」を見ながら進む。「宮崎学園高校体育館」、「宮崎学園高校」、「ファミリーマート」を過ぎ、一つ目の信号を過ぎると右側にある。JR宮崎駅より徒歩13分
最寄りのランドマーク:宮崎市中央公園、宮崎学園高校
お勧めポイント:宮崎が誇る高級江戸前寿司店

店名を記した石碑が建っています ココです 暖簾をくぐると 受付があります 受付の横にはウェイティングスペースもあります 左側の廊下には個室が5つあります 右側にあるカウンター席は広く、庭がライトアップされて高級感が漂う お茶を給仕する四男のソムリエ。この方が給仕長らしく、ホテル並みにサービスがいい まず出てきた刺身は、「金目鯛」だったような気がする(忘れました) 「ふろふき大根」 2つ目の刺身は、五島産の「アラ」だったような気がする 3つ目の刺身は「真鰹」だが・・・このワサビの量は・・・? 大将のジョークでした!(驚いた顔を見て、すぐに普通のワサビと交換) 鰹はこの様に厚く切って食べるのがネットリとした食感が感じられて最高だ 「あん肝」 「真鱈の白子(雲子、タチ)焼き」 日本酒のリスト(もちろん、この他にもありますので要相談) 「ノドグロの焼き物」 握りのスタートは「本マグロの赤身」 「本マグロの中トロ」 「コハダ」 「真鯛」 「アオリイカ」には隠し包丁が入っています 「平貝」 「真サバ」 「真アジ」 茹でたて「車エビ」は香り抜群 「赤貝」は手渡しで 「サワラ」 唐津の「赤ウニ」 「穴子」 「玉子焼き」 「太巻き」はマグロと穴子、キュウリがまかれ、上にイクラがのっている 本日のデザートは「プリン」 蒸留酒(ウィスキー?)をかけていただく 

きっちょううどん 橘通店

 宮崎県に多店舗展開するファストフードうどん店。学食のように広い店内は、全てがテーブル席である。客層を見ると、観光客と思しき人は僕だけで、そのほとんどが地元客のようだ。まずは、正面のカウンターで注文し、支払いを済ませてうどんを受け取る。うどんのメニューは全部で24種類とかなり多い。また、うどん店でありながら、全てのメニューは蕎麦に変更することも可能だ。
 僕のお勧めは、シンプルな「たぬきうどん」。価格は280円と駅の立ち食い蕎麦よりも安く、しかも、7時〜10時までの時間帯は、「たぬきうどん」と「卵かけご飯」がセットになった「朝うどんセット」が340円でいただけるのだ。しかし、セルフでトッピングする天ぷらはお勧めではない。
 この店の特筆すべき点は、うどんの出汁が他県で食べるものとは明らかに異なる点である。鰹節や旨味調味料を一切使わず、愛媛産煮干しと利尻昆布で作られた「煮干しうどん」なのである。その出汁はインパクト絶大で、最近流行の「煮干し中華そば」のスープに近い感じがする。「煮干し中華そば」同様、最初は「うん!?」と思うが、食べ進めていくにつれ、後引く味へと変化する。また、九州の醤油は一般に甘いというイメージがあるが、この店のうどんの出汁は全くそれを感じさせない。加えて、「たぬきうどん」に入っている天かすが出汁を吸ってフワフワトロトロに膨らみ、食感も含めてうどんと絶妙な相性をみせるのだ。うどん自体は九州うどん特有の柔らかくコシのないうどんであり、最近の讃岐うどんに慣れた者にとっては物足りない感じがしないこともないが、これはこれで美味しいと思う。初めに一味唐辛子を入れて食べ、途中でカウンター前に置かれている生の青唐辛子を加えて食べると、一味とは違った鮮烈な辛さが楽しめる。  年中無休であり、しかも早朝から深夜までやっているので、朝食として、あるいは飲んだ後の締めの麺としても最高である。(2017年2月追加) http://www.kitchouudon.com

宮崎市橘通西3-3-27 宮崎アートセンタービル1階  
電話番号:0985-26-8889
定休日:無休
営業時間:6時〜翌3時
予算:たぬきうどん280円、朝うどんセット340円
アクセス:JR宮崎駅の西口を出て、駅前通りを進む。「宮崎山形屋百貨店」がある「橘通3丁目交差点」の信号を左折し、一つ目の信号(一番街商店街)を過ぎたら右側にある。JR宮崎駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:宮崎山形屋百貨店、一番街商店街
お勧めポイント:旨味たっぷりの出汁とフワフワ天かすが絶妙な煮干しうどん

県庁通り沿いにあります ココです うどんのメニュー 「朝うどんセット」は格安! 店内は天井が高くて広い カウンターで注文してうどんを受け取る。左にはセルフの天ぷらとおにぎりが・・・ カウンター横には青唐辛子も。これが鮮烈な味わい 僕のお勧めの「たぬきうどん」 天かすが出汁を吸ってフワフワトロトロに膨らみ、うどんと絶妙な相性をみせる 麺は九州うどん特有の柔らかくコシのないうどんで、最近の讃岐うどんに慣れた者にとっては物足りない感じがしないこともないが、これはこれで美味しい 出汁は透明だが・・・ 食べ終える頃には、天かすが溶けてこの様な混濁状態に 「たぬきうどん」に平天が加わった「天かうどん」 

丸万焼鳥 支店

 かつて宮崎を訪れたときに、この店の「もも焼き」のあまりに香ばしくレアな美味しさに感動。またいつしか食べたいなあと思っていたところ、久々に宮崎を訪れる機会を得た。
 実は、丸万焼鳥には、この「丸万焼鳥 支店」の他に「丸万焼鳥 本店」があり、距離もかない近いところにある。両店のルーツは同じようだが、現在は経営なども含めて一切関係はないという。今回は折角なので、その違いを調べるために両店とも訪れてみた。「丸万焼鳥 本店」の方はかなりの大箱店で、1階にカウンター席、2階席には小上がりがある。もちろん料金が表示されたメニューも用意されているが、「丸万焼鳥 支店」の方にはメニューがなく、料金も明示されていない。しかも、「丸万焼鳥 支店」の方は、昭和の居酒屋の風情が漂う狭いカウンター席と奥に小さな小上がりしかない。料理の品数は両店とも大差ないが、「丸万焼鳥 支店」の方は「もも焼き」と「とりタタキ」、「お茶漬け」の3つしかなく、「丸万焼鳥 本店」は、「もも焼き」と「とりタタキ」の他、「手羽焼き(塩・タレ)」や「とり刺し」、「砂ずり焼き」、「もつ焼き」、「野菜サラダ」、「おにぎり」など若干多くなっている。
 席に着くと、まず飲み物の注文と「もも焼きを焼きますか?」と聞いてくる。「もも焼き」は、骨付きのままかバラして食べやすくしてもらえるが、もちろん、ワイルドな骨付きのままを注文。すぐに、生のキュウリに塩を振りかけただけの「塩キュウリ」がお通しとして出てきた。これ食べながら生ビールを飲んでいると、骨付きの「もも焼き」がステンレス製の皿にのせられての登場。このビジュアル、どこかで見たような気がすると思っていたら、横浜や大阪グルメバイブルの取材で訪れた 「一鶴 横浜西口店(→ 横浜グルメバイブル・焼き鳥の頁を参照)」 や 「一鶴 西梅田店(→ 大阪グルメバイブル・肉料理の頁を参照)」 と同じであることを思い出した。「一鶴」は四国・丸亀市の人気店で、「骨付鳥(おやどり、ひなどり)」が名物。両者の決定的な違いは、「一鶴」の「骨付鳥」は鉄板で焼かれているため、皮がパリッと脂が皿にしたたり、ピリ辛味のスパイスが効いている。一方、「丸万焼鳥」の「もも焼き」は炭火で焼かれているため、脂が落ちて、しかも香ばしくシンプルな塩味なのである。肉質は若干硬めで、「一鶴」の「おやどり」よりもやや柔らかめ程度の硬さである。しかし、予め切れ目が入れられ、あまり硬くならないようレアで焼かれているため、「一鶴」よりもジューシーで、実に美味しい。また、「丸万焼鳥 支店」の方が「丸万焼鳥 本店」よりも焼き方が繊細でお勧めである。最後に「鶏のスープ」が出てくるが、こちらは両店とも差がなかった。(2017年1月追加)

宮崎市橘通西3-8-7  
電話番号:0985-25-5451
定休日:月曜
営業時間:18時〜翌1時
予算:もも焼き1100円〜1200円(モモの大きさによるらしい)
アクセス:JR宮崎駅の西口を出て、駅前通りを進む。「宮崎山形屋百貨店」がある「橘通3丁目交差点」の信号を左折し、更に一つ目の信号を右折する。「一番街商店街」を進み、2つ目の交差点を左折すると左側にある。JR宮崎駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:宮崎山形屋百貨店、一番街商店街
お勧めポイント:レアでありながら香ばしい最高の地鶏もも焼きがいただける

一番街商店街の横の通りの・・・ココです店内はかなり狭く、キャパは小さい。奥には小上がりがあるがそこも狭そう店主が目の前で焼いています塩を振っただけの生キュウリがお通しもも焼きに付けるスパイスは、一味と柚子胡椒これが「もも焼き」。肉質が硬いので予め細かく切れ目が入れられているモモの根元を紙ナプキンで包んでワイルドにいただく「もも焼き」のアップ。炭焼きなので、表面はうっすらと黒く、外観からはレア感はあまり感じられない一口噛み切るとこんな感じ。このレア感がクセになる。「丸万焼鳥 支店」の方が焼き方が丁寧なのでジューシー最後に出てくるスープもサッパリとしていて美味しい 

喜多方ラーメン


福島県の喜多方市は「蔵の街」として有名であるが、もう一つの名物はラーメン。市内には約120軒のラーメン店があり、人口当たりの店舗数は日本一である。32年前にこの地を訪れ、初めてラーメンを食べた時の感動は今も忘れられない。その後も何度も訪れる機会があり、いろいろな店を食べ比べてみた。しかし、結婚してからほとんど訪れる機会がなくなり、10年くらい前に家族と訪れたのが最後である。今回は郡山で仕事する機会があったため、レンタカーを借りて久々に訪れることに。今回改めて食べてみても、今なお日本トップレベルのラーメンであることは間違いない。最近は観光客が多いせいか、新しい店がかなり増えていた。しかしながら、まずは以前食べて美味しかった店から食べ歩くことに。 
 昔からの店と新しい店との決定的な違いは、老舗店の多くは朝から営業していること。つまり、いわゆる「朝ラー」を味わえるのである。驚くべきことに、地元客は朝からラーメンを食べる食習慣があるのだ。 
 「喜多方ラーメン」は基本的にサッパリとした醤油味の中華そばで、麺は太めの平打ち縮れ麺である。また、チャーシューメンでもないのに、豚バラチャーシューが3~4枚のっている。具はチャーシューの他、シナチクとネギだけのシンプルなスタイルが多い。また、スープは澄んだ豚骨と魚介系のWスープであるが、魚介系の風味は然程強くなく、サッパリとしていながら後を引く旨味を感じる。なるほど、朝からでも毎日食べたくなるような美味しさである。ちなみに、喜多方は新潟に近いせいか、多くのラーメン店や食堂のメニューにはラーメンとともに「ソースかつ丼」が見られる。

明石屋菓子店・本店の大黒餅

 グルメ友のPL病院の西村先生から頂いた鹿児島のお菓子。店名が「明石屋菓子店」とあるが、先生から頂くまで僕も全く知らなかったお菓子である。外観は一見“きび団子”のようだが、食感はフワッとしていて、まるで柔らかな羽二重餅のよう。味は黒糖の深みに大納言小豆の食感とコクが加わり、何とも言えない美味しさである。甘さも丁度良く、鹿児島県土産のベストアイテムであろう。この他にもう一つ、夏季限定の「桃之夭夭(もものようよう)」というお菓子も頂いた。これも同様な求肥を使った羽二重餅で、生地に桃のリキュールを練り込み、青桃の実が入った白餡を包んでいる。こちらもそれなりに美味しいが、やはり「大黒餅」が僕のお勧めである。ちなみに、下記のネットショップからも注文できる。また、「銀座三越」地下の全国銘菓コーナーに、毎週水曜と土曜に入荷するらしい。(2013年9月追加)
http://www.akashiya.co.jp/index.html

鹿児島市金生町4-16  
電話番号:099-226-0431
定休日:無休
営業時間:9時~19時
予算:大黒餅(8個入り)1155円、(12個入り)1680円、(16個入り)2310円、(24個入り)3360円
アクセス:鹿児島市電・朝日通電停を降りて南へ進む。「リッチモンドホテル」のある朝日通り交差点を過ぎ、次の「NTT docomo」の角を右折するとすぐ右側。
最寄りのランドマーク:鹿児島市電・朝日通電停、リッチモンドホテル
お勧めポイント:フワッとしていてまるで羽二重餅のような黒糖テイストの「大黒餅」

日本料理 かわ島

 有名な佐賀県唐津市の「川島豆腐店」が経営する日本料理店。「川島豆腐店」は200年以上前の寛政年間創業の老舗で、日本全国にコアなファンを持つことで知られている。僕も札幌の蕎麦店 「蕎麦屋酒 艸菴 souan(→ 札幌グルメバイブル・蕎麦の頁を参照)」 で、塩とオリーブオイルでこの「ざる豆腐」を食べて以来ファンとなり、一度訪れてみたいと思っていた。福岡に行く予定のあったある日、「艸菴」の店主・伊藤さんからこの店が日本一の朝食を食べさせるという話を聞きつけ、早速後輩の新明先生とともに10時に朝食を予約。店頭の案内を見てみると、どうやら朝食は8時と10時、12時のスタートで、3回の入れ替え制らしい。また、夜は本格的な会席料理とお酒を楽しめる店のようだ。 
 店の左側にある茶色の暖簾をくぐり、通路を抜けると、寿司店のような清潔な白木のカウンター席が広がる。カウンターの角には名物の「ざる豆腐」が置かれており、後ほど給仕のおばさんがよそってくれる。まずは「豆乳」と「黒ごま豆腐の酢味噌がけ」、「おから」の3品が一気に出てきて、前述の「ざる豆腐」へと続く。「ざる豆腐」はフワフワで甘みがあり、塩で食べても醤油をかけて食べても美味しい。続いてこの日の刺身「ヨコワ(シビやメジとも呼ばれる本マグロの幼魚)」と自家製干物の焼き魚「カマス」が出てきたが、これらも美味しかった。さらに、揚げたての「厚揚げ」が出てきたが、絹ごし豆腐を使っているため、火傷するくらい熱々でトロトロ。これは塩より醤油をかけて食べた方が美味しく、このコース1番の逸品だった。ちなみに、「ざる豆腐」と「厚揚げ」は何度でもお代わり自由である。締めのご飯は「うずみ粥」と呼ばれるお粥で、豆腐の上に麦粥が入っていて、擦ったわさびを溶いて食べる。そして、サッパリとした「豆乳プリン」で終了となる。
 せっかくの豆腐店の料理なのに、何故か「汲み上げ湯葉」や「生湯葉」などが付いていないのが残念だった。また、朝食のコースだったせいもあるかもしれないが、料理人を見かけなかった。なので、良く言えばおばちゃんの家庭的な朝食やサービスであり、プロのサービス担当がいないため、この雰囲気にサービスが伴っていなかった。しかしながら、豆腐料理に刺身と焼き魚が付いた2625円のコースは、確かに日本一の名に恥じない家庭的でヘルシーな朝食であった。ちなみに、朝食、夜の会席ともに基本的には予約制であるので、ご注意を。なお、下記サイトで「ざる豆腐」や「豆腐のみそ漬け」などのネット販売も行っている。(2013年6月追加)
http://www.zarudoufu.co.jp/

唐津市京町1775  
電話番号:0955-72-2423(17時以降は080-1764-6664) 
定休日:無休 
営業時間:朝食8時~、10時~、12時~、夜の会席17時半~21時 
予算:朝食コース1575円(基本の豆腐料理)、2100円(基本+焼き魚)、2625円(基本+焼き魚+刺身)、夜の会席料理3675円、5250円、10500円。朝夜とも基本的に予約が必要。 
アクセス:唐津駅を出て右側にウニのオブジェの間の通りを進む。「松浦運輸」の前を通り、正面に「呉服町」、右に「KYOMACHI」商店街のアーケードが見えるので、「KYOMACHI」側へ進むとすぐ右側。唐津駅から徒歩2分。 
最寄りのランドマーク: KYOMACHI商店街 
お勧めポイント:全国的に有名な川島豆腐店の豆腐メインの朝食が食べられる

鮨処 つく田

 唐津駅前の商店街の中にある有名寿司店。僕は十年以上前に「dancyu」という雑誌でこの店の記事を見て以来、チャンスがあれば一度訪れてみたいと思っていた。今回は福岡に用事があったので、やっと念願がかなった。佐賀県・唐津は、福岡の天神駅から地下鉄直結の快速を利用すれば1時間くらいだが、各駅だと更に20分くらいかかる。福岡空港とも直結しているので、空港からそのまま行くことも可能である。唐津駅に到着し、閑散とした商店街を歩いていると、偶然にも全国的に有名な「川島豆腐店」の前を通りがかった。実はこの店、来栖けいの本「お取り寄せが止まらない」の豆腐部門でナンバーワンになった有名店である。僕はこの店の「ざる豆腐」を札幌の蕎麦店 「艸菴(→ 札幌グルメバイブル・蕎麦の頁を参照)」 で何度も食べているが、失礼ながら、このよう鄙びた商店街にあるとは思ってもなかったので、驚きと共に何かしらの縁を感じた。「艸菴」の店主によると、川島豆腐店は「日本料理店 かわしま(→ その他日本の旨い店・佐賀県の頁を参照)」 も経営しており、朝8時から頂ける朝食も美味しいという話だ。また、下記アドレスからは豆腐の宅配購入も可能なので、興味のある方は一度試してみてほしい。
http://www.zarudoufu.co.jp/index.html
 「鮨処 つく田」は遠くから見ても全く目立たないが、数軒並ぶ魚屋と向かいにある地酒「サンタマキ」を目印にすれば分かる。暖簾をくぐると白木のカウンターが目に付く。席数は僅か7席だけの小さな店である。迎える店主・松尾さんの醸し出す凛とした雰囲気は、名店であることを感じさせる。“つまんでから寿司を”とお願いする。つまみはかなり美味しい。佐賀県産の魚貝が中心であるが、北海道のものもちらほら見受けられる。聞けば、年に一度北海道まで出張寿司に行くらしく、北海道を旅行がてら美味しいネタを見つけては仕入れているのだそうだ。この日、つまみに出てきた中で特に美味しかったのは、「蒸しホタテのアスパラソース」と「ごまさば」。「蒸しホタテのアスパラソース」は、北海道素材にイタリアンテイストを加えたような料理で、日本料理店でも十分出せそうな逸品である。「ごまさば」は福岡県民のソウルフードとして知られ、鯖の刺身とすりゴマ、濃口醤油、酒、みりんを和えて作る博多の郷土料理である。この店の「ごまさば」は五島列島産の真鯖を使用しているそうだが、福岡県のすぐ隣にあるここ佐賀県でも好んで食べられているようだ。寿司はシャリもネタのしめ加減も申し分ない。握り方はシャリを丸め込むように握る独特の握り方だ。対馬の穴子は全く臭みがなくトロける美味しさで、この店の名物とも言える「唐津の赤ウニ巻き」も旨かった。特に、11月から春にかけての赤ウニのない季節には、ムラサキウニの「新ウニ」を使うそうで、これはこの地方独特らしく、小ぶりながらも最高に美味しいらしい。また、五島産の鯖もしめ方が絶妙で弾力もあり、酢飯との相性も最高だった。 (2012年10月追加)

唐津市中町1879-1  
電話番号:0955-74-6665
定休日:月曜 
営業時間:12時~14時、18時~22時(火曜は夜だけの営業) 
予算:寿司のみお任せ(昼)4200円、(夜)6300円、つまみと寿司で12000円~くらいが目安 
アクセス:唐津駅を出て右側にウニのオブジェの間の通りを進む。「松浦運輸」の前を通り、正面に「呉服町」、右に「KYOMACHI」商店街のアーケードが見えるので、「KYOMACHI」側へ進む。「川島豆腐店」を過ぎ、次の角(創作イタリアンある)を左折すると、右側に鮮魚店が並んでいるのでその並び。唐津駅から徒歩4分。 
最寄りのランドマーク:川島豆腐店、サンタマキ 

甘納豆かわむら

 甘納豆は古くからある伝統的な食べ物であるが、実際のところ、滅多に食べる機会がない。北海道のローカルフードとして知られる“甘納豆入り赤飯”や、日本料理店などで“煮豆”を食べる機会はあっても、甘納豆を食べることはないのである。これまで僕が食べて美味しいと思った甘納豆は、山形 「老舗 長榮堂(→ その他日本の旨い店・山形県の頁を参照)」 と「山田屋 ふうき豆本舗」の“富貴豆(青えんどう豆の甘納豆)”くらい。
 今回、金沢の川口先生が贈ってくれた「甘納豆かわむら」の甘納豆は、とてもバラエティに富んでいて、これまで食べた甘納豆のベストと言っても良いくらい洗練された味わいだった。また、味だけではなく、パッケージも洒落ている。今回は、頂いた甘納豆を全種類一気に開けて医局員や秘書たちと食べ比べてみた。実は、甘納豆というジャンルの品を、これほど一気に食べ比べてみたのは初めて。その結果、僕の選ぶベストアイテムは、小さな壺に入った「豆壺(まめつぼ)」だった。小豆の他、白く大ぶりの“白花豆(白インゲン豆)”と茶色い“金時豆(赤インゲン豆)”が入っている。とりわけ、白花豆はフックラしていながら深いコクがあって素晴らしい。素朴でありながら、豆の美味しさがストレートに伝わってくる。
 次に良かったのは「大浜の黒豆」。少しシワがあるドライタイプなので、他の豆と異なり、食感もしっかりとしている。噛んでいるうちに、タンニンの深くリッチな味わいが口の中を包みこむ。その他のお勧めは、「能登大納言」と「大粒隠元 白花美人」、そして唯一甘納豆ではない「糖菓子 いよかん」。「能登大納言」は、小豆の香りが濃縮されていて美味しい。名古屋名物の小倉トーストとして、バタートーストの上に載せて食べても最高であろう。「大粒隠元 白花美人」は、最も大きな白インゲン豆で、こちらも食感がしっかりとしている。白系の豆とは思えないくらいのコクがあり良かった。「糖菓子 いよかん」は、柔らかな苦みといよかん特有のフレッシュな香りが秀逸で、オレンジピールよりも絶対に美味しいと思う。ちなみに、本店以外で販売している店舗はないようで、ネットでの購入もできない。来店できない場合には、唯一電話かファックスでの購入が可能。(2013年1月追加)

金沢市野町2-24-7  
電話番号:076-282-7000
定休日:第1火曜(祝日の場合には営業、夏季休業と正月休業有り) 
営業時間:平日9時半~18時、日曜・祝日9時半~17時 
予算:豆壺1200円、大浜の黒豆300円、糖菓子 いよかん250円 
アクセス:JR金沢駅から北陸鉄道バス野町駅行きで15分、広小路下車すぐ。タクシーで行くのがベストかも。 
最寄りのランドマーク:にし茶屋街、野町広小路交差点 
お勧めポイント:これまで僕が食べた甘納豆のベスト

金沢 味 五郎八(ごろはち)

 香林坊にある人気居酒屋。客層は地元客が多いようだが、僕らのような観光客もチラホラ見受けられる。1階にはカウンターとテーブル席、2階には座敷がある。夏の日本海の「岩牡蛎」や加賀野菜を代表する「金時草(きんじそう)の酢の物」、「鴨の治部煮」、「ホタルイカの沖漬け」、「げそ酒盗石焼き」、冬の「本マグロやブリの刺身」、地物の「バイ貝の刺身」などの美味しいメニューが目白押しである。特に、「ノドグロの姿焼き」はシットリとした身にタップリとのった脂が最高だった。名物の「ぶり旨か味噌」は日本酒のあてに良かったし、「海鮮ライスコロッケ」はビールのお供としてもグット。また、刺身に本わさびを使用するなど、居酒屋としてはかなり良心的で、評価は堂々の1つ星である。但し、二代目なのか?若い店主の素っ気ない対応や店員をしかる態度には、思わず評価を下げようかと思ったが、老練な板長の対応がとても良かったので、ここは目をつむろう。日本酒は淡麗なものしかなく、「遊穂」、「大慶」など地酒にこだわっているようだ。(2012年10月追加)

金沢市木倉町3-3  
電話番号:076-222-5680
営業時間:17時半~23時20分(火曜~土曜)、 17時~22時50分(土日)
定休日:月曜
予算:刺身盛り合わせ(6点盛)1680円、ぶり旨か味噌580円、金時草の酢の物480円、海鮮ライスコロッケ480円、飲み放題1600円(90分)、2100円(120分)
アクセス:香林坊にあるKOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテルから通りを南に進み、サンクスを過ぎた信号を右折。次の通りで少し道が右へずれるが直進するとすぐ右側。KOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテルより徒歩3分 
最寄りのランドマーク:KOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテル 
おすすめポイント:加賀野菜や地物の新鮮魚介が味わえる人気居酒屋

掲載保留 鮨処 みや(旧店名:あいじ)

 大通りから少し入った小路にある寿司店。若く坊主頭の店主と女将さんの2人だけでやっている。開店してから7年目を迎えるそうだが、最近改装したのかとても清潔感がある。小上がりや個室などはなく、カウンター席が僅か7~9席のみ。寿司はやや小ぶりで、ネタとシャリのバランスがとてもいい。昆布締めやヒカリものなど、仕事を施されたネタも多く、餡かけの蒸し寿司なども美味しい。基本的に夜のみの営業であるため、昼は予約があるときだけ営業する。昼は握り寿司12貫だけの1コースで、つまみと寿司が頂けるのは夜のみ。中心部の片町にありながら、極めてコストパフォーマンスの良い店である。(2012年10月追加)

金沢市片町2-30-2 片町ペントハウス1階  
電話番号:076-234-3733
営業時間:17時~23時 
定休日:日曜 
予算:昼(予約のみ)5000円、夜(おまかせ)7000円~ 
アクセス:香林坊にある「KOHRINBO109」、「金沢エクセル東急ホテル」から通りを南に進み、「サンクス」、「松屋」を過ぎ、「8番らーめん」を過ぎた進入禁止の小路を右折。150mほど直進するとすぐ右側。KOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテルより徒歩5分 
最寄りのランドマーク:KOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテル 
お勧めポイント:コストパフォーマンス抜群の優良寿司店

ル・ミュゼ・ドウ・アッシュ
       KANAZAWA

 石川県立美術館内にあるカリスマ・パティシエ辻口氏のスイーツ店。店内は天井が高く鏡を多用しているため、実際よりも広く感じられる。また、外に面したガラス窓も大きく開放的で、金沢城内の木々を見渡せる素晴らしいロケーションである。黒を基調とした店内にはショップの他、イートインスペースのカフェや日本茶を供するモダンな茶室スペースも備えている。茶室スペースでは、宇治玉露+炒り立てほうじ茶とオリジナルスイーツのコース(通称:コンセプトG)を頂ける。ケーキは名古屋版で紹介した 「フォルテシモ アッシュ(→ 名古屋版スイーツの頁を参照)」 とかなりかぶるところがあるが、この店の限定品も幾つか見受けられた。「フォルテシモ アッシュ」に比べると、この店の方が味付けが若干甘めで、販売しているアイテム数も少ない。「フォルテシモ アッシュ」でも紹介した苺のショートケーキ「セゾンドガトー」は、ピュアな生クリームが素晴らしく、まるで東京「ホテル ニューオータニ」内にある「SATSUKI」のスーパーショートケーキのよう。こちらの方がスポンジのきめが細かく、スーパーショートケーキよりもいい感じだ。この日は苺でなく桃を使用していた。「ルビーロマン フレ」は、1房1万円以上もする高級ぶどう「ルビーロマン」を使用したオリジナルムースケーキ。近江町市場で一粒280円で売っていたことを考えると、かなりお得感のあるケーキだ。さらに、能登ミルクを使用した「のとミルク杏仁」や「のとミルクプリン」などのこの店オリジナルのスイーツもある。加えて、「マンゴープリン」もトロけるような美味しさだった。(2012年10月追加) 

金沢市出羽町2-1 石川県立美術館内  
電話番号:076-204-6100
営業時間:10時~18時半 
定休日:無休 
予算:セゾンドガトー500円、のとミルク杏仁450円、マンゴープリン480円、コンセプトGは11時~17時までの1時間毎のコース3000円 
アクセス:アクセス:香林坊にある「KOHRINBO109」、「金沢エクセル東急ホテル」から信号を渡り、広い通りを「金沢市役所」、「金沢21世紀美術館」方面に進む。更に、左に兼六園の石垣を見ながら直進すると右側にある。KOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテルより徒歩15分。 
最寄りのランドマーク:石川県立美術館 
お勧めポイント:カリスマ・パティシエ辻口氏のスイーツ店

つぼみ

 金沢市役所裏にある食べログで人気の甘味処。土壁と木を使ったインテリアは、古さと新しさが融合した落ち着いた雰囲気である。春と秋には川沿いの窓が開け放たれ、川のせせらぎが聞こえて心地良い。お勧めは「かき氷」。氷の削り方が薄くまるで泡雪のようで、僕の理想とするかき氷である。このタイプのかき氷は、どうしてもシロップを掛けるとすぐにドロドロに溶けてしまうため、この店は自分でシロップを掛けながら食べる。この日頂いた「生イチジクのかき氷」と「抹茶のかき氷」はいずれも美味しかった。また、「本蕨もち」や「本葛もち」は、国産の蕨根と葛根を用いて作られるが、他店に比べると幾分弾力がある。どちらも美味しいが、どちらかと言えば、黒蜜が付いた「本蕨もち」の方が僕好み。また、「アイスグリーンティー」に付いてきたイチジク羊羹も美味しかった。今回頂かなかったが、この店の「本葛きり」も旨いらしい。何れのメニューにもほうじ茶である加賀棒茶が付く。近くにある「カフェ&ブラッスリー ポール・ボキューズ」でランチを食べた帰りか「金沢21世紀美術館」に行った際に寄ることをお勧めしたい。(2012年10月追加)

金沢市柿木畠3-1(金沢21世紀美術館そば)  
電話番号:076-232-3388
営業時間:11時~19時 
定休日:水曜 
予算:かき氷(生いちぢく、生黄桃、抹茶あずき)840円、本蕨もち890円、アイスグリーンティー680円 
アクセス:アクセス:香林坊にある「KOHRINBO109」、「金沢エクセル東急ホテル」から信号を渡り、広い通りを「金沢市役所」、「金沢21世紀美術館」方面に進む。茶色の「金沢市役所」と「金沢21世紀美術館(角にお多福軒がある)」の間の通りへ右折し、川を過ぎたらすぐ右折すると右側にある。KOHRINBO109、金沢エクセル東急ホテルより徒歩10分。 
最寄りのランドマーク:金沢市役所、金沢21世紀美術館 
お勧めポイント:金沢で人気の本格的和風甘味処

