京星

 「京星」と言えば、銀座のミシュラン3つ星超高額天ぷら店「七丁目 京星」の方が有名であるが、この店も2013年度版ミシュランで2つ星を獲得した名店である。詳細ははっきりと分からないが、この店の女将さんと銀座の「七丁目 京星」と「由松」の店主は兄弟であるという。なので、ルーツが同じ3つ星の「七丁目 京星」もこの店の天ぷらも、基本的にはスタイルが同じなのだ。最大の違いは、「七丁目 京星」の方がよりレア感のある天ぷらであるということくらい。店内はL字型のカウンターが10席のみで、天ぷら店としては比較的狭めである。
 まずは叩いた海老を挟んだ「海老パン」からスタート。中華料理からの発想なのだろうか?中華料理よりも小ぶりであるが、かなり似たような感じだ。その後いろいろな天ぷらが出されるが、才巻エビ(小さな車エビ)の天ぷらがコースの所々に出てくる。この「海老パン」に始まり、才巻エビの天ぷらがコースの間に何回か登場するのが「京星」系のスタイルなのである。また、天つゆはなく、塩とレモン汁で頂く。味の付いた大根おろしも出てくるが、これは寿司店のガリのような口直しと考えて良い。天ぷらは軽く衣の薄い関西系の天ぷら。油を感じさせないので、いくらでも頂ける感じだ。特に京野菜の天ぷらが素晴らしく、生き生きとしていて甘く、野菜の香りも感じられる。店主のオリジナルである「サツマイモの天ぷら」は、ブランデーに浸し、砂糖をつけて食べる。これは意外と美味しい!さらに、女将さんを中心としたサービスも素晴らしく、家庭的でホスピタリティもあり、電話予約の際の対応もいい。ちなみに、この店は完全予約制であり、店内は禁煙であるのでご注意を。(2013年2月追加) 

東山区花見小路末吉町東入ル 双葉ビル1階  
電話番号:075-551-2303
定休日:日曜 
営業時間:18時~22時(完全予約制) 
予算:コース1万円 
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。京都四條南座の前を過ぎて進むと、朱色の壁の大きな建物(お茶屋一力亭)が見える信号があるので、その角を左折。一つ目の信号を右折すると左側に見える。阪急河原町駅より徒歩5分。 
最寄りのランドマーク:祇園花見小路、お茶屋一力亭 
お勧めポイント:京星スタイルの美味しい天ぷら