閉店 匠 奥村
祇園花見小路の 「ぎおん徳屋(→ 京都グルメバイブル・スイーツの頁を参照)」 の東側の小路を入ったところにある京風フレンチの店。外観は全くの京都の町家で、しかも暖簾が掛かっていないため、注意しなければ通り過ぎてしまう。この店は奥村グループのフラッグシップ店であり、この店の他に、一乗寺にある本店「西洋御膳おくむら」、そして同じ祇園にある 「祇園おくむら(→ 京都グルメバイブル・フレンチの頁を参照)」 、さらに、デザートに特化した「ル パティシエ オクムラ」やパンを製造販売する「ORENO PAN okumura」などもグループ店である。 「祇園おくむら 」 がカウンター席しかない割烹スタイルなのに対し、こちらの店は個室や座敷などがある。玄関で靴を脱いで上がり、階段の横を通って奥に進むと、箱庭が見え、ゆったりとしたカウンター席がある。また、入り口側には掘りごたつの個室があり、2階には座敷や床のテーブル席、掘りごたつ席がある。カウンター席は 「HANA吉兆(→ 京都グルメバイブル・日本料理店の頁を参照)」 のような日本の美を意識したインテリアで、僅か6席だけとこぢんまりとしている。
奥村グループの料理はどの店も基本的に少量多皿で、まさに日本料理を意識した京風フレンチである。八寸からスタートし、酢の物、椀、石焼き、締めのご飯などは、まさに日本料理そのもの。どこまでがフレンチで、どこまでが日本料理なのかと考えせられる京都ならではのフュージョン料理なのである。なので、本格的なフレンチを期待して行くと、少しガッカリするかもしれないが、こういうジャンルの料理と割り切って行くと案外面白い。
コースの最後を飾る黒毛和牛のステーキとビーフカレー以外は基本的に魚介料理であり、どれも和食のようにサッパリとしていてソースも軽め。こちらの店の方が「祇園おくむら」に比べると、塩味がぶれておらず良かった。パンは「祇園おくむら」より1種類少ない4種類の中から選べ、「ガーリックパン」などのソフト系パンが美味しい。前述のように、どのコースにも最後の締めに黒毛和牛のステーキとご飯が付く。肉はロースかヒレのどちらかを選べるが、お勧めはヒレである。「祇園おくむら」の肉に比べるとエイジングビーフのような深みがあり、美味しかった。しかし、タレは「ポン酢」しかなく、薬味はワサビと辛子、そして塩が添えられている。締めのご飯は「白米」と「一口ビーフカレー」から選べるが、ほとんどの客は「一口ビーフカレー」を選ぶ。また、デザートは6〜7種類くらいあるが、好きなものを選んでも全てを少しずつという選択でも良い。僕は焼き菓子以外の全てをチョイスしたら、写真の様にさらに抹茶のアイスクリームも添えられてきた。(2014年5月追加)
東区祇園町南側570-6
電話番号:075-541-2205
定休日:火曜
営業時間:12時〜13時半、17時半〜21時
予算:【ランチ】6500円、9500円、13000円、15000円、【ディナー】15000円、20000円、25000円、30000円
アクセス:阪急河原町駅の出入り口1を出て、四条通を鴨川・八坂神社方面に進む。京都四條南座の前を過ぎて進むと、朱色の壁の大きな建物(お茶屋一力亭)が見えるので、その角を右折。花見小路を100mほど進むと左側に「ぎおん徳屋」が見えるのでその角を左折すると最初の左角にある。阪急河原町駅より徒歩5分。
最寄りのランドマーク:祇園花見小路、お茶屋一力亭
お勧めポイント:京風フレンチ・奥村グループのフラッグシップ店
八寸
4種類のパンをお好きなだけどうぞ