一献(いっこん)

 若い店主と女将の2人でやっているカウンター8席だけの小さな店。客層は地元客以外に、僕らと同じ観光客もちらほら。料理はシンプルな盛つけながら全般的に美味しい。しかし、店主1人で作っているせいか、塩味や火の通し方に多少ブレがみられる。コースで必ず出されるというイワシのすり身はフワッとしていて絶品。また、今回刺身として出された本マグロの大トロとしめ鯖の2品はいずれも美味しかった。さらに、最後の締めの土鍋御飯(今回はサンマの土鍋御飯)や手作りの上生菓子も良かった。なお、21時半以降は単品料理も楽しめる。お酒は日本酒やワインの他、梅酒なども置いている。コストパフォーマンス的にはとても良く、店主は若くてかなり勉強熱心なだけに、今後の成長が期待できそうだ。(2012年10月追加)

金沢市片町1-4-4  
電話番号:076-263-2121
営業時間:18時~23時半 
定休日:日曜 
予算:コース8000円~ 
アクセス:香林坊にある「大和デパート」より通りを南に進み、マクドナルドを過ぎ、「カラオケ・コートダジュール」を過ぎた角を左折。直進するとすぐ左側。「大和デパート」より徒歩4分。
最寄りのランドマーク:大和デパート、カラオケ・コートダジュール 
お勧めポイント:若い店主が作る期待の日本料理店

鮨 志の助

 市街地から少し離れた住宅街にある寿司店。若い店主と女将の2人で店を切り盛りしている。店内に入ると心地よい木の香りが漂う。席はゆったりと広めのカウンター席が10席のみ。この店のネタは極めて鮮度が良い極上品。なので、つまみがとても美味しく、お酒とつまみだけで暫く食べていたいほど。握り寿司の方は、シャリは良いのだが握り方は緩めで、何故か手毬寿司のように丸い。江戸前寿司のような粋な美しさはなく、ズングリとしていて不格好である。握り寿司としてはギリギリ合格点といったところだが、使用している素材と値段を考えれば、極めてコストパフォーマンスの良い店である。ガスエビやノドグロ、しめ鯖、小鯛、バイ貝、白貝などの地物魚介を、最高の状態で供してくれる。(2012年10月追加)

金沢市入江3丁目73番地  
電話番号:076-216-5280
営業時間:12時~14時半、18時~21時半 
定休日:水曜、日曜、祝日 
予算:寿司だけならお任せで8000円くらい 
アクセス:JR金沢駅よりタクシーで15分 
最寄りのランドマーク:入江三丁目交差点、Honda Cars石川西 
お勧めポイント:地物魚介を最高の状態で供してくれる寿司店

レストラン サトシ.F 
  Restaurant Satosi. F

 岐阜県食べログ人気ナンバーワンのフレンチ店(現時点で4.17点)。この店のシェフは近くにある有名中華「開花亭」の息子さんらしい。システムは今流行の完全予約制で、建物は古民家をリノベーションした京都にありそうな町屋風レストランである。靴を脱いで1階の座敷に上がると、そこには4名用と2名用のテーブル席が。2階には4名用と6名用のテーブル席が各一部屋ずつあるそうなので、ランチ、ディナーともに4組の客限定ということになる。 
 料理は火の通し方は悪くなかったが、塩味がぶれて一定していない。また、調理法も素材の魅力を引き出せていなかった。加えて、サービスの女の子は料理の説明が分かりづらく、サービスに関してはバイトっぽくてダメである。夜のメニューはコスパが悪いので、行くならランチタイムがお勧めである。(2015年9月追加)
http://ameblo.jp/satoshifuruta/

岐阜市弥八町5-1  
電話番号:058-263-6255
定休日:月曜(月に一度日曜不定休)
営業時間:【ランチ】12時~13時15分、【ディナー】17時半~20時
予算:【ランチ】5500円、11000円、【ディナー】15000円
アクセス:名鉄岐阜駅、JR岐阜駅から車で5分
最寄りのランドマーク:金町2交差点
お勧めポイント:岐阜県人気ナンバーワンフレンチ

京町屋風の建物サンショウウオがトレードマーク?1階の座敷。左が2人用テーブルで、右が僕らの4人用テーブル今回はディナーコース。イタリアンのようにパスタ(春雨だったかなあ)が出てきた1つめのパン白ごまを塗したフォアグラを香ばしく焼かれた煎餅(栗煎餅?忘れました)でサンドして食べるキノコをラッピングして調理したものラッピングをハサミでチョキ〜ンエキスがタップリと出たキノコたちは塩味が足りない2つめのパン桜肉(馬肉)のタルタルステーキは美味しい何か忘れましたが、記憶に残らないくらいのものと思ってください鮎とその内臓を使ったスープは苦過ぎで、鮎の身の風味が消えていた甘鯛のソテーは火の通りが最高鴨も美味しいブランマンジェは柔らかすぎるくらいトロトロアイスクリームがのったフォンダンショコラアングレーズソースのようなものをかける飲み物はコーヒーか紅茶で、エスプレッソはない。15000円のコースなので小菓子が付かないのは寂しい

小川の庄のご飯の友

 長野県小川村の農家・小林ふさいさんの家に伝わる味である小川の庄「野沢菜の油炒め」は、いわゆる醤油味の野沢菜の油炒めであるが、野沢菜の食感を残しつつもとても柔らかで食べやすい。具材としてホタテや胡麻なども入っているため味に深みがあり、食べ出すと止められない美味しさ。ご飯のお供として塩梅も丁度良く、ビールのアテとしてもピッタリである。炊きたてのご飯に混ぜて「野沢菜の炊き込みご飯」として食べても最高で、僕の一押しのご飯のお供だ。
 一方、「青唐辛子味噌」は小川村の農家・大西明美さんの家に伝わる秘伝の味噌である。いわゆる三升味噌のような辛味噌であるが、刻んだキュウリやフキなどが入っているため、シャキシャキとした食感がいい。しかも、米麹や鰹エキスが入っているため、三升味噌よりも味がよりパワーアップしている。辛さが苦手な人には向かないものの、ご飯に載せて食べるとこちらもノンストップな美味しさ。おにぎりの具にしても良し、“もろきゅう”の味噌して使ってもいい。また、マヨネーズと混ぜて野菜スティックのディップとしても使えそうだ。何れの品も下記の楽天サイトから購入可能である。(2014年1月追加)
http://item.rakuten.co.jp/auc-umaiokomeya/rak-k-017/

予算:野沢菜の油炒め400円

カステッロ

 住宅街にある瀟洒な欧風の一軒家。佐倉郊外にこのような素敵なロケーションのイタリアンがあることに驚いた。実は以前、この店がオープンしたときに雑誌「dancyu」が取り上げ、その記事を見て以来、ずっと行きたいと思っていた店である。この度、千葉大学へ行く用事があったので、成田から帰る途中に寄ってランチを頂いた。店内は平日にも関わらず、ほぼ女性客で満員状態。恐らく、平日でも予約しなければ入店は困難であろう。聞くと、東京から自家用車で訪れる客までいるそうだ。地方にしてはランチ価格の設定が高めであるが、折角なので、5800円の「シェフの創作コース」を注文。料理は全体的には軽めに仕上がっており、多少塩味にバラツキも見られるが、どの料理も素材が良く、火の通し方も良かった。また、この店オリジナルなのか?ナンのようにふっくらと膨らんだ焼きたてのフォカッチャが印象的だった。地方のイタリアンとして考えれば、ロケーションも含めて文句なしの合格点である。(2012年11月追加)

千葉県佐倉市臼井1567-2  
電話番号:043-489-8951 
定休日:水曜 
営業時間:11時半~14時半、17時半~21時 
予算:ランチ3200円、4200円、5800円(平日限定パスタコース1980円)、ディナー3950円、5800円、8900円 
アクセス:京成臼井駅からタクシーで数分。徒歩で15分。 
最寄りのランドマーク:佐倉街道、鳳翔団地交差点 
お勧めポイント:ロケーション抜群の有名イタリアン

餃子舗 宇都宮みんみん 駅東口店

 宇都宮餃子では誰もが知る人気チェーン店。現在、本店も含めると16店舗がある。栃木県では「ぎょうざ専門店 正嗣」と並び人気がある。「ぎょうざ専門店 正嗣」も「餃子舗 宇都宮みんみん」もどちらも小ぶりな餃子である。どちらかというと、「ぎょうざ専門店 正嗣」の方が味がサッパリした感じで、地元客に人気であるようだ。しかし、僕は「ぎょうざ専門店 正嗣」よりも「餃子舗 宇都宮みんみん」の方が好み。ネギの風味が餃子に深みを与えていて好みなのである。
 両店とも基本メニューは「焼餃子(しゃおちゃおず)」と「水餃子(しゅいじゃおず)」、そして「揚餃子(やんちゃおず)」の3つ。「ぎょうざ専門店 正嗣」と同様に、「水餃子」は茹で汁の中に入っているだけで味が付いていない。なので、焼き餃子のようにタレに漬けて食べるか、直に湯の中に醤油や酢、ラー油を入れて食べるのである。「焼餃子」は、外が羽根付き餃子のようにカリッと焼かれていて、中はジューシーで1番のお勧め。1人3人前は軽くいけるほど美味しい。一方、「揚餃子」はジューシー感がなくお勧めではない。餃子以外の食べ物としては「ライス」と限定50食の「炸醤麺(ジャジャメン)」がある。ちなみに、宇都宮駅付近はこの「駅東口店」とJR宇都宮駅西口・パセオ3階に「ホテル アール・メッツ店」があり、「ホテル アール・メッツ店」の方が平日は21時までやっているので便利。ちなみに、下記のウェブサイトからこの店の冷凍餃子が購入可能だ。(2013年9月追加)
http://www.minmin.co.jp/store/products/list.php

宇都宮市宮みらい1-13  
電話番号:028-651-6810
定休日:木曜
営業時間:10時~20時
予算:焼餃子(6個)240円
アクセス:駅の東口を降りるとすぐ。JR宇都宮駅と直結。
最寄りのランドマーク:JR宇都宮駅
お勧めポイント:チェーン店でありながら美味しい宇都宮餃子の店

川蝉

 今年で38年目を迎える食べログで人気の鰻店。1階と2階に客席があり、1階にはカウンター席6つと4名用のテーブル席が1つ、そして2階には2つの個室がある。個室は3名以上であれば使用できる。メニューを見ると、鰻の他にその日入荷した様々な魚貝の刺身、さらに焼魚やちょっとした酒のアテも揃っている。なので、まずは酒の肴に一杯やって、最後の締めに鰻を食べるといった居酒屋的な使い方もできる。
 鰻は焼き上がるまで30分以上かかるため、まずはビールで一杯やって待つことに。メニューを見ると、メニューには鰻重以外の価格表示がない。また、鰻の他にその日入荷した様々な魚貝の刺身、「刺身」は内陸にある宇都宮とは思えないくらい鮮度が良く美味しい。また、白焼きもフックラとしていて焼き方も見事。鰻の泥臭さも一切感じられない逸品であった。但し、「刺身」も「白焼き」もワサビが擦りたての本わさびでなかったのが残念。「鰻重」の蒲焼きは皮目がカリッと香ばしく焼かれ、身はフワッとしていて美味しい。さらに、栃木県産の米も艶々に炊きあげられ、「肝吸い」も悪くなかった。但し、タレが甘めなので、どちらかというと僕好みではなかった。これでタレがサッパリとした辛口であれば、更に評価を高くしても良いかも。
 それにしても、親父さんもお母さんも非常に親しみやすく、家族的でアットホームな雰囲気がいい。また、前述のように店内は席数がかなり少ないため、予約ですぐに満杯となってしまう。しかも、予約は基本的に1巡目のみを受け付けているため、かなり前から予約していなければ予約は困難かもしれない。しかし、もしもどうしても当日に訪れたいなら、一巡目が帰る20時~20時半頃に電話をすれば入れるかも。ちなみに、小学生以下の子供は入店できないのでご注意を。(2013年9月追加)

宇都宮市大通り5丁目1−9  
電話番号:028-625-5483
定休日:日曜・祝日
営業時間:【月曜~金曜】11時半~13時半、17時~22時、【土曜】17時~22時
予算:鰻重(松)3465円、(竹)2835円
アクセス:JR宇都宮駅西口を出て大通りを進む。宮の橋を渡り、300mほど進むと「宇都宮記念病院総合検診センター」が見えるので、手前の小路を右折する。150m 進むと右側に見える。JR宇都宮駅西口から徒歩10分。
最寄りのランドマーク:宇都宮記念病院総合検診センター
お勧めポイント:居酒屋的な使い方もできる素晴らしい鰻店

佐野ラーメン


栃木県佐野市のご当地ラーメンである。青竹の棒を使い、それに体重をかけるようにして生地を伸ばして打つ。基本的には中太の縮れた平麺であるが、店によっては中細麺のことも。スープはオーソドックスな澄んだ醤油味で、鶏ガラや豚骨を使用している。まるで中華そばのようなサッパリとした醤油ラーメンで、このようなラーメンは佐野市だけでなく、栃木市など北関東でも見られる。

青竹手打ちラーメン 日向屋

 佐野市郊外にある人気のラーメン店。周りには田んぼが広がり、店の前にはのどかな田園風景が広がる。土曜日の今回は開店10分前に到着。しかしながら、駐車場は既に満杯(店の前の駐車場以外にも隣に駐車場がある)。さらに、店の前には20人くらいの行列が出来ていた。開店時間となったが一向に開店する気配がない。常連客によるといつも10~15分くらい遅れて開店するらしい。なので、この店は開店前に並ぶのではなく、3回転目くらいの開店1時間後12時くらいがベストかも。 
 店内は入ると、右奥にオープンキッチンとカウンター席が、右手前にテーブル席が、さらに左側には小上がりがある。メニューは醤油味の「ラーメン」のみととてもシンプル。他にトッピングが異なるだけの「チャーシューメン」や「ニンニクラーメン」、「メンマラーメン」、「ワカメラーメン」、「コーンラーメン」があるだけだ。客の2組に1組くらいの割合でラーメンと一緒に「餃子」も注文していたので、僕もそれに倣って「餃子」と「ラーメン(+煮卵をトッピング)」を注文。
 先ず餃子が出てきたが、かなり大ぶりの餃子である。同じ栃木県の「宇都宮餃子」を見慣れた僕にとっては、「佐野餃子」はかなり大きく感じられる。中の餡は歯ごたえを残したキャベツがメインで、「宇都宮餃子」同様サッパリとした感じだ。「ラーメン」は色が薄く澄んでおり、醤油ラーメンというよりは塩ラーメンに近いかも。スープを啜ると鶏の旨味が広がり、スープだけで評価すると全国的に見ても最高レベルの味。思わず、仙台の名店 「中華そば 嘉一(→ その他日本の旨い店・宮城県の頁を参照)」 を彷彿させるようなラーメンである。麺は佐野ラーメンの麺にしてはやや細めの中細縮れ麺。そのせいか、麺は“給食の麺?”と感じるくらいコシがない。にもかかわらず、“麺を固めに”とリクエストしている客は見当たらない。バラ肉と使ったチャーシューはトロっとして美味しいので、「チャーシューメン」の方が良いかも知れない。また、実家が野菜農家なのだろうか?レジ前には“ご自由にお持ち帰りください”と書かれた袋入りのキュウリやナスなどが置かれていた。(2013年7月追加)

栃木県佐野市免鳥町548-7  
電話番号:0283-22-4620
定休日:水曜 
営業時間:11時~14時半、17時~20時半 
予算:ラーメン550円、チャーシューメン800円 
アクセス:東武佐野線、JR両毛線佐野駅から3㎞。 
最寄りのランドマーク:セイジョー免鳥店、免鳥町交差点 
お勧めポイント:全国的に見ても最高レベルのスープが味わえる

創作和料理 みつわ 宇都宮店

 宇都宮の中心部にある日本料理の店。元は別の場所にあったが最近この場所に移転してきたらしく、店内は広々として清潔感が漂う。靴を脱いで上がると、右側にはオープンキッチンのカウンター席が、左奥には個室がある。日本料理店というよりはどちらかといえば現代的な居酒屋のようなインテリアだが、ある意味オシャレな雰囲気でもある。
 この日は接待だったため、食べたコースの値段は不明だが、いろいろな海鮮素材を使った料理が出てきた。しかも、内陸の宇都宮であるにも関わらず「礼文のウニ」など、どれも全国から取り寄せた厳選された素晴らしいものだった。先ずは「マグロの漬けの握り寿司」からスタート。「鱧と初松茸のお吸い物」や「アワビのステーキ肝ソース」などどれも美味しい。さらに、最後のご飯に至るまで十分満足いくものであった。生ビールはプレミアムモルツで、地元名産の「大谷石」のコースターがこれまたいい。また、日本酒は種類こそ少ないものの、「磯自慢の大吟醸」や「純米大吟醸 スーパーくどき上手」、「特別純米中取り原酒 山和」など、コクや香りを十分感じられる素晴らしいセレクトだった。この満足度から考えても、間違いなく栃木県の最高レベルにある日本料理店であろう。(2013年7月追加)

宇都宮市西2-6-13  
電話番号:028-632-0707
定休日:日曜・祝日 
営業時間:11時半~13時、17時半~22時 
予算:【ランチ】2100円~(季節のおまかせコース10000円)、【ディナー】季節のおまかせコース10000円から 
アクセス:東武宇都宮駅を出て日光街道を左(南方向)へ進む。「原眼科病院」を過ぎ、「松ヶ峰1丁目交差点」を右折。4本目の「材木町通り」を左折すると左側。東武宇都宮駅から徒歩10分。 
最寄りのランドマーク:もみじ通りと材木町通りの交差点付近 
お勧めポイント:海鮮素材を使った美味しい日本料理店

食堂なまえ

 地方にありがちな住宅に隣接した食堂の様な外観。名前からしてラーメン専門店というわけではなく、あくまでも食堂である。なので、メニューを見ると「中華そば」の他、「カレー」や「やきそば」、「オムライス」、「カツ丼」、「もつ定食」、「うどん」などといったものも。テーブルは3つしかなく店内はかなり狭い。客の多くは地元客のせいなのか、この日は日曜日であったにも関わらず空いていた。この店は「極太手打ち麺」のラーメンが人気である。しかし、極太麺があまり好きでない僕は、通常の喜多方ラーメンの「中華そば」を注文。スープはトンコツの他に鶏ガラがブレンドされているのか、表面には鶏油のような油膜は浮いていて、魚介の風味を感じる独特のスープである。しかも喜多方でポピュラーな薄濁りではなく、限りなく透明なスープである。麺は典型的な太めの平麺であるが、あまりモチモチしていない。この店の中華そばの特徴は厚めのチャーシューで、これが極めて美味しいのである。なので、食べるなら「チャーシューメン」の方が良いかもしれない。また、家族でやっているようで、ホスピタリティを感じる店である。(2013年5月追加)

喜多方市字永久7693-3  
電話番号:0241-22-6294
定休日:不定休 
営業時間:10時~19時(スープなくなり次第終了) 
予算:中華そば500円、チャーシューメン600円 
アクセス:JR喜多方駅から500m 
最寄りのランドマーク:カトリック千草幼稚園、佐原病院、第一中学校 
お勧めポイント:透明なWスープとチャーシューが美味しい

まこと食堂

 この店は蕎麦屋のような変体仮名で「まこと」と暖簾に書かれているため、見た目は分かりづらいが、写真のように2つの入り口があるのが特徴だ。入り口の格子戸を開けると、店内は細長く、手前にテーブル席と奥に小上がりがある。見た目より随分狭いなあとお思いになるかもしれないが、前述のように隣にも入り口があり、そちらも同じような客席があるので、実際のキャパは倍以上ある。なので、混んでくると店員が「隣の入り口からお入りになってください」と告げる。この店も「あべ食堂」と同様、早朝から地元客で賑わっているが、「あべ食堂」と違ってアルバイトなのか店員は皆若い。メニューにはラーメンの他、「カツライス」や「煮込みカツ丼」、そして「ソースカツ丼」もある。 
 「中華そば」は懐かしい中華ドンブリに入って出てくる。特に、チャーシューが秀逸なので、「チャーシューメン」がお勧めである。ちなみに、「中華そば」 にはバラ肉のチャーシューが2枚、モモ肉チャーシューが1枚、計3枚のチャーシューが入っている。スープを啜って飲んでほしいのか、この店の中華そばには何故かレンゲが付いてこない。スープは澄んでおり、「あべ食堂」よりも多少煮干しなどの魚介系の風味を感じる。若干旨味調味料の味を感じるが、これは許容範囲内である。シナチクはイマイチであるが、太めの平打ち縮れ麺は「あべ食堂」とほぼ同じくモチモチしている。(2013年5月追加) 

喜多方市字小田付道下7116  
電話番号:0241-22-0232
定休日:月曜(祝日の場合には営業、翌日休み) 
営業時間:7時半~15時 
予算:中華そば600円、チャーシューメン900円 
アクセス:JR喜多方駅から1.2㎞ 
最寄りのランドマーク:金比羅神社、割烹新丁子屋、喜多方市役所 
お勧めポイント:朝から美味しいチャーシューメンが食べられる

あべ食堂

 この店は「まこと食堂」とともに僕が30年来通っている店である。今回訪れるのは、前述のように10年ぶりとなる。大きな通りから少し入った小路に面しているため、多少分かりにくい場所にある。店内は椅子のあるテーブル席が2つと小上がりのテーブルが4つと一見狭いが、見えない扉の奥に座敷もある。喜多方のラーメン店ではかなり古い方で、早朝から“朝ラー”を食べる地元客で賑わっている。店員は高齢のおばあちゃんとおばさんだけなので、サービスのフットワークは重い。 
 麺はお約束の太めの平打ち縮れ麺で、モチモチしている。スープは色が濃く透明だが、レンゲですくうとうっすらと混濁している。煮干しなどの魚介系の風味はそれ程感じず、豚骨ベースのスープはとても深い味わい。どこかしら、京都のたかばしにある 「本家 第一旭 たかばし本店(→ 京都グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 のスープとイメージが重なる。特に、薄く切られたチャーシューが秀逸で、普通の「中華そば」でもバラ肉のチャーシューが3枚とモモ肉のチャーシューが1枚、計4枚入っている。細いシナチクも美味しく、喜多方に来たときには是非訪れてほしい一軒である。ちなみに、メニューには「カツカレー」や「カツ丼」の他、新潟県や福井県、長野県などで有名な「ソースかつ丼」もある。(2013年5月追加)

喜多方市緑町4506  
電話番号:0241-22-2004
定休日: 水曜(祝日の場合には営業) 
営業時間:7時半~15時(スープなくなり次第終了) 
予算:中華そば600円、チャーシューメン850円 
アクセス:JR喜多方駅から1km
最寄りのランドマーク:コープあいづ、東邦銀行喜多方支店 
お勧めポイント:朝から食べられる喜多方最高レベルの中華そば

アル・ケッチャーノ

 地産地消にこだわる山形県鶴岡市にある人気のイタリアン。同じ敷地内にはカフェ&ドルチェの「イル・ケッチャーノ」が、さらに東京銀座には「ヤマガタ サンダンデロ」がある。店は郊外の道路沿いにあり、外観からはとても有名イタリアンとは思えないような佇まい。ともすれば、喫茶店かドライブインのようでもある。店内に入ると壁には表彰状が飾られ、山小屋風の雰囲気も含めて高級感や特別感は感じられない。
 ランチタイムはコース料理のみとなるが、ディナータイムにはアラカルトメニューもある。ランチタイムは11時からと12時半からの2回転制となっている。折角遠くまで来たので、今回は12000円のコースを注文。料理は少量多皿料理で、味付けは極めてシンプル。一皿の量も思ったよりも少ない。素材、火の通し方、塩加減とも悪くはないが、感動するような料理には出会えなかった。
 料理や値段、ロケーション、雰囲気、サービスなど、いろいろ点を考慮しても、何故こんなに大人気なのかは不明である。なので、大都市のイタリアンと比較しての評価ならば星なしとなってしまうだろうが、鶴岡市という地方都市のイタリアンと考えれば、ギリギリ1つ星の評価を与えても良いのではないかと思う。(2016年6月追加)
http://www.alchecciano.com/al-checciano.html

山形県鶴岡市下山添一里塚83  
電話番号:0235-78-7230
定休日:月曜
営業時間:11時半~14時、18時~21時
予算:コース(5皿)3800円、(8皿)7700円、(10〜11皿)12000円、(13皿)15000円(何れも税別)
アクセス:JR鶴岡駅から車で15分
最寄りのランドマーク:国道112号線
お勧めポイント:地産地消にこだわる独自のイタリアン

国道沿いにありますこの店ですこの日はゴールデンウィーク期間中であったせいか、ランチタイムの1回転目も満員店内は山小屋風のインテリア。厨房近くの黒板には、ディナータイム用のアラカルトメニューが・・・前菜メニューと国産ワインメニュー本日のパスタとリゾットメニューピンぼけですが、メインメニュードリンクメニューグラスワインメニュー真鯛のカルパッチョテーブルには「月の雫の塩」とコショウが置かれている白身魚の冷たいカッペリーニ白身魚の昆布締め。上に乗っている黄色い卵は岩魚のイクラトリガイと野菜シンプルな玉葱のローストは、意外なことに、甘くて美味しい!バゲット2つ目のパスタはアオサのスパゲッティ海の旨味溢れる汁にバゲットをつけて食べたら美味しかった何河豚だったか忘れたが、河豚のソテーのハマボウフウ添え2つ目のパンはフォカッチャ皮目がパリッと焼かれたスモークサクラマス新竹の子のリゾット皮を開けるとこんな感じ水菜とセンマイ(牛の第3胃)名前を忘れたが地鶏のロースト山菜添え庄内牛のローストデザートは苺ミルクをイメージしたもの(アイス、ムース、クリーム)上に飴がのっている飴をどけるとこんな感じエスプレッソ

麺処 いろは(食堂)

 鶴岡ジャンクションから「鶴岡市立 加茂水族館」へ向かう途中に見つけた行列店。店の前には広い駐車場があり、店は郊外ありがちな住宅兼店舗といった感じの店である。
 店内に入ると天井が高く、思った以上の大箱店。ほとんどがテーブル席であるが入口右側にだけ小上がりがある。入口の看板に「当店自慢の生そば、むぎ切」とあったので、蕎麦屋かと思って入ったところ、実は客のほとんどが「中華そば」を食べていた。さすがは日本一ラーメン好きな街・山形市を要する山形県!!蕎麦屋の主力メニューもラーメンなのである。鶴岡名物の「麦切り」にも魅力を感じたものの、“郷に入っては郷に従え”に倣って、連れが「中華そば」、僕は「月見中華」を注文。この店ではまず席に着き、そして厨房に面したレジまで行って注文してお金を払い、座っているテーブルの番号を告げるというシステム。
 出てきた「中華そば」は、大きめのどんぶりにスープがたっぷりと注がれたオーソドックスなタイプの中華そば。麺は中細の縮れ麺で、スープにはよく絡むもののコシがなくいただけない。また、モモ肉を使ったチャーシューは硬めでやや塩分が強め。シナチクはごく普通。しかしながら、何といってもこの店のスープが絶品!!鶏ガラベースに鰹節を中心とした魚介スープが香り、アッサリとしていて完成度が高い。これで、麺や具材がさらに良くなれば2つ星にしてもよいくらい。近くにあったら、毎日食べたくなるような飽きのこない中華そばである。もしも、「鶴岡市立 加茂水族館」の近くで昼食をとるならこの店がお勧めだ。(2015年9月追加)

山形県鶴岡市友江町20-25  
電話番号:0235-33-2351
定休日:木曜
営業時間:11時〜18時
予算:中華そば630円、中華そば(小)400円
アクセス:JR鶴岡駅から車で30分、鶴岡ジャンクションから車で5分
最寄りのランドマーク:山形自動車道、日本海東北自動車道・鶴岡ジャンクション、鶴岡市立 加茂水族館
お勧めポイント:サッパリとしたスープが最高に美味しい中華そば

鶴岡市立 加茂水族館

 だだ茶豆で有名な山形県鶴岡市にある小さな水族館。この小さな水族館を一躍有名にしたのは、通称「クラゲドリーム館」と言われるクラゲの展示スペースである。ライトアップされ、「クラゲドリームシアター」と名付けられた直径5mの世界最大級のクラゲ専用水槽の中を、流れに乗ってゆっくり静かに動くミズクラゲの姿は圧巻である。また、この他にもいろいろなクラゲがおり、下村先生がノーベル賞を受賞して話題になった緑色蛍光タンパク質(GFP)を持つ「オワンクラゲ」や、UFOのような形をした発光クラゲ「シンカイウリクラゲ」なども展示されている。その優雅で神秘的な姿を見ていると、まるで大古のカンブリア紀にでもタイムスリップしたかのような錯覚を覚え、とても癒やされる。
 メインであるクラゲ展示スペースの他にも淡水魚や海水魚などの展示スペースなどがあり、さらに屋外にはアシカのショースペースやウミネコの餌付け場所などもある。地方レベルの水族館としてはなかなかのハイレベルで、クラゲ好きには堪えられない場所であろう。(2015年9月追加)

山形県鶴岡市 今泉字大久保657-1  
電話番号:0235-33-3036
定休日:無休
営業時間:9時〜17時(夏休み期間中は18時まで)
予算:一般1000円
アクセス:JR鶴岡駅から車で30分
最寄りのランドマーク:山形自動車道、日本海東北自動車道・鶴岡ジャンクション
お勧めポイント:日本でも珍しいクラゲ展示が充実した水族館

このモダンな建築物が水族館水族館前の駐車場には海産物や飲み物を販売する出店がある水族館側から駐車場を見たところ。駐車場の奥が海に面しており、港となっているこれが「クラゲドリームシアター」。水槽前の子供と比べるとその大きさが分かるカラフルなクラゲ1カラフルなクラゲ2カラフルなクラゲ3これがノーベル賞をとった下村先生が使ったという「オワンクラゲ」兜の形をした「キタカブトクラゲ」僕のお気に入りのUFOのような形をした発光クラゲ「シンカイウリクラゲ」ミズクラゲを7色の光でライトアップした「レインボークラゲ」淡水魚のコーナー「シロザケ」の稚魚のトルネード屋外のアシカショー屋外にあるゴマフアザラシの展示スペースショップ

