どおぞの
北新地にある人気の鯨料理専門店。すぐ近くに支店の「新どおぞの」があるが、こちらの方は小上がりになっていて、鯨料理以外に「おでん」も出すカジュアル店である。ビルの1階にあるこの本店は、入口の右側にカウンター席、左側に2名用のテーブル席が2つ、そして奥に掘りごたつの個室がある。メニューを見ると、鯨肉のいろいろな部位を使った料理が目白押しである。また、近くの「新どおぞの」からは、おでんもデリバリーできるという。グラス売りの日本酒は6種類しかないのが残念だが、四合瓶売りの日本酒やグラス売りの焼酎の品揃えは充実している。
この店の名物は何と言っても「鯨はりしゃぶ鍋」。これは大阪名物の「はりはり鍋(水菜と鯨肉の鍋)」のしゃぶしゃぶバージョンであるが、「ころ(脂肪の多い鯨肉を揚げ、油を絞った残りを乾燥させたもの)」、「鹿の子(顎から頬にかけての関節周辺の肉で、脂肪の中に筋肉が散り霜降り状態のもの)」、「赤身」の3種類の鯨肉を使ったしゃぶしゃぶなのだ。食べてみると、「赤身」は熟成した肉の酸味があり、「ころ」は独特のクセがある。脂肪と赤身のバランスの良い「鹿の子」がクセがなくお勧めである。追加アイテムとして、「鯨うね須(下あごから腹にかけての肉で鯨ベーコンに使う部位)」もある。「鯨はりしゃぶ鍋」には、黒七味のような山椒系の薬味が出てくるが、これは鯨の風味が好きな人は入れなくても良いが、苦手な人は入れた方が美味しく味わえるかも。「鯨はりしゃぶ鍋」で最も魅力的なのは実は水菜や鯨肉などの具材ではなく、最後の締めの「雑炊」なのである。ふわっふわの卵でとじられた雑炊は、鯨の出汁の旨みが染み出ていて、これだけ食べても十分元が取れるくらい美味しい。
鍋以外では「鯨ベーコン」がお勧め。質の高い鯨肉のベーコンは生姜醤油に玉葱のスライスを添えてにいただくともう最高である。「鯨竜田揚げ」は味付けが甘く、かつての給食の竜田揚げとは全く異なるのでお勧めではない。凍ったルイベ状態で出される「特選鯨・尾の身」は、美味しいと言えば美味しいが、溶けると線維がバラバラになってしまい、食感が良くなく、値段を考えるとお勧めと言うほどではない。おでんでは、「鯨さえずり」は臭いが独特だが、柚子胡椒をき効かせて食べるとヌルッとした食感がいい。「鯨ころ」は普通で、「牛すじ」はボンズ味で出だされるがこちらも普通。
ちなみに、お土産として「どおぞのの鯨カレー」や「鯨大和煮缶詰」、「鯨須の子大和煮缶詰」、「鯨玄界漬け缶詰」、「釜飯(要40分)」などがある。それにしても、鯨料理は素材自体が高いため、どうしてもコスパが悪くなってしまうが、この点は悪しからずご了承願いたい。(2016年1月追加)
大阪市北区曽根崎新地1-5-6 新地VIPビル1階
電話番号:06-6345-5221
定休日:日曜・祝日
営業時間:17時半~23時半(土曜は22時半まで)
予算:鯨はりしゃぶ鍋2700円、コース5300円、6300円、8500円
アクセス:JR東西線・北新地駅、地下鉄四つ橋線・西梅田駅からドージマ地下センターへ向かい、C60出口の右側から出る。すぐに角を左折して北新地を進む。「カラオケ館」、「セブンイレブン」、「REX BILD」を過ぎるとすぐ左側のビル。北新地駅、西梅田駅から徒歩3分
最寄りのランドマーク:カラオケ館
お勧めポイント:北新地にある人気の鯨料理専門店
ビルの1階の奥にありますカウンター席
狭いテーブル席
奥の掘りごたつのある個室
鯨料理メニュー
鯨以外のメニュー
お酒のメニュー
生ビールはサントリーの「マイスターズドリーム」で、突き出しは「加賀の金時草のお浸し」
「鯨ベーコン」
非常に質の良いベーコンだ
生姜醤油に玉葱のスライスを添えてにいただくのがベスト
生姜醤油と辛子も悪くない
「特選鯨・尾の身」は凍ったルイベ状態で出される
「鯨竜田揚げ」は味付けが甘く、かつての給食の竜田揚げとは全く異なる。添えられているのはズッキーニの天ぷら
断面
「新どおぞの」のおでんメニュー1
「新どおぞの」のおでんメニュー2
おでん「牛すじ」はボンズ味で
おでん「鯨さえずり」は臭いが独特だが、柚子胡椒をき効かせて食べるとヌルッとした食感がいい
おでん「鯨ころ」は普通
鍋の準備
これが「はりはり鍋」の語源となったシャリシャリっとした水菜
店の人が何と言ったか覚えていないが、黒七味のような山椒と七味を合わせたような薬味
左が鯨肉三で、右が追加注文した「鯨うね須(下あごから腹にかけての肉で鯨ベーコンに使う部位)」
上から「赤身」、「鹿の子(顎から頬にかけての関節周辺の肉で、脂肪の中に筋肉が散り霜降り状態のもの)」、「ころ(脂肪の多い鯨肉を揚げ、油を絞った残りを乾燥させたもの)」
「鯨うね須」
鍋がスタンバイ
最初は店員さんがお手本を見せてくれる
完成状態
これが最後の締めの「雑炊」。ふわっふわの卵でとじられた雑炊は、鯨の出汁の旨みが染み出ていて、これだけ食べても十分元が取れるくらい美味しい
茶碗によそったところ。まずはこのまま食べる
そして、海苔を入れて食べる
さらに、薬味を入れてピリ辛で食べる