侑膳(ゆうぜん)

 都心から少し離れた北区にあるため、アクセスこそ良くないが、札幌中華を語る上で絶対に外せない店である。オーナーシェフの海老さんは、広東料理の名店「香港・福臨門」と、日本における四川料理のパイオニア「赤坂・四川飯店」の両方で修行したため、料理のレパートリーが実に広い。お勧めは、メニューの最初のページに載っている手書きの季節メニューだが、まずは定番メニューの前菜「棒々鶏」を注文しよう。さらに、フワフワの肉団子とトロトロのソースが最高な「肉だんごのやわらか煮」は、絶対に外せない。また、何とも言えない食感の手作りコンニャクと山椒の香りが鮮烈な新作の「コンニャクの山椒煮込」も、絶対に外せない逸品だ。もしも予算に余裕があれば「フカヒレの姿煮」も美味しい。その他、サッパリとした油の香りと蓮根の食感が絶妙な「エビの塩味炒め」やタイ料理のようにスパイシーな「鶏肉の山椒煮込み」、豆豉を使った料理にしては苦みが少なく洗練された「牛肉とブラックビーンズ炒め」などもいい。メニューにはないが、注文すれば肉だけで作った「黒酢酢豚」なども作ってもらえる。そして、デザートの「メロンの杏仁豆腐」もトロトロで旨い。ちなみに、ランチに付いてくる杏仁豆腐と単品の杏仁豆腐は全くの別物なのでご注意を。しかしながら、ランチでつい注文したくなるような四川料理の定番料理「麻婆豆腐」や「担々麺(汁無しも含めて)」、そして「挽肉とレタスの炒飯」などは味がごく普通である点や、店内に片付けられていない荷物があったりする点などは減点である。それはともかく、もしもこの店の醍醐味を味わいたいと思ったら、ランチメニューではなく、単品メニューから注文することを是非お勧めしたい。(2012年11月更新)

北区北33条西12丁目4-16  
電話番号:011-708-0509 
営業時間:11時半~14時半、17時~21時 
定休日:水曜 
予算:肉だんごのやわらか煮1500円、コンニャクの山椒煮込1500円、蒸し鶏胡麻ソース(棒々鶏)1100円、メロンの杏仁豆腐400円 
アクセス:①車で行くなら北大通り(西5丁目樽川通)を北に進み、高速道路(札幌新道)下の交差点5叉路を斜め左へ入る。3つ目の信号の琴似栄町通を左折するとすぐ左側。マックスバリュ手前。 
②地下鉄南北線麻生駅の8番出口を出て、左にあるローソンの交差点を右折し、斜め通りを北西に進む。琴似栄町通との交差点を左折し、ケーズデンキを過ぎてしばらく進むと左側角。マックスバリュ手前。南北線地下鉄麻生駅から徒歩15分。 
最寄りのランドマーク:ケーズデンキ、マックスバリュ 
お勧めポイント:札幌北区ナンバーワンの中華料理店