老舗 長榮堂の「富貴豆」

 「老舗 長榮堂」は山形県を代表する老舗和菓子店。僕は山形の本店に行ったことがないが、一度お土産で頂いて以来、この「富貴豆」のファンである。「富貴豆」とは、青エンドウの皮を外し、可能な限りやわらかく芯まで煮込んだ山形県名産の甘納豆。甘納豆はと言っても、砂糖をまぶしたり、砂糖の結晶が吹いていたりするような外観ではなく、青エンドウ特有の淡い緑色を残したシンプルな外観。味も青エンドウ特有の風味はそのままに、とても香り豊かなのである。また、甘さもほどほどで、ホロホロとした食感が良く、一口食べると、あまりの美味しさに止まらなくなるくらい美味しい。恐らく、甘党ならずとも絶対にはまる味だ。通常の「富貴豆」は真空パック詰めで、賞味期限は2週間。しかし本店では、賞味期限が4日間と短くはなるが、真空パック詰めされていない生の「富貴豆」を購入することができるのだ。生の「富貴豆」も真空パック詰めされた通常の「富貴豆」も、基本的な味は変わらないそうだが、生は更に風味豊かで、地元の人は好んでこちらの方を購入するそうである。もう一つの人気商品「富貴豆あん バターどら」は、富貴豆餡のどら焼きだが、エンドウ豆の香りに乏しく、皮がパサついてお勧めできない。本店からの直接の取り寄せも可能だが、全国の三越(札幌を除く)の他、日本橋・新宿タカシマヤなど幾つかの百貨店でも購入できる。直接購入する場合や販売店を確認する場合は、下記アドレスからご覧頂きたい。(2013年1月追加)
http://www.choeido.co.jp/toriatsukai.htm

山形市印役町1丁目2-32  
電話番号:023-622-5556
定休日:無休(元旦を除く) 
営業時間:8時半~19時 
予算:富貴豆(200g小箱)609円、2箱(化粧箱入り)1345円 
アクセス:印役1丁目バス停前 
最寄りのランドマーク:山形東高、山形工高 
お勧めポイント:エンドウ豆の香り豊かな甘納豆

鮨 江なみ

 ご夫婦でやっている小さな寿司店。それはL字型のカウンターが僅か8席しかないくらいの広さ。店内には静かにジャズピアノが流れ、癒されるような居心地の良い店である。入ってすぐ目に付いたのは木製の氷冷庫。東京の本格的江戸前寿司店でもなかなかお目にかかれない高級品である。
 この店の店主は東京で修行したということもあって、握りは基本的に江戸前風である。つまみや握りはどれを取っても美味しく、地方の寿司店としてはかなりのスキルである。特に、西麻布「分とく山」名物の「鮑の磯焼き」に関しては、こちらの方がオリジナルよりも美味しいくらい。また、この日は残念ながら頂けなかったが、通常は5月末から入荷する宮城名物の殻付きムラサキウニは、季節が合えば是非頂きたい逸品である。酒の種類は少ないようだが、日本酒のセレクトは比較的良かった。この日のお酒は福井の「黒龍」を除き、「伯楽星」や「乾坤一」など全てが地元宮城県産の地酒であった。(2014年6月追加)

仙台市青葉区国分町1丁目3-21 エビスヤパークサイド 1F  
電話番号:022-215-2844
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時~23時
予算:お任せで15000円くらい
アクセス:
最寄りのランドマーク:
お勧めポイント:仙台では珍しい本格的な江戸前寿司

氷冷庫

スルメイカ

平目に山葵を添えて

北海道産バフンウニ

ウニを平目で巻く

それを醤油につけて食べる

茹で毛ガニ

鮑の磯焼き

カツオのたたき

穴子の炙り焼き・梅干し添え

口直しのフルーツトマト

近海本マグロのトロ

閖上産赤貝

茹で車エビ

近海本マグロの赤身

冷やし茶碗蒸し

鯛の炙り

コハダ

ヒモキュウ巻き(赤貝の紐と貝柱、キュウリの簾巻き)

玉子焼き

伊藤商店

 客がボタンを押して開け閉めする仙山線のワンマン列車に乗り、仙台駅から山形方面へと向かう。山間を抜けると、約25分で「陸前落合駅」に到着。駅舎も駅周辺もまだ目新しく、どうやらこの辺りは仙台郊外の新興住宅街のようである。ロータリーを抜けて駅前通りを進むと、マンションの1階に店舗が見える。朝7時から午後3時まで営業しているようだが、これは福島・喜多方市のラーメン店で見かける営業パターンである。レジの横には「会津若松ラーメンマップ」が置かれていたり、「ソースかつ丼」などがあったりする。さらに、ラーメン自体も喜多方ラーメンにかなり類似しており、この店のラーメンは恐らく“福島ラーメン”であると勝手に推測。
 店内に入ると左側にL字型のカウンター席が、そして右側にテーブル席がある。混んでいるときには、まず入り口で人数と名字を書かなければならない。ラーメンは基本2種類あり、「金の中華そば」とそれに背脂をトッピングした「白の中華そば」である。この他にチャーシューメンに当たる「肉そば(+200円)」と海老ワンタンをトッピングした「えびわんたんそば(+200円)」も。
 「金の中華そば」は、スープの色は喜多方ラーメンと同様、醤油ラーメンと言っても色が淡く、まるで塩ラーメンのよう。チャーシューやスープに「とちぎ ゆめポーク」というブランド豚を使用しており、それに昆布を含む魚介や野菜の旨味が加わることで最高のスープに仕上がっている。このスープに背脂が加わった「白の中華そば」は、スープが優しい味なだけに、背脂入りとは思えないくらいサッパリとしている。それに海老ワンタンがトッピングされた「白のえびわんたんそば」は、海老ワンタンにゴマ油が香ってとても美味しいが、皮の大きさに比べて餡の量が少なすぎてバランスが悪くお勧めできない。
 この店の麺は北関東から福島にかけて多く見受けられる太めの縮れ平麺で、コシはそれ程ではないもののモチモチとしている。太い平麺は苦手という方には、限定25食で中細の縮れ麺も用意されているが、食感が悪くお勧めではない。「金の中華そば」のネギは通常のネギであるが「白の中華そば」には更に玉葱が加わる。特に、トロトロのバラ肉のチャーシューが秀逸で、「白の肉そば」が僕のこの店の一押しである。この他、脇役であるシナチクやホウレン草などの具材も全て美味しく、例えて言うなら、「白の中華そば」は秋葉原にある 「中華そば専門店 田中そば店(→ 銀座グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 にかなり近いかも知れない。また、朝限定メニューである肉抜きの素ラーメン「朝ラ~」は、何とワンコインの500円で味わえる。もしも、ラーメンファン自認するなら、仙台に来たときには是非味わって頂きたい「朝ラー」である。(2013年12月更新)

青葉区落合1-18-10 クラフトワン1階  
電話番号:022-391-5253
定休日:水曜(祝日の場合には営業、翌日が休み)
営業時間:7時から15時
予算:金の中華そば650円、白の中華そば700円
アクセス:仙山線JR陸前落合駅を出て南口へ。ロータリーを通り、駅前通りを進むとすぐ左側に見えるマンションの1階(パチンコ店・メルヘンワールドの向かい側)。JR陸前落合駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:メルヘンワールド
お勧めポイント:朝から食べられる極上の福島ラーメン

宮城一撰ずんだ淡餅“寸゛ZUN”

 “ずんだ餅”と言えば、ついた餅の上に「ずんだ(枝豆)」の餡がのった仙台を代表するお菓子だが、美味しいが素朴すぎて、どうも洗練した美味しさが感じられない。関連した商品である「ずんだどら焼き」や「ずんだ餡の冷凍大福」などのずんだ商品をいろいろ試してみたが、これまでお勧めできるほどのレベルでのものはなかった。今回、仙台空港の売店で新発売された冷凍菓子「ずんだ淡餅“寸゛ZUN”」を見つけ、購入してみた。箱を開けると、餅一つ一つがパッケージされており、半透明の餅の中に淡い緑色が透けて見える。一見すると“ずんだ餡”が入った水饅頭のようにも見えるが、水饅頭よりも粘り気があって柔らかく、プニュっとした食感がいい。中に入っている餡もトロッとしていて、時間差で口の中に広がる。甘さも丁度良く、いくらでも食べられそうな美味しいお菓子だ。
 解凍後は要冷蔵で3日間保つので、仙台土産としては「萩の月」を上回るベストアイテムである。宮城県栗原市の「欧風菓子&石釜パン工房 PALETTE」という店が作っているらしく、仙台空港売店や仙台駅地下のS-PAL店などの他、下記アドレスからもオンライン購入できる。(2013年12月追加)
http://www.palette-b.co.jp/zun.html 

味の店 牛たん料理 閣(かく)

 商店街に面したビルの地下にある牛タン専門店。入り口を抜けると、左にオープンキッチンのカウンター席が、右には広めの小上がりがある。この店は純粋な牛タン専門店であるため、メニューは極めてシンプル。牛タンのメニューはお通しの「たんの角煮」の他、「たん焼き(5枚、定食もあり)」、「たんたたき」、「たん刺身」の4種類のみ。刺身やたたきのタンについての表示はないが、「たん焼き」のタンはアメリカ産牛タンを使用しているらしい。
 席に着き、先ず生ビールを注文すると、お通しの「たんの角煮」が出てきた。よく煮込まれた肩ロースのように、筋のゼラチン質を感じる食感でとても美味しい。「たんの刺身」は醤油とワサビでいただくが、厚めに切られたタンは筋繊維がしっかりとしているので、もう少し薄く切った方が美味しいのではと感じた。「たんのたたき」は「たんの刺身」と同じ厚切りであるが、たっぷりの青ネギや玉葱のスライスが入ったポン酢と良く合い、こちらの方がお勧めである。「たん焼き」は厚めで他店よりも塩味が強いが、歯切れも良く悪くない。また、テールスープもなかなか美味しい。(2013年12月追加)

仙台市青葉区一番町3−8−14 鈴喜陶器店地下1階  
電話番号:022-268-7067
定休日:日曜
営業時間:17時~21時
予算:たんたたき2100円、たん焼き(5枚)1050円
アクセス:地下鉄南北線・広瀬通駅西4出口を出てマクドナルドを過ぎ、仙台フォーラスの角を左折。アーケードを進むと左側にあるソフトバンクが入っているビル。広瀬通駅より徒歩3分。
最寄りのランドマーク:仙台フォーラス
お勧めポイント:生の牛タンが食べられる

バー アンダンテ

 地下鉄・広瀬通駅近くのビルにあるオーセンティックバー。3階の店まではエレベーターがないので階段を上がらなければならない。店内は9席のカウンター席のみと狭いが、シックで落ち着いた雰囲気。店主の水戸さんにはいろいろなこだわりがあり、バーでありながら全席禁煙で、しかも落ち着いた静かな雰囲気でお酒を楽しんでもらいたいという思いがあるため、1グループ3名までというレギュレーションがある。
 シェイカーを振る水戸さんの独特なフラメンコのようなスタイルは、パフォーマンスとしても面白い。チャームは3種類の中から選べる(写真はプチトマトのヴィネガー風味)。「ギムレット」はやや甘めで、シェイクした氷片の他に氷が1個が浮いている。このスタイルは福岡の 「バー オスカー(→ 福岡グルメバイブル・バーの頁を参照)」 と同じクラシックスタイル。スタンダードカクテルも決して悪くないが、僕としては日替わりの「フルーツカクテル」がお勧めである。
 水戸さんはかなり気難しい方かと思いきや、とても真面目で話しやすい方だった。それにしても、僕のようなタバコを吸わない客にとっては、ホスピタリティ溢れるサービスも含めてとても良い店である。しかも、日曜日も営業しているので使い勝手も良い。(2013年10月追加)

仙台市青葉区中央2丁目11-13 ユーメントビル3階  
電話番号:022-265-6117
定休日:月曜
営業時間:【火曜~土曜】17時~翌0時、【日曜】15時~22時
予算:ギムレット1000円、フルーツカクテル1200円~、チャージ700円
アクセス:地下鉄南北線・広瀬通駅東1番出口を出て、右へ進む。次の信号を右折して左にあるサンクスの入っているビル。広瀬通駅から徒歩3分。
最寄りのランドマーク:地下鉄南北線・広瀬通駅
お勧めポイント:日曜日も営業している素晴らしいオーセンティックバー

JR 仙台駅 牛たん通り・すし通り


「牛たん通り・すし通り」は、JR仙台駅3階にある牛タンと寿司に特化したテナントが集まるフードストリート。牛タン店は入り口から順に「伊達の牛たん 本舗」、「牛たん炭焼き 利久」、「味の牛たん 喜助」、「たんや 善治郎」の4店舗がある。今回はこの「牛たん通り」に入っている全店舗のスペシャリティの牛タン定食を食べ比べてみた。その結果、残念ながら4店舗とも1つ星以上の星を獲得することが出来なかったので、本来ならば掲載せずにボツとなる企画であったが、JR仙台駅を利用する知人が是非知りたいという要望があったので、この際、読者の皆様のためにも掲載することに決めた。しかしながら、その差は僅差であったのでランキング形式で掲載することに。

第1位 牛たん炭焼き 利久

 全国展開する牛タンの有名店。「牛たん・極・焼定食」は厚切りの芯の部分の牛タン焼き。かなり厚いタンには臭みはなく、肉質も悪くない。肉の熟成感には欠けるがギリギリの合格といったところ。残念だったのは焼きムラがあり、タンの硬さにバラツキがあった。テールスープの味は普通で、テールの肉質も悪くない。

【電話番号】022-214-3255 
【定休日】無休
【営業時間】10時~22時
【予算】牛たん「極」焼定食1995円

第2位 たんや 善治郎

 1日20食限定の「上撰極厚・真中たん定食」を注文。焼き方に問題があるのか、食べていると焦げた苦みが気になった。タンの味は極めてシンプルで、タン自体に熟成感や旨味ないが、肉質はまあまあ悪くない。テールスープは最も美味しく、テールも柔らかで良かった。開店時間が早いので、朝食として食べてもいい。

【電話番号】022-722-5081  
【定休日】無休
【営業時間】8時~22時
【予算】上撰極厚・真中たん定食2100円

第3位 伊達の牛たん 本舗

 仙台空港で購入した冷凍塩牛タン・コンペでは残念ながら掲載されなかった有名店である。今回はすぐに売り切れとなってしまう数量限定の「極厚芯たん定食」にトライ。この店の牛タンの特徴は旨味があること。漬けダレに魚介の乾物でも入っているのではないかと思わせるような旨味があり、4店中最も味にコクと深みがあって良かった。しかしながら、牛タン自体の肉質が硬く、後味に肉の臭みが残ってしまった。また、テールスープは一転して旨味やコクがなく、テール自体も美味しくなかった。開店時間が早いので、朝食として食べてもいい。

【電話番号】022-715-5056 
【定休日】無休
【営業時間】8時~22時
【予算】極厚芯たん定食1890円

第4位 味の牛たん 喜助

 数量限定の「特切り厚焼定食」を注文。焼き肉屋で食べる塩タンのように、熟成感がなく旨味もなし。但し、肉質自体は良く臭みも全くない。可もなく不可もなしといったインパクトに欠ける牛タンである。また、テールスープもコクがなく、テールに臭みがあった。

【電話番号】022-221-5612 
【定休日】無休
【営業時間】10時~22時
【予算】特切り厚焼定食2000円

すし蓑

 仙台で僕が最も好きな寿司店。先ずは靴を脱いで上がると、店内はL字型のカウンター席と4人までの個室が1つある。この店は基本的におまかせのみ。以前は東京四谷の  「すし匠(→ 銀座グルメバイブル・寿司の頁を参照)」  や秋田の 「すし匠(→ その他日本の旨い店・秋田県の頁を参照)」  のように、つまみとつまみの間に寿司が出てくるというスタイルだった。最近訪れてみると、まずつまみが出て来て、その後に寿司が出るという通常の寿司店と同じスタイルになった。
 この店の特筆すべきは、店主の地物素材に対するこだわりとそれを調理するセンスである。江戸前スタイルの寿司はもちろん美味しいが、つまみも美味しいのである。特に、ネットリときめ細やかな自家製カラスミは是非味わって頂きたい。しかし、黙っていると、次々とつまみが出てくるので、寿司も楽しみたいがお腹には自信がないという方は、早めにつまみのストップを告げていただきたい。
 日本酒は地元の純米酒にこだわっており、この日は3種類あった。中でも「山和」は洗練した香りが素晴らしかった。今回の握りは鯛に煮山椒を挟んだり、〆鯖に梅肉を挟んだり、少しやり過ぎではないのかと思うミスマッチな寿司もあった。(2013年11月更新)

仙台市青葉区国分町2-12-19 第三協立ビル1階  
電話番号:022-714-7147
定休日:日曜
営業時間:17時半~23時半くらいまで
予算:お任せで15000円前後
アクセス:地下鉄南北線・勾当台通り駅南3出口を出て逆方向へ進み、「三越本館」と「三越常禅寺通り館」の間の小路を進む。「七十七銀行」を過ぎ、角にある「サンクス」を過ぎるとすぐ左側にある。
最寄りのランドマーク:仙台三越、七十七銀行一番町支店
お勧めポイント:つまみが豊富な仙台トップレベルの寿司店

陣中の「高級霜降り牛タン」

 かつて講演で仙台を訪れた際、牛タン好きの僕は、仙台空港で販売されていた全メーカーの冷凍の牛タン(塩味)を購入して比較してみたことがある。その結果、唯一美味しかった牛タンがこの会社のものであった。お土産品の牛タンには通常“薄切り”と“厚切り”の2種類があるが、この「高級霜降り牛タン」は厚切りである。“芯タン(タンの中心部)”を使用しているため、サクッとかみ切れ、しかもジューシー。オーストラリア産とアメリカ産の2種類の牛タンを使用しているために当たり外れがあり、どちらかの牛タン(恐らくオーストラリア産?)に穀物牛のような臭みが感じられる。なので、焼くときにブラックペッパーを多めに振り掛けて食べることをお勧めしたい。また、パックのまま水道水につけて解凍し、すぐに焼くことができるので、いざという時の我が家の一品としてとても重宝している。同製品には100gと200gのパッケージがあり、200gの方が若干お得となっている。この他に、天日塩仕立ての「冠タン」という製品もあるが、これは予め火を通した柔らかい牛タンを冷凍したものであり、ジューシーさがなくお勧めできない。
 僕のお勧めの「高級霜降り牛タン」は、仙台空港2階のお土産店の他、空港直営店でも購入できる。JR仙台駅2階のお土産品売り場にも同店の直営店があるが、この仙台空港限定の「高級霜降り牛タン」は販売していない。しかしながら、この「高級霜降り牛タン」が最高のフラッグシップ牛タンかと思いきや、実はこの上に「特選・上たんしお」という製品があるのだ。空港・駅の両直営店で購入できるが、この製品は500gの製品しかなく、価格は何と1万円である!!未だ試していないので、次回仙台を訪れた際に購入して是非リポートしてみたい。ちなみに、仙台空港の1階にはこの会社が経営する牛タン専門レストラン「冠牛屋」がある。(2013年8月追加)

【陣中 お土産店 仙台空港】  
仙台空港2階
定休日:無休
営業時間:7時~19時45分
予算:高級霜降り牛タン(100g)1600円、(200g)3000円
【陣中 お土産店 仙台駅1号店、2号店】
JR仙台駅2階
定休日:無休
営業時間:7時~21時30分(2号店は21時45分まで)

かき氷 梵くら

 ビルの3階にある“かき氷”の専門店。実はこの店、以前は1年を通してかき氷を食べることができたが、今年から4月~10月までの期間限定となってしまった。現在は休業中で、これ以外の期間はタイ焼きを販売する予定で準備中という。 
 この店はエレベーターがないので階段を上ると、そこには行列が・・・。それもそのはず、店内は12畳くらいのワンフロアしかなく、大きな一枚板のテーブル席(7名)と窓際のテーブル席(2名~4名)の2テーブルしかないのである。なので、この店では基本相席。まずは入り口で靴を脱ぎ、店員に指示された椅子に座る。
 かき氷は基本的に季節のかき氷とレギュラーのかき氷がある。壁に1番人気は「いちごみるく」、2番人気は「宇治抹茶金時みるく」、3番人気は「金時みるく」と書かれていたが、僕のいた時間帯では2番人気や3番人気のかき氷を頼んだ客はいなく、断トツで「いちごみるく」が人気であった。他には「和三盆」や「めろんみるく」、「まんごーみるく」などが注文されていた。僕はもちろん1番人気の「いちごみるく」を注文。
 若い店主は、氷を削る前にまずうちわで扇いで氷塊を少し柔らかくしてから使用するなど、氷の温度には気を使っているようだ。氷は手動の機械で削られていくが、1杯作るのに5~6分くらいかかっている。なぜなら、この店のかき氷は通常のかき氷とは違い、「いちごみるく」は、イチゴシロップ→氷→ミルク→氷→ミルク→氷→イチゴシロップというような感じで作られていると思われ、かなり手間暇がかかっているのである。つまり、よくかき混ぜなくても、どこをすくって食べても均一な甘さなのだ。しかもイチゴシロップは薄めのジャムのような果実味溢れる味なのである。また、削られた氷は僕好みの名古屋の 「甘味処 相生(→ 名古屋グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 のような一塊の極薄で泡雪のような氷片ではなく、細かいパウダースノーのような芸術的なかき氷なのである。ここまで来ると、まるで良質なイタリアンジェラートのようでさえある。間違いなく日本一のイチゴミルクかき氷であり、高額な値段であるにも関わらず、また食べに来たいと思わせるかき氷だ。
 もしも、この店の近くにある 「牛たんの一仙(→ その他日本の旨い店・宮城県の頁を参照)」 で「真とろたん焼定食」を食べた際には、是非デザートとしてお勧めである。(2013年11月追加)

仙台市青葉区立町23-14 スクエアビル3階  
電話番号:022-346-9027
定休日:不定休
営業時間:11時~20時(但し、シロップがなくなり次第終了となるので要確認)、(秋~冬12時~18時)
予算:いちごみるく1080円
アクセス:地下鉄南北線・勾当台公園駅2出口を出て、定禅寺通を仙台市民会館方向へ進む。「宮城県民会館」、「仙台市民図書館」を過ぎ、「定禅寺ガーデンヒルズ」の信号を過ぎると左側にある。勾当台公園駅から徒歩10分。
最寄りのランドマーク:宮城県民会館、仙台市民図書館、定禅寺ガーデンヒルズ
お勧めポイント:唯一無二の日本一のイチゴミルクのかき氷が食べられる

奥州仙台 七福・牛たんの一仙

 ビルの地下にある牛タン専門の居酒屋。店内はやや暗めで、入って左側にカウンター席が、右側に小上がりとテーブル席がある。この店のお勧めは「真とろたん焼定食」。通常の牛タン定食に比べるとちょいと値段は張るが、牛タンの芯の部分をミディアムに焼き上げているので、歯切れも良くとてもジューシー。また塩味も適度で、牛の臭みがなくとても美味しい。定食はこのクオリティーの高い半切りにされた牛タンが8枚とボリュームも十分。さらに、定食に付いてくる「三升味噌」をのせて食べれば、また別な美味しさに変化してこれがまた美味しい!!「テールスープ」は普通であるが、「キャベツと白菜の漬け物」も美味しい。定食は「とろろ」か「ビーフシチュー」の小鉢を選択できるが、「ビーフシチュー」はまあまあのレベル。ちなみに、通常の牛たん焼きは芯の部分と歯ごたえのある部分のミックスである。日本酒は地酒を中心とした品揃えである。(2013年8月追加)

仙台市青葉区一番町4-3-3 金富士ビル地下1階  
電話番号:022-265-1935
定休日:無休
営業時間:【月曜~金曜】11時~15時、17時~24時、【土曜・祝日】11時~24時、【日曜】11時~22時
予算:真とろたん焼定食2572円
アクセス:地下鉄南北線・広瀬通駅西5駅を出て広瀬通りを西公園方向(西)へ進む。「ファミリーマート」、「シダックス」を過ぎた「すき家」の並び。広瀬通駅より徒歩3分。
最寄りのランドマーク:シダックス、すき家
お勧めポイント:真とろたん焼定食が美味しい居酒屋

村上屋餅店

 フレンチの「ナクレ」に行く途中で見つけた餅店。日曜日だったせいか、外まで客が並んでいたのが気になり、「ナクレ」の帰りに入ってみた。店内にはイートインスペースが10席あり、席について注文すると、注文を受けてから厨房で餅を餡と絡める。餅はピンポン球くらいの大きさで、鏡餅のような形状をしている。もっと柔らかく伸びるのかと思ったが、意外としっかりとした弾力があり、冷えた白玉団子のような感じだ。よく考えてみると、これが添加物の入らない冷えた餅の自然の弾力のような気がする。お勧めの「三色餅」は、仙台名物の「づんだ餅」と「くるみ餅」、「ごま餅」の3種類の餅が入っている。「づんだ餅」は、山形の「だだ茶豆」のような香りがして、3種の中で「づんだ餅」が最も美味しかった。どの餅も掛かっている餡の甘さが丁度良く、素朴な美味しさがストレートに感じられた。(2012年12月追加) 

仙台市青葉区北目町2-38  
電話番号:022-222-6687 
定休日:不定休 
営業時間:9時~18時半(日曜・祝日は9時~18時) 
予算:三色餅620円、づんだ餅588円 
アクセス:地下鉄南北線・五橋駅北2出口を出て、歩道橋の見える交差点(五橋駅前交差点)を左折。次の五ツ橋交差点を過ぎ、「NISSAN」の看板の見える交差点を右折。並木道を進み「ビックママ」を過ぎて進むと、右側にローソンが見えてくるので、その右側手前。五橋駅から徒歩13分。 
最寄りのランドマーク:宮城日産自動車・五橋店 お勧めポイント:づんだ餅の美味しい餅店

ナクレ nacre

 現在は閉店してしまった世界で最も有名なレストラン「エル・ブリ」のシェフ・フェラン アドリアは、「前衛的料理は、味以外に感覚を刺激することが重要」と語っているが、そういう意味でも、この店の料理は、「エル・ブリ」の料理にインスパイアされた?前衛的な料理である。しかし、客とシェフの感性が一致しなければ、前衛的な料理は理解しがたい哲学的な料理になってしまう。敢えて仙台で、このようなレストランをオープンしたスタッフの勇気は敬服に値する。店内には静かにピアノの曲が鳴り響き、白を基調としたモダンなインテリア。僅か5テーブルと狭いながらも、センスが良く椅子もゆったりしていて居心地が良い。また、サービスもとても軽やかでいい。若いシェフはイタリア料理店をかわきりにフランスの3つ星店で修行し、この店を開店したという。使用する食器類もかなり凝っていて、シェフのセンスを伺わせる。料理は1コースのみの小ポーション多皿料理で、昼は10品、夜は15品の構成となっている。前述のように、この店の料理は、調理法や素材の組み合わせにサプライズ感を持たせた前衛的なフレンチ。しかし、フレンチを食べ慣れた僕でも理解しがたいような料理が何品かあり、この料理が一般客に理解できるかどうか不安になったほど。パンはカンパーニュで、酸味とイーストの香りが特徴的。ミネラルウオーターが無料である点も含めて、とても良心的な価格設定で、コストパフォーマンスは抜群だ。また、エスプレッソは香り高くて美味しかった。ちなみに、完全予約制なのでご注意を。(2012年11月追加) 

仙台市青葉区北目町5-9 アトレ北目町2階  
電話番号:022-395-6496
定休日:月曜 
営業時間:12時~13時15分、18時15分~19時半 
予算:ランチ4500円、ディナー11000円 
アクセス:地下鉄南北線・五橋駅北2出口を出て、歩道橋の見える交差点(五橋駅前交差点)を左折。次の五ツ橋交差点を過ぎ、「NISSAN」の看板の見える交差点を右折。並木道を進み「ビックママ」を過ぎると、左側にヤクルトの看板が見える白いマンションがあるのでその2階。 
最寄りのランドマーク:宮城日産自動車・五橋店
お勧めポイント:仙台では珍しい前衛的フレンチの店

お茶の井ヶ田
 一番町本店の抹茶ソフトクリーム

 JR仙台駅から続くアーケード街を横断する一番町アーケードを歩いていると、不意に「茶」の看板が目に留まった。そういえば、正月のニュース番組で見かける大きな茶箱の福袋を売る仙台のお茶屋さんの初売りシーンって、この店ではなかったっけ?近づいて見ると、入り口横に抹茶ソフトなどを販売するスイーツコーナーが。店内にはイートインスペースもあるが、店内外いずれで食べる場合にも、まずは店頭で購入するセルフ方式のようだ。名物は「抹茶ソフト」らしく、「プチ抹茶パフェ」や「プチずんだパフェ」など、抹茶ソフトを使った多くのスイーツが見られる。抹茶ソフトは、京都宇治の抹茶をタップリと使用しているらしく、僕は迷わず基本の抹茶ソフトを試してみることに。カップとコーンのどちらかを選べるのだが、僕は満腹だったため、カップの方を選択。スプーンですくって一口頬ばると、抹茶の香りが口いっぱいに広がる。ミルキー感もあり、食感がとても滑らかで甘さも丁度良い。それでいながら後味もスッキリしており、ありそうでない秀逸な抹茶ソフトクリームだ。(2012年11月追加) 

仙台市青葉区一番町3-8-11  
電話番号:022-261-1351
定休日:無休(元旦のみ) 
営業時間:10時~19時半 
予算:抹茶ソフト200円 
アクセス:地下鉄南北線・広瀬通駅西4出口を出て「仙台フォーラス」を過ぎた角を左折。アーケード街に入るとすぐに左側に見える。地下鉄南北線・広瀬通駅から徒歩2分 
最寄りのランドマーク:仙台フォーラス
お勧めポイント:ミルキーで滑らかな抹茶ソフト

移転 リンデンバウム Lindenbaum

 食べログで人気の喫茶店。本当に大丈夫か?と不安げに古いビルの階段を上ると、暗い入り口が。店内に入ると、コンクリートの打ちっ放しと、黒塗りの木を使ったモノトーンなインテリア。土曜日の昼だったせいか、既に女性客で満員状態。1階には目立たない小さなスタンド看板しか出ていないのに、何故にこのような人気が?スイーツを食べてみると、すぐにその理由が判明。喫茶店とは思えないくらいスイーツのレベルが高いのである。マスターは元パティシエなのでは?と思えるくらいレベルが高いのである。中でも、僕の一押しは「デビルスケーキ」。ねっとりと滑らかなチョコムースケーキで、フランボワーズソースとの相性もいい。「ショートケーキ」は、チョコスポンジの間に生クリームとキュウイが入っていて、こちらも甘さが抑えられたチョコソースとの相性もバッチリ。店内で食べていると、クッキーだけを買い求める客が次々と来店。ちょっと気になったので僕も購入して食べてみた。すると、クッキーの中にトリフチョコのかけらが入っていて、シットリとしたマフィンのような食感。冷蔵庫で冷やして食べると、とても美味しかった。冷蔵庫で1週間ほどもつので、お土産としてもお勧めである。また、ブレンドコーヒーの豆はハイローストタイプであるが、薄めに入れるため、重くなく意外と美味しかった。(2012年11月追加) 

仙台市青葉区一番町3-11-27 かねはち一番町ビル3階  
電話番号:022-223-2200
定休日:火曜 
営業時間:12時~21時(土日・祝日13時~20時) 
予算:デビルス470円(デビルスケーキセット860円) 
アクセス:地下鉄南北線・広瀬通駅西4出口を出て「仙台フォーラス」の手前(マクドナルド)の角を左折する。すぐに「電力ビル新館」前のT字路を右折すると、カレー屋の並びにある右側のビル。 
最寄りのランドマーク:仙台フォーラス、電力ビル新館 お勧めポイント:スイーツの美味しい喫茶店

