ザ・港屋ラウンジ The Minatoya Lounge

 かつて東京の西新橋に、日本一行列ができるといわれた伝説の蕎麦屋があった。その名は「港屋」。しかし、「港屋」は通常の蕎麦屋ではなく、「肉そば」に特化した立ち食いそばの店なのである。豚肉や牛肉を使ったつけ汁蕎麦は、以前から蕎麦屋のメニューとしてあったが、それは「鴨せいろ」のように具材がつけ汁で煮込まれ、蕎麦は細めという蕎麦常識の域を出ていなかったのである。これに対して「港屋」の肉そばは、ラー油が入ったつけ汁にパワフルでコシのある太麺、さらに麺の上にのった牛肉やネギ、刻み海苔、胡麻などといった具材は、これまでにはなかった新たな蕎麦のポテンシャルを示してくれた。その後、この店にインスパイアされた肉そば専門店が続々と日本全国で誕生し、まさに二郎系ラーメンと並ぶ食革命をもたらしたのである。
 「The Minatoya Lounge」は、メルセデス・ベンツとのコラボによって誕生した店舗である。店舗は羽田空港第2ターミナルの京急線乗り場近くのエスカレーター前にある。店の前の吹き抜け空間には、ベンツ車も展示されている。
 メルセデス・ベンツのショップ「Mercedes me」横に併設され店内は、閉店となった「港屋」や「港屋Minatoya 2(→ 銀座グルメバイブル・蕎麦の頁を参照)」などといったこれまでの店舗と共通した黒を基調としたシックな雰囲気。但し、かなりの大箱店であり、またラウンジという名の通りの着席スタイルの店である。入口近くにはガラス越しに調理場が見え、男性一人で調理していた。店の中央には向かい合うようなカウンター席があり、さらに店の奥と外にもテーブル席がある。
 先ずは入口にある自動券売機で食券を購入する。そして、番号が呼ばれたら、カウンターで品物を受け取るというセルフスタイル。メニューを見ると、名物の「冷たい肉そば」の他、「温かい肉そば」や初めて見る「金太郎メンチカツ」、「そばつゆ仕込みのからあげ」、さらにはドリンクやデザートなどもある。今回は「金太郎メンチカツ」と「冷たい肉そば」のセットで注文。
 出てきた「冷たい肉そば」のビジュアルは港屋そのもの。ラーメンで言う中太~太麺の太さの蕎麦は、蕎麦とは思えないくらいのコシがある。添えられた玉子は、何故か生卵ではなく温泉玉子であったのが残念。また、天かすも見当たらなかった。ラー油の入ったつけ汁は、甘辛さも含めてちょうど良かった。
 初めてとなる「金太郎メンチカツ」は、思っていたよりもかなり大きめ。ニンニクと牛肉が香り、タマネギの甘みを感じる。挽肉は荒目に引かれているが、食感はフックラとしている。衣はサクッとしており、ビールと最高の相性を見せる。受け取りカウンターに、中濃ソース、ケチャップ、辛子マヨネーズが置かれているが、ラー油の入った肉そばのつけ汁に浸して食べるのが一番美味しかった。こちらもお勧め。(20232月追加)

大田区羽田空港3-4-2 羽田空港第2ターミナル地下1階 マーケットプレイス  
電話番号:03-6428-9000
定休日:不定休
営業時間:8時半〜21時(現在は短縮営業中のため10時半〜18時半)
予算:冷たい肉そば1200円 (スモールサイズ950円)、冷たい肉そばとメンチのセット1550円
アクセス:羽田空港第2ターミナル地下1階の京急電鉄乗り場前(第2と第1ターミナルを接続する地下歩行空間の入口前)
最寄りのランドマーク:羽田空港第2ターミナル地下1階 マーケットプレイス
お勧めポイント:西新橋の伝説の名店「港屋」の「冷たい肉そば」が羽田空港で食べられる

店舗は羽田空港第2ターミナルの京急線乗り場近くのエスカレーター前にある。店の前の吹き抜け空間には、ベンツ車も展示されている 隣にあるメルセデス・ベンツのショップ「Mercedes me」は未だ開店前 「Mercedes me」はこんな店 ココが店舗の入口、こちらも未だ開店前 さあ、オープンです!閉店となった「港屋」や「港屋Minatoya 2」などといったこれまでの店舗と共通した黒を基調としたシックな雰囲気。但し、かなりの大箱店であり、またラウンジという名の通りの着席スタイルの店。ここが注文した品を受け取るカウンター メニューを見ると、名物の「冷たい肉そば」の他、「温かい肉そば」や初めて見る「金太郎メンチカツ」、「そばつゆ仕込みのからあげ」 さらにはドリンクやデザートなどもある 先ずは入口にある自動券売機で食券を購入する。番号が呼ばれたら、カウンターで品物を受け取るというセルフスタイル 店の中央には向かい合うようなカウンター席があり・・・ さらに店の奥と外にもテーブル席がある 今回は「金太郎メンチカツ」と「冷たい肉そば」のセットで注文 「金太郎メンチカツ」と「冷たい肉そば」のセット 出てきた「冷たい肉そば」のビジュアルは港屋そのもの ラー油の入ったつけ汁は、甘辛さも含めてちょうど良かった 添えられた玉子は、何故か生卵ではなく温泉玉子であったのが非常に残念。また、天かすも見当たらなかった ラーメンで言う中太〜太麺の太さの蕎麦は、蕎麦とは思えないくらいのコシがある 「金太郎メンチカツ」は、思っていたよりもかなり大きめ。ニンニクと牛肉が香り、タマネギの甘みを感じる。挽肉は荒目に引かれているが、食感はフックラとしている。衣はサクッとしており、ビールと最高の相性を見せる。受け取りカウンターに、中濃ソース、ケチャップ、辛子マヨネーズが置かれているが、ラー油の入った肉そばのつけ汁に浸して食べるのが一番美味しかった。こちらもお勧め