中華そば 嘉一

 仙台国際ホテルの総支配人・野口さんから教えて頂いた中華そばの店。着いた時間はまだ開店間もない午前11時20分であったが、店の外には既に行列が。店の中を覗くと、カウンター席の後ろにもズラッと客が並んでいるので、都合20人以上が並んでいる計算になる。店主は意外と若く、独特のリズミカルな麺の湯切りが印象的だ。「中華そば」は通常の醤油味と100円増しの「塩中華そば」がある。単品の他、これら中華そばとライスがセットになったランチメニューがある。Aは鶏飯とのセット、Bは白飯と鶏皮とのセット、Cはアサリ御飯とのセットである。野口さんのお勧めはBセット。麺は栃木県佐野ラーメンのような平麺っぽい手打ち風の中太麺。スープは鶏ガラベースの透明な清湯スープ。口に含むと鶏の旨さがストレートに伝わり、それは一流中華料理店を凌ぐ美味しさ。一口飲むとまた飲みたくなり、まさにエンドレスな美味しさなのである。地鶏なのだろうか?鶏チャーシューは歯ごたえがあって硬いが、味わいは深い。細めのシナチクはやや甘めだ。セットに付いてくる鶏皮はトロトロで柔らかく、ライスと一緒に食べると丁度良いくらいの塩辛さ。麺を食べ終えた後、白飯の上に鶏皮をのせて食べ、そしてスープを飲む。御飯がなくなるまでこの行為を繰り返すことで、鶏の旨味の全て堪能したような満足感が得られた。ちなみに、開店直後から13時頃までは混み合うので、13時過ぎに行くのが良いかも。(2012年10月追加)

仙台市青葉区国分町3-8-12  
電話番号:022-265-5907
定休日:日曜 
営業時間:11時~15時 
予算:ランチセットA~C各780円 
アクセス:地下鉄南北線・勾当台公園駅公園2出口を出て「三井のリハウス」の見える方に進む。定禅寺通を更に進んで「吉野家」を過ぎ、「カフェ・ヴェローチェ」の角を国分町通りに右折する。パチンコタイガーを過ぎてしばらく進むと、右に「中居堂」が見えるのでその手前左側。勾当台公園駅より徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:パチンコタイガー国分寺店、中居堂
お勧めポイント:鶏の旨味を全て味わい尽くせる中華そば店

日本料理 たかむら

 日本で唯一江戸料理を標榜する日本料理店である。実は、店主の高村さんは、東京目白の伝説の江戸料理店「太古八」で修行した方。江戸料理のハッキリとした定義は知らないが、これまでの料理を見ると、「クリームコロッケ」や「フォアグラの茶碗蒸し」、「秋田錦牛のメンチカツ」、「比内地鶏のレバーペースト包み揚げ」、「比内地鶏のソーセージ」などといった遊び心をくすぐる一品がコースに必ず入っており(今回は「冷やし担々麺」)、伝統の中にも粋を感じさせる料理なのかもしれない。また、店主の高村さんは現在、今話題の豪華寝台リゾート列車「四季島」の最終日のディナーも担当しているため、列車が東北にやって来る週の火曜日と水曜日が営業できなくなったという。
 入口を入ると、左側にオープンキッチンのカウンターがあり、右奥に6名(ギリギリだと8名)までの個室がある。カウンター席に座ると隣の1席が空けてあったが、これはゆったりとくつろいでいただきたいという店主の思いらしい。
コースは6000円、8000円、10000円の3コースあるが、今回は店のお勧めの10000円コースを注文。お酒のメニューを見ると、生ビールが何と東京のクラフトビール(新潟のエチゴビールに委託製造)である「ガージェリー・エステラ」だ。関東以外でこのブランドの生を置いている店は極めて珍しく、飲み物にも店主のこだわりを感じる。ただ残念だったのは、僕の好きな 「スタウト(→ 銀座グルメバイブル・バー・煙事を参照)」 でなかったことである。また、地酒のセレクトも良く、とりわけこの日飲んだ「両関・花邑 純米吟醸雄町」は良かった。この店の料理は地方レベルの店とは思えないくらい抜きんでており、「冷やし担々麺」以外は、素材、味付け共に素晴らしかった。
 聞くところによると、今年の冬には札幌の 「壽山(→ 札幌グルメバイブル・日本料理の頁を参照)」 で、両店のコラボディナーを開催するらしい。また、この店は最近会員制の店となったが、これは決して敷居を高くするためのものではなく、最近観光地の飲食店で問題となっているドタキャン防止のためのものであるとのこと。現在のところ、一度来店すれば会員になれるということなので、まずは一度来店することをお勧めしたい。(2017年5月追加)
http://www.akita-takamura.jp

秋田市大町1-7-31  
電話番号:018-866-8288
定休日:日曜・祝日(四季島を担当している期間中は火曜と水曜も休み)
営業時間:18時~22時半(完全予約制)
予算:コース6000円、8000円、10000円(店主お勧め)
アクセス:JR秋田駅からタクシーで5分
最寄りのランドマーク:日本銀行秋田支店、秋田県立美術館
お勧めポイント:地方レベルとは思えない洗練された日本料理店

住宅街にあります ココです 駐車場の奥に入口があります 左の木の扉が入口。坪庭を挟んで奥に見えるのが個室L字型のカウンター席はゆったりとしていい ドリンクメニュー(ソフトドリンクメイン)。生ビールは東京のクラフトビールである「ガージェリー・エステラ」。地方で置いている店は極めて珍しい。しかし、「スタウト」でなかったのが残念 ドリンクメニュー(アルコールメニュー) 最初は「角右衛門 純米吟醸 直汲み生酒」。微発泡でフルーティー まるで「八寸」のように豪華な「先付け」 左手前から赤ナマコをお茶にくぐらせたもの、自家製味噌のもろきゅう、北海道産ししゃも、ホタルイカの炙り、東京の「鮨さいとう」で教えてもらったという玉子焼き、えぞバイ貝の旨煮 漁獲量が少なすぎて他県には流通しないという「黒もずく」 上に乗っている京都の五色あられと同じような食感が面白い。黄色いのは三陸産のミョウバンを使わないムラサキウニ これは? めかぶトロロのようにも見えますが、これこそ秋田で食べられている春のソウルフード「ワラビすりの子丼」だ。 ワラビを擦って粘り気をだし、出汁などで味付けしたご飯。シンプルではあるが春の息吹を感じる逸品で、これは美味しい!!お椀は「蛤のお椀」。濃厚な蛤の出汁に加え、具材の筍、ワカメ、ワラビ、そして生の花山椒が鮮烈なアクセントを与えている 「お造り」は男鹿半島で獲れた2.5㎏の真鯛とアオリイカ、そしてオレンジ色のサクラマス。手前に見える黒い板状のものは水前寺海苔 黒い炭塩か醤油でいただく この米なすは? 「比内地鶏と茄子の煮物」でした 「八寸」 左手前から「黒皮南瓜」、「黄ニラのお浸し」、「アメーラトマト」 左から秋田県産の「アスパラソバージュ」、「蒸しアワビ」、「四角いのは忘れました」、「スッポンの卵の漬け」 「両関・花邑」は「十四代」にも似た厚みのあるフルーティーな美味しいさ 「筍としんじょの挟み焼き」 「冷やし担々麺」 秋田名産の「ぎばさ」を練り込んで作り上げたという平太麺を使用している。味は担々麺というよりも「棒々鶏(バンバンジー)」のタレのような感じで甘い。もう少し白ごまの香りと辛さが欲しい 「水餅」は、葛の代わりにタピオカスターチを入れて作る店主のオリジナル 柔らかくて口溶けが良く美味しい。黒蜜はかなり甘めなので、かけ過ぎにご注意を! 帰る前に会員の申し込みをしたら・・・ すぐに会員証をもらった 豪華リゾート寝台列車「四季島」のパンフレットももらった 

角館と武家屋敷

 秋田県の内陸部にある仙北市・角館は、「みちのくの小京都」といわれている。多くの武家屋敷が残るその町並みはとても風情がある。公開されている武家屋敷をいろいろと見学できるが、中でも、青柳家が最も有名である。青柳家は、かつて芦名氏の有力な武将であったが、芦名氏が途絶えた後は佐竹北家に仕えた400年の歴史を誇る名家だ。3000坪の屋敷内には6つの資料館があり、なかなかの見応え。特に、正門の「薬医門」は角館武家屋敷の象徴であり、また、邸内は映画「隠し剣鬼の爪」撮影場所として知られている。さらに、この武家屋敷周辺エリアには、ルネ・ラリックのガラス作品とアール・デコのコレクションに特化したプライベート・ミュージアム「大村美術館」や、この地方に関連したミュージアム「樺細工伝承館」、「平福記念美術館」、「新潮社記念文学館」、「佐竹歴史文化博物館」などもある。
 ちなみに、角館は桜の名所としても知られており、「武家屋敷のシダレザクラ」と「檜木内川堤」の2つが人気のスポットとなっている。特に、武家屋敷のシダレザクラは国の天然記念物であり、必見だ。毎年4月末から5月初旬にかけて「角館桜まつり」が開催されている。(2015年10月追加)
http://www.samuraiworld.com 
http://www007.upp.so-net.ne.jp/lalique/museum/

【青柳家】
秋田県仙北市角館町表町下丁3  
電話番号:0187-54-3257
定休日:なし
営業時間:【4月1日~11月30日】9時〜17時、【12月1日~3月31日】9時〜16時
予算:大人500円
アクセス:JR角館駅から1㎞
最寄りのランドマーク:仙北市役所・角館庁舎
お勧めポイント:多くの武家屋敷が残る風情ある町並み

道の両脇に武家屋敷が建ち並ぶ屋敷と道の間には水路がある「史跡 松本家」の建物は手作りのお土産品店「岩橋家」角館の武家屋敷とサクラのマップ青柳家の看板青柳家の案内図これが有名な「薬医門」青柳家の中にある「秋田郷土館」秋田名物「ババヘラアイス」があった早速注文白とピンクのアイスを使った見事な花のようなデコレーションアイスクリームと言うよりかき氷を固めたような感じなので、サッパリしている

秋田 牛玄亭

 JR秋田駅西口近くにある人気の焼肉店。古いビルの2階にあり、暗い階段を上ると大きな木の看板が見える。お昼のランチタイムに予約を入れて訪れたが、何と予約を取れたのは2回転目の午後1時という人気ぶり。店内に入ると、焼肉店としては珍しくオープンキッチンになっており、カウンター席もある。また、通路に沿って個室がたくさん並んでおり、焼肉店としてはかなりの大箱店だ。
 アラカルトメニューを見ると、「シャトーブリアン(要予約)」9000円、「特選ヒレ」3800円、「特選サーロインステーキ」6800円など、地方の焼肉店としては驚くほどの高額メニューもあり、予想以上の高級店である。それもそのはず、この店で使用している牛肉は秋田県を代表するブランド牛「羽後牛」。ランチタイムメニューは、アラカルトメニューよりもかなりリーズナブルな価格設定となっており、ランチタイムの人気はこのためであろう。
 この店のお勧めは、何と言っても「特選焼きすき」である。これは今東京の焼肉店で流行している“焼きすき焼き”。薄い牛肉をそのまま焼き、焼肉のタレと溶き生卵に付けて食べるため、通常のすき焼きよりもサッパリとして食べやすい。肉がとても柔らかく口でトロけるため、いくらでも食べられる美味しさだ。この他のお勧めは「厚切り上タン」や「イチボ」など。この他、「キムチ」や「カクテキ」、「石焼角切り牛タンビビンバ」、「比内地鶏粥」などの脇役陣も美味しい。ちなみに、「熟成厚切りロース」や「特選ヒレ」、「極上タン」、「特選ハラミ」などの限定品は人気が高いので、ぜひ予約をしてから訪れよう。(2014年1月追加)

秋田市中通2-6-44  
電話番号:018-893-3929
定休日:第3月曜(祝日の場合には営業)
営業時間:11時半~14時、17時~22時
予算:特選焼きすき2000円、熟成厚切りロース1100円、極上タン1980円
アクセス:JR秋田駅西口を出て陸橋を下ると、アーケードになっているので更に進むと、右に西武百貨店、左に「サンクス」が入ったビルが見えるのでその2階。
最寄りのランドマーク:秋田西武百貨店
お勧めポイント:“特選焼きすき”が美味しいJR秋田駅近くにある人気焼肉店

かつ吉

 秋田市の中心部から少し離れたところにある人気のトンカツ店。この店では山形のブランド豚「米の娘ぶた」を使ったトンカツを出す。飼育米とホエー(乳酸菌を含む乳清)を食べて育てられた「米の娘ぶた」は、実は「食肉産業展」の過去10年間のコンテストで最優秀賞だけを集めたグランドチャンピオン大会で、最高賞を獲得したまさに日本一のブランド豚なのである。
 お勧めは、この「米の娘ぶた」のロースを使った「米の娘ぶた定食」。160g、200g、250gの3つのボリュームから選べるが、160gの肉でも十分満足できる。脂肪も含めて豚の臭みなどは一切なく、とても柔らかくてジューシー。カツの衣はカリッとしているが、パン粉が細かいのでサックリ感に欠けるのが唯一の欠点。3種類のソース(甘口、辛口、ゆず風味)と塩が出てくるが、辛子を付けて辛口ソースで食べるのがベスト。ちなみに、ご飯は地元の由利(ゆり)産米を使用しており、ライス、味噌汁、キャベツのお替わりは自由である。また、定食にズワイガニのカニクリームコロッケやアジフライを格安で追加トッピングもできる。(2013年11月追加)

秋田市外旭川八幡田1-1-36  
電話番号:018-868-6565
定休日:不定休
営業時間:【平日】11時~14時、17時~21時、【土日・祝日】11時~21時
予算:米の娘ぶた定食(160g)1700円、(200g)1900円、(250g)2100円
アクセス:JR秋田駅東口からタクシーで10分
最寄りのランドマーク:うえたストア外旭川店
お勧めポイント:日本一のブランド豚「米の娘ぶた」のカツが食べられる

すし匠

 秋田県食べログ総合ランキング第4位(2013年11月の時点)の人気寿司店。店は秋田一の繁華街・大町の川反(かわばた)通りから少し入った寂しい通りにある。店内はカウンター席8席のみという小さな店であるが、ゆったりとした空間が広がっている。店内にはジャズボーカルのBGMが流れ、土壁と白木を駆使した和の雰囲気がいい。
 おまかせで頂くと、つまみとつまみの間に小ぶりの寿司が一貫ずつ出てくる。このパターンはどこかで食べたことがあるなあと思って聞いてみると、やはり店名通り、店主は東京四谷の 「すし匠(→ 銀座グルメバイブル・寿司の頁を参照)」 の出身とのこと。東京四谷の「すし匠」出身と言うだけあって、この店のお酒の品揃えもなかなか。シャンパンから日本酒、焼酎までいろいろとあるが、特に日本酒の品揃えがいい。この日飲んだ中で良かったのは秋田の「春霞 純米大吟醸 袋吊り」と「阿櫻 純米大吟醸」、宮城の「萩の鶴 純米大吟醸 試験醸造酒」。寿司ネタは秋田県のみならず、築地を通して仕入れているので日本全国から最高の旬のものが集まる。この日は北海道昆布森の「バフンウニ」、富山県氷見産の「カツオ」、北海道戸井産の「本鮪」、産地は聞かなかったが「カワハギの肝和え」、「自家製カラスミ」などが良かった。秋田にありながら「車エビの黄身酢漬け」などの本格的な江戸前寿司が味わえ、塩がビシッと効いた酢飯も最高に美味しい。お酒を飲んでつまみと寿司を食べたいと思っている方には最高の一軒であり、現時点でグルメバイブル東北ナンバーワンの寿司店である。(2013年11月追加)

秋田県大町4-4-4  
電話番号:018-866-0014
定休日:日曜
営業時間:18時~22時
予算:おまかせで15000円くらい
アクセス:JR秋田駅西口からタクシーで10分
最寄りのランドマーク:すずらん通り2区、赤れんが郷土館
お勧めポイント:秋田で本格的な江戸前寿司が味わえる

酒盃(しゅはい)

 官庁街近くの住宅街にある食べログ秋田県総合ランキング第2位の人気郷土料理店。まずは玄関で靴を脱ぎ、個室専用の下駄箱に入れて上がる。店内はカウンター席の他に個室もあり、民芸調のインテリアがいい。個室は掘り炬燵となっていて、床暖なのか足下がほんのりと温かい。
 この店の素晴らしさは料理だけでなく店主厳選の日本酒。全て秋田の地酒で、鑑評会の金賞受賞酒から23年古酒までいろいろ揃えている。日本料理店としての評価なら1つ星であるが、居酒屋としての評価は2つ星である。秋田の日本酒はどれも甘めであるが、今回10種類飲んだ中で良かったのは「まんさくの花・純米大吟醸 杜氏直汲み」、「まんさくの花 金賞受賞酒」、「天の戸 夏田冬蔵」など。
 席に着くと、まずは6種類の突き出し「箱膳」が出てくる。コースは4000円のコースが1番お得であるが、今回は敢えて6000円のコースをチョイス。料理の味付けは全体的に甘めであるが、どの料理もハズレがなく、最後の外一の手打ち蕎麦(蕎麦粉10に対し小麦粉1で打った蕎麦)に至るまで、コストパフォーマンスも含めて悪くなかった。コース以外のアラカルト料理も、秋田名産の「きりたんぽ鍋」から比内地鶏の「焼き鳥」や「鶏さし」、「親子丼」までいろいろある。お勧めは、「はたはた塩魚汁干し」や「比内地鶏の石焼き」、「ハタハタ飯ずし」、「がっこ」など。もちろん、比内地鶏の「きりたんぽ鍋」も甘い味付けながら普通においしい。ちなみに、予約は19時半までの入店客限定なのでご注意を。(2013年11月追加) 

秋田市山王1-6-9  
電話番号:018-863-1547
定休日:日曜(連休の場合には最終日が休業日)
営業時間:17時~23時
予算:おまかせ料理4000円~、はたはた塩魚汁干し500円、
アクセス:JR秋田駅西口からタクシーで10分
最寄りのランドマーク:八橋一里塚交差点
お勧めポイント:店主厳選の日本酒が楽しめる郷土料理店

三陸海鮮料理 中村家

 「中村家」は釜石市にある日本料理店。この店の名物が「三陸海宝漬」である。「三陸海宝漬」とは、北海道の「松前漬け」や青森の「津軽漬け」と並ぶ昆布を使ったご飯のお供のことで、メカブの自家製醤油漬けに煮アワビや生イクラ、カラフトシシャモの卵などが入っており、見た目もとても豪華。味は多少濃めだが、温かいご飯の上にのせて食べると、ご飯が何杯でも進む美味しさ。また、冷凍状態で販売されているので、冷蔵庫で解凍後、ご飯にのせるだけで豪華な海鮮丼が楽しめる。恐らく、納豆やメカブなどのヌルヌル系好きな方ならきっと気に入るはず。グラム数によって値段が異なり、帆立やウニなど、他の素材を使った「三陸海宝漬」もある。
 直販や楽天などのインターネット販売の他、仙台や青森など東北各地の駅や空港などのお土産店、デパートで購入できる。(2014年2月追加)
http://www.iwate-nakamuraya.co.jp

岩手県釜石市鈴子町5-7  
電話番号:0193-22-1140
定休日:日曜
営業時間:17時~22時
予算:海宝漬(350g)3500円、海宝漬(650g)5800円
アクセス:JR釜石駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:新日鐵住金・釜石製鉄所

盛楼閣(せいろうかく)

 盛岡市・食べログ総合ランキング第2位の焼肉店。店はJR盛岡駅前のビルの2階にある。平日のランチタイムに訪れたが、2階のエレベーター前には行列が・・・。よほどキャパが狭いのかよほどの人気店らしく、名簿に人数と名前を記載して待つことに。しかし、エレベーター前は喫煙場所らしく、待機環境としては最悪であった。
 20分ほどして名前が呼ばれたので店内に入ると、店はかなりの大箱店。入ってすぐに広いテーブル席がある他、右側には広い小上がりがあり、さらに右奥にもテーブル席と個室があった。
 メニューを見ると、通常の焼肉店とほぼ同じロースやカルビ、タン、ホルモンが主体で、最近見かける「トモサンカク」や「ザブトン」、「カイノミ」、「ミスジ」などの稀少部位はなかった。食べたかった「上ハラミ」も売り切れだったので、今回は名物の「盛楼閣冷麺」の他、「牛タン(塩)」、「極上ロース」、「極上カルビ」、「カルビクッパ」、「白菜キムチ」を注文。冷麺の辛さは、「ひかえめ」から「特辛」までの7段階から選べ、「普通」で「辛味別(辛み別盛り)」という注文の仕方も可能。
 麺は通常の冷麺よりも太く、1.6〜1.9㎜のスパゲティのように白っぽく透明感がある。これは、オーソドックスな平壌冷麺とは異なり、盛岡冷麺はそば粉を用いず小麦粉とジャガイモの澱粉を使用しているため。非常にコシがあると言おうか弾力があり、独特である。澄んだスープはビーフブイヨンのように深みがあって美味しく、チャーシューのようにボイルされた牛肉も硬いものの悪くない。一方、肉で唯一美味しかったのは「極上ロース」で、熟成された肉の旨みがあり、これはお勧め。さらに、この店の焼肉のタレは甘みも程々でコクがあり、最近食べたタレの中ではナンバーワンだった。但し、コチュジャンはテーブルにはなく、言わなければ持ってきてもらえないのでご注意を。また、「カルビクッパ」はお勧め出来ないレベルで、「白菜キムチ」は魚介系の深みに欠けてイマイチだった。(2015年9月追加)
http://www.gen-plaza.com

盛岡市盛岡駅前通15-5 ワールドインGENプラザ2階  
電話番号:019-654-8752
定休日:無休
営業時間:11時〜翌2時
予算:盛楼閣冷麺1000円、極上ロース2300円
アクセス:JR盛岡駅北口を出て目の前のビル。JR盛岡駅から徒歩1分
最寄りのランドマーク:JR盛岡駅北口
お勧めポイント:盛岡冷麺が美味しい

JR盛岡駅北口赤い看板が見える駅前ビルですこのビルです店の前のエレベーター前には行列が・・・名簿に記載して待つ店の入口入口近くのテーブル席右の小上がり右奥のテーブル席右奥の個室メニュー1メニュー2メニュー3盛楼閣冷麺(辛さ普通)焼肉のタレは色が薄めタレにコチュジャンを入れて食べると美味しい「牛タン(塩)」は肉質自体は悪くなかったが、塩がかけ過ぎで塩辛かった「極上カルビ」は脂身が多すぎ「極上ロース」は熟成された肉の旨みがあり、これはお勧め!「白菜キムチ」は魚介系の深みに欠けてイマイチ「カルビクッパ」はお勧め出来ないレベル

青森市

麺屋 落合

 2023年10月にオープンした青森県庁近くの人気ラーメン店。土日は開店と共にすぐに席が埋まるほどの人気ぶりである。駐車場がないので、近くの有料パーキングに車を止め、店へと向かう。以前は天ぷら店だったという店内は狭い。カウンター席6席の他、右奥に小上がりのテーブル席が2つある。若い店主一人によるワンオペ営業であるが、ラーメンはテンポ良く供される。
 まずは、自動券売機で食券を購入。青森と言えば、煮干しが効いた津軽ラーメンが有名であるが、この店のスープは、鶏ガラと鰹節による醤油味の清湯スープ。プラス50円で追い鰹ラーメンにすることもできる。ベーシックな「醤油らーめん」の他、味玉入りの「味玉醤油らーめん」、そしてこれに鳥ワンタンが加わった「特製醤油らーめん」の3つがある。この他に、「昆布水つけそば」や夜限定メニューの「背脂煮干中華そば」と「にんにくまぜそば」などがある。ライス以外のサイドメニューは「豚ごはん」のみ。
 鶏油が浮かぶスープは旨味十分で、魚介出汁とのバランスも良い。スープだけで評価するなら3つ星クラスで、非常に洗練されたスープである。京都「棣鄂(ていがく)」のストレート細麺は、平打ちと言うほどではないが、やや平たくコシもほどほど。チャーシューは、チャーシューと鶏チャーシュー(むね肉と炙りモモ肉)が入っており、とくに低温調理された鶏むね肉チャーシューが秀逸。また、極太メンマも柔らかく、味付けも最高である。鳥ワンタンのミンチ肉は、引き方が細かく肉の食感に乏しいものの、それほど悪くはなく、味玉は普通。「豚ごはん」は、濃厚な黄身がのった薄切りの豚チャーシュー丼で、ブラックペッパーが香り、お勧めである。なお、臨時休業があるので、出かける前に下記XやInstagramからのチェックが必要だ。(2024年10月追加)
https://x.com/menya_ochiai_
https://www.instagram.com/menya_ochiai_/

青森市長島2-4-20  
電話番号:不明
定休日:火曜(不定休あり)
営業時間:11時〜14時(土日は15時まで)、17時〜20時(日曜は夜営業なし)
予算:特製醤油らーめん1250円、味玉醤油らーめん1050円、醤油らーめん950円、豚ごはん300円
アクセス:JR青森駅から700m
最寄りのランドマーク:青森県庁、青森中央消防署
お勧めポイント:青森県ではマイナーな鶏ガラと鰹節による洗練された中華そば

青森県庁近くにあるココです 以前は天ぷら店だった店を、そのまま居抜きで使っているらしい 臨時休業があるので、出かける前に下記XやInstagramからのチェックが必要 先ずは、自動券売機で食券を購入。ベーシックな「醤油らーめん」の他、味玉入りの「味玉醤油らーめん」、そしてこれに鳥ワンタンが加わった「特製醤油らーめん」の3つがある。この他に、「昆布水つけそば」や夜限定メニューの「背脂煮干中華そば」と「にんにくまぜそば」などがある。ライス以外のサイドメニューは「豚ごはん」のみ カウンター席6席の他(小上がりからカウンター席を見たところ)・・・ 右奥に小上がりのテーブル席が2つある 使用する麺は京都「棣鄂(ていがく)」のもの ベーシックな「醤油らーめん」 「醤油らーめん」に、味玉と鳥ワンタンが加わった「特製醤油らーめん」京都「棣鄂(ていがく)」のストレート細麺は、平打ちと言うほどではないが、やや平たくコシはほどほど 鶏油が浮かぶスープは旨味十分で、魚介とのバランスも良い。スープだけで評価するなら3つ星クラスで、非常に洗練されたスープ チャーシューは、チャーシューと鶏チャーシュー(むね肉と炙りモモ肉)が入っており、とくに低温調理された鶏むね肉チャーシューが秀逸 極太メンマも柔らかく、味付けも最高である。鳥ワンタンのミンチ肉は、引き方が細かく肉の食感に乏しいものの、それほど悪くはなく、味玉は普通 味玉 「豚ごはん」は、濃厚な黄身がのった薄切りの豚チャーシュー丼で、ブラックペッパーが香り、お勧めである

中華そば おのむら

 青森空港にほど近い浪岡エリアにある中華そば専門店。住宅街の中にひっそりと隠れるようにあるため、カーナビを使ってもなかなか見つからない。あきらめかけていたところに、偶然通りがかった近所の人に聞いたらすぐに場所が判明。どうやら、近所ではかなりの有名店のようだ。
 普通の住宅のような店の前には2〜3台分の駐車スペースがあるが、客のほとんどは徒歩や自転車で来店する地元客のようだ。店内はコの字型のカウンター8席のみと狭いが、ご夫婦2人でやられているので、このくらいが丁度良いのかもしれない。壁に掲示されたメニューを見ると、何とメニューは「中華そば」1種類しかない。麺はストレートと手もみ縮れの2種類から選べ、大盛りは50円増しである。
 出てきた中華そばのスープは、薄めの色をした清湯醤油スープ。青森の津軽ラーメンにありがちな煮干し・焼き干しの効いたパンチのあるものではなく、どこか懐かしさを感じる上質な清湯スープである。さらに、肩ロースを使ったチャーシューも大ぶりで、これで400円とは奇跡的な安さである。麺は好みもあると思うが、僕的には中細のストレート麺の方がお勧めだ。
 間違いなく浪岡エリアではナンバーワンの名店であり、青森空港から帰る際に是非寄って食べてみてほしい。(2016年6月追加)

青森市浪岡大字浪岡字佐野31-45  
電話番号:非公開
定休日:木曜
営業時間:11時〜15時
予算:中華そば400円
アクセス:青森空港から車で10分
最寄りのランドマーク:ツルハドラッグ浪岡店、道の駅なみおか
お勧めポイント:コスパ抜群の中華そばの名店

看板がないので、暖簾が掛かっていなければただの住宅です店内はコの字型のカウンター席のみカウンター席からみたキッチンメニューは中華そばのみと潔いこれが僅か400円という奇跡の中華そば肩ロースを使ったチャーシューこんなに大きいのです!中細のストレート麺中細の縮れ麺旨味たっぷりの清湯スープは、煮干しなどの魚介風味が出過ぎず、まさに中華そばのお手本のようなスープ

ラーメン ぼーんず

 JR青森駅近くのパサージュ広場にある小さなラーメン店。実はこの店、博多風の豚骨ラーメンが人気の店らしい。しかし、せっかく青森まで来たので店主お勧めの「青森鶏だし中華そば」を試してみることに。
 店内は右にL字型のカウンター席があり、左にテーブル席がある。まずは、自動券売機で食券を購入。メニューを見ると、人気の「TONKOTSU(塩)」や「豚骨醤油」などのトンコツベーススープの他に、鶏ガラベースの「青森鶏だし中華そば」や「昔風の中華そば」など計4種類のラーメンがある。さらに、名前を忘れたが季節限定のラーメンもあった。
 出てきた「青森鶏だし中華そば」は、豚バラチャーシューと鶏チャーシューの他に、ネギや穂先メンマが入っており、麺は中細のストレート麺。スープは、「青森シャモロック」や「青森県産桜姫鶏」など、地元青森県産にこだわった食材を使用しているという。また、醤油も昔ながらの木桶仕込みで1年発酵熟成された「生揚げ醤油」を使用している。スープはシンプルな鶏清湯スープで、津軽ラーメンの煮干しなど魚介系による深みは感じられない。しかしその分、青森シャモロックの凝縮した鶏の旨味が十分味わえる美味しさなのだ。札幌で例えるなら、「らーめん 竹馬(→ 札幌グルメバイブル・ラーメンの頁を参照)」 のスープと方向性がかなり類似している。もしも、煮干しなど魚介風味のラーメンを食べたければ、鶏ガラ・豚骨ベースに魚介系(鯵煮干し、ひらこ煮干し、海老煮干し、サンマ節、根昆布などを使用)を加えたWスープの「昔風の中華そば」を注文しよう。(2016年4月追加)

青森市新町1-8-5 パサージュ広場  
電話番号:017-734-4310
定休日:不定休
営業時間:11時~14時、17時~21時半(但し、金曜・土曜および祝日の前日は23時まで)
予算:青森鶏だし中華そば680円
アクセス:JR青森駅・東口を出て、駅前のアーケード通りを進む。「アウガ」を過ぎ、信号を渡ると右側に「パサージュ広場」がある。JR青森駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:JR青森駅、アウガ
お勧めポイント:青森シャモロックの旨味が凝縮された中華そば

これが「パサージュ広場」ココですこんな張り紙が・・・ラーメンのメニュー店内まずは券売機で食券を購入この〆の「おじやセット」も魅力的夜に訪れると青森名物「黒ニンニク餃子」もあるらしいこれが「青森鶏だし中華そば」具材はこんな感じだが・・・・よく見るとメンマは穂先メンマチャーシューも豚バラチャーシューと鶏チャーシューの2種類スープはシンプルな鶏清湯スープで、津軽ラーメンの煮干しなど魚介系による深みは感じられない。しかしその分、青森シャモロックの凝縮した鶏の旨味が十分味わえる美味しさ麺は中細のストレート麺で、スープとの相性も良かった

青森県立美術館

 今年で開館11年目を迎えた新しい美術館である。実際に行ってみて驚くのは、その奇妙な構造の建物と展示エリアを巡る導線の複雑さである。建築家・青木 淳氏によると、隣の「三内丸山縄文遺跡」の発掘現場から着想を得て設計したという。確かに、発掘現場のトレンチ(壕)のように地面が幾何学的に切り込まれ、その上から白く塗装された煉瓦の量塊が覆いかぶさっているようにも見える。そのため、地下スペースでも窓の外に壕があるため、太陽光が差し込んで明るい。前述のように展示物を見て回る導線が上下に、外に移動するので、老人には優しくないかもしれない。
 駐車場に車を止めて通路を進み、正面入口を捜す。すると、建物がシンプル過ぎるせいか、ぱっと見、入口が分からりづらい。入口の扉を抜け、まずトイレに入ると、全てが 真っ白で不思議な雰囲気のトイレだ。その後切符を購入すると、エレベーターで階下へ降りるよう案内される。エレベーターの中も真っ白で、ベンチシートに座れるようなアーティスティックなインテリアとなっている。
 エレベーターの扉が開くと、天井が高い広い空間から、マルク・シャガールの巨大な絵画が目に飛び込んでくる。これらは、彼が亡命先であるアメリカで描いたバレエ「アレコ」の舞台背景画である。全部で4幕からなる背景画のうち、青森県立美術館で3点を所蔵し、残る1点はアメリカのフィラデルフィア美術館が所蔵している。しかし、何と現在、フィラデルフィア美術館の1点も含めて全4点がここにあるのだ。実は、フィラデルフィア美術館が改装を行うことになったため、2021年3月まで長期借用できることになったのである。なので、この舞台美術の傑作を、今なら4幕同時に見ることができるのでる奇跡的なチャンスなのだ。さらに、青森県が生んだアーティストである棟方志功や阿部合成、奈良美智(ならよしとも)などの作品も見る価値がある。特に、奈良美智の彫像作品「あおもり犬」と八角堂の「Miss Forest / 森の子」は、ポップでしかも愛らしい。また、現在開催中の「ラブラブショー2(2017年7月2日まで)」は、モダンアートの企画展として実に素晴らしい。しかし、自分的には4月28日〜5月21日開催される「ぼのぼの展」も見てみたい気もする・・・。(2017年4月追加)
https://www.youtube.com/watch?v=povyUR4JoAM 
http://www.aomori-museum.jp/ja/schedule/calendar/

青森市安田字近野185  
電話番号:017-783-3000
定休日:不定休(ウェブ上から確認を)
営業時間:【10月〜5月】9時半〜16時半、【6月〜9月】9時〜17時半
予算:一般510円、高校・大学300円、小学・中学100円
アクセス:JR青森駅からタクシーで20分(7km)、青森インターチェンジ(東北縦貫自動車道)から車ですぐ(2キロメートル)
最寄りのランドマーク:青森インターチェンジ
お勧めポイント:マルク・シャガールのバレエ「アレコ」の舞台背景画は必見

ココです 手前右が正面入口ですが、自動ドアがあるだけで、それらしき入口の表示がありません 自動ドアを抜けると、白い空間が エレベータの中はこんな感じでシンプル。右がベンチシートになっている 基本的に館内の作品の写真撮影はできないが、この「あおもり犬」は可能 「八角堂」へと向かう 何故か階段を降りて外に出なければならない これが「八角堂」。八角形の煉瓦の構造の先には何か角みたいなものが飛び出ている・・・ 八角堂のらせん階段のような通路を進むと、急に入口から日の光が差し込んでいるところが・・・ 苔と石畳の通路で囲まれたの中には、「奈良美智」の彫像作品 「Miss Forest / 森の子」が見える。この髪の毛が角のように見えたのであった ショップ 

地酒庵 さとう

 JR青森駅近くにある小さな酒店。この店は青森県産の地酒にこだわった酒店である。とは言っても、店内の入口側半分がワインで占められ、日本酒のスペースは奥の半分のスペースだけである。冷蔵庫の中をガラスケース越しに見ると、「田酒」、「喜久泉」、「豊盃」、「稲村屋」、「亀吉」、「陸奥八仙」などのブランドが目に付く。
 僕がお勧めしたいのは、弘前市の三浦酒造が造る「豊盃」と青森市の西田酒造が造る「田酒」・「喜久泉」、そして黒石市の鳴海醸造店が造る「稲村屋文四郎」の3つ。「田酒」は既に全国トップブランドなので言うまでもないが、「豊盃」は最近人気上昇中のブランドである。とくに、「豊盃」はコスパがよく、通称レインボーと呼ばれる「豊盃 純米大吟醸生酒」がいい。人気の「田酒」の純米酒は常に品薄なので、もしも純米や純米大吟醸を見つけたらすぐに購入すべき。また、「稲村屋文四郎」は全国ブランドではないため、今のところ地味な存在だが、2015年の青森県産清酒鑑評会では三冠を達成したほどの実力蔵だ。なので、今後全国的にブレイクスルーする可能性を秘めている。中でもお勧めしたいのが「大吟醸 稲村屋文四郎」で、この大吟醸には純米大吟醸とアル添した通常の大吟醸の2種類があるが、どちらもお勧めである。(2016年3月追加)
http://www.zizakean.jp/

青森市安方1-4-5  
電話番号:017-722-3087
定休日:日曜
営業時間:9時半〜20時
予算:大吟醸 稲村屋文四郎(720ml)5400円 
アクセス:JR青森駅を出て左へ。突き当たりにある「ねぶたの家 ワ・ラッセ」前を道なりに右折し、信号を過ぎたらすぐ右側にある。JR青森駅より徒歩4分
最寄りのランドマーク:ねぶたの家 ワ・ラッセ
お勧めポイント:青森県の地酒にこだわる日本酒店

この建物の1階にあります店の外には豊盃の文字が・・・入口手前にワインがあり、奥の半分ほどのスペースに日本酒があります

スウィーテスト デイSWEETEST DAY

 JR青森駅近くに昨年開店した人気のスイーツ店。中三百貨店の斜め向かいにある店内には、入口にテイクアウトコーナーが、そして左奥にはオープンキッチンのカウンター席と右奥に僅かながらテーブル席がある。実はこの店、すぐ近くのカフェダイニング「ペント ハウスPENT HOUSE」が新たにオープンさせたデザートバーである。“デザートバー”とは、バーテンダーならぬパティシエが、カウンター越しにスイーツを作る様子を眺めながらスイーツを楽しめる店のことだ。
 この店のコンセプトは「ワインとスイーツのマリッジ」。なので、重めのワインに合う様なスイーツを作っているという。そのためか、ポルチーニやトリュフ、ゴルゴンゾーラ、フォアグラ,キャビアなど、ワインに合いそうな素材をケーキに使用している点も面白い。しかも、これら一見ミスマッチとも思える素材の香りや特徴を生かしつつ、見事なスイーツに仕上げているのである。今回は時間の都合上、テイクアウトでいただいたが、店内で食べると目の前でデコレーションを加えて仕上げるという。
 ランチタイムにはパンケーキやフレンチトーストのような軽食も用意されているが、デザートバータイムのコースは、本日のアミューズとメインのデザート、一口サイズの小菓子からなる。さらに400円を追加すると、食前酒と季節のフルーツサラダが加わる。
 今回はテイクアウトで色々なケーキを食してみたが、「プレミアムストロベリーショートケーキ」のスポンジだけがボソボソとして唯一ダメだったが、その他のケーキは全て良かった。特にお勧めは、「ポルチーニ茸を使ったモンブラン」や「黒トリュフのチョコレートムース」、「リンゴとゴルゴンゾーラのミルフィーユキャビア添え」、「ミックスベリーのタルト」など。「ポルチーニ茸を使ったモンブラン」は、フンワリとしたクリームとポルチーニの香りを全く違和感なく楽しめる逸品。「黒トリュフのチョコレートムース」は、トリュフの香りとチョコムースが絶妙にマッチしている。「林檎とゴルゴンゾーラのミルフィーユキャビア添え」は、ゴルゴンゾーラという難しい素材を見事なミルフィーユとして仕上げている。「ミックスベリーのタルト」は、食感を感じさせないくらい軽いクリームとフレッシュベリーを、ショコラタルトのビターチョコが引き締めている。(2015年1月追加)

青森市古川1-17-1 あかとんぼビル1階  
電話番号:017-763-5114
定休日:水曜
営業時間:【ランチ】12時~15時、【スイーツバー】15時~17時、19時~22時半、【テイクアウト】12時~22時半
予算:コース800円(+400円で食前酒と季節のフルーツサラダが付く)
アクセス:JR青森駅から新町通を進み、「アウガ」、「エクセルシオール カフェ」を過ぎた次の信号(青森さくら野の手前)を右折する。次の交差点にある「中三・青森本店」の斜め左にある。JR青森駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:アウガ、中三・青森本店

入口近くにあるテイクアウトショップ

カウンター席

ポルチーニ茸を使ったモンブラン

黒トリュフのチョコレートムース

ミックスベリーのタルト

「カシスとショコラのムース」は、カシスとフランボワーズムースの酸味が前面に出ているが、シットリと軽いムースの食感は上出来

「プレミアムストロベリーショートケーキ」は、クリームは美味しいがスポンジはダメ

レモンピールのレアチーズケーキ

林檎とゴルゴンゾーラのミルフィーユキャビア添え

「抹茶とほうじ茶のエクレア」は、ナッツのカリッとした食感がいい

運ぶ途中で崩れてしまったが、これは「カシスクリームとフォアグラフラン」。カシスを上手く使ってサッパリと仕上がっている

うなぎの川よし

 JR青森駅近くにある人気の鰻専門店。青森には鰻の専門店がほとんどないため、鰻と言えばこの店なのである。土日は開店と同時に客席がすぐに埋まり、入口から廊下へと順番待ちの行列ができる。入口を抜けるとすぐ左に鰻を焼く調理場が見渡せ、そこから何とも言えぬ香ばしい香りが漂う。さらに、順番待ちをしている客の横を通って進むと左に2階の座敷へと続く階段が、そして廊下の右側の戸を開けると1階のテーブル席がある。 
 メニューを見ると、「鰻丼」と「鰻重」、そして蒲焼きと御飯が別々になった「蒲焼き御飯」の3種類しかなく、専門店の定番「白焼き」や「鰻ざく」、「う巻き」、「肝焼き」などは見当たらない。「鰻重」と「蒲焼き御飯」は更に“上”と“特上”の計3種類がある。この日は土用の丑の日の後であったため、大振りの鰻を使用した「特上鰻重」や「特上蒲焼御飯」、「特上蒲焼」はなかったため、全員が「鰻重上」を注文。それぞれのメニューにはお新香と肝吸いが付いている。この日は満員ということで、注文してから出てくるまでは20分以上を要した。出てきた蒲焼きは多少焦げ目があるものの、とてもフックラと焼き上がっていて美味しく、地方レベルの鰻としては十分のレベルである。タレのかけ方は控えめなので、食べる際には卓上のタレを追加して食べた方がいい。
 ちなみに、調理場の前にはこの日使用している鰻の産地(静岡県産)と米の産地(秋田県産・あきたこまち)の表示があった。青森県ナンバーワンの人気鰻店なので、訪れる際には必ず予約してから行くことをお勧めする。(2014年9月追加)

青森市本町3丁目2−4  
電話番号:017-776-3480
定休日:月曜、第4日曜
営業時間:11時~19時40分
予算:鰻重上2800円
アクセス:JR青森駅の駅前通り(新町通り)を進み、「さくら野百貨店」、「青森銀行」、「秋田銀行」を過ぎ、広い通りの「本町1丁目交差点」を左折する。「青森ワシントンホテル」を過ぎ、「青森警察署」を過ぎた次の信号を右折するとすぐ右側。JR青森駅から徒歩15分
最寄りのランドマーク:青森ワシントンホテル
お勧めポイント:青森県ナンバーワンの鰻専門店

入り口左の調理場

廊下には順番待ちの行列が

細く縦長のテーブル席の部屋

鰻重上

       

中華そば 田むら

 地元客に人気の津軽ラーメンの店。店はかなりの大箱店で、右奥に小上がりが、左奥にテーブル席と手前左にカウンター席がある。まずは、券売機で食券を購入。
 基本のラーメンは「鬼にぼし」、「あっさり煮干し」、「背脂しょうが中華」の3種類であるが、この他季節により、「魚介豚骨味噌」、「中華ざる」、「魚介辛子中華」、「特製魚介つけ麺」などが登場する。実はこの店、青森県で今流行の濃厚煮干しスープ「鬼にぼし」ラーメンで有名。しかしながら、僕がお勧めしたいのは「あっさり煮干し」の方。「鬼にぼし」のスープは、黒く混濁したトロトロのトンコツスープで、同じく濃厚な煮干しスープで有名な 「中華そば ひらこ屋(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 を彷彿させる。煮干しの風味が限りなく深く、後を引く美味しさである。?は自家製の中太の縮れ麺で、コシがなくモチモチとした感じも「中華そば ひらこ屋」に似ている。ただ、「中華そば ひらこ屋」や姉妹店の 「麺屋 らいぞう(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 に比べると、煮干しの風味がより強く、エグ味があって洗練されていないような気がする。なので、この店の「鬼にぼし」は1つ星で、「あっさり煮干し」は2つ星の評価とした。一方、「あっさり煮干し」のスープは透明な醤油スープで、そのサッパリとした魚介系スープはまるで日本蕎麦の汁のよう。「背脂しょうが中華」は、背脂の旨味がスープに生かされておらず、生姜との組み合わせも微妙だ。また、「あっさり煮干し」と「背脂しょうが中華」の2つは、通常の中太縮れ麺か細麺かのどちらかを選べるが、「あっさり煮干し」には細麺の中細縮れ麺の方が合う。
 通常のチャーシューは肩ロースを使用しているが、トッピングの「バラチャーシュー」は豚バラ肉を使用しており、こちらの方が美味しい。さらに、「煮玉子」は味が凝縮したような半熟の黄身が美味しい。(2014年5月追加)

青森市緑3丁目4-12  
電話番号:017-722-8667
定休日:水曜(祝日の場合には営業)
営業時間:11時~16時
予算:あっさり煮干し(中)600円
アクセス:JR青森駅から車で10分
最寄りのランドマーク:奥野中央公園、サンロード
お勧めポイント:濃厚煮干しラーメン「鬼にぼし」で有名な店

「鬼煮干し」に バラチャーシューと煮玉子をトッピング

トッピングのバラチャーシューと通常のチャーシュー

煮玉子の断面

あっさり煮干し

背脂しょうが中華

特別史跡 
 三内丸山(さんないまるやま)遺跡

 実は、青森県は縄文時代や弥生時代の遺跡の宝庫である。特に、宇宙人のような「遮光器土偶」が出土した「亀ヶ岡石器時代遺跡」が良く知られているが、この「亀ヶ岡石器時代遺跡」以上に有名なのが、日本最大規模の縄文集落遺跡であるこの三内丸山遺跡なのである。広い敷地内には、当時の縄文集落が見事に再現されており、広大な屋外遺跡の他に、立派なミュージアム「縄文の丘三内まほろばパーク・縄文時遊館」などがある。建物内には三内丸山遺跡の全てを映像で分かりやすく見ることができる「縄文シアター」や、出土した展示物を見ることができる「さんまるミュージアム」、遺跡全体のジオラマやそれぞれのスポットの説明をタッチパネルで見ることができる「模型の間」、さらに有料で土器や土偶作りを体験できる「体験工房」などがある。また、外国人向けには、英語、中国語、韓国語のパンフレットが用意されており、そして「縄文シアター」で使用できる英語、中国語、韓国語対応の翻訳機の貸し出しも行っている。さらに、定時にボランティアガイドの案内も行っていて、地方の施設とは思えないくらい至れり尽くせりなのである。特筆すべきは、この素晴らしい遺跡が通年して自由に見学できるだけではなく、全ての入場料が無料であるということだ。青空の下、遺跡を眺めながら縄文時代の思いにふけっていると、まるで彼らの息吹が伝わってくるような素晴らしい施設である。(2013年8月追加)

青森市大字三内字丸山  
電話番号:017-781-6078
定休日:年末年始(12月30日~1月1日)
営業時間:【6/1~9/30】9時~17時半、【10/1~5/31】9時~16時半
予算:無料
アクセス:JR青森駅からタクシーで20分(7km)、青森インターチェンジ(東北縦貫自動車道)から車ですぐ(2キロメートル)
最寄りのランドマーク:青森インターチェンジ
お勧めポイント:日本最大級の縄文集落遺跡とミュージアムを無料で見学できる

津軽割烹 未来

 地産地消をテーマに、青森県の食材にこだわった日本料理店。しかも、食材だけでなく、津軽塗など地元の器にもこだわっている。元は倉庫か何かだったのをリフォームしたのだろうか?店内は天井が高く、和食店としては多少違和感を感じる。正面左側にカウンター席が、そして右側にはテーブル席がある。さらに、入り口側には12名まで収容できる個室もある。料理は店主1人が作り、そして女将さんがサービスを担当している。 
 品数が同じコースの値段の違いは食材の質の違いで、ボリュームは基本的に同じである。今回は初めての訪問なので、10800円のおまかせコースを注文。すると、先ずバフンウニの「イチゴ汁」と「八寸」が出てきた。「イチゴ汁」は海の風味が満載の潮汁で、青森に来て良かった~と思うような逸品だった。続いて出てきた刺身が素晴らしい!!地物の平目や真鯛、本鮪、トマト、オクラがのっているが、切り口と厚さが絶妙で、見事に素材の弾力と甘み、旨味を引き出していた。特に、最後の青森牛(倉石牛)のステーキが圧巻で、これ以上ないくらいの素晴らしい火の通し方っであった。さらに特筆すべきはお酒である。店主はお酒にもかなりのこだわりがあるらしく、とりわけ地酒が凄い!!「田酒」などは全銘柄があるのではないか?というほど揃っている。また、最近人気の「豊盃」に至っては入手困難なレアな酒まであった。しかもワインに至っては、これだけの日本産ワインを置いている日本料理店は全国探してもないのではないか?思うほどの品揃えである。加えて地ビールも揃えるという抜かりのなさ。これでもう少し雰囲気が良ければ、酒好きなら必ず3つ星にしたいと思わせる日本料理店である。(2013年7月追加) 

青森市安方2-3-16  
電話番号:017-775-2005
定休日:日曜・祝日(月曜が祝日の場合には日曜も営業) 
営業時間:11時~14時(ランチは2名様以上の予約でのみ営業)、17時~23時 
予算:おまかせ料理コース:【8品】5800円と7800円、【10品】10800円と12800円 
アクセス:JR青森駅を出て駅前通り(新町通り)を進む。百貨店「さくら野」を過ぎた次の信号を左折し、三角形のビル「アスパム」に向かって進む。「ホテルJALシティ青森」の角を右折するとすぐ左側。JR青森駅から徒歩10分 
最寄りのランドマーク:さくら野 青森店、アスパム、ホテルJALシティ青森
お勧めポイント:青森ナンバーワンの和食店

中華そば ひらこ屋

 青森郊外の青森西バイパス沿いにある人気の煮干しラーメン店。土日などの休日には開店前から客の車が駐車場にスタンバイし、そして開店と同時に席が埋まり、11時前には行列ができるといった具合。メニューを見ると、煮干し中華そばの「あっさり」、とんこつ煮干しそばの「こいくち」、背脂中華そばの「せあぶら」、煮干し肉そばの「バラそば」の4種類がある。しかし、基本のスープは鰹節と煮干しのバランスが良い澄んだ清湯・魚介系スープと、濃厚な煮干しがタップリ入った混濁した魚介系スープの2種類のみで、「こいくち」以外は、澄んだ清湯スープの方を使用する。この他に、夏季限定であるが「つけそば(つけ麺)」もあった。席に着いて注文し、まずは無料の漬け物を食べながら待つ。
 予め言っておくが、この店は煮干しラーメン好きの方にお勧めであって、煮干しはちょっと・・・と言う方や、麺にコシを求める方にはお勧めできない。しかしながらそれを差し引いても、この店のラーメンには素晴らしい個性と味わいがあるのである。この店の一押しは、これでもか!というくらい煮干しが効いた「こいくち」。それは弘前にある「中華そば あらや」と同じくらいインパクトがある混濁した煮干しスープであるが、「中華そば あらや」と比べると、こちらの方が遙かに洗練された旨味を感じる。スープの表面には煮干しのアクが浮かび、ドンブリの縁に付着するほどである。スープを口に含むと、煮干しや鰹節に由来する酸味が広がり、イノシン酸の旨味全開なのである。麺はどの麺も中太のストレート麺で、独特のモチモチ感がある。コシはなくちょっと物足りなさを感じるが、麺を固めにと注文している客は見受けられない。
 もしも煮干し系がダメという方は、「こいくち」以外のラーメンを注文しよう。「バラそば」は、青森特有の澄んだ魚介系スープにバラ肉のチャーシューをのせたチャーシューメンである。しかし、チャーシューの脂身が多すぎて途中で飽きてしまうので、「あっさり」か「せあぶら」にして、チャーシューをトッピングするのがお勧め。トッピングのチャーシューはサッパリとした厚切り肉で、200円とは思えないくらいボリュームがある。また、もう一つのトッピングの「味付け玉子」も中がトロッとして最高に美味しいのでお勧め。「せあぶら」は背脂増しの「鬼あぶら」に変更可能である。 「特別史跡 三内丸山遺跡(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 から比較的近いところにあるので、遺跡を見た帰りに是非寄って味わいたい津軽ラーメンである。(2013年9月追加)

青森市新城山田588-16  
電話番号:017-787-0057
定休日:火曜(祭日は営業)
営業時間:10時~20時45分(スープがなくなり次第終了)
予算:こいくち(中)600円、せあぶら(中)600円、チャーシュー200円
アクセス:JR青森駅から車で12分(新青森駅から車で3分)
最寄りのランドマーク:青森西バイパス、宇佐美GS
お勧めポイント:濃厚な煮干しとトンコツスープが絶妙な味わいを見せるラーメン

麺屋 らいぞう

 青森市郊外にある魚介ラーメンの店。ピーク時には行列が出来るほどの人気店である。実はこの店、煮干しラーメンで有名な 「中華そば ひらこ屋(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 の別ブランド店である。手前にカウンター席、左にテーブル席、右奥には小上がりがある。先ずは自動券売機で食券を購入して列に並ぶ。
 この店のスープは、混濁したスープの「濃厚魚介ソバ」と透明なスープの「煮干ソバ」の2種類。「濃厚魚介ソバ」のスープは、あっさりに薄めた「あっさり」と、より濃厚にした「超濃厚(限定30食)」に変更できる。さらに「濃厚魚介ソバ」は、唐辛子・エビ・ホタテなどを混ぜてボール状に固めたスパイス「辛玉」が載った「濃厚魚介ソバ 辛み玉ソバ」とつけ麺である「つけソバ」がある。
 僕の一押しは何と言っても「濃厚魚介ソバ」。これは「中華そば ひらこ屋」の「こいくち」に相当するラーメンであるが、「中華そば ひらこ屋」よりも煮干しがきつくなくて食べやすい。スープは、鶏ガラ、豚骨、野菜を大量に使用し、これに煮干し、鰹節、鯖節などの魚介系を併せたもの。濃厚なスープに魚介系由来の酸味が見事にマッチしており、極太麺であるにも関わらず全く違和感じさせない。一方、「煮干ソバ」は「中華そば ひらこ屋」の「あっさり」に相当するラーメンであるが、鰹節は用いず片口イワシ、平子イワシ、ウルメイワシの4種の煮干しを使用したもの。煮干し由来の酸味が何とも言えず素晴らしく美味しいが、太麺とは残念ながらマッチしていない。
 具材のチャーシューは、味は悪くないものの厚くやや硬め。200円の追加で「特製トッピング」というボリュームタップリの具材を追加できるが、これは豚筋のチャーシューと大量のシナチク、味玉、海苔が入ったもの。ラーメンに直接載せることも別盛にもできる。トロトロの豚筋のチャーシューは単独で食べると美味しいものの、魚介スープとは合わないような気がする。「濃厚魚介ソバ」の麺はモチモチとした極太麺で、「煮干ソバ」の麺は加水の多めのちょっとコシのない太麺である。トッピングのお勧めはトロッとして濃厚な「味玉」で、「魚粉」と「玉ネギ」は無料である。(2014年1月追加)

青森市小柳5-19-5  
電話番号:017-742-6929
定休日:火曜(祝日は営業)
営業時間:11時~20時45分
予算:濃厚魚介ソバ(中)630分
アクセス:青い森鉄道・小柳駅を出て左に団地を見ながら直進する。信号を左折して小柳小学校を過ぎて200mほど進むと左にある。小柳駅から徒歩10分。靑森中心部から車で10分くらい
最寄りのランドマーク:靑森市立小柳小学校
お勧めポイント:靑森ならではのパンチの効いた魚介系ラーメン

麺や ゼットン

 昭和がコンセプトの人気ラーメン店。外観はバラックの様な建物で、店内にはポスターなどの昭和アイテムが展示され、BGMに昭和歌謡曲が流れる。特に目を引くのは、「札幌・中島スポーツセンター」で開催されたプロレスのポスターである。若き日のジャイアント馬場やアントニオ猪木の他、黒い魔神「ボボ・ブラジル」や当時NWA世界ヘビー級チャンピオンだった「ドリー・ファンク・ジュニア」、ミル・マスカラスなどの懐かしい面々が・・・。
 この店のラーメンはとにかくスープが美味しい。中でも僕のお勧めは「バラそば」。かつての人気メニューだった「背脂煮干し(チャーシュー入り)」がメニューから消え、現在はマニアックな「ドロ煮干し」や「デス煮干し」、「濃厚魚介つけ麺」などが人気である。特に、4年ぶりの新作「爆裂煮干し」が新たにメニューに加わったのが目を引く。「ドロ煮干し」は、5段階のドロドロから選べ、ドロ1〜4までが無料、ドロ5が100円増しとなっている。また、このドロ5スープを更にパワーアップした「ドロ煮干し・最強」が一日5食限定で味わえる。ちなみに、これを完食すれば、店から賞状がもらえる。
 僕の一押しの「バラそば」は、青森の有名ブランド「シャモロック」と旨味のある「桜姫鶏」、そして力強い味わいの「五穀味鶏」を強火で炊きあげ、それに豚骨や野菜を加えて、12時間かけてスープを作っているという。これに3種類の煮干しと鯖節、鰹節などを加えることで、うっすらと濁ったスープが出来上がる。口に含むとの動物系と魚介系による重層感と深い旨味が感じられる。ラーメンが運ばれてくると、目の前で店員がバーナーで炙ってチャーシューを仕上げてくれる。これはチャーシューのとろみと香りを出すために行っているようだが、パフォーマンスとしても受けそうだ。麺は中太の縮れ麺で、モチッとしているがそれほどコシがない。チャーシューは多少塩辛いが、それが気にならないくらいの美味しさである。
 僕のもう一つのお勧めは「デス煮干し」。津軽ラーメン特有の「焼き干し」の他、「平子」、「片口いわし」、「サンマ」、「イリコ」など計5種類の煮干しと豚骨スープと合わせて作られている。煮干しの風味に加え、煮干しに由来する酸味を感じさせ、煮干し系では「中華そば ひらこ屋」の「こいくち」と共に青森を代表する煮干しスープである。「デス煮干し」の麺は中太のストレート麺で、こちらの方がコシがあっていい。また、新作の「爆裂煮干し」や「ドロ煮干し」は特にお勧めではない。(2017年3月更新)

青森市緑2-7-19  
電話:017-777-6577
定休日:木曜
営業時間:11時~15時、17時~21時(土・日・祝日は11時~16時、17時~22時) 
予算:バラそば750円 
アクセス:JR青森駅からタクシーで12分 
最寄りのランドマーク:市立南中学校、青森山田高校、イオン
お勧めポイント:重層感のあるスープが旨いバラそば

店内には昭和のアイテムが一杯カウンター席特に目を引くのは、「札幌・中島スポーツセンター」で開催されたプロレスのポスターである。若き日のジャイアント馬場やアントニオ猪木の他、黒い魔神「ボボ・ブラジル」や当時NWA世界ヘビー級チャンピオンだった「ドリー・ファンク・ジュニア」、ミル・マスカラスなどの懐かしい面々が・・・メニュー1メニュー2メニューにはお子様ラーメンもある一日5食限定の「ドロ煮干し・最強」を食べると、店からミニ賞状がもらえる4年ぶりの新作メニュー店のこだわりテーブルにはホワイトペーパーとブラックペッパー、そしてふりかけがある僕の一押しの「バラそば」は、目の前で店員がバーナーで炙ってチャーシューを仕上げてくれる「バラそば」の完成形スープはうっすらと混濁している。青森の有名ブランド「シャモロック」と旨味のある「桜姫鶏」、そして力強い味わいの「五穀味鶏」を強火で炊きあげ、それに豚骨や野菜を加えて、12時間かけてスープを作っているという麺は中太の縮れ麺で、モチッとしているがそれほどコシがない「デス煮干し」津軽ラーメン特有の「焼き干し」の他、「平子」、「片口いわし」、「サンマ」、「イリコ」など計5種類の煮干しと豚骨スープと合わせて作られている。煮干しの風味に加え、煮干しに由来する酸味を感じさせ、煮干し系では「中華そば ひらこ屋」の「こいくち」と共に青森を代表する煮干しスープ「デス煮干し」の麺は中太のストレート麺で、コシがあっていい4年ぶりの新作メニュー「爆裂煮干し」味にアクセントをつけるために辛味佃煮はのっているスープは鶏ガラベースの濃厚煮干しスープ

出し屋 五丈軒

 もしも魚介系ラーメン店ベスト100を選ぶとすれば、僕はまずこの店を推したい。この店は煮干し醤油味の「中華そば」と「バラそば」で有名であるが、僕のお勧めは「バラそば」。この店のチャーシューは、「豚バラ」、「豚モモ」、「豚肩ロース」の3種類があり、ラーメンの種類によって使い分けるほどのこだわりよう。「中華そば」のチャーシューはサッパリとしたモモ肉なのに対し、「バラそば」のチャーシューは豚バラを使っているため、トロッとしていて抜群に美味しい。表面にうっすらと油膜が張ったスープは、旭川ラーメンの様で一見脂っこそうだが、飲んでみ見ると意外とサッパリとしている。しかも、洗練された煮干しのコクを感じ、かなりのインパクトがある。麺は自家製にこだわっており、かん水の少ない白っぽい中太縮れ麺である。これが魚介系スープと良く絡み、最後の一滴まで飲み干してしまうほど旨い。(2012年8月) 
ちなみに、青森津軽煮干専門ラーメン通販サイト「ら針盤」でこの店の冷凍ラーメンを購入できる。
http://ra-shinban.com/?pid=34179442

青森市浜田1-10-15  
電話:017-762-2255
定休日:無休
営業時間:11時~21時45分
予算:バラそば780円 
アクセス:イトーヨーカドーの北側、青森山田高校の南側。青森自動車道・青森中央インターからすぐ。JR青森駅からタクシーで13分 

最寄りのランドマーク:イトーヨーカドー、青森山田高校

お勧めポイント:チャーシューが抜群に美味しい魚介系チャーシュー麺

八戸市

蕪嶋神社とウミネコ

 八戸市水産科学館「マリエント」のすぐ近くにある蕪島は、種差(たねさし)海岸とならぶウミネコの繁殖地である。ここには「蕪島神社」があり、財弁天が祀られている。江戸時代には、この蕪島周辺が八戸藩唯一の貿易港・漁港として藩の経済を支えてきたという歴史がある。大正8年には橋が架けられ、その後、昭和18年に埋め立てられて現在のような陸続きのひょうたん型の島となった。
 蕪島は、大正11年にウミネコの繁殖地として天然記念物に指定され、毎年2月頃からウミネコが集まり始める。そして、3月末には3万羽を越え、4月に産卵、5月には孵化して子育てが始まり、6月末から巣立ち、7月末から徐々に飛び立ち、8月上旬には全てのウミネコが蕪島から離れるという(蕪島ホームページから抜粋改変)。なので、もしも訪れるなら3月~6月までの期間限定である。見ていると、まるで映画のワンシーンのようなその迫力に圧倒される。しかしながら、ウミネコの糞が落ちるので、車からで出て見るときには傘は必須である。(2014年4月追加)
http://kabushima.com/index.html

八戸市大字鮫町字鮫57  
電話番号:0178-34-2730
アクセス:八戸中心部から車で10分
最寄りのランドマーク:八戸市水産科学館・マリエント
お勧めポイント:まるで映画のシーンのようなウミネコの繁殖地

駐車場から蕪島神社を眺めたところ

傘がなかったので上には上れませんでした

怖いくらいの数がいて、迫力があります

八食センター

 「八食センター」は観光地によくある大規模市場であるが、八戸中央卸売市場に隣接していることから、観光市場というよりもむしろ場外市場的な市場なのかもしれない。
 この中にはメインである鮮魚店や乾物店の他、精肉店や青果店、さらに飲食店まで含めると60店舗が入っている。いろいろまわって見てみると、とにかく鮮魚が安い!!特に、キンキやアブラコ(アイナメ)、真サバ、ウニ、ホタテ、ホヤなどが安くて鮮度も抜群であった。珍しい物では、青森名産の「トゲクリカニ」や「平ガニ」、そして深海魚の1種である「ドンコ」などもあった。また、地元でしか買えない幻の牛「倉石牛」なども販売されており、下記オンラインショッピングからも購入が可能だ。(2015年4月追加)
http://www.849net.com
http://www.849shop.com

八戸市河原木字神才22-2  
電話番号:178-28-9311 
定休日:水曜(祝日を除く)
営業時間:【市場棟】9時~18時、【味横丁】9時~18時半、【厨スタジアム】9時~21時(ここだけ年中無休)
アクセス:八戸中心部より車で10分
最寄りのランドマーク:八戸市中央卸売市場
お勧めポイント:八戸の美味しい物がここで購入できる

外観はいかにも観光市場といった感じ

中は広い普通の市場です

是川縄文館

 青森県には縄文時代の遺跡が多数ある。大規模集落の 「三内丸山遺跡(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 や、宇宙人の姿のような遮光器土偶の「亀ヶ岡遺跡」が全国的に有名である。しかしながら、地元の方や古代史マニア以外にこの「是川遺跡」を知る人は意外に少ない。この施設は、是川遺跡群の中に作られた小さいながらも素晴らしい博物館である。
 1階の入口近くには土偶グッツを販売するショップがある。まずは吹き抜けになった1階を抜けて2階へ上がり、入場券を購入する。2階へ向かう階段の手すりが赤い縄で装飾され、縄文らしいポップなインテリアがいい。2階入場口の右側には特別展示室があり、左に常設展示施設がある。この常設展示室に展示されている土偶と土器が実に見事である。芸術家の岡本太郎が縄文土器からインスピレーションというが、まさに三角形に突き出た縄文式土器のデザインは、例えば素焼きのワインクーラーとして使えば現在でも通用するのではないかと思うほど。また、遮光器土偶は亀ヶ岡遺跡というイメージがあるが、この是川遺跡からも多数出土しているのには驚いた。さらに、特筆すべきは世界最古の漆塗り文化が、縄文時代からこの地に花開いていたということである。そして、締めくくりは何と言っても国宝の「合掌土偶」であろう。(2015年4月追加)
http://www.korekawa-jomon.jp

八戸市大字是川字横山1  
電話番号:0178-38-9511
定休日:月曜(第1月曜・祝日・振替休日の場合は開館)、祝日・振替休日の翌日(土・日、祝日の場合は開館)
営業時間:9時~17時
予算:一般250円、高校生150円、小中学生50円
アクセス:八戸市中心部より車で10分
最寄りのランドマーク:八戸是川インターチェンジ
お勧めポイント:国宝・合掌土偶が見られる

2階へ向かう階段の手すりは真っ赤な縄でできている

常設展示施設にある縄文時代の生活を知るシアター

土器や土偶の展示室

是川遺跡でもこのような遮光器土偶が多数出土しています

国宝の合掌土偶

今年封切りされるこの映画は、ここが舞台となっているらしい

ほむら

 現在、青森県・食べログ総合ランキング第2位の日本料理店。店はJR八戸駅(JR本八戸駅ではなく、新幹線の駅の方)の目の前にあり、駅からのアクセスも抜群である。店は間口が非常に狭く、まさに居酒屋のような雰囲気。入口には5席のカウンター席があり、奥にはテーブル席と小上がりがある。店主は東京で日本料理を修業したというが、まだ若そうに見える。
 この店の料理はコースのみで、アラカルトメニューはない。コースは6000円から10000円まであり、コースの中に水菓子(デザート)はつかない。まず、生ビールを注文すると、キリンのハートランドであった。店主は日本酒の知識があまりないのか、セレクトが良くなく大吟醸も置いていなかった。
 この日は8000円のコースをいただいた。料理全体の印象としては、青森県の日本料理店としては、居酒屋料理に迎合しない至極真っ当な日本料理であった。また、ボリュームも十分で、コスパも悪くなかった。これでもう少し雰囲気が良ければ堂々の2つ星で良いと思うが、現在のような居酒屋のような状態では、ギリギリ2つ星といった評価となるだろう。(2015年4月追加)

八戸市一番町1丁目1−30  
電話番号:0178-27-2632
定休日:不定休
営業時間:17時~(ラストオーダーはなく要相談)
予算:コースのみ6000円~10000円
アクセス:JR八戸駅前を出ると、左角にローソン、右角に焼き鳥店がある。右角の焼鳥店の右並びにある。JR八戸駅前から徒歩1分
最寄りのランドマーク:JR八戸駅
お勧めポイント:八戸でいただける至極真っ当な日本料理

入口近くにあるカウンター席

ハートランドビールと先付けの「煮ダコの桜風味」

煮ダコの下に桜の葉が見える

ホタルイカの長芋素麺

かき混ぜるとこんな感じ。葉ワサビと筍入りです

揚げ物は、稚鮎とコゴミの天ぷら、あん肝のレンコンはさみ揚げ

刺身は手前左「カワハギのウニのせ」、手前右は「カワハギの肝のせ」、後方左は「鯖の棒寿司・柚子こしょう風味」、後方右は「サクラマスのスモーク」

本来は和牛のステーキ2切れと筍のソテーですが、気がついたときには食べ終えてしまい、写真は撮り忘れました

毛ガニのカニ味噌のせ

かと思いきや、メカブトロロの他に中に蒸しアワビが入っていました

これが一番美味しかった「新ワカメの炊き合わせ」

土鍋で炊いた「穴子ご飯」。アクセントに刻んだ新フキが入っていました

お新香とともに出てきた青森名物「ニンニク味噌」をのせて

五所川原市

麺屋 遊仁(あそびと)

 五所川原市の観光名所 「立佞武多の館(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 の斜め向かいのビルにあるラーメン店。店内に入ると、左側に5席のカウンター席、右側に4名用のテーブル席が2つだけの小さな店だ。土曜日の昼には、開店直後から行列ができるほどの人気店である。
 メニューを見ると、人気の「蛤そば」の他、「鶏そば」や「中華そば」、「背脂中華」、さらに青森の夏の名物という「中華ざる」の5種類がある。「中華そば」と「背脂中華そば」、「中華ざる」は醤油味だが、「蛤そば」と「鶏そば」には、醤油の他に塩もある。
 お勧めは、「鶏そば」とこの店の名物「蛤そば」で、必ずトロトロの味玉を付けて欲しい。「鶏そば」には鶏油(チーユ)と柚子皮が入っており、後味がスッキリとした現代的な中華そばに仕上がっている。「蛤そば」は蛤のエキスが濃厚で、「鶏そば」とはまた違った深い味わいがあっていい。両者とも麺は中細のストレート麺で、こちらは可もなく不可もなしといった感じだが、これらのスープには合っていると思う。「中華そば」と「背脂中華」は、青森らしい煮干しが香るベーシックなラーメンである。「中華そば」と「背脂中華」の麺は中細縮れ麺で、これはあまり良くない。スープは美味しいだけに多少残念な気がする。しかし、全体的なレベルは高く、「立佞武多の館」を訪れた際には、ぜひ一度食べてみて欲しい店だ。(2016年9月追加)

五所川原市大町501-2 トカトントンスクエア1階  
電話番号:0173-33-6338
定休日:日曜・祝日
営業時間:11時~15時、17時半~20時
予算:蛤そば・味玉1000円、鶏そば・味玉800円
アクセス:JR五所川原駅から直進して、交差点の左角。JR五所川原駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:立佞武多の館
お勧めポイント:地方店とは思えない洗練されたラーメンが食べられる

向かいには五所川原市の観光名所「立佞武多の館」が見えますこの建物の1階にあります暖簾の見えるココですメニュー1メニュー2カウンター席には無料の漬物が置かれていますシソ風味のキュウリとキャベツの漬物です鯛スープの中華そば「鯛中華」のフェアも定期的に行っているらしい「鶏そば・味玉(醤油味)」柚子皮は海苔に添えられているので、柚子が苦手な人はどけて食べれば良い麺は中細のストレート麺で、ツブツブが見えるので全粒粉を使用しているようだトロトロの半熟と味加減が絶妙な味玉「蛤そば・味玉(醤油味)」スープは和食の出汁のように繊細「背脂中華」この中細縮れ麺はコシがないスープは煮干し風味の津軽そばのスープ

立佞武多の館
 (たちねぷたのやかた)

 五所川原市の観光名所 「立佞武多の館(→ その他日本の旨い店・青森県の頁を参照)」 の斜め向かいのビルにあるラーメン店。店内に入ると、左側に5席のカウンター席、右側に4名用のテーブル席が2つだけの小さな店だ。土曜日の昼には、開店直後から行列ができるほどの人気店である。
 メニューを見ると、人気の「蛤そば」の他、「鶏そば」や「中華そば」、「背脂中華」、さらに青森の夏の名物という「中華ざる」の5種類がある。「中華そば」と「背脂中華そば」、「中華ざる」は醤油味だが、「蛤そば」と「鶏そば」には、醤油の他に塩もある。
 お勧めは、「鶏そば」とこの店の名物「蛤そば」で、必ずトロトロの味玉を付けて欲しい。「鶏そば」には鶏油(チーユ)と柚子皮が入っており、後味がスッキリとした現代的な中華そばに仕上がっている。「蛤そば」は蛤のエキスが濃厚で、「鶏そば」とはまた違った深い味わいがあっていい。両者とも麺は中細のストレート麺で、こちらは可もなく不可もなしといった感じだが、これらのスープには合っていると思う。「中華そば」と「背脂中華」は、青森らしい煮干しが香るベーシックなラーメンである。「中華そば」と「背脂中華」の麺は中細縮れ麺で、これはあまり良くない。スープは美味しいだけに多少残念な気がする。しかし、全体的なレベルは高く、「立佞武多の館」を訪れた際には、ぜひ一度食べてみて欲しい店だ。(2016年9月追加)
http://www.tachineputa.jp/pavilion/index.html

五所川原市大町501-2 トカトントンスクエア1階  
電話番号:0173-33-6338
定休日:日曜・祝日
営業時間:11時~15時、17時半~20時
予算:蛤そば・味玉1000円、鶏そば・味玉800円
アクセス:JR五所川原駅から直進して、交差点の左角。JR五所川原駅から徒歩5分
最寄りのランドマーク:立佞武多の館
お勧めポイント:地方店とは思えない洗練されたラーメンが食べられる

この大きな建物です入口を入り、自動券売機で入場券を購入してはいると中はこんな感じで、下から立佞武多を眺めることができる外が見えるエレベーターで4階に向かう今度は上から立佞武多を眺める間近で見ると、巨大な立佞武多の傘はまるで花火ののよう螺旋状の通路を降りていくと、観覧席がある向かいにある壁はスクリーンになっていて、30分ごとにこのような立佞武多の映画を上映している「立佞武多祭り」の時にはここの扉が開き、ここに展示されている立佞武多が出陣する通路の最後には地元出身の「吉 幾三」さんの等身大写真があり、彼が毎年参加している立佞武多祭りの時の映像が流されている 

弘前市

弘前 陽(よう)

 弘前大学医学部附属病院近くに、2022年末にオープンした和食店。一軒家の店内は、手前にカウンター席が7席と奥に7名まで対応可能な個室が1つという小さな店である。カウンター内の調理場には炭火がおこされ、どちらかというと京都にありそうな雰囲気。しかしながら、決してクラシックな感じというわけではなく、BGMにジャズピアノが流れ、若くて活気のあるスタッフのいる今時の店なのである。
 若き店主の成田さんは、西麻布のフレンチ「ル・ブルギニオン」を皮切りに、25才で渡仏してフランスのミシュラン星付きレストランで修行。その後、京都の「菊乃井本店」を経て、この店をオープンさせたという。成田さんはソムリエ資格も持っているということもあって、和食店にしてはワインが充実しており、グラスワインの種類も多い。この日の白のグラスワインはシモンビーズで、日本人であるシモンビーズの奥さんは成田さんとも親交があるという。リストには、弘前産ネッピオーロ使った国産ワインもリストアップされていた。ビールは、缶ではあったが地元のクラフトビールもある。日本酒だけは別リストで、iPadで見ることができる。「田酒」や「豊盃」、「稲村屋」などといった地酒だけでなく、福井の「黒龍」や岩手の「赤武AKABU」、栃木の「仙禽」などいろいろ揃っている。そのリストを見ると、ワインだけに留まらず、店主は日本酒にもとても造詣が深いようにも思えた。
 客は常連客中心のようで、料理は弘前では珍しくライブ感を感じさせる料理である。その一方で、料理の見た目や味はいたってシンプルで、派手さなどは一切ない。それだけに、素材だけでなく、塩味や火の通し方にも高いスキルが感じられる。ちなみに、東京や関西であれば2つ星評価かもしれないが、青森県という地方にあってこのレベルとコスパは、間違いなく3つ星の価値がある。それだけに、願わくば今後予約困難な店になって欲しくないなぁと思う。(2024年9月追加)
https://yo-hirosaki.com

弘前市北川端町36−3  
電話番号:0172-40-0496
定休日:日曜と月曜
営業時間:18時の一斉スタート(17時半から入店可能)
予算:おまかせコース15400円
アクセス:弘南鉄道・弘前中央駅から徒歩2分。JR弘前駅から徒歩15分(約1㎞)
最寄りのランドマーク:弘南鉄道・大鰐線・弘前中央駅
お勧めポイント:青森ナンバーワンの日本料理店

弘前大学医学部附属病院近くある一軒家のココです 店内に入ると・・・手前にカウンター席が7席と奥に7名まで対応可能な個室が1つという小さな店 まずは、本日使用する素材を披露してくれる。これは活のヤリイカ これは七戸町のNAMIKI和牛のサーロイン 最初の一品目は「深浦町の甘鯛を使った道明寺蒸し」。ウニやそら豆、甘鯛にネットリとした道明寺粉。塩味もドンピシャで、ほんのりと桜の葉が香る 続く二品目は「陸奥湾の水蛸とコゴミの胡麻和え 菜の花のおひたし」。塩味でシンプルに食感と旨味を味わう。とくにコゴミの胡麻和えが濃厚で食感も良く、最高だった。また、菜の花も塩味も絶妙 お造りには醤油と黄身醤油が添えられていた 奥の「陸奥湾の活ヤリイカ」には隠し包丁が入っているので、食感が柔らかく甘みが引き立つ。手前左の「ノドグロの昆布締め」は柔らかく熟成感があり、思ったほど昆布の風味は感じられないが、黄身醤油によく合う。手前右の「宮城の閖上(ゆりあげ)の赤貝」は、小ぶりながらトップレベルの品質 お椀は「トゲクリ蟹の真丈」。カニの旨味爆発で、焼いた椎茸の香りや食感も最高。菊乃井出身者らしく出汁の引き方も濃いめで、塩味もピッタリ 焼き物は「サクラマスと新タケノコ」。皮目がカリッと焼かれて脂がのっている 店主の成田さんが次の品に使う下北半島産の岩海苔を披露 「下北半島産の岩海苔を使ったアン肝の手巻き寿司」。この品だけは、アン肝が濃厚すぎて岩海苔の香りが生かされていなかった
左から「ウルイと蕪、浅葱の芥子酢味噌和え ホタルイカ」と「茹でたウドと生クチコ(ナマコの卵巣の塩漬け)」
「ウルイと蕪、浅葱の芥子酢味噌和え ホタルイカ」は、ホタルイカも含めてどれも美味しかった「茹でたウドと生クチコ(ナマコの卵巣の塩漬け)」は、どちらも素材自体は抜群に良いが、この2つの素材による相乗効果は生まれていない 「七戸町のNAMIKI和牛のサーロインステーキ」 炭火焼きにして加熱と休憩を繰り返しながらじっくりと長時間かけて焼き上げたという。最後に藁焼きにして香りをつけている。添えられているのは塩と蕗のとう味噌。燻し感強めで、意外にも脂身を感じることなくサッパリと食べられる 土鍋ご飯は「陸奥湾のキスやカラスミ、新タケノコ、タラの芽の天ぷらなどが入ったご飯」 「十三湖のシジミと陸奥湾の布海苔の赤だし」と「香の物」と一緒に出てきた 「煮詰めた牛乳で作ったアイスと牛乳プリン フレッシュイチゴと蕗のとうジャム」。完璧というほどではないが、美味しいと思えるレベル 「自家製桜餅」 関西風の桜餅で、こし餡も美味しい

相馬アイスクリーム商店

 弘前市の悪戸(あぐど)地区にある春から秋限定営業のアイスクリーム店。青森ではこのような地域に根ざしたアイス店をよく目にしていたが、最近ではあまり見かけなくなった。この店は「悪戸のアイス」とも呼ばれ、地元民に70年以上愛され続けている店なのだ。ウマ(馬)印のアイスキャンディーが人気で、以前は休日になると、店の前に路上駐車する車が溢れていた。最近になって周りに駐車スペースが確保されるようになり、とても買いやすくなった。
 地方でよく見かける商店のような店内に入ると、左側に販売スペースがあり、右側にイートインスペースがある。この店の1番の売れ筋商品は、前述の昔ながらのアイスキャンディーで、アイスの棒が斜めに刺さっているのが特徴。「ミルク」と「小豆」が人気だが、僕的には「ミルク」がお勧め。シンプルな包装のアイスキャンディーは、昔ながらの手作りアイスなので、買ってすぐ食べると食感は硬め。味は実に素朴で、懐かしい味がする。
 僕のお勧めはアイスキャンディーではなく、実はソフトクリームの方。正式には「生乳ソフト」と言い、これにソースがトッピングされた「サンデエ」や生乳ソフトを使った「シェーク」なといった派生商品もある。「生乳ソフト」は、大、中、小の3サイズがあり、牛乳の風味が濃厚で、どこかしら「ノルディックファーム(→ その他北海道の旨い店・遠軽町大空町を参照)」のソフトクリームにも似ている。それでいながらサッパリとした後味で、甘さもちょうど良い。現時点で青森ナンバーワンのソフトクリームであり、手打ち蕎麦「自然房 万作庵(→ その他日本の旨い店・青森県弘前市を参照)」へ食べに行った帰りには是非立ち寄ってみては。(2023年7月追加)
https://twitter.com/i/flow/login?redirect_after_login=%2Fsomaicecream

弘前市大字悪戸字鳴瀬136-1  
電話番号:0172-32-6816
定休日:不定休(4月〜9月の限定営業)
営業時間:8時〜18時
予算:生乳ソフト(大)340円、(中)280円、(小)180円
アクセス:弘前中心部より弘前大学医学部附属病院前を通って、県道28号線を相馬方面へ向かうと右側にある。弘前中心部から約3.5㎞
最寄りのランドマーク:弘前市りんご公園、出雲大社弘前分院
お勧めポイント:青森ナンバーワンのソフトクリームが食べられる

地方の商店のようなこの店です 以前は休日になると、店の前に路上駐車する車が溢れていたが、最近になって周りにこのような駐車スペースが確保されるようになり、とても買いやすくなった 店内に入ると、左側に販売スペースがあり、右側にイートインスペースがある 売れ筋のアイスキャンディーの他・・・ 手作りっぽい「袋ミルクアイス」や「袋シャーベット」 「冷凍ソフトクリーム」や・・・ 「あんもなかアイス」なども販売されている ウマ(馬)印のアイスキャンディーが人気 「小豆」のアイスキャンディー。アイスの棒が斜めに刺さっているのがこの店の特徴 小豆がビッシリ。買ってすぐに食べると結構硬い 僕のお勧めはアイスキャンディーではなく、実はソフトクリームの方。正式には「生乳ソフト」と言う。「生乳ソフト」は、大、中、小の3サイズがある 生乳ソフトにソースがトッピングされた「サンデエ」や生乳ソフトを使った「シェーク」なといった派生商品もある 「生乳ソフト」の中(左)と小(右)。牛乳の風味が濃厚で、どこかしら「ノルディックファーム」のソフトクリームにも似ている。それでいながらサッパリとした後味で、甘さもちょうど良い。現時点で青森ナンバーワンのソフトクリーム

PIZZERIA MIA ピッツェリア ミーア

 弘前市の土手町にあるピッツェリア。この店は、かつてグルメバイブルにも掲載していた「ピッツェリア ダ サスィーノ」が閉店したのに伴い、シェフだった方が新たにオープンさせたピッツェリアである。実は、この店のシェフは、かつて修行していた「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ(→ その他日本の旨い店・青森県弘前市の頁を参照)」でチーズ作りを担当していたらしく、そのため、現在の店舗では自家製チーズも販売している(ブルーチーズがお勧め)。
 店内に入るとジャズが流れ、手前には、自家製ジェノベーゼソースやピクルス、チーズなどを販売するショーケースがある。天井が高く開放感のある店内は、スッキリとした直線的なテーブル配置のロフト風インテリア。もちろん、テーブル席がメインであるが、オープンキッチン前にはカウンター席もある。
 メニューは、グランドメニューと本日のお勧めメニューの2種類があるが、黒板に書かれた本日のお勧めメニューの方が魅力的。席に着いたら、まずはクラフトビールと共に、「前菜の盛り合わせ」と「ピッツァ マルゲリータ」を注文しよう。クラフトビールは、「GRAND KIRIN IPA」が、フルーティーな香りと苦みのバランスが傑出していてお勧めである。ワインセラーはあるものの、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」にあるような高級ワインは置いてない。
 どの料理も凄く美味しいというほどのレベルではないものの、ビールやワインを飲みながらピザを食べ、ワイワイガヤガヤと楽しめる真っ当なカジュアルイタリアンは、地方都市においてはなかなか貴重である。また、朝からカフェとしても営業しており、非常に使い勝手の良い店である。
 ちなみに、締めの「〆カレー(バターチキンカレー)」は、どちらかと言えばタイのイエローカレーのように酸味が強くサラサラしているので、お勧めではないが、締めのデザートはお勧めである。「特濃パンナコッタ」は、ミルクとバニラビーンズが香り、プリンっとした食感が良いし、「自家製カフェラテソフトクリーム」は、エスプレッソを追加してアフォガート風にして食べるのがお勧め。(2020年〜2021年8月取材)
https://pizzeria-mia-hirosaki.com

弘前市代官町3-1 弘学館ビル1階 
電話番号:0172-88-5428
定休日:月曜(月曜が祝日の場合は翌火曜)
営業時間:【モーニング】8時~11時半、【ランチ】11時半~14時、【ディナー】14時~20時半(平日はランチの後に一度クローズして夕方から再開)
予算:ピッツァ マルゲリータ1300円
アクセス:JR弘前駅から駅前通を弘前城方面に向かう。みちのく銀行の交差点を左折し、秋田銀行を過ぎ、明治安田生命のビルを過ぎたら左側にある。JR弘前駅から徒歩10分
最寄りのランドマーク:みちのく銀行上土手町支店、秋田銀行弘前支店
お勧めポイント:ピザが美味しい居心地の良いカジュアルイタリアン

弘前市の土手町にあるピッツェリア 店内に入るとジャズが流れ、手前には、自家製ジェノベーゼソースやピクルス、チーズなどを販売するショーケースがある テイクアウトもやっている ワインセラーはあるものの、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」にあるような高級ワインは置いてない 天井が高く開放感のある店内は、スッキリとした直線的なテーブル配置のロフト風インテリア。もちろん、テーブル席がメインであるが、オープンキッチン前にはカウンター席もある モーニングとランチメニュー グランドメニュー1 グランドメニュー2 黒板に書かれた本日のお勧めメニュー クラフトビールは、「GRAND KIRIN IPA」が、フルーティーな香りと苦みのバランスが傑出していてお勧め 「前菜の盛り合わせ」。「フライドポテト」は燻製の香りがする。「嶽キミマッシュ」は、甘さが適度にあって美味しい。「鶏レバー」はローズマリーの香りがする。「マッシュポテト」は滑らかで、塩味もピッタリ。干して戻した様な「ニシン」はイマイチ。「自家製ブルーチーズ」は、塩辛いが深みあって自家製レベルを超えてる。薄切りの「生ハム」は旨味あり。「ニンジンのピクルス」は悪くない。 自家製モッツアレラチーズを使用した「SPカプレーゼ2021」は、濃縮感に欠けるものの、フレッシュで美味しい 南イタリアのピリ辛モツ煮「ズッパフォルテ」は、臭みがあってイマイチ ニンニクやアンチョビ、ローズマリーが入った「マリナーラ」。やはり。前回食べたマルゲリータの方が美味しい 「本場ボローニャ仕込みのタリアテッレボロネーゼ」。麺は美味しいが、ラグーソースはあっさりめ 「特濃パンナコッタ」は、ミルクとバニラビーンズが香り、プリンっとした食感が良い 自家製カフェラテソフトクリーム」は、サッパリとしてお美味しい。エスプレッソを追加してアフォガート風にして食べるのがお勧め

戸田うちわ餅店

 ある日、「マツコの知らない世界」の「ご当地愛され和菓子の世界」を見ていたときに紹介されていた店。調べてみると、100年以上続く老舗のようで、先代が亡くなり一時閉店されていたようだが、現在の6代目が継いで2016年から再開されたという。
 店は住宅街にひっそりと佇む古い一軒家で、店内に入ると、ショーケースの上には有名人の色紙が飾られていた。ショーケースの中には、名物の四角い「うちわ餅(胡麻だれ)」と団子状の「串餅(黒蜜だれ)」、そして「豆大福(粒あん)」の3つが並んでいた。店の奥の茶の間では、昭和を感じさせるガラス越しに、お母さんが餅に串を刺しており、息子さんらしき男性が客対応をしていた。
 「うちわ餅」も「串餅」も、あらかじめタレをかけていない後がけタイプなので、どうしても串を持ち上げると白いタレが付いていない部分ができてしまう。なので、食べる前に串をもってタレを絡めて食べるといい。「うちわ餅」は四角い角餅で、「串餅」は団子状。「串餅」に比べると「うちわ餅」の方が弾力がある。僕的にはもう少し柔らかい方が好きだが、レンジで少し温めて食べると更に食感が良くなるのかも。「うちわ餅」の特筆すべきは胡麻だれで、ネットリと濃厚で香り高い。「串餅」の団子は上新粉なのか柔らかい。黒蜜だれは、胡麻だれとは対照的にあまり香らず、イマイチである。僕的には、「串餅」の団子を胡麻だれにつけて食べたいところだ。「豆大福」は、餅がもっちりと耳たぶのような柔らかさで美味しいが、粒あんは小豆の香りに乏しい。
 最勝院の五重塔にも近く、春の「弘前さくらまつり」で訪れた際には、是非立ち寄って味わってみて欲しい店だ。(2023年2月追加)

弘前市銅屋町21 
電話番号:0172-32-7698
定休日:月曜
営業時間:10時〜18時
予算:うちわ餅140円
アクセス:JR弘前駅から1.3㎞
最寄りのランドマーク:最勝院五重塔、弘前大学医学部附属病院
お勧めポイント:秘伝の胡麻ダレが美味しいうちわ餅が味わえる

店は住宅街にひっそりと佇む古い一軒家 ココです! お昼過ぎに行ったら、既に売り切れていたので、翌日は開店時に訪問することに・・・ 開店時間に既に客がいた 店内に入ると、ショーケースの上には有名人の色紙が飾られていた ショーケースの中には、名物の四角い「うちわ餅(胡麻だれ)」と団子状の「串餅(黒蜜だれ)」、そして「豆大福(粒あん)」の3つが並んでいた 店の奥の茶の間では、昭和を感じさせるガラス越しに、お母さんが餅に串を刺しており、息子さんらしき男性が客対応をしていた これが名物の「うちわ餅」 開けるとこんな感じ。あらかじめタレをかけていない後がけタイプなので・・・ どうしても串を持ち上げると白いタレが付いていない部分ができてしまう なので、食べる前に串をもってタレを絡めて食べるといい。「うちわ餅」の特筆すべきは胡麻だれで、ネットリと濃厚で香り高い 「串餅」の団子は上新粉なのか柔らかい 黒蜜だれは、胡麻だれとは対照的にあまり香らず、イマイチである 「豆大福」 餅がもっちりと耳たぶのような柔らかさで美味しいが、粒あんは小豆の香りに乏しい

らあ麺 くろ田

 弘前市郊外の住宅街、いや、それを通り過ぎ、周りがりんご畑に囲まれたラーメン店である。広い駐車場に車を止め、開店を待つ。こんな寂しい所に客が来るのか?と思っていたら、土曜日であったが、開店時間の11時近くになると、続々と車が入ってくる。昨年オープンした新しい店のはずだが、既に顧客をつかんでいる人気店のようだ。
 まずは、入口にある自動券売機で食券を購入。ラーメンは醤油と塩の2種類のみ。店内は左側にオープンキッチンのカウンター席があり、右側にテーブルが3つある。奥のテーブルだけは対面ではなく、一方向に向いたカウンター席タイプ。ちなみに、客のほとんどは若い男性客である。
 出てきた醤油ラーメンは、スープがたまり醤油様な濃い色をしている。口に含むと、豚骨に鶏ガラがブレンドされているためか、とてもバランスが良い。弘前では珍しく、煮干しの風味を感じない薄濁りの清湯スープである。メンマは太めで悪くないない。低温調理されたチャーシューはシットリと柔らかく、最高レベルのチャーシューであり、お勧めである。また、味玉もとろける様に美味しく、こちらもお勧め。塩は未だ試していないが、醤油らあ麺にチャーシューと味玉をトッピングしたものが現時点でベストである。ちなみに、3つ星とならなかった唯一の理由は、中細ストレート麺にある。決して悪くはないのだが、コシに欠けて個性がないのだ。しかしながらそれを差し引いても、今後さらなる行列店になることは間違いない。(2022年4月追加)
https://www.instagram.com/ramen_kuroda/

弘前市山崎3-5-8  
電話番号:非公開
定休日:月曜(不定休があるのでホームページから要確認)
営業時間:11時〜15時(今後変更あり)
予算:醤油らあ麺750円、チャーシュー200円、味玉100円
アクセス:JR弘前駅より車で15分、弘南鉄道大鰐線・聖愛中高前駅より1㎞
最寄りのランドマーク:弘前学院大学、ファミリーマート弘前城南三丁目店
お勧めポイント:弘前では珍しい煮干しを使わない洗練された中華そば

弘前市郊外の住宅街、いや、それを通り過ぎ、周りがりんご畑に囲まれたラーメン店。道路にこの看板がなければ、分からないかも 広い駐車場に車を止め、開店を待つ まずは、入口にある自動券売機で食券を購入 ラーメンは醤油と塩の2種類のみのようだ。今回は王道の醤油をチョイス店内は左側にオープンキッチンのカウンター席があり・・・ 右側にテーブルが3つある 不定休があるのでホームページから要確認客のほとんどが男性客であるが、女性客への配慮も 今後は限定商品も出るのか? 醤油らあ麺+味玉トッピング。スープがたまり醤油様な濃い色をしている 醤油らあ麺+味玉+チャーシュートッピング。これが現時点でベスト! 口に含むと、豚骨に鶏ガラがブレンドされているのか、とてもバランスが良い。弘前では珍しく、煮干しの風味を感じない薄濁りの清湯スープである メンマは太めで悪くないはないが・・・ 低温調理されたチャーシューはシットリと柔らかく、最高レベルのチャーシュー 味玉もとろける様に美味しく、お勧め

イル フィーロIl Filo

 今年の春、弘前市中心部の土手町にオープンしたカジュアルスタイルのイタリアン。店主の林 隆寛さんは、弘前市の有名イタリアン「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ(→ その他日本の旨い店・青森県弘前市を参照)」や東京のイタリアンで修行した後、この店をオープンさせたという。
 古いビルの入口には看板がなく、隣にある「平山萬年堂」の看板がなければ通り過ぎてしまうほど目立たない。階段を上り、2階にある店内に入ると、天井が高く、意外にも大箱店である。カフェだった物件を居抜きで使っているのか?白を基調とした店内には、カウンター席とテーブル席の他、ローテーブルのソファー席もあり、まるでカフェのよう(このソファー席が、昭和感を感じていい)。
 メニューを見ると、前菜、パスタ、メイン、デザート、ワインリストと続く。基本的に、アラカルトメニューをシェアして食べるスタイルのようだ。ワイン以外は、どのフードメニューも値段設定が比較的安めである。恐らく、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」の半値くらいの価格設定であろう。このためか、客の大半は20〜30代であった。特筆すべきはワインで、地方店では珍しく、グラスワインは赤白ともに3種類ずつあった。また、ワインセレクトのセンスも申し分なく、本当に弘前で売れるの?と思う10万円超のオーパスワンやRグロフィエのレザムルーズ、ラ・ロマネコンティのエシェゾーなどもあった。恐らく、店主自身が相当のワインマニアであり、自ら試飲してワインを選んでいるのであろうと思われる。
 初めに出てきた「シャモロックのレバームース」は、いわゆる鶏レバーのブルスケッタであり、バゲットは焼き過ぎだが、青森シャモロックレバームースは美味しい。「カルピオーネ」は、フレンチで言うエスカベッシュ、和食で言う南蛮漬け。本日の魚はメヌケであったが、これは火が通り過ぎていてお勧めでない。続いて出てきた「金木産馬肉のカルパッチョ」は、オリーブオイルとバルサミコ酢のバランスが良く、パルミジャーノの塩気が絶妙なアクセントになっていてお勧めである。「トリッパのトマト煮込み」は臭みがなく、トマトソースが洗練されている。「辛うまアラビアータ」は、ローストした焦がしニンニクの風味が特徴的で、茹で加減もアルデンテであり、悪くない。「本日の魚のソテー」の魚はソイで、火の通り方が極めて良く、身がシットリとフワフワ。黒オリーブとケイパーが入ったトマトソースが秀逸で、シンプルな味ながらも最近食べた魚料理でナンバーワンの美味しさであった。「十和田SASAKI FARM短角牛ランプのグリル」は、見事にミディアムレアに焼かれ、塩加減も絶妙。赤肉の旨味を感じ、添えられた野菜も美味しい。粒マスタードが添えられてくるが、料理が繊細なだけに、そのまま食べた方が美味しい。「デザート盛り合わせ(写真は2人前)」は、アイスとプリンこそイマイチだったが、パンナコッタとティラミスは美味しかった。加えて、エスプレッソも香り高く合格。(2022年4月追加)

弘前市土手町107(2階)  
電話番号:0172−55−9979
定休日:水曜
営業時間:【平日】11時半〜14時、18時〜21時半、【土日・祝日】11時半〜14時半、18時〜21時半
予算:シャモロックのレバームース900円、金木産馬肉のカルパッチョ1600円、トリッパのトマト煮込み1000円、十和田SASAKI FARM短角牛ランプのグリル2800円
アクセス:JR弘前駅からタクシーで約5分。平山萬年堂の隣にある
最寄りのランドマーク:弘前パークホテル、平山萬年堂
お勧めポイント:ワインのセレクトが良く、料理も美味しいカジュアルイタリアン

平山萬年堂の・・・ 隣にある・・・ 古いビルの入口には看板がなく、隣にある「平山萬年堂」の看板がなければ通り過ぎてしまうほど目立たない。階段を上り、2階へ 入口には本日のお勧めの黒板が店内に入ると、天井が高く、意外にも大箱店である。カフェだった物件を居抜きで使っているのか?白を基調とした店内には、カウンター席とテーブル席の他、ローテーブルのソファー席もあり、まるでカフェのよう 前菜のメニュー パスタのメニュー メインのメニュー デザートメニュー ワインリスト・泡ものワインリスト・白ワイン ワインリスト・赤ワイン1 ワインリスト・赤ワイン2 本当に弘前で売れるの?と思う10万円超のオーパスワンやRグロフィエのレザムルーズ、ラ・ロマネコンティのエシェゾーなどもある 特筆すべきはワインで、地方店では珍しく、グラスワインは赤白ともに3種類ずつあった 初めに出てきた「シャモロックのレバームース」は、いわゆる鶏レバーのブルスケッタであり、バゲットは焼き過ぎだが、青森シャモロックレバームースは美味しい。「カルピオーネ」は、フレンチで言うエスカベッシュ、和食で言う南蛮漬け。本日の魚はメヌケであったが、これは火が通り過ぎていてお勧めでない 続いて出てきた「金木産馬肉のカルパッチョ」は、オリーブオイルとバルサミコ酢のバランスが良く、パルミジャーノの塩気が絶妙なアクセントになっていてお勧め 「トリッパのトマト煮込み」は臭みがなく、トマトソースが洗練されている 「辛うまアラビアータ」は、ローストした焦がしニンニクの風味が特徴的で、茹で加減もアルデンテであり、悪くない 「本日の魚のソテー」の魚はソイで、火の通り方が極めて良く、身がシットリとフワフワ。黒オリーブとケイパーが入ったトマトソースが秀逸で、シンプルな味ながらも最近食べた魚料理でナンバーワンの美味しさであった 「十和田SASAKI FARM短角牛ランプのグリル」は、見事にミディアムレアに焼かれ、塩加減も絶妙 赤肉の旨味を感じ、添えられた野菜も美味しい。粒マスタードが添えられてくるが、料理が繊細なだけに、そのまま食べた方が美味しい 「デザート盛り合わせ(写真は2人前)」は、アイスとプリンこそイマイチだったが、パンナコッタとティラミスは美味しかった

福や銀次郎

 弘前大学の先生から教えてもらった、今、弘前で最も予約の取れない人気日本料理店である。いや、実際には「炭火焼き居酒屋」と言った方が正確なのかもしれないが、あくまでも僕のお勧めは、日本料理のコースなのである。店内に入ると、入口側にはガラス張りの炭火焼き台があり、左側にはオープンキッチンのカウンター席が7席、そして右側には掘りごたつの小上がりが奥まで続く。
 予め誤解のないように言っておくが、今回は2つ星としたが、決して味や素材、雰囲気、サービスなどが最高というわけではなく、弘前に来たのなら「また訪れたい」と思わせる評価なのである。評価した最大の理由は、18万人弱という地方都市にありながら、コース料理のコスパが日本一であるという点だ。美味しいことはもちろんのことであるが、とにかくコスパがどの店よりも抜きんでているのである。同じ価格帯のコース料理は全国に数多あるとは思うが、ディナータイムで、この量と質を兼ね備えた店は見たことがない。コースは僅か3400円で、プラス1800円で飲み放題にできるので、日本料理初心者の入門店としては最適であろう。
 この日のコース料理を見てみると、先付け「石蟹内子とウニの白胡麻豆腐」、前菜「油坊主(銀ダラ科の深海魚)とキノコの笹の葉包み」、お造り「真鯛、生本マグロの赤身、ボタン海老、カンパチ、帆立貝」、炭火串焼き「自家製生つくね・月見」、「(刺身で使った)ボタン海老の頭の焼き物」、鍋「3種からチョイス可(鳥のつくね鍋、豚のしゃぶしゃぶ鍋、海鮮鍋)」、蒸し物「松茸と甘鯛の蕪蒸し」、焼き物「北海道産・氷温熟成牛のサーロインと十和田産・牛ロースの炭火焼き」、炊きたての土鍋飯「広島県産牡蠣と焼き銀杏」、甘味「北海道産小豆と栗のアイスクリーム・きな粉とメープルのソース」といった具合。
 居酒屋の雰囲気で、しかも若いバイトのサービス陣ということだったので、実は全く期待していなかったが、この若いサービス陣がよくトレーニングされており、しかも6名もいるせいか、滞りなくサービスされて心地よかった。また、電話対応もそれなりに良く、前日にはキチンとコンファーム電話も届いた。このサービスを含めた点も今回の加点対象とした!(2018年10月追加)

弘前市新鍛冶町63  
電話番号:0172-35-9501
定休日:日曜
営業時間:17時〜24時
予算:コース料理3400円(プラス1800円で飲み放題)
アクセス:JR弘前駅からタクシーで5分
最寄りのランドマーク:弘南鉄道・中央弘前駅
お勧めポイント:日本一のコスパの日本料理店

店の前は暗いですがココです! 入口側にはガラス張りの炭火焼き台が見える 炭火を使った焼き台は専属の調理人が担当
左側にはオープンキッチンのカウンター席が7席。左が店主
右側には掘りごたつの小上がりが奥まで続く(今回は途中で仕切られていたが、この奥にも同じような小上がりが続く) 本日のコースメニュー(前半) 本日のコースメニュー(後半) アラカルトメニューの中から「炭火串焼」 アラカルトメニューの中から「揚げ物」と「焼き物」 アラカルトメニューの中から「土鍋めし」と「鍋物」、「甘味」
アルコールメニューも充実している。生ビールはサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」と「マスターズドリーム・ピルスナー」があり、ハイボールは「響」や「山崎12年」、「白州12年」もある ボトルワインはお手頃価格。赤白のグラスワインは580円、グラスのスパークリングワインは680円 日本酒は青森県産の地酒。大吟醸は弘前の「豊盃」のみ 先付けの「石蟹内子とウニの白胡麻豆腐」から、早くも味の先制パンチを受けた。国産フカヒレの煮こごりに青柚子の風味を付けているので、日本料理といえばそうだが、食べた感じはフレンチの「ウニとコンソメのジュレ」を彷彿させるとろける逸品だった
続いての前菜は「油坊主(銀ダラ科の深海魚)とキノコの笹の葉包み」 紙包み焼きのように加熱された笹の包みを開けると、まるで秋を彩る宝石箱のよう。様々なキノコや銀杏、ネギなどが柚子味噌で味付けされており、油坊主はまさに脂ののった銀ダラと真鱈を足して2で割ったような味わい 安いコースだからといって、ビジュアル、質ともに手抜きなしのお造りだった 手前右から、真鯛の松皮造り、生の本マグロの赤身、とろけるボタン海老、コリコリのカンパチ、身がぶ厚い帆立貝 炭火串焼きの「自家製生つくね・月見」は、黄身を溶いたタレに漬けて食べる。ナンコツの歯ごたえが何とも言えずいい
刺身で使用したボタン海老の頭を香ばしく焼いてくれた 一口で一気に食べると、殻のカリッとした香ばしさと、時間差で頭の味噌の濃厚さが味わえて最高だった! 店員が鍋に自家製つくねを入れてくれる 自家製つくねと季節の野菜鍋の完成! 自家製つくねはもちろん美味しかったが、野菜の中で、特に地元の豆付きモヤシのシャキシャキ感がとくに良かった 蒸し物「松茸と甘鯛の蕪蒸し」 脇役のトロッとした焼き茄子と蕎麦の実が実に良いアクセントになっていた 「広島県産牡蠣と焼き銀杏の土鍋飯」が炊きあがったようだ オープン!牡蠣と銀杏の他に、キノコやベビー帆立貝、三つ葉が入っている
焼き物「北海道産・氷温熟成牛のサーロインと十和田産・牛ロースの炭火焼き」も同時に出てきた 「広島県産牡蠣と焼き銀杏の土鍋飯」は、まずは最初はそのまま炊きたてを食べる 2杯目は黄柚子風味の出汁をかけ
茶漬けとしていただく
デザートは「北海道産小豆と栗のアイスクリーム・きな粉とメープルのソース」

トラットリア リパージオLIPAGIO

 弘前の人気寿司店「鮨 たむら(→ グルメバイブル特別編・その他日本の旨い店・青森県を参照)」の店主から教えてもらったイタリアン。今年で7年目を迎えるという。何故今まで気がつかなかったのか?と不思議に思い、食べログで調べてみると、果たしてその点数は現時点で3.07と、既にグルメバイブルに掲載されている有名イタリアン「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ(→ グルメバイブル特別編・その他日本の旨い店・青森県を参照)」の3.73とは比べようもない低スコア。しかし、食べログよりも人づての情報の方が確かであることはこれまでの経験から明らかなので、行ってみることに。
 白い外観の店舗に入ると、店内は天井が高く、白と黒を基調とした明るい雰囲気。テーブル間隔も広く、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」の雰囲気とは対極にあり、コース設定も安めだ。今回の評価としてはローカル評価で1.5星くらいであったが、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」との相対的な評価で2つ星とした。
 この店の料理はとにかく塩味にブレがなく、デザート以外はどれも美味しかった。特に、パスタと温野菜が秀逸で、アイディアに富んだ自家製パンも旨かった。また、「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」と同様に、とにかく青森県産の素材にこだわっているのが特徴。さらに、地方の飲食店としては珍しいくらいサービスが良く、ホスピタリティを感じる素晴らしい店であった。(2017年11月追加)
http://www.lipagio.com

弘前市百石町56 
電話番号:0172-88-6219
定休日:水曜(不定休あり)
営業時間:11時半〜13時半(土日のみ)、18時〜21時
予算:【ランチ】2500円、3800円、【ディナー】3800円、7000円
アクセス:JR弘前駅からタクシーで750円くらい
最寄りのランドマーク: 弘前笹森郵便局、ホテルニューキャッスル
お勧めポイント:青森県ナンバーワンのイタリアン

白い外観のココです! ドアを開けると 店内は天井が高く、白と黒を基調とした明るい雰囲気。テーブル間隔も広めだ 半個室のテーブル席も ランチメニュー(土日のみ) ディナーメニューのコースは2種類 アラカルトメニュー1 アラカルトメニュー2 ワインリストの1例 今回はディナーのフルコース7000円のメニューを注文。まず出てきたアミューズは、「ワカサギのフリット」。青森のワカサギは漁獲量日本一との説明も

アンティパストは盛り合わせで。左から「イカスミのライスコロッケ」、「田舎風パテ」、「天使のエビのグリル」、「トマトとモッツァレラチーズの生ハム巻き」、「トリッパ」

パンは左から「ジャガイモのパン」はキャラウェーシードの香りがいい、「パセリのロールパン」はフワッとしていてパセリの苦みが印象的 最初のパスタは「小エビと紫白菜のスパゲッティ」。魚介と野菜の旨味が出ていて、しかも絶妙なバランス 魚料理は「スズキのグリル・ブロッコリーソース」。皮目がカリッとしていて、塩味もピッタリ 2つ目のパスタは「トマトと鶏のフェットチーネ」。手打ち麺がモチモチとしていてこれも美味しい! メインの肉料理は「十和田牛のブイヨンソース」。添えられた温野菜も含めて美味しい 3つ目のパンは「ビーツパン」 外はカリッと中はシットリとしていて美味しいマフィンのよう 「ガトーショコラとアイスクリーム」。これはどちらもイマイチ 相方の「牛乳のパンナコッタ(一口食べた)」。これはまあまあ美味しいエスプレッソ

鮨 うえはら(旧店名:鮨 たむら)

 市内中心部の「かくみ小路」のビルの中にある寿司店。食べログでの点数は高くはないものの、店主・上原さんセンスがキラリと光る店である。店内に入ると天井が高く、BGMにジャズが流れ、寿司店としてはモダンなインテリアだ。また、カウンター席の他に、パーティションで仕切られたテーブル席もある。
 夜のメニューを見ると、5000円と8000円の「店主おまかせコース」の他、「上にぎり3000円」と「特上にぎり4000円」がある。ランチメニューは、1000円と1500円のサービスメニューの他、「上にぎり」が2000円、「特上にぎり」が3000円と、夜よりも1000円安く食べることができる。お酒は青森の地酒である「田酒」や「豊盃」、さらに店主の地元の山口県の地酒「獺祭」や「五橋」、「貴」などがあった。意外なことに、アドバイザーによるワインのセレクトも良く、特に白のグラスワインは美味しかった。ボトルワインはお手頃価格のものから、2009年の「オーパスワン(46000円)」まであった。
 この店では、残念ながら寿司のコースだけを食べても評価を実感できないかもしれない。なぜなら、寿司だけでなく、つまみなどの料理も含めた総合的な評価だからである。特に、8000円の「店主おまかせコース」がいい。それは、バラエティーに富んだつまみが出てくる大阪の寿司店とも似ている。決して大都市の寿司店と肩を並べるほどの高いレベルではないものの、青森・深浦産マグロや甘鯛などの地物素材が素晴らしく、酢の締め方や素材の火の通し方なども含めて、地方の寿司店としてはかなり健闘している方だ。さらに、店主・上原さんの人柄も良く、ホスピタリティーを感じる。ちなみに、食べログでこの店よりも遙かに評価の高かった青森市の有名寿司店よりも圧倒的に満足度が高かった。加えて、日曜日も営業しているのも観光客にとって親切。(2016年9月

弘前市土手町31 土手町コミュニティーパーク ごちそうプラザ1階  
電話番号:0172-88-8378
定休日:月曜
営業時間:【火曜~土曜】11時半~14時、17時半~21時半、【日曜】11時半~14時半
予算:夜の店主おまかせコース5000円と8000円
アクセス:土手町にある「中三(百貨店)弘前店」の斜め向かい。JR弘前駅からタクシーで5分
最寄りのランドマーク:中三・弘前店、みちのく銀行・下土手町支店、かくみ小路
お勧めポイント:つまみをいろいろ食べて最後は握りで、という方向けのコスパのいい寿司店

「かくみ小路」沿いのビルの1階は、何軒かの飲食テナントが入っていますココです外のメニューランチメニュー1ランチメニュー2ランチメニュー3夜メニューカウンター席ワインリスト・ボトル1ワインリスト・ボトル2青森県の地酒メニュー山口県の地酒メニュー握りの単品メニューも価格が表示された明朗会計巻物のメニューも同様本日の一品料理8000円の「店主おおまかせコース」にした。まずは、胡麻豆腐が出てきた青森名物の「毛豆」は、だだちゃ豆のような香りはないが、甘味十分地元青森産の松茸を使った「土瓶蒸し」。これが意外にも香りがあって美味しい青森・深浦産の本マグロの背トロ青森・深浦産のノドグロの焼き物真イカの刺身に自家製イカゴロをのせてズワイガニズワイガニは香りも味噌も最高ホタテの炙り海苔に巻いていただく青森県産ヒラメ青森・深浦産の本マグロの赤身赤イカには細かい隠し包丁が入れられていたコハダの締め方は抜群青森では見かけない天然のシマアジ炙った甘鯛を握りで頂く青森・深浦産の本マグロの中トロ青森県・十三湖産シジミの味噌汁65度でボイルしたという煮ハマグリはシットリとして美味追加で注文した「鮨たむら巻(550円)」は、トロと沢庵を使ったいわゆる「トロタク巻」。これも美味しい 

ふじや

 土手町の「かくみ小路」にある人気の郷土料理店である。白いビルの2階へと続く階段を上がると入口が見える。店内は入口側にカウンター席が、そして奥に小上がりのテーブル席がある。窓側のテーブル席の方が掘りごたつになっていていい。この店とよく比較されるのは弘前市の「すずめのお宿」や青森市の「はた善」などの郷土料理店であるが、実際に行ってみると、サービスやコスパも含めてこの店の方がお勧めである。
 今回は前日までの予約が必要な最も高い夜のコース5400円を注文してみた。料理はどれも郷土料理店とは思えないセンスを感じさせる。日本酒の品揃えもなかなかで、なりより値段が良心的である。特にお勧めは、地元青森の善知鳥(うどう)百四拾(やくよんじゅう)大吟醸。ほんのり甘く、とてもフルーティーでハイレベルな日本酒である。
 コースはまず「冷たいトウモロコシのスープ」、「鯵の煮浸し」、「ふじつぼの酒蒸し」の3点セットからのスタート。フジツボは蟹の甲羅の内側にある白い皮に似たような味で、この店の味付けは少し甘めの醤油味である。これに関しては「はた善」の塩味のフジツボ方が美味しかった。続いて出てきた刺身は、青森県産ムラサキウニ(塩水ウニ)、タコ、ツブ貝、真鯛の4品。特に塩水ウニのムラサキウニは最高レベルの逸品であった。「喜知次(きじじ = 青森でキンキのこと)の塩焼き・生ズッキーニ添え」は、焼き加減・塩加減が絶妙で、添えられたズッキーニも鰹節をまぶした浅漬けのように歯ごたえが最高であった。「冷やし茄子と季節の野菜」は、ヤングコーンやオクラの歯ごたえとトロトロの茄子のコントラストが良くメチャ旨い。「海老しんじょう揚げと魚介の春巻き」は、春巻きの中にベシャメルソースのようなものが入っていて火傷しそうなくらい熱々で美味しい。そして最後は「かに雑炊」で締めて水菓子(デザート)は付かないが、金額を考えると十分満足できる内容だった
 コースメニューの他にアラカルトメニューもあるが、コースメニューの方がやはりお得なので、コースで注文し、足りなければ追加するのがお勧め。また、ランチ営業も行っているが、お昼にはコースメニューはなく、昼に行く場合には前日までのコース予約が必要。そして、夜のコースも5400円の要予約コースがお勧め。ちなみに、この店は最大22名までの宴会に対応できるようである。(2014年9月追加)

弘前市土手町36-6 プラザシャルマン2階(かくみ小路)  
電話番号:0172-34-9082
定休日:日曜
営業時間:11時半~14時(水曜日は昼営業なし)、17時~22時
予算:【昼のコース(前日までの予約が必要)】3240円と4320円、【夜のコース】3240円、4320円、5400円のみ前日までの予約が必要、善知鳥・百四拾・大吟醸(一合)1500円
アクセス:土手町にある「中三(百貨店)弘前店」の斜め向かい。JR弘前駅からタクシーで5分。
最寄りのランドマーク:中三・弘前店、みちのく銀行・下土手町支店、かくみ小路
お勧めポイント:青森の美味しい郷土料理が食べられる

冷たいトウモロコシのスープ

ふじつぼの酒蒸し

取り出すとこんな感じで、柔らかい部分を吸うようにして食べる

鯵の煮浸し

刺身4点盛(青森県産ムラサキウニ、タコ、ツブ貝、真鯛)

塩水ウニである青森県産ムラサキウニ

喜知次(きじじ = 青森でキンキのこと)の塩焼き・生ズッキーニ添え

冷やし茄子と季節の野菜

海老しんじょう揚げと魚介の春巻き

かに雑炊

閉店 アールキャンプ Rcamp

 今年移転してリニューアルオープンした弘前の人気ラーメン店。昼間はラーメンの専門店であるが、Facebookを見ると夜にはいろいろなフードメニューと酒も楽しめるラーメンダイニングのようである。店名となっている「Rcamp」のRが、ラーメンのRなのかどうかは分からないが、その名前からは何の店かは想像できないであろう。実際、シャッターが半開きになった店の前に立ってみても、ラーメン店とは思えない外観だ。
 白いカフェバーのようだった前店に比べると、新しい店内はよりラーメン屋らしくなった。入って左奥にカウンター席があり、右側に小上がり、そして手前にテーブル席が2つある。インテリアはちょっとチープな気もするが、コンクリートと木を使った落ち着いた雰囲気がいい。
 土日の昼のメニューは、「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」と「特盛」、「SAKURA」の3つのラーメンメニューとサイドメニューの「辛味噌丼」のみ。平日のサイドメニューには、「チャーシューとザーサイのミニチャーハン」や「ランチプレート」があるようだ。
 この店の僕の一押しは「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」。「特盛」は「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」の具材増しバージョンで、基本的に麺も味も同じであるが、具材が多すぎでラーメンとのバランスが良くない。「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」の麺は、特注なのか?とにかく美味しい。麺は含水率がやや少なめの中太のストレート麺で、コシのある独特の歯ごたえが堪らない。スープは若干甘めであるが、煮干しと鶏白湯のバランスが絶妙にいい。魚介や野菜に由来するコクがあって、弘前の津軽ラーメンとは思えないくらいの完成度である。具材はチャーシューと煮玉子、糸唐辛子、白髪ネギ、そして酸味の効いた香草が香る鶏団子であるが、鶏団子だけはイマイチに思える。一方、厚く切られたチャーシューはトロトロでとても美味しい。
 「SAKURA」の麺は極太の平麺で、ラーメンと言うよりもイタリアのフェットチーネに近い食感。干しエビや桜海老などの香りがして、まるで海老のクリームパスタといった感じだ。これはこれで美味しいが、僕的にはそれ程お勧めではない。「辛味噌丼」は、刻み海苔とネギに豆板醤で味付けされた刻みチャーシューが入ったドンブリで、味が濃いめなので無料の生卵をトッピングして混ぜて食べると最高に美味しい。これもお勧めだ!!(2017年4月更新)
https://ja-jp.facebook.com/Ramen.Aomori.Hirosaki.Rcamp/

弘前市北瓦ケ町8-1  
電話番号:0172-80-9219
定休日:木曜
営業時間:11時半〜14時半、18時〜22時半(日曜は昼営業のみ)
予算:濃厚鶏白湯煮干しラーメン800円(並)、900円(大)
アクセス:JR弘前駅を弘前城側へ出て、駅前通を進む。「東横イン」、「イトーヨーカ堂」、「みちのく銀行」を過ぎ、「そば処 吉野家」が見えたらその向かいの建物の1階(小野金商店の並び)
最寄りのランドマーク:イトーヨーカ堂弘前店、みちのく銀行弘前営業部
お勧めポイント:現代的にアレンジされた津軽ラーメン

「そば処 吉野家」の向かいにあるワインカラーのビルです ビルの隣が、縄で一時代を築いた「小野金商店」です ココです 店内 オリジナルTシャツも販売しています 土日の昼のメニュー デザートには何故か沖縄のブルーシールアイスがあります 昼にもお酒が飲めます 僕のお勧めの「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」 具材は厚切りチャーシューと煮玉子、糸唐辛子、白髪ネギ、そして酸味の効いた香草が香る鶏団子 「特盛」は「濃厚鶏白湯煮干しラーメン」の具材増しバージョン 魚介や野菜に由来するコクがあって、弘前の津軽ラーメンとは思えないくらいの完成度 麺は含水率がやや少なめの中太のストレート麺で、コシのある独特の歯ごたえが堪らないSAKURA ミニ辛味噌丼 生卵を混ぜたところ       

アンジェリック
   Angelique弘前店

 今、弘前で最も人気のあるスイーツ店。失礼ながら、地方レベルのスイーツ店とは思えないほど規模がでかく、1階にはショップが、さらに2階にカフェがある。カフェではケーキや飲み物の他、パフェやサラダ、ピザなどを食することができ、土日には行列が出来るほどの大人気。この弘前店の他に、青森店と鶴田店の計3店舗を展開している。特に公表はしていないが、恐らく店の規模などから考えて、この弘前店が本店だと思われる。
 この店のケーキは季節毎に大幅に入れ替わるため、通年した同じ商品のものは少ない。中でもチョコレート系ケーキはどれもハズレがないので、もしも迷ったらチョコレート系を選ぼう。しかし、何と言っても僕の一番のお勧めは「アンジュプリン」。このプリンは言葉では言い表せないくらいフワフワトロトロで、これまで食べたプリンのトップ3に入れても良いくらい旨い。敢えてもう一つ選ぶならば、練乳を使ったイチゴミルクケーキのような「いちごみるく」など。しかし、実はこの店の現在の一番人気は「アップルパイ」。薄いパイの上にスライスされたリンゴがのっており、カラメルの香ばしさとサクッとしたパイの風味が存分に楽しめる。この様なアップルパイは、どちらかと言えばパイが主役であるが、この店以外の青森の他店でも見かけた。何故このタイプが青森で人気であるのかは不明だが、僕としてはゴロッとした煮リンゴが中に入っている通常タイプか、上にのせるなら、タルトタタンのようにシットリとした煮リンゴがタップリ入っている方が好みかも。
 お土産品で特にお勧めしたいのは焼き菓子。どの焼き菓子もバターやチョコの香りに加え、しっとり感があって美味しい。特に、「ケーク・オ・ショコラ」は、シットリと濃厚なチョコレートの焼き菓子で、必ず購入してほしい逸品。また、「マドレーヌ」はレモン風味のバターの香りがしてこれも美味しい。しかし一番のお勧めは「ポルボローネショコラ」。これは仏・カカオバリー社製チョコ「オール・ノアール」を使用したチョコクッキーで、サクッとした食感とビターなカカオのバランスが何とも言えず良い。「津軽香々欧(かかお)」は、サクッとしたクッキーの表面にチョコレートをコーティングしたお菓子。その模様が素晴らしく、まるで津軽塗の唐塗(からぬり)にそっくりなので、青森のお土産としてもインパクト大である。さらに、フワッとしたシフォンケーキ生地にトロリとした練乳のようなミルキークリームが入った「アンジェミルク」もなかなかいい。これらに対し、厳選素材を使用したカステラ「弘前物語 奏(かなで)」は、特に特徴のないオーソドックスな味なのでお勧めできない。(2014年8月追加)

弘前市大字野田1丁目3-16  
電話番号:0172-35-9894
定休日:火曜
営業時間:10時~19時(カフェは11時~18時半)
予算:ポルボローネショコラ1134円(6袋入り)
アクセス:JR青森駅を出て斜め右の駅前通を進む。「イトーヨーカドー」、「みちのく銀行」を過ぎ、「弘前郵便局」や「ENEOS」のある交差点を右折する。「ろうきん」、「パッケージプラザ」、「北大通り交差点」を過ぎて300mほど進むと「健生病院」が見えるのでその真向かい。JR青森駅から徒歩15分、車で4分(健生病院の向かい)
最寄りのランドマーク:健生病院
お勧めポイント:青森トップクラスのスイーツ店

1階のショップ

2階カフェの入り口

パフェのカフェメニュー

アンジュプリン

いちごみるく

オペラ津軽

プラリネシトロン(チョコレートムースにレモンクリーム+ヘーゼルナッツ)

ショートケーキ

アップルパイ

レアチーズ

マンゴーのタルト?(詳しい名称は忘れました)

桃のタルト?(詳しい名称は忘れました)

AKIRA(チョコクリーム+生クリームとチョコスポンジ)とモンブラン

焼き菓子

オール・ノアール

津軽香々欧(かかお)

アンジェミルク

弘前物語 奏(かなで)

黒糖(クロワッサン生地で作った黒糖味のデニッシュ)

クイニーアマン・フロマージュ(クリームチーズ入りのクイニーアマン)

自然房 万作庵

 弘前郊外のかつて相馬村と呼ばれていたエリアにある人気の蕎麦店。店舗は駐車場から通りを挟んだ少し小高い場所にあるため、雪のある季節には転ばないよう注意が必要である。店内に入るとすぐ右手に石臼の自動製粉器があり、右の窓側に沿ってカウンター席が、そして左側にはテーブル席がある。
 この店の蕎麦は、「二八(蕎麦粉8割)」、「十割蕎麦」、「田舎太蕎麦」の3種類。毎朝、石臼の自動製粉器で挽かれ打たれている。通常の蕎麦は「二八」で、「田舎太蕎麦」は100円増し、「十割蕎麦」は200円増しとなる。もちろん、お勧めはつなぎを使わない「十割蕎麦」の生粉打ち。特に、冷たい「天ぷらせいろ」がいい。海老天2本と季節の野菜天ぷらが付き、どれもカリッと揚がっている。蕎麦はやや緑がかった細打ちの蕎麦で、十割の生粉打ちとは思えないくらい喉越しが良い。つけ汁はそれ程辛くなく、可もなく不可もなしといった感じ。「鴨せいろ」は肉が厚く大振りすぎで、バランスが悪くお勧めではない。また、温かい蕎麦では細打ちは弱すぎ、温かい蕎麦を注文するなら「田舎太蕎麦」の方が良いかも。
 ちなみに、この店の店主はお酒にはかなりのこだわりを持っていると見受けられた。メニューを見ると、ビールだけでも「プレミアムモルツ」と「スーパードライ」、「エビスビール」の3種類あり、日本酒は地酒の「豊盃・特別純米酒」の他、山口県の「獺祭」は「純米大吟醸 磨き二割三分」、「純米大吟醸 三割九分」、「純米大吟醸 50」、「温め酒 50」、さらにワインもあるといった具合。この日のつまみは、「日替わり小鉢」、「小柱天」、「えび天(2匹)、「たらの芽の天ぷら」、「銀の鴨のソテー」、「出し巻き卵」、「イガメンチ」など。なので、この店はまずはビールや日本酒を飲んでつまみを頂き、最後に冷たい蕎麦をたぐるというスタイルの方が似合っていると思う。ちなみに、この店を堪能したいと思う方は、前日の午後2時までの予約でコース料理が頂けるので、是非試してみてほしい。(2014年5月追加)
https://mansakuan.com

弘前市大字水木在家字桜井113-9  
電話番号:0172-84-3622
定休日:月曜、火曜(祝日の場合には営業)
営業時間:11時〜13時半
予算:天ぷらせいろ1400円、コース料理2500円、3000円、4000円
アクセス:JR弘前駅から車で20分くらい
最寄りのランドマーク:そうまロマントピアスキー場
お勧めポイント:喉越しの良い十割蕎麦が食べられる

天ぷらせいろ

十割蕎麦

鴨せいろ

豚肉そば

閉店 江戸前てうち蕎
     一閑人(いっかんじん)

 名水「富田の清水」の近くにひっそりと構える江戸前手打ち蕎麦の店。BGMにジャズが流れ、和洋折衷のモダンなインテリアがいい。また、テーブル席からは見事な「大石学流庭園」を眺めることが出来る。店内にはカウンター席の他、椅子のテーブル席が4卓と小上がりのテーブル席が2卓ある。 
 この店の蕎麦は二八の細めの蕎麦である。冷たい蕎麦は見事なコシと香りが楽しめるが、温かい蕎麦はその素晴らしさが失われてしまうのでお勧めできない。つけ汁は辛口で、ほんのり甘く本枯れ節が香る。恐らく、東北でトップレベルのつけ汁であろう。なので、僕のお勧めは「せいろ」か「天せいろ」。特に、この店のえび天は専門店のようにスキルが高いため、「天せいろ」が僕の一押しである。天セイロにはつけ汁の他に天つゆも付いてくるが、天種をどちらにつけて食べるかはお好み次第である(僕はつけ汁が好み)。これで薬味の本わさびが擦りたてで香り高ければ完璧であろう。また、メニューには津軽名物のモヤシを使用した「そばもやしそば」なる変わり種もある。 
 この店は基本的に昼の営業のみであるが、4名以上で前日までの予約に限り、夜のコース料理も頂ける。今回は3名での予約であったが、他の予約客もいたので3名以下でも全く問題なかった。今回注文したコースは5250円。まず、日本酒のメニューを見ると、地元の「豊盃」は純米大吟醸生を含めて6種類あった。中でも、活性にごり酒「雪燈籠(ゆきどうろう)」は、初めて見たのでこれを注文。飲んでみると、フルーティーな微発泡で美味しかったが、山口県の「純米大吟醸 発泡にごり酒50」や 「雁木 活性にごり 発泡純米手原酒(→ 1万円未満の劇旨日本酒の頁を参照)」 、和歌山県の 「雑賀 純米吟醸 にごり ネージュブラン(→ 1万円未満の劇旨日本酒の頁を参照)」 、三重県の「而今 特別純米 にごりざけ生」ほどではなかった。5250円のコースには冷たい更科蕎麦が2回出てきて、そのうち、1つは「桜切り」の変わり蕎麦であった。デザートまで含めると計9品あり、十分満足できるものだった(写真のコースの中に、玉子焼きと焼き味噌、新筍焼きの盛り合わせもあったが、うっかり撮り忘れた)。
 ちなみに、昼の営業も蕎麦が売り切れ次第終了となるので、できるだけ早めに出かけよう。(2015年5月更新)
http://ikkanjin.com/index.html

弘前市吉野7-11  
電話番号:0172-36-6477
定休日:火曜、第1・第3月曜(祝祭日営業) 
営業時間:11時半~14時、18時~21時 
予算:夜のコース(原則4名以上だが、他にも予約があればそれ以下の人数でも可能、前日までの完全予約)3150円と5250円 。天せいろ1450円
アクセス:JR弘前駅から車で12分
最寄りのランドマーク:富田の清水、クロサキ生花店 
お勧めポイント:最高レベルの天せいろが食べられる

この住宅のような建物が蕎麦店です

手前がテーブル席、奥が入口側にあるカウンター席

見事な「大石学流庭園」を眺めることが出来る

「天せいろ」には海老天が2本付く

天つゆも付いてくるが、僕は味が濃いつけ汁につけて食べるのが好み

鴨せいろ

とろろ蕎麦

「天ぷら蕎麦(温かい)」は天ぷらが別盛で供されます

これが名水「富田の清水」

中ではこの様に汲めるスペースがあります

メニューの冒頭には日本酒を厳選している旨が書かれてあった

弘前の地酒・豊盃の種類はこの他にもあり、計6種類あった

これが豊盃の活性にごり酒「雪燈籠(ゆきどうろう)」

日本酒もワイングラスで飲む

「最初の小鉢は左が「身欠きにしんの切り込み」と右が津軽名物の「そばもやしとカニのサラダ」

「天ぷらの盛り合わせ」。この前に「玉子焼きと焼き味噌、新筍焼きの盛り合わせ」もあったが、うっかり撮り忘れていまいました。

変わり蕎麦は桜の葉が香る「桜切り」

陸奥湾産・真鯛のカルパッチョ

仙台牛の陶板焼き

陶板焼きの薬味。左から塩コショウ、ポン酢、ワサビ

トマトの酢の物・柚子こしょう添え

更科と大根の千切りを和えたぶっかけ「すずしろ」は、栃木県で食べる食べ方

アイスクリームと蕎麦おこし

閉店 ピッツェリア ダ サスィーノ 
     pizzeria DA SASINO

 弘前市内にある 「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ(→ その他日本の旨い店・青森県を参照)」 が経営するピッツェリア。イタリア料理店が経営するだけあって、ピザだけでなくパスタやイタリア前菜などもある。なので、前菜と共にワインを飲んで、最後はピザやパスタで締めるということも可能。アルコールが飲めないという方には、「青森シードル」という珍しいものもある。しかし、パスタはまあまあで悪くないが、基本的にピザ以外はあまりお勧めできない。この店のピザはナポリ風で、リンゴの木の薪を使って香ばしく焼かれ、モチモチとしていて美味しい。
 入り口にナポリから取り寄せたという石窯が配置され、奥にはカウンター席とテーブル席がある。店内はとてもカジュアルな雰囲気で、カップルや家族連れ客が目立つ。この店を経営している「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」の売りは、様々な素材や食材を自ら作っているところ。自家製ハムや自家製モッツァレラチーズ、自家製辛子オイル、自家製パンチェッタ、自家製ピクルスから自家菜園のハーブや野菜に至るまで様々。この点は“餅は餅屋”だろ!と言われるように賛否両論があるかもしれない。ピザで使用しているモッツァレラチーズも鯵ヶ沢の「アビタニア牧場」のジャージー牛乳で作った自家製モッツァレラチーズで、これと生のプチトマトを使った「マルゲリータ アル フィレット」がいい。フレッシュなトマトソースと生地のバランスも良くお勧めである。ちなみに、冷めると美味しくないのでお勧めはしないが、テイクアウトも可能だ。(2013年7月追加)

弘前市土手町62-1  
電話番号:0172-33-2139
定休日:月曜(祝日の場合には火曜) 
営業時間:11時半~14時、17時~20時半 
予算:マルゲリータ アル フィレット1350円 
アクセス:土手町にある「中三(百貨店)弘前店」の隣。JR弘前駅からタクシーで5分。 
最寄りのランドマーク:中三弘前店 
お勧めポイント:青森県で味わえる本格的なナポリピザ

パティスリー ル・ショコラ

 弘前の中心部にあるスイーツ店。一軒家の店内には狭いながらもカフェが併設されている。この店のケーキは容姿が美しいだけでなく美味しい。しかも、洗練された味なのである。1番人気の「焦がしロール」は、断面にパリパリのカラメルをコーティングし、フランス産ハチミツを入れた生クリームロールケーキであるが、予想通りの味で特にお勧めではない。 
 僕の一押しは何と言っても「苺のショートケーキ」。シンプルながら甘さ控えめなクリームとスポンジ、そしてスライスされた苺のバランスが絶妙なのである。現時点で、東京ホテルニューオータニの「SATSUKI」や名古屋の「フォルテシモ アッシュ(→ 名古屋グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 と並び、僕の日本ショートケーキトップ3である。その他のお勧めは「いちごみるく」や「キャラメル・バニーユ」、「ちょこばなな」、「nagatomo」など。「いちごみるく」は上にマカロンがのったムースケーキで、甘さが控えめのイチゴムースが美味しい。見た目がシュークリームのような「ちょこばなな」は、ミルクチョコクリームと生バナナの組み合わせが絶妙で、下の焼き菓子と一緒に食べると美味しい。「キャラメル・バニーユ」はドライイチジクとキャラメルの焼き菓子の上にフワッとしたムースがのったケーキで、これも濃厚で旨い。「nagatomo」はチョコとマスカルポーネムースのティラミス風ケーキで、中に入ったクッキーがアクセントになっていていい。 
 店名を関した「ル・ショコラ」は、ビターテイストのチョコレートケーキで、「津軽平野」は洋菓子としては珍しい「フジ」リンゴを使用した厚めのタルトタタン。「シシリー」はピスタチオムースの中にミルクチョコムースが入ったケーキで、「クラッシックショコラ」は真ん中に生クリームのタップリ入った焼きチョコレート菓子。これらはお勧めと言うほどではないが、いずれも平均以上のレベルにある美味しいケーキである。チョコレートは試していないが、焼き菓子はフンワリとビターテイストな「ガトーショコラ」とアーモンドの香りの「パレ」、そして濃厚でバターが香る「ベルジョワース」や黒糖の「フィナンシエ」などがいい。
 ケーキに加えて焼き菓子も美味しく、弘前では断トツの美味しさのスイーツ店である。(2013年6月追加)

弘前市徒町17-1  
電話番号:0172-37-6761
定休日:水曜 
営業時間:9時半~20時(日曜・祝日9時半~19時) 
予算:苺のショートケーキ294円、いちごみるく336円、キャラメル・バニーユ347円 
アクセス:JR弘前駅からタクシーで3分。 
最寄りのランドマーク:ホテルニューキャッスル 
お勧めポイント:日本トップレベルの苺ショートケーキが食べられる

 

オステリア・
エノテカ・ダ・サスィーノ

 全国的にも知られた弘前市の有名イタリアン。オーナーシェフの笹森さんは、自分で野菜を作ったり生ハムを作ったりするなど、素材に対する探求心が尋常ではない。そのせいなのか、ランチはやっておらずディナーのみだが、店はいつも常連客で溢れている。曜日によっては満席となることもしばしばで、僕も4回予約の電話をして2回入ることができたほど。弘前大学医学部附属病院前の路地を入ってすぐの場所にあるため、客層は医療関係者が多いように思う。メニューを見ると、「大鰐(青森)シャモロック」や「弘前・高杉の馬肉(さくら肉)」、「奥入瀬ガーリックポーク」など魅力的な素材が多数。パスタは常に安定して美味しいが、他の料理はシェフの意図が空回りしているものもあった。メイン料理は、「うずら」か「馬肉」をチョイスするがお勧め。イタリアワインのリストは、地方のイタリア料理店とは思えないくらい素晴らしく、90年代のヴィンテージも結構あった。難点としては店が2階にあり、どうしても階段を上らなくてはならないので、雪の積もる冬期や老人にはちょっとキツイかも。コースは4200円から10500円まであるが、これは共通のアラカルトメニューの中から選ぶ品数と素材の違いである。(2012年8月追加)

弘前市本町56-8 グレイス本町2階 

電話:0172-33-8299
定休日:日曜
営業時間:18時~21時 
予算:4200円、6300円、8400円、10500円
アクセス:JR弘前駅からタクシーで10分 

最寄りのランドマーク:弘前大学医学部附属病院

お勧めポイント:全国的にも知られた人気イタリアン

十和田市

十和田市現代美術館

 十和田市にあるモダンアートをテーマにした美術館である。モダンアートと言えば、パリの「ポンピドゥーセンター」が世界的にも有名である。実際、両美術館を見てみると、規模こそ全く比較にならないものの、この美術館はコンパクトながらも実に上手くまとめられて面白い。
 先ず目についたのは、白い建物の壁に描かれている巨大なイラスト。これは青森県弘前市出身のポップアート作家・奈良美智の作品。さらに、正面玄関前にある花でデコレーションされたカラフルな馬の像も目立つ。これは韓国を代表するアーティスト・チェ・ジョンファの作品。この他に、周辺の建物や広場にも奇妙で面白いアート作品が立ち並ぶ。加えて、特筆すべきは、地方の施設とは思えないような従業員のサービスである。一体どこが運営しているだろうか?と思うくらい一流ホテル並みに洗練され、かつホスピタリティあふれる接客対応である。
 館内は写真撮影が禁止なため、今回の写真は屋外にあるアート作品しか掲載できなかったが、詳しくはホームページから見てみてほしい。僕のオススメ作品は、 ずばり、オーストラリアの作家・ロン・ミュエクの「スタンディング・ウーマン」と栗林 隆の「ザンプランド」の2点。4mもの高さの巨大な白人のおばさん像「スタンディング・ウーマン」は、まるで生きているかのような圧倒的な迫力がある。 そして、「ザンプランド」は、無機質な白いテーブルに上って穴から階上の世界を覗きみると、アザラシが見ている有機で意外な世界に感嘆するであろう。(2015年5月追加)
http://towadaartcenter.com/web/collection.html

十和田市西二番町10-9  
電話番号:0176-20-1127
定休日:月曜日(月曜が祝日の場合はその翌日)
営業時間:9時~16時半
予算:1000円(企画展によって値段が異なるが、高校生以下は無料)
アクセス:JR八戸駅から車で1時間くらい
最寄りのランドマーク:十和田市役所
お勧めポイント:現代アートが身近に感じられる美術館

正面玄関前にあるチェ・ジョンファの「フラワー・ホース」

「フラワー・ホース」と奈良美智のイラスト

奈良美智のイラスト「夜露死苦ガール2012」

巨大なアリのオブジェは椿 昇の作品「アッタ」

マシュマロマンの家のような作品は、エルヴィン・ヴルム(オーストリア)の「ファット・ハウス」という作品

白珊瑚のような作品は、R&Sie(n)(フランス)の「ヒプノティック・チェンバー」という作品

アリスインワンダーランドの様な作品は、草間彌生の「愛はとこしえ十和田でうたう」という作品

ジブリ作品に出てきそうな像は、インゲス・イデー(ドイツ)の「ゴースト」という作品

中のエントランスの床も作品になっている

自動券売機で入場券を購入する

写真撮影は禁止です

レストランも作品の一つ

メニュー

レストランに併設されたショップ

南津軽郡

田舎館村の田んぼアート

 「田んぼアート(たんぼアート)」という言葉をご存じだろうか?それは、田んぼをキャンバスに見立て、複数の異なる色の稲を植えて巨大な絵を描くアートである。最近では日本各地で行われるようになったが、そのオリジナルは弘前市からほど近い田舎館村(いなかだてむら)である。村起こしの一環としてとして田舎館役場裏手の田んぼで始められ、マスコミで取り上げられるようになるにつれて全国的にも知られるようになった。
 2003年に一会場からスタートし、現在では二会場で行われるようになった。今年は第1会場の田舎館村役場庁舎東側では「風と共に去りぬ」を、第2会場の道の駅いなかだて・弥生の里では「スター・ウォーズ・フォースの覚醒」を見ることができる。いずれの会場も今年は10月12日までの開催となっている。(2015年9月追加)
http://www.vill.inakadate.lg.jp/docs/2013050200014/

青森県南津軽郡田舎館村大字田舎舘字中辻123番地1  
電話番号:0172-58-2111(商工観光係・内線242、243)
定休日:期間中は毎日(10月4日のみ第1会場は休館)
営業時間:9時〜17 時半
予算:各会場とも大人200円
アクセス:JR弘前駅から黒石市方面へ向かい、車で15分。第2会場は弘南鉄道弘南線・田んぼアート駅から徒歩1分
最寄りのランドマーク:道の駅いなかだて・弥生の里
お勧めポイント:元祖・田んぼアート

第2会場の弥生の里展望所自動券売機で切符を買いますエレベーターで上りますこれが田んぼアート人の大きさと比べるとその大きさが分かります何故かその横にある高倉健さんのアート。白、黒、灰色の砂利で作られています道の駅いなかだて・弥生の里遊具施設もあり、子供が楽しめますこれも村おこしなのか?JRAの馬券売り場もありますすぐ横には弘南鉄道弘南線「田んぼアート駅」があります田んぼアートで使っている稲の説明

シュバルツバルト

 弘前城の石垣が改修されるため、堀に映る桜は今年から10年間見納めになるということを聞きつけての今回の弘前訪問。その際に訪れた弘前市郊外の大鰐温泉にあるデザート専門店である。店名の「シュバルツバルト」とはドイツ語で黒い森という意味だが、店内に白鳥城・ノイシュヴァインシュタイン城の写真があるところを見ると、この店のデザートはドイツ風なのだろうか?白い壁が印象的な店内にはクラシック音楽が流れ、天井が高く、まるでヨーロッパの教会や山荘にいるような雰囲気である。テーブル席は5つのみしかなく、4名用が4つと2名用が1つ。もちろん、客のほとんどは女性客である。
 メニューを見ると、デザートの盛り合わせが5種類しかなく、専門店のわりには意外と品数が少ない。中でも、何と言っても僕がお勧めしたいのは「クレームアンジュ フランボワーズソース」。フワッとしたフレッシュクリームチーズの食感が最高で、甘さも絶妙。また、フランボワーズソースとの相性も抜群で、男性客でも美味しい!!と思えるライトな味である。この日はこの他に「シュバルツバルダー キッシュトッルテ ピスタチオのアイスクリーム添え」や「萌葱色(もえぎいろ)の散歩道」も頂いたが、やはり「クレームアンジュ フランボワーズソース」が断トツ良かった。 
 「シュバルツバルダー キッシュトッルテ ピスタチオのアイスクリーム添え」は、黒い(森の)チェリーケーキにピスタチオのアイスクリーム添えられたもので、重くしっとり感に欠ける。「萌葱色(もえぎいろ)の散歩道」は、ベイクドチーズケーキにキウイのパルフェを添えたものであるが、ベイクドチーズケーキはコクがあって良かったが、キウイのパルフェは今一つ。意外にも、ペーパーフィルターでいれられた中煎りの「モカ・・(詳細は忘れた)」と深煎りの「・・(ブレンドではない何か)」の2つのホットコーヒーが美味しかったことをつけ加えておきたい。
 近くに線路があるため、時々通る貨物列車の音がするのと、冷房は見当たらないが、夏季は暑い?というのが少し気になった。ちなみに、“写真撮影をご遠慮ください”というひっそり張られた掲示に気がついたのは撮影後であったので、今回はごめんなさい。もちろん店内は禁煙である。(2014年4月追加)

南津軽郡大鰐町字川辺5-28  
電話番号:0172-48-2895
定休日:火曜、第3水曜
営業時間:11時~18時
予算:クレームアンジュ フランボワーズソース890円
アクセス:JR大鰐温泉駅、弘南鉄道・大鰐駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:JR大鰐温泉駅、弘南鉄道・大鰐駅
お勧めポイント:山荘のような見事な建物の中で頂けるデザート専門店

その他

城ヶ倉(じょうがくら)大橋と八甲田山からの眺望

(秋)

(夏)

 青森県の観光と言えば「十和田湖」とそこから流れ出る「奥入瀬渓流」が有名であるが、目の肥えた方ならそれだけでは満足できないであろう。お勧めなのが「城ヶ倉大橋」と「八甲田山」を含むこのドライブルート。このルートには「酸ヶ湯」、「猿倉温泉」、「蔦温泉」、「星野リゾート・奥入瀬渓流ホテル」などの有名温泉はもちろん、定番の「十和田湖」や「奥入瀬渓流」に加え、「城ヶ倉大橋」や「八甲田山」という僕のお勧め絶景ポイントも含まれており、しかもこれら全てを1日で体験することができるルートなのである。特に、秋の紅葉のシーズンがお勧めであるが、夏でも十分見応えがある。また、「酸ヶ湯」近くには「酸ヶ湯キャンプ場」もあるので、キャンプして温泉に入っても良し、奮発して「星野リゾート」でゆっくりと温泉につかっても良いのである。恐らく、このドライブルートは今最も青森の大自然を満喫できるベストルートであろう。

【城ヶ倉大橋】  
 全長360mを誇る日本一の上路式橋である。約120mの高さから望む城ヶ倉渓谷の清流と夏の青々とした木々、そして秋の紅葉は圧巻である。駐車場から橋の中央部まで歩き、川を見下ろすと身がすくむほどの絶景だ。ちなみに、橋の上は駐停車禁止なので、橋を挟んだ両側のパーキングに駐車しなければならない(黒石側のパーキングの方が橋の中央まで近くて便利)。

【八甲田山】  
 八甲田スキー場にある八甲田ロープウェーを利用すると便利。夏~秋季は9時から16時20分まで20分毎に運行しており、山麓駅から山頂駅まではおよそ10分。僕が訪れたこの日の弘前市内の気温が34℃であったのに対し、朝の山頂駅の気温は15℃という涼しさ。山頂駅の展望台からは青森市内や陸奥湾が一望できる。また、空気が澄んだ日には正面に名峰・岩木山も見える。もちろん、秋の紅葉シーズンがお勧めだが、冬期には全長5kmのスキーのロングランコースと樹氷が楽しめるのだそうだ。
http://www.hakkoda-ropeway.jp

【酸ヶ湯、猿倉温泉、蔦温泉、星野リゾート・奥入瀬渓流ホテル】
 この中で最も有名なのは「酸ヶ湯(すかゆ)」。左にある宿泊棟は、湯治が盛んだった昭和頃の雰囲気漂う建物。まずは、正面の本屋入り口にある自動券売機で入湯券を購入してから温泉に入る。体育館のような巨大建物の中には総ヒバ造りの「ヒバ千人風呂」という混浴の大浴場があり、もう一つの浴場「玉の湯」は男女別である。女性客のために午前8時~9時までは「ヒバ千人風呂」も女性専用となり、ほとんどの客は日帰り入浴客である。また、本屋の入り口横には名物の「生姜味噌おでん」や「五平餅」を販売する売店がある。特にお勧めしたいのが、青森特有の「生姜味噌おでん」で、コンニャクの他に地元で採れる姫竹(根曲がり竹)と練り物が串に刺さっており、生姜が効いた濃厚な味噌が素朴な地元素材に絶妙にマッチしている。さらに、温泉前の駐車場には「辰五郎清水」という名水があり、これから上る登山客がせっせと水筒につめていた。
 「星野リゾート・奥入瀬渓流ホテル」は新しくできた施設ではなく、元は「奥入瀬渓流ホテル」と呼ばれていた温泉施設。近年になってこの施設をはじめとして、三沢市の「星野リゾート 青森屋(旧名・古牧温泉 青森屋)」や弘前大鰐温泉の「界 津軽(旧名・南津軽錦水)」などを星野リゾートがリニューアルして温泉リゾートとして運営しているのである。
http://www.sukayu.jp 
http://www.sukayu.jp/camp/ 
http://www.oirase-keiryuu.jp 
http://www.tsutaonsen.com

【奥入瀬渓流、十和田湖】
 十和田湖のアウトレッドから続く奥入瀬渓流沿いには遊歩道が整備されているため、渓流を眺めながらのトレッキングを楽しめる。また、下流側にある「奥入瀬渓流館」などでは電動機付き自転車のレンタルも行っているので、渓流沿いのサイクリングも可能。このエリアのレンタサイクルは、乗り捨て料金を支払えば途中のポイントや片道での乗り捨ても可能なのでとても便利。渓流の有名なビューポイントである「銚子の滝」は、かなり近くから眺められるので、水しぶきとマイナスイオンを身近に感じられる。「十和田湖」では遊覧船が運行しており、ここから眺める湖や山の景色も悪くないが、湖周囲を囲むように通っている道路に点在するいくつかの展望台から眺める景色の方がダイナミックで僕好みだ。
http://hirotravel.com/towadako/rentasaikuru.html 
http://www.toutetsu.co.jp/ship.html 
http://www.mapple.net/bythemearea/a13b65c74/0201010300/spots_official.htm

アクセス:【黒石インターからのルートモデル】東北自動車道「黒石インター」を出て右へ「奥入瀬渓流、十和田湖」方面へ向かう。5㎞ほど進むと地元コンビニのある交差点があるので左折し、「青森、酸ヶ湯」方面へ向かう。30分ほど走ると「城ヶ倉大橋」に到着(橋を挟んで両側にパーキングあるが、黒石側のパーキングの方が便利)。「城ヶ倉大橋」を過ぎるとすぐにT字路となるので、「三内丸山遺跡、青森市街」方向に左折する。5分ほど走ると「八甲田スキー場、八甲田ロープウェー」の看板が見えるので右折すると、八甲田ロープウェーの乗り場が見える。先ほど来た道を引き返し、T字路をそのまま直進して「十和田湖、酸ヶ湯、七戸」方向へ向かう。T字路から3分ほど走ると「酸ヶ湯」に到着。「酸ヶ湯」を出て酸ヶ湯キャンプ場前の駐車場を過ぎ、「八甲田ホテル」、「猿倉温泉」を過ぎ、Y字路を右へ「蔦温泉」へ向かう。T字路を右折し、「星野リゾート・奥入瀬渓流ホテル」、「奥入瀬渓流館」を過ぎて進むと「奥入瀬渓流」、そしてその源流となる「十和田湖」へと出る。
お勧めポイント:紅葉シーズンには最高の絶景ポイントを含むドライブコース

黒石インターを降りて、先ずは「十和田湖、奥入瀬渓流」を目指す

このコンビニの角を左折

コンビニ横の看板(左折して青森、酸ヶ湯を目指す)

城ヶ倉大橋手前のパーキング

城ヶ倉大橋

城ヶ倉大橋からの眺め(山側)

城ヶ倉大橋からの眺め(黒石側)

八甲田ロープウェー・山麓駅

自動券売機で往復キップを購入

山頂駅付近の景色

山頂駅の上にある展望デッキから下を眺めた

展望デッキから青森市内を望む

復路のロープウェーからの眺め

車窓からは見事なブナの森が見える

酸ヶ湯が見えた!

酸ヶ湯に到着

本屋入り口

宿泊棟

生姜味噌おでん

辰五郎清水

奥入瀬渓流 銚子の滝